JP4656690B2 - 脈管用薬液注入カテーテル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば経皮的血管形成術(以下「PTCA」と略記する)後の再狭窄治療及び癌の再発等における病巣部における脈管狭窄の治療及び治療後の再狭窄治療を目的とした薬剤等の投与で使用される脈管用薬剤注入カテーテル(以下「カテーテル」と略記する)の改良に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
昨今血管等の脈管に病巣部位の治療方法で局所に直接治療において大きく三つの方法に分けられる。
▲1▼拡張部を利用した拡張方法で、例えばPTCA、経皮的血管内血管形成術(PTA)等。▲2▼病巣部位を削り取る方法としてDCAやロータブレーター等の器具を使う方法。▲3▼薬剤等を直接注入及び付与する方法が挙げられる。▲3▼による薬剤等を直接注入する手段として例えば内視鏡術で脈管内を確認しながら、その内視鏡術で使用されるカニューレ等を用いて薬剤等の注入を行なっていた。しかしこれらのカニューレ等は内視鏡術の際に使用される用具である為、材質が硬くまたサイズ的にも大きいため、例えば血管など複雑に曲線部を有する脈管では脈管壁への薬剤等の注入が非常に困難であった。
また薬剤注入カテーテルの中でディスパッチカテーテルといわれるカテーテルがある。これはバルーン等の接着面にゲル状の薬剤等を局所吸収注入させたり、バルーンに微小な穴をあけ、接着面に押しつけ吸収させたりする等の方法が行われている。しかしながら目的薬剤等の吸収量が少なかったり、壁面に接着吸収させるため目的吸収部位以外に吸収させてしまったり、組織部によっては表面が非吸収面のため目的組織に吸収できない等の課題があった。
そこで本発明者らは以上の課題を解決する為に、鋭意検討を重ねた結果次の発明に到達した。
【0003】
【課題を解決する為の手段】
[1]本発明は、少なくともシャフト(2)と当該シャフト(2)に着脱可能な導入針(11)及び押圧器具(13)とを有し、前記シャフト(2)は、管状で長手方向と当該長手方向と略垂直に交わる側部方向とを有し、
当該シャフト(2)は、シャフト本体(2H)と、当該シャフト本体(2H)の長手方向の前方に配置される前方シャフト(2F)と、長手方向の後方に配置されるコネクター(10a)とを有し、
前記シャフト本体(2H)は、前記導入針(11)を挿入する導入針挿入ルーメン(3)を有し、当該導入針挿入ルーメン(3)は、シングルルーメンであり、
前記前方シャフト(2F)は、ガイドワイヤー(GW)を挿入するガイドワイヤー挿入ルーメン(4L)を有し、
前記前方シャフト(2F)と前記シャフト本体(2H)との間に、前記導入針(11)の針部(12)の誘導壁(5)を配置し、当該誘導壁(5)により、前記前方シャフト(2F)と前記シャフト本体(2H)とは、前記シャフト(2)の長手方向の途中において区画され、
前記誘導壁(5)近傍の前記シャフト本体(2H)の側部方向の壁に側孔(6)を形成し、当該側孔(6) は、前記導入針挿入ルーメン(3)と連通し、
前記誘導壁(5)近傍の前記前方シャフト(2F)の側部方向の壁に側部開口部(9)を形成し、前記前方シャフト(2F)の長手方向の先端に先端開口部(9F)を形成し、
前記側部開口部(9)と前記先端開口部(9F)は前記ガイドワイヤー挿入ルーメン(4L)と連通し、
前記導入針(11)は、針部(12)とコネクター(10b)とを有し、当該針部(12)の先端は、当該針部(12)の長手方向に対して、前記側孔(6)方向に角度を持って屈曲するように形成され、
前記押圧器具(13)は、シャフト(17)を有し、当該シャフト(17)は管状で長手方向と当該長手方向と略垂直に交わる側部方向とを有し、
当該シャフト(17)の長手方向前方の外周に前記拡張部(15)を装着し、
当該拡張部(15)の長手方向前方側の前記シャフト(17)の長手方向の先端にチップ(18)を装着し、
前記誘導壁(5)の壁面(5a)は、前記導入針挿入ルーメン(3)に、導入針(11)を挿入して、当該導入針(11)を前記長手方向の前方に押し込んだ時、当該導入針(11)の針部(12)の先端が突き当たり、当該針部(12)の先端が前記側孔(6)から外側に突出できるように、前記側孔(6)側に向けて傾斜した平面または湾曲面に形成し、
前記シャフト本体(2H)の側孔(6)を形成した位置と反対側の位置に前記押圧器具(13)の拡張部(15)を配置し、
