JP2003248111A - 光ディフューザ - Google Patents

光ディフューザ

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JP2003248111A JP2002363619A JP2002363619A JP2003248111A JP 2003248111 A JP2003248111 A JP 2003248111A JP 2002363619 A JP2002363619 A JP 2002363619A JP 2002363619 A JP2002363619 A JP 2002363619A JP 2003248111 A JP2003248111 A JP 2003248111A
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film
polymer
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Cheryl J Kaminsky
ジェイ カミンスキー シェリル
Robert Paul Bourdelais
ポール ボーデレイス ロバート
Thomas M Laney
マイルズ ラネー トーマス
Michael R Brickey
アール ブリッキー マイケル
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光透過効率を改善すると同時にスペキュラー
光源を拡散させるために、画像照明光源の光拡散を改善
し、角度に対する色温度を一様にする光ディフューザを
提供する。 【解決手段】 ミクロボイドを組み込んだポリマーフィ
ルムを含んでなる光ディフューザであって、前記フィル
ムが、500nmのところで少なくとも65%の拡散光
透過効率を有し、そして前記ミクロボイドが、40°Kを
超えない平均重みつきバランス化色温度変動(ΔT)を
提供するのに十分な大きさ、形状および頻度を有する光
ディフューザ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスペキュラー光のた
めのディフューザに関する。好ましい形において、本発
明は、背面投射液晶表示装置のための背面照明ディフュ
ーザに関する。
【0002】
【従来の技術】光を散乱または拡散させる光学構造は概
ね2つの方式のうちの一方で、すなわち:(a)光を多
数の方向に屈折または散乱させるために表面粗さを利用
する表面ディフューザとして;または(b)フラットな
表面と、埋め込まれた光散乱素子とを有するバルク・デ
ィフューザとして機能する。
【0003】前者の種類のディフューザは通常、空気に
曝された粗い表面と共に利用され、ディフューザの材料
と周囲媒質との最大に生じ得る屈折率差、ひいては入射
光の角度の最大の広がりを提供する。しかしこのタイプ
の従来の光ディフューザには、2つの主な欠点、つま
り、高度の背後散乱および空気接触の必要性、を有する
ものがある。背後散乱は、光が適正にディフューザを通
過すべきときに、光の重要な部分を反射させて出発源に
戻し、光学系の効率を低下させてしまう。第2の欠点、
つまり、粗面が適正に作業するために空気と接触状態に
なければならないという要件は、結果としてやはり効率
を低下させてしまうことがある。ディフューザの入力面
および出力面の双方が、別の材料、例えば接着剤の内側
に埋め込まれる場合には、ディフューザの光分散能力は
望ましくないレベルに低下してしまう。
【0004】第2のタイプのディフューザの一つの種類
の場合、バルク・ディフューザ、つまり、第2の屈折率
を有する小さな粒子または球体が、ディフューザの一次
材料内部に埋め込まれている。別の種類のバルク・ディ
フューザの場合、ディフューザ材料の屈折率がディフュ
ーザ本体全体にわたって変化し、従って、材料を通過す
る光が種々異なる点で屈折または散乱させられることに
なる。高角度出力分布が求められる場合には、ディフュ
ーザは一般に、同じ光散乱出力を有する面ディフューザ
よりも厚くなる。しかしバルク・ディフューザが薄く形
成されると、大抵の用途にとって望ましい特性であるデ
ィフューザの散乱能力は、余りにも低くなるおそれがあ
る。
【0005】前述の不都合にも関わらず、埋込み型ディ
フューザが望ましく、第1のタイプのディフューザが適
当でないような用途がある。例えば、ディフューザを損
傷から保護するために、出力偏光層と液晶表示システム
の外側ハードコート層との間に、ディフューザ層を埋め
込むこともできる。加えて、他の材料に埋め込まれたと
きに広い光散乱出力を維持し、低い光背面散乱ひいては
従来のディフューザよりも高い光学的効率を有するディ
フューザが高く望まれる。
【0006】一般的な照明の明かりは、「白色」光(即
ち、その発光が「白色」を表す色スペクトルまたは色の
混合を有する)を生成するように設計されている。白熱
灯では、白色光を生成するために約2800Kの温度にフィ
ラメントが加熱される。白熱灯は、一緒に配合されて白
色光を与える連続する色スペクトルを放つ。また、白色
光は、いくつかの特定の色、例えば、赤、緑および青を
混合することによっても生成される。色の特性の1つ
は、「相関色温度」またはより簡単にいうとその色に適
合する黒体源の温度に等しい色温度である。白色光源の
色温度は約2500°K〜8000°Kの範囲に広がる。好まし
い範囲は3000°K〜6000°Kの範囲である。
【0007】明かりの色温度は製造時に固定される。低
圧蛍光灯では、色温度はバルブの蛍光皮膜によって決め
られる。一般的には、いくつかの別々の色温度選択が入
手可能である。例えば、「温白色」(3000°K)「ナチ
ュラル」(3500°K)「冷白色」(4100°K)および
「デーライト」(5500°K)である。特定の色温度の選
択は、種々の心理学的因子および社会的因子に依存す
る。色温度の100°Kシフトは、観者の75%が違いを
認識する認識可能な差である。
【0008】米国特許第6,093,521号明細書に記載され
た写真用部材は、前記部材の上面に設けられた少なくと
も1つの感光性ハロゲン化銀層と、前記部材の底面に設
けられた少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀層と、少
なくとも1つのボイドを有するポリエステルポリマー層
から成るポリマーシートと、ボイドを有しないポリエス
テルポリマーから成る少なくとも1つの層とから成り、
画像形成部材が38〜42%の透過率を有する。米国特
許第6,093,521号明細書に記載されたボイドを有する層
は、静止画像を照明するために用いられる従来のライト
ボックス内で利用される背面照明を拡散するものである
が、38〜42%の透過率では、液晶ディスプレイに用
いられた場合、観察者の眼に充分な光は届かない。典型
的には、液晶表示装置の場合、背面照明ディフューザ
は、ディフューザに入射した光の最小65%、好ましく
は最小80%を透過可能でなければならない。
【0009】米国特許第6,030,756号明細書(Bourdelais
他)に記載された写真要素は、透明ポリマーシートと、
少なくとも1つの二軸延伸ポリオレフィンシート層と、
少なくとも1つの画像層とから成り、ポリマーシートは
20〜100ミリニュートンの剛性を有し、二軸延伸ポ
リオレフィンシートは35%〜90%のスペクトル透過
率を有し、二軸延伸ポリオレフィンシートは65%反射
密度を有する。米国特許第6,030,756号明細書
に記載された写真要素は前面のハロゲン化銀を背面のハ
ロゲン化銀画像から分離するものの、ボイドを有するポ
リオレフィン層は、過度に多くの光を拡散し、暗い液晶
表示画面を形成することになる。さらに、シートへの白
い顔料の添加は、背面照明の許容できないほどの散乱を
引き起こす。
【0010】米国特許第5,223,383号明細書には、反射
性または拡散透過性支持体を含有する写真要素が開示さ
れている。この特許明細書に開示されている材料および
方法は、反射性写真用製品に適しているものの、光エネ
ルギー透過率(40%未満)は、液晶ディスプレイには
適さない。それというのも、40%未満の光透過率は、
許容できないほどLC装置の明るさを低下させるからで
ある。
【0011】米国特許第4,912,333号明細書において
は、エックス線増感紙が、画像形成速度および鮮明さの
改善のために、ミクロボイドを有するポリマー層を利用
し、これにより反射性小型レンズを形成する。米国特許
第4,912,333号明細書に開示された材料は、エックス線
エネルギーを透過することはできるが、この材料の可視
光線エネルギー透過性は、LC装置にとっては受け入れ
がたいほど極めて低い。
【0012】米国特許第6,177,153号明細書には、液晶
装置において光の視野角を拡張するための孔を含有する
延伸ポリマーフィルムが開示されている。米国特許第6,
177,153号明細書に開示された孔は、二次延伸中に溶液
流延ポリマーを応力破壊することにより形成される。入
射光を成形する一方で視野角を拡張するこのような材料
のアスペクト比は、光を均一には拡散せず、また、液晶
によって形成された画像を不均一に照明することにな
る。さらに、ボイドを形成するための開示方法によって
もたらされるボイドの大きさおよびボイドの分布は、光
拡散および光透過の最適化を可能にしない。上記特許明
細書の例1において報告された90%の透過率は、可視
波長および不可視波長を統合した400〜1500nm
の波長を含む。しかし500nmにおける透過率は、入
射光の30%未満である。このような値は、液晶ディス
プレイのような画像ディスプレイに役立ついかなる拡散
フィルムにも受け入れがたい。
【0013】米国特許第6,217,184号明細書には、一様
な色を有する照明光の発光色温度を改善する装置が開示
されている。色温度を改善するためには、色味剤を光ガ
イドに加える。量とタイプは光源からの距離による。開
示されている色味剤は、可視光の散乱と吸収を生じる。
【0014】米国特許第6,147,733号明細書では、塗布
されたマイカ粒子(無機粒子)を用いてリア照明光源の
色を調節している。2種類のマイカパワーを用いて干渉
光フィルターを作製する。
【0015】液晶ディスプレイ装置の従来技術の色温度
は、LC画像の所望の色温度を生成するように示した色
混合を実現するために、異なるレベルで電源供給される
2種類の光源を利用することから得ていた。この方法は
効果的ではあるが、相変わらず高価であり、バッテリー
電源供給のポータブル装置にとって非常受け入れられな
い消耗をもたらしていた。
【0016】
【特許文献1】米国特許第4,912,333号明細書
【特許文献2】米国特許第5,223,383号明細書
【特許文献3】米国特許第6,030,756号明細書
【特許文献4】米国特許第6,074,788号明細書
【特許文献5】米国特許第6,093,521号明細書
【特許文献6】米国特許第6,177,153号明細書
【特許文献7】米国特許第6,217,184号明細書
【0017】
【発明が解決しようとする課題】拡散光透過効率を改善
するために、画像照明光源の光拡散を改善すること、そ
してスペキュラー光源を拡散させると同時に、角度に対
する色温度を一様にすることが依然として必要である。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ミクロボイド
