JP4081280B2 - レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ装置におけるビーム特性を安定化させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、波長を狭帯域化したエキシマレーザ装置が知られており、例えば特開平4−314374号公報に開示されている。図18は、同公報に開示された、エキシマレーザ装置を平面視した構成図を示しており、以下同図に基づいて、従来技術を説明する。尚、以下の説明において、鉛直方向をZ方向、レーザ光21の出射方向をY方向、水平面内でY方向と垂直な方向をX方向とする。
図18において、エキシマレーザ装置11は、レーザガスを封止したレーザチャンバ12を備えている。レーザチャンバ12の両端部には、レーザ光21を透過するウィンドウ17,19が付設されている。レーザチャンバ12内部に、図18中紙面と垂直方向に対向して配置された主電極14,15間に高電圧を印加することにより、放電が生じてレーザガスが励起され、レーザ光21が発生する。
【0003】
レーザ光21は、レーザチャンバ12後方(図18中左方)の狭帯域化ボックス31に入射する。狭帯域化ボックス31の内部には、プリズム32,32とエタロン64とグレーティング33とが載置され、エタロン64及びグレーティング33によって、レーザ光21の波長を狭帯域化している。
狭帯域化されたレーザ光21は、レーザチャンバ12内部で増幅され、一部がフロントミラー16を部分透過して前方に出射する。レーザチャンバ12の前後方には、レーザ光21のビーム形状を定めるスリット26,27がそれぞれ配置されている。
【0004】
狭帯域化ボックス31には、低反応性で清浄な窒素などのパージガスを充填した、パージガスボンベ59が接続され、狭帯域化ボックス31の内部には、パージガスが連続的に供給されている。
これにより、空気中の塵がプリズム32,32やグレーティング33などの光学部品に付着して汚損するのを防止している。また、短波長のArFエキシマレーザ装置やフッ素分子レーザ装置の場合には、レーザ光21が酸素に吸収されて減衰するのを避けるために、酸素を含まないパージガスを狭帯域化ボックス31内部に充満させ、狭帯域化ボックス31内部から酸素を追い出している。
【0005】
このとき、レーザ光21がグレーティング33などの光学部品に照射されることにより、光学部品が熱を帯びる。この熱により、光学部品近傍のパージガスが温められて揺らぎ、温度分布の不均一が生まれて光路の屈折率が変動する。
その結果、レーザ光21の波面が乱れ、ビームプロファイル、ビームダイバージェンス、或いはビームポインティングが変動することがある。尚、以下の説明において、ビームプロファイルは、レーザ光21の光軸と垂直なビーム断面における2次元強度分布を、ビームダイバージェンスは、レーザ光21の発散角を、ビームポインティングは、レーザ光21の進行方向をそれぞれ示している。以下、ビームプロファイル、ビームダイバージェンス、ビームポインティング、及びそれらの安定性を、ビーム特性と総称する。
【0006】
図18に示すように、前記特開平4−314374号公報に開示された従来技術においては、グレーティング33の近傍にファン65を設け、パージガス流66をグレーティング33に吹きつけている。これにより、グレーティング33を冷却して、その近傍における光路の屈折率の不均一を低減し、レーザ光21の波面67の乱れを小さくしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には、次に述べるような問題がある。
図19に、グレーティング33を側面視した説明図を示す。レーザ光21によって、グレーティング33が熱せられると、グレーティング33表面の温度が高くなり、狭帯域化ボックス31内部のパージガスが温められる。温められたパージガスは、軽くなって狭帯域化ボックス31の上方に集まるため、狭帯域化ボックス31内部において、上方空間68の温度が高くなり、下方空間69の温度が低くなるという、鉛直方向の温度勾配が発生する。
【0008】
同組成の気体においては、温度が高いほど屈折率が小さくなるため、狭帯域化ボックス31内部で、上方ほど屈折率が小さくなるという屈折率の勾配が発生する。即ち、図19に示すように、光路の上方空間68を通るレーザ光21が、下方空間69を通るレーザ光21よりも速度が速くなり、レーザ光21の波面67が傾く。その結果、レーザ光の出射方向が、破線21Aに示したように、下方に向かうという現象が起きる。
【0009】
図20に、エキシマレーザ装置11の側面図を示す。図20で破線21Aに示すように、鉛直方向の温度勾配により、レーザ光21の進行方向が下方に向くようになる。
またこのとき、レーザチャンバ12の前後方には、それぞれスリット26,27が配置されている。そのため、進行方向が下方に向いたレーザ光21は、下部がスリット26,27によって遮られ、図21の破線21Aに示したよう、ビームプロファイルが変化する。
【0010】
従来技術によれば、このような問題に注目して解決しようとするものは、知られていない。
