JP2004163872A - 光拡散体および複数の複合レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】背面投射ディスプレイ、背面照明画像形成媒体、液晶ディスプレイ部品および装置等に用いられる、高い透過率の光拡散体を提供する。
【解決手段】光拡散体は、平均幅が15−40ミクロンの凹型または凸型のレンズを有し、且つそれぞれのレンズ表面に、更に平均幅が2ー20ミクロンの小レンズを設けた複合レンズからなっている。この複合レンズを透明ポリマーフィルム表面にランダムに配置することで、高い拡散効率を得ることができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスペキュラー光のための可変拡散体に関する。好ましい形態では、本発明は、背面投射液晶表示装置のための背面照明可変拡散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光を散乱または拡散させる光学構造は概ね2つの方式のうちの一方で、すなわち:(a)光を多数の方向に屈折または散乱させるために表面粗さを利用する表面拡散体として;または(b)フラットな表面と、埋め込まれた光散乱素子とを有するバルク・拡散体として機能する。
【0003】
前者の種類の拡散体は通常、空気に曝された粗い表面と共に利用され、拡散体の材料と周囲媒質との最大に生じ得る屈折率差、ひいては入射光の角度の最大の広がりを提供する。しかしこのタイプの従来の光拡散体には空気接触を必要とするという大きな欠点を有するものがある。粗面が適正に作業するために空気と接触状態になければならないという要件は、効率を低下させてしまうことがある。拡散体の入力面および出力面の双方が、別の材料(例えば接着剤)の内側に埋め込まれる場合には、拡散体の光分散能力は望ましくないレベルに低下してしまう。
【0004】
第2のタイプの拡散体の一つの種類の場合、バルク・拡散体、つまり、第2の屈折率を有する小さな粒子または球体が、拡散体の一次材料内部に埋め込まれている。別の種類のバルク・拡散体の場合、拡散体材料の屈折率が拡散体本体全体にわたって変化し、従って、材料を通過する光が種々異なる点で屈折または散乱させられることになる。バルク・拡散体にもいくつかの特定の問題がある。高角度出力分布が求められる場合には、拡散体は一般に、同じ光散乱出力を有する面拡散体よりも厚くなる。しかしバルク・拡散体が薄く形成されると、大抵の用途にとって望ましい特性である拡散体の散乱能力は、余りにも低くなるおそれがある。
【0005】
前述の不都合にも関わらず、表面拡散体が望ましい用途があり、バルクタイプの拡散体が適当でないような用途がある。例えば、表面拡散体を現行のフィルムまたは基体に適用して別個のフィルムの必要性を除くことができる。LCDにおける光コントロールの場合では、界面(反射および光損失を起こす)を除去することによって効率が高まる。
【0006】
バルクタイプ拡散体、表面タイプ拡散体にかかわらず、背面照明ディスプレイ全体にムラのない輝度を補償するために、拡散量が拡散フィルムにわたって変わることが望ましい。フィルム全体わたって均一な拡散を有する拡散体フィルムは、拡散体全体にわたってディスプレイの最も強いスペキュラー領域を拡散する拡散効率を有しなければならない。これらの拡散体は、高レベルの拡散効率を必要とし、フィルム全体にわたって低い全透過率を生じる傾向がある。可変拡散効率を有する拡散体を用いて、高スペキュラー光領域を低スペキュラー光領域よりも拡散させることができる。その結果、全体にわたって均一に拡散した光を有し、均一拡散フィルムと比較してより高い全体透過率を有するディスプレイとなるであろう。
【0007】
米国特許第6,270,697号(Meyersら)明細書では、山と谷の特徴の繰り返しパターンを使用して、特定の波長帯の赤外線エネルギーを透過するのに、曇ったフィルムが使用される。これは、可視光を拡散させるが、この特徴の周期的性質は、このパターンがディスプレイ装置を通して見える場合があるため、背面照明LC装置には不適である。
【0008】
