JP2003249684A - 窒化物半導体用成長基板及び窒化物半導体発光素子並びにその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体用成長基板及び窒化物半導体発光素子並びにその製造方法

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JP2003249684A
JP2003249684A JP2002049257A JP2002049257A JP2003249684A JP 2003249684 A JP2003249684 A JP 2003249684A JP 2002049257 A JP2002049257 A JP 2002049257A JP 2002049257 A JP2002049257 A JP 2002049257A JP 2003249684 A JP2003249684 A JP 2003249684A
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layer
film
light emitting
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Yasuo Kanbara
康雄 神原
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Nichia Chemical Industries Ltd
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Nichia Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶欠陥の少ない窒化物半導体のエピタキシ
ャル膜を成長可能な窒化物半導体用成長基板と、その基
板を用いた窒化物半導体発光素子、並びにその発光素子
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (111)面を主面とし一般式(La
Sr1−a)(Al Ta1−b)O(0<a<1、
0<b<1)で表わされる複合酸化物の単結晶から成
り、主面を窒化処理して形成した窒化物膜あるいはSi
C膜を有する窒化物半導体用成長基板を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化物半導体用成
長基板及びそれを用いた窒化物半導体発光素子並びにそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、窒化物半導体は、青色から紫外域
の発光波長を持つ発光ダイオード(LED)素子あるい
は半導体レーザ(LD)素子に用いる材料として注目さ
れている。現在、窒化物半導体と格子整合する基板は存
在しない。そのため、窒化物半導体と格子整合しないサ
ファイヤ等の異種基板を使用し、その異種基板上に有機
金属化学気相成長法(MOCVD)等の気相エピタキシ
ャル成長法により窒化物半導体を成長させて青色LED
素子が作製されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サファ
イア基板とGaNとの間には大きな格子不整合があり、
エピタキシャル成長させたGaNは高密度の結晶欠陥を
有している。バッファー層の形成により結晶欠陥は大幅
に低減されたが、発光特性のさらなる向上のためには、
結晶欠陥の少ないエピタキシャル膜を成長可能な基板が
必要とされている。
【0004】そこで、本発明は、上記課題を解決し、結
晶欠陥の少ない窒化物半導体のエピタキシャル膜を成長
させることが可能な窒化物半導体用成長基板と、その基
板を用いた窒化物半導体発光素子、並びにその発光素子
の製造方法を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】GaNとの格子不整合が
小さい基板材料として、一般式(La,Sr)(Al,
Ta)Oで表わされるぺロブスカイト型複合酸化物
(以下、LSATと呼ぶ。)が提案されている(例え
ば、J.Crystal Growth,194(19
98)209)。この文献には、CZ法で(111)面
方向に引き上げることにより結晶を成長させ、この結晶
を高温でアニールすることにより薄黄色透明の単結晶L
SATが得られること、そしてその単結晶の格子定数が
7.735Åであることが記載されている。
【0006】しかしながら、その単結晶LSATを基板
とし、MOCVD法によりGaNをエピタキシャル成長
させると、LSATの表面が変色し、あるいはエピタキ
シャル成長したGaN膜が基板から剥がれ落ちたりし
て、GaN膜をエピタキシャル成長することはできなか
った。
【0007】これに対し、本発明者らは、LSAT基板
の表面に、窒化処理による窒化物膜あるいはSiC膜を
設けることにより、結晶欠陥の少ない窒化物半導体をエ
ピタキシャル成長することが可能なことを見出して本発
明を完成させたものである。
【0008】すなわち、本発明の窒化物半導体用成長基
板は、窒化物半導体の気相エピタキシャル成長に用いら
れる成長基板であって、(111)面を主面とし一般式
(LaSr1−a)(AlTa1−b)O(0<
a<1、0<b<1)で表わされる複合酸化物の単結晶
から成り、上記主面を窒化処理して成る窒化物膜を有す
ることを特徴とする。
