JP2003250514A - 醸造物の製造方法 - Google Patents

醸造物の製造方法

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JP2003250514A JP2002055747A JP2002055747A JP2003250514A JP 2003250514 A JP2003250514 A JP 2003250514A JP 2002055747 A JP2002055747 A JP 2002055747A JP 2002055747 A JP2002055747 A JP 2002055747A JP 2003250514 A JP2003250514 A JP 2003250514A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱しないで醸造物中の微生物を殺菌できる
ようにする。これにより、生の醸造物が本来有している
旨みと芳香を損ねないようにする。 【解決手段】 日本酒、ビール、ワイン、醤油、食酢、
醸造用アルコール等の醸造過程で生成される醸造物中の
微生物を殺菌する際に、槽に入れた前記醸造物を常温下
で攪拌部材によって攪拌しながら、前記攪拌部材、槽ま
たは醸造物の中に入れた他の部材の表面に担持した光触
媒に、これを励起する波長の光を照射することを特徴と
する醸造物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、日本酒、ビー
ル、ワイン、醤油、食酢、醸造用アルコール等の醸造過
程で生成される醸造物中の微生物を殺菌する工程を備え
た醸造物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】醸造物、例えば、日本酒の製造において
行われる微生物の殺菌工程としては、「火入れ」が知ら
れている。
【0003】この「火入れ」は日本酒の製造工程の最終
工程である新酒(生酒)の貯蔵時とびん詰め時になされ
る。以下、これらの日本酒の製造工程を順を追って説明
する。
【0004】(1)原料の「酒米」と「仕込水」を用意
する。
【0005】(2)酒米を精米して「白米」とする。
【0006】(3)白米を蒸して「蒸米」とする。
【0007】(4)蒸米に種麹をまいて麹室で増殖させ
「米麹」をつくる。米麹は、その中に豊富に含まれてい
る糖化酵素(アミラーゼ)で米のでん粉やデキストリン
をブドウ糖に分解するのに使用される。
【0008】(5)米麹と蒸米と水とを混ぜたものに酵
母(サッカロミセス)(Saccharomyces Sake)を植えつ
けて「酒母」を育成する。
【0009】(6)酒母に米麹、蒸米、水を加えて「も
ろみ」を仕込む。もろみにおいては、米のでん粉が米麹
の糖化酵素によってブドウ糖となり、これが酵母によっ
て発酵されてアルコールとなる。
【0010】(7)「熟成したもろみ」は圧搾して(し
ぼって)「新酒(生酒)」と「酒粕」に分ける。
【0011】(8)しぼったばかりの新酒(生酒)は、
米粒の破片や酵母が混じって濁っているので、これを冷
所に静置して滓を除き、さらに濾過して「清澄な新酒
(生酒)」とする。
【0012】(9)清澄な新酒(生酒)の中には、米麹
の酵素が生きていて、これがでん粉やデキストリンをブ
ドウ糖に分解するので、あまり長くそのままにしておく
と酒質が変わって新酒らしくなくなる。
【0013】また、新酒の中では、まだ生きている「酵
母(発酵微生物)」によって発酵が進行してアルコール
分が増えるので、日本酒としての風味、芳香が失われ
る。
【0014】さらに、新酒には「火落菌(乳酸菌の一
種)」が入っていて、そのまま長くおくと新酒が混濁し
たり、酸っぱくなりその香りが悪くなる。すなわち、新
酒がいわゆる「火落ち」を起こす。
【0015】そのほか新酒には雑菌も混入していて、こ
れが酒質を変化させる。
【0016】これらの現象を防ぐために、いわゆる「火
入れ」をする。火入れは新酒を60〜65℃に加熱する
ことによって行う。
【0017】火入れは、新酒(生酒)中の微生物を殺菌