米国特許第6,266,476号(Shieら)明細書は、光の拡散のためのポリマーシートの表面の微細構造を開示する。微細構造は、光の出力を所望の分布、パターンまたはエンベロープに成形できるように、光源からの光の出力の方向を制御するために、フレネルレンズを基体の表面に成形して作成される。米国特許第6,266,476号明細書に開示の材料は、光を成形し、平行にし、従って特に液晶ディスプレイ装置用の光の効率的な拡散体ではない。
【0009】
表面テクスチャを有する樹脂で一方の面を樹脂コートさせて透明ポリマーフィルムを作製することが知られている。この種の透明ポリマーフィルムは、生(未被覆)透明ポリマーフィルムを溶融樹脂(例えば、ポリエチレン)でコートする熱可塑性樹脂エンボスプロセスで作製する。溶融樹脂を有する透明ポリマーフィルムを、表面パターンを有する冷却ローラーと接触させる。冷却水をローラーにポンプ注入して樹脂から熱をとり、それを硬化させて透明ポリマーフィルムに接着させる。この方法の際に、冷却ローラー面の表面テクスチャを樹脂コート透明ポリマーフィルムに型押しする。このように、冷却ローラーの表面パターンは、樹脂コート透明ポリマーフィルムの表面生成において重要である。
【0010】
冷却ローラーを調製するための1つの公知の従来技術の方法は、機械的彫刻工程を使用して、主要な表面パターンを作成することである。彫刻法は、表面に工具の線を付ける位置合わせ不良、高価、加工時間が長いなどの多くの欠点がある。従って、冷却ローラーを製造するのに機械的彫刻は使用しないことが好ましい。
【0011】
米国特許第6,285,001号明細書(Flemingら)は、アブレートされる基体上の繰り返し微細構造の均一性を改良するための、またはアブレートされる基体上に3次元微細構造を作成するための、基体のエキシマーレーザーアブレーションを使用する露光工程に関する。この方法は、複雑なランダム3次元構造物を製造するためのマスター冷却ローラーを作成するのに適用することが困難であり、またコストもかかる。
【0012】
米国特許第6,124,974号明細書(Burgerら)では、リソグラフィを用いて基体を作成する。リソグラフィは、所望の小型レンズに対応する3次元レリーフ構造を作成するための連続的フォトマスクについて繰り返される。3次元的特徴をプラスチックフィルムに作成するためにマスターを形成するこの方法は、時間がかかり、費用がかかる。
【0013】
米国特許第6,093,521号明細書に記載された写真用部材は、前記部材の上面に設けられた少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀層と、前記部材の底面に設けられた少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀層と、少なくとも1つのボイドを有するポリエステルポリマー層から成るポリマーシートと、ボイドを有しないポリエステルポリマーから成る少なくとも1つの層とから成り、画像形成部材が38〜42%の透過率を有する。米国特許第6,093,521号明細書に記載されたボイドを有する層は、静止画像を照明するために用いられる従来のライトボックス内で利用される背面照明を拡散するものであるが、38〜42%の透過率では、液晶ディスプレイに用いられた場合、観察者の眼に充分な光は届かない。典型的には、液晶表示装置の場合、背面照明拡散体は、拡散体に入射した光の最小65%、好ましくは最小80%を透過可能でなければならない。
【0014】
米国特許第6,030,756号明細書(Bourdelais他)に記載された写真要素は、透明ポリマーシートと、少なくとも1つの二軸延伸ポリオレフィンシート層と、少なくとも1つの画像層とから成り、ポリマーシートは20〜100ミリニュートンの剛性を有し、二軸延伸ポリオレフィンシートは35%〜90%のスペクトル透過率を有し、二軸延伸ポリオレフィンシートは65%反射密度を有する。米国特許第6,030,756号明細書に記載された写真要素は前面のハロゲン化銀を背面のハロゲン化銀画像から分離するものの、ボイドを有するポリオレフィン層は、過度に多くの光を拡散し、暗い液晶表示画面を形成することになる。さらに、シートへの白い顔料の添加は、背面照明の許容できないほどの散乱を引き起こす。