例えば、前記特開平4−314374号公報のように、ファン65によってグレーティング33表面にパージガスを吹きつけても、鉛直方向の温度勾配が均一化されるわけではない。
【0011】
また、例えば特開2001−135883号公報には、グレーティング33の表面に沿ってエアカーテン状にパージガスを吹きつけ、グレーティング33の表面近傍における温度分布の不均一を解消するという技術が開示されている。
しかしながら、この技術は、図22に示すようなグレーティング33の水平面内長手方向における波面67の歪みを解消するためのものであり、鉛直方向の温度勾配を解消することは困難である。
【0012】
さらには、上記のような温度勾配は、狭帯域化ボックス31の内部でのみ生じるものではなく、レーザ光21が通過する光路の周囲の、光路空間全域に対して生じるものである。例えば、レーザ光21が光学部品に照射されることによっても起きる他、レーザ発振の放電に伴って生じた熱が、レーザチャンバ12から伝わって光路空間を温めることによっても起きる。その結果、光路空間のいたるところで鉛直方向に温度勾配が生じ、レーザ光21の波面67が乱れることがある。
【0013】
本発明は、上記の問題に着目してなされたものであり、光路の鉛直方向の温度勾配を均一化し、ビーム特性を安定化させたレーザ装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明は、
レーザ光が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を備えている。
これにより、温度勾配による光路空間の鉛直方向の屈折率の差が小さくなり、波面が傾いたり乱れたりすることが少なくなる。
【0015】
また、本発明は、
前記均一化手段が、
光路空間の下面を温める加熱手段と、
光路空間の鉛直方向の温度分布を測定する温度センサと、
前記温度センサの測定結果に基づいて前記加熱手段を調整して光路空間の鉛直方向の温度分布を均一にするコントローラとを備えている。
レーザ光の照射により、光路空間の気体が温められて上方に集中していたものを、下面を温めることにより、鉛直方向の温度分布を均一化することが可能である。
【0016】
また、本発明は、
前記均一化手段が、
レーザ光が通過する光路空間の上面を冷却する冷却手段と、
光路空間の鉛直方向の温度分布を測定する温度センサと、
前記温度センサの測定結果に基づいて前記冷却手段を調整して光路空間の鉛直方向の温度分布を均一にするコントローラとを備えている。
レーザ光の照射により、光路空間の気体が温められて上方に集中していたものを、上面を冷やすことにより、鉛直方向の温度分布を均一化することが可能である。
【0017】
また、本発明は、
前記均一化手段が、光路空間に鉛直に屹立する良熱伝導性の棒状体を備えている。
これにより、熱が高温側から低温側へ鉛直方向に伝わり、鉛直方向の温度分布を均一化することが可能である。
【0018】
また、本発明は、
前記棒状体が、中空パイプの内部に作動流体を封止したヒートパイプである。ヒートパイプは、熱伝導効率が非常に良く、より確実に、かつ迅速に、鉛直方向に熱を伝えて温度分布を均一化することができる。
【0019】
また、本発明は、
前記均一化手段が、光路空間の上部に配置されて光路空間から上部空間を仕切る上側仕切り板と、
光路空間の下部に配置されて光路空間から下部空間を仕切る下側仕切り板と、
下部空間に清浄で低反応性のパージガスを供給するパージガス供給機構とを備え、
上部空間及び下部空間が、上側仕切り板及び下側仕切り板に設けられた開口部を介して光路空間と連通している。
これにより、パージガスが下部空間から上部空間へと流れ、レーザ光の照射によって温められて上方に集中していたパージガスを上部空間へ追い出し、光路空間の温度分布を均一化することができる。
【0020】
また、本発明は、
下側仕切り板に設けられた前記開口部が、レーザ光の通過する光路に沿って設けられている。
即ち、光路における鉛直方向の温度分布を均一化することにより、温度勾配がレーザ光のビーム特性に対する影響を軽減できる。
【0021】
また、本発明は、
前記開口部が、レーザ光が照射される光学部品の表面に沿って設けられている。
光学部品の近傍において、温度勾配の発生は特に顕著であるので、この近傍のパージガスを上部空間に追い出すことにより、より温度分布を均一化することができる。
【0022】
また、本発明は、
前記パージガス供給機構が、パージガスの温度を制御する温度調整装置を備えている。
即ち、パージガスの温度を制御して、光路空間の温度を調整することにより、鉛直方向の温度分布をより精密に均一化できる。
【0027】
また、本発明は、
前記レーザ装置が、波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品と、
狭帯域化光学部品を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、
前記光路空間が、狭帯域化ボックスの内部である。
狭帯域化ボックス内部は、狭い空間に光学部品が高密度で配置されているため、レーザ光の照射に基づく温度分布の不均一が起こりやすい。しかも、狭帯域化ボックス内部ではレーザ光の波長の狭帯域化を行なっているため、熱による屈折率の不均一が、レーザ光の波長特性やビーム特性に大きく影響する。従って、本発明は、狭帯域化ボックスに対して応用するのが、最も効果的である。