し、米麹に含まれていた糖化酵素を失活させ、酒質の変
化を止め、これを安定化させる。
【0018】(10)火入れをして殺菌した新酒は貯蔵
タンクに移し貯蔵する。その中に、なお微生物が残留し
ているおそれがあるので、出荷時に、再度「火入れ」を
してびん詰めをする。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、日本酒
の製造においては、もろみをしぼって濾過した新酒に
「火入れ」をするので、微生物をほぼ全て殺菌すること
ができ、米麹の酵素による米でん粉の分解の進行を止
め、酵母(発酵微生物)による発酵の進行を止め、火落
菌による「火落ち」を防止することができる。このよう
に、日本酒では、「火入れ」により新酒の酒質の変化を
止め、その安定化をはかるようにしている。
【0020】しかし、新酒を60〜65℃の高温で加熱
するので、新酒の中の微生物はほぼ殺菌されるが、新酒
の中のアルコール分や糖分(末発酵エキス)が高温で加
熱される。その結果、新酒(生酒)が本来有する旨み成
分や芳香成分が揮散し、あるいは分解され、新酒として
の旨みや香りが減殺される。
【0021】このような現象は、他の醸造物を加熱殺菌
する場合、例えば、大麦の麦芽とホップを糖化し、これ
を酵母(サッカロミセス)(Saccharomyces cerevium t
ergar Munchen)で発酵させて濾過し、得られた生ビー
ルに「火入れ」をする場合、あるいは、ブドウ果汁を酵
母(サッカロミセス)(Saccharomyces elliosoideus)
で発酵させて濾過し、得られた生ワインに「火入れ」を
する場合にも生じる。また、例えば、大豆と小麦を酵母
(サッカロミセス)(Saccharomyces roucii)で発酵分
解して濾過し、得られた生醤油に「火入れ」をする場合
にも同じように生じる。このほか、米などを酵母で発酵
させて濾過し、得られた生酢に「火入れ」をする場合に
も同じように生じる。
【0022】また、日本酒の製造においては、新酒を6
0〜65℃の高温で加熱するので、そのために可成りの
エネルギーを必要とし、加熱冷却のエネルギーコストが
高くつく。例えば、室温20℃において、「20℃の殺
菌前の新酒」約2m3を、60℃に加熱して同新酒中の
微生物を殺菌するまでに約60分要し、蒸気約23kg
を消費する。この消費熱量は、11,500kcalで
あり、A−重油1kg(10,000〜11,000k
cal)を必要とする。この重油価格は55円となる。
【0023】この発明は、このような従来の問題点を解
決するためになされたもので、原料を発酵微生物で発酵
させて得られる生の醸造物が本来有するところの旨みと
芳香を損ねることなく、生の醸造物の中の発酵微生物や
その他の微生物を効果的に殺菌することができるととも
に、エネルギーコストの低減を図ることができる、醸造
物の製造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明が提供する醸造
物の製造方法は、日本酒、ビール、ワイン、醤油、食
酢、醸造用アルコール等の醸造過程で生成される醸造物
中の微生物を殺菌する際に、槽に入れた前記醸造物を常
温下で攪拌部材によって攪拌しながら、その表面に担持
した光触媒に、これを励起する波長の光を照射すること
を特徴とするものである。
【0025】この発明によれば、加熱しないで常温下に
おいて、醸造物中の微生物を殺菌できるので、醸造物中
の旨み成分や芳香成分が分解、揮散するおそれがなく、
生の醸造物が本来有するところの旨みや香りが減殺され
ない。
【0026】上記攪拌部材としては、例えば、動力源に
駆動されて振動する振動部材と、これに多段に取り付け
られ、同振動部材の振動に従動して振動する振動羽根と
より構成したものを使用することができる。
【0027】この攪拌部材によれば、振動部材が醸造物
の中で振動し、これに従動して振動羽根が振動するの
で、槽内の醸造物にその振動とこれに伴う流動による三
次元の乱流が発生する。乱流のX,Y,Z軸方向の流速
は、実用範囲で、50〜400mm/秒である。