【0015】
米国特許第5,223,383号明細書には、反射性または拡散透過性支持体を含有する写真要素が開示されている。この特許明細書に開示されている材料および方法は、反射性写真用製品に適しているものの、光エネルギー透過率(40%未満)は、液晶ディスプレイには適さない。それというのも、40%未満の光透過率は、許容できないほどLC装置の明るさを低下させるからである。
【0016】
米国特許第4,912,333号明細書においては、エックス線増感紙が、画像形成速度および鮮明さの改善のために、ミクロボイドを有するポリマー層を利用し、これにより反射性小型レンズを形成する。米国特許第4,912,333号明細書に開示された材料は、エックス線エネルギーを透過することはできるが、この材料の可視光線エネルギー透過性は、LC装置にとっては受け入れがたいほど極めて低い。
【0017】
米国特許第6,177,153号明細書には、液晶装置において光の視野角を拡張するための孔を含有する延伸ポリマーフィルムが開示されている。米国特許第6,177,153号明細書に開示された孔は、二次延伸中に溶液流延ポリマーを応力破壊することにより形成される。入射光を成形する一方で視野角を拡張するこのような材料のアスペクト比は、光を均一には拡散せず、また、液晶によって形成された画像を不均一に照明することになる。さらに、ボイドを形成するための開示方法によってもたらされるボイドの大きさおよびボイドの分布は、光拡散および光透過の最適化を可能にしない。上記特許明細書の例1において報告された90%の透過率は、可視波長および不可視波長を統合した400〜1500nmの波長を含む。しかし500nmにおける透過率は、入射光の30%未満である。このような値は、液晶ディスプレイのような画像ディスプレイに役立ついかなる拡散フィルムにも受け入れがたい。
【0018】
米国特許第6,266,476号(Shie等)明細書では、モノリシック要素は、基体本体と表面ミクロ構造によって生成されたマクロ光学特性とを有する。これらのミクロ構造は、一定のレンズ収差を最小限にするためにレンズが不均一となることができる。これらの不均一ミクロ構造はレンズ収差を減らすが、この光学体のマクロ光学特性を大きく変えることはできない。この発明では、拡散フィルム全体のマクロ拡散効率を変えるように、拡散構造が変わる。この拡散要素は、拡散領域の拡散特性の変化を、大部分の光を拡散させるから光をスペキュラー的に透過させるに変えることができる。
【0019】
【特許文献1】
米国特許第6,266,476号明細書
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
スペキュラー光源を拡散すると同時に、拡散光透過を改善するように、画像照明光源の光拡散を改善する必要が依然としてある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マクロ拡散効率変動を含んでなる光拡散体を提供する。本発明はまた、背面投射ディスプレイ、背面照明画像形成媒体、液晶ディスプレイ部品および装置のための光拡散体、ならびに光を拡散させる方法を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は当該技術分野で従来実施されていたものを超える多くの利点を有する。従来技術の拡散スクリーン(フィルム面全体が均一)は、フィルム上の位置の関数として、光透過、および拡散を生成することができない。可変拡散フィルムを光源およびディスプレイ用に設計することができる。拡散効率は、ディスプレイにおいて、ディスプレイのその領域が透過を最大にするように調節された、拡散効率および透過を提供するフィルムに対して光源が配置される位置に依存する。調整された拡散フィルムは、光源近くでより多く拡散性、それ故、より小さく透過性となって、電球の光強度を補償することができ、また、光源から離れたところでより小さく拡散性かつより多く透過性となって、ディスプレイ全体にわたって一様な強度を創出することができる。本発明は、ディスプレイの各領域における光が、必要なだけ拡散されねばならず、それ故フィルムを通る光をできるだけ多くさせるので、液晶ディスプレイのような背面照明ディスプレイにおいてより効率の良い光使用を提供する。スペキュラー光源の拡散は、液晶ディスプレイ装置等の背面投射ディスプレイに通常用いられる。さらに、本発明は、光源に拡散を提供するが、高い光透過値を有する。