【0009】LSATの単結晶は、格子定数が7.73
5Åであるため、窒化物半導体、たとえば、GaN(格
子定数3.16Å)、InN(格子定数5.76Å)、
そしてAlN(格子定数3.11Å)等との整数倍の組
合せにより格子不整合を低減することができる。また、
LSATの融点は2000℃以上であり耐熱性にすぐ
れ、GaNとの熱膨張係数の差はサファイア基板とGa
Nとの熱膨張係数の差よりも小さい。そのため、窒化物
半導体の成長時や成長後の降温過程において、格子不整
合や熱膨張差に起因する歪みや内部応力の発生が抑制さ
れるので、窒化物半導体の結晶性を向上させることが期
待できる。
【0010】しかしながら、前述のように、LSAT基
板上にGaNを直接成長させることは困難であった。こ
の原因として、以下の理由が考えられる。すなわち、M
OCVD法等の気相エピタキシャル成長法によりGaN
を成長させる場合、窒素源やGa源のキャリアガスには
水素ガスが使用される。LSAT基板は、1000℃以
上の高温において、高濃度の水素ガスに曝されることに
なり、表面が水素により還元される。これによりLSA
T基板の表面状態が変化し、GaNが成長できなくなる
ものと考えられる。これに対し、本発明に係る成長基板
は、窒化処理によりその主面が改質され、主面を覆う窒
化物膜が形成される。この窒化物膜は、窒化物半導体の
成長温度よりも高い融点を有し耐熱性に優れ、水素によ
る還元を防止する保護層として働くと考えられる。その
ため、窒化物半導体の成長時において、水素によりLS
AT基板の表面が還元されるのを防止することが可能と
なる。
【0011】また、上記の窒化物膜は、LSATの構成
元素の窒化物から成り、AlやTaの窒化物を含むもの
であり、例えばAlNを挙げることができる。
【0012】また、本発明の成長基板に用いる複合酸化
物は、さらにCe、Tb、Eu、Ba、Sr、Mg、C
a、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、P
r、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成る群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素を含むものを用いるこ
とができる。これらの元素は、LSAT中に含有させる
ことにより付活剤として発光作用を発現させることがで
きる。
【0013】また、本発明の別の成長基板は、窒化物半
導体の気相エピタキシャル成長に用いられる成長基板で
あって、(111)面を主面とし一般式(LaSr
1−a)(AlTa1−b)O(0<a<1、0<
b<1)で表わされる複合酸化物の単結晶から成り、上
記主面の上にSiC膜を有することを特徴とする。Si
C膜は、窒化物半導体の成長温度よりも高い融点を有し
耐熱性に優れ、水素による還元を防止する保護層として
働くと考えられる。そのため、窒化物半導体の成長時に
おいて、水素によりLSAT基板の表面が還元されるの
を防止することが可能となる。また、成長基板に用いる
複合酸化物は、さらにCe、Tb、Eu、Ba、Sr、
Mg、Ca、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、C
r、Pr、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成
る群から選ばれた少なくとも1種の元素を含むものを用
いることができる。
【0014】また、本発明の別の成長基板は、窒化物半
導体の気相エピタキシャル成長に用いられる成長基板で
あって、(111)面を主面とし一般式(LaSr
1−a)(AlTa1−b)O(0<a<1、0<
b<1)で表わされる複合酸化物の単結晶から成り、上
記主面を窒化処理して成る窒化物膜と、該窒化物膜上に
形成されて成るSiC膜とから成る複合膜を有すること
を特徴とする。
【0015】本発明の窒化物半導体発光素子は、基板上
に窒化物半導体を成長させて成る窒化物半導体発光素子
において、(111)を主面とし一般式(LaSr
1−a)(AlTa1−b)O(0<a<1、0<
b<1)で表わされる複合酸化物の単結晶から成り、上
記主面の上に窒化処理により形成されて成る窒化物膜及
びSiC膜のいずれか一方を有する基板と、上記窒化物
膜又は上記炭化物層を介して基板の上に形成されたIn
AlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、
0≦x+y≦1)から成る1以上の窒化物半導体層とを
有することを特徴とする。
【0016】また、本発明の発光素子に用いる複合酸化
物は、さらに、Ce、Tb、Eu、Ba、Sr、Mg、
Ca、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、P
r、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成る群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素を含むものを用いるこ
とができる。
【0017】本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法
は、基板上にInAlGa1− x−yN(0≦x≦
1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)から成る1以上の窒
