JP2003249143A - フィルム一体型キートップ - Google Patents

フィルム一体型キートップ

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JP2003249143A JP2002361052A JP2002361052A JP2003249143A JP 2003249143 A JP2003249143 A JP 2003249143A JP 2002361052 A JP2002361052 A JP 2002361052A JP 2002361052 A JP2002361052 A JP 2002361052A JP 2003249143 A JP2003249143 A JP 2003249143A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な透光性及び艶消し感を発揮することが
できるフィルム一体型キートップを提供する。 【解決手段】 フィルム一体型キートップ14は、樹脂
キートップ12の表面側に該樹脂キートップ12の表面
形状と同形状に形成された樹脂フィルム13が一体化さ
れたものである。樹脂フィルム13としては、次の3種
類が用いられる。その第1は、透光性を有する程度に微
細な粉体を含有するマットフィルムである。第2は、基
材フィルムの少なくとも片面に透光性を有する程度に微
細な粉体を含有する樹脂より形成されるマット材を積層
加工してなる積層フィルムである。第3は、透光性を有
する基材フィルム又は前記積層フィルムの少なくとも表
面に凹凸加工された加工フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの移
動端末や情報端末等に用いられるコンパクトで軽量化さ
れた押釦スイッチのキートップに関するものである。さ
らに詳しくは、樹脂キートップの表面に樹脂フィルムが
一体化され、良好な透光性及び艶消し感を発揮すること
ができるフィルム一体型キートップに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯端末等の押釦スイッチのキー
トップにおいては、熱可塑性樹脂からなるキートップの
表面に樹脂フィルムが一体化されたものが知られている
(例えば、特許文献1又は特許文献2を参照)。この種
のフィルム一体型キートップは,薄型でかつ軽量である
ことから広く用いられている。
【0003】また、樹脂ビーズを含有した塗料を、表面
にビーズの凹凸が表れるように塗布して艶消し塗装を施
したキートップも知られている(例えば、特許文献3を
参照)。
【0004】
【特許文献1】特開昭54−154461号公報(第1
頁及び第2頁)
【特許文献2】特公平7−54656号公報(第1頁及
び第2頁)
【特許文献3】特開2000−182470号公報(第
2頁及び第3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の携帯
端末等の高品質化やデザインバリエーションの増加に伴
い、キートップが装着される筐体表面のデザインに対応
したキートップ表面の質感が求められている。しかし、
一般の樹脂フィルムが有する光沢のある質感では対応が
困難な場合があった。
【0006】例えば、特許文献1に記載されている艶消
し感のある筐体の場合、従来の光沢のある樹脂フィルム
を用いたフィルム一体型キートップを装着すると、外光
に対する艶が異なるため違和感を生じた。また、特許文
献2に記載されているバックライトによる照光機能のあ
る機器においては、キートップに均一な透光性が求めら
れる。
【0007】また、特許文献3に記載されている技術の
場合、表面を凹凸とするために比較的大きな粒子である
ビーズが用いられるため、塗装された後の表面にはむら
が生じやすく、製品間のばらつきのない良好な透光性及
び艶消し感を発揮させることができないという問題があ
った。
【0008】本発明は、上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、良好な透光性及び艶消し感を発揮すること
ができるフィルム一体型キートップを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明のフィルム一体型キートップ
は、樹脂キートップの表面側に樹脂フィルムが一体化さ
れ、該樹脂フィルムが、透光性を有する程度に微細な粉
体を含有するマットフィルムであることを特徴とするも
のである。
【0010】請求項2に記載の発明のフィルム一体型キ
ートップは、樹脂キートップの表面側に樹脂フィルムが
一体化され、該樹脂フィルムが、基材フィルムの少なく
とも片面に、透光性を有する程度に微細な粉体を含有す
る樹脂より形成されるマット材を積層加工してなる積層
フィルムであることを特徴とするものである。
【0011】請求項3に記載の発明のフィルム一体型キ
ートップは、樹脂キートップの表面側に樹脂フィルムが
一体化され、該樹脂フィルムが、透光性を有する基材フ
