JP2003252192A - 車輌の自動警報装置 - Google Patents

車輌の自動警報装置

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JP2003252192A JP2002053562A JP2002053562A JP2003252192A JP 2003252192 A JP2003252192 A JP 2003252192A JP 2002053562 A JP2002053562 A JP 2002053562A JP 2002053562 A JP2002053562 A JP 2002053562A JP 2003252192 A JP2003252192 A JP 2003252192A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の目標制動制御量や目標減速度に基づき
警報の要否を判定することにより、車輌の減速度が高く
なる状況に於いて後続車輌の運転者や車輌の搭乗者に対
し遅れなく確実に警報を発する。 【解決手段】 マスタシリンダ圧力Pm及びブレーキペ
ダルに対する踏み込みストロークStに基づき車輌の最
終目標減速度Gtが演算され、最終目標減速度Gtに基づ
き各車輪のホイールシリンダ圧力がブレーキバイワイヤ
式に制御される車輌に於いて、最終目標減速度Gtが基
準値Gtc以上である状況が所定の時間以上継続している
か否かの判別が行われ、最終目標減速度Gtが基準値Gt
c以上である状況が所定の時間以上継続しているときに
は(S120、130、210)、ハザードランプ80
が点滅されることにより後続車輌の運転者に先行車輌が
急激に減速する虞れが高い旨の警報が発せられる(S2
40)。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車輌の警報装置に
係り、更に詳細には車輌が所定の状況になると自動的に
警報を発する自動警報装置に係る。 【0002】 【従来の技術】自動車等の車輌の自動警報装置の一つと
して、例えば特開平7−323783号公報に記載され
ている如く、車輌の減速度及び車速が検出され、減速度
及び車速に基づき運転者による急ブレーキ時であると推
定される状況に於いてハザードランプを作動させるよう
構成された自動警報装置や、特開平11−321453
号公報に記載されている如く、運転者のブレーキ操作が
急ブレーキ操作であるか否かが検出され、運転者のブレ
ーキ操作が急ブレーキ操作であるときには制動灯を増光
させる自動警報装置が従来より知られている。 【0003】これらの自動警報装置によれば、運転者に
より急ブレーキ操作が行われることにより車輌が急激に
減速する状況に於いて、自動的にハザードランプを作動
させたり制動灯を増光させることができるので、スイッ
チ操作の如き特別の操作を要することなく、車輌が急激
に減速する状況であることを後続車輌の運転者に認識さ
せることができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし上述の如き従来
の自動警報装置に於いては、運転者による急ブレーキ時
であるか否かは、車輌の実際の減速度やマスタシリンダ
圧力の如き車輌の実際の制動減速状況に基づいて判定さ
れ、車輌の減速度が現実に高くなった時点に於いてハザ
ードランプ等が作動されるため、車輌が急激に減速する
状況であることをできるだけ早期に後続車輌の運転者に
認識させる上で改善の余地がある。 【0005】特に運転者の制動操作状況や車輌の走行状
況に基づき車輌の目標制動制御量や車輌の目標減速度が
演算され、目標制動制御量や目標減速度に基づき各車輪
の制動力が制御される車輌に於いては、マスタシリンダ
圧力の如き運転者の制動操作量を表わす状態量と車輌全
体の制動力とが対応しない場合があるため、運転者の制
動操作量を表わす状態量に基づいてハザードランプ等が
作動されるべきか否かが判定される場合には、車輌の減
速度が高くなる状況であるにも拘わらずハザードランプ
等が作動されず、後続車輌の運転者に対し遅れなく警報
を発することができない場合がある。 【0006】本発明は、車輌の実際の制動減速状況に基
づいてハザードランプ等による警報を発すべきか否かが
判定されるよう構成された従来の自動警報装置に於ける
上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の
主要な課題は、運転者の制動操作状況や車輌の走行状況
に基づき車輌の目標制動制御量や車輌の目標減速度が演
算され、目標制動制御量や目標減速度に基づき各車輪の
制動力が制御される場合には、目標制動制御量や目標減
速度は車輌の実際の減速度よりも早く変化することに着
目し、目標制動制御量や目標減速度を警報を発すべきか
否かの判定の指標とすることにより、車輌の減速度が高
くなる状況に於いて後続車輌の運転者や車輌の搭乗者に
対し遅れなく確実に警報を発することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち制動装置と、運転
者の制動操作若しくは車輌の走行状況に基づき前記制動
装置の目標制御量又は車輌の目標減速度を演算し、前記
目標制御量又は前記目標減速度に基づき前記制動装置を
制御する制御手段とを有する車輌の自動警報装置に於い
て、車輌の搭乗者若しくは車外に警告を発する警告手段
と、前記目標制御量又は前記目標減速度が基準値以上に
なると前記警告手段を作動させる警報制御手段とを有す
ることを特徴とする車輌の自動警報装置によって達成さ
