JP2003252628A - 高比表面積ジルコニア粉末およびその製造方法 - Google Patents
高比表面積ジルコニア粉末およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】焼結性に優れた高比表面積のジルコニア粉末を
製造するために低温で仮焼する際にも、塩素濃度の低い
ジルコニア粉末を製造可能な方法を提供する。 【解決手段】下記の工程を含むことを特徴とするジルコ
ニア粉末の製造方法: (1)ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解して得ら
れる水和ジルコニア懸濁液に、加水分解反応前又は加水
分解反応後に安定化剤を添加し、更に、アルカリを添加
して水和ジルコニアの凝集体のスラリーを形成し、
(2)得られた水和ジルコニアの凝集体にアルカリ水溶
液を添加し、該水和ジルコニア凝集体が分散したスラリ
ーのpHが10以上となる状態で洗浄し、(3)その
後、水和ジルコニアの凝集体を乾燥し、仮焼してジルコ
ニア粉末を形成する。
製造するために低温で仮焼する際にも、塩素濃度の低い
ジルコニア粉末を製造可能な方法を提供する。 【解決手段】下記の工程を含むことを特徴とするジルコ
ニア粉末の製造方法: (1)ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解して得ら
れる水和ジルコニア懸濁液に、加水分解反応前又は加水
分解反応後に安定化剤を添加し、更に、アルカリを添加
して水和ジルコニアの凝集体のスラリーを形成し、
(2)得られた水和ジルコニアの凝集体にアルカリ水溶
液を添加し、該水和ジルコニア凝集体が分散したスラリ
ーのpHが10以上となる状態で洗浄し、(3)その
後、水和ジルコニアの凝集体を乾燥し、仮焼してジルコ
ニア粉末を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は構造材料、機械部
品、光通信部品、電子材料、電池部材などに広く用いら
れるジルコニア焼結体の原料となる焼結性に優れた高比
表面積のジルコニア粉末、及びその製造方法に関する。
品、光通信部品、電子材料、電池部材などに広く用いら
れるジルコニア焼結体の原料となる焼結性に優れた高比
表面積のジルコニア粉末、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジルコニア粉末の湿式の製造方法として
は、中和共沈法、加水分解法、アルコキシド法、水熱法
などの各種方法が知られている。これらの方法の内で、
アルコキシド法と水熱法は、コストが高く、しかも生産
効率上で問題が多いため、工業的には中和共沈法と加水
分解法が広く用いられている。
は、中和共沈法、加水分解法、アルコキシド法、水熱法
などの各種方法が知られている。これらの方法の内で、
アルコキシド法と水熱法は、コストが高く、しかも生産
効率上で問題が多いため、工業的には中和共沈法と加水
分解法が広く用いられている。
【0003】中和共沈法は、安定化剤となるY3+、Ca
2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩とジルコニウム塩を含
む水溶液にアルカリを添加して、それぞれの水酸化物と
して生成した沈殿を乾燥、仮焼してジルコニア粉末を得
る方法である。
2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩とジルコニウム塩を含
む水溶液にアルカリを添加して、それぞれの水酸化物と
して生成した沈殿を乾燥、仮焼してジルコニア粉末を得
る方法である。
【0004】また、加水分解法は、安定化剤となる
Y3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩とジルコニ
ウム塩を含む水溶液を高温で加水分解させて水和ジルコ
ニア微粒子を形成し、これを乾燥、仮焼してジルコニア
粉末を得る方法である。
Y3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩とジルコニ
ウム塩を含む水溶液を高温で加水分解させて水和ジルコ
ニア微粒子を形成し、これを乾燥、仮焼してジルコニア
粉末を得る方法である。
【0005】また、これらの方法を組み合わせて、安定
化剤となるY3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩
と水和ジルコニア微粒子を含む懸濁液にアルカリを添加
し、生成した沈殿を乾燥、仮焼してジルコニア粉末を得
る方法も提案されている。
化剤となるY3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+などの金属塩
と水和ジルコニア微粒子を含む懸濁液にアルカリを添加
し、生成した沈殿を乾燥、仮焼してジルコニア粉末を得
る方法も提案されている。
【0006】これらの方法では、いずれの場合にも、原
料としてジルコニウム塩の水溶液を用いるため、反応系
中にはジルコニウムイオンに対応する陰イオンが存在す
ることになる。工業的には酸塩化ジルコニウム塩が広く
用いられるので、陰イオンとしては塩素イオンが主に存
在し、これは、仮焼してジルコニア粉末を得る際に、塩
素として放出される。
料としてジルコニウム塩の水溶液を用いるため、反応系
中にはジルコニウムイオンに対応する陰イオンが存在す
ることになる。工業的には酸塩化ジルコニウム塩が広く
用いられるので、陰イオンとしては塩素イオンが主に存
在し、これは、仮焼してジルコニア粉末を得る際に、塩
素として放出される。
【0007】例えば、酸塩化ジルコニウムを原料とする
加水分解法においては、ジルコニウムイオン1個が加水
分解して水和ジルコニア分子1個を生じ、この際に、塩
素イオンが2個生成し、これが水和ジルコニアの内部お
よび周辺に吸着し、仮焼の際に放出される。また、安定
化剤として添加されたY3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+な
どの金属イオンは、ほとんど加水分解しないので、乾燥
物中では生成した塩素と反応して金属塩化物として存在
し、仮焼の際に分解して塩素を放出して酸化物となり、
ジルコニアに固溶して安定化剤となる。また、原料塩に
当初から含まれていた不純物は、乾燥物中では塩化物と
なり、仮焼の際に塩素を放出して酸化物となる。
加水分解法においては、ジルコニウムイオン1個が加水
分解して水和ジルコニア分子1個を生じ、この際に、塩
素イオンが2個生成し、これが水和ジルコニアの内部お
よび周辺に吸着し、仮焼の際に放出される。また、安定
化剤として添加されたY3+、Ca2+、Mg2+、Ce4+な
どの金属イオンは、ほとんど加水分解しないので、乾燥
物中では生成した塩素と反応して金属塩化物として存在
し、仮焼の際に分解して塩素を放出して酸化物となり、
ジルコニアに固溶して安定化剤となる。また、原料塩に
当初から含まれていた不純物は、乾燥物中では塩化物と
なり、仮焼の際に塩素を放出して酸化物となる。
【0008】また、安定化剤となる金属塩と水和ジルコ
ニア微粒子を含む懸濁液にアルカリを添加して沈殿を生
