JP2003249702A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JP2003249702A JP2002047413A JP2002047413A JP2003249702A JP 2003249702 A JP2003249702 A JP 2003249702A JP 2002047413 A JP2002047413 A JP 2002047413A JP 2002047413 A JP2002047413 A JP 2002047413A JP 2003249702 A JP2003249702 A JP 2003249702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光路の鉛直方向の温度勾配を均一化し、ビー
ム特性を安定化させたレーザ装置を提供する。 【解決手段】 レーザ装置において、レーザ光(21)が通
過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一
化手段として、光路空間の上部に配置されて光路空間か
ら上部空間(75)を仕切る上側仕切り板(49)と、光路空間
の下部に配置されて光路空間から下部空間(76)を仕切る
下側仕切り板(50)と、下部空間(76)に清浄で低反応性の
パージガスを供給するパージガス供給機構(60)とを備
え、上部空間(75)及び下部空間(76)が、上側仕切り板(4
9)及び下側仕切り板(50)に設けられた開口部(53,54)を
介して光路空間と連通していることを特徴とするレーザ
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ装置におけ
るビーム特性を安定化させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、波長を狭帯域化したエキシマ
レーザ装置が知られており、例えば特開平4−3143
74号公報に開示されている。図18は、同公報に開示
された、エキシマレーザ装置を平面視した構成図を示し
ており、以下同図に基づいて、従来技術を説明する。
尚、以下の説明において、鉛直方向をZ方向、レーザ光
21の出射方向をY方向、水平面内でY方向と垂直な方
向をX方向とする。図18において、エキシマレーザ装
置11は、レーザガスを封止したレーザチャンバ12を
備えている。レーザチャンバ12の両端部には、レーザ
光21を透過するウィンドウ17,19が付設されてい
る。レーザチャンバ12内部に、図18中紙面と垂直方
向に対向して配置された主電極14,15間に高電圧を
印加することにより、放電が生じてレーザガスが励起さ
れ、レーザ光21が発生する。
【0003】レーザ光21は、レーザチャンバ12後方
(図18中左方)の狭帯域化ボックス31に入射する。
狭帯域化ボックス31の内部には、プリズム32,32
とエタロン64とグレーティング33とが載置され、エ
タロン64及びグレーティング33によって、レーザ光
21の波長を狭帯域化している。狭帯域化されたレーザ
光21は、レーザチャンバ12内部で増幅され、一部が
フロントミラー16を部分透過して前方に出射する。レ
ーザチャンバ12の前後方には、レーザ光21のビーム
形状を定めるスリット26,27がそれぞれ配置されて
いる。
【0004】狭帯域化ボックス31には、低反応性で清
浄な窒素などのパージガスを充填した、パージガスボン
ベ59が接続され、狭帯域化ボックス31の内部には、
パージガスが連続的に供給されている。これにより、空
気中の塵がプリズム32,32やグレーティング33な
どの光学部品に付着して汚損するのを防止している。ま
た、短波長のArFエキシマレーザ装置やフッ素分子レ
ーザ装置の場合には、レーザ光21が酸素に吸収されて
減衰するのを避けるために、酸素を含まないパージガス
を狭帯域化ボックス31内部に充満させ、狭帯域化ボッ
クス31内部から酸素を追い出している。
【0005】このとき、レーザ光21がグレーティング
33などの光学部品に照射されることにより、光学部品
が熱を帯びる。この熱により、光学部品近傍のパージガ
スが温められて揺らぎ、温度分布の不均一が生まれて光
路の屈折率が変動する。その結果、レーザ光21の波面
が乱れ、ビームプロファイル、ビームダイバージェン
ス、或いはビームポインティングが変動することがあ
る。尚、以下の説明において、ビームプロファイルは、
レーザ光21の光軸と垂直なビーム断面における2次元
強度分布を、ビームダイバージェンスは、レーザ光21
の発散角を、ビームポインティングは、レーザ光21の
進行方向をそれぞれ示している。以下、ビームプロファ
イル、ビームダイバージェンス、ビームポインティン
グ、及びそれらの安定性を、ビーム特性と総称する。
【0006】図18に示すように、前記特開平4−31
4374号公報に開示された従来技術においては、グレ
ーティング33の近傍にファン65を設け、パージガス
流66をグレーティング33に吹きつけている。これに
より、グレーティング33を冷却して、その近傍におけ
る光路の屈折率の不均一を低減し、レーザ光21の波面
67の乱れを小さくしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には、次に述べるような問題がある。図19に、グレ
ーティング33を側面視した説明図を示す。レーザ光2
1によって、グレーティング33が熱せられると、グレ
ーティング33表面の温度が高くなり、狭帯域化ボック
ス31内部のパージガスが温められる。温められたパー
ジガスは、軽くなって狭帯域化ボックス31の上方に集
まるため、狭帯域化ボックス31内部において、上方空
間68の温度が高くなり、下方空間69の温度が低くな
るという、鉛直方向の温度勾配が発生する。
【0008】同組成の気体においては、温度が高いほど
屈折率が小さくなるため、狭帯域化ボックス31内部
で、上方ほど屈折率が小さくなるという屈折率の勾配が
発生する。即ち、図19に示すように、光路の上方空間
68を通るレーザ光21が、下方空間69を通るレーザ