【0023】
高い透過値は、液晶ディスプレイをより明るくすることができ、同じ明るさでは電池寿命が延長されるため、光拡散体の高い透過率は、液晶ディスプレイ装置にとって特に重要である。明るさのレベルを同じに維持することは、バックライトの電力消費を低下させ、従ってノートブックコンピューターに一般的な電池式の液晶ディスプレイの寿命を延長させる。本発明は、容易に変更され、多くの液晶装置のための、所望の拡散、拡散変動、および光透過度要件を達成するので、本発明の材料が、液晶ディスプレイ市場の急速に変化する製品要求に答えることを可能にする。
【0024】
微小空隙を有するポリマー拡散体および複合レンズ面拡散体は、プレ製造プロセスおよびポスト製造プロセスで容易に変更され、多くの液晶装置のための所望の可変拡散および光透過度を達成する。これらの技法は本発明の材料が、液晶ディスプレイ市場の急速に変化する製品要求に答えることを可能にする。
【0025】
さらに、効率が変化する光拡散体は、選択的に光を拡散させて、拡散領域、拡散の少ない領域、および拡散しない領域(スペキュラー)を創出することによって、パターン、テキストおよびピクチャを創出することができる。本発明の拡散フィルムを、ロールツーロール製造プロセスを用いて、高生産性で通常のフィルム製造設備で製造することができる。これらの利点は以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0026】
「LCD」という用語は、画像を生成するのに液晶を使用する背面投射ディスプレイ装置を意味する。「拡散体」という用語は、スペキュラー光(一次方向を有する光)を拡散光(ランダムな方向を有する光)に拡散させることができる材料を意味する。「光」という用語は、可視光線を意味する。「拡散光透過」という用語は、光源の500nmのところでの光の総量と比較して、500nmのところで拡散して透過した光のパーセントを意味する。「全光透過率」という用語は、光源の500nmのところでの光の総量と比較して、500nmのところで試料を透過した光のパーセントを意味する。これは、光の分光透過と拡散透過とを含む。「拡散効率」という用語は、500nmのところでの全透過光のパーセントに対する500nmのところでの拡散透過光のパーセントの比に100を掛けたものを意味する。「ポリマーフィルム」という用語は、ポリマーを含むフィルムを意味する。「ポリマー」という用語は、ホモ−およびコ−ポリマーを意味する。レンズのサイズと周波数について、「平均」という用語は全フィルム表面積についての算術平均を意味する。
【0027】
「透明」とは、500nmでの全光透過率が50%またはそれ以上であるフィルムを意味する。フィルム上の小型レンズの配置に関して「任意の方向に」とは、x平面およびy平面の任意の方向を意味する。「パターン」という用語は、規則的またはランダムであれ、レンズのあらかじめ決められた配置を意味する。
【0028】
「マクロ拡散効率変動」とは、少なくとも2cm離れている2つの場所の間で5%を超える拡散効率変動を意味する。光学勾配とは、開始点からの距離の関数としての光学特性、例えば、透過、反射、光方向の変化をいう。光学勾配の有用な例には、光透過勾配、光拡散勾配および光吸収勾配が含まれる。拡散で使用する「勾配」とは、開始点からの距離に対する拡散効率の漸進的な増加または減少を意味する。
【0029】
一般的に、ディスプレイの幾何学上の中心からディスプレイの端部への所定の方向の半径を考えた場合、周辺部はディスプレイの中心から端部の距離の80%を超える領域として見ることができ、残りが中央部である。
【0030】