成させる方法においても、乾燥物中では塩素イオンが水
和ジルコニアに吸着しており、安定化剤や不純物は塩化
物として存在し、仮焼の際に塩素を放出する。
ニア微粒子を含む懸濁液にアルカリを添加して沈殿を生
成させる方法においても、乾燥物中では塩素イオンが水
和ジルコニアに吸着しており、安定化剤や不純物は塩化
物として存在し、仮焼の際に塩素を放出する。
【0009】従来のジルコニア粉末の製造方法では、ジ
ルコニア粉末を得るための仮焼は、1000℃程度以上
の高温で行われており、仮焼の際に、ジルコニア粉末に
含まれる塩素分が大量に大気中に放出され、これが人体
に有害であることに加えて、仮焼炉や周辺機器への腐食
の原因となることが問題となっている。
ルコニア粉末を得るための仮焼は、1000℃程度以上
の高温で行われており、仮焼の際に、ジルコニア粉末に
含まれる塩素分が大量に大気中に放出され、これが人体
に有害であることに加えて、仮焼炉や周辺機器への腐食
の原因となることが問題となっている。
【0010】さらに仮焼前の工程で反応系内に有機化合
物やアルコールなどを添加する方法が数多く提案されて
いるが、この場合には、これらの有機物と塩素が反応し
てダイオキシンなどの環境ホルモンを生成し、作業者や
工場周辺住民に危険をまねく可能性もある。
物やアルコールなどを添加する方法が数多く提案されて
いるが、この場合には、これらの有機物と塩素が反応し
てダイオキシンなどの環境ホルモンを生成し、作業者や
工場周辺住民に危険をまねく可能性もある。
【0011】ところで、近年、ジルコニア焼結体は、光
ファイバーのコネクター部品のような高度の表面精度や
寸法精度を必要とする用途に用いられるようになり、原
料とするジルコニア粉末についても、より微細で高比表
面積のものが要求されるようになってきた。この様な高
比表面積のジルコニア粉末を得るためには、従来の仮焼
温度よりも低い1000℃以下の温度で仮焼することが
多いが、1000℃以下で仮焼する場合には、酸素が少
ない雰囲気では、乾燥物中に含まれる金属塩化物は充分
に分解しないために、得られるジルコニア粉末中に塩素
分が残留することになる。
ファイバーのコネクター部品のような高度の表面精度や
寸法精度を必要とする用途に用いられるようになり、原
料とするジルコニア粉末についても、より微細で高比表
面積のものが要求されるようになってきた。この様な高
比表面積のジルコニア粉末を得るためには、従来の仮焼
温度よりも低い1000℃以下の温度で仮焼することが
多いが、1000℃以下で仮焼する場合には、酸素が少
ない雰囲気では、乾燥物中に含まれる金属塩化物は充分
に分解しないために、得られるジルコニア粉末中に塩素
分が残留することになる。
【0012】例えば、上記した加水分解法では、溶液中
でジルコニアの微結晶が生成成長しそれらが集まること
で水和ジルコニアが生成するため、塩素イオンが結晶成
長中に取り囲まれて水和ジルコニアの1次粒子や凝集粒
子の内部に存在する場合がある。また、金属塩化物も、
同様に1次粒子や凝集粒子の内部に取り込まれることが
多い。この傾向は、水和ジルコニア微粒子懸濁液にアル
カリを添加する方法においては、アルカリにより水和ジ
ルコニア微粒子が凝集を起こすため、さらに顕著とな
る。このような場合の乾燥物においては、塩素や塩化物
は十分に大気に触れていないことが多い。
でジルコニアの微結晶が生成成長しそれらが集まること
で水和ジルコニアが生成するため、塩素イオンが結晶成
長中に取り囲まれて水和ジルコニアの1次粒子や凝集粒
子の内部に存在する場合がある。また、金属塩化物も、
同様に1次粒子や凝集粒子の内部に取り込まれることが
多い。この傾向は、水和ジルコニア微粒子懸濁液にアル
カリを添加する方法においては、アルカリにより水和ジ
ルコニア微粒子が凝集を起こすため、さらに顕著とな
る。このような場合の乾燥物においては、塩素や塩化物
は十分に大気に触れていないことが多い。
【0013】よって、高比表面積のジルコニア粉末を製
造するために1000℃以下の温度で仮焼する場合に
は、塩素や塩化物の分解が不完全となり、これらの一部
は、仮焼後もジルコニア粉末中に残留することになる。
造するために1000℃以下の温度で仮焼する場合に
は、塩素や塩化物の分解が不完全となり、これらの一部
は、仮焼後もジルコニア粉末中に残留することになる。
【0014】この様な塩素や塩化物を含むジルコニア粉
末を用いてジルコニア焼結体を製造すると、初期焼結の
際には塩素や塩化物が充分に分解することなく、初期焼
結が開始した後、1300℃以上の高温で塩素や塩化物
の分解が生じるため、その跡が気孔となり焼結密度を低
下させる原因となる。
末を用いてジルコニア焼結体を製造すると、初期焼結の
際には塩素や塩化物が充分に分解することなく、初期焼
結が開始した後、1300℃以上の高温で塩素や塩化物
の分解が生じるため、その跡が気孔となり焼結密度を低
下させる原因となる。
【0015】更に、本発明者の研究によれば、塩素を放
出した安定化剤は、焼結中にすでに固溶している安定化
剤の上に新たに固溶するため、安定化剤が偏析して焼結
体の色むらの原因となることや、鋳込み成形など場合に
ジルコニア粉末を水系のスラリーに分散すると、塩化物
が水中に溶出するために、安定化剤の総量が当初の粉末
よりも低下し、更に、スラリー中のイオン強度を変化さ
せて分散を阻害する危険があることなどが明らかとなっ
た。
出した安定化剤は、焼結中にすでに固溶している安定化
剤の上に新たに固溶するため、安定化剤が偏析して焼結
体の色むらの原因となることや、鋳込み成形など場合に
ジルコニア粉末を水系のスラリーに分散すると、塩化物
が水中に溶出するために、安定化剤の総量が当初の粉末
よりも低下し、更に、スラリー中のイオン強度を変化さ
せて分散を阻害する危険があることなどが明らかとなっ
た。
【0016】以上の様に、従来の加水分解法よるジルコ
ニア粉末の製造方法では、仮焼前の水和ジルコニアの凝
集体に含まれる塩素分による弊害が問題となっており、
特に、高比表面積のジルコニア粉末を得るために低い温
度で仮焼する場合には、得られるジルコニア粉末に含ま
れる塩素が非常に高濃度となり、この塩素分が焼結体密
度の低下や焼結体の変色などの原因となっている。
ニア粉末の製造方法では、仮焼前の水和ジルコニアの凝
集体に含まれる塩素分による弊害が問題となっており、
特に、高比表面積のジルコニア粉末を得るために低い温
度で仮焼する場合には、得られるジルコニア粉末に含ま
れる塩素が非常に高濃度となり、この塩素分が焼結体密
度の低下や焼結体の変色などの原因となっている。
【0017】仮焼前の水和ジルコニアから塩素分を除去
する方法としては、水和ジルコニアを十分に水洗する方
法が考えられるが、水和ジルコニア表面は正に帯電して
いるため、陰イオンである塩素イオンは電気的引力で水
和ジルコニア表面に付着しており、通常の水洗では十分
に取り除くことができない。また、すでに形成している
安定化剤の塩化物から塩素のみを水洗により完全には除
去することはできない上、無理に水洗を繰り返せば、安
定化剤の溶出を招くこととなる。
する方法としては、水和ジルコニアを十分に水洗する方