光21よりも速度が速くなり、レーザ光21の波面67
が傾く。その結果、レーザ光の出射方向が、破線21A
に示したように、下方に向かうという現象が起きる。
【0009】図20に、エキシマレーザ装置11の側面
図を示す。図20で破線21Aに示すように、鉛直方向
の温度勾配により、レーザ光21の進行方向が下方に向
くようになる。またこのとき、レーザチャンバ12の前
後方には、それぞれスリット26,27が配置されてい
る。そのため、進行方向が下方に向いたレーザ光21
は、下部がスリット26,27によって遮られ、図21
の破線21Aに示したよう、ビームプロファイルが変化
する。
【0010】従来技術によれば、このような問題に注目
して解決しようとするものは、知られていない。例え
ば、前記特開平4−314374号公報のように、ファ
ン65によってグレーティング33表面にパージガスを
吹きつけても、鉛直方向の温度勾配が均一化されるわけ
ではない。
【0011】また、例えば特開2001−135883
号公報には、グレーティング33の表面に沿ってエアカ
ーテン状にパージガスを吹きつけ、グレーティング33
の表面近傍における温度分布の不均一を解消するという
技術が開示されている。しかしながら、この技術は、図
22に示すようなグレーティング33の水平面内長手方
向における波面67の歪みを解消するためのものであ
り、鉛直方向の温度勾配を解消することは困難である。
【0012】さらには、上記のような温度勾配は、狭帯
域化ボックス31の内部でのみ生じるものではなく、レ
ーザ光21が通過する光路の周囲の、光路空間全域に対
して生じるものである。例えば、レーザ光21が光学部
品に照射されることによっても起きる他、レーザ発振の
放電に伴って生じた熱が、レーザチャンバ12から伝わ
って光路空間を温めることによっても起きる。その結
果、光路空間のいたるところで鉛直方向に温度勾配が生
じ、レーザ光21の波面67が乱れることがある。
【0013】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、光路の鉛直方向の温度勾配を均一化し、ビ
ーム特性を安定化させたレーザ装置を提供することを目
的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、本発明は、レーザ光が通過する光
路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を
備えている。これにより、温度勾配による光路空間の鉛
直方向の屈折率の差が小さくなり、波面が傾いたり乱れ
たりすることが少なくなる。
【0015】また、本発明は、前記均一化手段が、光路
空間の下面を温める加熱手段を備えている。レーザ光の
照射により、光路空間の気体が温められて上方に集中し
ていたものを、下面を温めることにより、鉛直方向の温
度分布を均一化することが可能である。
【0016】また、本発明は、前記均一化手段が、レー
ザ光が通過する光路空間の上面を冷却する冷却手段を備
えている。レーザ光の照射により、光路空間の気体が温
められて上方に集中していたものを、上面を冷やすこと
により、鉛直方向の温度分布を均一化することが可能で
ある。
【0017】また、本発明は、前記均一化手段が、光路
空間に鉛直に屹立する良熱伝導性の棒状体を備えてい
る。これにより、熱が高温側から低温側へ鉛直方向に伝
わり、鉛直方向の温度分布を均一化することが可能であ
る。
【0018】また、本発明は、前記棒状体が、中空パイ
プの内部に作動流体を封止したヒートパイプである。ヒ
ートパイプは、熱伝導効率が非常に良く、より確実に、
かつ迅速に、鉛直方向に熱を伝えて温度分布を均一化す
ることができる。
【0019】また、本発明は、前記均一化手段が、光路
空間の上部に配置されて光路空間から上部空間を仕切る
上側仕切り板と、光路空間の下部に配置されて光路空間
から下部空間を仕切る下側仕切り板と、下部空間に清浄
で低反応性のパージガスを供給するパージガス供給機構
とを備え、上部空間及び下部空間が、上側仕切り板及び
下側仕切り板に設けられた開口部を介して光路空間と連
通している。これにより、パージガスが下部空間から上
部空間へと流れ、レーザ光の照射によって温められて上
方に集中していたパージガスを上部空間へ追い出し、光
路空間の温度分布を均一化することができる。
【0020】また、本発明は、下側仕切り板に設けられ
た前記開口部が、レーザ光の通過する光路に沿って設け
られている。即ち、光路における鉛直方向の温度分布を
均一化することにより、温度勾配がレーザ光のビーム特
性に対する影響を軽減できる。
【0021】また、本発明は、前記開口部が、レーザ光
が照射される光学部品の表面に沿って設けられている。
光学部品の近傍において、温度勾配の発生は特に顕著で
あるので、この近傍のパージガスを上部空間に追い出す
ことにより、より温度分布を均一化することができる。
【0022】また、本発明は、前記パージガス供給機構
が、パージガスの温度を制御する温度調整装置を備えて
いる。即ち、パージガスの温度を制御して、光路空間の
温度を調整することにより、鉛直方向の温度分布をより
精密に均一化できる。
【0023】また、本発明は、前記均一化手段が、光路
空間の上面に設けられた開口部を備えている。光路空間
の上面に開口部を設けることにより、温められたパージ
ガスが光路空間の外部に放出されるので、簡単な構成
で、温度分布の均一化が容易である。
【0024】また、本発明は、前記光路空間の上面の上
部に、遮光カバーが設けられている。これにより、開口
部からレーザ光が外部に漏れることがない。
【0025】また、本発明は、前記均一化手段が、光路
空間に清浄で低反応性のパージガスを供給するパージガ
ス供給機構と、パージガスの温度を制御する温度調整装
置とを備えている。これにより、パージガスの温度を変
化させ、例えば光路空間全体を温めることにより、温度
分布を均一化させることができる。
【0026】また、本発明は、前記パージガス供給機構
が、パージガスを循環させている。これにより、より精
