JP2003250899A - 薬液注入カテーテル - Google Patents

薬液注入カテーテル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血管を過大に拡張せしめることなく、カテー
テル本体を血管内の所望の位置に強固に保持せしめつ
つ、針部を、治療されるべき病巣部に対して確実に穿刺
することが出来る薬液注入カテーテルを提供する。 【解決手段】 長手の管体からなるカテーテル本体10
の内部に、先端が病巣部54に穿刺可能な針部34とさ
れた針状管体12を、長手方向に相対移動可能に挿入す
る一方、カテーテル本体10の先端部23に、その側方
の一方向のみに向かって拡張せしめられるバルーン24
を拡張/収縮可能に取り付け、更に、カテーテル本体1
0の先端部23における、バルーン24の取付部位より
もカテーテル本体10の血管50内への挿入方向前方側
で且つバルーン24の拡張方向と同一の側の部位に、側
孔30を設けて、カテーテル本体10内に挿入された針
状管体12の針部34を、かかる側孔30を通じて、バ
ルーン24の拡張方向に突出せしめ得るように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、薬液注入カテーテルに係り、特
にPTCA(経皮的冠動脈形成術)と同程度の簡便さ
で、所定の薬液を病巣部に注入することが出来る薬液注
入カテーテルに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、治療や検査のために、血管、消
化管、尿管、気管、胆管等の人体の管状器官、更には、
その他の体腔或いは組織中に挿入される医療器具とし
て、カテーテルが、使用されており、また、近年では、
このカテーテルの先端部に、バルーンが拡張/収縮可能
に取り付けられてなるカテーテルが、例えば、心筋梗塞
や狭心症の安全な治療法として知られる、所謂PTCA
(経皮的冠動脈形成術)の施術に際して、有効に用いら
れている。即ち、PTCAでは、よく知られているよう
に、バルーンが取り付けられたカテーテルを、心臓の冠
動脈の狭窄部分に挿入し、そこでバルーンを拡張せしめ
て、かかる狭窄部分を押し広げることにより、心筋への
血流の改善が図られているのである。
【0003】そして、最近では、カテーテルを、血管や
その近傍部位に発生した病巣部に対して所定の薬液を注
入するための医療器具として利用する試みも、種々為さ
れており、例えば、特開2001−299927号公報
等においては、上述の如きバルーンが取り付けられてな
るカテーテルを利用した薬液注入カテーテルが、提案さ
れている。
【0004】すなわち、前記公報に開示された薬液注入
カテーテルは、側面に側孔が設けられた管状のカテーテ
ル本体(前記公報ではシャフトと称される)の内部に、
先端が針部とされた、可撓性を有する長尺な細管からな
る針状管体(前記公報では導入針と称される)が、その
針部をカテーテル本体の側孔から外部に突出させ得るよ
うに、長手方向に相対移動可能に挿入配置される一方、
かかるカテーテル本体の外部に、バルーン(前記公報で
は拡張部と称される)が拡張/収縮可能に取り付けられ
て、構成されている。
【0005】このような構造の薬液注入カテーテルを用
いれば、カテーテル本体を血管内に挿入位置せしめて、
バルーンを拡張させることにより、バルーンを血管壁に
押圧接触せしめて、カテーテル本体の血管内での移動を
阻止せしめ、そして、その状態下で、針状管体の針部を
カテーテル本体の側孔から外部に突出させることによ
り、針状管体の針部を、治療されるべき病巣部に確実に
穿刺することが出来、以てPTCAの施術と同程度の簡
便さで、所定の薬液を、病巣部に対して、針状管体を通
じて注入することが可能となるのである。
【0006】ところが、本発明者等が、かくの如き構造
を有する薬液注入カテーテルについて、種々検討を加え
た結果、そのような従来の薬液注入カテーテルでは、バ
ルーンが、カテーテル本体における側孔の形成部位とは
反対側の部位に取り付けられているところから、カテー
テル本体を血管内に挿入し、バルーンを拡張した状態下
で、針状管体の針部を病巣部に穿刺する際に、血管壁に
おける、バルーンの拡張圧が作用せしめられる部位に対
して、針部の穿刺反力が更に作用せしめられることが避
けられなかったのであり、そのため、血管が過大に拡張
し、ときには、血管の内膜や中膜の解離を生ずるといっ
た、深刻な事態が惹起される虞があることが、判明した
のである。
【0007】尤も、そのような構造の薬液注入カテーテ
ルにおいても、バルーンの拡張量を小さくして、血管壁
が受けるバルーンの拡張圧を減少せしめれば、血管の過
大拡張と内中膜解離の発生が、ある程度防止され得るこ
ととなるが、そうすると、今度は、カテーテル本体を血
管内の所望の位置に保持することが難しくなって、針状
管体の針部を病巣部に確実に穿刺することが困難となっ
てしまうのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、血管内に挿入せしめられるカテーテル本
体の内部には、先端が針部とされた針状管体が、針部
を、カテーテル本体に設けられた側孔を通じて外部に突
出せしめ得るように挿入配置される一方、カテーテル本
体の外部には、バルーンが拡張/縮小可能に取り付けら
れてなる薬液注入カテーテルにおいて、血管を過大に拡
張せしめることなく、カテーテル本体を血管内の所望の
位置に強固に保持せしめつつ、針部を、治療されるべき
病巣部に対して確実に穿刺することが出来るようにした
構造を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、本発明は、かかる課題の解決のた
めに、血管内に挿入可能な管体からなり、管壁に、外部
に開口する側孔が設けられたカテーテル本体と、先端が
尖鋭な針部とされた、可撓性を有する長尺な細管からな
り、該カテーテル本体の内部に、長手方向に相対移動可
能に挿入されて、該針部が該カテーテル本体の前記側孔
から外部に突出せしめられる針状管体と、該カテーテル
本体の外部に、拡張/収縮可能に取り付けられたバルー
ンとを有し、該カテーテル本体を血管内に挿入位置せし
めて該バルーンを拡張させた状態下で、該針状管体の針
部を該カテーテル本体の前記側孔から突出せしめて、治
療されるべき病巣部に穿刺することにより、該針状管体
を通じて所定の薬液を該病巣部に注入し得るように構成
した薬液注入カテーテルにおいて、前記バルーンを、前
記カテーテル本体に対して、その側方の一方向のみに向
かって拡張せしめられるように取り付けると共に、該カ
テーテル本体における、該バルーンの取付部位よりも前
記血管内への挿入方向前方側で且つ該バルーンの拡張方
向と同一の側の部位に、前記側孔を設けて、該針状管体
の針部が、該側孔から、該バルーンの拡張方向と同一の
方向に突出せしめられるように構成したことを特徴とす
る薬液注入カテーテルを、その要旨とするものである。
【0010】すなわち、この本発明に従う薬液注入カテ
ーテルにあっては、バルーンが、カテーテル本体に対し
て、その側方の一方向のみに向かって拡張せしめられる
ように取り付けられているところから、カテーテル本体
が血管内に挿入されて、バルーンが拡張せしめられた際
に、カテーテル本体におけるバルーンの取付部位の反対
側の部位が、血管壁に接触せしめられて、かかる部位に
おいて、それと接触する血管壁に対して、バルーンの拡
張圧が作用せしめられるようになっている。