ィルム又はその少なくとも片面に透光性を有する程度に
微細な粉体を含有する樹脂より形成されるマット材を積
層加工してなる積層フィルムの少なくとも表面に凹凸加
工された加工フィルムであることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項4に記載の発明のフィルム一体型キ
ートップは、請求項2又は請求項3に記載の発明におい
て、前記樹脂は熱可塑性エラストマーである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づき詳細に説明する。図4に示すように、
携帯電話などの表面にはフィルム一体キーシート11が
設けられ、そこには押釦スイッチとなる樹脂キートップ
12が樹脂フィルム13で被覆されて一体化された状態
で突状に配設されている。このフィルム一体型キートッ
プ14は、使用目的に応じて所定の大きさ及び位置に設
けられている。
【0014】図1に示すように、樹脂キートップ12の
表面(上面)側には印刷法などにて樹脂キートップ12
全体を覆うように装飾層15が形成され、その上面中央
部には印刷法などにて表示部16が設けられている。樹
脂フィルム13は、それら装飾層15と表示部16を覆
うように設けられている。従って、本実施形態のフィル
ム一体型キートップ14は、樹脂キートップ12の表面
に装飾層15及び表示部16を介して樹脂キートップ1
2の表面形状と同形状に形成された樹脂フィルム13が
被覆されることにより一体化されて構成されている。
【0015】樹脂キートップ12は、上記のように携帯
電話などの移動端末や情報端末等に用いられる押釦スイ
ッチに相当するものであり、合成樹脂を用い射出成形法
などの成形法によって一定の凸型形状に賦形される。そ
のような合成樹脂としては、例えばポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、ア
クリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリ
ル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂等が挙げ
られる。これらのうち、剛性、透光性、耐熱性、コスト
面などからポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0016】次に、前記樹脂フィルム13は、熱可塑性
樹脂などの合成樹脂により形成され、次の3種類のもの
が使用される。すなわち、第1に透光性を有する程度に
微細な粉体を含有するマットフィルムである。第2に基
材フィルムの少なくとも片面に透光性を有する程度に微
細な粉体を含有する樹脂より形成されるマット材を積層
加工してなる積層フィルムである。第3に基材フィルム
又は前記積層フィルムの少なくとも表面に凹凸加工され
た加工フィルムである。ここで、「透光性を有する程度
に微細な」とは、後述するように粉体の平均粒径が40
μm以下であることを意味する。
【0017】前記微細な粉体には、シリカ粉体、アルミ
ナ粉体、炭酸カルシウム粉体、酸化チタン粉体等の無機
粉体やアクリル樹脂粉体、ウレタン樹脂粉体、ナイロン
樹脂粉体、シリコーン樹脂粉体等の合成樹脂粉体等のフ
ィラーが用いられ、求められる艶消し感に応じて含有さ
れる粉体の量が調節される。粉体の含有量は、0.1〜
50重量%であることが望ましい。この含有量が0.1
重量%未満の場合マットフィルムの艶消し感が低下し、
50重量%を越える場合マットフィルムの透光性が低下
する。マットフィルムの粉体の平均粒径は、均一な艶消
し感及び透光性を実現するために40μm以下が好まし
く、10μm以下がさらに好ましい。
【0018】積層フィルムとして、基材フィルムへマッ
ト材を積層するための積層加工には、次の(a)、
(b)、(c)、(d)などの方法が挙げられる。
(a)は、押出機のTダイの細いスリットから溶融した
基材フィルムを押出し、別途送られたマット材としての
フィルムに積層し、冷却固化するエクストルージョンラ
ミネート法である。(b)は、Tダイの内部或いは出口
が数層に分かれている多層ダイを用い、それぞれの層か
ら溶融した樹脂が押出され、成膜と同時に基材フィルム
とマット材としてのフィルムがラミネートされる共押出
し成形をする多層成形法である。(c)は、基材フィル
ムに溶剤に対して溶解させた接着剤を塗布し、溶剤を乾
燥させた後、マット材としてのフィルムと圧着し、積層
させるドライラミネート法である。(d)は、基材フィ
ルムの表面及び裏面の少なくとも一方に、前記粉体を含
有する樹脂をコーティングして積層する積層コーティン
グ法である。
【0019】また、加工フィルムとして、基材フィルム
表面への凹凸加工には、次に示す(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)などの方法が挙げられる。(イ)は、砂
等を吹き付けるサンドブラスト法である。(ロ)は、ア
ルカリケン化液や有機溶剤で表面をエッチングしてマッ