【0028】この乱流は、醸造物の均一な攪拌を短時間
で可能にするので、醸造物と光触媒の均一かつ効果的な
接触を可能にし、光触媒による微生物の効果的な殺菌を
可能にする。
【0029】また、乱流による攪拌は、醸造物中で行わ
れるので、在来の回転型の攪拌機による攪拌と異なり、
醸造物の中に空気を捲き込んでこれを汚染するおそれが
ない。また、醸造物の泡立ちを抑えて泡立ちによる醸造
物の品質の低下を防止することができる。大型層でも容
易に設置できる。適用例として本実施例1の処理タンク
で10分処理として12t/hの処理が可能であり、1
0時間稼動として120t/日大型タンクの処理か循環
で殺菌することができる。
【0030】上記光触媒としては、代表的な触媒とし
て、アナターゼ型の酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛
(ZnO)などの酸化物半導体を使用することができ
る。そのほか、酸化タングステン等の無機金属酸化物や
ポリパラフェニレン、ポリアニン、ポリピリジン、ポリ
ピロール、ポリチオフェン等の有機高分子化合物も使用
できる。
【0031】光触媒に使われる酸化チタンは、チタン
(Ti)と酸素(O)の化合物で、半導体になってい
る。その一端部は電子の詰まった価電子帯、他端部は伝
導帯となっていて、両者の間に電子が入れないバンドギ
ャップ(禁制帯幅)がある。
【0032】この光触媒に紫外線を照射すると、価電子
帯の電子が励起されてバンドギャップを越えて伝導帯に
移動する。伝導帯に移動した電子は、光触媒の表面に拡
散し、外部の物質は、この電子を受け取って還元され
る。一方の価電子帯では、電子が抜けたあとの正孔が光
触媒の表面に広がって、外部の物質から電子を奪い、こ
れを酸化する。
【0033】光触媒の電子と正孔は、醸造物中の酸素と
水と優先的に反応し、O2 -やOHラジカルといった反応
性が極めて強い分子を生み出す。
【0034】醸造物中の微生物は、これらの反応性の極
めて強い分子の働きで分解され、炭酸ガスや水に変えら
れる。これが微生物の殺菌のメカニズムであると考えら
れる。
【0035】最近では、酸化チタンの中の酸素原子の一
部を窒素と入れ替えた(窒素をドーブ(処理)した)、
窒素ドーブの酸化チタン(TiON)の薄膜も開発され
ている。この発明では、この種の光触媒も使用すること
ができる。この酸化チタン(TiON)は、紫外線だけ
でなく、可視光線でも反応する点で優れている。
【0036】醸造物の中に、さらに強磁性材料を入れた
場合には、その殺菌作用が前記光触媒による殺菌作用に
相剰されて、微生物の殺菌効果はさらに向上する。
【0037】日本酒やビールの製造過程で生成される醸
造物は、光透過性を有するので、醸造物の外側から攪拌
部材、槽または槽中に入れた他の部材の表面に担持した
光触媒に光を照射しても、その光は光触媒に照射でき
る。
【0038】しかし、醤油や濾過前の濁った新酒(生
酒)、生ビール、生ワインなどのように光透過性の低い
醸造物は、その外側から光触媒に光を照射しても、その
光は醸造物に吸収されて攪拌部材、槽または槽中に入れ
た他の部材の表面に担持した光触媒に充分に届かない。
【0039】このような場合には、醸造物の中に配設し
た光ファイバまたは光透過体で外部の光を光触媒の近傍
に導くことによって、その光触媒を励起することができ
る。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実
施例によって説明する。
【0041】
【実施例1】日本酒の製造においては、前述のように、
「熟成したもろみ」をしぼって新酒(生酒)と酒粕に分
離し、しぼったばかりの新酒は濾過して「清澄な新酒」
とし、しかるのち、これに「火入れ」を行って、その中
の微生物を殺菌する。
【0042】実施例では、この「火入れ」に代えて行う
「清澄な新酒」の中の微生物の殺菌方法について説明す
る。実施例1における殺菌は、日本酒の酒造メーカーか
ら提供を受けた「清澄な新酒」について行った。
【0043】実施例では、清澄な新酒の中の微生物の殺