【0028】
また、本発明は、
レーザ媒質を封止するレーザチャンバと、
波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品を囲繞する狭帯域化ボックスとを備え、
前記狭帯域化ボックスは上方に配されたガス出口を有し、
狭帯域化ボックスレーザ光を略鉛直方向上向きに反射させて前記狭帯域化光学部品に入射させている。
これにより、レーザ光の光軸が略鉛直となるので、狭帯域化ボックス内部での温度勾配がレーザ光の光軸に沿って起きるため、ビーム断面における温度勾配が殆んどなく、波面の乱れが小さい。
【0030】
また、本発明は、
レーザ媒質を封止するレーザチャンバと、
前記狭帯域化光学部品がグレーティングを含み、
グレーティングを、溝の方向が鉛直とならないように配置している。
これにより、レーザ光の光軸が略鉛直となるので、狭帯域化ボックス内部での温度勾配がレーザ光の光軸に沿って起きるため、ビーム断面における温度勾配が殆んどなく、波面の乱れが小さい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
まず、第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るエキシマレーザ装置11の平面図を示している。図1において、エキシマレーザ装置11は、フッ素を含むレーザガスを封止したレーザチャンバ12を備えている。
レーザチャンバ12の内部には、一組の主電極14,15が鉛直方向に対向して配置されている。またレーザチャンバ12の内部には、主電極14,15間にレーザガスを送り込む貫流ファン(図示せず)と、主電極14,15間の主放電によって発生した熱を冷却する熱交換器(図示せず)とが配設されている。
【0033】
レーザチャンバ12の前後部には、それぞれレーザ光21を透過するフロント及びリアのウィンドウ17,19が固定されている。また、レーザチャンバ12の後方には、狭帯域化ボックス31が固定されている。
狭帯域化ボックス31の内部には、狭帯域化光学部品として、レーザ光21のビーム幅を制限するリアスリット27と、例えば3個のプリズム32と、グレーティング33とが設置されている。グレーティング33又はプリズム32のうちの1個は、後述するレーザコントローラ29の指示に基づいて回転自在のステージ72A,72B上に搭載されている。
35は、レーザ光21のビーム幅を制限するとともに、乱反射したレーザ光21が、レーザチャンバ12に戻らないように吸収するための、遮光板35である。
【0034】
高圧電源23から主電極14,15間に高電圧を印加することにより、主電極14,15間で主放電が起き、レーザ光21が発生する。
発生したレーザ光21は、リアウィンドウ19を透過して、狭帯域化ボックス31に入射する。プリズム32でビーム幅を広げられたレーザ光21は、グレーティング33によって回折される。これにより、所定の中心波長及びその近傍の波長のみが入射方向に反射され、レーザ光21の波長が狭帯域化される。
【0035】
グレーティング33で反射したレーザ光21は、フロントミラー16で部分反射され、レーザチャンバ12を往復するうちに増幅される。レーザ光21は、レーザ光21のビーム幅を制限するフロントスリット26の開口部を透過し、フロントミラー16を部分透過して、一部が前方に出射する。
出射したレーザ光21は、モニタボックス70に入射する。レーザ光21の光軸上には、ビームスプリッタ22が配設されている。ビームスプリッタ22を透過したレーザ光21は、ステッパなどの露光機25に入射し、露光用光となる。
【0036】
ビームスプリッタ22で図1中下方に反射したレーザ光21は、モニタモジュール71に入射し、波長特性、ビーム特性、及びパルスエネルギーを測定される。モニタモジュール71の出力は、レーザコントローラ29に送信される。レーザコントローラ29は、波長特性の計測値に基づいて、これが所定の値となるように、ステージ72A,72Bの回転角度を調整する。これを、波長制御と言う。
また、レーザコントローラ29は、パルスエネルギーの計測値に基づいて、これが所定の値となるように、高圧電源23から主電極14,15間に印加する高電圧を調整する。これを、パルスエネルギー一定制御と言う。
【0037】
図2に、狭帯域化ボックス31の側面断面図を示す。レーザチャンバ12と狭帯域化ボックス31との間の空間44は、Oリング73で封止された光路カバー36によって囲繞されている。
また、図1に示すように、レーザチャンバ12とモニタボックス70との間の光路も、光路カバー36によって囲繞されている。尚、以下の図において、レーザチャンバ12とモニタボックス70との間の光路を囲繞する光路カバー36は、図示を省略する。またステージ72A,72Bについては、側面図において、図示を省略する。
【0038】
光路カバー36,36には、パージガス入口37,37が設けられ、パージガス配管60を介して、低反応性で清浄なパージガスを封入したパージガスボンベ59が接続されている。パージガスボンベ59からは常にパージガスが供給され、パージガスは、例えば狭帯域化ボックス31の上部に設けられたパージガス出口38などから、外部に放出される。