前記押圧器具(13)の前記シャフト(17)の先端のチップ(18)を、前記開口部(9)に装着し、
前記シャフト(2)の前記側孔(6)を略中心とし、当該側孔(6)の前記長手方向前方に位置する前記前方シャフト(2F)の外周に第1の位置決め用のマーカー(7a)を配置し、
当該側孔(6)の前記長手方向後方に位置する前記シャフト本体(2H)の外周に第2の位置決め用のマーカー(7b)を配置し、
前記拡張部(15)を拡張した時、前記側孔(6)から突出した前記針部(12)の先端が、脈管壁に押し付けられて局所的に薬剤等が注入できるように形成した、脈管用薬剤注入カテーテル(1)を提供する。
[2]本発明は、前記拡張部(15)の長手方向後方側の前記シャフト(17)の後方に、前記ガイドワイヤー(GW)の送出口(19a)と拡張用流体の導入口(19b)とを有するコネクター(10c)を装着した、[1]に記載の脈管用薬剤注入カテーテル(1)を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の脈管用薬剤注入カテーテル1(以下「カテーテル1」と略記する)の一実施例を示す概略図である。図2はガイドワイヤー挿入ルーメン4Lの開口部9付近の拡大図である。
前記カテーテル1は少なくともシャフト2とこれに着脱可能な導入針11から構成されている。前記シャフト2は導入針11を挿入する導入針挿入ルーメン3を有するシャフト本体2Hとガイドワイヤー挿入ルーメン4Lを有する前方シャフト2Fから形成され、前記導入針挿入ルーメン3の後端にはコネクター10aが装着されている。
前記前方シャフト2Fの先端と後端に先端開口部9Fと側部開口部9を形成すると共にガイドワイヤー挿入ルーメン4Lを有するガイドワイヤー挿入チューブ4Tが配置されている。
後端の側部開口部9はシャフト2の長さ方向に対して鋭角な形状になるよう配置されている。前記シャフト本体2Hと前方シャフト2Fは誘導壁5により区画され、前記誘導壁5近傍のシャフト本体2Hの前方に側孔6を形成し、前記前方シャフト2Fには前記側孔6の反対側に後述する押圧器具13のチップ18が装着される側部開口部9が形成される。
前記導入針11は針部12とコネクター10bから形成されている。前記針部12の先端は薬剤が注入しやすいように屈曲されており、更に前記針部12の先端面は例えば図1のように脈管壁に適確に注入することができるように平面に形成されているが更に脈管内において側孔6から突出した時に移動または遊動して脈管壁を傷付けたり、引っ掛かったりしないように湾曲面に形成されていても良い。
前記誘導壁5の壁面5aは、前記導入針11をコネクター10aを介して導入針挿入ルーメン3に挿入し前方に押し込んだ時、該導入針11の針部12の先端が壁面5aに突き当たり、該壁面5aに沿って前記側孔6から突出できるような形状に形成されている。例えば図1の誘導壁5の壁面は平面に形成されているが導入針11の針部12の先端が突き当たって側孔6に突出し易くする為に前記壁面5aを曲面状に形成することもできる。これに併せて針部12の先端の屈曲形状を図1のように鈍角状でなく湾曲させても良い。
前記押圧器具13はシャフト17の外周に拡張部15を装着し前記シャフト17の前方にチップ18を装着して、後端にガイドワイヤーGWの送出口19aと拡張用流体の導入口19bを設けたコネクター10cが装着されている。前記拡張部15は必ずしも押圧器具13を使用しなくても良く、例えばPTCAにより病巣部位を治療した時に使用したバルーン(拡張部)を再使用しても良い。又シャフト2には前記側孔6を略中心としその両側の前方シャフト2Fとシャフト本体2Hの外周に、第1の位置決め用のマーカー7aと、第2の位置決め用のマーカー7bとが形成されている。前記シャフト本体2Hのチューブ後端から略中腹部の長さ方向にかけて、該シャフト本体2Hがキンクしないようまた脈管内遊動を容易にするため補強体8を埋設している。該補強体8の材質は例えばステンレス等の金属が使用されている。
【0005】
図3はカテーテル1を使用する際の概略図で、使用方法の一例について説明する。
例えばセルジンガー法により大腿動脈を確保し、PTCA(経皮的血管形成術)等の治療を行なった後、システムの一部であるPTCAで使用したガイディングカテーテル(図示せず)を介してガイドワイヤーGWを残しておく。