れる。 【0008】 【発明の作用及び効果】上記請求項1の構成によれば、
運転者の制動操作若しくは車輌の走行状況に基づき前記
制動装置の目標制御量又は車輌の目標減速度が演算さ
れ、目標制御量又は目標減速度が基準値以上になると警
告手段が作動されるので、車輌の実際の制動減速状況に
基づいて警報を発すべきか否かが判定される場合に比し
て警報の遅れを確実に低減することができ、またマスタ
シリンダ圧力の如き運転者の制動操作量を表わす状態量
と車輌全体の制動力とが対応しないことに起因して、車
輌の減速度が高くなる状況であるにも拘わらず後続車輌
の運転者や車輌の搭乗者に対し警報が発せられなくこと
を確実に防止し、遅れなく確実に警報を発することがで
きる。 【0009】 【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制動装
置の目標制御量は車輌の減速度に関連する目標制御量で
あるよう構成される(好ましい態様1)。 【0010】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は運転者の
制動操作量を検出し、検出された運転者の制動操作量に
基づき制動装置の目標制御量又は車輌の目標減速度を演
算するよう構成される(好ましい態様2)。 【0011】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は車輌の状
態量を検出し、検出された車輌の状態量に基づき車輌の
走行状況を判定し、車輌を安定的に走行させるための制
動制御量として制動装置の目標制御量又は車輌の目標減
速度を演算するよう構成される(好ましい態様3)。 【0012】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は運転者の
制動操作若しくは車輌の走行状況に基づき車輌全体の目
標制動制御量又は車輌の目標減速度を演算し、車輌全体
の目標制動制御量又は車輌の目標減速度に基づき各車輪
の目標制動制御量を演算し、各車輪の目標制動制御量に
基づき制動装置を制御するよう構成される(好ましい態
様4)。 【0013】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様4の構成に於いて、制御手段は車
輌全体の目標制動制御量又は車輌の目標減速度に基づき
各車輪のブレーキ効き係数を考慮して各車輪の目標制動
制御量を演算し、警報制御手段は各車輪の目標制動制御
量の和が基準値以上になると警告手段を作動させるよう
構成される(好ましい態様5)。 【0014】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、警報制御手段は車輌
の減速度を検出し、検出された車輌の減速度がその基準
値以上になったときにも警告手段を作動させるよう構成
される(好ましい態様6)。 【0015】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、何れかの車輪の制動
スリップが過大であるときには当該車輪の制動力を制御
して制動スリップを低減するアンチスキッド制御が行わ
れ、警報制御手段はアンチスキッド制御が行われるとき
にも警告手段を作動させるよう構成される(好ましい態
様7)。 【0016】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、運転者により急激な
制動操作が行われたときには通常の制動時よりも車輪の
制動力を高く制御するブレーキアシスト制御が行われ、
警報制御手段はブレーキアシスト制御が行われるときに
も警告手段を作動させるよう構成される(好ましい態様
8)。 【0017】 【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。 【0018】第一の実施形態 図1は本発明による自動警報装置の第一の実施形態が適
用された車輌の制動制御装置の油圧回路及び電子制御装
置を示す概略構成図である。尚図1に於いては、簡略化
の目的で各電磁開閉弁のソレノイドは省略されている。 【0019】図1に於て、10は電気的に制御される油
圧式の制動装置を全体的に示しており、制動装置10は
運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作に応答
してブレーキオイルを圧送するマスタシリンダ14を有
している。ブレーキペダル12とマスタシリンダ14と
の間にはドライストロークシミュレータ16が設けられ
ている。 【0020】マスタシリンダ14は第一のマスタシリン
ダ室14Aと第二のマスタシリンダ室14Bとを有し、
これらのマスタシリンダ室にはそれぞれ前輪用のブレー
キ油圧供給導管18及び後輪用のブレーキ油圧制御導管
20の一端が接続されている。ブレーキ油圧制御導管1
8及び20の他端にはそれぞれ左前輪及び左後輪の制動
力を制御するホイールシリンダ22FL及び22RLが接続
されている。 【0021】ブレーキ油圧供給導管18及び20の途中
にはそれぞれ常開型の電磁開閉弁(マスタカット弁)2
4F及び24Rが設けられ、電磁開閉弁24F及び24Rは
それぞれ第一のマスタシリンダ室14A及び第二のマス
タシリンダ室14Bと対応するホイールシリンダとの連
通を制御する遮断装置として機能する。またマスタシリ
ンダ14と電磁開閉弁24RLとの間のブレーキ油圧供給
導管20には常閉型の電磁開閉弁26を介してウェット
ストロークシミュレータ28が接続されている。 【0022】マスタシリンダ14にはリザーバ30が接