法が考えられるが、水和ジルコニア表面は正に帯電して
いるため、陰イオンである塩素イオンは電気的引力で水
和ジルコニア表面に付着しており、通常の水洗では十分
に取り除くことができない。また、すでに形成している
安定化剤の塩化物から塩素のみを水洗により完全には除
去することはできない上、無理に水洗を繰り返せば、安
定化剤の溶出を招くこととなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な
目的は、ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解させて
水和ジルコニア微粒子を形成する工程を含むジルコニア
粉末の製造方法において、塩素分による悪影響を出来る
だけ低減できる方法であって、特に、焼結性に優れた高
比表面積のジルコニア粉末を製造するために低温で仮焼
する際にも、塩素濃度の低いジルコニア粉末を製造可能
な方法を提供することである。
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な
目的は、ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解させて
水和ジルコニア微粒子を形成する工程を含むジルコニア
粉末の製造方法において、塩素分による悪影響を出来る
だけ低減できる方法であって、特に、焼結性に優れた高
比表面積のジルコニア粉末を製造するために低温で仮焼
する際にも、塩素濃度の低いジルコニア粉末を製造可能
な方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した目
的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、水和
ジルコニアを沈殿させて凝集物を得た後、アルカリ水溶
液を用いて水和ジルコニアの凝集物を洗浄する方法によ
れば、水和ジルコニア凝集物中に含まれる塩素分を容易
に除去することが可能であることを見出した。そして、
この方法によって、水和ジルコニア凝集物を洗浄するこ
とにより、仮焼の際の塩素の発生を抑制することがで
き、更に、得られるジルコニア粉末中の塩素濃度も大き
く低減でき、ジルコニア焼結体を製造する際の焼結体密
度の低下や色むらの発生を抑制できることを見出し、こ
こに本発明を完成するに至った。
的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、水和
ジルコニアを沈殿させて凝集物を得た後、アルカリ水溶
液を用いて水和ジルコニアの凝集物を洗浄する方法によ
れば、水和ジルコニア凝集物中に含まれる塩素分を容易
に除去することが可能であることを見出した。そして、
この方法によって、水和ジルコニア凝集物を洗浄するこ
とにより、仮焼の際の塩素の発生を抑制することがで
き、更に、得られるジルコニア粉末中の塩素濃度も大き
く低減でき、ジルコニア焼結体を製造する際の焼結体密
度の低下や色むらの発生を抑制できることを見出し、こ
こに本発明を完成するに至った。
【0020】即ち、本発明は、下記の高比表面積ジルコ
ニア粉末およびその製造方法を提供するものである。 1. BET比表面積が10m2/g以上、塩素濃度が
350ppm以下であることを特徴とする高比表面積ジ
ルコニア粉末。 2. 下記の工程を含むことを特徴とするジルコニア粉
末の製造方法: (1)ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解して得ら
れる水和ジルコニア懸濁液に、加水分解反応前又は加水
分解反応後に安定化剤を添加し、更に、アルカリを添加
して水和ジルコニアの凝集体のスラリーを形成し、
(2)得られた水和ジルコニアの凝集体にアルカリ水溶
液を添加し、該水和ジルコニア凝集体が分散したスラリ
ーのpHが10以上となる状態で洗浄し、(3)その
後、水和ジルコニアの凝集体を乾燥し、仮焼してジルコ
ニア粉末を形成する。 3. 水和ジルコニアの仮焼温度が600〜1000℃
であり、得られるジルコニア粉末のBET比表面積が1
0m2/g以上、塩素濃度が350ppm以下である上
記項2に記載のジルコニア粉末の製造方法。
ニア粉末およびその製造方法を提供するものである。 1. BET比表面積が10m2/g以上、塩素濃度が
350ppm以下であることを特徴とする高比表面積ジ
ルコニア粉末。 2. 下記の工程を含むことを特徴とするジルコニア粉
末の製造方法: (1)ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解して得ら
れる水和ジルコニア懸濁液に、加水分解反応前又は加水
分解反応後に安定化剤を添加し、更に、アルカリを添加
して水和ジルコニアの凝集体のスラリーを形成し、
(2)得られた水和ジルコニアの凝集体にアルカリ水溶
液を添加し、該水和ジルコニア凝集体が分散したスラリ
ーのpHが10以上となる状態で洗浄し、(3)その
後、水和ジルコニアの凝集体を乾燥し、仮焼してジルコ
ニア粉末を形成する。 3. 水和ジルコニアの仮焼温度が600〜1000℃
であり、得られるジルコニア粉末のBET比表面積が1
0m2/g以上、塩素濃度が350ppm以下である上
記項2に記載のジルコニア粉末の製造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のジルコニア粉末の製造方
法では、まず、原料とするジルコニウム塩を含む水溶液
を調製する。
法では、まず、原料とするジルコニウム塩を含む水溶液
を調製する。
【0022】原料とするジルコニウム塩としては、工業
的に広く用いられている酸塩化ジルコニウムおよび塩化
ジルコニウムから選ばれた少なくとも一種のジルコニウ
ム塩を用いる。更に、原料中に水酸化ジルコニウム、硝
酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等が含まれていても
良い。
的に広く用いられている酸塩化ジルコニウムおよび塩化
ジルコニウムから選ばれた少なくとも一種のジルコニウ
ム塩を用いる。更に、原料中に水酸化ジルコニウム、硝
酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等が含まれていても
良い。
【0023】水溶液中におけるジルコニウム塩の濃度
は、特に限定的ではないが、生産性、反応時間等を考慮
すると、ジルコニウムイオンおよびオキシジルコニウム
イオンの合計量として、0.5〜1mol/l程度とす
ることが好ましい。
は、特に限定的ではないが、生産性、反応時間等を考慮
すると、ジルコニウムイオンおよびオキシジルコニウム
イオンの合計量として、0.5〜1mol/l程度とす
ることが好ましい。
【0024】次いで、ジルコニウム塩を含む水溶液を加
熱し、ジルコニウム塩を加水分解させて、水和ジルコニ
ア微粒子の懸濁液とする。加熱温度は、通常、90〜1
00℃程度とすればよく、96〜100℃程度とするこ
とが好ましい。加熱時間については、特に限定はなく、
加熱温度に応じて、ジルコニウム塩を充分に加水分解で
きる時間とすればよく、通常、50〜200時間程度と
すればよい。