を組み込んだポリマーフィルムを含んでなる光ディフュ
ーザであって、前記フィルムが、500nmのところで
少なくとも65%の拡散光透過効率を有し、そして前記
ミクロボイドが、40°Kを超えない平均重みつきバラン
ス化色温度変動を提供するのに十分な大きさ、形状およ
び頻度を有する光ディフューザを提供する。本発明はさ
らに、背面照明画像形成媒体、液晶表示素子および液晶
表示装置を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は従来技術を上回る多数の
利点を有する。本発明は、一般に背面投射表示装置、例
えば液晶表示装置に使用されるスペキュラー光源の拡散
を可能にする。さらに本発明は、光源に拡散を提供する
一方、高い光透過率を有する。光ディフューザの光透過
率は、液晶表示装置にとって重要である。それというの
も、高い透過値は、液晶ディスプレイがより明るくなる
のを可能にし、または、明るさのレベルを同じに保て
ば、背面照明のための電力消費を軽減することができ、
従って、ノートブック型コンピュータに共通する電池式
液晶装置の寿命を延ばすことになるからである。本発明
のボイドを有するポリマー層は、多くの液晶装置に要求
される所望の拡散および光透過率を達成するように変え
ることができ、従って、本発明の材料は、液晶ディスプ
レイ市場において製品への急速に変化する要求にすぐに
反応することができる。
【0020】本発明は、粗面を有する従来の光ディフュ
ーザと、液晶表示装置において使用される明るさ増強フ
ィルムとの間のエアギャップの必要性を無くする。エア
ギャップを排除することによって、ディフューザ材料を
液晶ディスプレイ内の他のフィルム構成部分に接着する
ことができるので、ユニットの質量は軽くなり、コスト
が軽減される。
【0021】冷蛍光管灯光源の各点のところで、観者が
垂線から離れるとき色シフトが存在する。観者が垂線か
ら離れると、色温度がシフトして、光の色が変化する。
視野角の関数として色温度がシフトすることは、例え
ば、コンピュータゲーム、コンピュータグラフィックス
およびTVのような高品質表示の場合、問題である。こ
のシフトは100°Kを超える(認識可能な差を超える、
これは観者の75%が色変化を検出するであろうことを
意味する)ことが多い。光源が角度に対して不変なまま
であることが必要である。例えば、光源がLCDディス
プレイの裏面の冷蛍光管である場合、この角度に対する
色シフトは、目で見る画像の角度に対する色シフトの原
因であり、垂線をはずれる画像を容認できないものとす
る。ミクロボイドが角度に対する色温度補正を提供する
大きさ、形状および頻度を有する、ミクロボイドを組み
込んだポリマーフィルムを含んでなる光ディフューザを
用いると、平均重みつきバランス化色温度変動を40°K
より下に低下させる。
【0022】本発明は従来技術のボイドを有するポリマ
ーフィルムには典型的な、無機粒子を含有しない。無機
粒子は、背面光源の望ましくない散乱を引き起こし、液
晶表示装置の透過効率を減少させる。さらに、ディフュ
ーザの弾性率および引掻き抵抗性が改善されて、液晶装
置の組み立て作業中により頑丈なディフューザをもたら
す従来のキャストコーティングされたポリマーディフュ
ーザを上回る。これらの利点およびその他の利点は、以
下の詳細な説明から明らかになる。
【0023】「LCD」という用語は、画像形成のため
に液晶を利用するあらゆる背面投射表示装置を意味す
る。「ディフューザ」という用語は、スペキュラー光
(一次方向を有する光)を拡散して拡散光(ランダムな
光方向を有する光)にすることのできるあらゆる材料を
意味する。「光」という用語は可視光を意味する。「拡
散光透過効率」という用語は、500nmにおける総透
過光百分率に対する、500nmにおける拡散透過光百
分率の比に100を掛け算したものである。「ポリマー
フィルム」という用語は、ポリマーから成るフィルムを
意味する。「ポリマー」という用語はホモポリマーおよ
びコポリマーを意味する。ミクロビーズという用語は、
典型的には限定凝集プロセスを用いて合成されたポリマ
ー球を意味する。このようなミクロビーズ球の大きさは
0.2〜30μmの範囲にあることができる。ミクロビ
ーズ球の大きさは好ましくは0.5〜5.0μmの範囲
にある。ミクロボイドという用語は、延伸中の延伸ポリ
マーフィルムにおいて形成された微細孔を意味する。こ
れらの微細孔は、無機粒子、有機粒子、またはミクロビ
ーズによって誘導される。これらのボイドの大きさは、
ボイドを誘導するのに使用された粒子またはミクロビー
ズの大きさによって、また、延伸ポリマーフィルムを延
伸させるのに用いられた延伸比によって決定される。微
細孔は、フィルムのマシン方向およびマシン方向に対し
て横方向において、0.6〜150μmの範囲にあるこ
とができる。微細孔の高さは0.2〜30μmの範囲に
あることができる。好ましくはマシン方向およびマシン
方向に対して横方向における微細孔の大きさは1.5〜
25μmの範囲にある。好ましくは微細孔の高さは0.
5〜5.0μmの範囲にある。「実質的に円形」という
用語は、長軸が短軸の二倍以下である幾何学的形状を示
す。
【0024】背面照明のより良い制御および管理が、液
晶ディスプレイ(LCD)を技術的に進歩させている。
LCDスクリーンおよびその他の電子ソフトディスプレ
イ媒体は、第一にスペキュラー(高指向性)蛍光管で背
面照射される。ディスプレイ域全体にわたって光を均一
に分配し、その光をスペキュラー光から拡散光に変える
ために、拡散フィルムが使用される。ディスプレイ・ス
タックの液晶区分を出た光は狭いカラムとして離れ、再
分散させられなければならない。ディスプレイのこのよ
うな区分で、ディフューザが使用され、ディフューザは
視野角を向上するために、選択的に光を水平方向に広げ
る。
【0025】可視光が種々の屈折率を有する材料を通過
するにつれて散乱することにより、拡散が達成される。
このような散乱は光エネルギーのための拡散媒体を生成
する。光透過率と拡散との間には逆の関係があり、これ
ら2つのパラメータの最適な組み合わせを、それぞれの
適用に応じて見出さなければならない。
【0026】背面ディフューザは、光源のすぐ前面に配
置され、スペキュラー光を拡散光に変えることにより、
ディスプレイ全体にわたって光を均一にするのに使用さ
れる。拡散フィルムは単純な光学構造から成っており、
これにより光を全ての方向に広げる。LCD背面照明を
拡散するための従来の方法は、異なる屈折率を有するポ
リマーフィルムを積層し、フィルム上にパターンをエン
ボス加工するか、または、艶消し樹脂またはビーズをフ
ィルムにコーティングすることを含む。前面ディフュー
ザの役割は、液晶(LC)から出て来た光を、方向性選
択により広げることである。この光は高い効率を得るよ
うに、圧縮されて密なビームになってLCに入る。そし
て光はLCを出るときには、狭い光カラムとして射出す
る。ディフューザは光学構造を用いることにより、この
光を選択的に広げる。ほとんどの企業は、光を1つの軸
に沿って選択的に伸長するように、楕円形ミクロレンズ
を形成する。楕円形に形成された、ポリマーマトリック
スにおけるポリマー、および、化学的または物理的な手
段により形成された表面ミクロレンズは、このような方
向性を達成する。この発明は、専ら光を均一に分散させ
るための光拡散応用の周辺に焦点を絞ったものである。
【0027】用語「平均重みつきバランス化色温度変
動」またはΔTは、水平および垂直方向の測定角の増加
に対して、垂線方向での光源の色温度に対する色温度の
平均変動を意味する。「平均重みつきバランス化色温度
変動(ΔT)」の式は次のとおりである: 角度0°(光源に対して垂線方向)〜60°の場合
【0028】
【数1】
【0029】角度0°(光源に対して垂線方向)〜−6
0°の場合
【0030】
【数2】
【0031】ここで、度で測定したT角度は、特定の角
度での色温度である。驚くことに、特定の大きさ、形状
および頻度を有するミクロボイドを含有するミクロボイ
ド化ポリマーが、光源の色温度を効率よく平均化させる
ことが判った。本発明は入射光を均一に散乱させ、光源
の色温度を平均化させるフィルムを提供する。本発明の
延伸フィルムは、従来のフィルム製造設備を用いて高生
産性で作製することができる。本発明の延伸フィルム
は、ミクロボイドを含有する、ボイドを有する熱可塑性
樹脂層を利用する。ポリマーマトリックス中に空気から
成るミクロボイドが設けられていることが好ましく、こ
のようなミクロボイドが、LCD装置の光拡散を形成す
るためにポリマーシート上の表面粗さに依存する従来の
ディフューザ材料と比べて、極めて効率的な光ディフュ
ーザであることが判った。
【0032】空気を含有するミクロボイドを有する層
は、ボイド内に含有された空気(n=1)とポリマーマ
トリックス(n=1.2〜1.8)との間に大きな屈折
率差を有する。このように大きな屈折率差は、秀でた拡
散と高い光透過率とを可能にする。光透過率が高いと、
LCD画像は明るくなり、かつ/または、光のための電
力所要量が低減され、従って電池寿命が延びることにな
る。本発明のディフューザ材料の好ましい拡散光透過率
は65%よりも高い。ディフューザ光透過率が60%未
満であると、充分な光量がディフューザを通ることがで
きず、従ってディフューザは効率的でなくなる。ミクロ
ボイドを有する熱可塑性樹脂層のより好ましい拡散光透
過率は、80%を上回る。80%の拡散透過率は、LC
装置が電池寿命を改善し、スクリーンの明るさを増大す
ることを可能にする。ボイドを有する熱可塑性樹脂層の
最も好ましい拡散透過率は、87%を上回る。87%の
拡散透過率は、背面光源の拡散を可能にし、LC装置の
明るさを最大化して、LCスクリーンが自然の日光と競
合しなければならないような屋外使用のためのLC装置
の画像品質を充分に改善する。
【0033】ミクロボイドを組み込んだポリマーフィル
ムを含んでなる光ディフューザであって、フィルムが、
500nmのところで少なくとも65%の拡散光透過効
率を有し、ミクロボイドが、40°Kを超えない平均重み
つきバランス化色温度変動を提供するのに十分な大き
さ、形状および頻度を有する光ディフューザが好まし
い。光の色温度のバランスをとり、同時に光源を拡散す
ることによって、本発明の材料は液晶装置の明るさを改
善し、視野角の関数としての色変動を減少させる。色温
度は分光計によって測定される。拡散フィルムを冷蛍光
管(典型的には、LCDバックライト)で照らした。分
光光度計は、試料に対して垂線方向の角度および増分2
0度で両側に60度のところで、総輝度および色温度を
測定した。
【0034】5〜40度の平均重みつきバランス化色温
度変動が好ましい。50度を超える平均重みつきバラン
ス化色温度変動は大きな改善を提供しないので、液晶装
置の購入者にとって大きな価値はない。2度未満の平均
重みつきバランス化色温度変動は(購入者に大きな改善
を提供するが)、得るのが困難であり、延伸ポリマーを
用いるボイド化プロセスから得るには困難な極小エアボ
イド(2μm3未満)が必要である。
【0035】最も好ましい平均重みつきバランス化色温
度変動は、5〜20度である。この範囲の平均重みつき
バランス化色温度変動が、拡散透過光と光源の角度に対
する色温度バランスとの間に最適なバランスを提供す
る。
【0036】本発明の別の態様では、水平平均重みつき