ト化(表面凹凸化)するエッチングマット法である。
(ハ)は、表面に前記粉体を含有する樹脂をコーティン
グしてマット化する表面コーティング法である。(ニ)
は、エンボスロールや、梨地又は艶消しした表面を持っ
たドラム又はエンドレスベルト又はプレス金型を用い
て、基材フィルムの製造中又は製造後にマット化する方
法である。
【0020】この凹凸加工は、基材フィルムの少なくと
も表面に施されるため、基材フィルムの表面のみ、基材
フィルムの裏面のみ、又は基材フィルムの表裏両面に施
してもよい。
【0021】さらに凹凸加工としては、フィルム一体型
キートップを射出成形法で成形する際に、キャビティ面
に凹凸部を設けた射出成形金型を用いてシボ加工を施す
方法も可能である。上記の各方法の中で、積層コーティ
ング法、サンドブラスト法、エッチングマット法、表面
コーティング法、及びドラムや金型にてマット化する方
法は、フィルムに対して所望の箇所のみを選択的にマッ
ト化することができる。このため、例えば任意のキート
ップのみに透光性と艶消し感を与えることや、1つのキ
ートップ内において艶消し部分の有無を設けることなど
が可能である。
【0022】マット材を形成するための樹脂は通常合成
樹脂であるが、基材フィルムと密着するものであれば特
に限定されない。例えば、ウレタン系、アクリル系、シ
リコーン系、エポキシ系、エステル系等の合成樹脂が挙
げられる。また、硬化形態は熱硬化型、光硬化型、湿気
硬化型等が挙げられる。中でも、ウレタン系の樹脂で熱
硬化型のものが容易に硬化させることができる点で好ま
しい。さらに、キートップの表面に柔軟な触感を付与す
るためには、樹脂として熱可塑性エラストマーを用いる
ことが望ましい。そのような熱可塑性エラストマーとし
ては、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系
エラストマー、ポリエステル系エラストマー、スチレン
系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー等が挙
げられる。熱可塑性エラストマーの硬度はJIS K6
253に基づくタイプAデュロメータによる測定値で3
0〜98°であることが好ましい。
【0023】基材フィルムは、組成、弾性率、種類及び
色について特に限定されない。例えばポリエステル系フ
ィルム、ポリオレフィン系フィルム、ビニル樹脂系フィ
ルム、フッ素樹脂系フィルム、ポリカーボネート系フィ
ルム、ポリアセテートフィルム、ポリアミド系フィル
ム、アイオノマーフィルム、ポリイミドフィルム等が挙
げられる。中でも、透明性の高いフィルムが好ましい。
そのようなフィルムとして、フッ素樹脂系フィルム、ポ
リエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム等
が挙げられる。
【0024】前記の樹脂フィルム、すなわちマットフィ
ルム、積層フィルム又は加工フィルムの厚さは、12〜
300μmであることが望ましい。この厚さが12μm
未満の場合、樹脂フィルムによる軟らかさが低下し、ま
た粉体の粒子が表面に出るおそれもある。一方、厚さが
300μmを越える場合、透光性が低下したり、艶消し
性が低下することがある。
【0025】また、マットフィルム、積層フィルム又は
加工フィルムは、透光性と艶消し性を発揮させるため
に、光沢度が1〜80%及びヘイズ値が20〜70%、
透過率(平行光線透過率)が40〜70%であることが
好ましい。光沢度が1%未満の場合、表面の粗さが大き
すぎるため良好な艶消し性が得られにくくなる。一方、
光沢度が80%を越える場合、表面の光学的平滑性が高
くなり過ぎて艶消し性が低下する。また、ヘイズ値が2
0%未満の場合、透明性が高くなり過ぎて艶消し性が低
下する。一方、ヘイズ値が70%を越える場合、不透明
感が強くなって良好な艶消し性が得られにくくなる。さ
らに、透過率が40%未満の場合、光の透過性が悪くな
って透光性が低下する。一方、透過率が70%を越える
場合、透光性は向上するものの、艶消し性が悪くなる傾
向となる。
【0026】図2(a)及び(b)は樹脂フィルム13
として前記積層フィルムを用い、その裏面に金属薄膜層
17を形成し、さらにその裏面に表示部16と装飾層1
5を設けたものである。この場合、金属薄膜層17と表
示部16には樹脂キートップ12の上面中央位置で貫通
孔18が透設され、その部分に装飾層15が入り込んで
いる。金属薄膜層17はアルミニウムの蒸着などにより
形成され、表示部16はポリエステル系インクなどによ
り印刷にて形成される。さらに、装飾層15はポリエス
テル系インクなどにより、印刷にて形成される。金属薄
膜層17の厚さは10〜60nmが好ましく、表示部1
6及び装飾層15の厚さは目的に応じて適宜設定され
る。
【0027】また、図2(a)は樹脂フィルム13中に
粉体20が含まれるとともに、その表面が平坦面になっ
ている場合を示し、図2(b)は樹脂フィルム13中に
粉体20が含まれるとともに、その表面がサンドブラス
ト法などの凹凸加工により形成された凹凸部19を有す