【0011】また、かかる薬液注入カテーテルにおいて
は、カテーテル本体における、バルーンの取付部位より
も血管内への挿入方向前方側で且つバルーンの拡張方向
と同一の側の部位に、側孔が設けられて、針状管体の針
部が、側孔から、バルーンの拡張方向と同一の方向に突
出せしめられるようになっているため、バルーンの拡張
時に、カテーテル本体における側孔の形成部位の反対側
の部位も、血管壁に接触せしめられることとなり、そし
て、針状管体の針部が側孔から突出せしめられて、病巣
部に穿刺された際に、そのとき生ずる穿刺反力により、
カテーテル本体における側孔の形成部位の反対側の部
位、換言すれば、カテーテル本体におけるバルーンの取
付部位よりも血管内への挿入方向前方側で且つバルーン
の拡張方向とは反対側の部位において、それと接触する
血管壁に対して、穿刺反力が作用せしめられるようにな
っているのである。
【0012】それ故に、この本発明に従う薬液注入カテ
ーテルにあっては、カテーテル本体を血管内に挿入し、
バルーンを拡張した状態下で、針状管体の針部を病巣部
に穿刺する際に、バルーンの拡張圧と針部の穿刺反力と
が、血管壁における、カテーテル本体の血管内への挿入
方向の前後に位置せしめられた、互いに異なる部位に対
して、それぞれ分散して作用せしめられることとなるの
であり、それによって、それらバルーンの拡張圧と針部
の穿刺反力が一部の血管壁に集中して作用せしめられ
て、かかる血管壁が過大に拡張するようなことが、極め
て有利に解消され得るのである。
【0013】しかも、かかる薬液注入カテーテルにおい
ては、上述せる如く、バルーンを拡張した状態下で、針
状管体の針部を病巣部に穿刺する際に、カテーテル本体
が、バルーンの取付部位の反対側の部位だけでなく、そ
れに対して側孔の形成部位の反対側の部位をも加えた、
より大きな面積を有する部分において、血管壁に接触せ
しめられるようになっているところから、針部の病巣部
に対する穿刺時に、その穿刺反力に基づいて、互いに接
触するカテーテル本体と血管壁との間で生ずる摩擦力が
有利に増大せしめられて、血管内でのカテーテル本体の
移動が効果的に阻止され得ることとなり、以て、カテー
テル本体が、血管内の所望の位置に、強固に保持され得
るのである。
【0014】従って、かくの如き本発明に従う薬液注入
カテーテルにあっては、血管を過大に拡張せしめること
なく、カテーテル本体を血管内の所望の位置に強固に保
持せしめつつ、針部を、治療されるべき病巣部に対して
確実に穿刺することが出来るのであり、その結果とし
て、血管の過大拡張に起因する血管の内膜や中膜の解離
を惹起せしめることなく、PTCAの施術と同程度の簡
便さをもって、所定の薬液を、病巣部に対して、より正
確に且つスムーズに注入することが可能となるのであ
る。
【0015】また、この本発明に従う薬液注入カテーテ
ルにおいては、バルーンを拡張せしめた際に、カテーテ
ル本体が、側孔の形成部位の反対側の部位において、血
管壁に接触せしめられるようになっているところから、
針状管体の針部をカテーテル本体内から突出せしめて、
病巣部に穿刺する際に、カテーテル本体が、穿刺反力に
より屈曲変形する等して、針部の突出方向が変化してし
まうようなことが有利に回避され得、それによって、針
部を病巣部の所定位置に、更に一層正確に穿刺すること
が出来るのである。
【0016】さらに、かかる薬液注入カテーテルにあっ
ては、カテーテル本体における、バルーンの取付部位よ
りも血管内への挿入方向前方側の部位に設けられた側孔
から、針状管体の針部が突出せしめられて、病巣部に穿
刺されるようになっているところから、カテーテル本体
におけるバルーンの取付部位の反対側の部位から針部が
突出せしめられるように構成された従来品とは異なっ
て、血管内に、例えば、細径血管部位であるために、或
いは弾力性を失っている等のために、バルーンの拡張に
伴う拡張が困難な部位が存在していても、そのような部
位の手前の拡張可能な部位でバルーンを拡張させれば、
かかる拡張困難な部位に対して、針部を確実に穿刺する
ことが出来るといった利点が得られるのである。
【0017】なお、このような本発明に従う薬液注入カ
テーテルの好ましい態様の一つによれば、前記カテーテ
ル本体における前記側孔の形成部位よりも前記血管内へ
の挿入方向前方側の部位に、前記バルーンの拡張方向と
同一の方向のみに向かって拡張する補助バルーンが、設
けられることとなる。
【0018】このような構成を有する薬液注入カテーテ
ルにあっては、二つのバルーンの拡張により、カテーテ
ル本体から血管壁に作用せしめられるバルーンの拡張圧
と、それら二つのバルーン間のカテーテル本体と血管壁
との摩擦力の相乗作用にて、かかる摩擦力がより有利に
高められ、それによって、カテーテル本体が、血管内の
所定位置への挿入下で、更に一層強固に保持され得るの
であり、その結果として、針部の病巣部に対する穿刺位
置精度と穿刺力の向上が、より効果的に図られ得る。
【0019】また、本発明に従う薬液注入カテーテルの
有利な別の態様の一つによれば、前記カテーテル本体に
おける前記側孔の形成部位よりも前記血管内への挿入方
向前方側の部位に、前記バルーンの拡張方向とは反対の
方向のみに向かって拡張する補助バルーンが、設けられ
る。
【0020】かかる構成を有する薬液注入カテーテルに
あっては、例えば、カテーテル本体における側孔の形成
部位よりも血管内への挿入方向後方側に設けられたバル
ーンを拡張させて、カテーテル本体を血管内の所定位置
に保持せしめた状態下で、補助バルーンを拡張させるよ
うにすれば、カテーテル本体における補助バルーンの取
付部位を含む先端側部分を屈曲変形せしめることが出
来、また、補助バルーンの拡張量を大きさを変化させる
ことにより、その拡張量に応じて、かかる先端側部分の
屈曲変形量を適宜に変更することが可能となる。そし
て、それによって、屈曲変形せしめられる先端側部分に
設けられる側孔の開口方向を変化させ得ることとなり、
その結果として、かかる側孔から突出せしめられる針状
管体の針部の突出方向を任意に変更することが出来、以
て、血管内でのカテーテル本体の保持位置を変えること
なく、針部の病巣部に対する穿刺位置を変えることが可
能となるのである。
【0021】さらに、本発明に従う薬液注入カテーテル
の他の望ましい態様の一つによれば、前記針状管体の先
端の針部が、該針状管体の内孔の開口する傾斜端面から
なる先端面を有し、且つかかる先端面が、前記カテーテ
ル本体の前記血管内への挿入方向前方側に向かって前記
バルーンの拡張方向に傾斜して、構成される。
【0022】かくの如き構成を有する薬液注入カテーテ
ルにあっては、針部が、病巣部に対して、傾斜端面から
なる先端面において、カテーテル本体の血管内への挿入
方向前方側において接触せしめられる状態で穿刺される
ようになるため、針部の病巣部への穿刺時に、針部の傾
斜端面に対して、カテーテル本体の血管内への挿入方向
後方側に向かって抵抗力が作用せしめられ、それによっ
て、針部が、かかる挿入方向後方側に向かって延びる円
弧状の軌跡を描きながら、病巣部内に侵入せしめられる
こととなるのである。
【0023】従って、このような本発明に従う薬液注入
カテーテルを用いれば、例えば、針部の先端面がテーパ
面とされているために、針部が、病巣部の内部に、斜め
に直線的に侵入せしめられるように構成された薬液注入
カテーテルを用いる場合に比して、カテーテル本体を、
血管内における、穿刺されるべき病巣部に、より近い位
置に挿入位置せしめた状態で、針部を病巣部に穿刺せし