続されており、リザーバ30には油圧供給導管32の一
端が接続されている。油圧供給導管32の途中には電動
機34により駆動されるオイルポンプ36が設けられて
おり、オイルポンプ36の吐出側の油圧供給導管32に
は高圧の油圧を蓄圧するアキュムレータ38が接続され
ている。リザーバ30とオイルポンプ36との間の油圧
供給導管32には油圧排出導管40の一端が接続されて
いる。 【0023】オイルポンプ36の吐出側の油圧供給導管
32は、油圧制御導管42により電磁開閉弁24Fとホ
イールシリンダ22FLとの間のブレーキ油圧供給導管1
8に接続され、油圧制御導管44により右前輪用のホイ
ールシリンダ22FRに接続され、油圧制御導管46によ
り電磁開閉弁24Rとホイールシリンダ22RLとの間の
ブレーキ油圧供給導管20に接続され、油圧制御導管4
8により右後輪用のホイールシリンダ22RRに接続され
ている。 【0024】油圧制御導管42、44、46、48の途
中にはそれぞれ常閉型の電磁開閉弁50FL、50FR、5
0RL、50RRが設けられている。電磁開閉弁50FL、5
0FR、50RL、50RRに対しホイールシリンダ22FL、
22FR、22RL、22RRの側の油圧制御導管42、4
4、46、48はそれぞれ油圧制御導管52、54、5
6、58により油圧排出導管40に接続されており、油
圧制御導管52、54、56、58の途中にはそれぞれ
電磁開閉弁60FL、60FR、60RL、60RRが設けられ
ている。 【0025】電磁開閉弁50FL、50FR、50RL、50
RRはそれぞれホイールシリンダ22FL、22FR、22R
L、22RRに対する増圧制御弁として機能し、電磁開閉
弁60FL、60FR、60RL、60RRはそれぞれホイール
シリンダ22FL、22FR、22RL、22RRに対する減圧
制御弁として機能し、従ってこれらの電磁開閉弁は互い
に共働してアキュムレータ38内より各ホイールシリン
ダに対する高圧のオイルの給排を制御する増減圧制御弁
を構成している。 【0026】前輪の油圧供給導管18及び右前輪の油圧
制御導管44はそれぞれ対応するホイールシリンダ22
FL、22FRに近接した位置に於いて接続導管62Fによ
り互いに接続されている。接続導管62Fの途中には常
閉型の電磁開閉弁64Fが設けられ、電磁開閉弁64Fは
ホイールシリンダ22FLと22FRとの連通を制御する連
通制御弁として機能する。 【0027】同様に、後輪の油圧供給導管20及び右後
輪の油圧制御導管48はそれぞれ対応するホイールシリ
ンダ22RL、22RRに近接した位置に於いて接続導管6
2Rにより互いに接続されている。接続導管62Rの途中
には常閉型の電磁開閉弁64Rが設けられ、電磁開閉弁
64Rはホイールシリンダ22RLと22RRとの連通を制
御する連通制御弁として機能する。 【0028】図1に示されている如く、第一のマスタシ
リンダ室14Aと電磁開閉弁24Fとの間のブレーキ油
圧制御導管18には該制御導管内の圧力をマスタシリン
ダ圧力Pmとして検出する圧力センサ66が設けられて
いる。マスタシリンダ圧力Pmはブレーキペダル12に
対する運転者の制動操作力に対応する値として検出され
る。またブレーキペダル12には運転者の制動操作変位
量としてその踏み込みストロークStを検出するストロ
ークセンサ68が設けられている。 【0029】それぞれ電磁開閉弁24F及び24Rとホイ
ールシリンダ22FL及び22RLとの間のブレーキ油圧供
給導管18及び20には、対応する導管内の圧力をホイ
ールシリンダ22FL及び22RL内の圧力Pfl、Prlとし
て検出する圧力センサ70FL及び70RLが設けられてい
る。またそれぞれ電磁開閉弁50FR及び50RRとホイー
ルシリンダ22FR及び22RRとの間の油圧制御導管44
及び48には、対応する導管内の圧力をホイールシリン
ダ22FR及び22RR内の圧力Pfr、Prrとして検出する
圧力センサ70FR及び70RRが設けられている。 【0030】電磁開閉弁24F及び24R、電磁開閉弁2
6、電動機34、電磁開閉弁50FL、50FR、50RL、
50RR、電磁開閉弁60FL、60FR、60RL、60RR、
電磁開閉弁64F及び64Rは後に詳細に説明する如く電
子制御装置74により制御される。電子制御装置74は
マイクロコンピュータ76と駆動回路78とよりなって
いる。 【0031】各電磁開閉弁及び電動機34には図1には
示されていないバッテリより駆動回路78を経て駆動電
流が供給され、特に各電磁開閉弁及び電動機34に駆動
電流が供給されない非制御時には電磁開閉弁24F及び
24R、電磁開閉弁64F及び64Rは開弁状態に維持さ
れ、電磁開閉弁26、電磁開閉弁50FL、50FR、50
RL、50RR、電磁開閉弁60FL、60FR、60RL、60
RRは閉弁状態に維持される(非制御モード)。 【0032】尚マイクロコンピュータ76は図1には詳
細に示されていないが例えば中央処理ユニット(CP
U)と、リードオンリメモリ(ROM)と、ランダムア
クセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置とを有
し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続さ
れた一般的な構成のものであってよい。 【0033】マイクロコンピュータ76には、圧力セン
サ66よりマスタシリンダ圧力Pmを示す信号、ストロ
ークセンサ68よりブレーキペダル12の踏み込みスト