バランス化色温度変動が、好ましくは、5〜40度であ
る。この水平変動がLC装置の偏軸目視の大部分を占め
る。例えば、TVは主として同じ鉛直面内であるが、種
々の水平面内(TVを自宅で見る場合は120度コーン
が多い)で見る。水平面内の角度の関数としての色バラ
ンスが、液晶テレビの場合大きな改善を提供する。角度
の関数としての色温度の場合の水平方向の改善対鉛直方
向の改善は、ボイドの幾何学的配置による。
【0037】本発明のさらに別の態様では、冷蛍光管光
源平均重みつきバランス化色温度変動が、40%〜98
%減少されるのが好ましい。例えば、蛍光管光源は10
0度の平均重みつきバランス化色温度変動を有する。本
発明のミクロボイドを有するディフューザフィルム追加
することによって、この変動は40%〜98%低下、即
ち、2〜60度になる。ディスプレイの広角目視に大き
な影響を与えるためには、光源ΔTが少なくとも40%
は減少しなければならない。98%以上の低下は、得る
のが非常に困難であり、延伸ポリマーを用いるボイド化
プロセスから得るには困難な極小エアボイド(2μm3
未満)が必要である。
【0038】本発明のミクロボイドは実質的には空気な
ので、空気含有ボイドの屈折率は1である。エアボイド
と熱可塑性マトリックスとの間の屈折率差は0.2を上
回ることが好ましい。屈折率差が0.2を上回ると、L
CD背面光源の秀でた拡散が可能になり、また、屈折率
差が0.2を上回ると、薄膜内での大量拡散が可能にな
ることが判っている。この大量拡散により、LCD製造
者はLCスクリーンの厚みを低減することができる。熱
可塑性樹脂層は好ましくは、鉛直方向において、0.2
を上回る少なくとも4つの屈折率変化を有している。4
つ以上の屈折率変化は、大抵のLC装置に充分な拡散を
提供することが判っている。鉛直方向における屈折率差
が30個以上あると、秀でた拡散が可能になる一方で、
透過光量が著しく低減され、LC装置の明るさが著しく
低下する。
【0039】本発明の熱可塑性光ディフューザは典型的
には他の光学ウェブ材料との組み合わせで使用されるの
で、500MPaを上回る弾性率を備えた光ディフュー
ザが好ましい。弾性率が500MPaを上回ると、光デ
ィフューザを他の光ウェブ材料と組み合わせるために、
この光ディフューザに感圧接着剤を被着することが可能
になる。さらに、この光ディフューザは機械的に強靭な
ので、繊細で製造しにくい従来のキャスト拡散フィルム
と比べて、組み立てプロセスの困難により良好に耐える
ことができる。0.6GPaを上回る耐衝撃性を有する
光ディフューザが好ましい。衝撃抵抗が0.6GPaを
上回ると、光ディフューザは引掻きおよび機械的変形に
抵抗することができる。このような機械的変形は望まし
くない不均一な光拡散を引き起こすおそれがあり、これ
によりLC装置に「ホット」スポットを生じさせる。
【0040】光ディフューザの厚みは好ましくは250
μm未満であり、より好ましくは12.5〜50μmで
ある。LC装置の目下のデザイン動向としては、より軽
量でより薄い装置が好まれる。光ディフューザの厚みを
250μmに低減することにより、LC装置をより軽量
により薄く製造することができる。さらに、光ディフュ
ーザの厚みを低減することにより、光透過を低減するこ
とによってLC装置の明るさを改善することができる。
光ディフューザのより好ましい厚さは、12.5〜50
μmである。このような厚さにより、光ディフューザを
LC装置内の他の光学材料、例えば明るさ増強フィルム
と便宜良く組み合わせることができる。さらに、光ディ
フューザの厚さを低減することにより、ディフューザの
材料含有量が低減される。
【0041】光ディフューザ全体にわたるディフューザ
の厚み均一性が0.10μmであることが好ましい。厚
み均一性は、ディフューザの最大厚みとディフューザの
最小厚みとの間のディフューザの厚み差として定義付け
される。本発明の光ディフューザを延伸することによ
り、ディフューザの厚み均一性は0.10μm未満であ
り、キャストコーティングされたディフューザと比べ
て、LC装置全体にわたってより均一な光拡散が可能に
なる。LC市場がより大きなサイズ(40cm以上の対
角線)に移行するのに伴って、光拡散の均一性は重要な
画像品質パラメータとなる。拡散ウェブ全体にわたって
0.10μm未満の厚み均一性を備えたボイドを有する
光ディフューザを提供することにより、画像の品質が維
持される。
【0042】本発明のディフューザ素子に摩耗抵抗およ
び引掻き抵抗を提供するために、強靭なポリマー、架橋
ポリマーを使用して、層の滑性を改善するか、または、
艶消し粒子を添加することにより摩擦係数の低下を助け
ることが望ましい。
【0043】本発明の1つの実施態様は、平滑層の上面
に設けられた皮膜形成ポリマーバインダ、滑剤、艶消し
充填剤粒子、またはビーズから成る。引掻き傷および/
または指紋付着を最小化するための好ましい実施態様
は、滑剤、皮膜形成ポリマーバインダ、および艶消し充
填剤粒子から成る。前記滑剤は、シリケート、シリコー
ンを基剤とする物質、脂肪酸、脂肪酸誘導体、アルコー
ル、アルコール誘導体、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド、脂肪酸の多価アルコールエステル、パラフィン、カ
ルナバワックス、天然ワックス、合成ワックス、石油ワ
ックス、鉱物ワックスおよびフルオロ含有物質から成る
群から選択することができる。前記皮膜形成バインダ
は、ポリウレタン、酢酸セルロース、ポリ(メチルメタ
クリレート)、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリ酢酸ビニル、タンパク質、タンパク質誘導
体、セルロース誘導体、多糖類、ポリ(ビニルラクタ
ム)、アクリルアミドポリマー、ポリ(ビニルアルコー
ル)、ポリ(ビニルアルコール)の誘導体、加水分解さ
れたポリ酢酸ビニル、メタクリレートのポリマー、アル
キルアクリレートのポリマー、スルホアルキルアクリレ
ートのポリマー、ポリアミド、ポリビニルピリジン、ア
クリル酸ポリマー、マレイン無水物コポリマー、ポリ酸
化アルキレン、メタクリルアミドコポリマー、ポリビニ
ルオキサゾリジノン、マレイン酸コポリマー、ビニルア
ミンコポリマー、メタクリル酸コポリマー、アクリロイ
ルオキシアルキルスルホン酸コポリマー、ビニルイミダ
ゾールコポリマー、硫化ビニルコポリマー、スチレンス
ルホン酸含有ホモポリマー、スチレンスルホン酸含有コ
ポリマー、ゼラチン、およびこれらの組み合わせから成
る群から選択することができる。前記充填剤粒子は、艶
消しビーズ、シリカ、ガラス・ビーズ、顔料およびポリ
マービーズ、例えばメタクリレート・ビーズから成る群
から選択することができる。
【0044】本発明の平滑層に被着された、引掻き抵抗
性を有する層は、水性コーティング組成物または溶剤コ
ーティング組成物から適用することができる。強靭なバ
インダを使用することにより、耐摩耗性および引掻き抵
抗性が改善される。なぜならば、問題を発生させるのに
より大きな力が必要となるからである。ポリマーは、5
00nm未満の平均粒度を有してよく、水不溶性滑剤で
含浸されてよい。ポリマー粒子は、画像形成要素の観察
側のための表面保護層を形成し、表面滑り特性と、物理
的かつ機械的な引掻きおよび摩耗に対する抵抗とを提供
するのに使用される。シリケートのような材料は、保護
シールドにおいて使用されてもよい。シリケートは硬質
粒子であり、強靭なバインダおよび滑剤との組み合わせ
で使用される場合には、シールド層の表面積を低減し、
このことが画像形成要素の滑り摩擦をさらに改善するこ
とにより、付加的な保護作用をもたらす。引掻き傷およ
び/または指紋付着を最小化するために上側シールドに
使用することができる好ましいバインダは、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、エポキシ、および/またはゼラ
チンである。なぜならばこれらの物質は、摩耗だけでな
く黄ばみに対しても抵抗を有する、透明で強靭な硬質層
を形成するからである。好ましい上側シールドに添加し
てよい付加的な物質の一例としては、高脂肪酸のワック
スエステル、カルナバワックス、フルオロ含有物質、シ
リケート、シリカおよびポリマービーズが挙げられる。
【0045】本発明の別の実施態様の場合、平滑層の1
つまたは複数の層が、架橋ウレタンコーティングを備え
ている。架橋ウレタンコーティングは、ディフューザ・
シートの取り扱い中、引掻き傷および指紋付着に対する
強靭な表面抵抗を提供する。さらに、ウレタンコーティ
ングは「光学的に」透明であり、2%未満しか光透過率
を減少させない。ディフューザ・シートが、手持ち式フ
ラッシュライトカバーのように環境と接触する場合、引
掻き傷を低減する硬質架橋ポリウレタンポリマーは高価
値を有する。
【0046】用語「x/y/z大きさ」は、x、yまた
はz方向のボイドの長さを意味する。ポリマーのボイド
のx/y/z大きさは、ボイドの幾何学的配置を記載す
る。z方向は光路に対して平行方向である。xおよびy
方向は光路に対して直角の平面内にある。用語「頻度」
は単位容積当たりのボイド数を意味する。例えば、ディ
フューザ・シートは7/cm3の頻度を有する。
【0047】本発明の好ましいディフューザ材料は、製
造の容易性から2つのボイドを有する層を含み、多層フ
ィルム構造に見られる利点を提供する。
【0048】好ましくは、このポリマーフィルムは少な
くもと2層のボイドを有する層および少なくとも1層の
ボイドを有しない層を含んでなり、より好ましくは、ボ
イドを有しない層によって分離された少なくもと2層の
ボイドを有するポリマー材料である。このボイドを有し
ない層は、ポリマー処理助剤等の添加物のより有効な場
所であるために好ましい。添加物を含む層の前後で拡散
するという利点を有するので、ボイドを有しない層の位
置はボイドを有するフィルムの2層間にあるのが好まし
い。
【0049】ポリマーフィルムは一体となった複数の層
を含む。「一体」とは、複数の層が製造時に同時に一緒
に形成され、フィルムを組み合わせて形成されないこと
を意味する。処理工程を減らし、オプティカルコンタク
トのフィルム界面を創成するので、一体となった複数層
が好ましい。さらに、一体層は優れた層間接着を提供す
る。
【0050】好ましくは、ポリマーフィルムはディフュ
ーザフィルの層に添加されて、フィルム処理を補助し、
またはフィルムの色を変える添加物を含む。好ましく
は、幾何学形状および頻度が異なる複数のボイド化層を
備えた光ディフューザは、同じ厚みそして幾何学形状ま
たは頻度の単一のボイド化層と比較して、拡散光透過効
率を500nmのところで少なくとも10%改善する。
拡散光透過効率が10%増加することは、LCDの単層
フィルム上に「スタック」されたミクロボイドを有する
拡散フィルムを使用する非常に大きな利点である。
【0051】本発明の光ディフューザの場合、ミクロボ
イドを有する複合体としては、二軸延伸ポリオレフィン
シートが好ましく、これらのシートはコア層と表面層と
を同時押出しし、次いで二軸延伸することにより製造さ
れる。これにより、コア層に含有されたボイド誘導材の
周りにボイドが形成される。二軸延伸層の場合、二軸延
伸シートに適したクラスの熱可塑性ポリマー、および、
好ましい複合シートのコアマトリックス−ポリマーはポ