めることが出来るのであり、その結果として、針状管体
の長さを極めて有利に短く為すことが可能となるのであ
る。
【0024】更にまた、本発明に従う薬液注入カテーテ
ルの別の好ましい態様の一つによれば、前記針状管体
が、前記針部を含む少なくとも先端部分において、前記
バルーンの拡張方向に剛性を付与した扁平形状を有して
構成される。
【0025】かくの如き構成を有する薬液注入カテーテ
ルにあっては、針部を含む少なくとも先端部分が、針部
の病巣部への穿刺時に、バルーンの拡張方向と略同一方
向に、断面二次モーメントを増大させる形態、つまり、
カテーテル本体の血管内への挿入方向への屈曲変形が困
難となる形態とされ、そして、そのような形態をもっ
て、病巣部の内部に侵入せしめられることとなるのであ
り、それによって、病巣部内部への侵入抵抗に対する剛
性が有利に高められ得、以て病巣部内部の所定部位に対
して、針部を確実に到達させることが出来のである。こ
れは、病巣部の深部に薬液を注入する際に、極めて有効
となるのである。
【0026】また、本発明に従う薬液注入カテーテルの
更に別の有利な態様の一つによれば、前記カテーテルに
対して、放射線不透過材を用いて形成されたマーカーチ
ューブが、軸心回りに回転不能に取り付けられると共
に、かかるマーカーチューブが、一方の端面が傾斜面と
されることにより、筒壁部における軸方向長さの最短部
位と最長部位とが互いに対向位置せしめられるように構
成されて、該筒壁部における軸方向長さの最短部位と最
長部位のうちの何れか一方が、前記カテーテル本体の前
記血管内への挿入方向において、前記側孔と隣り合うよ
うに位置せしめられることとなる。
【0027】かかる構成を有する薬液注入カテーテルに
あっては、例えば、放射線透視下で、針部の病巣部に対
する穿刺操作を行なう際に、モニタ等に映し出されるマ
ーカーチューブの筒壁部における軸方向長さが最も長い
部位と最も短い部位の位置を確かめて、それら長さの比
の値と、マーカーチューブの筒壁部における軸方向長さ
の最長部位の長さと最短部位の長さとの比の値とを比較
しながらカテーテル本体を軸心回りに回転させることに
よって、側孔の形成部位の位置を判別することが出来、
以て、側孔から突出せしめられる針部の突出位置と突出
方向とを確実に把握することが可能となるのであり、そ
の結果として、針部の病巣部に対する穿刺操作を迅速且
つ正確に実施することが出来るのである。
【0028】さらに、本発明に従う薬液注入カテーテル
の望ましい他の態様の一つによれば、予め前記血管内に
挿入されることにより、前記カテーテル本体を該血管内
に導いて案内するガイドワイヤの二本が、該カテーテル
本体の内部に、該カテーテル本体の該血管内への挿入方
向における後方側の端部開口部から挿入されて、それら
二本のガイドワイヤのうちの一方が、該カテーテル本体
の血管内への挿入方向前方側の端部開口部を通じて前方
に延出せしめられる一方、該二本のガイドワイヤのうち
の他方が、該カテーテル本体における、前記バルーンの
取付部位よりも該カテーテル本体の血管内への挿入方向
後方側部位において側方に開口する側方開口部を通じて
側方に延出せしめられるように構成される。
【0029】かくの如き構成を有する薬液注入カテーテ
ルにあっては、例えば、二つに分岐せしめられた分岐血
管のうちの一方に、カテーテル本体を挿入する際に、先
ず、カテーテル本体を、分岐血管が分岐せしめられる分
岐部の手前に位置せしめた状態で、それら分岐血管のう
ちの他方に、カテーテル本体の側方開口部から側方に延
出せしめられるガイドワイヤを挿入せしめれば、該他方
の分岐血管の蛇行状態を直線状態と為して、それら二つ
に分岐せしめられた分岐血管の分岐位置での分岐角度を
小さく為すことが出来、それによって、カテーテル本体
が挿入されるべき分岐血管の一方に対して、カテーテル
本体をスムーズに挿入させることが可能となるのであ
る。
【0030】また、このように、カテーテル本体が挿入
されない前記他方の分岐血管内に、カテーテル本体の側
方開口部から側方に延出せしめられるガイドワイヤが挿
入せしめられていることによって、カテーテル本体が挿
入された前記一方の分岐血管内でのバルーンの拡張時
に、その際に生ずる押圧力によって、かかる他方の分岐
血管が一時的に閉塞されて、虚血状態となるようなこと
も、有利に防止され得るのである。
【0031】さらに、かかる薬液注入カテーテルにおい
ては、カテーテル本体内に挿入された二本のガイドワイ
ヤが、二本の分岐血管の両方にそれぞれ挿入せしめられ
ることにより、それら二本のガイドワイヤがカテーテル
本体から略V字状に広がるように延出せしめられること
となるため、そのような二本のガイドワイヤが、針部が
病巣部に穿刺せしめられた際の穿刺反力による負荷をそ
れぞれ分担する構造と為され得、以て、針部の病巣部に
対する穿刺位置が安定的に確保され得るのである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に従う薬液注入カテーテルの構
成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することと
する。
【0033】先ず、図1及び図2には、本発明に従う構
造を有する薬液注入カテーテルの一実施形態として、心
筋の病巣部に薬液を注入するのに用いられる薬液注入カ
テーテルが、その正面形態と縦断面形態とにおいて、そ
れぞれ概略的に示されている。それら図1及び図2にお
いて、10は、長尺な管体からなるカテーテル本体であ
って、内部に、針状管体12と第一ガイドワイヤ14と
第二ガイドワイヤ16とが、それぞれ長手方向に相対移
動可能に挿入されて、構成されている。
【0034】より具体的には、カテーテル本体10は、
人体の大腿部や上腕部から心臓まで延びる血管内に、そ
れらの全長に亘って挿入可能な太さと長さを有してお
り、内部には、長手方向に連続して延びる四つのルーメ
ン18a〜18dが、それぞれ独立して設けられて、構
成されている。なお、ここでは、このカテーテル本体1
0が、屈曲蛇行する血管内にスムーズに挿入され得るよ
うに、所望の弾性を有する材料、例えば、ポリアミド等
の合成樹脂材料や、Ni−Ti合金等の超弾性金属、ス
テンレス等の金属材料にて、形成されている。
【0035】また、かかるカテーテル本体10における
血管内への挿入方向後方側(図1において、左側)の端
部たる基部19には、コネクタ20が、取り付けられて
おり、更に、このコネクタ20には、前記四つのルーメ
ン18a〜18dにそれぞれ連通して、それら各ルーメ
ン18a〜18dを外方に開口せしめる四つの入口22
a〜22dが、設けられている。
【0036】そして、それら四つの入口22a〜22d
のうち、最も径が大きく且つ針状管体12よりも大径の
針状管体挿入ルーメン18aに連通せしめられた入口2
2aを通じて、針状管体12が、針状管体挿入ルーメン
18a内に挿入されている一方、針状管体挿入ルーメン
18aよりも径が小さく且つ二本のガイドワイヤ14,
16よりも大径の第一及び第二ガイドワイヤ挿入ルーメ
ン18b,18cに連通せしめられた入口22b,22
cを通じて、第一及び第二ガイドワイヤ14,16が、
第一及び第二ガイドワイヤ挿入ルーメン18b,18c
内に、それぞれ挿入されている。
【0037】これによって、針状管体12と第一及び第
二ガイドワイヤ14,16とが、血管内に挿入されたカ
テーテル本体10の内部に、針状管体挿入ルーメン18
aと第一及び第二ガイドワイヤ挿入ルーメン18b,1