化物半導体層を気相エピタキシャル成長させる窒化物半
導体発光素子の製造方法において、(111)を主面と
し一般式(LaSr1−a)(AlTa1−b)O
(0<a<1、0<b<1)で表わされる複合酸化物
から成る単結晶基板を用い、上記主面を窒化処理して窒
化物膜を形成し、該窒化物膜を介して該基板の上に上記
窒化物半導体層を成長させることを特徴とする。
【0018】また、本発明の別の窒化物半導体発光素子
の製造方法は、基板上にInAl Ga1−x−y
(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)から成る
1以上の窒化物半導体層を気相エピタキシャル成長させ
る窒化物半導体発光素子の製造方法において、(11
1)を主面とし一般式(LaSr1−a)(Al
1−b)O(0<a<1、0<b<1)で表わされ
る複合酸化物から成る単結晶基板を用い、上記主面上に
SiC膜を形成し、該SiC膜を介して該基板の上に上
記窒化物半導体層を成長させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。 (LSAT基板)本発明の成長基板に用いるLSAT
は、一般式(La,Sr1−a)(Al ,Ta
1−b)O(0<a<1、0<b<1)で表わされる
複合酸化物である。LSATの単結晶は立方晶系に属
し、〈111〉方向からの投影面を考えると六角形がと
れる。そのため、窒化物半導体の六方晶系と一致させる
ことができる。ここで、a、bの範囲は、より好ましく
は、0<a<0.5、0<b<0.5である。特に、L
0.249Sr0.706Al0.647Ta
0.353 は、GaNとの格子不整合率が0.04
%であり、格子整合性に優れている。なお、上記の組成
の範囲であれば、一般式InAlGa1−x−y
(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表わさ
れる窒化物半導体の基板として好適に使用できる。
【0020】また、LSATに、Ce、Tb、Eu、B
a、Sr、Mg、Ca、Zn、Si、Cu、Ag、A
u、Fe、Cr、Pr、Nd、Dy、Co、Ni、そし
てTiから成る群から選ばれた少なくとも1種の元素を
含有させることができる。より好ましくは、Ce、T
b、そしてEuから成る群から選ばれた少なくとも1種
の元素、さらに好ましくはCeである。これら元素を、
LSATの構成元素の一部と置換することにより、付活
剤として発光効果を発現させることができる。例えば、
CeはCe3+とすることで黄色発光を示し、TbはT
2+とすることで緑色発光を示し、そしてEuはEu
2+とすることで赤色発光を示す。そのため、窒化物半
導体から成るLED素子と組合せることにより任意の色
を発光させることが可能となる。例えば、Ce3+を含
むLSAT基板と青色LED素子と組合せると、白色L
ED装置が可能となる。すなわち、青色LEDからの青
色発光の一部を吸収してCe3+が励起され黄色を発光
する。そして、黄色と青色との混色により白色光が発光
される。
【0021】Ce、Tb、Eu、Ba、Sr、Mg、C
a、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、P
r、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成る群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素を含有するLSAT
は、Laの一部がその元素で置換され、次の一般式で表
わすことができる。 {(La1−ααSr1−a}(AlTa
1−b)O ここで、MはCe、Tb、Eu、Ba、Sr、Mg、C
a、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、P
r、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成る群か
ら選ばれた1種であり、αは、0.001<α<0.
5、より好ましくは0.001<α<0.2である。α
が0.001より小さいと励起発光中心の数が減少して
輝度が低下する。一方、αが0.5より大きいと濃度消
光が生じるからである。
【0022】(LSAT基板の成長方法)LSAT基板
の結晶育成には、CZ法を用いることができる。CZ法
によれば、組成均一で添加物の偏積のない結晶を育成す
ることができる。さらに、任意の角度で基板を引き上げ
ることができるため、窒化物半導体の成長面である(1
11)面を容易に形成することができる。
【0023】CZ法では、回転させた種結晶を原料融液
に接触させ、先端が溶けるほどの温度に保持した後、種
結晶を上昇させて融液との間に温度勾配を作り冷却し、
以下の工程により結晶を育成する。すなわち、結晶の直
径を太くする型作り工程、一定径の結晶を得る直胴部育
成工程、そして融液から結晶を切り離す工程である。
【0024】原料には、La、SrCO、Al
、そしてTaを所望の組成比となるように
秤量して混合した混合粉を用いる。さらに、Ce、T
b、そしてEu等の付活剤を用いる含有させる場合に
は、所望の組成比となるように、CeOやTb
、そしてEuを添加することができる。I
r製のルツボ中に混合粉を充填し、ルツボを1400℃
〜2100℃の所定の温度に昇温して混合粉を溶融させ