リオレフィンから成る。適切なポリオレフィンの例とし
ては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペン
テン、ポリスチレン、ポリブチレンおよびこれらの混合
物が挙げられる。ヘキセン、ブテンおよびオクテンのよ
うな、プロピレンおよびエチレンのコポリマーを含めた
ポリオレフィンコポリマーも有用である。ポリエチレン
はこれが低コストで望ましい強度特性を有するので好ま
しい。このような複合シートは例えば米国特許第4,377,
616号明細書;同第4,758,462号明細書および同第4,632,
869号明細書に開示されている。これらの開示内容を参
考のため引用する。光ディフューザ・フィルムは、少な
くとも1つのボイドを有するポリマー層を備えたポリマ
ーシートから成り、ボイドを有していないポリエステル
ポリマー層を含有してもよい。光ディフューザ・フィル
ムは、前記ポリマーシートの前記ボイドを有する層の約
2〜60容量%のボイドスペースを有するべきである。
このようなボイド濃度は、透過率および反射特性を最適
化する一方、背面照明およびフィラメントを隠すのに充
分な拡散出力を提供するのに望ましい。本発明のミクロ
ボイド含有延伸フィルムの厚みは約1μm〜400μm
であるのが好ましく、5μm〜200μmであることが
より好ましい。ポリマーシートは65%を上回る透過率
を有する。
【0052】本発明の熱可塑性ディフューザは、ミクロ
ボイドを有する層に隣接して、ボイドを有していない1
つまたは複数のスキン層を備えることが好ましい。この
複合シートの、ボイドを有していないスキン層は、コア
マトリックスに関して上に挙げたものと同じポリマー材
料から形成することができる。複合シートは、コアマト
リックスと同じポリマー材料から成るスキンと共に形成
することができる。あるいは複合シートは、コアマトリ
ックスとは異なるポリマー組成物から成るシートと共に
形成することができる。適合性のために、コアに対する
スキン層の付着を促進するために、補助層を使用するこ
とができる。この部材には、あらゆる適切なポリエステ
ルシートが、これが延伸されるならば利用される。延伸
は多層構造に付加強度を提供し、この付加強度は、ディ
スプレイが組み立てられるときに取り扱い特性を向上さ
せる。ミクロボイド延伸シートは、ボイドがTiO2
使用することなしに、不透明性を提供するので好まし
い。ミクロボイドを有する層は、コアと薄層とを同時押
出しし、次いで二軸延伸することにより製造されるので
便利である。これによりボイドは、薄層中に含有された
ボイド誘導材の周りで形成される。
【0053】ポリエステル製のミクロボイドを有する光
ディフューザも好ましい。それというのも延伸ポリエス
テルは秀でた強度と、耐衝撃性と、耐化学性とを有する
からである。本発明において利用されるポリエステル
は、約50℃〜約150℃、好ましくは約60℃〜10
0℃のガラス転移温度を有するべきであり、延伸可能で
なければならず、最小0.50、好ましくは0.6〜
0.9の固有粘度を有するべきである。適切なポリエス
テルの例としては、4〜20個の炭素原子を有する芳香
族、脂肪族または脂環式のジカルボン酸、および、2〜
24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式のグリコ
ールから生成されたポリエステルが挙げられる。適切な
ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、琥珀酸、グル
タル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソ−フタル酸、お
よびこれらの混合物が挙げられる。適切なグリコールの
例としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサン−ジメタノール、ジエチ
レングリコール、他のポリエチレングリコールおよびこ
れらの混合物が挙げられる。このようなポリエステルは
当業者には良く知られており、良く知られた技法、例え
ば米国特許第2,465,319号明細書および同第2,901,466号
明細書に記載された技法により製造することができる。
好ましい連続マトリックスポリマーは、テレフタル酸ま
たはナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、および1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールから選択された少なくとも1つのグリコ
ールとから成る反復単位を有するポリマーである。少量
の他のモノマーによって改質可能なポリ(エチレンテレ
フタレート)が特に好ましい。ポリプロピレンもまた有
用である。他の適切なポリエステルの例としては、適量
の共酸成分、例えばスチルベンジカルボン酸を含めるこ
とにより形成される液晶コポリエステルが挙げられる。
このような液晶コポリエステルの例は、米国特許第4,42
0,607号明細書、同第4,459,402号明細書および同第4,46
8,510号明細書に開示されたコポリエステルである。
【0054】ポリエステル製ディフューザ・シートの同
時押出し、急冷、延伸、およびヒートセットは、技術的
に良く知られた、延伸シート製造法によって、例えば平
板法、バブル法またはチューブラ法によって行うことが
できる。平板法は、スリットダイを通してブレンドを押
出し、押出されたウェブを冷却された流延用ドラム上で
急冷し、これによりシートのコアマトリックス・ポリマ
ー成分と、スキン成分とをガラス凝固温度よりも低温に
急冷することを伴う。急冷されたシートは次いで、ガラ
ス転移温度を上回りかつマトリックスポリマーの溶融温
度を下回る温度で互いに直角方向に延伸することによ
り、二軸延伸される。シートは一方の方向に、次いで第
二の方向に延伸されてよく、あるいは、同時に両方向に
延伸されてもよい。シートが延伸された後、ポリマーを
結晶化するかまたはアニールする一方、両延伸方向でシ
ートが収縮するのをある程度まで抑制するのに充分な温
度にシートを加熱することにより、シートがヒートセッ
ティングされる。
【0055】ミクロボイドを有するポリエステル製拡散
シートには、異なる効果を達成することができる付加的
な層が付加されることが好ましい。このような層は固有
の特性を有するシートを製造するために、色味剤、帯電
防止材または異なるボイド形成材を含有してもよい。二
軸延伸シートは、付着力を改善する表面層と共に形成さ
れてもよい。二軸延伸押出しは、或る特定の所望の特性
を達成したい場合には、10枚もの多くの層と共に行う
こともできる。
【0056】画像要素の色を変えるために、ポリエステ
ルスキン層には、追加物質が添加されることが好まし
い。320℃を上回る押出し温度に耐えることが可能な
着色顔料が好ましい。それというのも、320℃を上回
る温度が、スキン層の同時押出しに必要だからである。
【0057】本発明の添加可能な追加物質は蛍光増白剤
である。蛍光増白剤は実質的に無色の蛍光有機化合物で
ある。この化合物は紫外線を吸収して、これを可視青色
光として放出する。一例としては、4,4’−ジアミノ
スチルベン−2,2’−ジスルホン酸の誘導体、クマリ
ン誘導体、例えば4−メチル−7−ジエチルアミノクマ
リン、1−4−ビス(O−シアノスチリル)ベンゾール
および2−アミノ−4−メチルフェノールが挙げられ
る。蛍光増白剤のこのような効率的な使用には、思いが
けない望ましい特徴がある。透過ディスプレイ材料のた
めの紫外線源は画像とは対向する側にあるので、紫外線
強度は、画像形成層に共通の紫外線フィルターによって
低減されることはない。その結果、所望の背景色を達成
するのに必要とされる蛍光増白剤は少なくなる。
【0058】ポリエステル製ディフューザ・シートを、
同時押出しおよび延伸のプロセス後、または、キャステ
ィングと完全延伸との間に、いずれの数のコーティング
膜でコーティングまたは処理することができる。このよ
うなコーティング膜は、シートの特性、例えば印刷性を
改善するために、または防湿層を形成するために、また
はディフューザ・シートをヒートシール可能にするため
に、または付着力を改善するために使用することができ
る。例えば、印刷性のためにはアクリル・コーティング
が使用され、ヒートシール特性のためには、ポリ塩化ビ
ニリデンから成るコーティングが使用されることにな
る。さらなる例としては、印刷性または付着力を改善す
るための火炎処理、プラズマまたはコロナ放電処理が挙
げられる。ミクロボイドを有するコア上にボイドを有し
ていない少なくとも1つのスキンを有することにより、
シートの引張り強さが増大され、シートをより製造し易
くする。このことにより、ボイドを施された全ての層と
共に形成される場合よりも、シートはより広い幅で、よ
り高い延伸速度で形成可能になる。ボイドを有していな
い層は、フィルム製造後、剥離することができる。さら
に、層を同時押出しすることにより、製造プロセスがシ
ンプルになる。
【0059】本発明の延伸熱可塑性ディフューザ・シー
トは、光学的補償フィルム、偏光フィルムおよび液晶層
の基板構造から選択された1つまたは複数の層との組み
合わせで使用されてよい。本発明の延伸フィルムは、延
伸フィルム/偏光フィルム/光学的補償フィルムの順序
での組み合わせによって使用されることが好ましい。液
晶表示装置との組み合わせにおいて上記フィルムを使用
する場合、フィルムは互いに、例えば反射損の最小化な
どのために粘着剤を介して接着されることが好ましい。
粘着剤は、光の界面反射損を抑制するように、延伸フィ
ルムの屈折率に近似した屈折率を有する粘着剤であるこ
とが好ましい。
【0060】本発明の延伸熱可塑性拡散シートは、透明
ポリマーから形成されたフィルムまたはシートとの組み
合わせで使用することができる。このようなポリマーの
例は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよ
びポリエチレンナフタレート、アクリルポリマー、例え
ばポリメチルメタクリレート、およびポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリーレートおよ
びトリアセチルセルロースである。
【0061】本発明の延伸熱可塑性ディフューザ・シー
トには、入射角によって光散乱特性を変化させる光学特
性を悪化させない範囲で、フィルムの延伸性および表面
スリップ性を改善するために、例えばシリカのような添
加剤または滑剤を混和させることができる。このような
添加剤の例は、有機溶剤、例えばキシレン、アルコール
またはケトン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂またはデ
ルタ金属酸化物の微粒子または充填剤である。
【0062】本発明のミクロボイド含有延伸フィルムは
通常、光学的異方性を有する。熱可塑性ポリマーの二軸
延伸フィルムは一般的に、光学的異方性材料から成る。
この材料は、延伸方向に光軸を有する光学的異方性を示
す。光学的異方性は、フィルム厚dと、フィルム平面内
の遅光軸方向における屈折率と速光軸方向における屈折
率との差である複屈折Δnとの積、すなわち、Δn×d
(リターデーション)によって表される。配向方向は、
本発明のフィルムにおける延伸軸と符合する。延伸軸
は、熱可塑性ポリマーが正の固有複屈折を有する場合に