菌は、図1及び図2に示す微生物殺菌装置によって実施
した。
【0044】図1は同装置の一部縦断正面図、図2は図
1のA−A断面図である。いずれも模式的に示してあ
る。
【0045】図において、Kは振動攪拌機で、槽(タン
ク)1の上に架台5を介して2基、間隔を置いて設置さ
れている。2はタンク1の中に入れた清澄な新酒であ
る。タンク1の幅は450mm、長さは1100mm、
深さは500mmで、新酒2の液位は400mmであ
る。
【0046】上記振動攪拌機Kにおいて、3は振動モー
タ、4はその取付台である。取付台4は架台5に立設し
た4本のガイドピン6にガイドされて上下移動可能にな
っている。7はガイドピン6に嵌めて架台5と取付台4
の間に介装したコイルスプリングである。
【0047】8は、振動モータ3に一端を固定して新酒
2の中に挿入したステンレス製の振動軸で、振動モータ
3に駆動されて、上下に振動する。9は振動軸8に一定
の間隔で平行に取り付けた振動羽根である。振動羽根9
は全部で5枚である。振動羽根9は振動軸8の振動に従
動して新酒2を煽るように振動する。
【0048】上記コイルスプリング7は、振動モータ3
によって振動する振動軸8と振動羽根9の振動を吸収す
る。
【0049】振動羽根9は幅45mm、長さ250m
m、厚さ0.5mmのチタン製の板で、表面に数μmの
アナターゼ型の酸化チタンの皮膜が形成されている。
【0050】振動モータ3は、250W×200V×3
φのもので、その出力を調節する図外のインバータに接
続されていて、15〜150Hzくらいの最適周波数を
選定できるようになっている。
【0051】振動攪拌機Kは、上記構成部材3〜9を構
成要素とする。
【0052】10は、振動羽根9の酸化チタンの皮膜に
光を照射する光源である。光源10として、この実施例
では、ブラックライト蛍光ランプ(325nm)10W
を4本使用した。
【0053】新酒2の中の微生物の殺菌は、上記微生物
殺菌装置を室温20℃の試験室に設置して次の要領で行
った。
【0054】まず、約20℃の清澄な新酒2をタンク1
に入れ、振動モータ3に電源を供給し、その出力をイン
バータで47Hzに設定した。このときの新酒2のX,
Y,Z軸方向の流速を、振動羽根9から3cmの距離に
設置した三次元電磁流速計で測定したところ、各方向の
流速は約200mm/秒であった。なお、この流速は、
少なくとも100mm/秒であるのが好ましい。
【0055】次いで、光源10を点灯し、新酒2の殺菌
処理を行い、処理開始してから1分攪拌と5分攪拌と1
0分攪拌の新酒2からそれぞれ試料を採取し、殺菌効果
を調べた。表1は、その結果を示す。
【0056】殺菌効果は、CFU寒天培養基平板法(寒
天培地混釈法)によってコロニー数(CFU/ml)を
計算して確認した。この方法では、試料中に存在してい
た同種細菌の2個以上の集塊やときには隣接する異種細
菌が培養基中で1つのコロニーを形成する。したがっ
て、表1では、細菌数ではなく、コロニー数として表示
してある。
【0057】比較のために、上記酒造メーカーから提供
を受けた、生酒と酒粕に分離する前の「熟成したもろ
み」(比較例1)と「火入れ」後の「殺菌した新酒」(比
較例2)についても、前述のCFU寒天培養平板法でコ
ロニー数を確認した。表1にその結果を示す。
【0058】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1の5分攪拌と10分
攪拌による新酒の殺菌効果は、比較例2に示す従来の
「火入れ」の後の新酒のそれと同等又はそれ以上であ
る。
【0059】このことは、実施例1の殺菌方法が、従来
の「火入れ」に代わり得る方法であることを示してい
る。
【0060】また、5分攪拌、10分攪拌による殺菌後
の新酒について利き酒をしたところ、風味と芳香に富
み、「火入れ」前の従来の生酒と異なるところはなかっ
た。
【0061】さらに、室温20℃において、タンク1の
中の「20℃の殺菌前の新酒」約2m3を、殺菌装置で
10分攪拌して殺菌処理をし、同新酒の中の微生物をほ
ぼ完全に殺菌するまでに必要とした消費電力は、約0.