る場合を示している。図3は、樹脂フィルム13の表面
がサンドブラスト法などの凹凸加工により形成された凹
凸部19を有するものである。
【0028】樹脂フィルム13の表面に凹凸部19を形
成する方法として、表面に凹凸を有する保護フィルムを
樹脂フィルム13の表面に貼り合せて保護フィルムの凹
凸を樹脂フィルム13表面に転写する方法を採ることが
できる。この方法は、積層フィルムとして熱可塑性エラ
ストマーフィルムを用いる場合、熱可塑性エラストマー
フィルムが基材フィルムより耐熱性が低いときに熱ロー
ルに接触させるとブロッキングを起こしたり、変形や損
傷を受けたりするのを避けるために採用される。さら
に、熱ロールに融着したり、その後の成形において金型
に融着したりするのを避けるために採用される。
【0029】保護フィルム表面の凹凸は、例えばシリカ
粉を含有するメラミン樹脂を保護フィルム表面にコーテ
ィングしたり、保護フィルムに粉体を混合したりするこ
とによって得られる。保護フィルムの材質は、熱可塑性
エラストマーに接着しにくい材料又は熱ラミネートの場
合には熱ロールにてブロッキングしない材料が好まし
い。そのような材料としては、熱可塑性エラストマーが
熱可塑性ポリウレタン系エラストマーであるとき、延伸
ポリプロピレン又はメラミン樹脂等で表面離型処理を施
したポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等
が挙げられる。保護フィルムの厚さは好ましくは25μ
m以下であり、さらに好ましくは6〜25μmであり、
特に好ましくは12μmである。この厚さが25μmを
越えると、熱ラミネート時の熱伝播が不足し、基材フィ
ルムと熱可塑性エラストマーフィルムとの接着強度が低
下する。
【0030】次に、上記の樹脂フィルム13を樹脂キー
トップ12の表面側に一体化してフィルム一体型キート
ップ14を製作する場合には、通常以下の順序で行われ
る。まず、樹脂フィルム13としてシリカ粉などの粉体
を含むポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂原料
を、押出成形法により押出し、続いて2軸延伸法にて延
伸されたフィルムを成形する。次いで、この樹脂フィル
ム13を樹脂キートップ12を製作するのに適する大き
さに裁断する。そして、必要に応じて樹脂フィルム13
の裏面に、インクを用い、印刷又は塗装にて文字、記号
による表示部16や絵柄による装飾層15を形成しても
よい。この場合、表示部16は、盛り上げて形成した乗
せ文字状でも、孔をあけて形成した抜き文字状でも構わ
ない。また、樹脂フィルム13の裏面にアルミニウム等
の金属を蒸着して金属光沢を発現させる金属薄膜層17
を形成してもよい。
【0031】次いで、樹脂フィルム13を賦形用の金型
にて樹脂キートップ12の上面側の形状に変形させる。
変形された樹脂フィルム13を、樹脂キートップ12の
射出成形用金型のキャビティ内にインサートする。その
後、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂をキャビ
ティ内に射出し、樹脂フィルム13を樹脂キートップ1
2に一体化させる。最後に、一体化された樹脂キートッ
プ12の外周を抜き加工にて切断(カット)する。
【0032】このようにして、樹脂キートップ12の表
面形状と同形状に形成された樹脂フィルム13が一体化
されてフィルム一体型キートップ14が得られる。得ら
れたフィルム一体型キートップ14は、樹脂フィルム1
3を形成するマットフィルムに透光性を有する程度に微
細な粉体が含有されているか、又は透光性を有する基材
フィルム表面に凹凸加工による凹凸部19が形成されて
いる。このため、光は樹脂フィルム13を透過すること
ができるとともに、透過する光が微細な粉体又は凹凸形
状により屈折又は乱反射することから、表面は艶消し状
の外観となる。
【0033】以上説明した実施形態の効果を以下にまと
めて説明する。 ・ 実施形態のフィルム一体型キートップ14によれ
ば、樹脂キートップ12の表面側に一体化された樹脂フ
ィルム13が、透光性を有する程度に微細な粉体を含有
するマットフィルムにより形成されている。このため、
フィルム一体型キートップ14は良好な透光性を発揮す
ることができるとともに、良好な艶消し感をも発揮する
ことができる。上記微細な粉体の平均粒径を40μm以
下に設定し、かつマットフィルム中に均一に分散させる
ことにより、優れた透光性及び均一な艶消し感を実現す
ることができる。
【0034】・ また、樹脂フィルム13は、基材フィ
ルムの少なくとも表面に、透光性を有する程度に微細な
粉体を含有する樹脂より形成されるマット材を積層加工
してなる積層フィルムにより形成される。このため、フ
ィルム一体型キートップ14は良好な透光性と艶消し感
を発揮することができる。
【0035】・ さらに、樹脂フィルム13は、透光性
を有する基材フィルム又はその少なくとも片面に透光性
を有する程度に微細な粉体を含有する樹脂より形成され