は、遅光軸方向であり、熱可塑性ポリマーが負の固有複
屈折を有する場合には、速光軸方向である。所要のΔn
×dレベルはフィルムの用途に依存するので、このレベ
ルに対する明確な要求はないが、50nm以上であるこ
とが好ましい。
【0063】本発明のミクロボイド含有延伸フィルム
は、光を拡散させる機能を有する。これらの多数のミク
ロボイドと、ミクロボイドにより形成されるミクロレン
ズとにより形成される。周期的に変化する屈折率分布
は、回折格子のような構造を形成し、これにより、光を
散乱させる光学特性に関与する。ボイドを有する熱可塑
性ディフューザ・シートは秀でた光散乱を可能にする一
方、高い光透過率(%)を有する。「ボイド」は本明細
書中において、添加される固体状および液状の物質の欠
如を意味するが、「ボイド」が気体を含有することもあ
り得る。完成したパッケージング・シートコア中に残る
ボイド誘導粒子の直径は0.1〜10μmであるべきで
あり、好ましくは丸い形状を有し、これにより所望の形
状および大きさのボイドを形成する。この大きさの誘導
粒子を使用した結果として生じるボイドを、本明細書中
では「ミクロボイド」と呼ぶ。ボイドは、層の延伸され
ていない厚み方向、即ちZ方向において、10μm以下
の寸法を示す。ボイドの大きさはまた、マシン方向およ
びマシン方向に対して横方向における延伸度に依存す
る。理想的には、ボイドは、縁部が接する、凹状の互い
に対向する2つのディスクによって画定される形状を呈
することになる。換言すれば、ボイドは光エネルギー方
向(本明細書中では鉛直方向とも呼ばれる)に対して垂
直な平面内で、実質的に円形断面を有する傾向にある。
ボイドは、2つの主次元(長軸および短軸)がシートの
マシン方向およびマシン方向に対して横方向と整列する
ように配向される。Z方向軸は副次元であり、おおざっ
ぱに言って、ボイド形成粒子の横直径の大きさを有す
る。ボイドは一般的に、閉じたセルである傾向にあり、
従って、気体または液体が横切ることのできるような、
ボイドを有するコアの一方の側から他方の側へ開く通路
は事実上ない。
【0064】有機性球から形成されたミクロボイドが好
ましい。なぜならば、このような有機性球は光散乱が低
く、実質的に円形のボイドを形成することが判ってお
り、またポリエステル中に簡単に分散させられるからで
ある。さらに、ボイドを有するディフューザ層の大きさ
および形状は、有機性球の大きさおよび量を適性に選択
することにより変えることができる。散乱無機粒子を実
質的に含まないミクロボイドも好ましい。粘土、TiO
2およびシリカのような無機粒子を使用する従来技術の
ボイドを有するポリマー層は、可視光エネルギーを許容
できないほど散乱させてしまうことが判っている。背面
光源からの光エネルギーを散乱させることにより、LC
および背面から光源に向かって光エネルギーが散乱させ
られるので、表示ユニットの効率が低下する。無機ミク
ロボイド形成粒子は、透過された光エネルギーの8%も
の損失を招くおそれがあることが判っている。
【0065】実質的に円形のボイド、または、短軸に対
する長軸の比が2.0〜0.5であるボイドが好まし
い。それというのも、実質的に円形のボイドは、光エネ
ルギーの効率的な拡散を可能にし、光エネルギーの不均
一な拡散を低減することが判っているからである。短軸
直径に対する長軸直径の比が2.0未満であることが好
ましい。2.0未満の比は、LC光源の秀でた拡散を可
能にすることが判っている。3.0を上回る比は球状の
ボイドをもたらし、球状のボイドは、光を不均一に分散
させることが判っている。1.0〜1.6の比が最も好
ましい。それというのも光拡散および光透過が最適化さ
れるからである。
【0066】ミクロボイドは、ディフューザのポリマー
層中で100μm未満の容積を有する、ボイドである。
100μmを上回るミクロボイドは、可視光線を拡散さ
せることはできるものの、ボイドのサイズが大型なの
で、光の不均一な拡散が、表示装置の照明を不均一にし
てしまう。8〜42μm3の熱可塑性ミクロボイドの容
積が好ましい。6μm3未満のミクロボイド容積は得る
のが困難である。それというのも、6μm3に必要とな
るボイド形成剤は、ポリエステルの典型的な3×3延伸
と共にボイド形成するには余りにも少量であるからであ
る。50μm3を上回るミクロボイド容積は、拡散を可
能にする一方、余計な材料やコストのかかる厚い拡散層
を形成する。熱可塑性ディフューザに最も好ましいボイ
ド容積は、10〜20μm3である。10〜20μm3
ボイド容積は、秀でた拡散および透過特性を提供するこ
とが判っている。
【0067】有機ボイド誘導材は種々の材料から選択さ
れてよく、コアマトリックス・ポリマーの質量に基づい
て、約5〜50質量%の量で存在すべきである。ボイド
誘導材がポリマー材料から成ることが好ましい。ポリマ
ー材料を使用する場合、この材料は、コアマトリックス
を形成するポリマーと溶融混合可能であり、しかも懸濁
液が冷却されるにつれて、分散させられた球状粒子を形
成することができるポリマーとなることができる。その
例としては、ポリプロピレン中に分散させられたポリア
ミド系高分子(ナイロン)、ポリプロピレン中に分散さ
せられたポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテ
レフタレート中に分散させられたポリプロピレンが挙げ
られる。ポリマーが予備成形され、マトリックスポリマ
ー中にブレンドされる場合、重要な特性は粒子の大きさ
および形状である。粒子は球体であることが好ましく、
これらの球体は中空でも中実でもよい。球体は、以下の
群すなわち、一般式Ar−C(R)=CH2を有するア
ルケニル芳香族化合物(この一般式において、Arは芳
香族炭化水素基、または、ベンゼン系の芳香族ハロゲン
炭化水素基を表し、Rは水素またはメチル基である);
式CH2=C(R’)C(O)(OR)から成るモノマ
ーを含むアクリレートタイプのモノマー(この式におい
て、Rは、水素および1〜12個の炭素原子を含有する
アルキル基から成る群から選択される、R’は、水素お
よびメチルから成る群から選択される);塩化ビニルと
塩化ビニリデンとのコポリマー、アクリロニトリルおよ
び塩化ビニルとのコポリマー、臭化ビニル、式CH2
CH(O)CORを有するビニルエステル(この式にお
いて、Rは2〜18個の炭素原子を含有するアルキル基
である);アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シ
トラコン酸、マレイン酸、フマル酸、オレイン酸、ビニ
ル安息香酸;テレフタル酸およびジアルキルテレフタル
酸またはそのエステル形成誘導体と、HO(CH2n
H系グリコール(この式においてnは2〜10の範囲内
での整数であり、ポリマー分子中の反応性オレフィン結
合を有する)と反応させることにより調製される合成ポ
リエステル樹脂、第二酸および反応性オレフィン不飽和
を有する第二酸エステルの最大20質量%の共重合を含
む前記ポリエステル、およびこれらの混合物、から成る
群から選択された成分である架橋ポリマーと、ジビニル
ベンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジ
アリルフマレート、ジアリルフタレートおよびこれらの
混合物の群から選択された架橋剤とから形成されること
ができる。
【0068】好ましい架橋ポリマービーズは2.0μm
未満、より好ましくは0.3〜1.7μmの平均粒度を
有する。0.3μm未満の架橋ポリマービーズはひどく
高価である。1.7μmを上回る架橋ポリマービーズが
形成するボイドは大きく、光を効率的に散乱させない。
【0069】シート形成中、ボイドの形成に使用される
ミクロビーズに適した架橋ポリマーは、重合可能な有機
材料である。この有機材料は、以下の群すなわち、一般
【0070】
【化1】
【0071】を有するアルケニル芳香族化合物(この式
において、Arは芳香族炭化水素基、または、ベンゼン
系の芳香族ハロゲン炭化水素基を表し、Rは水素または
メチル基である);式
【0072】
【化2】
【0073】から成るモノマーを含むアクリレートタイ
プのモノマー(この式において、Rは、水素および1〜
12個の炭素原子を含有するアルキル基から成る群から
選択される、R’は、水素およびメチルから成る群から
選択される);塩化ビニルと塩化ビニリデンとのコポリ
マー、アクリロニトリルと塩化ビニルとのコポリマー、
臭化ビニル、式
【0074】
【化3】
【0075】を有するビニルエステル(この式におい
て、Rは2〜18個の炭素原子を含有するアルキル基で
ある);アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、マレイン酸、フマル酸、オレイン酸、ビニル
安息香酸;テレフタル酸およびジアルキルテレフタル酸
またはそのエステル形成誘導体と、HO(CH2nOH
系グリコール(この式においてnは2〜10の範囲内で
の整数であり、ポリマー分子中の反応性オレフィン結合
を有する)と反応させることにより調製される合成ポリ
エステル樹脂、第二酸および反応性オレフィン不飽和を
有する第二酸エステルの最大20質量%の共重合を含む
前記ポリエステル、およびこれらの混合物、から成る群
から選択された成分である架橋ポリマーと、ジビニルベ
ンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジア
リルフマレート、ジアリルフタレートおよびこれらの混
合物の群から選択された架橋剤とから形成されることが
できる。
【0076】架橋ポリマーを形成する典型的なモノマー
の例としては、スチレン、アクリル酸ブチル、アクリル
アミド、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、エチ
レングリコールジメタクリレート、ビニルピリジン、酢
酸ビニル、アクリル酸メチル、ビニルベンジルクロリ
ド、塩化ビニリデン、アクリル酸、ジビニルベンゼン、
アリールアミドメチル−プロパンスルホン酸、ビニルト
ルエンなどが挙げられる。好ましくは、架橋ポリマー
は、ポリスチレンまたはポリ(メチルメタクリレート)
である。最も好ましくは、架橋ポリマーはポリスチレン
であり、架橋剤はジビニルベンゼンである。
【0077】技術的に良く知られているプロセスは、幅
広い粒度分布によって特徴付けられる不均一な大きさの
粒子をもたらす。その結果生じるビーズは、スクリーニ
ングによって分類することにより、本来の粒度分布の範
囲にわたるビーズを製造することができる。懸濁重合や
限定凝集ようなプロセスは、極めて均一な粒度を直接に
もたらす。米国特許第6,074,788号明細書の開示内容を
参考のため引用する。コーティングされた架橋ポリマー
ミクロビーズを製造するためには、「限定凝集」を用い
ることが好ましい。このプロセスは、米国特許第3,615,
972号明細書に詳細に説明されている。しかし本発明に
使用するためのコーティングされたミクロビーズの調製
は、前記特許明細書に記載されている発泡剤を利用しな
い。適切なスリップ剤または滑剤の例としては、コロイ
ドシリカ、コロイドアルミニウム、および金属酸化物、
例えば酸化錫および酸化アルミニウムが挙げられる。好
ましいスリップ剤は、コロイドシリカおよびコロイドア
ルミニウムであり、最も好ましいのはシリカである。ス
リップ剤のコーティングを有する架橋ポリマーは、技術