背面照明のより良い制御および管理が、液晶ディスプレイ(LCD)を技術的に進歩させている。LCDスクリーンおよびその他の電子ソフトディスプレイ媒体は、第一にスペキュラー(高指向性)蛍光管で背面照射される。ディスプレイ域全体にわたって光を均一に分配し、その光をスペキュラー光から拡散光に変えるために、拡散フィルムが使用される。ディスプレイ・スタックの液晶区分を出た光は狭いカラムとして離れ、再分散させられなければならない。ディスプレイのこのような区分で、拡散体が使用され、拡散体は視野角を向上するために、選択的に光を水平方向に広げる。
【0031】
可視光が種々の屈折率を有する材料を通過するにつれて散乱することにより、拡散が達成される。このような散乱は光エネルギーのための拡散媒体を生成する。光透過率と拡散との間には逆の関係があり、これら2つのパラメータの最適な組合せを、それぞれの適用に応じて見出さなければならない。
【0032】
背面拡散体は、光源のすぐ前面に配置され、スペキュラー光を拡散光に変えることにより、ディスプレイ全体にわたって光を均一にするのに使用される。LCD背面照明を拡散するための従来の方法は、異なる屈折率を有するポリマーフィルム、微小空隙を有するポリマーフィルム、ミクロ表面構造を積層するか、または、艶消し樹脂またはビーズをフィルムにコーティングすることを含む。前面拡散体の役割は、液晶(LC)から出て来た光を、方向性選択により広げることである。この光は高い効率を得るように、圧縮されて密なビームになってLCに入る。そして光はLCを出るときには、狭い光カラムとして射出する。拡散体は光学構造を用いることにより、この光を選択的に広げる。ほとんどの企業は、光を1つの軸に沿って選択的に伸長するように、楕円形ミクロレンズを形成する。楕円形に形成された、ポリマーマトリックスにおけるポリマー、および、化学的または物理的な手段により形成された表面ミクロレンズは、このような方向性を達成する。
【0033】
本発明の一つの態様では、拡散フィルムは、少なくとも1つの側に、複数のランダムマイクロレンズまたは小型レンズの形態の、テクスチャのある表面を有する。「小型レンズ」という用語は、小さいレンズを意味するが、本発明の目的のために、レンズと小型レンズという用語は同じであると見なしてもよい。小型レンズは重なって、複合レンズを形成する。「複合レンズ」とは、その表面上に、複数の小さいレンズを有する大レンズを意味する。「大レンズ」とは、小レンズがその上部にランダムに形成されている、より大きな小型レンズを意味する。「小レンズ」とは、大レンズ上に形成される、大レンズより小さいレンズを意味する。異なるサイズと形の複数のレンズが、互いの上に形成されて、カリフラワーに似た複合レンズの特徴を作り出す。小型レンズおよび小型レンズにより形成される複合レンズは、透明ポリマーフィルムの中に入る凹形でも、透明ポリマーフィルから外に出る凸形でもよい。「凹形」という用語は、フィルムに最も近い球の外部表面である球の表面のように湾曲状のものを意味する。「凸形」という用語は、フィルムに最も近い球の内部表面である球の表面のように湾曲状のものを意味する。「上部表面」という用語は、フィルムの表面が光源から遠いことを意味する。「底部表面」という用語は、フィルムの表面が光源に近いことを意味する。
【0034】
「ポリマー」という用語は、ホモ−およびコ−ポリマーを意味する。ミクロビーズという用語は、典型的には限定凝集プロセスを用いて合成されたポリマー球を意味する。このようなミクロビーズ球の大きさは0.2〜30μmの範囲にあることができる。ミクロビーズ球の大きさは好ましくは0.5〜5.0μmの範囲にある。「微小空隙」という用語は、延伸中の延伸ポリマーフィルムにおいて形成された微細孔を意味する。これらの微細孔は、無機粒子、有機粒子、またはミクロビーズによって誘導される。これらの空隙の大きさは、空隙を誘導するのに使用された粒子またはミクロビーズの大きさによって、また、延伸ポリマーフィルムを延伸させるのに用いられた延伸比によって決定される。微細孔は、フィルムのマシン方向およびマシン方向に対して横方向において、0.6〜150μmの範囲にあることができる。微細孔の高さは0.2〜30μmの範囲にあることができる。好ましくはマシン方向およびマシン方向に対して横方向における微細孔の大きさは1.5〜25μmの範囲にある。好ましくは微細孔の高さは0.5〜5.0μmの範囲にある。「実質的に円形」という用語は、長軸が短軸の二倍以下である幾何学的形状を示す。