るマット材を積層加工してなる積層フィルムの少なくと
も表面に凹凸加工された加工フィルムにより形成され
る。このため、フィルム一体型キートップ14は良好な
透光性と艶消し感を発揮することができる。
【0036】・ 上記のようなフィルム一体型キートッ
プ14は、良好な透光性と艶消し感を有しているため、
高級感のあるものとなる。また、前記のような樹脂フィ
ルム13を用いることによって簡単に製作でき、製作コ
ストを低減させることができる。加えて、マットフィル
ム又は積層フィルムに含有される粉体の平均粒径や含有
量或いはマットフィルムを形成する微細な粉体の量やそ
の粉体を含有するマット材の厚みを調整することによ
り、艶消し感を自在に調整することが可能である。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて前記実施形
態をさらに具体的に説明する。なお、各例における樹脂
やフィルム、インクなどの全ての部材は代表的なもので
あり、それらに限定されるものではない。 (実施例1)本実施例のフィルム一体型キートップ14
は、前記図1に示した構成のものである。
【0038】微細な粉体としてシリカ粉(平均粒径1〜
2μm)を含む、2軸延伸法にてシート化された厚さ5
0μmの樹脂フィルム13としてのポリエチレンテレフ
タレートフィルムについて、その表面のごみ、その他の
異物を完全に取り除いた。このマットフィルムを適当な
大きさに裁断し、フィルム裏面にポリエステル系インク
を用い、印刷にて文字状の表示部16を形成した。さら
に、ポリエステル系インクを用い、ベタ印刷にて装飾層
15を形成した。
【0039】フィルムを賦形用の金型にて樹脂キートッ
プ12の上面側の形状に変形させ、さらに樹脂キートッ
プ12の射出成形金型にインサートして、熱可塑性樹脂
であるポリカーボネート樹脂を射出成形し、樹脂フィル
ム13と樹脂キートップ12を一体化させた。最後に、
一体化されたキートップの外周を抜き加工にてカット
し、表示部16が乗せ文字状で、表面が均一な艶消し感
を呈するフィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例2)本実施例のフィルム一体型キートップ14
は、前記図2(a)に示す構成のものである。
【0040】2軸延伸法にてシート化された厚さ50μ
mの樹脂フィルム13を構成する基材フィルムとしての
ポリエチレンテレフタレートフィルムについて、表面の
ごみ、その他の異物を完全に取り除いた。その後、樹脂
フィルム13上面に表面コーティング法を用い、ロール
コーターにて微細な粉体としてシリカ粉(平均粒径1〜
2μm)を含むウレタン樹脂を塗布し、積層フィルムと
した。このとき、塗布するウレタン樹脂の層厚は2〜5
μmとし、傷などに注意する。
【0041】さらに、バッチ式巻き取り蒸着機にてアル
ミニウムの蒸着を行ない、金属薄膜層17を樹脂フィル
ム13の裏面に形成した。このとき、金属薄膜層17の
厚さは40nmとした。
【0042】この樹脂フィルム13を適当な大きさに裁
断し、樹脂フィルム13の裏面にポリエステル系インク
を用い、印刷にて抜き文字タイプの表示部16を形成し
た。さらに、抜き文字部分の金属薄膜層17をアルカリ
エッチング加工にて除去した。アルカリエッチング加工
については、公知の手法に従った。中和後充分な水洗を
し、次いで乾燥後、ポリエステル系インクを用い、印刷
にて装飾層15を形成した。
【0043】樹脂フィルム13を賦形用金型にて樹脂キ
ートップ12の上面側の形状に変形させ、この樹脂フィ
ルム13を樹脂キートップ12の射出成形用金型にイン
サートして熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を
射出成形し、樹脂フィルム13と樹脂キートップ12を
一体化させた。最後に、一体化されたフィルム一体型キ
ートップ14の外周を抜き加工にてカットして、表示部
16が抜き文字状で、表面が均一な艶消し感を呈するフ
ィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例3)本実施例のフィルム一体型キートップ14
は、前記図2(b)に示す構成のものである。
【0044】樹脂フィルム13に、積層フィルムとし
て、共押出し成形による多層成形法を用いて、基材フィ
ルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムの表裏
面に微細な粉体を含有したポリエチレンテレフタレート
フィルムを積層してシート化され、同時にエンボスロー
ルにて微細な凹凸加工がなされた積層フィルムを用い
た。各ポリエステルフィルムの厚さは5μm、総厚は5
0μmであった。さらに、バッチ式巻き取り蒸着機にて
アルミニウムの蒸着を行ない、金属薄膜層17を樹脂フ
ィルム13の裏面に形成した。このとき、金属薄膜層1
7の厚さは40nmとした。
【0045】この樹脂フィルム13を適当な大きさに裁
断し、樹脂フィルム13の裏面にポリエステル系インク