前記ガイドワイヤーGWを前方シャフト2Fの先端の開口部9Fから挿入して後方の開口部9から送り出す。前記ガイドワイヤーGWの先端に押圧器具13のチップ18を挿入し前記開口部9に装着したとき、開口部9はシャフト2の長さ方向に対して鋭角な形状になるよう配置されているのでガイドワイヤーGWとチップ18の挿入抵抗が小さくなる。
前記脈管に挿入されたカテーテル1はX線で透視しながらモニター(図示せず)に表れる第1の位置決め用のマーカー7aと、第2の位置決め用のマーカー7bの位置を確認しながら中央に形成した側孔6を治療目的部位に配置する。
前記導入針挿入ルーメン3の後端に設けたコネクター10aを介して導入針11を挿入する。前記導入針11の針部12の先端が、誘導壁5の壁面5aに突き当たり該壁面5aに沿って側孔6から突出し、前記針部12の先端が病巣部に密着される。
前記押圧器具13のコネクター10cに造影剤入り生理食塩液等の拡張用流体を充填したシリンジを装着してプランジャーを押すことにより、前記シャフト17と拡張部15との間の流通口(図示せず)を介して前記拡張用流体等が前記拡張部15に導入され拡張される。
前記導入針11のコネクター10bに薬剤を充填したシリンジを装着して、プランジャーを押して薬剤等が前記導入針11を通り、針部12の先端から出て病巣の脈管壁に注入される。脈管壁の病巣部位に側孔6から突出した導入針11の先端が、前記拡張部15の拡張により押し付けられるので、脈管壁の病巣目的部位に確実に薬剤等を注入することができる。
【0006】
図4は参考例のカテーテル21を示す概略図(図5は図4の拡張部25付近の拡大図で、図6はシャフト22のA−A′の断面図で、図7は拡張部25付近の断面図)である。
カテーテル21は少なくとも外側チューブ24と内側チューブ26を有するシャフト22とこれに着脱可能な導入針31から構成されている。該導入針31の形状は、前記導入針11と同様に形成されているが、後述する導入針の挿入口27から前記挿入針31を挿入しやすく且つ屈折したルーメンにより折れ曲がることなくスムーズに挿入できるように、針部32はニッケルチタン等の弾力性を有する材質が使用される。
前記内側チューブ26にはガイドワイヤーGWを挿入するルーメン34と先端が屈曲した導入針31が挿入されるルーメン33が並行に配置されている。前記ルーメン33の途中に誘導壁35を形成し、該誘導壁35の後方近傍の内側チューブ26及び外側チューブ24の側面に、前記導入針31の先端が突出する側孔36及び36aを形成し且つ前記側孔36及び36aと反対側の前記外側チューブ24の先端に拡張部25が装着されている。前記シャフト22の後方には拡張部25の拡張用流体の導入口28をコネクター20の側面に設け、ガイドワイヤーGWの送出口29を前記コネクター20の後端に設け、ルーメン34を挟んで前記導入口28の反対側に導入針の挿入口27を設けている。前記ルーメン33は前記挿入口27までの途中で折れ曲がって延設されているが、前記で述べたようにニッケルチタン等の弾力性を備える材質を針部32で用いればスムーズに導入針31を挿入することができる。
前記内側チューブ26に形成した側孔36の両側に第1の位置決め用のマーカー37aと、第2の位置決め用のマーカー37bとが形成される。
【0007】
次に参考例のカテーテル21の使用方法の一例について説明する。
前記カテーテル1と同様にPTCAの治療を行なった後にシステムの一部であるPTCA用のガイドワイヤーGWを残し、カテーテル21の内側チューブ26のルーメン34の先端から、前記ガイドワイヤーGWを挿入することにより脈管に挿入され、コネクター20の送出口29よりガイドワイヤーGWが送り出される。その際、カテーテル21は前記カテーテル1と同様にX線で透視しながらモニター(図示せず)に表れる第1の位置決め用のマーカー37aと、第2の位置決め用のマーカー37bとを見ながら中央に形成した側孔36、36aを脈管壁の病巣部位に装着する。
前記カテーテル21の導入針の挿入口27を介して内側チューブ26のルーメン33に挿入した導入針31の針部32の先端は、前記ルーメン33の途中に形成した誘導壁35の壁面35aに突き当たり、該壁面35aの斜面に沿って、該誘導壁35の後方近傍に形成した内側チューブ26の側孔36及び外側チューブ24の側孔36aから突出し前記針部32の先端が病巣部位に密着される。前記ルーメン33は前記挿入口27までの途中で折れ曲がって延設されているが、ニッケルチタン等の弾力性を備える材質を用いればスムーズに導入針31を挿入することができる。