熱し、ジルコニウム塩を加水分解させて、水和ジルコニ
ア微粒子の懸濁液とする。加熱温度は、通常、90〜1
00℃程度とすればよく、96〜100℃程度とするこ
とが好ましい。加熱時間については、特に限定はなく、
加熱温度に応じて、ジルコニウム塩を充分に加水分解で
きる時間とすればよく、通常、50〜200時間程度と
すればよい。
【0025】本発明方法では、加水分解によって生成す
る水和ジルコニア微粒子の結晶子や一次粒子の大きさに
ついては特に限定はない。
る水和ジルコニア微粒子の結晶子や一次粒子の大きさに
ついては特に限定はない。
【0026】加水分解によって得られる水和ジルコニア
微粒子の懸濁液は、水和ジルコニア微粒子の他に、未反
応のジルコニウムイオン、オキシジルコニウムイオン等
と、塩素イオンなどの原料に付随した陰イオンを含むも
のとなる。これらのうちで、特に未反応のジルコニウム
イオンおよびオキシジルコニウムイオンは、中空糸フィ
ルター等を用いた限外濾過法による精製、遠心分離器で
固液分離して固形分を純水に再度分散させる方法等によ
り除去することが好ましい。この工程は、原料中に含ま
れる金属不純物イオンを除去する効果もある。尚、塩素
イオンに関しては、水和ジルコニア微粒子と電気的引力
により結合しているためこれらの方法ではほとんど除去
できない。
微粒子の懸濁液は、水和ジルコニア微粒子の他に、未反
応のジルコニウムイオン、オキシジルコニウムイオン等
と、塩素イオンなどの原料に付随した陰イオンを含むも
のとなる。これらのうちで、特に未反応のジルコニウム
イオンおよびオキシジルコニウムイオンは、中空糸フィ
ルター等を用いた限外濾過法による精製、遠心分離器で
固液分離して固形分を純水に再度分散させる方法等によ
り除去することが好ましい。この工程は、原料中に含ま
れる金属不純物イオンを除去する効果もある。尚、塩素
イオンに関しては、水和ジルコニア微粒子と電気的引力
により結合しているためこれらの方法ではほとんど除去
できない。
【0027】加水分解によって得られる水和ジルコニア
微粒子の懸濁液には、更に、安定化剤を添加する。安定
化剤は、上記した加水分解反応を行う前又は後の任意の
時点で添加することができる。
微粒子の懸濁液には、更に、安定化剤を添加する。安定
化剤は、上記した加水分解反応を行う前又は後の任意の
時点で添加することができる。
【0028】安定化剤としては、Y3+、Ca2+、M
g2+、Ce4+などの金属塩を用いることができる。安定
化剤は、水溶液として添加することができるが、直接添
加して溶解させても良い。
g2+、Ce4+などの金属塩を用いることができる。安定
化剤は、水溶液として添加することができるが、直接添
加して溶解させても良い。
【0029】安定化剤として用いる金属塩の種類、添加
量などについては、従来の部分安定化ジルコニア粉末や
安定化ジルコニア粉末の製造方法と同様とすればよい。
例えば、安定化剤としてY3+の金属塩を用いる場合に
は、部分安定化ジルコニアを製造するためには、得られ
るジルコニア粉末中のイットリア濃度として、2〜4m
ol%程度となるように添加すればよく、安定化ジルコ
ニアを製造するためには、得られるジルコニア粉末中の
イットリア濃度として、4〜10mol%程度となるよ
うに添加すればよい。
量などについては、従来の部分安定化ジルコニア粉末や
安定化ジルコニア粉末の製造方法と同様とすればよい。
例えば、安定化剤としてY3+の金属塩を用いる場合に
は、部分安定化ジルコニアを製造するためには、得られ
るジルコニア粉末中のイットリア濃度として、2〜4m
ol%程度となるように添加すればよく、安定化ジルコ
ニアを製造するためには、得られるジルコニア粉末中の
イットリア濃度として、4〜10mol%程度となるよ
うに添加すればよい。
【0030】次いで、水和ジルコニア及び安定化剤を含
む懸濁液に、アルカリを添加して攪拌する。
む懸濁液に、アルカリを添加して攪拌する。
【0031】アルカリとしては、アンモニア、水溶性ア
ミン類等の金属イオンを含まない水溶性アルカリを用い
ることが好ましい。水溶性アミン類としては、例えば、
メチルアミン等のアルキルアミンを用いることができる
が、特に、溶解性が良好である点から、炭素数6程度以
下のアルキルアミンが好ましい。これに対して、水酸化
ナトリウムのような金属イオンを含むアルカリを使用す
ると、金属が不純物として最終的なジルコニア粉末中に
残留し、焼結特性に影響を及ぼすので不適切である。
ミン類等の金属イオンを含まない水溶性アルカリを用い
ることが好ましい。水溶性アミン類としては、例えば、
メチルアミン等のアルキルアミンを用いることができる
が、特に、溶解性が良好である点から、炭素数6程度以
下のアルキルアミンが好ましい。これに対して、水酸化
ナトリウムのような金属イオンを含むアルカリを使用す
ると、金属が不純物として最終的なジルコニア粉末中に
残留し、焼結特性に影響を及ぼすので不適切である。
【0032】これらのアルカリは、通常、水溶液として
添加することが好ましいが、懸濁液に容易に溶解する成
分の場合には、直接添加しても良い。
添加することが好ましいが、懸濁液に容易に溶解する成
分の場合には、直接添加しても良い。
【0033】アルカリの添加量は、水和ジルコニウムを
含む懸濁液のpHが10程度以上となる量とすることが
好ましい。
含む懸濁液のpHが10程度以上となる量とすることが
好ましい。
【0034】アルカリを添加することによって、水和ジ
ルコニア微粒子が激しく凝集を起こして沈降し、同時に
安定化剤の金属イオンも水酸化物として沈殿して、水和
ジルコニア沈殿中に均一に分散したスラリー状の溶液と
なる。
ルコニア微粒子が激しく凝集を起こして沈降し、同時に
安定化剤の金属イオンも水酸化物として沈殿して、水和
ジルコニア沈殿中に均一に分散したスラリー状の溶液と
なる。
【0035】以上の方法で得られたスラリー状の溶液に
ついて、沈降した水和ジルコニアの凝集体を分離し、ア
ルカリ水溶液で洗浄する。
ついて、沈降した水和ジルコニアの凝集体を分離し、ア
ルカリ水溶液で洗浄する。
【0036】具体的な洗浄方法については特に限定はな
く、沈降した水和ジルコニアの凝集体をアルカリ水溶液
で十分に洗浄できる方法であればよい。例えば、水和ジ
ルコニア凝集体のスラリーを静置して、塩素イオンを含
んだ上澄み液と沈殿とに分離させ、上澄み液を廃棄した
後、水和ジルコニア凝集体の沈殿にアルカリ水溶液を添
加して、攪拌して均一なスラリーとし、再度、このスラ
リーを上澄み液と沈殿とに分離させ、上澄み液を廃棄
し、更に、アルカリ水溶液を添加して、攪拌する操作を
繰り返せばよい。この場合、上澄み液と沈殿とに分離す
る方法としては、遠心分離や濾過等の方法を採用しても
良い。
く、沈降した水和ジルコニアの凝集体をアルカリ水溶液
で十分に洗浄できる方法であればよい。例えば、水和ジ
ルコニア凝集体のスラリーを静置して、塩素イオンを含
んだ上澄み液と沈殿とに分離させ、上澄み液を廃棄した
後、水和ジルコニア凝集体の沈殿にアルカリ水溶液を添
加して、攪拌して均一なスラリーとし、再度、このスラ
リーを上澄み液と沈殿とに分離させ、上澄み液を廃棄
し、更に、アルカリ水溶液を添加して、攪拌する操作を