を用い、印刷にて抜き文字タイプの表示部16を形成し
た。さらに、抜き文字部分の金属薄膜層17をアルカリ
エッチング加工にて除去した。アルカリエッチング加工
については公知の手法に従った。中和後充分な水洗を
し、次いで乾燥後、ポリエステル系インクを用い、印刷
にて装飾層15を形成した。
【0046】樹脂フィルム13を賦形用金型にて樹脂キ
ートップ12の上面側の形状に変形させ、この樹脂フィ
ルム13を樹脂キートップ12の射出成形金型にインサ
ートして熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を射
出成形し、樹脂フィルム13と樹脂キートップ12を一
体化させた。最後に、一体化されたキートップの外周を
抜き加工にてカットして、表示部16が抜き文字状で、
表面が均一な艶消し感を呈するフィルム一体型キートッ
プ14を得た。 (実施例4)樹脂フィルム13に、積層フィルムとし
て、次に示す積層フィルムを用いた以外は実施例3と同
様に行った。すなわち、積層フィルムは、エキストルー
ジョンラミネート法を用いて、基材フィルムとしてポリ
エチレンテレフタレートフィルムの表裏面に微細な粉体
を含有したポリエチレンテレフタレートフィルムを積層
してシート化し、各ポリエステルフィルムの厚さ5μ
m、総厚50μmのものである。その結果、表面が均一
な艶消し感を呈するフィルム一体型キートップ14を得
た。 (実施例5)樹脂フィルム13に、積層フィルムとし
て、次のようなフィルムを用いた以外は実施例3と同様
に行った。すなわち、積層フィルムは、ドライラミネー
ト法を用い、ポリエチレンテレフタレートフィルムにア
クリル系接着剤を塗布し、微細な粉体としてシリカ粉
(平均粒径1〜2μm)を含有するポリエステルフィル
ムと圧着して積層させたものである。その結果、表面が
均一な艶消し感を呈するフィルム一体型キートップ14
を得た。 (実施例6)本実施例のフィルム一体型キートップ14
は、前記図3に示す構成のものである。
【0047】樹脂フィルム13に、加工フィルムとし
て、サンドブラスト法を用いて、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムに砂を吹き付けて凹凸加工をしたものを
用いた以外は実施例3と同様に行った。その結果、表面
が均一な艶消し感を呈するフィルム一体型キートップ1
4を得た。 (実施例7)樹脂フィルム13に、加工フィルムとし
て、エッチングマット法を用いて、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムにアルカリけん化液で表面をエッチン
グして凹凸加工をしたものを用いた以外は実施例3と同
様に行った。その結果、表面が均一な艶消し感を呈する
フィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例8)樹脂フィルム13に、加工フィルムとし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造工程中
にエンボスロールを用いて表面がマット化されたものを
用いた以外は実施例3と同様に行った。その結果、表面
が均一な艶消し感を呈するフィルム一体型キートップ1
4を得た。 (実施例9)樹脂フィルム13に、加工フィルムとし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルムにプレス金型
を用いて表面がマット化されたものを用いた以外は実施
例3と同様に行った。その結果、表面が均一な艶消し感
を呈するフィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例10)2軸延伸法にてシート化された厚さ50
μmの樹脂フィルムとしてのポリエチレンテレフタレー
トフィルムの裏面にポリエステル系インクを用い、印刷
にて抜き文字状の表示部16を形成した。樹脂フィルム
13を賦形用金型にて樹脂キートップ12の上面側の形
状に変形させた。その後、樹脂フィルム13をキャビテ
ィ面にシボ加工をした射出成形金型にインサートし、熱
可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を射出成形し
て、樹脂フィルム13と樹脂キートップ12を一体化さ
せた。最後に、一体化されたキートップの外周を抜き加
工にてカットして、表示部16が抜き文字状で、表面が
均一な艶消し感を呈するフィルム一体型キートップ14
を得た。
【0048】前記実施例2及び実施例3で用いた積層フ
ィルム並びに汎用ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムについて、JIS K7105に基づき測
定した3種の物性値として光沢度、ヘイズ値及び平行光
線透過率を表1に示した。
【0049】
【表1】 表1に示したように、実施例2、実施例3、実施例4及
び実施例6の積層フィルム又は表面に凹凸加工された加
工フィルムについて光沢度が汎用PETフィルムに比べ