密な温度制御が可能である。
【0027】また、本発明は、前記レーザ装置が、波長
を狭帯域化する狭帯域化光学部品と、狭帯域化光学部品
を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、前記光路空間
が、狭帯域化ボックスの内部である。狭帯域化ボックス
内部は、狭い空間に光学部品が高密度で配置されている
ため、レーザ光の照射に基づく温度分布の不均一が起こ
りやすい。しかも、狭帯域化ボックス内部ではレーザ光
の波長の狭帯域化を行なっているため、熱による屈折率
の不均一が、レーザ光の波長特性やビーム特性に大きく
影響する。従って、本発明は、狭帯域化ボックスに対し
て応用するのが、最も効果的である。
【0028】また、本発明は、レーザ媒質を封止するレ
ーザチャンバと、波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品
を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、狭帯域化ボック
スに、レーザ光を略鉛直に入射させている。これによ
り、レーザ光の光軸が略鉛直となるので、狭帯域化ボッ
クス内部での温度勾配がレーザ光の光軸に沿って起きる
ため、ビーム断面における温度勾配が殆んどなく、波面
の乱れが小さい。
【0029】また、本発明は、レーザ媒質を封止するレ
ーザチャンバと、波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品
を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、狭帯域化ボック
ス内部で、レーザ光の光軸が少なくとも1箇所で略鉛直
となっている。これにより、レーザ光の光軸が略鉛直と
なるので、狭帯域化ボックス内部での温度勾配がレーザ
光の光軸に沿って起きるため、ビーム断面における温度
勾配が殆んどなく、波面の乱れが小さい。
【0030】また、本発明は、レーザ媒質を封止するレ
ーザチャンバと、前記狭帯域化光学部品がグレーティン
グを含み、グレーティングを、溝の方向が鉛直とならな
いように配置している。これにより、レーザ光の光軸が
略鉛直となるので、狭帯域化ボックス内部での温度勾配
がレーザ光の光軸に沿って起きるため、ビーム断面にお
ける温度勾配が殆んどなく、波面の乱れが小さい。
【0031】また、本発明は、レーザ媒質を封止するレ
ーザチャンバと、波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品
を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、レーザチャンバ
と狭帯域化光学部品との間に、レーザ光を略鉛直に反射
するミラーを設けている。これにより、レーザ光の光軸
が略鉛直となるので、狭帯域化ボックス内部での温度勾
配が、レーザ光の光軸に沿って起きるため、ビーム断面
における温度勾配が殆んどなく、波面の乱れが小さい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
に係る実施形態を詳細に説明する。まず、第1実施形態
を説明する。図1は、本実施形態に係るエキシマレーザ
装置11の平面図を示している。図1において、エキシ
マレーザ装置11は、フッ素を含むレーザガスを封止し
たレーザチャンバ12を備えている。レーザチャンバ1
2の内部には、一組の主電極14,15が鉛直方向に対
向して配置されている。またレーザチャンバ12の内部
には、主電極14,15間にレーザガスを送り込む貫流
ファン(図示せず)と、主電極14,15間の主放電に
よって発生した熱を冷却する熱交換器(図示せず)とが
配設されている。
【0033】レーザチャンバ12の前後部には、それぞ
れレーザ光21を透過するフロント及びリアのウィンド
ウ17,19が固定されている。また、レーザチャンバ
12の後方には、狭帯域化ボックス31が固定されてい
る。狭帯域化ボックス31の内部には、狭帯域化光学部
品として、レーザ光21のビーム幅を制限するリアスリ
ット27と、例えば3個のプリズム32と、グレーティ
ング33とが設置されている。グレーティング33又は
プリズム32のうちの1個は、後述するレーザコントロ
ーラ29の指示に基づいて回転自在のステージ72A,
72B上に搭載されている。35は、レーザ光21のビ
ーム幅を制限するとともに、乱反射したレーザ光21
が、レーザチャンバ12に戻らないように吸収するため
の、遮光板35である。
【0034】高圧電源23から主電極14,15間に高
電圧を印加することにより、主電極14,15間で主放
電が起き、レーザ光21が発生する。発生したレーザ光
21は、リアウィンドウ19を透過して、狭帯域化ボッ
クス31に入射する。プリズム32でビーム幅を広げら
れたレーザ光21は、グレーティング33によって回折
される。これにより、所定の中心波長及びその近傍の波
長のみが入射方向に反射され、レーザ光21の波長が狭
帯域化される。
【0035】グレーティング33で反射したレーザ光2
1は、フロントミラー16で部分反射され、レーザチャ
ンバ12を往復するうちに増幅される。レーザ光21
は、レーザ光21のビーム幅を制限するフロントスリッ
ト26の開口部を透過し、フロントミラー16を部分透
過して、一部が前方に出射する。出射したレーザ光21
は、モニタボックス70に入射する。レーザ光21の光
軸上には、ビームスプリッタ22が配設されている。ビ
ームスプリッタ22を透過したレーザ光21は、ステッ
パなどの露光機25に入射し、露光用光となる。
【0036】ビームスプリッタ22で図1中下方に反射
したレーザ光21は、モニタモジュール71に入射し、
波長特性、ビーム特性、及びパルスエネルギーを測定さ
れる。モニタモジュール71の出力は、レーザコントロ
ーラ29に送信される。レーザコントローラ29は、波
長特性の計測値に基づいて、これが所定の値となるよう
に、ステージ72A,72Bの回転角度を調整する。こ
れを、波長制御と言う。また、レーザコントローラ29