コネクター20の拡張用流体の導入口28に拡張流体等を充填したシリンジを装着し、プランジャーを押して外側チューブ24と内側チューブ26の間を通り、拡張流体の出口30から導入され拡張部25を拡張させる。前記導入針31のコネクター30bに薬剤を充填したシリンジを装着してプランジャーを押して薬剤を導入針31の針部32を通り針部32の先端が出て病巣の脈管壁に注入される。
例えば造影剤を混合した生理食塩液はシリンジ等を用いて注入し、拡張部25内に排出され、該拡張部25が拡張される。前記導入針31のコネクター30bに薬剤を注入したシリンジを装着して薬剤等を注入する。脈管壁の病巣部位に側孔36、36aから突出した前記針部32の先端が、前記拡張部25の拡張により押し付けられるので、脈管壁の病巣目的部位に確実に薬剤等を注入することができる。
【0008】
図8は参考例のカテーテル31を示す概略図である。少なくとも外側チューブ24aと内側チューブ26aを有するシャフト22aとこれに着脱可能な導入針31から構成されている。前記内側チューブ26aの前方にはガイドワイヤー挿入ルーメン44Lが形成され、その後方には先端が屈曲した導入針挿入ルーメン33aが形成されている。前記内側チューブ26aの途中に誘導壁35を形成し、該誘導壁35の後方近傍の内側チューブ26a及び外側チューブ24aの側面に、前記導入針31の先端が突出する側孔36及び36aを形成し且つ前記側孔36及び36aの反対側の前記外側チューブ24aの先端に拡張部25が装着されている。前記前方シャフト22aの先端と後端に先端開口部9Fと側部開口部9を形成すると共にガイドワイヤー挿入ルーメン44Lを有するガイドワイヤー挿入チューブ44Tが配置されている。
図8のカテーテル31は、図4から図7のカテーテル21のようにガイドワイヤーGWをカテーテル21の先端からガイドワイヤー挿入ルーメン34を通り後端の送出口29から出るオーバーザガイドワイヤー方式を、ガイドワイヤーGWを導入針32の前方の挿入ルーメン44Lの先端開口部9Fから途中の側部開口部9からでるモノレール方式に転換したものである。従ってガイドワイヤーの使用方法以外は前記カテーテル21と実質的に同じなので使用方法については省略する。
【0009】
前記導入針11(31)は、前記カテーテル1(21)の導入針挿入ルーメン3及びルーメン33に始めから装着しても良い。この時導入針挿入ルーメン3の後端に設けたコネクター10a及びコネクター20(20a)の導入針の開口部27(27a)は、前記導入針11のコネクター10b(30b)をねじ式またはテーパー式などで一時的に係合することができ、さらに前記ねじを回動したりテーパーを前方に押すことにより、導入針11(31)の先端が側孔6(36と36a)より突出するように形成されている。
【0010】
カテーテル1(21、31)のシャフト2(22、32)の構成材料として例えばPTCAなどに使用されるカテーテルに用いられているポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリアミド、ナイロン系が使用できる。
誘導針11(31)に用いられる針部12はステンレス等の金属やテフロン(登録商標)針等やグラスファイバー針やチタンニッケルなど弾力性を供える部材が使用される。
カテーテル1(21、31)のシャフト22(32)及び内側チューブ26に形成したマーカー7a、7b(37a、37b)は例えば金、プラチナ等のX線不透過性のものであればなんでも良い。
【0011】
【発明の作用効果】
脈管用薬剤注入カテーテル1(21、31)の導入針挿入ルーメン3及び内側チューブ26(26a)の途中のルーメン33に壁面5a(35a)を側孔6(36、36a)に形成した誘導壁5(35)を設けることで、前記ディバイス導入ルーメン3及びルーメン33(33a)に挿入する導入針11(31)の先端が、前記誘導壁5(35)に突き当たり側孔6(36、36a)を通って脈管壁の病巣部位に容易に密着することができる。更にカテーテル1では誘導ルーメン4Lを通ったガイドワイヤーGWに押圧器具13を挿入し、側孔6の反対側に拡張部15を配置して拡張し、またカテーテル21(31)ではシャフト22(22a)の外側チューブ24aの先端に装着した拡張部25を拡張することにより、側孔6(36、36a)から突出した導入針11(31)の針部12(32)の先端が、脈管壁の病巣部位に確実に密着し更に押圧され薬剤等、遺伝子、核酸等を注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脈管用薬剤注入カテーテル1とガイドワイヤーGWに押圧器具13を装着した概略図