繰り返せばよい。この場合、上澄み液と沈殿とに分離す
る方法としては、遠心分離や濾過等の方法を採用しても
良い。
【0037】また、水和ジルコニア凝集体のスラリーを
循環式の中空糸膜フィルター中を通過させて、連続的に
固液分離を行い、分離された水分量に相当する量のアル
カリ水溶液を連続的に添加しても良い。
循環式の中空糸膜フィルター中を通過させて、連続的に
固液分離を行い、分離された水分量に相当する量のアル
カリ水溶液を連続的に添加しても良い。
【0038】アルカリ水溶液としては、水和ジルコニア
微粒子を凝集させる場合と同様に、アンモニア、水溶性
アミン類等の金属イオンを含まない水溶性アルカリの水
溶液を用いることが好ましい本発明方法では、水和ジル
コニアの凝集体をアルカリ水溶液で洗浄する際に、アル
カリ水溶液を添加したスラリーを、pH10以上の高水
酸イオン濃度に維持することが必要である。この様な高
い水酸イオン濃度の状態で水和ジルコニアの凝集体を洗
浄することにより、水和ジルコニア表面に電気的に結合
している塩素イオンと水酸イオンとのイオン交換を促進
させて塩素分を十分に除去することができ、同時に、水
酸化物として沈殿している安定化剤の溶出を防止でき
る。
微粒子を凝集させる場合と同様に、アンモニア、水溶性
アミン類等の金属イオンを含まない水溶性アルカリの水
溶液を用いることが好ましい本発明方法では、水和ジル
コニアの凝集体をアルカリ水溶液で洗浄する際に、アル
カリ水溶液を添加したスラリーを、pH10以上の高水
酸イオン濃度に維持することが必要である。この様な高
い水酸イオン濃度の状態で水和ジルコニアの凝集体を洗
浄することにより、水和ジルコニア表面に電気的に結合
している塩素イオンと水酸イオンとのイオン交換を促進
させて塩素分を十分に除去することができ、同時に、水
酸化物として沈殿している安定化剤の溶出を防止でき
る。
【0039】スラリー中の水和ジルコニア濃度は特に規
定はないが、あまり低濃度では生産性が劣り、高濃度と
なりすぎても洗浄回数が多くなりこれも生産性に問題が
ある。このため、通常は、水和ジルコニア濃度として、
0.5〜1.0mol/l程度とすることが好ましい。
定はないが、あまり低濃度では生産性が劣り、高濃度と
なりすぎても洗浄回数が多くなりこれも生産性に問題が
ある。このため、通常は、水和ジルコニア濃度として、
0.5〜1.0mol/l程度とすることが好ましい。
【0040】アルカリ水溶液による洗浄は、最終的に仮
焼して得られるジルコニア粉末中の塩素濃度が350p
pm以下となるまで行う。
焼して得られるジルコニア粉末中の塩素濃度が350p
pm以下となるまで行う。
【0041】スラリーの状態における具体的な洗浄の程
度は、水和ジルコニアの濃度等各種の条件によって一概
に決めることができないので、仮焼後のジルコニア粉末
中の塩素濃度の分析結果に基づいて、どの程度まで洗浄
を行うかを決めればよい。通常、スラリーの上澄み液中
の塩素濃度が50ppm程度以下となるまで洗浄を行え
ば、仮焼後のジルコニア粉末中の塩素濃度を350pp
m程度以下とすることができる。
度は、水和ジルコニアの濃度等各種の条件によって一概
に決めることができないので、仮焼後のジルコニア粉末
中の塩素濃度の分析結果に基づいて、どの程度まで洗浄
を行うかを決めればよい。通常、スラリーの上澄み液中
の塩素濃度が50ppm程度以下となるまで洗浄を行え
ば、仮焼後のジルコニア粉末中の塩素濃度を350pp
m程度以下とすることができる。
【0042】上記した方法でアルカリ水溶液で洗浄した
後、水和ジルコニウムの凝集体を分離し、乾燥させて仮
焼を行う。仮焼により、水和ジルコニアは脱水してジル
コニアとなり同時に水酸化物として存在していた安定化
剤はジルコニア中に固溶して安定化剤を含むジルコニア
粉末が得られる。
後、水和ジルコニウムの凝集体を分離し、乾燥させて仮
焼を行う。仮焼により、水和ジルコニアは脱水してジル
コニアとなり同時に水酸化物として存在していた安定化
剤はジルコニア中に固溶して安定化剤を含むジルコニア
粉末が得られる。
【0043】乾燥および仮焼の方法については、従来と
同様の方法とすれば良い。
同様の方法とすれば良い。
【0044】上記した方法で、水和ジルコニア凝集体を
含むスラリーをアルカリ水溶液で洗浄することによっ
て、仮焼後のジルコニア粉末は、塩素濃度が350pp
m以下という非常に低い値となる。また、仮焼の際に
は、水和ジルコニア凝集体に含まれる塩素分が非常に減
少しているので、塩素の放出量が非常に少なく、人体へ
の悪影響や仮焼炉や周辺機器の腐食を防止できる。更
に、仮焼前の工程で反応系内に有機化合物やアルコール
などを添加する場合にも、ダイオキシンの発生を防止で
きる。
含むスラリーをアルカリ水溶液で洗浄することによっ
て、仮焼後のジルコニア粉末は、塩素濃度が350pp
m以下という非常に低い値となる。また、仮焼の際に
は、水和ジルコニア凝集体に含まれる塩素分が非常に減
少しているので、塩素の放出量が非常に少なく、人体へ
の悪影響や仮焼炉や周辺機器の腐食を防止できる。更
に、仮焼前の工程で反応系内に有機化合物やアルコール
などを添加する場合にも、ダイオキシンの発生を防止で
きる。
【0045】本発明のジルコニア粉末の製造方法では、
特に、高比表面積のジルコニア粉末を製造する場合に
は、上記した方法でアルカリ水溶液で洗浄した水和ジル
コニア凝集体を乾燥させた後、空気中などの酸素含有雰
囲気中で、600〜1000℃程度で5〜10時間程度
仮焼すればよい。この様な条件で仮焼することによっ
て、BET比表面積が10m2/g以上という非常に高
比表面積であって、塩素濃度が350ppm以下のジル
コニア粉末を得ることができる。
特に、高比表面積のジルコニア粉末を製造する場合に
は、上記した方法でアルカリ水溶液で洗浄した水和ジル
コニア凝集体を乾燥させた後、空気中などの酸素含有雰
囲気中で、600〜1000℃程度で5〜10時間程度
仮焼すればよい。この様な条件で仮焼することによっ
て、BET比表面積が10m2/g以上という非常に高
比表面積であって、塩素濃度が350ppm以下のジル
コニア粉末を得ることができる。
【0046】この様な高比表面積且つ低塩素濃度のジル
コニア粉末を用いて焼結体を製造する場合には、気孔な
どを殆ど含まない、高密度の焼結体を得ることができ、
更に、焼結体の色むらも防止できる。
コニア粉末を用いて焼結体を製造する場合には、気孔な
どを殆ど含まない、高密度の焼結体を得ることができ、
更に、焼結体の色むらも防止できる。
【0047】また、鋳込み成形などのためにジルコニア
粉末の水性スラリーを作製する場合にも、安定化剤の溶
出による濃度低下を防止できる。
粉末の水性スラリーを作製する場合にも、安定化剤の溶
出による濃度低下を防止できる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、低塩素濃度のジルコニ
ア粉末を製造することが可能であり、特に、1000℃
以下の低温で仮焼して高比表面積のジルコニア粉末を製
造する場合であっても、低塩素濃度のジルコニア粉末を
得ることができる。また、本発明方法では、仮焼時に塩