1KWであった。その電力料は約2円である。これは、
従来の火入れによる殺菌を60分行ったときのA−重油
の価格55円の約1/28であることが分った。
【0062】
【実施例2】ビールの製造においては、大麦の麦芽にホ
ップを加えて糖化し、これを酵母(サッカロミセス)で
醗酵させて濾過し、得られた「生ビール」に60〜65
℃で「火入れ」をしてその中の微生物を殺菌し、しかる
のち、びん詰めをする。
【0063】実施例2では、この「火入れ」に代えて行
う「生ビール」の中の微生物の殺菌方法について説明す
る。実施例2における殺菌は、地ビールのメーカーから
提供を受けた濾過後の「生ビール」について行った。
【0064】「生ビール」の中の微生物の殺菌は、実施
例1で使用した微生物殺菌装置を使用し、実施例1と同
じ要領で行い、コロニー数を確認した。
【0065】表2は、その結果を示す。
【0066】比較のために、上記地ビールのメーカーか
ら提供を受けた「火入れ」前の濾過後の生ビール(比較
例3)と「火入れ」後の「殺菌したビール」(比較例
4)についても、実施例1と同じ要領でコロニー数を確
認した。
【0067】表2は、その結果を示す。
【0068】
【表2】 表2から明らかなように、実施例2の5分攪拌と10分
攪拌による「生ビール」の殺菌効果は、比較例4に示す
従来の「火入れ」後のビールのそれと同等以上である。
【0069】このことは、実施例2の殺菌方法が従来の
「火入れ」に代わり得る方法であることを示している。
【0070】また、1分攪拌、5分攪拌、10分攪拌に
よる殺菌後のビールについて利き酒をしたところ、風味
と芳香に富み、「火入れ」前の従来の「生ビール」と異
なるところはなかった。
【0071】さらに、殺菌処理に必要とする消費電力
は、約0.1KWで、その電力料は約2円であった。従
来の「火入れ」による30分殺菌の場合、濾過後の生ビ
ールを60℃に加熱するのに蒸気46kg(23,00
0kcal)を要し、A−重油に換算して110円とな
る。したがって、実施例2の殺菌処理にかかる費用は、
従来の約1/50となることが分った。。
【0072】
【実施例3】ワインの製造においては、ブドウ果汁を酵
母(サッカロミセス)で醗酵させて濾過し、得られた
「生ワイン」に60〜65℃で「火入れ」をしてその中
の微生物を殺菌し、しかるのち、びん詰めをする。
【0073】実施例で3は、この「火入れ」に代えて行
う「生ワイン」の中の微生物の殺菌方法について説明す
る。実施例3における殺菌は、ワインメーカーから提供
を受けた濾過後の「生ワイン」について行った。
【0074】「生ワイン」の中の微生物の殺菌は、実施
例1で使用した微生物殺菌装置を使用し、実施例1と同
じ要領で行い、コロニー数を確認した。
【0075】表3は、その結果を示す。
【0076】比較のために、上記ワインメーカーから提
供を受けた「火入れ」前の濾過した生ワイン(比較例
5)と「火入れ」後の「殺菌したワイン」(比較例6)
についても、実施例1と同じ要領でコロニー数を確認し
た。
【0077】表3は、その結果を示す。
【0078】
【表3】 表3から明らかなように、実施例3の10分攪拌による
「生ワイン」の殺菌効果は、比較例6に示す従来の「火
入れ」後のワインのそれ以上である。
【0079】このことは、実施例3の殺菌方法が従来の
「火入れ」に代わり得る方法であることを示している。
【0080】また、10分攪拌による殺菌後のワインに
ついて利き酒をしたところ、風味と芳香に富み、「火入
れ」前の従来の「生ワイン」と異なるところはなかっ
た。
【0081】さらに、殺菌処理に必要とする消費電力
は、約0.1KWで、その電力料は約2円であった。従
来の「火入れ」による殺菌の場合、濾過後の生ワインを
60℃に加熱するのに蒸気46kg(23,000kc
al)を要し、A−重油に換算して110円となる。し
たがって、実施例3の殺菌処理にかかる費用は、従来の
約1/50となることが分った。
【0082】
【実施例4】醤油の製造においては、例えば、大豆と小
麦を麹菌(アスペルギルス)で発酵させて濾過し、得ら
れた「生揚げ醤油」に80〜85℃で「火入れ」をし、
しかるのち、さらにプレヒーターで110〜130℃に
加熱して急冷してからびん詰めをする。
【0083】実施例4では、この「火入れ」に代えて行
う「生揚げ醤油」の中の微生物の殺菌方法について説明
する。実施例4における殺菌は、醤油メーカーから提供
を受けた「生揚げ醤油」について行った。
【0084】「生揚げ醤油」は、光透過性が殆んどない
ので、微生物殺菌装置として、図1及び図2に示す装置
の振動羽板9の間に、これより短い、表面に酸化チタン
の被膜を形成した補助羽根を取り付けるとともに、同装
置におけるランプ10に代えて、スポットエリア照明用
の水銀キセノンランプ(250W)2台と同じランプの
光を補助羽根の表面に薄く石英ファイバーを配設したも
のを使用した。
【0085】補助羽根は、幅45mm、長さ140m
m、厚さ0.5mmのチタン製の板である。水銀キセノ
ンランプはタンク1の外に設置し、石英ファイバーの先
端部は3つに分岐させて振動羽根の表面に20mm間隔
で装着した。
【0086】「生揚げ醤油」の中の微生物の殺菌は、実