【図2】誘導ルーメン4Lの開口部9付近の拡大図
【図3】脈管用薬剤注入カテーテル1を使用する際の概略図
【図4】参考例の脈管用薬剤注入カテーテル21の概略図
【図5】脈管用薬剤注入カテーテル21の拡張部25付近の拡大図
【図6】図5のシャフト22のA−A′の断面図
【図7】図5の拡張部25のB−B′の断面図
【図8】その他の参考例の脈管用薬剤注入カテーテル31の概略図
Claims (2)
- 少なくともシャフト(2)と当該シャフト(2)に着脱可能な導入針(11)及び押圧器具(13)とを有し、前記シャフト(2)は、管状で長手方向と当該長手方向と略垂直に交わる側部方向とを有し、
当該シャフト(2)は、シャフト本体(2H)と、当該シャフト本体(2H)の長手方向の前方に配置される前方シャフト(2F)と、長手方向の後方に配置されるコネクター(10a)とを有し、
前記シャフト本体(2H)は、前記導入針(11)を挿入する導入針挿入ルーメン(3)を有し、当該導入針挿入ルーメン(3)は、シングルルーメンであり、
前記前方シャフト(2F)は、ガイドワイヤー(GW)を挿入するガイドワイヤー挿入ルーメン(4L)を有し、
前記前方シャフト(2F)と前記シャフト本体(2H)との間に、前記導入針(11)の針部(12)の誘導壁(5)を配置し、当該誘導壁(5)により、前記前方シャフト(2F)と前記シャフト本体(2H)とは、前記シャフト(2)の長手方向の途中において区画され、
前記誘導壁(5)近傍の前記シャフト本体(2H)の側部方向の壁に側孔(6)を形成し、当該側孔(6) は、前記導入針挿入ルーメン(3)と連通し、
前記誘導壁(5)近傍の前記前方シャフト(2F)の側部方向の壁に側部開口部(9)を形成し、前記前方シャフト(2F)の長手方向の先端に先端開口部(9F)を形成し、
前記側部開口部(9)と前記先端開口部(9F)は前記ガイドワイヤー挿入ルーメン(4L)と連通し、
前記導入針(11)は、針部(12)とコネクター(10b)とを有し、当該針部(12)の先端は、当該針部(12)の長手方向に対して、前記側孔(6)方向に角度を持って屈曲するように形成され、
前記押圧器具(13)は、シャフト(17)を有し、当該シャフト(17)は管状で長手方向と当該長手方向と略垂直に交わる側部方向とを有し、
当該シャフト(17)の長手方向前方の外周に前記拡張部(15)を装着し、
当該拡張部(15)の長手方向前方側の前記シャフト(17)の長手方向の先端にチップ(18)を装着し、
前記誘導壁(5)の壁面(5a)は、前記導入針挿入ルーメン(3)に、導入針(11)を挿入して、当該導入針(11)を前記長手方向の前方に押し込んだ時、当該導入針(11)の針部(12)の先端が突き当たり、当該針部(12)の先端が前記側孔(6)から外側に突出できるように、前記側孔(6)側に向けて傾斜した平面または湾曲面に形成し、
前記シャフト本体(2H)の側孔(6)を形成した位置と反対側の位置に前記押圧器具(13)の拡張部(15)を配置し、
前記押圧器具(13)の前記シャフト(17)の先端のチップ(18)を、前記開口部(9)に装着し、
前記シャフト(2)の前記側孔(6)を略中心とし、当該側孔(6)の前記長手方向前方に位置する前記前方シャフト(2F)の外周に第1の位置決め用のマーカー(7a)を配置し、
当該側孔(6)の前記長手方向後方に位置する前記シャフト本体(2H)の外周に第2の位置決め用のマーカー(7b)を配置し、
前記拡張部(15)を拡張した時、前記側孔(6)から突出した前記針部(12)の先端が、脈管壁に押し付けられて局所的に薬剤等が注入できるように形成した、ことを特徴とする脈管用薬剤注入カテーテル(1)。 - 前記拡張部(15)の長手方向後方側の前記シャフト(17)の後方に、前記ガイドワイヤー(GW)の送出口(19a)と拡張用流体の導入口(19b)とを有するコネクター(10c)を装着したことを特徴とする、
請求項1に記載の脈管用薬剤注入カテーテル(1)。
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2000
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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