る。
【0025】結晶育成したLSAT単結晶は、厚さ0.
3〜0.7mmにスライシングし、公知の方法を用いて
表面研磨、そして洗浄を行い、成長用基板とする。
【0026】(窒化処理)LSAT基板の窒化処理は、
MOCVD装置に基板を配置し、窒素源を基板の表面に
供給することにより行うことができる。この方法によれ
ば、窒化物半導体の成長をMOCVD装置内で連続して
行うことが可能となる。窒素源には、N及びNH
少なくとも一種を用いることができるが、NH が好ま
しい。Nに比べより低温で窒化処理を行うことができ
るからである。NHを用いる場合、反応温度は、50
0℃〜1500℃が好ましい。
【0027】(SiC膜の形成)SiC膜は、CVD
法、スパッタリング法あるいはレーザアブレーション法
等を用いて形成することができる。例えば、熱CVD法
を用いる場合、反応容器内にLSAT基板を配置し、そ
の基板を加熱して、ケイ素源と炭素源とを基板上に供給
してSiC膜を形成することができる。基板温度は、5
00〜1000℃が好ましい。また、SiC膜の膜厚
は、好ましくは3Å〜50μm、より好ましくは3Å〜
10μmである。3Åより薄いと、均一な膜厚が得られ
にくく、また50μmより大きいとクラックが発生し易
いからである。
【0028】また、レーザアブレーション法を用いる場
合、反応容器内にSiCターゲットとLSAT基板を配
置し、SiCターゲットに、エキシマレーザ、例えばK
rF(波長:256nm)のパルス光を照射して、LS
AT基板上にSiC膜を形成する。基板温度は800〜
1400℃が好ましい。SiC膜の膜厚は、上記の熱C
VD法の場合と同様に、3Å〜50μm、より好ましく
は3Å〜10μmである。
【0029】また、窒化処理の後、SiC膜を形成し
て、窒化物膜の上にSiC膜が積層された複合膜を形成
することもできる。窒化物膜の上にSiC膜を積層する
ことにより、水素によるLSAT基板の表面の還元をさ
らに防止することができる。
【0030】なお、窒化処理あるいはSiC膜の形成に
先立って、LSAT基板を水素ガス含有雰囲気下、10
00℃以上、より好ましくは1400〜1750℃の温
度範囲でアニールすることが好ましい。アニール前には
褐色であったLSAT基板は、アニールにより黄色に変
化する。したがって、アニールしたLSAT基板と青色
LEDとを組合せることにより、白色LEDを得ること
ができる。ここで、水素ガス含有雰囲気中の水素ガス濃
度は0.05〜100%が好ましい。また、キャリアガ
スにはArを用いることが好ましい。
【0031】(発光素子)本発明の発光素子は、保護層
を有するLSAT基板上に、1以上の層からなるn型窒
化物半導体層、活性層、1以上の層からなるp型窒化物
半導体層を積層し、さらに、正電極と負電極とを設けた
ものを用いることができる。
【0032】図1は、本発明の一実施の形態に係る窒化
物半導体発光素子の構造を示す模式断面図である。窒化
物半導体発光素子は、窒化物膜あるいはSiC膜から成
る保護層2を表面に有するLSAT基板1と、保護層2
を介してLSAT基板1の上に順次積層された、バッフ
ァ層3と、アンドープ窒化物半導体層4と、n型コンタ
クト層5と、n側第1多層膜層6と、n側第2多層膜層
7と、活性層8と、p型クラッド層9と、p型低濃度ド
ープ層10と、p型コンタクト層11とを有し、p電極
12とn電極13は、それぞれp型コンタクト層11と
n型コンタクト層5上に形成されている。
【0033】保護層2を有するLSAT基板1の上に、
バッファ層3を成長温度300〜1000℃、膜厚10
Å〜0.5μmで成長させる。バッファ層3を設けるこ
とにより、基板1と窒化物半導体との格子不整合をさら
に低減することができる。なお、バッファ層3は省略す
ることもできる。
【0034】バッファ層:バッファ層3の上にアンドー
プ窒化物半導体層4を成長させる。アンドープ窒化物半
導体層4はn型コンタクト層5の結晶性を良好にするも
のである。ここで、アンドープ窒化物半導体層4とn型
コンタクト層5とn側第1多層膜層6の合計の膜厚を2
〜20μmの範囲に設定することにより、静電耐圧を向
上させることができる。
【0035】n型コンタクト層:n型コンタクト層5
は、n型不純物を1×1017/cm以上、好ましく
は3×1018cm以上含有するものである。n型コ
ンタクト層5の膜厚は、抵抗値を下げて発光素子のVf
を低くするために、1〜10μmとすることが好まし
い。膜厚が2μm以上の場合には、結晶の抵抗率及び表
面モフォロジーの観点よりGaN又はInGa1−x
N(0<x≦0.2)が好ましい。膜厚2μmより小さ
い場合は、InAlGa1−x−yN(0≦x≦
1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)であって組成比は限
定されない。
【0036】n側第1多層膜層:n側第1多層膜層6
は、少なくとも、基板側から成長させたアンドープの下
層と、n型不純物ドープの中間層と、アンドープの上層
とから成り、活性層を接しても、あるいは活性層との間
に他の層を介して成長させることができる。上記の下
層、中間層、そして上層には、InAlGa
1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦
1)で表わされる窒化物半導体を用いることができる。
n側第1多層膜層6は、発光出力を向上させるとともに