これにより、狭帯域化ボックス31及び空間44の内部を清浄に保つとともに、内部にレーザ光21を吸収する酸素が入り込まないようにしている。パージガスとしては、窒素や不活性ガスが好適である。
【0039】
グレーティング33やプリズム32等の光学部品は、いずれも狭帯域化ボックス31の下面42に固定されたホルダプレート39に搭載されている。そして光学部品は、ホルダプレート39に固定された押さえ板40により、スプリング41を介して下方に押さえつけられている。或いは、狭帯域化ボックス31の上面43から、スプリング41を介して下方に押さえつけるようにしてもよい。
【0040】
狭帯域化ボックス31の下面42の下部外側には、加熱手段が設けられている。加熱手段としては、例えば、ラバーヒータなどのシート状のヒータ46を貼付するとよい。ヒータ46は、レーザコントローラ29に接続されており、レーザコントローラ29の指示に基づいた熱量を、狭帯域化ボックス31の下面42に加えることができる。
また、狭帯域化ボックス31の、例えば側面45などには、パージガスが漏れないようにして、温度センサ48が鉛直方向に複数本並べて挿入されており、狭帯域化ボックス31内部のパージガスの、鉛直方向の温度分布を測定することが可能となっている。
【0041】
このように、ヒータ46によって狭帯域化ボックス31を下方から温めることにより、狭帯域化ボックス31内部の下方のパージガスが温められる。その結果、レーザ光21の照射によって狭帯域化ボックス31内部の上方に熱気が集中していたのが、狭帯域化ボックス31全体が温められることになり、狭帯域化ボックス31の鉛直方向の温度勾配が緩やかになる。
その結果、屈折率の不均一が減少し、レーザ光21の波面が傾いたり乱れたりすることが少なくなる。
【0042】
またこのとき、レーザコントローラ29が、狭帯域化ボックス31内部の鉛直方向の温度分布を温度センサ48によって測定し、これに基づいてヒータ46の加熱温度を調整するとよい。これにより、内部の温度分布をより均一にすることが可能となる。
尚、実施形態では、ヒータ46によって温めるようにしたが、この代わりに、例えば熱電素子の高温側電極を、狭帯域化ボックス31の下面42に接触させて加熱してもよい。
【0043】
図3に、第1実施形態に係る狭帯域化ボックス31の、他の構成例を側面断面図で示す。図3において、狭帯域化ボックス31の下面42の下方には、外部カバー61が設けられている。外部カバー61と下面42との間の空間には、ヒータ46と、その下方に断熱材47とが敷かれている。
これにより、ヒータ46が狭帯域化ボックス31の下面42にのみ接触するので、ヒータ46の熱が下面42に集中する。従って、狭帯域化ボックス31の側面45や上面43が温められて、内部雰囲気の温度分布が不均一になるというようなことが少ない。
【0044】
尚、本実施形態については、狭帯域化ボックス31について説明したが、例えばヒータ46を、モニタボックス70や光路カバー36などの下面にも貼付すると、尚良い。即ち、狭帯域化ボックス31内部に限らず、レーザ光21がさまざまな光学部品に当たると、その近傍のパージガスが温められて上方に集中し、温度分布の不均一による屈折率の不均一な分布が生じる原因となる。これを防止するため、ヒータ46はレーザ光21の通る光路空間の下面すべてに貼付するようにするのがよい。
【0045】
次に、第2実施形態について、説明する。
図4に、第2実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面断面図を示す。図4において、狭帯域化ボックス31の上面43外側には、冷却器62が付設されている。冷却器62としては、例えば熱電素子を備えた熱電モジュールや、放熱フィン等がよい。或いは、水冷式の冷却ジャケットを付設して、水冷するようにしてもよい。
このとき、冷却器62は、レーザコントローラ29に接続され、レーザコントローラ29は温度センサ48の指示に基づいて冷却器62を制御することにより、温度分布をより小さくすることが可能である。
【0046】
即ち、第2実施形態によれば、狭帯域化ボックス31の上面43を冷却することにより、レーザ光21の光学部品への照射で温められ、狭帯域化ボックス31上方に集中したパージガスを冷やしている。これにより、狭帯域化ボックス31内部の鉛直方向の温度分布が緩和され、屈折率の不均一によるレーザ光21の波面の乱れが小さくなる。
【0047】
図5に、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例を示す。図5によれば、狭帯域化ボックス31の下面42にヒータ46を貼付し、上面43に冷却器62を接触させている。即ち、狭帯域化ボックス31を、下面42から加熱し、かつ、上面43から冷却することにより、内部の温度分布をより均一にすることが可能となっている。
また、温度制御に要する時間が短縮されるので、例えばレーザ光21の発振周波数が変化して狭帯域化ボックス31内部の温度分布に変化が生じた場合などにも、より迅速に均一な状態に戻すことが可能である。
【0048】
次に、第3実施形態を説明する。