素が多量に発生することがなく、安全性に優れた方法で
あり、仮焼炉や周辺機器の腐食等も防止できる。
ア粉末を製造することが可能であり、特に、1000℃
以下の低温で仮焼して高比表面積のジルコニア粉末を製
造する場合であっても、低塩素濃度のジルコニア粉末を
得ることができる。また、本発明方法では、仮焼時に塩
素が多量に発生することがなく、安全性に優れた方法で
あり、仮焼炉や周辺機器の腐食等も防止できる。
【0049】本発明方法によって得られるジルコニア粉
末は、低塩素濃度であるため、焼結した際に密度低下や
色むらの発生がなく、更に、スラリー化した際に、安定
化剤が溶出も殆ど生じることがない。
末は、低塩素濃度であるため、焼結した際に密度低下や
色むらの発生がなく、更に、スラリー化した際に、安定
化剤が溶出も殆ど生じることがない。
【0050】本発明方法によって得られるジルコニア粉
末の内で、特に、BET比表面積が10m2/g程度以
上の高比表面積の粉末は、焼結性に優れたものであり、
構造材料、機械部品、光通信部品、電子材料、電池部材
などの材料として非常に有用性が高いものである。
末の内で、特に、BET比表面積が10m2/g程度以
上の高比表面積の粉末は、焼結性に優れたものであり、
構造材料、機械部品、光通信部品、電子材料、電池部材
などの材料として非常に有用性が高いものである。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0052】実施例1
オキシ塩化ジルコニウムの1mol/l水溶液2リット
ルに、水酸化ジルコニウム3molと純水を加えて全量
を5リットルとした。この水溶液を100℃に加熱して
72時間加水分解を行い、水和ジルコニア懸濁液を得
た。
ルに、水酸化ジルコニウム3molと純水を加えて全量
を5リットルとした。この水溶液を100℃に加熱して
72時間加水分解を行い、水和ジルコニア懸濁液を得
た。
【0053】得られた懸濁液について、純水を添加しな
がら限外濾過フィルターを通して濾液からジルコニウム
イオンが検出されなくなるまで濾過洗浄を行った。
がら限外濾過フィルターを通して濾液からジルコニウム
イオンが検出されなくなるまで濾過洗浄を行った。
【0054】洗浄後の水和ジルコニア懸濁液の水和ジル
コニア量を測定し、Y/Zrのモル比が3/97となる
量に相当する2mol/lの塩化イットリウム水溶液を
添加した。更に、この懸濁液を十分に攪拌し、15Nア
ンモニア水と純水を加えてpHが10.04、全体のス
ラリー量が5リットルとなるように調整して、水和ジル
コニアの凝集体が分散したスラリーを得た。
コニア量を測定し、Y/Zrのモル比が3/97となる
量に相当する2mol/lの塩化イットリウム水溶液を
添加した。更に、この懸濁液を十分に攪拌し、15Nア
ンモニア水と純水を加えてpHが10.04、全体のス
ラリー量が5リットルとなるように調整して、水和ジル
コニアの凝集体が分散したスラリーを得た。
【0055】得られた水和ジルコニア凝集体のスラリー
を2時間静置して沈殿物と透明な上澄み液に分離させ、
上澄み液を廃棄した後、アンモニア水(14N)と純水
を添加してpHを10.04に調整し、均一になるまで
攪拌した。アンモニア水(14N)と純水の添加量の合
計量は、廃棄した上澄み液と同量として、全体の量が5
リットルになるようにした。
を2時間静置して沈殿物と透明な上澄み液に分離させ、
上澄み液を廃棄した後、アンモニア水(14N)と純水
を添加してpHを10.04に調整し、均一になるまで
攪拌した。アンモニア水(14N)と純水の添加量の合
計量は、廃棄した上澄み液と同量として、全体の量が5
リットルになるようにした。
【0056】このスラリーを2時間静置して、上澄み液
を廃棄した後、上記方法と同様にアンモニア水と純水を
添加してpH10.04に調整し、攪拌する操作を6回
繰り返した。この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液
中の濃度として40ppmであった。
を廃棄した後、上記方法と同様にアンモニア水と純水を
添加してpH10.04に調整し、攪拌する操作を6回
繰り返した。この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液
中の濃度として40ppmであった。
【0057】このスラリーを濾過して沈殿を回収して乾
燥し、解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末
に純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニ
ア粉末を得た。
燥し、解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末
に純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニ
ア粉末を得た。
【0058】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定した。
【0059】さらに、得られたジルコニア粉末75g
に、直径1mmのジルコニアボールおよび純水140g
を加えて250cm3のポリエチレン容器に入れ、ボー
ルミル架台にて90rpmで48時間混練して、ジルコ
ニア粉末をスラリー化した。このスラリーを乾燥して得
られた粉末のイットリア濃度を測定した。
に、直径1mmのジルコニアボールおよび純水140g
を加えて250cm3のポリエチレン容器に入れ、ボー
ルミル架台にて90rpmで48時間混練して、ジルコ
ニア粉末をスラリー化した。このスラリーを乾燥して得
られた粉末のイットリア濃度を測定した。
【0060】次いで、φ20の金型で1000kg/c
m2の1軸圧成形を行い、2000kg/cm3の圧力で
CIP処理を行って、1450℃で3時間焼結させて焼
結体を得た。
m2の1軸圧成形を行い、2000kg/cm3の圧力で
CIP処理を行って、1450℃で3時間焼結させて焼
結体を得た。
【0061】得られた焼結体の密度と表面状態の観察結
果を表1に示す。
果を表1に示す。
【0062】実施例2
オキシ塩化ジルコニウムの1mol/l水溶液5リット
ルを100℃に加熱して、72時間加水分解を行い、水
和ジルコニア懸濁液を得た。
ルを100℃に加熱して、72時間加水分解を行い、水
和ジルコニア懸濁液を得た。
【0063】得られた懸濁液について、純水を添加しな
がら限外濾過フィルターを通して濾液からジルコニウム
イオンが検出されなくなるまで濾過洗浄を行った。
がら限外濾過フィルターを通して濾液からジルコニウム
イオンが検出されなくなるまで濾過洗浄を行った。
【0064】洗浄後の水和ジルコニア懸濁液の水和ジル
コニア量を測定し、Y/Zrのモル比が3/97になる
量に相当する2mol/lの塩化イットリウム水溶液を
添加した。この懸濁液を十分に攪拌し、28Nアンモニ
ア水と純水を加えてpHが10.04、全体のスラリー
量が5リットルとなるように調整して、水和ジルコニア
の凝集体が分散したスラリーを得た。
コニア量を測定し、Y/Zrのモル比が3/97になる
量に相当する2mol/lの塩化イットリウム水溶液を