8cに沿って、それぞれ挿入配置され、また、その挿入
配置下で、カテーテル本体10の長手方向(軸方向)に
相対移動可能とされているのである。なお、それら針状
管体挿入ルーメン18aと第一及び第二ガイドワイヤ挿
入ルーメン18b,18cとは独立して、カテーテル本
体10の内部に設けられた生理食塩水導入ルーメン18
dは、四つの入口22a〜22dのうちの残りの入口2
2dに連通せしめられて、外部に開口せしめられ、この
入口22dを通じて、生理食塩水が外部から導入され得
るようになっている。
【0038】一方、かかるカテーテル本体10におい
て、コネクタ20が取り付けられる基部19とは反対側
の端部、つまりカテーテル本体10の血管内への挿入方
向前方側の端部たる先端部23には、バルーン24が、
拡張/収縮可能に取り付けられている。
【0039】ここにおいて、バルーン24は、例えば、
PTCAの施術の際に用いられるカテーテルに取り付け
られるバルーンを与える材料と同一種類の、柔軟な合成
樹脂材料からなり、チューブ形態を呈する取付部26
と、かかる取付部26の長さ方向中間部の略半周部分が
側方に膨出せしめられてなる袋形態を呈する拡張部28
とを備えた一体成形品にて、構成されているのである。
そして、そのようなバルーン24が、取付部26におい
て、カテーテル本体10の先端部23に外挿されて、液
密に固着されることにより、拡張部28を、かかる端部
の略半周部分を覆うように位置させた状態で、該端部に
対して固定されている。また、図1及び図2には明示さ
れてはいないものの、バルーン24の拡張部28は、そ
の内部空間が、カテーテル本体10の内部に設けられた
前記生理食塩水導入ルーメン18dに連通せしめられて
いる。
【0040】かくして、ここでは、カテーテル本体10
のコネクタ20に設けられる入口22dから導入された
生理食塩水が、生理食塩水導入ルーメン18dを通じ
て、バルーン24の拡張部28内に流入せしめられ、そ
れによって、拡張部28が、カテーテル本体10の側方
の一方向(図1及び図2中、下側方向)のみに向かって
拡張せしめられるようになっており、そして、そのよう
な拡張部28内の生理食塩水が生理食塩水導入ルーメン
18dと入口22dを通じて外部に排出されることによ
って、拡張状態とされた拡張部28が収縮せしめられる
ようになっているのである。
【0041】また、図3から明らかなように、バルーン
24が取り付けられるカテーテル本体10の先端部23
には、バルーン24の取付部位よりも、カテーテル本体
10の血管内への挿入方向前方側で、且つバルーン24
の拡張方向と同一の側の部位に、カテーテル本体10の
径方向に延出して、バルーン24の拡張方向(図1中、
下側方向)に向かって外部に開口する側孔30が、形成
されている。そして、この側孔30は、針状管体12が
挿入される針状管体挿入ルーメン18aに連通せしめら
れている。
【0042】従って、針状管体挿入ルーメン18aは、
カテーテル本体10の先端部23において、側孔30を
通じて、バルーン24の拡張方向に対応した側方に向か
って開口せしめられているのであり、またそれによっ
て、かかる針状管体挿入ルーメン18a内に、カテーテ
ル本体10の長手方向、換言すれば、針状管体挿入ルー
メン18aの延出方向に相対移動可能に挿入された針状
管体12の先端部分が、その相対移動に伴って、側孔3
0から、バルーン24の拡張方向に向かって、外部に突
出せしめられると共に、その突出状態から針状管体挿入
ルーメン18a内に引き込まれ得るようになっているの
である。なお、本実施形態では、側孔30の、カテーテ
ル本体10における血管内への挿入方向前方側に位置す
る内周面部分が、該前方側に向かって側孔30の開口方
向に傾斜する傾斜面31とされているため、針状管体1
2の先端部分が、かかる傾斜面31に案内されつつ、側
孔30を通じて、突出/引込移動せしめられるようにな
っている。
【0043】また、そのような針状管体挿入ルーメン1
8a内から側孔30を通じて、先端部分が突出/引込移
動せしめられる針状管体12は、例えば、Ni−Ti合
金等の超弾性金属等の金属材料にて形成された、カテー
テル本体10よりも所定寸法長い、より長尺な細管から
なっている。そして、図1及び図3に示される如く、こ
の針状管体12においては、基部側部位に、針状管体1
2の内孔を外部に開口せしめる開口部を備えたコネクタ
32が取り付けられている一方、側孔30を通じてバル
ーン24の拡張方向に突出/引込移動せしめられる先端
部分の末端(先端)が、外部に開口する開口部を備え
た、尖鋭な針部34とされている。
【0044】これにより、針状管体12にあっては、屈
曲蛇行せしめられる血管に沿って、その内部に挿入され
たカテーテル本体10の針状管体挿入ルーメン18a内
にスムーズに挿入され得ると共に、針部34を含む先端
部分が、前記傾斜面31に案内されつつ、側孔30を通
じて、より円滑に突出/引込移動せしめられるようにな
っており、そして、そのようなカテーテル本体10内へ
の挿入状態下で、コネクタ32の開口部から、心筋に血
管の新生を促すような遺伝子、例えば、bFGF(塩基
性線維芽細胞成長因子)やVEGF(血管内皮細胞増殖
因子)、HGF(肝細胞増殖因子)等を含む薬液が、内
孔内に導入されると共に、そのような薬液が、内孔内を
流通せしめられて、先端の針部34の開口部を通じて、
外部に吐出せしめられ得るように構成されているのであ
る。
【0045】また、かくの如き構造を有する針状管体1
2においては、図3及び図4から明らかなように、針部
34の先端面、つまり針部34の開口部における開口端
面が、針状管体12のカテーテル本体10内への挿入方
向前方側、換言すれば、カテーテル本体10の血管内へ
の挿入方向前方側に向かって、前記側孔30の開口方向
に傾斜する傾斜端面36とされており、更に、そのよう
な傾斜端面36とされた先端面を有する針部34を含む
先端部分が、所定長さに亘って、側孔30の開口方向
(バルーン24の拡張方向)において扁平となって、剛
性を付与する扁平形状とされて、断面二次モーメントを
増大させる形態を有して構成されている。
【0046】さらに、図1に示されるように、カテーテ
ル本体10の先端部23において、バルーン24の取付
部位よりも、カテーテル本体10の血管内への挿入方向
後方側で、且つバルーン24の拡張方向とは反対側の部
位には、凹部38が設けられている。この凹部38は、
カテーテル本体10の長手方向に対向位置する二つの側
面を有し、且つそれら二つの側面が、凹部38の底面側
に向かって次第に対向方向に接近するように傾斜する傾
斜面とされており、また、それら二つの側面のうち、カ
テーテル本体10の基部19側に位置する側面に、前記
第二ガイドワイヤ16が挿入される第二ガイドワイヤ挿
入ルーメン18cを側方に開口せしめる側方開口部40
が設けられている。これによって、第二ガイドワイヤ挿
入ルーメン18cに挿入配置された第二ガイドワイヤ1
6が、側方開口部40を通じて外部に突出せしめられ、
そして、側方開口部40が設けられる側面と対向する、
傾斜面からなる側面に案内されつつ、側方に向かって延
出せしめられるようになっているのである。なお、この
第二ガイドワイヤ16を側方に案内する側面において開
口する第二ガイドワイヤ挿入ルーメン18cの開口部
は、適当な閉塞部材にて閉塞せしめられている。
【0047】一方、第一ガイドワイヤ14が挿入される
第一ガイドワイヤ挿入ルーメン18bは、カテーテル本
体10を長手方向に貫通し、カテーテル本体10の先端