は、パルスエネルギーの計測値に基づいて、これが所定
の値となるように、高圧電源23から主電極14,15
間に印加する高電圧を調整する。これを、パルスエネル
ギー一定制御と言う。
【0037】図2に、狭帯域化ボックス31の側面断面
図を示す。レーザチャンバ12と狭帯域化ボックス31
との間の空間44は、Oリング73で封止された光路カ
バー36によって囲繞されている。また、図1に示すよ
うに、レーザチャンバ12とモニタボックス70との間
の光路も、光路カバー36によって囲繞されている。
尚、以下の図において、レーザチャンバ12とモニタボ
ックス70との間の光路を囲繞する光路カバー36は、
図示を省略する。またステージ72A,72Bについて
は、側面図において、図示を省略する。
【0038】光路カバー36,36には、パージガス入
口37,37が設けられ、パージガス配管60を介し
て、低反応性で清浄なパージガスを封入したパージガス
ボンベ59が接続されている。パージガスボンベ59か
らは常にパージガスが供給され、パージガスは、例えば
狭帯域化ボックス31の上部に設けられたパージガス出
口38などから、外部に放出される。これにより、狭帯
域化ボックス31及び空間44の内部を清浄に保つとと
もに、内部にレーザ光21を吸収する酸素が入り込まな
いようにしている。パージガスとしては、窒素や不活性
ガスが好適である。
【0039】グレーティング33やプリズム32等の光
学部品は、いずれも狭帯域化ボックス31の下面42に
固定されたホルダプレート39に搭載されている。そし
て光学部品は、ホルダプレート39に固定された押さえ
板40により、スプリング41を介して下方に押さえつ
けられている。或いは、狭帯域化ボックス31の上面4
3から、スプリング41を介して下方に押さえつけるよ
うにしてもよい。
【0040】狭帯域化ボックス31の下面42の下部外
側には、加熱手段が設けられている。加熱手段として
は、例えば、ラバーヒータなどのシート状のヒータ46
を貼付するとよい。ヒータ46は、レーザコントローラ
29に接続されており、レーザコントローラ29の指示
に基づいた熱量を、狭帯域化ボックス31の下面42に
加えることができる。また、狭帯域化ボックス31の、
例えば側面45などには、パージガスが漏れないように
して、温度センサ48が鉛直方向に複数本並べて挿入さ
れており、狭帯域化ボックス31内部のパージガスの、
鉛直方向の温度分布を測定することが可能となってい
る。
【0041】このように、ヒータ46によって狭帯域化
ボックス31を下方から温めることにより、狭帯域化ボ
ックス31内部の下方のパージガスが温められる。その
結果、レーザ光21の照射によって狭帯域化ボックス3
1内部の上方に熱気が集中していたのが、狭帯域化ボッ
クス31全体が温められることになり、狭帯域化ボック
ス31の鉛直方向の温度勾配が緩やかになる。その結
果、屈折率の不均一が減少し、レーザ光21の波面が傾
いたり乱れたりすることが少なくなる。
【0042】またこのとき、レーザコントローラ29
が、狭帯域化ボックス31内部の鉛直方向の温度分布を
温度センサ48によって測定し、これに基づいてヒータ
46の加熱温度を調整するとよい。これにより、内部の
温度分布をより均一にすることが可能となる。尚、実施
形態では、ヒータ46によって温めるようにしたが、こ
の代わりに、例えば熱電素子の高温側電極を、狭帯域化
ボックス31の下面42に接触させて加熱してもよい。
【0043】図3に、第1実施形態に係る狭帯域化ボッ
クス31の、他の構成例を側面断面図で示す。図3にお
いて、狭帯域化ボックス31の下面42の下方には、外
部カバー61が設けられている。外部カバー61と下面
42との間の空間には、ヒータ46と、その下方に断熱
材47とが敷かれている。これにより、ヒータ46が狭
帯域化ボックス31の下面42にのみ接触するので、ヒ
ータ46の熱が下面42に集中する。従って、狭帯域化
ボックス31の側面45や上面43が温められて、内部
雰囲気の温度分布が不均一になるというようなことが少
ない。
【0044】尚、本実施形態については、狭帯域化ボッ
クス31について説明したが、例えばヒータ46を、モ
ニタボックス70や光路カバー36などの下面にも貼付
すると、尚良い。即ち、狭帯域化ボックス31内部に限
らず、レーザ光21がさまざまな光学部品に当たると、
その近傍のパージガスが温められて上方に集中し、温度
分布の不均一による屈折率の不均一な分布が生じる原因
となる。これを防止するため、ヒータ46はレーザ光2
1の通る光路空間の下面すべてに貼付するようにするの
がよい。
【0045】次に、第2実施形態について、説明する。
図4に、第2実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側
面断面図を示す。図4において、狭帯域化ボックス31
の上面43外側には、冷却器62が付設されている。冷
却器62としては、例えば熱電素子を備えた熱電モジュ
ールや、放熱フィン等がよい。或いは、水冷式の冷却ジ
ャケットを付設して、水冷するようにしてもよい。この
とき、冷却器62は、レーザコントローラ29に接続さ
れ、レーザコントローラ29は温度センサ48の指示に
基づいて冷却器62を制御することにより、温度分布を
より小さくすることが可能である。
【0046】即ち、第2実施形態によれば、狭帯域化ボ
ックス31の上面43を冷却することにより、レーザ光
21の光学部品への照射で温められ、狭帯域化ボックス
31上方に集中したパージガスを冷やしている。これに
より、狭帯域化ボックス31内部の鉛直方向の温度分布
が緩和され、屈折率の不均一によるレーザ光21の波面
の乱れが小さくなる。
【0047】図5に、第1実施形態と第2実施形態とを
組み合わせた構成例を示す。図5によれば、狭帯域化ボ
ックス31の下面42にヒータ46を貼付し、上面43
に冷却器62を接触させている。即ち、狭帯域化ボック
ス31を、下面42から加熱し、かつ、上面43から冷
却することにより、内部の温度分布をより均一にするこ
とが可能となっている。また、温度制御に要する時間が