的に良く知られた手順により調製することができる。例
えば、スリップ剤を懸濁液に添加するような、従来の懸
濁重合が好ましい。スリップ剤としては、コロイドシリ
カが好ましい。
【0078】架橋ポリマーのミクロビーズは0.1〜5
0μmの大きさの範囲にあり、ポリエステルの質量に基
づいて、5〜50質量%の量で存在する。ポリスチレン
のミクロビーズは、連続的なマトリックスポリマーのT
gよりも最小20℃高いTgを有するべきであり、連続
的なマトリックスポリマーと比較して硬質である。
【0079】ミクロビーズの弾性およびレジリエンスは
一般的に、ボイドの増大をもたらし、ミクロビーズのT
gは、延伸中の変形を回避可能にするように、マトリッ
クスポリマーのTgを上回る高さにあることが好まし
い。ミクロビーズのレジリエンスおよび弾性の点を上回
るような架橋に対する実際的な利点はないと思われる。
架橋ポリマーから成るミクロビーズは、少なくとも部分
的にボイドによって仕切られる。支持体中のボイドスペ
ースは、フィルム支持体の2〜60容量%、好ましくは
30〜50容量%を占めることになる。支持体が形成さ
れる形式いかんでは、ボイドはミクロビーズを完全に包
囲してよく、例えばボイドはミクロビーズを包囲するド
ーナツ(または扁平にされたドーナツ)の形状を有して
よく、あるいは、ボイドは部分的にのみミクロビーズを
仕切ってよく、例えば一対のボイドが互いに対向する側
でミクロビーズを仕切ってよい。
【0080】延伸中、ボイドは、フィルムの均衡の取れ
た二軸延伸から、ミクロボイドを有するフィルムの一軸
延伸まで、特徴的な形状を呈する。均衡の取れたミクロ
ボイドは、延伸平面内で概ね円形である。ミクロボイド
の大きさおよび最終的な物理特性は、配向の度合いおよ
びバランス、延伸の温度および速度、結晶化の動力学的
特性、ミクロビーズの粒度分布などに依存する。本発明
によるフィルム支持体は、以下の(a)(b)(c)に
よって調製される:(a)溶融された連続的なマトリッ
クスポリマーと架橋ポリマーとの混合物を形成し、この
場合、架橋ポリマーは、マトリックスポリマー全体にわ
たって均一に分散させられた多数のミクロビーズであ
り、マトリックスポリマーは本明細書中に記載した通り
のものであり、架橋ポリマーミクロビーズは本明細書中
に記載した通りのものであり、(b)押出しまたはキャ
スティングにより、混合物からフィルム支持体を形成
し、(c)この物品を延伸させることにより配向し、こ
れにより、物品全体にわたって均一に分配された状態で
架橋ポリマーのミクロビーズを形成し、また、これらの
ミクロビーズを延伸方向の側で少なくとも部分的に仕切
るボイドを形成する。
【0081】シートまたはフィルム材料の二軸延伸法は
技術的に良く知られている。基本的には、このような方
法は、シートまたはフィルムをキャスティングまたは押
し出したあと、そのシートまたはフィルムを、その本来
の寸法の約1.5〜10倍の量で、少なくともマシン方
向または長手方向に延伸することから成る。このような
シートまたはフィルムは、当業者に良く知られた装置お
よび方法により、その本来の寸法の約1.5〜10倍
(通常、ポリエステルの場合3〜4倍、ポリプロピレン
の場合6〜10倍)の量で、横方向またはマシン方向に
対して横方向に延伸されてもよい。このような装置およ
び方法は当業者に良く知られており、米国特許第3,903,
234号明細書に記載されている。
【0082】本明細書中でミクロビーズを包囲すると言
及されているボイド、またはボイドスペースは、連続的
なマトリックスポリマーがマトリックスポリマーのTg
を上回る温度で延伸させられるにつれて形成される。架
橋ポリマーのミクロビーズは、連続的なマトリックスポ
リマーと比べて、比較的硬質である。ミクロビーズとマ
トリックスポリマーとの間の不相容性および不混和性の
ために、連続的なマトリックスポリマーはこれが延伸さ
れるにつれて、ミクロビーズ上をスライドし、これによ
り、延伸方向の側にボイドが形成されることになる。マ
トリックスポリマーが延伸され続けると共に、ボイドは
伸長する。従ってボイドの最終的な大きさおよび形状
は、延伸の方向および量に依存する。延伸が一方向だけ
で行われる場合、ミクロボイドは、ミクロビーズの延伸
方向の側に形成されることになる。延伸が2つの方向で
行われる場合(二方向延伸)、実質的にこのような延伸
は、あらゆる所与の位置から半径方向に延びるベクトル
成分を有し、これにより、それぞれのミクロビーズを包
囲するドーナツ状のボイドが生じることになる。
【0083】好ましい予備成形延伸動作は同時に、ミク
ロボイドを開き、マトリックス材料を配向する。最終的
な製品特性は、延伸時間−温度の関係に依存し、この関
係により制御することができ、さらに、延伸のタイプお
よび度合いにも依存する。最大の不透明性および組織を
得るために、延伸はマトリックスポリマーのガラス転移
温度を僅かに上回る温度で行われる。延伸がより高いガ
ラス転移温度の近傍で行われると、両相は一緒に延伸
し、不透明性が低下する。前者の場合、機械的な相容化
抑止プロセスによって、材料は別々に引張られる。一般
に、ボイド形成はマトリックスポリマーの結晶配向とは
無関係に発生し、また、このような結晶配向を必要とし
ない。完全に非晶質の非結晶化コポリエステルをマトリ
ックス相として使用して、本発明の方法により、不透明
なミクロボイドを有するフィルムが形成された。引張り
強さおよび気体透過バリヤのような或る一定の特性にと
っては、結晶化可能/配向可能な(歪み硬化性)マトリ
ックス材料が好ましい。他方において、非晶質材料は、
引裂き抵抗やヒートシール可能性のような他の領域にも
特定の有用性を有する。数多くの製品ニーズを満たすよ
うに、特定のマトリックス組成物を調整することができ
る。結晶質マトリックスポリマーから非晶質マトリック
スポリマーまでの全種類のポリマーが、本発明の部分で
ある。
【0084】本発明は液晶表示装置との関連において用
いることができる。液晶表示装置の典型的な配置を以下
に説明する。液晶(LC)は電子ディスプレイに広範囲
に使用されている。このような表示システムの場合、L
C層は偏光層とアナライザ層との間に位置しており、法
線軸に対して層を通る方位角ねじれを呈するダイレクタ
を有する。アナライザ層はその吸収軸が偏光層の吸収軸
に対して垂直となるように配向されている。偏光層によ
って偏光された入射光は、液晶セルを通過し、液晶内の
分子配向によって影響を及ぼされる。この分子配向は、
セルを横切る電圧の印加によって変えることができる。
このような原理を採用することによって、周辺光を含む
外部源からの光の透過を制御することができる。このよ
うな制御を達成するのに必要なエネルギーは、一般的に
は、陰極線管のような他のタイプのディスプレイに使用
される蛍光物質に必要となるエネルギーよりも著しく少
ない。従って、LC技術は多数の用途、その一例を挙げ
るなら、ディジタル時計、計算機、ポータブル・コンピ
ュータ、電子ゲーム機など、軽量、低消費電力および長
い動作寿命が重要な特徴となるような用途に用いられ
る。
【0085】アクティブ−マトリックス液晶ディスプレ
イ(LCD)は、それぞれの液晶画素を駆動するための
スイッチングデバイスとして、薄膜トランジスタ(TF
T)を使用する。このようなLCDは、クロストークな
しに高解像度画像を表示することができる。なぜなら
ば、個々の液晶画素を別個に駆動することができるから
である。光学モード干渉(OMI)ディスプレイは、
「ノーマリ・ホワイト」であり、すなわちオフ状態で光
が表示層を透過される液晶ディスプレイである。ねじれ
ネマチック液晶を使用するLCD動作モードは、おおざ
っぱに言って、複屈折モードと光回転モードとに分けら
れる。フィルム補償型超ねじれネマチック(FSTN)
LCDはノーマリ・ブラックであり、すなわち、印加さ
れている電圧がないオフ状態で、光透過が抑止される。
OMIディスプレイは報告によれば、より迅速な応答と
より幅広い動作温度範囲とを有する。
【0086】白熱電球または太陽からの常光は、ランダ
ム偏光されている。すなわち常光は、可能な全ての方向
に配向された光波を含む。偏光子は、入射光ビームから
2つの垂直平面偏光成分のうちの一方を選択的に除去す
ることにより、ランダムに偏光された(未偏光)光ビー
ムを偏光ビームに変換する機能を有する。直線偏光子が
液晶ディスプレイ(LCD)装置の重要な素子である。
【0087】LCD装置での使用に際して充分な光学性
能を有する高二色比偏光子には、いくつかのタイプがあ
る。これらの偏光子は、1つの偏光成分を透過し、この
成分と互いに対角線関係にある他方の成分を吸収する
(この効果は二色性として知られる)材料から成る薄い
シートから形成される。最も一般に使用されるプラスチ
ック製シート状の偏光子は、一軸延伸された薄いポリビ
ニルアルコール(PVA)フィルムから成る。このフィ
ルムは、PVAポリマー鎖をほぼ平行に整列させる。整
列されたPVAは次いでヨウ素分子または着色二色性染
料(例えば欧州特許出願公開第0182632号明細書、Sumit
omo Chemical Company, Limited参照)の組み合わせでド
ーピングされる。着色二色性染料はPVAに吸着し、P
VAによって一軸配向されることにより、中性色グレー
の着色を有する高異方性のマトリックスを生成する。脆
弱なPVAフィルムを機械的に支持するために、次いで
このフィルムの両面に、トリアセチルセルロース(TA
C)から成る剛性層または同様の支持体を貼り合わせ
る。
【0088】コントラスト、色再現および安定グレー・
スケール強度は、液晶技術を採用する電子ディスプレイ
に対する重要な品質属性である。液晶ディスプレイのコ
ントラストを制限する一次要因は、暗い状態または「黒
い」画素状態にある液晶素子または液晶セルを通って光
が「漏れる」傾向である。さらに、液晶ディスプレイの
漏れ、ひいてはコントラストはまた、表示スクリーンを
見る角度に依存する。典型的には最適なコントラスト
は、垂直入射を中心とした狭い視野角内でのみ認めら
れ、視野角が増大するに従って急速に低下する。カラー
・ディスプレイの場合、漏れの問題はコントラストを低
下させるだけでなく、これに関連して色再現度が低下す
るのに伴って、色ずれまたは色相ずれをも招く。黒状態
での光の漏れに加えて、典型的なねじれネマチック液晶
ディスプレイにおける狭い視野角の問題も、液晶材料の
光異方性に基づき、視野角との関連において明るさ−電
圧曲線が変化することにより悪化する。
【0089】本発明のミクロボイドを有する均質化ポリ
マーは、フィルムを背面照明システム内の光散乱フィル
ムとして使用すると、輝度を均一にすることができる。
背面照明LCD表示スクリーンは、ポータブル・コンピ
ュータに利用される場合、比較的局在化された光源(蛍
光灯を除く)またはLCDスクリーンに比較的近接して
配置された、比較的局在化された光源アレイを有するこ
とがあるので、光源に対応する個々の「ホット・スポッ
ト」が検知されうる。ミクロボイドを有するポリマーフ
ィルムは、ディスプレイ全体にわたって照明を均一にす
るのに役立つ。液晶表示装置は、例えばアクティブ・マ
トリックス駆動および単純マトリックス駆動とから選択
された駆動法と、例えばねじれネマチック、超ねじれネ
マチック、強誘電性液晶および反強誘電性液晶の各モー
ドから選択された液晶モードとの組み合わせを有するデ