ロークStを示す信号、圧力センサ70FL〜70RRより
それぞれホイールシリンダ22FL〜22RR内の圧力Pi
(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、ヨーレートセンサ
の如き他のセンサ72より車輌のヨーレートγの如き車
輌の状態量を示す信号が入力される。 【0034】マイクロコンピュータ76は後述の如く図
2に示された制動力制御フローを記憶しており、上述の
圧力センサ66により検出されたマスタシリンダ圧力P
m及びストロークセンサ68より検出された踏み込みス
トロークStに基づき運転者の制動要求量を推定し、推
定された制動要求量に基づき車輌の最終目標減速度Gt
を演算し、最終目標減速度Gtに基づき各車輪の目標制
動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、各車輪のホ
イールシリンダ圧力が目標制動圧Ptiになるよう制御す
る。 【0035】またマイクロコンピュータ76は後述の如
く図3に示された警報制御フローを記憶しており、車輌
の最終目標減速度Gtが高い状況又は車輌の実際の減速
度の如き車輌の状態量の大きさが高い状況が所定の時間
以上継続しているときには、車輌が急激に減速する虞れ
が高いので、警報手段としてのハザードランプ80を点
滅させ、後続車輌の運転者に警報を発する。 【0036】また電子制御装置74は当技術分野に於い
て公知の要領にて推定車体速度Vb及び各車輪の制動ス
リップ量SLi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、何れ
かの車輪の制動スリップ量SLiがアンチスキッド制御
(ABS制御)開始の基準値よりも大きくなると、アン
チスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪に
ついて制動スリップ量が所定の範囲内になるよう当該車
輪のホイールシリンダ内の圧力を増減するアンチスキッ
ド制御を行う。また電子制御装置76はマスタシリンダ
圧力Pmがその基準値以上であり且つマスタシリンダ圧
力の変化率がその基準値以上であるときには、各車輪の
制動圧をマスタシリンダ圧力Pmよりも高い圧力に制御
して通常時に比して高い制動力を発生するブレーキアシ
スト制御(BA制御)を行う。 【0037】更に電子制御装置76はアキュムレータ内
の圧力が予め設定された下限値以上であって上限値以下
の圧力に維持されるよう、図1には示されていない圧力
センサにより検出されたアキュムレータ内の圧力に基づ
き必要に応じて電動機34を駆動してオイルポンプ36
を作動させる。 【0038】尚圧力センサ66により検出されるマスタ
シリンダ圧力Pm及びストロークセンサ68により検出
される踏み込みストロークStに基づき電子制御装置7
6により車輌の目標制動制御量又は目標減速度が演算さ
れ、目標制動制御量又は目標減速度に基づき各車輪の制
動力が制御される限り、各車輪の制動力を制御するため
の油圧回路の如きアクチュエータは当技術分野に於いて
公知の任意の構成のものであってよい。 【0039】次に図2に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於ける制動力制御について説明す
る。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図に
は示されていないイグニッションスイッチがオンに切り
換えられることにより開始され、所定の時間毎に繰返し
実行される。 【0040】まずステップ10に於いては圧力センサ6
6により検出されたマスタシリンダ圧力Pmを示す信号
等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはマスタ
シリンダ圧力Pmに基づき図4に示されたグラフに対応
するマップよりマスタシリンダ圧力に基づく目標減速度
Gptが演算される。尚図には示されていないが、ステッ
プ10に先立ち電磁開閉弁24F等が制御位置に設定さ
れ、これにより各車輪の制動力が電子制御装置74によ
り制御可能な状態にもたらされる。 【0041】ステップ30に於いては踏み込みストロー
クStに基づき図5に示されたグラフに対応するマップ
より踏み込みストロークに基づく目標減速度Gstが演算
され、ステップ40に於いては前回の最終目標減速度G
tfに基づき図6に示されたグラフに対応するマップより
目標減速度Gptに対する重みα(0≦α≦1)が演算さ
れる。 【0042】ステップ50に於いては下記の式1に従っ
て目標減速度Gpt及び目標減速度Gstの重み付け和とし
て最終目標減速度Gtが演算される。尚図示の実施形態
に於いては、重みαは前回の最終目標減速度Gtfに基づ
き演算されるようになっているが、目標減速度Gpt又は
Gstに基づき演算されるよう修正されてもよい。 Gt=α・Gpt+(1−α)Gst ……(1) 【0043】ステップ60に於いては最終目標減速度G
tに対する各車輪の目標ホイールシリンダ圧力の係数
(各車輪のブレーキ効き係数を考慮した正の係数)をK
i(i=fl、fr、rl、rr)として、下記の式2に従って
各車輪の目標ホイールシリンダ圧力Pti(i=fl、fr、
rl、rr)が演算され、ステップ70に於いては各車輪の
ホイールシリンダ圧力が目標制動圧Ptiになるよう油圧
フィードバックにより制御される。 Pti=Ki・Gt ……(2) 【0044】次に図3に示されたフローチャートを参照
して図示の第一の実施形態に於ける警報制御について説