添加した。この懸濁液を十分に攪拌し、28Nアンモニ
ア水と純水を加えてpHが10.04、全体のスラリー
量が5リットルとなるように調整して、水和ジルコニア
の凝集体が分散したスラリーを得た。
【0065】得られた水和ジルコニア凝集体のスラリー
を2時間静置して沈殿物と透明な上澄み液に分離させ、
上澄み液を廃棄した後、アンモニア水と純水を添加して
pHを10.04に調整し、均一になるまで攪拌した。
アンモニア水と純水の添加量の合計量は、廃棄した上澄
み液と同量として、全体の量が5リットルになるように
した。
を2時間静置して沈殿物と透明な上澄み液に分離させ、
上澄み液を廃棄した後、アンモニア水と純水を添加して
pHを10.04に調整し、均一になるまで攪拌した。
アンモニア水と純水の添加量の合計量は、廃棄した上澄
み液と同量として、全体の量が5リットルになるように
した。
【0066】このスラリーを2時間静置して、上澄み液
を廃棄した後、アンモニア水と純水を添加してpH1
0.04に調整して、攪拌する操作を8回繰り返した。
この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液中の濃度とし
て35ppmであった。
を廃棄した後、アンモニア水と純水を添加してpH1
0.04に調整して、攪拌する操作を8回繰り返した。
この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液中の濃度とし
て35ppmであった。
【0067】このスラリーを濾過し、沈殿を回収して乾
燥し解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末に
純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニア
粉末を得た。
燥し解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末に
純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニア
粉末を得た。
【0068】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
【0069】更に、スラリー化後のイットリア濃度と、
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
【0070】以上の結果を下記表1に示す。
【0071】実施例3
実施例1で得られた水和ジルコニア凝集体のスラリー5
リットルについて、中空糸フィルター中を循環させて連
続的に限外濾過を行った。この際、濾液と同量のアンモ
ニア水(28N)を添加してスラリーのpHを10.0
4以上に維持した。
リットルについて、中空糸フィルター中を循環させて連
続的に限外濾過を行った。この際、濾液と同量のアンモ
ニア水(28N)を添加してスラリーのpHを10.0
4以上に維持した。
【0072】濾液の塩素濃度を測定して、上澄み液(濾
液)の塩素量が、液中の濃度として35ppmとなるま
で濾過を行った。
液)の塩素量が、液中の濃度として35ppmとなるま
で濾過を行った。
【0073】その後、沈殿を回収して乾燥し、解砕した
後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加え
て、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得
た。
後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加え
て、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得
た。
【0074】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
【0075】更に、スラリー化後のイットリア濃度と、
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
【0076】以上の結果を下記表1に示す。
【0077】比較例1
実施例1で得られた水和ジルコニア凝集体のスラリーに
ついて、アンモニア水による洗浄を行うことなく、その
まま濾過して沈殿を回収した。その際の濾液中の塩素濃
度は0.2wt%であった。
ついて、アンモニア水による洗浄を行うことなく、その
まま濾過して沈殿を回収した。その際の濾液中の塩素濃
度は0.2wt%であった。
【0078】得られた沈殿を乾燥し、解砕した後、99
0℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加えて、湿式ボ
ールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得た。
0℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加えて、湿式ボ
ールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得た。
【0079】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
【0080】更に、スラリー化後のイットリア濃度と、
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
【0081】以上の結果を下記表1に示す。
【0082】表1から明らかなように、比較例1で得ら
れたジルコニア粉末は、スラリー化の際にイットリアが
溶出し、このジルコニア粉末を用いて得られた焼結体
は、密度が低く、表面に色ムラもあった。
れたジルコニア粉末は、スラリー化の際にイットリアが
溶出し、このジルコニア粉末を用いて得られた焼結体
は、密度が低く、表面に色ムラもあった。
【0083】比較例2
実施例2で得られた水和ジルコニア凝集体のスラリー5
リットルについて、上澄み液を廃棄した後、同量の純水
を添加して均一になるまで攪拌した。この操作を10回
繰り返した。この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液
中の濃度として35ppmであった。
リットルについて、上澄み液を廃棄した後、同量の純水
を添加して均一になるまで攪拌した。この操作を10回
繰り返した。この時の上澄み液(濾液)の塩素量は、液
中の濃度として35ppmであった。
【0084】このスラリーを濾過し、沈殿を回収して乾
燥し、解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末
に純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニ
ア粉末を得た。
燥し、解砕した後、990℃で仮焼した。仮焼後の粉末
に純水を加えて、湿式ボールミル粉砕を行い、ジルコニ
ア粉末を得た。
【0085】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