図6に、第3実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面断面図、図7にその平面図を示す。図6において、狭帯域化ボックス31の内部には、ヒートパイプ51が略鉛直に屹立している。ヒートパイプ51は、中空のパイプの内部を真空にして作動流体を封止したものである。パイプの材質としては、熱伝導性の良い銅やアルミニウムなどが好適であり、作動流体としては、水、代替フロン、アセトン、或いはアルコールなどの、蒸発しやすいものが好適である。
【0049】
ヒートパイプ51は、一部で熱が発生すると、その近傍内部で作動液が蒸発し、蒸発潜熱によって熱を吸収する。蒸発した作動液は、蒸気流となって低温部分へ高速移動し、熱の低い位置にある管壁に接触して冷却されて凝縮し、凝縮潜熱によって熱を放出する。凝縮した作動流体は、毛細管現象又は重力によって、元の位置に戻る。
或いは、例えば気泡振動型ヒートパイプと呼ばれるものでもよい。これは、中空の伝熱チューブを閉ループとし、その内部に通常のヒートパイプよりも大きな封入率で作動流体を封入したものである。これにより、作動流体中に微細な気泡が発生し、この気泡の働きによって、熱をより効率的に伝搬させられる。
【0050】
このように、ヒートパイプ51は、例えば一端部に加えられた熱を、効率良くかつ高速に他端部に伝える特性を有している。
従って、ヒートパイプ51を略鉛直に屹立させることにより、狭帯域化ボックス31内部の上方に集まった熱が下方に伝搬する。これにより、上方が冷やされて下方が温められ、狭帯域化ボックス31内部の鉛直方向における温度分布が均一化する。
【0051】
図7に示すように、ヒートパイプ51は、レーザ光21に当たらないように、水平面内(図7中紙面内)において、なるべく均等な分布となるように配置する。或いは、ヒートパイプ51がない場合に温度勾配が急峻となるような位置に、集中して配置するならば、より温度分布を平滑化する効果が大きい。
尚、伝熱効率が最も良いヒートパイプ51を用いて説明したが、これはヒートパイプ51に限られるものではなく、例えば銅やアルミニウムの棒を屹立させるようにしても、これを熱が伝わるので、効果がある。
また、図6及び以下の各実施形態において、図示はしていないが、温度センサ48を図2と同様に鉛直方向に複数本並べてもよい。
【0052】
次に、第4実施形態について、説明する。
図8に、第4実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面断面図を示す。図8において狭帯域化ボックス31の上面43の下方及び下面42の上方には、それぞれ上側及び下側の仕切り板49,50が設けられている。これにより、狭帯域化ボックス31は、内部に上部空間75及び下部空間76を有する構造となっている。上側及び下側の仕切り板49,50には、例えば円形の小孔53が、それぞれ全面に略均一に開通している。
【0053】
図8に示すように、パージガスは下部空間76に供給され、矢印74に示すように、下側仕切り板50の小孔53を通って、狭帯域化ボックス31内部を上方へ流れる。これにより、狭帯域化ボックス31上部に滞留していた温度の高いパージガスが、さらに上方へ押され、上側仕切り板49の小孔53を通って上部空間75へと押し出される。
その結果、狭帯域化ボックス31内部の温度分布が平滑化され、屈折率の不均一が減少して波面の乱れが小さくなる。
【0054】
下部空間76にパージガスを供給するパージガス配管60には、パージガスを加熱及び冷却自在の温度調整装置52が介挿されている。温度調整装置52は、レーザコントローラ29に接続されており、パージガスの温度を調整自在となっている。
レーザコントローラ29は、測定した狭帯域化ボックス31内部の雰囲気温度及び鉛直方向の温度分布に基づいて、パージガスの温度を調整し、狭帯域化ボックス31内部の温度分布を、より均一なものにすることができる。
【0055】
図9に、第4実施形態に係る狭帯域化ボックス31における、下側仕切り板50上の小孔53の配置例を示す。パージガスの温度が上昇するのは、例えばグレーティング33表面や遮光板35にレーザ光21が照射され、これが熱せられるためである。従って、パージガスの温度は、レーザ光21が通過する光路近傍において、特に高くなる。
図9においては、光路に沿って小孔53を設けることにより、温められたパージガスを、迅速に上部空間75へ追い出すことが可能となっている。
【0056】
尚、このときのパージガスの流量は、レーザ光21によって温められたパージガスを確実に上部空間75に追い出すだけ多く、かつ、パージガスの流れによって狭帯域化ボックス31内部の屈折率が乱れない程度に少なくすることが必要である。
また、小孔53の形状は、図8、図9に示したように円形と限られるものではなく、例えば四角形でもよい。
或いは図10に示すように、小孔53の代わりに矩形形状の矩形開口部54を設け、この矩形開口部54が光学素子の表面に沿うように配置してもよい。これにより、光学素子の表面の、より熱の高い部位周囲のパージガスを、効率的に上部空間75へ追い出すことができる。
【0057】
図11に、第5実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面断面図を示す。図11に示すように狭帯域化ボックス31の上面43には、例えば円形の小孔82が全面に設けられている。