部23の端面に設けられた端部開口部42において、外
部に開口せしめられており、以て第一ガイドワイヤ挿入
ルーメン18b内に挿入された第一ガイドワイヤ14
が、かかる端部開口部42から、カテーテル本体10の
血管内への挿入方向前方に向かって延出せしめられるよ
うになっているのである。
【0048】なお、図3に示される如く、ここでは、カ
テーテル本体10の先端部23における、側孔30の形
成部位よりも、カテーテル本体10の血管内への挿入方
向前方側の部位に、マーカーチューブ44が、外挿固定
せしめられている。このマーカーチューブ44は、例え
ば、金、白金、白金ロジウム合金等の放射線不透過材を
用いて形成されており、また、軸方向一方側の開口端面
が、傾斜面とされていることによって、筒壁部における
軸方向長さの最長部位46と最短部位48とが、径方向
に対向位置するように、構成されている。
【0049】そして、そのようなマーカーチューブ44
が、最短部位48を、カテーテル本体10の血管内への
挿入方向前方において、側孔30と隣り合って位置せし
めた状態で、カテーテル本体10の先端部23に固着さ
れており、以て、マーカーチューブ44の最短部位48
が、側孔30から突出せしめられる針状管体12の針部
34を含む先端部分の突出方向と同一の側に位置せしめ
られる一方、最長部位46が、かかる先端部分の突出方
向とは反対の側に位置せしめられた状態で、マーカーチ
ューブ44が、カテーテル本体10の先端部に対して、
軸心回りに回転不能に取り付けられているのである。ま
た、ここでは、かくの如きマーカーチューブ44のカテ
ーテル本体10先端部への取付下で、最長部位46の端
縁が、側孔30の形成部位とは反対の側において、該形
成部位に対応位置せしめられている。
【0050】なお、かかる例示とは反対に、最長部位4
6を、側孔30から突出せしめられる針状管体12の針
部34を含む先端部分の突出方向と同一の側に位置せし
める一方、最短部位48を、かかる先端部分の突出方向
とは反対の側に位置せしめた状態で、マーカーチューブ
44を、カテーテル本体10の先端部に対して、軸心回
りに回転不能に取り付けても良い。
【0051】このような構造を有していると、後述する
如く、カテーテル本体10を、放射線で透視しながら、
血管内に挿入せしめる際に、マーカーチューブ44が、
モニタ等に映し出されるようになっており、また、その
映し出されたマーカーチューブ44の筒壁部における軸
方向の長さの最も長い部位の長さと最も短い部位の長さ
の位置を確かめて、それらの長さの比の値と、マーカー
チューブ44の筒壁部における軸方向長さの最長部位4
6の長さと最短部位48の長さとの比の値とを比較しな
がら、例えば、それらの比の値が一致するように、カテ
ーテル本体10を軸心回りに回転させることによって、
側孔30の開口方向と位置、換言すれば、針状管体12
の針部34の突出位置と突出方向とを、所望の状態に為
し得るようになっているのである。
【0052】ところで、かくの如き構造とされた薬液注
入カテーテルを用いて、心筋の壊死部等の病巣部に所定
の薬液を注入する際には、例えば、先ず、図5に示され
るように、PTCAの施術時と同様にして、大腿動脈等
から冠動脈にまで挿入した第一ガイドワイヤ14に沿っ
て、カテーテル本体10を冠動脈50内に挿入する。
【0053】なお、このカテーテル本体10の冠動脈5
0内への挿入操作は、放射線で透視して、カテーテル本
体10の先端部23に取り付けられたマーカーチューブ
44の位置をモニタ等で確認しながら行なわれる。即
ち、カテーテル本体10の冠動脈50内への挿入操作に
より、マーカーチューブ44が、冠動脈50の所定の箇
所に到達したら、カテーテル本体10の挿入操作を一旦
終了し、そこで、前述せる如き手順で、マーカーチュー
ブ44の最短部位48や最長部位46の位置を確かめな
がら、カテーテル本体10を軸心回りに回転させて、そ
の最短部位48を、冠動脈50の外部に位置する心筋5
2の治療されるべき病巣部54に対して、冠動脈50の
血管壁56等を介して対向位置せしめることにより、カ
テーテル本体10に設けられた側孔30を、心筋52の
病巣部54の側に向かって開口するように配置する。ま
た、その一方で、マーカーチューブ44の最長部位48
の位置を確認することにより、カテーテル本体10の長
手方向における側孔30の位置を把握するのである。
【0054】また、このとき、カテーテル本体10を、
冠動脈50の二本の分岐血管58,60のうちの一方の
分岐血管58内に挿入せしめる場合には、例えば、その
前に、カテーテル本体10を分岐部位62の手前に位置
させた状態で、第二ガイドワイヤ16をカテーテル本体
10の側方開口部40から側方に向かって、カテーテル
本体10の外部に延出せしめて、かかる第二ガイドワイ
ヤ16を、カテーテル本体10の挿入側ではない他方の
分岐血管60内に挿入せしめる。これにより、他方の分
岐血管60を第二ガイドワイヤ16に沿って真っ直ぐに
引張せしめて、それら二本の分岐血管58,60の間の
分岐角度:θを可及的に小さく為し、その後、カテーテ
ル本体10が挿入されるべき一方の分岐血管58内に、
カテーテル本体10を挿入する。このような操作を行な
うことによって、冠動脈50における二本の分岐血管5
8,60のうち、所望の一方の分岐血管58内に、カテ
ーテル本体10を選択的に且つスムーズに挿入せしめる
ことが、可能となるのである。
【0055】さらに、かくして、第二ガイドワイヤ16
を、前記他方の分岐血管60内に挿入せしめることによ
り、カテーテル本体10が挿入される、前記一方の分岐
血管58内で、バルーン24が拡張せしめられた際に、
その押圧力にて、かかる他方の分岐血管60が一時的に
閉塞されて、虚血状態となるようなことが、有利に防止
され得ることとなる。
【0056】また、上述にようにして、第一及び第二ガ
イドワイヤ14,16を二本の分岐血管58,60内に
それぞれ挿入せしめる場合には、第一及び第二ガイドワ
イヤ14,16が、カテーテル本体10から略V字状に
広がるように延出せしめられることとなるため、この第
一及び第二ガイドワイヤ14,16とカテーテル本体1
0の二本の分岐血管58,60内への挿入操作の後、後
述するように、針部34が心筋52の病巣部54に穿刺
せしめられた際に、その穿刺反力による負荷が、カテー
テル本体10からV字状に広がるように延出せしめられ
た第一及び第二ガイドワイヤ14,16にてそれぞれ分
担せしめられ、以て、針部34の病巣部54に対する穿
刺位置が安定的に確保され得るといった利点も得られる
こととなるのである。
【0057】次に、カテーテル本体10を冠動脈50内
における所定の箇所に挿入、位置せしめたら、カテーテ
ル本体10の基部19に設けられたコネクタ20の入口
22dを通じて、生理食塩水導入ルーメン18d内に生
理食塩水を導入することにより、バルーン24を、前記
側孔30の開口方向に対応した側方の一方向のみに向か
って拡張せしめる。これにより、バルーン24の拡張部
28におけるバルーン24の拡張方向の側に位置する部
位と、取付部26における該拡張方向の側とは反対側に
位置する部位とを、冠動脈50の血管壁56に対して、
バルーン24の拡張圧を作用せしめつつ、つまり、かか
る側方に向かって押圧しつつ、接触させ、以て、カテー
テル本体10の位置を固定的に保持せしめるのである。
なお、その際、カテーテル本体10の先端部23におけ
る、側孔30の形成部位の側とは反対側の部位も、冠動
脈50の血管壁56に接触せしめられることとなる。