短縮されるので、例えばレーザ光21の発振周波数が変
化して狭帯域化ボックス31内部の温度分布に変化が生
じた場合などにも、より迅速に均一な状態に戻すことが
可能である。
【0048】次に、第3実施形態を説明する。図6に、
第3実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面断面
図、図7にその平面図を示す。図6において、狭帯域化
ボックス31の内部には、ヒートパイプ51が略鉛直に
屹立している。ヒートパイプ51は、中空のパイプの内
部を真空にして作動流体を封止したものである。パイプ
の材質としては、熱伝導性の良い銅やアルミニウムなど
が好適であり、作動流体としては、水、代替フロン、ア
セトン、或いはアルコールなどの、蒸発しやすいものが
好適である。
【0049】ヒートパイプ51は、一部で熱が発生する
と、その近傍内部で作動液が蒸発し、蒸発潜熱によって
熱を吸収する。蒸発した作動液は、蒸気流となって低温
部分へ高速移動し、熱の低い位置にある管壁に接触して
冷却されて凝縮し、凝縮潜熱によって熱を放出する。凝
縮した作動流体は、毛細管現象又は重力によって、元の
位置に戻る。或いは、例えば気泡振動型ヒートパイプと
呼ばれるものでもよい。これは、中空の伝熱チューブを
閉ループとし、その内部に通常のヒートパイプよりも大
きな封入率で作動流体を封入したものである。これによ
り、作動流体中に微細な気泡が発生し、この気泡の働き
によって、熱をより効率的に伝搬させられる。
【0050】このように、ヒートパイプ51は、例えば
一端部に加えられた熱を、効率良くかつ高速に他端部に
伝える特性を有している。従って、ヒートパイプ51を
略鉛直に屹立させることにより、狭帯域化ボックス31
内部の上方に集まった熱が下方に伝搬する。これによ
り、上方が冷やされて下方が温められ、狭帯域化ボック
ス31内部の鉛直方向における温度分布が均一化する。
【0051】図7に示すように、ヒートパイプ51は、
レーザ光21に当たらないように、水平面内(図7中紙
面内)において、なるべく均等な分布となるように配置
する。或いは、ヒートパイプ51がない場合に温度勾配
が急峻となるような位置に、集中して配置するならば、
より温度分布を平滑化する効果が大きい。尚、伝熱効率
が最も良いヒートパイプ51を用いて説明したが、これ
はヒートパイプ51に限られるものではなく、例えば銅
やアルミニウムの棒を屹立させるようにしても、これを
熱が伝わるので、効果がある。また、図6及び以下の各
実施形態において、図示はしていないが、温度センサ4
8を図2と同様に鉛直方向に複数本並べてもよい。
【0052】次に、第4実施形態について、説明する。
図8に、第4実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側
面断面図を示す。図8において狭帯域化ボックス31の
上面43の下方及び下面42の上方には、それぞれ上側
及び下側の仕切り板49,50が設けられている。これ
により、狭帯域化ボックス31は、内部に上部空間75
及び下部空間76を有する構造となっている。上側及び
下側の仕切り板49,50には、例えば円形の小孔53
が、それぞれ全面に略均一に開通している。
【0053】図8に示すように、パージガスは下部空間
76に供給され、矢印74に示すように、下側仕切り板
50の小孔53を通って、狭帯域化ボックス31内部を
上方へ流れる。これにより、狭帯域化ボックス31上部
に滞留していた温度の高いパージガスが、さらに上方へ
押され、上側仕切り板49の小孔53を通って上部空間
75へと押し出される。その結果、狭帯域化ボックス3
1内部の温度分布が平滑化され、屈折率の不均一が減少
して波面の乱れが小さくなる。
【0054】下部空間76にパージガスを供給するパー
ジガス配管60には、パージガスを加熱及び冷却自在の
温度調整装置52が介挿されている。温度調整装置52
は、レーザコントローラ29に接続されており、パージ
ガスの温度を調整自在となっている。レーザコントロー
ラ29は、測定した狭帯域化ボックス31内部の雰囲気
温度及び鉛直方向の温度分布に基づいて、パージガスの
温度を調整し、狭帯域化ボックス31内部の温度分布
を、より均一なものにすることができる。
【0055】図9に、第4実施形態に係る狭帯域化ボッ
クス31における、下側仕切り板50上の小孔53の配
置例を示す。パージガスの温度が上昇するのは、例えば
グレーティング33表面や遮光板35にレーザ光21が
照射され、これが熱せられるためである。従って、パー
ジガスの温度は、レーザ光21が通過する光路近傍にお
いて、特に高くなる。図9においては、光路に沿って小
孔53を設けることにより、温められたパージガスを、
迅速に上部空間75へ追い出すことが可能となってい
る。
【0056】尚、このときのパージガスの流量は、レー
ザ光21によって温められたパージガスを確実に上部空
間75に追い出すだけ多く、かつ、パージガスの流れに
よって狭帯域化ボックス31内部の屈折率が乱れない程
度に少なくすることが必要である。また、小孔53の形
状は、図8、図9に示したように円形と限られるもので
はなく、例えば四角形でもよい。或いは図10に示すよ
うに、小孔53の代わりに矩形形状の矩形開口部54を
設け、この矩形開口部54が光学素子の表面に沿うよう
に配置してもよい。これにより、光学素子の表面の、よ
り熱の高い部位周囲のパージガスを、効率的に上部空間
75へ追い出すことができる。
【0057】図11に、第5実施形態に係る狭帯域化ボ
ックス31の側面断面図を示す。図11に示すように狭
帯域化ボックス31の上面43には、例えば円形の小孔
82が全面に設けられている。パージガスは、光路カバ
ー36に設けられたパージガス入口37から供給され
る。温度の高いパージガスは軽いため、上に上がり、狭
帯域化ボックス31の上面43の小孔53を通って、パ
ージガス出口38から自然に外部に放出される。このよ
うに、狭帯域化ボックス31の上面43に小孔53を設
けることにより、簡単な構造で、効率の良い高温パージ
ガスの追い出しが可能である。このとき、図11に示す