パージガスは、光路カバー36に設けられたパージガス入口37から供給される。温度の高いパージガスは軽いため、上に上がり、狭帯域化ボックス31の上面43の小孔53を通って、パージガス出口38から自然に外部に放出される。このように、狭帯域化ボックス31の上面43に小孔53を設けることにより、簡単な構造で、効率の良い高温パージガスの追い出しが可能である。
このとき、図11に示すように、小孔53からレーザ光21の散乱光が外部に漏れるのを防止するための遮光カバー63を、上面43の外側に設けるとよい。
【0058】
図12に、第6実施形態に係る狭帯域化ボックス31を平面視した構成図を示す。図12において、パージガス入口37とパージガス出口38とは、パージガス配管60によって結ばれている。パージガス配管60には、パージガスを循環させる循環ポンプ77と、温度調整装置52が介挿されている。
温度調整装置52は、例えばヒータと冷却型熱電モジュールとを備えており、レーザコントローラ29の指示に基づいて、循環ポンプ77によって循環するパージガス74を、任意の温度に温度制御することが可能である。
【0059】
レーザコントローラ29は、温度センサ48及びモニタモジュール71の出力信号に基づき、温度調整装置52を運転してパージガスの温度を制御し、狭帯域化ボックス31内部の温度を調整する。
例えば、狭帯域化ボックス31内部の温度を全体に上昇させるならば、レーザ光21の照射による内部の温度上昇の度合いが、相対的に減少し、鉛直方向の温度勾配が緩やかになる。これにより、屈折率の不均一が小さくなり、レーザ光21の波面が乱れることが少なくなる。
尚、図12では、パージガスを循環させるように説明したが、例えば図13に示すように、パージガス配管60に温度調整装置52を介挿して連続的にパージガスを供給し、パージガスの温度を調整して狭帯域化ボックス31内部の温度を制御するようにしてもよい。
【0060】
図14に、第7実施形態に係る狭帯域化ボックス31を平面視した構成図を示す。
図14において、狭帯域化ボックス31には、内部のパージガスを排気する排気ポンプ55が、排気配管78を介して接続されている。排気配管78には、排気されるパージガスの流量を測定する流量計80と、レーザコントローラ29からの指令信号に基づいて開閉自在の排気バルブ56とが介挿されている。
【0061】
また、パージガス配管60には、パージガスの流量を測定する流量計57と、レーザコントローラ29からの指令信号に基づいて開閉自在のパージガスバルブ58とが介挿されている。
狭帯域化ボックス31には、内部の雰囲気温度を測定する温度センサ48と、内部のパージガスの圧力を測定する圧力センサ79とが接続されている。温度センサ48及び圧力センサ79の出力信号は、レーザコントローラ29に出力される。
【0062】
レーザコントローラ29は、排気ポンプ55を駆動して排気バルブ56を開き、圧力センサ79の出力に基づいて、狭帯域化ボックス31内部が大気圧よりも低い所定圧力になるように、内部のパージガスを排気している。このとき、パージガスバルブ58を開いて、微量のパージガスを、狭帯域化ボックス31内部に供給する。パージガスの流量は、流量計57の出力に基づいて制御される。
狭帯域化ボックス31内部のパージガスが低圧力になるほど、温度変化に対する屈折率の変動は小さくなる。従って、温度分布の不均一が起きても、屈折率の変動が小さく、波面の乱れも小さくなる。
【0063】
図15に、第8実施形態に係る狭帯域化ボックス31の側面視構成図を示す。図15において、レーザチャンバ12の後方には、全反射ミラー81が配置されており、レーザ光21を鉛直方向上向きに反射させている。レーザ光21は、図15中上方に向かって狭帯域化ボックス31に入射する。
レーザチャンバ12と狭帯域化ボックス31との間の光路は、前記各実施形態と同様に、光路カバー36によって囲繞されている。光路カバー36には、パージガス入口37が設けられ、パージガス配管60を介して、パージガスボンベ59が接続されている。
尚、レーザチャンバ12とモニタボックス70との間の光路を囲繞する光路カバーは、図示を省略する。
【0064】
図16は、図15のA−A視図である。但し、レーザチャンバ12は図示を省略されている。
図16に示すように、狭帯域化ボックス31の内部では、例えば2個のプリズム32,32及びグレーティング33が、鉛直面内に配置されている。レーザ光21は、第1〜第7実施形態と同様に、プリズム32,32及びグレーティング33によって波長を狭帯域化される。
【0065】
このような構成により、レーザ光21の光学部品への照射によって温められた狭帯域化ボックス31内部のパージガスは、狭帯域化ボックス31の上方へ集中し、その大半がグレーティング33よりも上へ上がる。従って、温められたパージガスが、光学部品のない空間に集中するので、レーザ光21の通過する光路における温度勾配が、非常に小さくなる。
また、狭帯域化ボックス31内部では、レーザ光21の光軸方向の少なくとも一部が略鉛直となっているため、狭帯域化ボックス31内部の温度勾配が、レーザ光21の光軸に沿って発生する。即ち、光軸方向に略垂直なレーザ光21のビーム断面においては、温度が略均一となる。従って、ビーム断面において、温度勾配による屈折率の不均一が殆んど発生しないため、レーザ光21の速度が略均一となり、進行方向が変化するようなことが起きにくくなる。