【0058】その後、カテーテル本体10内に挿入され
た針状管体12を、カテーテル本体10の冠動脈50内
への挿入方向前方側に相対移動せしめて、針部34を含
む先端部分を、側孔30を通じて、バルーン24の拡張
方向に突出せしめることにより、図5に実線で示される
ように、冠動脈50の血管壁56を貫通せしめつつ、針
部34を心筋52の病巣部54に穿刺せしめ、更に、図
5に二点鎖線で示される如く、心筋52の病巣部54の
深部に達するまで、針部34を心筋52内に侵入させ
る。
【0059】その際、上述せる如く、カテーテル本体1
0の先端部23における、側孔30の形成部位の側とは
反対側の部位が、冠動脈50の血管壁56に接触せしめ
られているため、針部34の心筋52への穿刺時に生ず
る穿刺反力が、かかるカテーテル本体10の先端部23
における、側孔30の形成部位の側とは反対側の部位に
おいて、それと接触する冠動脈50の血管壁56に対し
て作用せしめられる。つまり、ここでは、針部34の心
筋52への穿刺反力が、冠動脈50の血管壁56におけ
る、バルーン24の拡張圧が作用せしめられる部位とは
別の部位に対して、作用せしめられこととなるのであ
る。
【0060】なお、かかる例示の薬液注入カテーテルで
は、針部34の先端面が、カテーテル本体10内への収
容状態下で、カテーテル本体10の冠動脈50内への挿
入方向前方側に向かって、バルーン24の拡張方向に傾
斜する傾斜端面36とされているため、針部34が心筋
52に穿刺せしめられた際に、かかる傾斜端面36が、
心筋52に対して、カテーテル本体10の冠動脈50内
への挿入方向前方側において接触せしめられ、それによ
り、針部34の心筋52内への侵入に伴って、針部34
の傾斜端面36に対して、抵抗力が、カテーテル本体1
0の冠動脈50内への挿入方向後方側に向かって作用せ
しめられ、以て、針部34が、該挿入方向後方側に向か
って延びる円弧状の軌跡を描きつつ、心筋52内を、そ
の病巣部54の深部に向かって侵入せしめられることと
なるのである。
【0061】また、ここでは、そのような軌跡を描きつ
つ心筋52内に侵入せしめられる針部34を含む針状管
体12の先端部分が、バルーン24の拡張方向に扁平と
なって、剛性を付与した扁平形状とされて、断面二次モ
ーメントが増大せしめられた形態を有しているところか
ら、針部34が心筋52内に侵入せしめられる際に生ず
る抵抗力に対する剛性が有利に高められ、それによっ
て、針部34の心筋52内への侵入時に、かかる針部3
4やそれを含む先端部分が変形せしめられるようなこと
が、有利に回避され得ることとなる。
【0062】そして、針部34が、心筋52内に侵入せ
しめられて、その病巣部54の深部の所定位置に達した
ら、針状管体12のカテーテル本体10に対する相対移
動を終了し、その後、針状管体12の基部側部位に設け
られたコネクタ32の開口部から、心筋52に血管の新
生を促すような、前述せる如き遺伝子を含む薬液を、針
状管体12の内孔内に導入せしめて、針部34の開口部
から外部に吐出せしめることにより、心筋52の病巣部
54に、かかる薬液を注入するのである。
【0063】このように、前述の如き構造を有する薬液
注入カテーテルにおいては、冠動脈50内に挿入した第
一ガイドワイヤ14に沿ってカテーテル本体10を、冠
動脈50内の所定箇所に挿入配置し、そこで、バルーン
24を拡張させるといった、一般的なPTCAの施術時
に行なわれる操作に加えて、単に、カテーテル本体10
内に挿入された針状管体12の針部34を外部に突出せ
しめて、心筋52の病巣部54に穿刺し、そして、かか
る針状管体12に薬液を導入するだけの極めて単純且つ
容易な操作を実施するだけで、治療されるべき心筋52
の病巣部54に薬液を注入することが出来るところか
ら、心筋52の病巣部54の治療を、PTCAと同程度
の技術と簡便な操作によって、極めて有効に行なうこと
が出来るのである。
【0064】そして、かかる薬液注入カテーテルにあっ
ては、特に、カテーテル本体10が挿入位置せしめられ
た冠動脈50の血管壁56において、バルーン24の拡
張に伴って、その拡張圧が作用せしめられる部位と、針
状管体12の針部34の心筋52への穿刺により生ずる
穿刺反力が作用せしめられる部位とが、互いに異なる部
位とされているため、それらバルーン24の拡張圧と針
部34の穿刺反力が血管壁56の同一部位に集中して作
用せしめられることにより、血管壁56が過大に拡張し
てしまうようなことが、極めて有利に解消され得るので
あり、以て、冠動脈50を過大に拡張せしめることな
く、針部34を、治療されるべき心筋52の病巣部54
に対して確実に穿刺することが出来るのである。そし
て、その結果として、過大拡張に起因する冠動脈50の
内膜や中膜の解離を惹起せしめることなく、薬液を、心
筋52の病巣部54に対して、より正確且つスムーズに
注入することが可能となるのである。
【0065】また、かかる例示の薬液注入カテーテルに
おいては、カテーテル本体10を冠動脈50内の所定箇
所において、バルーン24の拡張により固定的に保持せ
しめた状態で、針状管体12の針部34を外部に突出さ
せて、心筋52の病巣部54に穿刺せしめた際に、バル
ーン24の取付部26における、バルーン24の拡張方
向の側とは反対側に位置する部位と、カテーテル本体1
0の先端部23における、側孔30の形成部位とは反対
側の部位との両方の部位からなる大面積を有する部位
が、冠動脈50の血管壁56に接触せしめられるように
なっているところから、針部34の心筋52への穿刺時
に、その穿刺反力に基づいて、互いに接触するカテーテ
ル本体10の先端部23と血管壁56との間で大きな摩
擦力が生ぜしめられ、それによって、カテーテル本体1
0が、冠動脈50内に、強固に保持され得るのである。
【0066】さらに、例示の薬液注入カテーテルにあっ
ては、バルーン24の拡張により、カテーテル本体10
の先端部23における、側孔30の形成部位とは反対
側、つまり針部34の突出方向とは反対側の部位が、血
管壁56に接触せしめられた状態下で、針部34が側孔
30から突出せしめられて、心筋52に穿刺せしめられ
るようになっているため、その際の穿刺反力によって、
カテーテル本体10の先端部23が屈曲変形して、針部
34の突出方向が変化するようなことが有利に防止され
得るのであり、それによって、針部34を、心筋52の
病巣部54の所望の位置に、より一層正確に穿刺するこ
とが出来るのである。
【0067】更にまた、本実施形態に係る薬液注入カテ
ーテルでは、カテーテル本体10先端部23における、
バルーン24の取付部位よりも冠動脈50内への挿入方
向前方側の部位から、針状管体12の針部34が突出せ
しめられて、心筋52の病巣部54に穿刺されるように
なっているところから、例えば、冠動脈50の細径血管
部位であるために、或いは血管壁56が弾力性を失って
いる等のために、バルーン24の拡張に伴う拡張が困難
な血管壁56に針部34を貫通させて、心筋52の病巣
部54に穿刺する場合にあっても、そのような血管壁5
6にて囲まれた部位の手前の健全な血管壁56にて囲ま
れた部位においてバルーン24を拡張させれば、かかる
拡張困難な血管壁56を貫通して、心筋52の病巣部5
4の所定位置に、針部34を穿刺せしめることが出来る
のである。
【0068】また、かかる薬液注入カテーテルにおいて
は、針状管体12の針部34の先端面が、前述せるよう
な所定の方向に傾斜する傾斜端面36とされていること
によって、かかる針部34が、カテーテル本体10の冠