Vfを最適化して静電圧を向上させることができる。膜
厚は、175〜12000Å、好ましくは2000〜6
000Åである。
【0037】また、上記の下層の膜厚は、100〜10
000Å、好ましくは1000〜5000Åである。膜
厚が100Åより小さいと静電耐圧が低下し歩留まりの
低下が大きくなる。また、10000Åよりも大きいと
静電耐圧は上昇するがVfが上昇するからである。
【0038】また、上記の中間層は、キャリア濃度を十
分高くして発光出力を大きくする機能を有する。この膜
厚は、n型コンタクト層の膜厚よりも小さいことが好ま
しく、50〜1000Å、より好ましくは100〜50
0Åである。膜厚が1000Åより大きいと発光出力が
低下し、50Åよりも小さいと静電耐圧が低下するから
である。
【0039】また、上記の上層は、n側第1多層膜層6
の中で活性層に接して、あるいは最も接近して形成さ
れ、リーク電流の防止に寄与する。この上層の膜厚は、
上記の下層の膜厚よりも小さいことが好ましく、25〜
1000Åである。膜厚が25Åよりも小さいとリーク
電流の増加を効果的に抑制できず、1000Åよりも大
きいとVfが上昇し静電耐圧も低下するからである。
【0040】また、n側第1多層膜層6における各層の
n型不純物のドープ量は、3×10 18/cm〜5×
1021/cmが好ましい。n型不純物には、Si、
Ge、Se、S及びO等のIVB族及びVIB族の元素
を用いることができる。
【0041】また、n側第1多層膜層6の上に活性層8
を形成する場合、第1多層膜層6の内で活性層8と接す
る上層を、たとえばGaNで形成することにより、活性
層における障壁層として機能させることができる。この
場合、第1多層膜層6は、中間層と下層の2層構造とし
ても良く、あるいは下層のみの単一層としても良い。
【0042】n側第2多層膜層:n側第2多層膜層7
は、Inを含む第1の窒化物半導体層と、その第1の窒
化物半導体層と組成の異なる第2の窒化物半導体層とを
積層して構成する。第1及び第2の窒化物半導体層は、
好ましくはそれぞれ1層以上、より好ましくはそれぞれ
2層以上を積層して、合計で4層以上とすことができ
る。n側第2多層膜層7の膜厚は、好ましくは少なくと
も一方の膜厚が100Å以下、より好ましくは両方の膜
厚が100Åである。少なくとも一方の膜厚が100Å
以下の薄膜層であれば、その薄膜層が弾性臨界膜厚以下
となり薄膜層自身、そしてn側第2多層膜層7全体の結
晶性を向上させることができる。また、両方の膜厚を1
00Å以下とすれば、n側第2多層膜層7が超格子構造
となり、n側第2多層膜層7はバッファ層の作用効果を
有する。そのため、n側第2多層膜層7全体の結晶性を
良くして発光出力を向上させることができる。
【0043】また、n側第2多層膜層7において、第1
の窒化物半導体層はInを含む窒化物半導体とし、好ま
しくは3元混晶のInx1Ga1−x1N(0<x
1)とし、好ましくはxの値を0.5以下とする。第
2の窒化物半導体層は第1の窒化物半導体層と組成の異
なる窒化物半導体であれば良く、2元混晶や3元混晶の
Inx2Ga1−x2N(0≦x<1、x<x
とする。また、n側第2多層膜層は、アンドープでも、
あるいは、いずれか一方に不純物がドープされても良
い。不純物にはn型不純物を用い、変調ドープとするこ
とが好ましい。変調ドープにより発光出力を向上させる
ことができるからである。n型不純物のドープ量は、好
ましくは3×1018〜5×1021/cmである。
また、n型不純物としては、Si、Ge、Se、S及び
O等のIVB族及びVIB族の元素を用いることができ
る。
【0044】活性層:活性層8には、アンドープのも
の、あるいは、n型不純物及びp型不純物のいずれか一
方をドープしたもの、あるいは、n型不純物及びp型不
純物をドープしたもののいずれも用いることができる。
また、活性層8は単一量子井戸構造及び多重量子井戸構
造のいずれも用いることができるが、多重量子井戸構造
が好ましい。発光出力が高く、静電耐圧の良好な特性が
得られるからである。また、活性層と井戸層の積層順
は、井戸層から積層して井戸層で終わる、あるいは井戸
層から積層して障壁層で終わる、あるいは障壁層から積
層して障壁層で終わる、あるいは障壁層から積層して井
戸層で終わる、のいずれの積層順も用いることができ
る。
【0045】また、井戸層の膜厚は、好ましくは1原子
層以上、より好ましくは10Å以上100Å以下であ
る。なお、複数の井戸層を有する場合は、n側第2多層
膜層に最も近い井戸層をn型不純物のドープ層から形成
し、他の井戸層をアンドープ層とすることによりVfを
低下させることができる。n型不純物のドープ量は5×
1021/cm以下が好ましい。一方、障壁層の膜厚
は、好ましくは1原子層以上2000Å以下、より好ま
しくは10Å以上500Å以下である。膜厚をこの範囲
とすることにより発光出力を向上させることができる。
【0046】p型クラッド層:p型クラッド層9には、
多層膜構造(超格子構造)あるいは単一膜構造を用いる
ことができる。多層膜構造としては、第3の窒化物半導
体層と、その第3の窒化物半導体層と組成の異なる第4
の窒化物半導体層とを積層して成り、かつ、少なくとも
一方がp型不純物を含有したものを用いることができ
る。第3の窒化物半導体層には、AlGa1−x
(0≦x≦1)、そして第4の窒化物半導体層には、I
AlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦
1、0≦x+y≦1)を用いることができる。また、p
型クラッド層9を超格子構造とすることが好ましい。結
晶性を向上させ、抵抗率を下げることができるので、V
fを低下させることができるからである。また、p型ク
ラッド層9のp型不純物には、Mg、Zn、Ca、そし
てBe等の第IIA族及びIIB族元素を用いることが
できる。
【0047】また、単一膜構造とする場合、この単一膜
にはp型不純物を含有したAlGa1−xN(0≦x
≦1)を用いることが好ましい。Alを含有することで
発光出力が向上し、さらにGaNと同等の静電耐圧を得
ることができるからである。
【0048】p型低濃度ドープ層:p型クラッド層9の
上に、そのp型クラッド層9よりもp型不純物濃度の低
いp型低濃度ドープ層10を単一膜あるいは多層膜とし
ても形成する。発光出力と静電耐圧を向上させることが
できる。なお、p型低濃度ドープ層10は省略すること
もできる。
【0049】p型コンタクト層:p型コンタクト層11
には、InAlGa1−x−yN(0≦x<1、0
≦y<1、0≦x+y<1)であって、Mg等のp型不
純物をドープしたものを用いることができる。好ましく
は、Alを含まないInGa1−xN(0≦x≦1)
を用いることで、p電極とのオーミック接触をより良好
にでき、発光効率を向上させることができる。p型コン
タクト層の膜厚は特に限定されないが、1000Å程度
が好ましい。
【0050】p電極:p電極12はp型窒化物半導体と
オーミック接触可能であれば特に限定されない。たとえ
ば、Au、Pt、Al、Sn、Cr、Ti、Ni、そし
てCo等の金属の1種類以上を用いること好ましい。よ
り好ましくは、Ni/Auの積層構造である。また、膜
厚は透光性とするため、10Å〜500Åが好ましい。
【0051】n電極:n電極13はn型窒化物半導体と
オーミック接触可能であれば特に限定されない。たとえ
ば、Ti、Al、Ni、Au、W、そしてV等の1種類
以上を用いることができるが好ましい。より好ましく
は、Ti、W、VをベースとするTi/Al、W/A
l、W/Al/W/Au、そしてV/Al等の積層構造
である。膜厚は、Vfを低減するため、好ましくは20
00Å〜5μm、より好ましくは5000Å〜1.5μ
mである。
【0052】また、本実施の形態に用いる窒化物半導体
の成長方法は、特に限定されないが、MOVPE(有機
金属気相成長法)、HVPE(ハライド気相成長法)、
MBE(分子線エピタキシー法)、そしてMOCVD
(有機金属化学気相成長法)等を用いることができる。
【0053】なお、本実施の形態では、LSAT基板に
平坦形状のものを用いた例を示したが、基板の一部をエ
ッチング等により除去した基板、例えば、段差構造を形
成した基板を用いることもできる。電流の広がりを大き
くして光の取出し効率を高めることができるので、発光
効率を向上させることが可能となる。
【0054】
【実施例】実施例1.基板の作製1 単結晶LSATは、CZ法を用いて結晶育成を行った。
原料として、La を325.81g、SrCO
を147.63g、Alを101.96g、Ta
を44.89g、そしてCeを4.34g
秤量して混合した。
【0055】次に、得られた混合粉をIr製のルツボ中
に充填した。そして、結晶育成炉内にルツボを配置し、
炉内にArガスを流しながら、混合粉を1950℃に加
熱して溶融させた。
【0056】次に、Irのロッドを種結晶とし、ルツボ
の垂直上方から、種結晶を回転させながら降下させ、融
液に接触させてなじませた。その後、種結晶を回転させ
ながら、1mm/時間で〈111〉方向に引き上げた。
20時間かけて引き上げた後、直径1.8cm、長さ1
5cmの単結晶を融液から切り離して徐冷した。
【0057】次に、引き上げた単結晶を、0.2%H
を含むAr雰囲気中、1600℃でアニール処理した。
これによりインゴットの色は、赤褐色から薄黄色に変化
した。
【0058】次に、アニール処理した単結晶を、厚さ
0.5mm程度にスライシングして基板を切り出し、カ
ット面の研削、ラッピング、そしてCMP処理を行った
後、フッ化アンモニウムにより洗浄してLSAT基板を
得た。
【0059】得られた単結晶の化学組成を、電子線マイ
クロアナライザーにて分析したところ、La0.249
Ce0.05Sr0.7Al0.647Ta0.353
であった。
【0060】(窒化処理)次に、LSAT基板をMOC
VD装置内に配置し、NHガスを流しながら、130
0℃で30分間LSAT基板の表面を窒化処理した。
【0061】(GaN成長)次に、窒化処理したLSA
T基板を1050℃に加熱し、原料ガスにTMG(トリ
メチルガリウム)とアンモニアを用い、GaNを2μm
の膜厚で成長させた。
【0062】MOCVD装置からLSAT基板を取出
し、GaN層のX線回折測定を行った。その結果、サフ
ァイヤ基板上にGaN層を成長させた場合に比べ、Ga
Nの半値幅が小さくなりGaNの結晶性が向上した。
【0063】実施例2.白色LED素子の作製1 実施例1で作製した基板を用い、MOCVD装置内で窒
化物半導体層を成長させた。 (アンドープ窒化物半導体層)温度を900℃に下げ、
原料ガスにTMG(トリメチルガリウム)、TMI(ト
リメチルインジウム)、アンモニアを用い、アンドープ
In0.2Ga0.8Nを1μmの膜厚で成長させた。