【0066】
尚、狭帯域化ボックス31の上部に、第4実施形態に示したような仕切り板49を設けたり、狭帯域化ボックス31の上部83に第5実施形態に示したような小孔82を設けたりすると、温められたパージガスが外部に放出されるので、なお良い。
また、全反射ミラー81と限るものではなく、例えば0.1%程度のレーザ光21を透過する部分反射ミラーとし、その後方に測定装置を配置して、部分反射ミラーを透過してきたレーザ光21の特性を測定するようにしてもよい。
また、全反射ミラー81によってレーザ光21を略鉛直に曲げるのではなく、レーザ光21の光軸が略鉛直になるように、レーザチャンバ12をも略鉛直に配置してもよい。
【0067】
尚、上記の説明は、狭帯域化ボックス31内部の温度分布を均一化するものとして説明を行なった。これは、狭帯域化ボックス31内部には、狭い空間に多くの光学部品があって、レーザ光21の照射に基づく温度分布の不均一が起こりやすいことによる。さらには、狭帯域化ボックス31内部ではレーザ光21の波長の狭帯域化を行なっており、熱による屈折率の不均一が、レーザ光21の波長特性やビーム特性に大きく影響する。
従って、本発明は、狭帯域化ボックス31に対して用いるのが、最も効果的である。
【0068】
しかしながら、これに限られるものではなく、例えば光路カバー36の内部やモニタボックス70内部など、レーザ光21が通過する光路空間すべてについて、応用が可能である。さらには、狭帯域化しないエキシマレーザ装置においても同様である。
例えば、レーザチャンバ12の前後に設けられたスリット26,27が、レーザ光21の照射によって温められ、周囲の空間に屈折率の不均一が生じ、ここを通過するレーザ光21のビーム特性が乱れる場合がある。このような場合に、本発明を応用し、屈折率を均一化することにより、ビーム特性の乱れを抑制することが可能である。
【0069】
また、エキシマレーザ装置を例にとって行なったが、フッ素分子レーザ装置等、他のレーザ装置においても、同様に応用が可能である。例えば、図17に示したように、分散プリズム28,28及びリアミラー18によって波長をシングルライン化した、フッ素分子レーザ装置111の狭帯域化ボックス31や、他の光路空間に対しても、同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るエキシマレーザ装置の平面図。
【図2】狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図3】第1実施形態に係る狭帯域化ボックスの他の構成例を示す側面断面図。
【図4】第2実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図5】第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例を示す側面断面図。
【図6】第3実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図7】図6の平面図。
【図8】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図9】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスにおける、仕切り板上の小孔の配置例を示す説明図。
【図10】第4実施形態に係る狭帯域化ボックスにおける、仕切り板上の小孔の形状を示す説明図。
【図11】第5実施形態に係る狭帯域化ボックスの側面断面図。
【図12】第6実施形態に係る狭帯域化ボックスを平面視した構成図。
【図13】第6実施形態に係る狭帯域化ボックスの他の構成例を示す説明図。
【図14】第7実施形態に係る狭帯域化ボックスを平面視した構成図。
【図15】第8実施形態に係る狭帯域化ボックスを側面視した構成図。
【図16】図15のA−A視図。
【図17】フッ素分子レーザ装置の構成図。
【図18】従来技術に係るエキシマレーザ装置を平面視した構成図。
【図19】従来技術に係るグレーティングを側面視した説明図。
【図20】従来技術に係るエキシマレーザ装置の側面図。
【図21】ビームプロファイルの変化を示す説明図。
【図22】従来技術に係るグレーティングを平面視した説明図。
【符号の説明】
11:エキシマレーザ装置、12:レーザチャンバ、14:主電極、15:主電極、16:フロントミラー、17:フロントウィンドウ、18:リアミラー、19:リアウィンドウ、20:レーザ光軸、21:レーザ光、22:ビームスプリッタ、23:高圧電源、25:露光機、26:フロントスリット、27:リアスリット、28:分散プリズム、29:レーザコントローラ、31:狭帯域化ボックス、32:プリズム、33:グレーティング、35:遮光板、36:光路カバー、37:パージガス入口、38:パージガス出口、39:ホルダプレート、40:押さえ板、41:スプリング、42:下面、43:上面、44:空間、45:側面、46:ヒータ、47:断熱材、48:温度センサ、49:上側仕切り板、50:下側仕切り板、51:ヒートパイプ、52:温度調整装置、53:小孔、54:矩形開口部、55:排気ポンプ、56:排気バルブ、57:流量計、58:パージガスバルブ、59:パージガスボンベ、60:パージガス配管、61:外部カバー、62:冷却器、63:遮光カバー、64:エタロン、65:ファン、66:パージガス流、67:波面、68:上方空間、69:下方空間、70:モニタボックス、71:モニタモジュール、72:ステージ、73:Oリング、74:パージガス流、75:上部空間、76:下部空間、77:循環ポンプ、78:排気配管、79:圧力センサ、80:流量計、81:全反射ミラー、82:開口部、83:狭帯域化ボックス上部。