動脈50内への挿入方向後方側に向かって延びる円弧状
の軌跡を描きつつ、心筋52内を、その病巣部54の深
部に向かって侵入せしめられるようになっているところ
から、カテーテル本体10を、冠動脈50内における、
針部34が穿刺されるべき心筋52の病巣部54に、よ
り近い位置に保持せしめた状態で、針部34を病巣部5
4に穿刺することが出来るのであり、それによって、針
状管体12の全体の長さを効果的に短く為すことが可能
となるのである。
【0069】さらに、例示の薬液注入カテーテルにおい
ては、針部34を含む針状管体12の先端部分が、バル
ーン24の拡張方向に扁平となって、剛性を付与する扁
平形状とされていることによって、針部34の心筋52
内への侵入時に、針部34やそれを含む先端部分が変形
せしめられるようなことが回避され得るようになってい
るため、心筋52の病巣部54における深部の所定部位
に、針部34をスムーズ且つ正確に到達させることが出
来、以てかかる部位に対して、薬液を確実に注入するこ
とが可能となるのである。
【0070】更にまた、かかる薬液注入カテーテルにあ
っては、カテーテル本体10の先端部に、放射線不透過
材からなるマーカーチューブ44が取り付けられている
ため、放射線透視下で、かかるマーカーチューブ44の
位置を確認しながら、カテーテル本体10を冠動脈50
内に挿入することにより、カテーテル本体10の先端部
を、冠動脈50内の所望の箇所に確実に位置せしめるこ
とが出来ると共に、そこで、マーカーチューブ44の最
長部位46と最短部位48の位置を調整することによっ
て、カテーテル本体10に設けられた側孔30を、所望
の位置で、心筋52の病巣部54の側に向かって開口す
るように配置することが出来るようになっており、それ
故に、針部34の突出位置と突出方向とを確実に把握す
ることが出来、その結果として、心筋52の病巣部54
に対する針部34の穿刺操作を、迅速且つ正確に実施す
ることが可能となるのである。
【0071】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであ
って、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも
受けるものではない。
【0072】例えば、前記実施形態に例示される薬液注
入カテーテルでは、カテーテル本体10の先端部23に
対して、側孔30の開口方向と同一方向に拡張するバル
ーン24が一つだけ、取り付けられていたが、そのよう
なバルーン24に加えて、それとは別の補助バルーン
を、カテーテル本体10の先端部23に取り付けること
も、可能である。
【0073】すなわち、例えば、図6に示されるよう
に、カテーテル本体10の先端部23における、側孔3
0の形成部位よりも、カテーテル本体10の冠動脈50
内への挿入方向後方側の部位に、側方の一方向のみに拡
張するバルーン24を取り付ける一方、側孔30の形成
部位よりも該挿入方向前方側の部位に、バルーン24の
拡張方向と同一の方向のみに拡張する補助バルーン64
を取り付けても良いのである。
【0074】これによって、二つのバルーン24,64
の拡張により、カテーテル本体10の先端部23におい
て血管壁56に作用せしめられるバルーン24,64の
拡張圧と、それらカテーテル本体10の先端部23と血
管壁56との間で生ずる摩擦力が、より有利に高められ
て、カテーテル本体10の冠動脈50内での保持力が、
より一層効果的に高められ得るのであり、その結果とし
て、針状管体12の針部34の病巣部54に対する穿刺
位置精度と穿刺力の向上が、更に効果的に図られ得るこ
ととなるのである。
【0075】また、一般に、冠動脈50の内膜の障害等
により、手術中に、冠動脈50内腔が急に閉塞を起こす
冠スパズムが発生すると、カテーテル本体10を閉塞し
た冠動脈50内から抜去することが困難となるが、その
際、針部34をカテーテル本体10内への収納後、二つ
のバルーン24,64のうちの何れか一方、若しくは両
方を収縮せしめて、それら二つのバルーン24,64間
に滞留していた血液を流出させて、血流を確保すること
により、閉塞した冠動脈50内からカテーテル本体10
を容易に抜去せしめることが可能となるのである。
【0076】さらに、図7に示されるように、カテーテ
ル本体10の先端部23における、側孔30の形成部位
よりも、カテーテル本体10の冠動脈50内への挿入方
向前方側の部位に、バルーン24の拡張方向とは反対の
方向のみに拡張する補助バルーン66を取り付けること
も、可能である。
【0077】このような構成を採用する場合には、例え
ば、バルーン24を拡張させて、カテーテル本体10を
冠動脈50内の所定箇所に保持せしめた状態下で、図7
に実線で示されるように、補助バルーン66を拡張せし
めれば、カテーテル本体10の先端部23における補助
バルーン66の取付部位を、補助バルーン66の拡張方
向とは反対方向に屈曲変形せしめて、カテーテル本体1
0の先端部23に設けられた側孔30の開口方向を、補
助バルーン66の収縮状態下でのそれの開口方向に対し
て変化させることが出来るのであり、また、図7におい
て二点鎖線で示される如く、そのような補助バルーン6
6の拡張量を変化せしめることによって、その拡張量に
応じて、カテーテル本体10の先端部23における補助
バルーン66の取付部位の屈曲変形量を変化させて、側
孔30の開口方向を変化させることが出来るのである。
【0078】従って、かくの如き補助バルーン66が取
り付けられてなる薬液注入カテーテルにおいては、補助
バルーン66の拡張量を適宜に変化させることによっ
て、側孔30から突出せしめられる針状管体12の針部
34の突出方向を任意に変更することが出来、以て、冠
動脈50内でのカテーテル本体10の保持位置を変える
ことなく、心筋52の病巣部54に対する針部34の穿
刺位置を容易に変更することが可能となるのである。
【0079】また、前記実施形態に係る薬液注入カテー
テルでは、マーカーチューブ44が、カテーテル本体1
0の先端部23のみに取り付けられていたが、かかるマ
ーカーチューブ44と同様な構造を有する補助マーカー
チューブを、針状管体12の先端部に取り付けること
も、可能である。なお、その際には、特に、補助マーカ
ーチューブに最短部位と最長部位とを与える傾斜面が、
針部34の傾斜端面36の傾斜方向に対応して傾斜する
ように、或いはかかる傾斜端面36の傾斜方向とは反対
方向に傾斜するように、補助マーカーチューブが、針状
管体12の先端部における針部34の近傍に取り付けら
れることとなる。これによって、放射線透視下で、針部
34を心筋52の病巣部54に穿刺する際に、針部34
の傾斜端面36の傾斜方向が、明確に認識され得、以て
針部34を、カテーテル本体10の冠動脈50内への挿
入方向後方側に向かって延びる円弧状の軌跡を描くよう
にして、心筋52の病巣部54の深部に向かって侵入せ
しめることが、より一層確実に行なわれ得るのである。
【0080】さらに、針状管体12をカテーテル本体1
0内において相対移動させるための構造や、バルーン2
4や補助バルーン64,66を拡張/収縮せしめるため
の構造は、従来より公知の構造が、適宜に採用され得る
のであり、また、それらの形状も、何等限定されるもの
ではないのである。
【0081】更にまた、前述される如き構造の薬液注入
カテーテルでは、二つに分岐せしめられた二つの分岐血
管58,60のうちの一方の分岐血管58内に挿入され
て、カテーテル本体10を、かかる分岐血管58内に導