ィスプレイ装置を含む。ただし本発明は、上述の組み合
わせによって制約されるものではない。液晶表示装置に
おいて、本発明の延伸フィルムは、背面照明の前面に位
置決めされることが必要である。本発明のミクロボイド
を有するポリマーフィルムは、ディスプレイ全体にわた
って液晶ディスプレイフィルムの明度を均一にすること
ができる。なぜならば、このフィルムは秀でた光散乱特
性を有することにより、全ての方向に優れた視認性を与
えるように光を広げるからである。上述の効果はこのよ
うな延伸フィルムを単独で使用するだけでも達成できる
が、しかし複数のフィルムを組み合わせて使用してもよ
い。均質化ミクロボイドを有するポリマーフィルムは、
透過モードのLCD材料の前面に配置されることによ
り、光を分配してこの光を一層均質にする。本発明は、
光源構造除去装置として有意義に用いられる。多くの用
途において、光源の出力自体からフィラメント構造を排
除することが望ましい。フィラメント構造はある特定の
用途において、問題をはらむおそれがある。なぜなら
ば、試料全体に分配された光が変化することになり、こ
のことは望ましくないからである。また、光源交換後の
光源のフィラメントまたはアークの配向の変動が、誤解
を招くおそれのある誤った読みを発生させることがあ
る。光源と検出器との間に配置された本発明の均質化ミ
クロボイドを有するフィルムは、光源の出力から、フィ
ラメント構造のあらゆる痕跡を排除することができ、従
って、光源間で同一の、均質化された出力を可能にす
る。
【0090】ミクロボイドを有するポリマーフィルム
は、所望の場所に向けられた好ましい均質化された光を
提供することにより、舞台の照明をコントロールするの
に用いることができる。舞台やテレビ番組制作中、適正
な照明に必要な種々異なる効果全てを達成するために、
種々様々な舞台照明を使用しなければならない。ランプ
に被せられた本発明のフィルムは、必要な場所に光を分
散する、ほとんど無制限のフレキシビリティを与えるこ
とができる。その結果ほとんどの対象を、それが動いて
いるか否か、またその形状とは無関係に、正確に照明す
ることができる。
【0091】金属フィルムなどから成る反射層を本発明
の延伸フィルムに適用することにより形成された反射フ
ィルムは、例えば交通標識のための逆反射材として使用
することができる。車、自転車、人などに取り付けた状
態で使用することができる。
【0092】本発明のミクロボイドを有するフィルム
は、警察当局およびセキュリティ・システムの分野に使
用することができ、レーザダイオード(LD)または発
光ダイオード(LED)の出力を警備区域全体にわたっ
て均質化することにより、赤外線(IR)検出器により
高いコントラストを提供する。本発明のフィルムは、紙
幣読取り器またはスキン・トリートメント装置のよう
な、LEDまたはLD源を使用する装置から構成を除去
するために使用されてもよい。このことにより、より高
い精度が得られる。
【0093】外科用ヘッドピースに設けられた光ファイ
バ・アセンブリは、もし光ファイバ素子の1つが手術中
に破壊すると、手術現場に混乱をきたすような強度の変
動を引き起こすことがある。本発明のミクロボイドフィ
ルムをファイバ束の端部に設けると、このフィルムは残
りのファイバから来る光を均質化し、患者に投げかけら
れる光から、破壊したファイバのあらゆる痕跡を排除す
る。標準的なすりガラス・ディフューザは、処理能力の
損失を招く著しい背面散乱のため、効果的とはいえな
い。
【0094】本発明のミクロボイドを有するポリマーフ
ィルムは、光源のフィラメントまたはアークを再構築
し、均質に照明された視野をもたらすことにより、顕微
鏡の下の試料を均質に照明するのに用いることもでき
る。このようなフィルムは、ファイバを通って伝搬する
種々の形態、例えば螺旋形態のファイバからの光出力を
均質化するのに用いることができる。
【0095】本発明のボイドを有するポリマーはまた、
建築用に用いると有意義であり、例えば作業空間や生活
空間に適切な光を提供する。典型的な商業用途の場合、
部屋全体に光を拡散させるのを補助するために、低廉な
ミクロボイドを有するプラスチックシートが使用され
る。これらの従来のディフューザのうちの1つの代わり
に本発明の均質化手段を使用すると、より均一な光出力
が可能になるので、光は部屋の隅々まで、ホット・スポ
ットなしに拡散される。
【0096】本発明のボイドを有するポリマーフィルム
は、美術品を照明する光を拡散させる。ボイドを有する
ポリマーフィルムは、美術品を最も望ましいように表現
するのに適した妥当な大きさと方向を有する開口を提供
する。
【0097】さらに、本発明の延伸フィルムは、光学装
置、例えば表示装置の一部として幅広く使用することが
できる。例えば、この延伸フィルムは、液晶表示装置の
背面照明システムの前述の光散乱板として使用すること
に加えて、反射型液晶表示装置内で、金属フィルムのよ
うな反射フィルムが貼り合わされた光反射板として使用
することができ、または、金属板を装置の背面(観察者
の反対側)に配置する場合、フィルムを前面(観察者
側)に向けることにより、前面散乱フィルムとして使用
することもできる。本発明のミクロボイドを有する延伸
フィルムは、ITOフィルムによって代表される酸化イ
ンジウムから成る透明導体層を張り合わせることによ
り、電極として使用することができる。材料が反射性ス
クリーン、例えば前面投影スクリーンを形成するのに使
用される場合には、ボイドを有するポリマー表面には光
反射性層が被着される。
【0098】本発明の別の実施態様の場合、本発明の熱
可塑性拡散層は、ポリマーフォーム・プロセスから形成
されるのが好ましい。ポリマーフォーム・プロセスは、
ポリマーマトリックス中にエアボイドを形成することを
可能にする。エアボイドとポリマーマトリックスとの間
の屈折率差は0.2よりも大きい。このようなポリマー
・エア形成プロセスは、ボイド形成剤を使用せずにエア
ボイドを形成するので、光エネルギーの散乱は観察され
なかった。このようなポリマーのフォーム形成は、いく
つかの機械的、化学的または物理的手段により行うこと
ができる。機械的方法の例としては、気体をポリマーの
溶融体、溶液または懸濁液中に入れてこれを泡立たせ、
次いで触媒作用または熱またはその両方によって硬化さ
せ、こうしてマトリックス中に気泡を閉じ込めることが
挙げられる。化学的方法の一例としては、窒素または二
酸化炭素のような気体を発生させる化学発泡剤を、加熱
によってまたは重合中の反応による発熱を介して熱分解
するような技法が挙げられる。物理的方法の一例として
は、システム圧減少時にポリマー塊中に溶解された気体
を膨張させ;フッ化炭素または塩化メチレンのような低
沸点の液体を揮発させるか、または、ポリマーマトリッ
クス中に中空微小球を混和させるような技法が挙げられ
る。フォーム形成技法の選択は、所望のフォーム密度減
少、所望の特性、および製造プロセスによって決定され
る。
【0099】本発明の好ましい実施態様の場合、ポリオ
レフィン、例えばポリエチレンおよびポリプロピレン、
これらのブレンドおよびこれらのコポリマーが、化学発
泡剤と共に、フォーム・コア内でマトリックスポリマー
として使用される。化学発泡剤は、例えば重炭酸ナトリ
ウムおよびそのクエン酸との混合物、有機酸塩、アゾジ
カルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソ
ブチロールニトリル、ジアゾアミノベンゼン、4,4’
−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OB
SH)、ホウ化水素ナトリウム、および当業者に良く知
られた他の発泡剤である。好ましい化学発泡剤は重炭酸
ナトリウム/クエン酸混合物、アゾジカルボンアミドで
あるが、他の発泡剤が使用されてもよい。必要な場合に
は、これらの発泡剤は、発泡助剤、成核剤および架橋剤
と一緒に使用されてよい。
【0100】拡散フィルム試料を、積分球を備えたHi
tachi U4001 UV/Vis/NIR分光光
度計で測定した。試料を、そのボイド側を積分球に向け
た状態でビーム・ポートに置くことにより、総透過スペ
クトルを測定した。基準試料・ポートには、較正99%
分散反射基準(NIST−追跡可能)を置いた。同様
に、しかし99%タイルは除去して、拡散透過スペクト
ルを測定した。試料を、そのコーティング側を積分球に
向けた状態で試料・ポートに置くことにより、拡散反射
スペクトルを測定した。試料支持体からの反射を排除す
るために、試料の背後には何も置かなかった。全てのス
ペクトルを350〜800nmで獲得した。拡散反射結
果は99%タイルに対して見積もられるので、その値は
絶対値ではなく、99%タイルの較正報告により修正さ
れる必要がある。
【0101】総透過光百分率は、試料を全ての角度で透
過される光の百分率を意味する。拡散透過率は、入射光
角度から2°の角度を除いて試料を通過する光の百分率
と定義付けされる。拡散光移動効率(transfer efficien
cy)は、拡散透過によって試料を通過した光の百分率で
ある。拡散反射は試料によって反射された光の百分率と
定義付けされる。例中で引用された百分率は500nm
で測定されたものである。これらの値は試料の吸収性お
よび被測定試料における僅かな変化に基づき、100%
になることはない。
【0102】試料の分光光度レスポンスおよび色温度を
分光計で測定した。拡散フィルムを冷蛍光管(典型的な
LCDバックライト)で照らした。分光光度計は、試料
に対して垂線方向の角度および増分20度で両側に60
度のところで、総輝度および色温度を測定した。
【0103】本発明の実施態様は、改善された光拡散お
よび光透過率を提供するだけでなく、エアギャップの必
要を排除して光散乱傾向を低減した、厚さが減じられた
拡散フィルムをも提供することができる。
【0104】本発明の好ましい実施態様と具体的に関連
して、本発明を詳細に説明したが、言うまでもなく、本
発明の思想および範囲内で、変更および改変を行うこと
ができる。
【0105】
【実施例】この一連の例において、商業的に入手可能な
ポリエステルポリマーを、有機ボイド形成ビーズと共に
溶融押出しした。下記の例では、延伸程度、ボイドの大
きさおよび厚みを変化させて、LCディフューザ・シー
トを製造した。下記の例から、ポリエステルポリマー製
のミクロボイドを有するディフューザ・シートが、優れ
た光拡散、高い光透過率および優れた角度に対する優れ
た定色温度性能を提供することが明らかとなる。これら
は全て、ホームTVのような市場へのLC展開として、
要求が厳しいLC部品市場における利点を有する。
【0106】例1 16cmの全幅を有する2つの層から成る透明な非晶質
フィルムを、同時押出しプロセスにより製造した。一方
(以後、層(A)と呼ぶ)を、ポリ(エチレンテレフタ
レート)(Eastman Chemical CompanyからEastpak #735
2として商業的に入手可能な「PET」)から形成し
た。PET 7352樹脂の固有粘度(I.V.)は
0.74であった。この層の厚みはほぼ787〜936
μmであった。他方の層(以後層(B)と呼ぶ)を、ボ
イド形成剤を注入したPET(Eastman Chemical Compa
nyからEastpak #9921として商業的に入手可能)から形
成した。PET 9921樹脂の固有粘度(I.V.)