【0035】
本発明の1つの態様は、月のクレーター表面に例えられる。月に衝突する小惑星が、他のクレーターから離れたクレーターを形成し、これらは別のクレーターに重なるか、別のクレーター内に形成されるか、または別のクレーターをのみこむ。多くのクレーターが彫られると、月の表面は、透明ポリマーフィルム中に形成されたレンズの複合体のように、くぼみの複合体になる。
【0036】
各小型レンズの表面は、局所的に球の弓形であり、これは、レンズを通過するエネルギーの光線経路を変化させるミニチュアレンズとして作用する。各小型レンズの形は「半球形状」であり、各小型レンズの表面は、球の扇形であるが、必ずしも半球形ではないことを意味する。この曲線形の表面は、透明のポリマーフィルムに平行な第1の軸(x)に対して測定した曲率半径と、透明のポリマーフィルムに平行で第1の軸(x)に直角の第2の軸(y)に対する曲率半径を有する。アレイフィルム中のレンズは、xとy方向に、同じ大きさを有する必要はない。レンズの大きさ(例えばxまたはy方向の長さ)は、一般にフィルムの長さまたは幅より著しくに小さい。「高さ/直径比」は、複合レンズの高さ対複合レンズの直径の比を意味する。「直径」は、xおよびy平面中の複合レンズの最も大きい寸法を意味する。高さ/直径比の値は、各複合レンズが生成する光の分散または拡散の量の主要な原因の1つである。高さ/直径比が小さいことは、直径がレンズの高さよりはるかに大きいことを意味し、より平面的で広い複合レンズを形成する。高さ/直径値が大きいことは、より高い細い複合レンズを示す。複合レンズは、大きさ、形、光軸からの偏り、および焦点距離が異なることができる。
【0037】
構成体の曲率、深さ、大きさ、間隔、材料(これは、ポリマーフィルムと基体の基礎的な屈折率を決定する)および小型レンズの配置が、拡散の程度を決定し、これらのパラメータは、本発明により製造中に確立される。これらのファクターが、この拡散反射体の拡散特性を創出する。
【0038】
レンズを通るの光の発散は、「非対象」とも言い、これは、水平方向の発散が垂直方向の発散と異なることを意味する。発散曲線は非対象、即ち、光透過のピークは方向θ=0°に沿ってはおらず、表面に直角ではない方向であることを意味する。光を小型レンズ拡散フィルムから非対象に分散するようにするために少なくとも3つのアプローチがあり、すなわち直角の方向に対して1つの方向にレンズの寸法を変化させ、レンズの中心からレンズの光軸を偏らせて、そして乱視用レンズを使用する。
【0039】
光軸が各レンズの中心から偏るレンズを有する拡散フィルムを使用する結果は、非対象的にフィルムから光を分散させる。しかし、光軸がxおよびy方向の両方にレンズの中心から偏るように、レンズ表面を形成してもよい。
【0040】
小型レンズ構造体は、基体の反対側に製造することができる。支持体のいずれの側の小型レンズ構造体も、小型レンズの曲率、深さ、サイズ、間隔、および配置が変化してもよい。
【0041】
マクロ拡散効率変動を有する光拡散体が好ましい。最も効率のよい拡散体フィルムは、光源近くでは、光源形状を壊すためにより大きな拡散値を有し、光源から離れるとより小さな拡散を有することが判った。マクロ拡散効率を有す光拡散体を用いると、拡散体は、拡散体フィルム上の位置の関数として、拡散、および透過を生成することができる。背面照明ディスプレイでは、拡散フィルムを背面照明の必要性に合わせて作ると、より高い光透過および拡散効率を達成することができる。
【0042】
さらに、マクロ拡散効率変動を有する光拡散体は、拡散フィルム上の端部印刷およびアクリル光ガイド上のドット印刷の必要性を省くことができる。これらの印刷装置は、光をLCDの背面照明を通って液晶によってより効率良く使用されるようにガイドし、光源を観者から隠す。さらに、効率が変化する光拡散体は、選択的に光を拡散させて、拡散領域、拡散の少ない領域、および拡散しない領域(スペキュラー)を創出することによって、パターン、テキストおよびピクチャを創出することができる。