く第一ガイドワイヤ14と、それら二つの分岐血管5
8,60のうちの他方の分岐血管60内に挿通される第
二ガイドワイヤ16とが、カテーテル本体10内にそれ
ぞれ挿入されていたが、第二のガイドワイヤ16を省略
することも、勿論可能である。
【0082】加えて、前記実施形態では、本発明を、心
筋の病巣部に薬液を注入して、かかる病巣部を治療する
のに用いられる薬液注入カテーテルに適用したものの具
体例を示したが、本発明は、その他、心筋以外の筋肉や
血管等に発生した各種の病巣部に対して所定の薬液を注
入する際に用いられる薬液注入カテーテルの何れに対し
ても、有利に適用され得ることは、勿論である。
【0083】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0084】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う薬液注入カテーテルにあっては、血管を過大に
拡張せしめることなく、カテーテル本体を血管内の所望
の位置に強固に保持せしめつつ、針部を、治療されるべ
き病巣部に対して確実に穿刺することが出来るのであ
り、その結果として、血管の過大拡張に起因する血管の
内膜や中膜の解離を惹起せしめることなく、PTCAの
施術と同程度の簡便さをもって、所定の薬液を、病巣部
に対して、より正確に且つスムーズに注入することが可
能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う薬液注入カテーテルの一例を概略
的に示す説明図である。
【図2】図1におけるII−II断面拡大説明図である。
【図3】図1に示された薬液注入カテーテルの要部を拡
大して示す一部切欠き説明図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面拡大説明図である。
【図5】図1に示された薬液注入カテーテルの使用状態
を示す説明図であって、カテーテル本体を血管内に挿入
位置させて、針状管体の針部を病巣部に穿刺せしめた状
態を示している。
【図6】本発明に従う薬液注入カテーテルの別の一つの
例を示す、図5に対応する図である。
【図7】本発明に従う薬液注入カテーテルの更に別の一
例を示す、図5に対応する図である。
【符号の説明】
10 カテーテル本体 12 針状管体 14,16 ガイドワイヤ 24 バルーン 30 側孔 34 針部 40 側方開口部 42 端部開口
部 44 マーカーチューブ 46 最長部位 48 最短部位 50 冠動脈 52 心筋 54 病巣部 64,66 補助バルーン
フロントページの続き (72)発明者 加藤 富久 愛知県名古屋市守山区脇田町1703番地 朝 日インテック株式会社内 (72)発明者 百田 昌司 愛知県名古屋市守山区脇田町1703番地 朝 日インテック株式会社内 Fターム(参考) 4C167 AA07 AA09 AA28 AA71 BB09 BB28 CC19 DD01 EE11 FF01 FF03 GG07 GG22 GG24 GG33 GG34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内に挿入可能な管体からなり、管壁
    に、外部に開口する側孔が設けられたカテーテル本体
    と、先端が尖鋭な針部とされた、可撓性を有する長尺な
    細管からなり、該カテーテル本体の内部に、長手方向に
    相対移動可能に挿入されて、該針部が該カテーテル本体
    の前記側孔から外部に突出せしめられる針状管体と、該
    カテーテル本体の外部に、拡張/収縮可能に取り付けら
    れたバルーンとを有し、該カテーテル本体を血管内に挿
    入位置せしめて該バルーンを拡張させた状態下で、該針
    状管体の針部を該カテーテル本体の前記側孔から突出せ
    しめて、治療されるべき病巣部に穿刺することにより、
    該針状管体を通じて所定の薬液を該病巣部に注入し得る
    ように構成した薬液注入カテーテルにおいて、 前記バルーンを、前記カテーテル本体に対して、その側
    方の一方向のみに向かって拡張せしめられるように取り
    付けると共に、該カテーテル本体における、該バルーン
    の取付部位よりも前記血管内への挿入方向前方側で且つ
    該バルーンの拡張方向と同一の側の部位に、前記側孔を
    設けて、該針状管体の針部が、該側孔から、該バルーン
    の拡張方向と同一の方向に突出せしめられるように構成
    したことを特徴とする薬液注入カテーテル。
  2. 【請求項2】 前記カテーテル本体における前記側孔の
    形成部位よりも前記血管内への挿入方向前方側の部位
    に、前記バルーンの拡張方向と同一の方向のみに向かっ
    て拡張する補助バルーンが、設けられている請求項1に
    記載の薬液注入カテーテル。
  3. 【請求項3】 前記カテーテル本体における前記側孔の
    形成部位よりも前記血管内への挿入方向前方側の部位
    に、前記バルーンの拡張方向とは反対の方向のみに向か
    って拡張する補助バルーンが、設けられている請求項1
    に記載の薬液注入カテーテル。
  4. 【請求項4】 前記針状管体の先端の針部が、該針状管
    体の内孔の開口する傾斜端面からなる先端面を有し、且
    つかかる先端面が、前記カテーテル本体の前記血管内へ
    の挿入方向前方側に向かって前記バルーンの拡張方向に
    傾斜している請求項1乃至請求項3の何れかに記載の薬
    液注入カテーテル。
  5. 【請求項5】 前記針状管体が、前記針部を含む少なく
    とも先端部分において、前記バルーンの拡張方向に剛性
    を付与した扁平形状を有して構成されている請求項1乃
    至請求項4の何れかに記載の薬液注入カテーテル。
  6. 【請求項6】 前記カテーテルに対して、放射線不透過
    材を用いて形成されたマーカーチューブが、軸心回りに
    回転不能に取り付けられると共に、かかるマーカーチュ
    ーブが、一方の端面が傾斜面とされることにより、筒壁
    部における軸方向長さの最短部位と最長部位とが互いに
    対向位置せしめられるように構成されて、それら筒壁部
    における軸方向長さの最短部位と最長部位のうちの何れ
    か一方が、前記カテーテル本体の前記血管内への挿入方
    向において、前記側孔と隣り合うように位置せしめられ
    ている請求項1乃至請求項5の何れかに記載の薬液注入
    カテーテル。
  7. 【請求項7】 予め前記血管内に挿入されることによ
    り、前記カテーテル本体を該血管内に導いて案内するガ
    イドワイヤの二本が、該カテーテル本体の内部に、該カ
    テーテル本体の該血管内への挿入方向における後方側の
    端部開口部から挿入されて、それら二本のガイドワイヤ
    のうちの一方が、該カテーテル本体の血管内への挿入方
    向前方側の端部開口部を通じて前方に延出せしめられる
    一方、該二本のガイドワイヤのうちの他方が、該カテー
    テル本体における、前記バルーンの取付部位よりも該カ
    テーテル本体の血管内への挿入方向後方側部位において
    側方に開口する側方開口部を通じて側方に延出せしめら
    れるようになっている請求項1乃至請求項6の何れかに
    記載の薬液注入カテーテル。
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