明する。尚図3に示されたフローチャートによる警報制
御は図2に示されたフローチャートによる制動力制御に
対し所定の時間毎に割り込みにより実行される。 【0045】ステップ110に於いては他のセンサ72
により検出された車輌のヨーレートγを示す信号等の読
み込みが行われ、ステップ120に於いては図2に示さ
れたフローチャートのステップ50に於いて演算された
最終目標減速度Gtが基準値Gtc(正の定数)以上であ
るか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには
ステップ130に於いてタイマのカウント値T1が1イ
ンクリメントされ、否定判別が行われたときにはステッ
プ140へ進む。尚基準値Gtcは車輌が急激に減速する
虞れが高いか否かを判定し得る値に設定される。 【0046】ステップ140に於いては車輌の実際の減
速度Ga、各車輪の実際のスリップ率、車輌の実際のヨ
ーレートγ、図1には示されていないステアリングホイ
ールの回転角度である操舵角θ、操舵輪である左右前輪
の実舵角δ、操舵角θ及び車速Vに基づき演算される車
輌の基準ヨーレート(後述の第二の実施形態参照)と車
輌の実際のヨーレートγとの偏差Δγ等の車輌の状態量
が演算され、ステップ150に於いては車輌の各状態量
の大きさがそれぞれ対応する基準値(正の定数)以上で
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
は、即ち何れの車輌の状態量の大きさもそれぞれ対応す
る基準値未満である旨の判別が行われたときにはステッ
プ160へ進む。 【0047】ステップ160に於いては何れかの車輪に
ついてアンチスキッド制御が行われているか否かの判別
が行われ、否定判別が行われたときにはステップ170
に於いてブレーキアシスト制御中であるか否かの判別が
行われる。尚基準値Vcは例えば高速道路での追い越し
時の如く通常の走行時よりも遥かに高い車速であって、
急ブレーキにより車輌が急激に減速する虞れが高いか否
かを判定し得る値に設定される。 【0048】ステップ150に於いて何れか車輌の状態
量の大きさが対応する基準値以上である旨の判別が行わ
れたとき、又はステップ160〜180の何れかに於い
て肯定判別が行われたときにはステップ180に於いて
タイマのカウント値T2が1インクリメントされ、ステ
ップ170に於いて否定判別が行われたときにはステッ
プで190に於いてタイマのカウント値T1及びT2が0
にリセットされ、ステップ200に於いてハザードラン
プ80が消灯される。 【0049】ステップ210に於いてはタイマのカウン
ト値T1が基準値T1c(正の定数)以上であるか否かの
判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図
3に示されたルーチンによる警報制御を一旦終了し、肯
定判別が行われたときにはステップ230へ進む。 【0050】同様に、ステップ220に於いてはタイマ
のカウント値T2が基準値T1c(T1cよりも大きい正の
定数)以上であるか否かの判別が行われ、否定判別が行
われたときにはそのまま図3に示されたルーチンによる
警報制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはス
テップ230に於いて車速Vが基準値Vc(正の定数)
以上であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われた
ときにはそのまま図3に示されたルーチンによる警報制
御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ
240に於いてハザードランプ80が点滅される。 【0051】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ20に於いてマスタシリンダ圧力Pmに基づく
目標減速度Gptが演算され、ステップ30に於いて踏み
込みストロークStに基づく目標減速度Gstが演算さ
れ、ステップ40に於いて前回の最終目標減速度Gtfに
基づき目標減速度Gptに対する重みαが演算される。 【0052】そしてステップ50に於いて目標減速度G
pt及び目標減速度Gstの重み付け和として最終目標減速
度Gtが演算され、ステップ60に於いて最終目標減速
度Gtに基づき各車輪の目標ホイールシリンダ圧力Pti
が演算され、ステップ70に於いて各車輪のホイールシ
リンダ圧力が目標制動圧Ptiになるよう制御されること
により、各車輪の制動力が運転者の制動操作量、即ちマ
スタシリンダ圧力Pm及び踏み込みストロークStに応じ
てブレーキバイワイヤ式に制御される。 【0053】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ120、130、220に於いて最終目標減速度G
tが基準値Gtc以上である状況が所定の時間以上継続し
ているか否かの判別が行われ、最終目標減速度Gtが基
準値Gtc以上である状況が所定の時間以上継続している
ときには、ステップ240に於いてハザードランプ80
が点滅されることにより後続車輌の運転者に先行車輌が
急激に減速する虞れが高い旨の警報が発せられる。 【0054】従って図示の第一の実施形態によれば、マ
スタシリンダ圧力Pm又は車輌の実際の減速度に基づき
警報を発すべきか否かが判定される従来の自動警報装置
の場合に比して早期に後続車輌の運転者に警報を発する
ことができ、これにより後続車輌の運転者に早期に減速