て相当に低く、艶消し状であることがわかる。また、積
層フィルム又は表面に凹凸加工された加工フィルムのヘ
イズ値は汎用PETフィルムに比べて高く、曇り状態で
あることがわかる。さらに、積層フィルム又は表面に凹
凸加工された加工フィルムの透過率は汎用PETフィル
ムに比べて低いので、光の透過性が低いことがわかる。 (実施例11)本実施例11のフィルム一体型キートッ
プ14は、前記図1に示した構成のものである。すなわ
ち、基材フィルムとしてポリカーボネート/ポリブチレ
ンテレフタレートアロイフィルム(以下、PC/PBT
フィルムと称する)の表面に、微細な粉体としてシリカ
粉(平均粒径1〜2μm)を含有するマット材としての
熱可塑性エラストマーフィルムを熱ラミネート法にて積
層し、積層フィルムを調製した。熱可塑性エラストマー
フィルムとしては、ポリウレタンエラストマーをTダイ
押出法によって得た厚さ50μmのフィルムを使用し
た。得られた樹脂フィルム13としての積層フィルムに
ついて、その裏面のごみ、その他の異物を完全に取り除
いた。
【0050】この積層フィルムを適当な大きさに裁断
し、積層フィルム裏面にポリエステル系インクを用い、
印刷にて文字状の表示部16を形成した。さらに、ポリ
エステル系インクを用い、ベタ印刷にて装飾層15を形
成した。この積層フィルムを賦形用の金型にて樹脂キー
トップ12の上面側の形状に変形させ、さらに樹脂キー
トップ12の射出成形金型にインサートして、熱可塑性
樹脂としてのポリカーボネート樹脂を射出成形し、積層
フィルムと樹脂キートップ12を一体化させた。最後
に、一体化されたキートップの外周を抜き加工にて切断
し、表示部16が乗せ文字状で、表面が柔軟な触感を有
するフィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例12)本実施例12のフィルム一体型キートッ
プ14は、前記図2(b)に示す構成のものである。す
なわち、基材フィルムとして厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの表面に、厚さ50μmの熱
可塑性エラストマーフィルムと、積層面に凹凸を有する
保護フィルムとを熱ラミネート法にて積層し、表面に保
護フィルムを有する加工フィルムを調製した。熱可塑性
エラストマーフィルムは、ポリウレタンエラストマーを
Tダイ押出法によって得たものである。得られた加工フ
ィルムについて、その裏面のごみ、その他の異物を完全
に取り除いた。さらに、バッチ式巻取り機にてアルミニ
ウムの蒸着を行い、金属薄膜層17を積層フィルムの裏
面に形成した。このとき、金属薄膜層17の厚さを40
nmとした。
【0051】この加工フィルムを適当な大きさに裁断
し、その裏面にポリエステル系インクを用い、印刷にて
文字状の表示部16を形成した。さらに、抜き文字部分
の金属薄膜層17をアルカリエッチング加工にて除去し
た。アルカリエッチング加工については、この分野の常
法に従った。中和後十分な水洗をし、次いで乾燥後ポリ
エステル系インクを用い、印刷にて装飾層15を形成し
た。この加工フィルムを賦形用の金型にて樹脂キートッ
プ12の上面側の形状に変形させ、さらに樹脂キートッ
プ12の射出成形金型にインサートして、熱可塑性樹脂
としてのポリカーボネート樹脂を射出成形し、加工フィ
ルムと樹脂キートップ12を一体化させた。最後に、一
体化されたキートップの外周を抜き加工にて切断し、保
護フィルムを剥離して凹凸を転写形成した。その結果、
表示部16が抜き文字状で、表面が柔軟な触感を有する
フィルム一体型キートップ14を得た。 (実施例13)本実施例13のフィルム一体型キートッ
プ14は、前記図3に示す構成のものである。すなわ
ち、基材フィルムとしてPC/PBTフィルムの表面
に、微細な粉体としてシリカ粉(平均粒径1〜2μm)
を含有するマット材としての熱可塑性エラストマーフィ
ルムと、積層面に凹凸を有する保護フィルムとを熱ラミ
ネート法にて積層し、表面に保護フィルムを有する積層
フィルムを調製した。熱可塑性エラストマーフィルムと
しては、ポリウレタンエラストマーをTダイ押出法によ
って得た厚さ50μmのフィルムを使用した。得られた
積層フィルムを用い、実施例3と同様にしてフィルム一
体型キートップ14を得た。このフィルム一体型キート
ップ14の表面は柔軟な触感を有していた。
【0052】上記の実施例11〜13について、光沢度
(%)、ヘイズ値(%)及び平行光線透過率(%)を実
施例2〜6と同様に測定した。それらの結果を下記の表
2に示した。
【0053】
【表2】 表2に示したように、実施例11、実施例12及び実施
例13の積層フィルム又は表面に凹凸加工された加工フ
ィルムについて光沢度が汎用PETフィルムに比べて相
当に低く、艶消し状であることがわかる。また、積層フ
ィルム又は加工フィルムのヘイズ値は汎用PETフィル
ムに比べて高く、曇り状態であることがわかる。さら
に、積層フィルム又は加工フィルムの透過率は汎用PE
Tフィルムに比べて低いので、光の透過性が低いことが
わかる。