施例1と同じ要領で行い、コロニー数を確認した。
【0087】表4は、その結果を示す。
【0088】比較のために、上記醤油メーカーから提供
を受けた「火入れ」前の「生揚げ醤油」(比較例7)と
「火入れ」後の「生揚げ醤油」(比較例8)について
も、実施例1と同じ要領でコロニー数を確認した。
【0089】表4は、その結果を示す。
【0090】
【表4】 表4から明らかなように、実施例4の5分攪拌と10分
攪拌による「生揚げ醤油」の殺菌効果は、比較例8に示
す従来の「火入れ」後の醤油のそれとほぼ同等である。
【0091】このことは、実施例4の殺菌方法が従来の
「火入れ」に代わり得る方法であることを示している。
【0092】また、5分攪拌、10分攪拌による殺菌後
の醤油について利き醤油をしたところ、風味と芳香に富
み、「火入れ」前の従来の「生揚げ醤油」と異なるとこ
ろはなかった。
【0093】さらに、殺菌処理に必要とする消費電力
は、約0.2KWで、その電力料は約4円であった。従
来の「火入れ」による30分殺菌の場合、生揚げ醤油を
60℃に加熱するのにA−重油2lを要し、110円か
かる。この費用は従来の約1/25となることが分っ
た。
【0094】上記実施例1〜4では、「火入れ」に代え
て行う微生物の殺菌を例にして説明した。しかし、この
発明の殺菌方法は、日本酒、ビール、ワイン等の酒類や
醤油、食酢等の調味料の醸造過程の任意の段階で行うこ
とができる。
【0095】また、上記実施例1〜4では、光触媒に光
を照射して醸造物中の微生物を殺菌する場合を例にして
説明した。しかし、これらの実施例においては、さらに
槽(タンク)1の中に強磁性材料を入れることができ
る。このようにすると、その殺菌作用が加わるので、微
生物の殺菌効果をさらに上げることができる。
【0096】
【実施例5】実施例1と同様にして、図1,図2の振動
羽根9を上下より押える押え板の振動羽根5枚×2組中
の上部のみ希土類磁性体ネオジウム磁性体をつけかえ
て、原酒を振動モータ3をインバーターで45Hzで5
分、10分の常温で殺菌処理を行い、常温で長期間の1
年保管を行ったところ、実施例1より味の良好な殺菌が
実施例1より早く達成できた。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、上述のように加熱しないで醸造物中の微生物を殺菌
することができるので、生の醸造物が本来有している旨
みと芳香を損ねるおそれがなくなる。
【0098】また、この発明によれば、生の醸造物の攪
拌とその中の微生物の殺菌に余り時間がかからず、大き
な電力を必要としないので、エネルギーコストの低減を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例における醸造物中の微生物の殺菌工程
に使用する微生物殺菌装置の一部縦断正面図
【図2】 図1のA−A断面図
【符号の説明】
K 振動攪拌機 1 槽(タンク) 2 清澄な新酒(生酒) 3 振動モータ 4 取付台 5 架台 6 ガイドピン 7 コイルスプリング 8 振動軸 9 振動羽根 10 光源(ブラックライト蛍光ランプ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12J 1/04 104 C12C 9/08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 日本酒、ビール、ワイン、醤油、食酢、
    醸造用アルコール等の醸造過程で生成される醸造物中の
    微生物を殺菌する際に、槽に入れた前記醸造物を常温下
    で攪拌部材によって攪拌しながら、前記攪拌部材、槽ま
    たは醸造物の中に入れた他の部材の表面に担持した光触
    媒に、これを励起する波長の光を照射することを特徴と
    する醸造物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記攪拌部材は、動力源に駆動されて振
    動する振動部材と、これに多段に取り付けられ、振動部
    材の振動に従動して振動する振動羽根とより構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の醸造物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記光触媒は、アナターゼ型の酸化チタ
    ン皮膜または酸化チタン分散被膜であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の醸造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記光は、光ファイバ又は光透過体で導
    いて光触媒に照射する請求項1、2または3記載の醸造
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 さらに、醸造物の中に強磁性材料を入れ
    ることを特徴とする請求項1記載の醸造物の製造方法。
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