等の必要な操作を採ることを促すことができる。 【0055】特に図示の実施形態によれば、ステップ1
50、180、220に於いて車輌の実際の減速度の如
き車輌の各状態量の大きさがそれぞれ対応する基準値以
上である状況が所定の時間以上継続しているか否かの判
別が行われ、何れか車輌の状態量の大きさが対応する基
準値以上である状況が所定の時間以上継続しているとき
にも、ステップ240に於いてハザードランプ80が点
滅される。 【0056】従って車輌の実際の減速度の如き車輌の各
状態量の大きさがそれぞれ対応する基準値以上である状
況が所定の時間以上継続しているか否かの判別が行われ
ない場合に比して、車輌が急激に減速する際に後続車輌
の運転者に確実に警報を発することができる。尚このこ
とは後述の第二の実施形態についても同様である。 【0057】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ160、180、220に於いて何れかの車輪につ
いてアンチスキッド制御が行われている状況が所定の時
間以上継続しているか否かの判別が行われ、またステッ
プ170、180、220に於いてブレーキアシスト制
御が行われている状況が所定の時間以上継続しているか
否かの判別が行われ、何れかの車輪についてのアンチス
キッド制御又はブレーキアシスト制御が行われている状
況が所定の時間以上継続しているときにも、ステップ2
40に於いてハザードランプ80が点滅される。 【0058】従って車輪のロックに起因して正常な走行
状態より逸脱する虞れがある場合や危険回避等の目的で
運転者により急ブレーキ操作が行われる状況に於いて、
車輌が急激に減速する虞れが高いことを後続車輌の運転
者に確実に認識させることができる。尚このことも後述
の第二の実施形態についても同様である。 【0059】第二の実施形態 図7は本発明による自動警報装置の第二の実施形態が適
用された車輌の挙動制御装置を示す概略構成図である。
尚図7に於いて、図1に示された部材に対応する部材に
は図1に於いて付された符号と同一の符号が付されてい
る。 【0060】図7に於て、110FL及び110FRはそれ
ぞれ車輌112の左右の前輪を示し、110RL及び11
0RRはそれぞれ車輌の駆動輪である左右の後輪を示して
いる。従動輪であり操舵輪でもある左右の前輪110FL
及び110FRは運転者によるステアリングホイール11
4の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオ
ン式のパワーステアリング装置116によりタイロッド
118L及び118Rを介して操舵される。 【0061】各車輪の制動力は制動装置10の油圧回路
122によりホイールシリンダ22FR、22FL、22R
R、22RLの制動圧が制御されることによって制御され
るようになっている。図7には示されていないが、油圧
回路122は第一の実施形態の制動装置10と同様オイ
ルリザーバ、オイルポンプ、ホイールシリンダ内の圧力
を増減するための増減圧制御弁の如き種々の弁装置等を
含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者
によるブレーキペダル12の踏み込み操作に応じて駆動
されるマスタシリンダ14により制御され、また必要に
応じて後に詳細に説明する如く電子制御装置124によ
り増減圧制御弁が制御されることによって制御される。 【0062】車輪110FR〜110RLにはそれぞれ対応
する車輪の車輪速度Vwi(i=fr、fl、rr、rl)を周速
度として検出する車輪速度センサ126FR〜126RLが
設けられ、ステアリングホイール14が連結されたステ
アリングコラムには操舵角θを検出する操舵角センサ1
28が設けられている。 【0063】また車輌112にはそれぞれ車輌のヨーレ
ートγを検出するヨーレートセンサ130、前後加速度
Gxを検出する前後加速度センサ132、横加速度Gyを
検出する横加速度センサ134が設けられている。尚操
舵角センサ128、ヨーレートセンサ130及び横加速
度センサ134は車輌の左旋回方向を正としてそれぞれ
操舵角、ヨーレート及び横加速度を検出する。 【0064】図示の如く、車輪速度センサ126FR〜1
26RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号、操舵
角センサ128により検出された操舵角θを示す信号、
ヨーレートセンサ130により検出されたヨーレートγ
を示す信号、前後加速度センサ132により検出された
前後加速度Gxを示す信号、横加速度センサ134によ
り検出された横加速度Gyを示す信号は電子制御装置1
24に入力される。 【0065】尚図には詳細に示されていないが、電子制
御装置124も例えばCPUとROMとRAMと入出力
ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスに
より互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュ
ータを含んでいる。 【0066】電子制御装置124は、後述の如く図8に
示されたフローチャートに従い、車輌の走行状態に基づ
き車輌のドリフトアウトの程度を示すドリフトアウト状
態量DSを演算し、ドリフトアウト状態量DSに基づき
車輌全体の目標制動力Fballを演算し、車輌全体の目標
制動力Fballに基づき挙動制御の各車輪の目標制動力F
bti(i=fr、fl、rr、rl)を演算し、各車輪の制動力