【0054】なお、本発明は前記実施形態を次のように
変更して実施することも可能である。 ・ 樹脂キートップ12の表面と樹脂フィルム13とを
一体化する際に接着剤や粘着剤を用いて接合してもよ
い。
【0055】・ 基材フィルムとマット材としてのフィ
ルムとの積層フィルムにおいて、マット材としてのフィ
ルムを複数用い、それらのフィルムに含有される粉体の
種類又は含有量を変えてもよい。
【0056】・ 基材フィルムに施す凹凸加工による凹
凸部19は、凹部と凸部が交互に均等に形成されていな
くてもよく、凹部と凸部の平面形状を変えたり、凹部の
深さや凸部の高さを変えたり、凹部と凸部の密度を変え
ることも可能である。
【0057】・ 樹脂キートップ12の裏面に、塗料を
塗布して文字、記号等の表示部16や絵柄などの装飾層
15を形成してもよい。さらに、実施形態又は実施例よ
り把握される技術的思想について以下に記載する。
【0058】(1) 前記粉体は、平均粒径が40μm以
下のものである請求項1又は請求項2に記載のフィルム
一体型キートップ。このように構成した場合、樹脂フィ
ルムの透光性及び均一な艶消し感を向上させることがで
きる。
【0059】(2) 前記樹脂フィルムは、装飾層、表示
部及び金属薄膜層の少なくとも1種を介して樹脂キート
ップの表面側に一体化されている請求項1から請求項3
のいずれか一項に記載のフィルム一体型キートップ。こ
のように構成した場合、装飾層による装飾、表示部によ
る表示又は金属薄膜層による金属光沢を発揮させること
ができる。
【0060】(3) 前記加工フィルムの凹凸加工は、射
出成形用金型のキャビティ面に設けられた凹凸部に基づ
いて射出成形を実施する際に行われるものである請求項
3に記載のフィルム一体型キートップ。このように構成
した場合、フィルム一体型キートップを射出成形法によ
って成形する際に、同時に樹脂フィルムに凹凸加工を施
すことができ、製造効率が良い。
【0061】(4) 樹脂フィルムの表面には剥離可能な
保護フィルムが積層されている請求項1から請求項4の
いずれか一項に記載のフィルム一体型キートップ。この
ように構成した場合、フィルム一体型キートップの使用
前にはその表面を保護することができ、使用時には保護
フィルムを剥がして使用に供することができる。
【0062】(5) 前記保護フィルムの表面には凹凸が
形成され、その凹凸が樹脂フィルムに転写されるように
構成されている上記技術的思想(4)に記載のフィルム一
体型キートップ。このように構成した場合、樹脂フィル
ムの表面に凹凸を容易に形成することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
め、次のような効果を奏する。請求項1から請求項3に
記載の発明のフィルム一体型キートップによれば、樹脂
フィルムとして所定のマットフィルム、積層フィルム又
は加工フィルムを用いることにより、良好な透光性及び
艶消し感を発揮することができる。
【0064】請求項4に記載の発明のフィルム一体型キ
ートップによれば、請求項2又は請求項3に記載の発明
の効果に加え、表面に柔軟な触感を付与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のフィルム一体型キートッ
プを示す縦断面図。
【図2】 (a)及び(b)は、本発明の別形態のフィ
ルム一体型キートップを示す縦断面図。
【図3】 本発明の別形態のフィルム一体型キートップ
を示す縦断面図。
【図4】 フィルム一体キーシートを示す斜視図。
【符号の説明】
12…樹脂キートップ、13…樹脂フィルム、14…フ
ィルム一体型キートップ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂キートップの表面側に樹脂フィルム
    が一体化され、該樹脂フィルムが、透光性を有する程度
    に微細な粉体を含有するマットフィルムであることを特
    徴とするフィルム一体型キートップ。
  2. 【請求項2】 樹脂キートップの表面側に樹脂フィルム
    が一体化され、該樹脂フィルムが、基材フィルムの少な
    くとも片面に、透光性を有する程度に微細な粉体を含有
    する樹脂より形成されるマット材を積層加工してなる積
    層フィルムであることを特徴とするフィルム一体型キー
    トップ。
  3. 【請求項3】 樹脂キートップの表面側に樹脂フィルム
    が一体化され、該樹脂フィルムが、透光性を有する基材
    フィルム又はその少なくとも片面に透光性を有する程度
    に微細な粉体を含有する樹脂より形成されるマット材を
    積層加工してなる積層フィルムの少なくとも表面に凹凸
    加工された加工フィルムであることを特徴とするフィル
    ム一体型キートップ。
  4. 【請求項4】 前記樹脂は熱可塑性エラストマーである
    請求項2又は請求項3に記載のフィルム一体型キートッ
    プ。
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