ように、小孔53からレーザ光21の散乱光が外部に漏
れるのを防止するための遮光カバー63を、上面43の
外側に設けるとよい。
【0058】図12に、第6実施形態に係る狭帯域化ボ
ックス31を平面視した構成図を示す。図12におい
て、パージガス入口37とパージガス出口38とは、パ
ージガス配管60によって結ばれている。パージガス配
管60には、パージガスを循環させる循環ポンプ77
と、温度調整装置52が介挿されている。温度調整装置
52は、例えばヒータと冷却型熱電モジュールとを備え
ており、レーザコントローラ29の指示に基づいて、循
環ポンプ77によって循環するパージガス74を、任意
の温度に温度制御することが可能である。
【0059】レーザコントローラ29は、温度センサ4
8及びモニタモジュール71の出力信号に基づき、温度
調整装置52を運転してパージガスの温度を制御し、狭
帯域化ボックス31内部の温度を調整する。例えば、狭
帯域化ボックス31内部の温度を全体に上昇させるなら
ば、レーザ光21の照射による内部の温度上昇の度合い
が、相対的に減少し、鉛直方向の温度勾配が緩やかにな
る。これにより、屈折率の不均一が小さくなり、レーザ
光21の波面が乱れることが少なくなる。尚、図12で
は、パージガスを循環させるように説明したが、例えば
図13に示すように、パージガス配管60に温度調整装
置52を介挿して連続的にパージガスを供給し、パージ
ガスの温度を調整して狭帯域化ボックス31内部の温度
を制御するようにしてもよい。
【0060】図14に、第7実施形態に係る狭帯域化ボ
ックス31を平面視した構成図を示す。図14におい
て、狭帯域化ボックス31には、内部のパージガスを排
気する排気ポンプ55が、排気配管78を介して接続さ
れている。排気配管78には、排気されるパージガスの
流量を測定する流量計80と、レーザコントローラ29
からの指令信号に基づいて開閉自在の排気バルブ56と
が介挿されている。
【0061】また、パージガス配管60には、パージガ
スの流量を測定する流量計57と、レーザコントローラ
29からの指令信号に基づいて開閉自在のパージガスバ
ルブ58とが介挿されている。狭帯域化ボックス31に
は、内部の雰囲気温度を測定する温度センサ48と、内
部のパージガスの圧力を測定する圧力センサ79とが接
続されている。温度センサ48及び圧力センサ79の出
力信号は、レーザコントローラ29に出力される。
【0062】レーザコントローラ29は、排気ポンプ5
5を駆動して排気バルブ56を開き、圧力センサ79の
出力に基づいて、狭帯域化ボックス31内部が大気圧よ
りも低い所定圧力になるように、内部のパージガスを排
気している。このとき、パージガスバルブ58を開い
て、微量のパージガスを、狭帯域化ボックス31内部に
供給する。パージガスの流量は、流量計57の出力に基
づいて制御される。狭帯域化ボックス31内部のパージ
ガスが低圧力になるほど、温度変化に対する屈折率の変
動は小さくなる。従って、温度分布の不均一が起きて
も、屈折率の変動が小さく、波面の乱れも小さくなる。
【0063】図15に、第8実施形態に係る狭帯域化ボ
ックス31の側面視構成図を示す。図15において、レ
ーザチャンバ12の後方には、全反射ミラー81が配置
されており、レーザ光21を鉛直方向上向きに反射させ
ている。レーザ光21は、図15中上方に向かって狭帯
域化ボックス31に入射する。レーザチャンバ12と狭
帯域化ボックス31との間の光路は、前記各実施形態と
同様に、光路カバー36によって囲繞されている。光路
カバー36には、パージガス入口37が設けられ、パー
ジガス配管60を介して、パージガスボンベ59が接続
されている。尚、レーザチャンバ12とモニタボックス
70との間の光路を囲繞する光路カバーは、図示を省略
する。
【0064】図16は、図15のA−A視図である。但
し、レーザチャンバ12は図示を省略されている。図1
6に示すように、狭帯域化ボックス31の内部では、例
えば2個のプリズム32,32及びグレーティング33
が、鉛直面内に配置されている。レーザ光21は、第1
〜第7実施形態と同様に、プリズム32,32及びグレ
ーティング33によって波長を狭帯域化される。
【0065】このような構成により、レーザ光21の光
学部品への照射によって温められた狭帯域化ボックス3
1内部のパージガスは、狭帯域化ボックス31の上方へ
集中し、その大半がグレーティング33よりも上へ上が
る。従って、温められたパージガスが、光学部品のない
空間に集中するので、レーザ光21の通過する光路にお
ける温度勾配が、非常に小さくなる。また、狭帯域化ボ
ックス31内部では、レーザ光21の光軸方向の少なく
とも一部が略鉛直となっているため、狭帯域化ボックス
31内部の温度勾配が、レーザ光21の光軸に沿って発
生する。即ち、光軸方向に略垂直なレーザ光21のビー
ム断面においては、温度が略均一となる。従って、ビー
ム断面において、温度勾配による屈折率の不均一が殆ん
ど発生しないため、レーザ光21の速度が略均一とな
り、進行方向が変化するようなことが起きにくくなる。
【0066】尚、狭帯域化ボックス31の上部に、第4
実施形態に示したような仕切り板49を設けたり、狭帯
域化ボックス31の上部83に第5実施形態に示したよ
うな小孔82を設けたりすると、温められたパージガス
が外部に放出されるので、なお良い。また、全反射ミラ
ー81と限るものではなく、例えば0.1%程度のレー
ザ光21を透過する部分反射ミラーとし、その後方に測
定装置を配置して、部分反射ミラーを透過してきたレー
ザ光21の特性を測定するようにしてもよい。また、全
反射ミラー81によってレーザ光21を略鉛直に曲げる
のではなく、レーザ光21の光軸が略鉛直になるよう
に、レーザチャンバ12をも略鉛直に配置してもよい。
【0067】尚、上記の説明は、狭帯域化ボックス31
内部の温度分布を均一化するものとして説明を行なっ
た。これは、狭帯域化ボックス31内部には、狭い空間
に多くの光学部品があって、レーザ光21の照射に基づ
く温度分布の不均一が起こりやすいことによる。さらに