が目標制動力Fbtiになるよう制御する。 【0067】また電子制御装置124は、後述の如く図
9に示されたフローチャートに従い、車輌全体の目標制
動力Fball又は車輌の実際の減速度の如き車輌の状態量
の大きさが高い状況が所定の時間以上継続しているとき
には、車輌が急激に減速する虞れが高いので、警報手段
としてのハザードランプ80を点滅させ、後続車輌の運
転者に警報を発する。 【0068】次に図8に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於ける挙動制御ルーチンについて
説明する。尚図8に示されたフローチャートによる制御
は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成
により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。 【0069】まずステップ310に於いては車輪速度V
wiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ320に
於いては操舵角θに基づき前輪の実舵角δが演算され、
HをホイールベースとしKhをスタビリティファクタと
して下記の式3に従って目標ヨーレートγeが演算され
ると共に、Tを時定数としsをラプラス演算子として下
記の式4に従って車速V及び操舵角θに基づく車輌の推
定ヨーレートγtが演算される。尚目標ヨーレートγeは
動的なヨーレートを考慮すべく車輌の横加速度Gyを加
味して演算されてもよい。 γe=Vδ/(1+KhV2)H ……(3) γt=γe/(1+Ts) ……(4) 【0070】ステップ330に於いては下記の式5に従
ってドリフトバリューDVが演算される。尚ドリフトバ
リューDVは下記の式6に従って演算されてもよい。 DV=(γt−γ) ……(5) DV=H(γt−γ)/V ……(6) 【0071】ステップ340に於いてはヨーレートγの
符号に基づき車輌の旋回方向が判定され、ドリフトアウ
ト状態量DSが車輌の左旋回時にはDVとして、車輌の
右旋回時には−DVとして演算され、演算結果が負の値
のときにはドリフトアウト状態量は0とされ、ステップ
350に於いてはドリフトアウト状態量DSに基づき図
10に示されたグラフに対応するマップより車輌全体の
目標制動力Fballが演算される。 【0072】ステップ360に於いてはKbriを旋回内
側後輪の分配率(一般的には50よりも大きい正の定
数)として下記の式7に従って旋回外側前輪、旋回内側
前輪、旋回外側後輪、旋回内側後輪の目標制動力Fbf
o、Fbfi、Fbro、Fbriが演算される。 Fbfo =Fbfi =0 Fbro =Fball(100−Kbri)/100 Fbri =Fball・Kbri/100 ……(7) 【0073】ステップ370に於いてはヨーレートγの
符号に基づき車輌の旋回方向が判定されることにより旋
回内外輪が特定され、その特定結果に基づき各車輪の挙
動制御の目標制動力Fbti(i=fr、fl、rr、rl)が演
算される。即ち目標制動力Fbtiが車輌の左旋回の場合
及び右旋回の場合についてそれぞれ下記の式8及び式9
に従って求められる。 【0074】ステップ380に於いては目標制動力Fbt
iに基づき図11に示されたグラフに対応するマップよ
りそれぞれ目標制動力Fbtiを達成するための各車輪の
目標スリップ率Rsti(i=fr、fl、rr、rl)が演算さ
れ、ステップ390に於いては各車輪のスリップ率がそ
れぞれ対応する目標スリップ率Rstiになるよう各車輪
の増減圧制御弁が制御され、これにより各車輪の制動力
が目標制動力Fbtiになるよう制御され、しかる後ステ
ップ10へ戻る。 【0075】次に図9に示されたフローチャートを参照
して図示の第二の実施形態に於ける警報制御について説
明する。尚図9に示されたフローチャートによる警報制
御も図8に示されたフローチャートによる制動力制御に
対し所定の時間毎に割り込みにより実行される。 【0076】この第二の実施形態に於いては、ステップ
120以外の各ステップはそれぞれ上述の第一の実施形
態の場合と同様に実行され、ステップ120に於いては
図8のステップ350に於いて演算された車輌全体の目
標制動力Fballが基準値Fbc(正の定数)以上であるか
否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステ
ップ130へ進み、否定判別が行われたときにはステッ
プ140へ進む。尚基準値Fbcは車輌が急激に減速する
虞れが高いか否かを判定し得る値に設定される。 【0077】かくして図示の実施形態によれば、ステッ
プ320〜340に於いて車輌のドリフトアウトの程度
を示すドリフトアウト状態量DSが演算され、ステップ
350に於いてドリフトアウト状態量DSに基づきドリ
フトアウトを抑制するための車輌全体の目標制動力Fba
llが演算され、ステップ360及び370に於いてドリ
フトアウトを抑制するための目標制動力Fballに基づき
挙動制御の各車輪の目標制動力Fbtiが演算される。 【0078】またステップ380に於いて目標制動力F
btiに基づきそれぞれ目標制動力Fbtiを達成するための
各車輪の目標スリップ率Rstiが演算され、ステップ3
90に於いて各車輪のスリップ率がそれぞれ対応する目
標スリップ率Rstiになるよう各車輪の制動圧が制御さ
れ、各車輪の制動力が目標制動力Fbtiになるよう制御
され、これにより車輌が減速されると共に車輌に旋回促
進方向のヨーモーメントが付与されることによって車輌