は0.80であった。この層の厚みは37〜115μm
であった。
【0107】ボイド形成剤を以下のように作成した。ジ
ビニルベンゼンと架橋されたポリスチレン製ビーズをP
ET 9921と混合するのに、275℃に加熱された
27mm二軸スクリュー配合押出機を使用した。ビーズ
は2μmの平均粒径を有していた。ビーズを添加するこ
とにより、PET 9921マトリックス中の20質量
%の配合量を得た。全ての成分を配合機内に調量供給
し、ポリエステルマトリックス中にビーズを分散させる
には1つのパスで充分であった。配合した材料を、スト
ランドダイを通して押出し、水浴中で冷却し、ペレット
化した。
【0108】同時押出しプロセスに先立って、PET
7352樹脂および配合ペレットを、乾燥した乾燥器内
で別個に、150℃で12時間乾燥した。キャストシー
トをA/B層構造で同時押出しした。層(A)のための
配合ペレットを押し出すのに、標準的な3.18cm直
径スクリュー押出機を使用した。層(B)のための配合
ペレットを押し出すのには、標準的な1.91cm直径
スクリュー押出機を使用した。275℃の溶融流を、や
はり275℃で加熱された17.8cm(7インチ)の
マルチマニホルド・ダイ中に供給した。押し出されたシ
ートがダイから出てきたら、これを50〜60℃に設定
された急冷ロール上にキャスティングした。層(A)は
厚み936μmであり、層(B)は厚み37μmであっ
た。
【0109】非晶質キャストシートを切断して13cm
×13cmの正方形にした。次いでこのシートを、標準
的な実験室フィルム延伸ユニットを使用して、X方向と
Y方向とに同時に延伸した。キャストシートはX方向お
よびY方向に、元のシート寸法の約4倍および3倍の広
さにそれぞれ延伸させた。延伸中のシート温度は107
℃であった。プロセス条件を表1に示す。
【0110】例2 16cmの全幅を有する2つの層から成る透明な非晶質
フィルムを、例1に記載したような同時押出しプロセス
により製造した。PET 7352から成る層(A)の
厚みはほぼ830μmであった。ボイド形成剤として架
橋ポリスチレンを注入したPET 9921樹脂から成
る層(B)の厚みは、75μmであった。層を形成する
ポリマーは、例1において記載したように処理した。
【0111】非晶質キャストシートを切断して13cm
×13cmの正方形にした。次いでこのシートを、標準
的な実験室フィルム延伸ユニットを使用して、X方向と
Y方向とに同時に延伸した。キャストシートはX方向お
よびY方向に、元のシート寸法の約4倍および4倍の広
さにそれぞれ延伸させた。延伸中のシート温度は107
℃であった。プロセス条件を表1に示す。
【0112】例3 16cmの全幅を有する2つの層から成る透明な非晶質
フィルムを、例1に記載したような同時押出しプロセス
により製造した。PET 7352から成る層(A)の
厚みはほぼ787μmであった。ボイド形成剤として架
橋ポリスチレンを注入したPET 9921樹脂から成
る層(B)の厚みは、115μmであった。層を形成す
るポリマーは、例1において記載したように処理した。
【0113】非晶質キャストシートを切断して13cm
×13cmの正方形にした。次いでこのシートを、標準
的な実験室フィルム延伸ユニットを使用して、X方向と
Y方向とに同時に延伸した。キャストシートはX方向お
よびY方向に、元のシート寸法の約3倍および5倍の広
さにそれぞれ延伸させた。延伸中のシート温度は105
℃であった。プロセス条件を表1に示す。
【0114】例4 16cmの全幅を有する2つの層から成る透明な非晶質
フィルムを、例1に記載したような同時押出しプロセス
により製造した。PET 7352から成る層(A)の
厚みはほぼ787μmであった。ボイド形成剤として架
橋ポリスチレンを注入したPET 9921樹脂から成
る層(B)の厚みは、115μmであった。層を形成す
るポリマーは、例1において記載したように処理した。
【0115】非晶質キャストシートを切断して13cm
×13cmの正方形にした。次いでこのシートを、標準
的な実験室フィルム延伸ユニットを使用して、X方向と
Y方向とに同時に延伸した。キャストシートはX方向お
よびY方向に、元のシート寸法の約4倍および5倍の広
さにそれぞれ延伸させた。延伸中のシート温度は105
℃であった。プロセス条件を表1に示す。
【0116】例5 16cmの全幅を有する2つの層から成る透明な非晶質
フィルムを、例1に記載したような同時押出しプロセス
により製造した。PET 7352から成る層(A)の
厚みはほぼ787μmであった。ボイド形成剤として架
橋ポリスチレンを注入したPET 9921樹脂から成
る層(B)の厚みは、115μmであった。層を形成す
るポリマーは、例1において記載したように処理した。
【0117】非晶質キャストシートを切断して13cm
×13cmの正方形にした。次いでこのシートを、標準
的な実験室フィルム延伸ユニットを使用して、X方向と
Y方向とに同時に延伸した。キャストシートはX方向お
よびY方向に、元のシート寸法の約5倍および5倍の広
さにそれぞれ延伸させた。延伸中のシート温度は105
℃であった。プロセス条件を表1に示す。
【0118】POC95×35およびPOC95×25の構成 POC95×35およびPOC95×25は、Light Shaping Diffuser
(LSD)の商品群としてPhysical Optics Corporationから
市販されている製品である。これらは拡散角が95×35お
よび95×25度の表面ディフューザである。POCディフュ
ーザフィルムはホログラフを用いて記録されたマスタか
ら複製された表面レリーフホログラムを作製することに
よってポリエステル上に形成されている。
【0119】
【表1】
【0120】上記データから明らかなように、発明例の
ミクロボイドを有するポリマー光ディフューザが、低平
均重みつきバランス化色温度変動(ΔT)を提供する。
ミクロボイドを有するポリマーディフューザが水平方向
ΔT(0°〜60°)を平均で88%減少させたのに対
し、POC表面ディフューザは水平方向ΔT(0°〜60
°)を平均で27%減少させた。角度に対して定色温度
性能を有するLC装置は、色が広範囲の視野角にわたっ
てよりムラが無いという点で大きな市場価値を有する。
表示された画像が広範囲の角度で目視可能であり、それ
故ディスプレイは垂線から離れた角度にいる複数の観者
を有することができるので、よりムラのない色温度はデ
ィスプレイ品質を改良する。例えば、改善された複数の
観者への適用は、コンピュータゲーム、公衆の集会で表
示されるコマーシャル画像、スポーツスコアボード、情
報を伝達するのに色に依存する医療用画像形成装置、お
よびテレビを含む。
【0121】さらに、例に用いた材料は延伸ポリエステ
ルから形成されたので、これらの材料は、キャスト・デ
ィフューザ・シートと比較してより高い弾性率を有す
る。例に用いた材料は延伸されたので、耐衝撃性もキャ
スト・ディフューザ・シートと比較して改善され、例に
用いた材料の引掻き抵抗がより高くなる。さらに、例に
用いた延伸ポリマーディフューザ層は、薄いボイドを有
する層を可能にし、従って、コスト効率を高める。それ
というのも、例に用いた材料の材料含有量が、従来技術
の材料と比較して低減されるからである。
【0122】この例は主として、LCディスプレイ装置
のための熱可塑性材料の使用に向けられたものである
が、本発明の材料は、他の用途、例えば背面照明ディス
プレイ、拡散層を含有する画像形成要素、スペキュラー
型家庭用照明およびプライバシー・スクリーン、ホーム
エンタテインメントディスプレイ装置、フラッシュライ
トおよびスコアボード等のためのディフューザにおいて
価値を有する。
【0123】本発明の態様は、ディフューザが5〜40
°Kの水平方向平均重みつきバランス化色温度変動を有
し、ミクロボイドが架橋ポリマービーズを有するものを
含む。また、光ディフューザの弾性率が500MPa超
である;光透過率が500nmのところで80%超であ
る;ミクロボイドが1.6〜1.0の、短軸直径に対す
る長軸直径の比を有する;熱可塑性樹脂層が光路方向に
平行な0.20を超える4つの屈折率変動を有する;ミ
クロボイドが1cm2の面積にわたって12〜18μm3
の平均容積を有する;前記光ディフューザが12.5〜
50μmの厚みを有する;架橋ポリマービーズが2.0
μm未満の平均粒子径(好ましくは0.30〜1.7μ
m)を有する場合の各態様を包含する。
【0124】本発明の態様は、少なくとも一方の側に一
体式平滑層をさらに含み、当該層が12μm未満の平均
厚みを有し、好適に、0.02〜0.18μmの平均表
面粗さを有し、平滑層の表面に塗布された架橋ウレタン
ポリマーコーティングを含有するディフューザを含む。
好ましくは、光ディフューザは、少なくとも2層間で2
8%〜300%だけ変動するボイドのx/y/z大きさ
または頻度を示し、そしてボイドが光路方向に直角な平
面内に実質的に円形断面を示す。
【0125】本明細書中で言及した特許明細書および他
の刊行物を引用することによりその内容全体を本明細書
の内容とする。
【0126】
【発明の効果】本発明は光透過を改善すると同時に、ス
ペキュラー光源を拡散させそして背面光源の角度に対す
る色温度を一様にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート ポール ボーデレイス アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ピッツフォード,オークシャー ウェイ 59 (72)発明者 トーマス マイルズ ラネー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ワシントン ストリー ト 304 (72)発明者 マイケル アール ブリッキー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,グリーンリーフ メドウズ 169 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H042 BA03 BA20 2H091 FA16 FA31 FB02 FB12 LA03 LA13 LA16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロボイドを組み込んだポリマーフィ
    ルムを含んでなる光ディフューザであって、前記フィル
    ムが、500nmのところで少なくとも65%の拡散光
    透過効率を有し、そして前記ミクロボイドが、40°Kを
    超えない平均重みつきバランス化色温度変動(ΔT)を
    提供するのに十分な大きさ、形状および頻度を有する光
    ディフューザ。
  2. 【請求項2】 前記平均重みつきバランス化色温度変動
    が5〜40°Kである請求項1に記載の光ディフュー
    ザ。
  3. 【請求項3】 前記平均重みつきバランス化色温度変動
    が5〜20°Kである請求項2に記載の光ディフュー
    ザ。
  4. 【請求項4】 冷蛍光管灯の前記平均重みつきバランス
    化色温度変動が40〜98%低下された請求項1〜3の
    いずれか一項に記載の光ディフューザ。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性ポリマー材料とミクロボイ
    ドとの間の屈折率差が0.2超である請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載の光ディフューザ。
  6. 【請求項6】 前記ミクロボイドが有機微小球によって
    形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ディ
    フューザ。
  7. 【請求項7】 前記ミクロボイドが実質的に散乱無機粒
    子を含まない請求項1〜6のいずれか一項に記載の光デ
    ィフューザ。
  8. 【請求項8】 前記拡散光透過率が500nmのところ
    で92%を超える請求項1〜7のいずれか一項に記載の
    光ディフューザ。
  9. 【請求項9】 前記ミクロボイドが2.0未満の単軸直
    径に対する主軸直径比を有する請求項1〜8のいずれか
    一項に記載の光ディフューザ。
  10. 【請求項10】 前記ミクロボイドが1cm2の面積に
    わたって8〜42μm3の平均容積を有する請求項1〜
    9のいずれか一項に記載の光ディフューザ。
  11. 【請求項11】 光源および請求項1〜10のいずれか
    一項に記載の光ディフューザを含んでなる背面照明画像
    形成媒体。
  12. 【請求項12】 LCDディスプレイおよび請求項11
    に記載の背面照明画像形成媒体を含んでなる液晶装置。
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