Claims (10)

  1. レーザ装置において、
    レーザ光(21)が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を備え、
    前記均一化手段が、
    光路空間の下面(42)を温める加熱手段(46)と、
    光路空間の鉛直方向の温度分布を測定する温度センサ (48) と、
    前記温度センサ (48) の測定結果に基づいて前記加熱手段 (46) を調整して光路空間の鉛直方向の温度分布を均一にするコントローラ (29) を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  2. レーザ装置において、
    レーザ光(21)が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を備え、
    前記均一化手段が、
    レーザ光(21)が通過する光路空間の上面(43)を冷却する冷却手段(62)と、
    光路空間の鉛直方向の温度分布を測定する温度センサ (48) と、
    前記温度センサ (48) の測定結果に基づいて前記冷却手段 (62) を調整して光路空間の鉛直方向の温度分布を均一にするコントローラ (29) を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  3. レーザ装置において、
    レーザ光(21)が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を備え、
    前記均一化手段が、光路空間に鉛直に屹立する良熱伝導性の棒状体を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  4. 請求項3に記載のレーザ装置において、前記棒状体が、
    中空パイプの内部に作動流体を封止したヒートパイプ(51)であることを特徴とするレーザ装置。
  5. レーザ装置において、
    レーザ光(21)が通過する光路空間の鉛直方向の温度分布を均一化する均一化手段を備え、
    前記均一化手段が、光路空間の上部に配置されて光路空間から上部空間(75)を仕切る上側仕切り板(49)と、
    光路空間の下部に配置されて光路空間から下部空間(76)を仕切る下側仕切り板(50)と、
    下部空間(76)に清浄で低反応性のパージガスを供給するパージガス供給機構(60)とを備え、
    上部空間(75)及び下部空間(76)が、上側仕切り板(49)及び下側仕切り板(50)に設けられた開口部(53,54)を介して光路空間と連通し、
    前記下側仕切り板(50)に設けられた前記開口部(53,54)が、レーザ光(21)の通過する光路に沿って設けられていることを特徴とするレーザ装置。
  6. 請求項5に記載のレーザ装置において、
    前記開口部(54)が、さらにレーザ光(21)が照射される光学部品の表面に沿って設けられていることを特徴とするレーザ装置。
  7. 請求項5又は6に記載のレーザ装置において、
    前記パージガス供給機構(60)が、パージガスの温度を制御する温度調整装置(52)を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のレーザ装置において、
    前記レーザ装置が、波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品(33)と、
    狭帯域化光学部品を囲繞する狭帯域化ボックス(31)とを備え、
    前記光路空間が、狭帯域化ボックス(31)内部であることを特徴とするレーザ装置。
  9. レーザ媒質を封止するレーザチャンバ(12)と、
    波長を狭帯域化する狭帯域化光学部品(33)を囲繞する狭帯域化ボックス(31)とを備え、
    前記狭帯域化ボックス(31)は上方に配されたガス出口(38)を有し、
    狭帯域化ボックス(31)でレーザ光(21)を略鉛直方向上向きに反射させて前記狭帯域化光学部品(33)に入射させることを特徴とするレーザ装置。
  10. 請求項9に記載のレーザ装置において、
    前記狭帯域化光学部品がグレーティング(33)を含み、
    当該グレーティング(33)を、溝の方向が鉛直にならないように配置したことを特徴とするレーザ装置。
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