のドリフトアウト状態が抑制される。 【0079】また図示の第二の実施形態によれば、ステ
ップ120、130、220に於いて車輌全体の目標制
動力Fballが基準値Fbc以上である状況が所定の時間以
上継続しているか否かの判別が行われ、車輌全体の目標
制動力Fballが基準値Fbc以上である状況が所定の時間
以上継続しているときには、ステップ240に於いてハ
ザードランプ80が点滅されることにより後続車輌の運
転者に先行車輌が急激に減速する虞れが高い旨の警報が
発せられる。 【0080】従って図示の第二の実施形態によれば、運
転者の制動操作の如何に拘わらず車輌の挙動を安定化さ
せるために所定の車輪に制動力が付与され、これに起因
して車輌が減速される状況に於いて確実に後続車輌の運
転者に警報を発することができ、これにより後続車輌の
運転者に早期に減速等の必要な操作を採ることを促すこ
とができる。 【0081】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。 【0082】例えば上述の実施形態に於いては、警告手
段はハザードランプであり、後続車輌の運転者に視覚的
警報を発するようになっているが、警告手段は後続車輌
の運転者に警報を発すると共に車輌の搭乗者にも警報を
発するよう構成されてよく、警報はブザーの如く聴覚的
警報や視覚的警報及び聴覚的警報の組合せであってもよ
い。 【0083】また上述の第一の実施形態に於いては、最
終目標減速度Gtが基準値Gtc以上である状況が所定の
時間以上継続しているときにハザードランプ80が点滅
され、上述の第二の実施形態に於いては、車輌全体の目
標制動力Fballが基準値Fbc以上である状況が所定の時
間以上継続しているときにハザードランプ80が点滅さ
れるようになっているが、例えば第一の実施形態に於い
ては各車輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiの合計が基
準値以上である状況が所定の時間以上継続しているとき
に警報が発せられるよう修正されてもよく、また第二の
実施形態に於いては各車輪の挙動制御の目標制動力Fbt
iの合計が基準値以上である状況が所定の時間以上継続
しているときに警報が発せられるよう修正されてもよ
く、更には各車輪の目標制動制御量は目標スリップ率で
あってもよい。 【0084】また上述の第二の実施形態に於いては、車
輌の走行状況に基づく制動力制御は車輌のドリフトアウ
ト状態を抑制するための挙動制御であるが、車輌の走行
状況に基づく制動力制御は車輌を適正に走行させるため
に車輪の制動力を制御するものである限り、当技術分野
に於いて公知の任意の制動力制御であってよく、また車
輌の走行状況に基づき車輌の目標制動制御量又は車輌の
目標減速度が演算されることなく所定の車輪の目標制動
制御量が演算される制御であってもよく、この場合には
所定の車輪の目標制動制御量(例えば目標制動力や目標
スリップ率)の合計が車輌の目標制動制御量又は車輌の
目標減速度とみなされてよい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による自動警報装置の第一の実施形態が
適用された車輌の制動制御装置の油圧回路及び電気式制
御装置を示す概略構成図である。 【図2】第一の実施形態に於ける制動力制御ルーチンを
示すフローチャートである。 【図3】第一の実施形態に於ける警報制御ルーチンを示
すフローチャートである。 【図4】マスタシリンダ圧力Pmと目標減速度Gptとの
間の関係を示すグラフである。 【図5】ブレーキペダルの踏み込みストロークStと目
標減速度Gstとの間の関係を示すグラフである。 【図6】前回の最終目標減速度Gtfと目標減速度Gptに
対する重みαとの間の関係を示すグラフである。 【図7】本発明による自動警報装置の第二の実施形態が
適用された車輌の挙動制御装置を示す概略構成図であ
る。 【図8】第二の実施形態に於ける挙動制御ルーチンを示
すフローチャートである。 【図9】第二の実施形態に於ける警報制御ルーチンを示
すフローチャートである。 【図10】ドリフトアウト状態量DSと車輌全体の目標
制動力Fballとの間の関係を示すグラフである。 【図11】各車輪の目標制動力Fbtiと目標スリップ率
Rstiとの間の関係を示すグラフである。 【符号の説明】 10…制動装置 12…ブレーキペダル 14…マスタシリンダ 22FL〜22RR…ホイールシリンダ 66…圧力センサ 68…ストロークセンサ 72FL〜72RR…圧力センサ 74…電子制御装置 80…ハザードランプ 116…パワーステアリング装置 124…電子制御装置 128…操舵角センサ 130…ヨーレートセンサ 132…前後加速度センサ 134…横加速度センサ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】制動装置と、運転者の制動操作若しくは車
    輌の走行状況に基づき前記制動装置の目標制御量又は車
    輌の目標減速度を演算し、前記目標制御量又は前記目標
    減速度に基づき前記制動装置を制御する制御手段とを有
    する車輌の自動警報装置に於いて、車輌の搭乗者若しく
    は車外に警告を発する警告手段と、前記目標制御量又は
    前記目標減速度が基準値以上になると前記警告手段を作
    動させる警報制御手段とを有することを特徴とする車輌
    の自動警報装置。
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