は、狭帯域化ボックス31内部ではレーザ光21の波長
の狭帯域化を行なっており、熱による屈折率の不均一
が、レーザ光21の波長特性やビーム特性に大きく影響
する。従って、本発明は、狭帯域化ボックス31に対し
て用いるのが、最も効果的である。
【0068】しかしながら、これに限られるものではな
く、例えば光路カバー36の内部やモニタボックス70
内部など、レーザ光21が通過する光路空間すべてにつ
いて、応用が可能である。さらには、狭帯域化しないエ
キシマレーザ装置においても同様である。例えば、レー
ザチャンバ12の前後に設けられたスリット26,27
が、レーザ光21の照射によって温められ、周囲の空間
に屈折率の不均一が生じ、ここを通過するレーザ光21
のビーム特性が乱れる場合がある。このような場合に、
本発明を応用し、屈折率を均一化することにより、ビー
ム特性の乱れを抑制することが可能である。
【0069】また、エキシマレーザ装置を例にとって行
なったが、フッ素分子レーザ装置等、他のレーザ装置に
おいても、同様に応用が可能である。例えば、図17に
示したように、分散プリズム28,28及びリアミラー
18によって波長をシングルライン化した、フッ素分子
レーザ装置111の狭帯域化ボックス31や、他の光路
空間に対しても、同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るエキシマレーザ装置の平面
図。
【図2】狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図3】第1実施形態に係る狭帯域化ボックスの他の構
成例を示す側面断面図。
【図4】第2実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断
面図。
【図5】第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた
構成例を示す側面断面図。
【図6】第3実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断
面図。
【図7】図6の平面図。
【図8】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断
面図。
【図9】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスにおけ
る、仕切り板上の小孔の配置例を示す説明図。
【図10】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスにおけ
る、仕切り板上の小孔の形状を示す説明図。
【図11】第5実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面
断面図。
【図12】第6実施形態に係る狭帯域化ボックスを平面
視した構成図。
【図13】第6実施形態に係る狭帯域化ボックスの他の
構成例を示す説明図。
【図14】第7実施形態に係る狭帯域化ボックスを平面
視した構成図。
【図15】第8実施形態に係る狭帯域化ボックスを側面
視した構成図。
【図16】図15のA−A視図。
【図17】フッ素分子レーザ装置の構成図。
【図18】従来技術に係るエキシマレーザ装置を平面視
した構成図。
【図19】従来技術に係るグレーティングを側面視した
説明図。
【図20】従来技術に係るエキシマレーザ装置の側面
図。
【図21】ビームプロファイルの変化を示す説明図。
【図22】従来技術に係るグレーティングを平面視した
説明図。
【符号の説明】
11:エキシマレーザ装置、12:レーザチャンバ、1
4:主電極、15:主電極、16:フロントミラー、1
7:フロントウィンドウ、18:リアミラー、19:リ
アウィンドウ、20:レーザ光軸、21:レーザ光、2
2:ビームスプリッタ、23:高圧電源、25:露光
機、26:フロントスリット、27:リアスリット、2
8:分散プリズム、29:レーザコントローラ、31:
狭帯域化ボックス、32:プリズム、33:グレーティ
ング、35:遮光板、36:光路カバー、37:パージ
ガス入口、38:パージガス出口、39:ホルダプレー
ト、40:押さえ板、41:スプリング、42:下面、
43:上面、44:空間、45:側面、46:ヒータ、
47:断熱材、48:温度センサ、49:上側仕切り
板、50:下側仕切り板、51:ヒートパイプ、52:
温度調整装置、53:小孔、54:矩形開口部、55:
排気ポンプ、56:排気バルブ、57:流量計、58:
パージガスバルブ、59:パージガスボンベ、60:パ
ージガス配管、61:外部カバー、62:冷却器、6
3:遮光カバー、64:エタロン、65:ファン、6
6:パージガス流、67:波面、68:上方空間、6
9:下方空間、70:モニタボックス、71:モニタモ
ジュール、72:ステージ、73:Oリング、74:パ
ージガス流、75:上部空間、76:下部空間、77:
循環ポンプ、78:排気配管、79:圧力センサ、8
0:流量計、81:全反射ミラー、82:開口部、8
3:狭帯域化ボックス上部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仏師田 了 神奈川県平塚市万田1200 ギガフォトン株 式会社内 (72)発明者 三村 龍夫 神奈川県平塚市万田1200 ギガフォトン株 式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA07 AA13 AA50 AA64 AA69 5F071 AA06 HH05 5F072 AA06 HH02 HH05 JJ05 JJ13 KK06 KK07 RR05 TT05 TT13 TT28 YY09

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ装置において、 レーザ光(21)が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布
    を均一化する均一化手段を備えたことを特徴とするレー
    ザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ装置において、 前記均一化手段が、光路空間の下面(42)を温める加熱手
    段(46)を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のレーザ装置にお
    いて、 前記均一化手段が、レーザ光(21)が通過する光路空間の
    上面(43)を冷却する冷却手段(62)を備えたことを特徴と
    するレーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ
    装置において、 前記均一化手段が、光路空間に鉛直に屹立する良熱伝導
    性の棒状体を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のレーザ装置において、 前記棒状体が、中空パイプの内部に作動流体を封止した
    ヒートパイプ(51)であることを特徴とするレーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のレーザ装置において、 前記均一化手段が、光路空間の上部に配置されて光路空
    間から上部空間(75)を仕切る上側仕切り板(49)と、 光路空間の下部に配置されて光路空間から下部空間(76)
    を仕切る下側仕切り板(50)と、 下部空間(76)に清浄で低反応性のパージガスを供給する
    パージガス供給機構(60)とを備え、 上部空間(75)及び下部空間(76)が、上側仕切り板(49)及
    び下側仕切り板(50)に設けられた開口部(53,54)を介し
    て光路空間と連通していることを特徴とするレーザ装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のレーザ装置において、 下側仕切り板(50)に設けられた前記開口部(53,54)が、
    レーザ光(21)の通過する光路に沿って設けられているこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載のレーザ装置にお
    いて、 前記開口部(54)が、レーザ光(21)が照射される光学部品
    の表面に沿って設けられていることを特徴とするレーザ
    装置。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれかに記載のレーザ装
    置において、 前記パージガス供給機構(60)が、パージガスの温度を制
    御する温度調整装置(52)を備えたことを特徴とするレー
    ザ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のレーザ装置におい
    て、 前記均一化手段が、光路空間の上面(43)に設けられた開
    口部(82)を備えていることを特徴とするレーザ装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のレーザ装置におい
    て、 前記光路空間の上面(43)の上部に、遮光カバー(63)が設
    けられていることを特徴とするレーザ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のレーザ装置におい
    て、 前記均一化手段が、光路空間に清浄で低反応性のパージ
    ガスを供給するパージガス供給機構(60)と、 パージガスの温度を制御する温度調整装置(52)とを備え
    たことを特徴とするレーザ装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のレーザ装置におい
    て、 前記パージガス供給機構(60)が、パージガスを循環させ
    ていることを特徴とするレーザ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載のレ
    ーザ装置において、前記レーザ装置が、波長を狭帯域化
    する狭帯域化光学部品(33)と、 狭帯域化光学部品を囲繞する狭帯域化ボックス(31)とを
    備え、 前記光路空間が、狭帯域化ボックス(31)内部であること
    を特徴とするレーザ装置。
  15. 【請求項15】 レーザ媒質を封止するレーザチャンバ
    (12)と、 波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品(33)を囲繞する狭
    帯域化ボックス(31)とを備え、 狭帯域化ボックス(31)に、レーザ光(21)を略鉛直に入射
    させることを特徴とするレーザ装置。
  16. 【請求項16】 レーザ媒質を封止するレーザチャンバ
    (12)と、 波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品を囲繞する狭帯域
    化ボックス(31)とを備え、 狭帯域化ボックス(31)内部で、レーザ光(21)の光軸が少
    なくとも1箇所で略鉛直となることを特徴とするレーザ
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16に記載のレーザ装
    置において、 前記狭帯域化光学部品がグレーティング(33)を含み、 当該グレーティング(33)を、溝の方向が鉛直にならない
    ように配置したことを特徴とするレーザ装置。
  18. 【請求項18】 レーザ媒質を封止するレーザチャンバ
    (12)と、 波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品(33)を囲繞する狭
    帯域化ボックス(31)とを備え、 レーザチャンバ(12)と狭帯域化光学部品(33)との間に、
    レーザ光(21)を略鉛直に反射するミラー(81)を設けたこ
    とを特徴とするレーザ装置。
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