【0064】(n型コンタクト層)次に、温度1050
℃で、原料にガスにTMG、アンモニアを用い、不純物
ガスにシランガス(SiH)を用い、Siを4.5×
1018/cmドープしたGaNからなるn型コンタ
クト層35を2.25μmの膜厚で成長させた。
【0065】(n側第1多層膜層)次に、シランガスの
みを止めて、アンドープGaNから成る下層を3000
Åの膜厚で成長させ、続いてシランガスを追加してSi
を4.5×1018/cm ドープしたGaNから成る
中間層を300Åの膜厚で成長させ、その後、アンドー
プGaNから成る上層を50Åの膜厚せ成長させn側第
1多層膜層とした。
【0066】(n側第2多層膜層)次に、原料ガスにT
MG、そしてアンモニアの組合せと、TMG、TMI、
そしてアンモニアの組合せを用い、(40Å膜厚GaN
/20Å膜厚In0.13Ga0.87N)の順で交互
に10層ずつ積層させ、最後に40Åの膜厚でアンドー
プGaNを成長させた。
【0067】(活性層)次に、アンドープGaNより成
る障壁層を200Åの膜厚で成長させ、続いてアンドー
プIn0.3Ga0.7Nより成る井戸層を30Åの膜
厚で成長させた。これを障壁層+井戸層+障壁層+…+
障壁層の順で障壁層を5層、そして井戸層を4層交互に
積層して、総膜厚1120Åの多重量子井戸構造から成
る活性層を成長させた。
【0068】(p型クラッド層)次に、原料ガスにTM
A(トリメチルアルミニウム)、TMG及びアンモニア
を用い、不純物ガスとしてCpMg(シクロペンタジ
エニルマグネシウム)を用い、Mgを1×1020/c
ドープしたp型Al0.2Ga0.8NよりなるA
層を40Åの膜厚で成長させ、続いて、TMG、TM
I、アンモニア、CpMgを用いMgを1×1020
/cmドープしたp型Al0.03Ga .97Nよ
りなるB層を25Åの膜厚で成長させた。これらの操作
を繰返し、A層とB層とを交互に5層ずつ積層し、超格
子構造の多層膜とした。
【0069】(p型コンタクト層)次に、原料ガスにT
MG、アンモニアを用い、不純物ガスとしてCpMg
を用い、Mgを1×1020/cmドープしたGaN
よりなるp型コンタクト層43を1200Åの膜厚で成
長させた。
【0070】反応終了後、反応容器内において、窒素雰
囲気中、700℃でアニーリングを行い、p型層をさら
に低抵抗化した。
【0071】アニーリング後、基板を反応装置から取出
し、最上層のp型コンタクト層の表面にSiOから成
る保護膜を形成し、RIE(反応性イオンエッチング)
装置を用いてp型コンタクト層側からエッチングを行
い、n電極を形成するn型コンタクト層35の表面を露
出させた。
【0072】エッチング後、p型コンタクト層上にNi
とAuを含む透明性のp電極と、そのp電極の上にボン
ディング用のAuより成るpパッド電極を形成した。さ
らに、n型コンタクト層の上にはWとAlを含むn電極
と、そのn電極の上にボンディング用のAuより成るn
パッド電極を形成した。
【0073】以上のようにして得られたLED素子は4
70nmの純青色発光を示し、さらに、このLED素子
の青色発光と、それによって励起されるLSAT基板か
らの黄色発光との混合により白色光が得られた。また、
順方向電流20mAにおいて、Vfは3.0であった。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の窒化物半
導体用成長基板は、(111)面を主面とし一般式(L
Sr1−a)(AlTa1−b)O(0<a<
1、0<b<1)で表わされるLSATの単結晶から成
り、主面を窒化処理して形成した窒化物膜あるいはSi
C膜を有する窒化物半導体用成長基板を用いるようにし
たので、基板と、その基板の上に成長させる窒化物半導
体との格子不整合を改善して、結晶欠陥の低減された窒
化物半導体を成長させることができる。これにより、窒
化物半導体発光素子の発光特性を大きく向上させること
が可能となる。
【0075】また、本発明の窒化物半導体用成長基板
は、LSATが、Ce、Tb、Eu、Ba、Sr、M
g、Ca、Zn、Si、Cu、Ag、Au、Fe、C
r、Pr、Nd、Dy、Co、Ni、そしてTiから成
る群から選ばれた少なくとも1種の元素を含むようにし
たので、これらの元素を付活剤として発光効果を発現さ
せることができる。これにより、窒化物半導体から成る
LED素子と組合せることにより任意の色を発光可能な
発光素子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体発
光素子の構造を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 LSAT基板、2 保護層、3 バッファ層、4
アンドープ窒化物半導体層、5 n型コンタクト層、6
n側第1多層膜層、7 n側第2多層膜層、8活性
層、9 p型クラッド層、10 p型低濃度ドープ層、
11 p型コンタクト層、12 p電極、13 n電
極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA03 BE11 DB01 ED05 ED06 EE01 EE06 EF02 TB04 TC13 TC19 TK08 5F041 AA11 AA40 CA05 CA34 CA40 CA46 CA50 CA57 CA65 CA77 CA85 CA87 EE25 5F058 BA20 BB10 BC09 BE01 BF55 BF56 BF64 BJ01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化物半導体の気相エピタキシャル成長