【0086】更に、スラリー化後のイットリア濃度と、
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
【0087】以上の結果を下記表1に示す。
【0088】表1から明らかなように、比較例2で得ら
れたジルコニア粉末は、イットリア含有量が原料比率よ
り低く、しかも、スラリー化の際に更に減少した。ま
た、得られた焼結体は、実施例1〜3で得られた焼結体
と比べて低密度であった。
れたジルコニア粉末は、イットリア含有量が原料比率よ
り低く、しかも、スラリー化の際に更に減少した。ま
た、得られた焼結体は、実施例1〜3で得られた焼結体
と比べて低密度であった。
【0089】比較例3
実施例2で得られた水和ジルコニア凝集体のスラリーに
ついて、アンモニア水を用いた限外濾過による洗浄を行
うことなく、そのまま濾過して沈殿を回収した。その際
の濾液中の塩素濃度は0.5wt%であった。
ついて、アンモニア水を用いた限外濾過による洗浄を行
うことなく、そのまま濾過して沈殿を回収した。その際
の濾液中の塩素濃度は0.5wt%であった。
【0090】得られた沈殿を乾燥し、解砕した後、99
0℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加えて、湿式ボ
ールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得た。
0℃で仮焼した。仮焼後の粉末に純水を加えて、湿式ボ
ールミル粉砕を行い、ジルコニア粉末を得た。
【0091】得られたジルコニア粉末について、BET
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
比表面積、塩素濃度およびイットリア濃度を測定し、実
施例1と同様の工程を経て焼結体を作製した。
【0092】更に、スラリー化後のイットリア濃度と、
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
焼結体の密度及び表面状態についても、実施例1と同様
にして評価した。
【0093】以上の結果を下記表1に示す。
【0094】表1から明らかなように、比較例3で得ら
れたジルコニア粉末は、スラリー化の際にイットリアが
溶出し、このジルコニア粉末を用いて得られた焼結体に
ついては、密度が低く、表面に色ムラもあった。
れたジルコニア粉末は、スラリー化の際にイットリアが
溶出し、このジルコニア粉末を用いて得られた焼結体に
ついては、密度が低く、表面に色ムラもあった。
【0095】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
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(72)発明者 大原 太源
東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪
セメント株式会社内
(72)発明者 西川 康生
東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪
セメント株式会社内
(72)発明者 石塚 雅之
東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪
セメント株式会社内
(72)発明者 峠 喜之
東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪
セメント株式会社内
Fターム(参考) 4G031 AA12 BA18 CA04 GA01 GA03
GA05
4G048 AA02 AB02 AB05 AC06 AC08
AD03 AD06 AE05
Claims (3)
- 【請求項1】BET比表面積が10m2/g以上、塩素
濃度が350ppm以下であることを特徴とする高比表
面積ジルコニア粉末。 - 【請求項2】下記の工程を含むことを特徴とするジルコ
ニア粉末の製造方法:(1)ジルコニウム塩を含む水溶
液を加水分解して得られる水和ジルコニア懸濁液に、加
水分解反応前又は加水分解反応後に安定化剤を添加し、
更に、アルカリを添加して水和ジルコニアの凝集体のス
ラリーを形成し、(2)得られた水和ジルコニアの凝集
体にアルカリ水溶液を添加し、該水和ジルコニア凝集体
が分散したスラリーのpHが10以上となる状態で洗浄
し、(3)その後、水和ジルコニアの凝集体を乾燥し、
仮焼してジルコニア粉末を形成する。 - 【請求項3】水和ジルコニアの仮焼温度が600〜10
00℃であり、得られるジルコニア粉末のBET比表面
積が10m2/g以上、塩素濃度が350ppm以下で
ある請求項2に記載のジルコニア粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058320A JP2003252628A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 高比表面積ジルコニア粉末およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058320A JP2003252628A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 高比表面積ジルコニア粉末およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003252628A true JP2003252628A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28668323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002058320A Pending JP2003252628A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 高比表面積ジルコニア粉末およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003252628A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008081325A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-10 | Tosoh Corp | ジルコニア微粉末及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-03-05 JP JP2002058320A patent/JP2003252628A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008081325A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-10 | Tosoh Corp | ジルコニア微粉末及びその製造方法 |
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