    に用いられる成長基板であって、 (111)面を主面とし一般式(LaSr1−a
    (AlTa1−b)O (0<a<1、0<b<1)
    で表わされる複合酸化物の単結晶から成り、上記主面を
    窒化処理して成る窒化物膜を有する窒化物半導体用成長
    基板。
  2. 【請求項2】 上記窒化物膜上にSiC膜が形成されて
    成る複合膜を有する請求項1記載の成長基板。
  3. 【請求項3】 上記の複合酸化物は、Ce、Tb、E
    u、Ba、Sr、Mg、Ca、Zn、Si、Cu、A
    g、Au、Fe、Cr、Pr、Nd、Dy、Co、N
    i、そしてTiから成る群から選ばれた少なくとも1種
    の元素を含む請求項1又は2に記載の成長基板。
  4. 【請求項4】 窒化物半導体の気相エピタキシャル成長
    に用いられる成長基板であって、 (111)面を主面とし一般式(LaSr1−a
    (AlTa1−b)O (0<a<1、0<b<1)
    で表わされる複合酸化物の単結晶から成り、上記主面の
    上にSiC膜を有する窒化物半導体用成長基板。
  5. 【請求項5】 上記の複合酸化物は、Ce、Tb、E
    u、Ba、Sr、Mg、Ca、Zn、Si、Cu、A
    g、Au、Fe、Cr、Pr、Nd、Dy、Co、N
    i、そしてTiから成る群から選ばれた少なくとも1種
    の元素を含む請求項4記載の成長基板。
  6. 【請求項6】 基板上に窒化物半導体を成長させて成る
    窒化物半導体発光素子において、 (111)を主面とし一般式(LaSr1−a)(A
    Ta1−b)O(0<a<1、0<b<1)で表
    わされる複合酸化物の単結晶から成り、上記主面を窒化
    処理して成る窒化物膜及びSiC膜のいずれか一方を有
    する基板と、 上記窒化物膜又は上記SiC膜を介して上記基板の上に
    形成されたInAl Ga1−x−yN(0≦x≦
    1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)から成る1以上の窒
    化物半導体層とを有することを特徴とする窒化物半導体
    発光素子。
  7. 【請求項7】 上記の複合酸化物は、Ce、Tb、E
    u、Ba、Sr、Mg、Ca、Zn、Si、Cu、A
    g、Au、Fe、Cr、Pr、Nd、Dy、Co、N
    i、そしてTiから成る群から選ばれた少なくとも1種
    の元素を含む請求項6記載の発光素子。
  8. 【請求項8】 基板上にInAlGa1−x−y
    (0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)から成る
    1以上の窒化物半導体層を気相エピタキシャル成長させ
    る窒化物半導体発光素子の製造方法において、 (111)面を主面とし一般式(LaSr1−a
    (AlTa1−b)O (0<a<1、0<b<1)
    で表わされる複合酸化物から成る単結晶基板を用い、上
    記主面を窒化処理して窒化物膜を形成し、該窒化物膜を
    介して該基板の上に上記窒化物半導体層を成長させるこ
    とを特徴とする窒化物半導体発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記窒化処理に先立って、上記単結晶基
    板を水素ガス含有雰囲気下で1000℃以上の温度でア
    ニールすることを特徴とする請求項8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記のアニールの温度は1400〜1
    750℃であることを特徴とする請求項9記載の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 基板上にInAlGa1−x−y
    N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)から成
    る1以上の窒化物半導体層を気相エピタキシャル成長さ
    せる窒化物半導体発光素子の製造方法において、 (111)を主面とし一般式(LaSr1−a)(A
    Ta1−b)O(0<a<1、0<b<1)で表
    わされる複合酸化物から成る単結晶基板を用い、該基板
    上にSiC膜を形成し、該SiC膜を介して該基板の上
    に上記窒化物半導体層を成長させることを特徴とする窒
    化物半導体発光素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記窒化処理に先立って、上記単結晶
    基板を水素ガス含有雰囲気下で1000℃以上の温度で
    アニールすることを特徴とする請求項11記載の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 上記のアニールの温度は1400〜1
    750℃であることを特徴とする請求項12記載の製造
    方法。
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