【0043】
拡散体の2つの異なる位置で、拡散効率が5%を超えて変化すること好ましい。変化が3%未満の拡散効率は、製造プロセス変化によって生じる拡散フィルムの変動によって生じるであろう。最も好ましいのは、拡散体の2つの異なる位置で10%超または50%超変化する拡散効率である。拡散体フィルムの2つの異なる位置での50%超の変動が、背面照明の拡散要求に対して調整可能であることがわかった。
【0044】
拡散効率変動が勾配を有する光拡散体が好ましい。勾配をもたせると、一つの拡散効率からもう一つの拡散効率へのスムーズな移行を可能にする。例えば、液晶ディスプレイでは、その領域で光がより強くかつスペキュラーであるので、光源によってより大きな拡散を有することが望ましいが、観者が拡散フィルム内で転移を見ることは好ましくない。勾配は、その転移を観者によって検出できないようにする。拡散効率は次式の数学的偏差によって変わることができる。
【0045】
拡散効率=e1/ 距離またはe-1/ 距離
拡散効率=1/距離または−1/距離
拡散効率=距離×xまたは−距離×x (xは実数)
【0046】
各特定の光拡散用途が、必要な変動量および拡散効率が距離に対して変わる比率を決定する。
【0047】
拡散フィルムを背面照明および拡散される光源に合うように作製する。典型的には、均一に照らされるディスプレイを製造するためには、光源近くではより拡散し、光源から遠くにはなれると小さく拡散することが必要である。光源がディスプレイに対して配置される場所が、どのような可変拡散が必要なのかを決定する。形状が方形の対角線に沿う拡散効率を有する光拡散体が好ましい。これは、方形の対角線上の照明変動を補償するのに好ましい。
【0048】
本発明の別の態様では、形状が方形で、方形の幅または高さに沿う拡散効率を有する光拡散体が好ましい。別の用途の場合、好ましい光拡散体は拡散フィルムの中心から周辺部への拡散効率変動を有する。好ましくは、光拡散体は拡散フィルムの周辺部に沿う拡散効率変動を有する。好ましい光拡散体は、等効率線が長円パターンを表すような拡散効率変動を有する。好ましい光拡散体はパターンを有する拡散効率変動を有する。可変拡散フィルムは、背面照明およびディスプレイ構成に基づいていずれのこれらの変動も採用することができる。
【0049】
例えば、液晶ディスプレイ装置の従来技術の光拡散体は光拡散体の端部または周辺印刷を用いて、光が典型的にLCDフレームに吸収されるディスプレイの端部から遠くに光を向ける。LCDフレームに吸収された光は光エネルギーが失われ、吸収された照明光エネルギーは、LC画像を照明するのに用いることができない。
【0050】
従来技術のLCD装置のための拡散体は、一般的に、白色または銀で印刷され、周辺光の一定部分が、その周辺からはなれた照明部品によって「リサイクル」可能なように、周辺光のスペキュラー反射を提供する周辺のまわりのドットを反射する。白色反射ドットの印刷がLCDフレームによって吸収される光エネルギーの量を少なくするが、周辺印刷はそれが追加の印刷操作を必要とする点で高価である。光拡散体の周辺印刷は、端部吸収を30%低下させることが判った。拡散フィルムの周辺により少ない拡散領域(より多いスペキュラー領域)を用いると、より多くの光が、ディスプレイの端部に向けられて失われる代わりに、背面照明からディスプレイ上の利用可能な空間にまっすぐ向けられるであろう。
【0051】
好ましくは、光拡散体はスペキュラー成分を有する拡散効率変動を有する。プレ製造プロセスまたはポスト製造プロセスを用いて、この拡散フィルムを選択的に、「開ける(turn on)」または「閉める(turn off)」(当該領域を拡散とするか、またはスペキュラーとするかを意味する)となることができる。LCDの裏面拡散体に一般的になされる端部印刷を、フィルムのまわりにスペキュラー端部を創出することによって置き換えて、反射に変えて光をスペキュラーに向けて、より明るいディスプレイを創出することができる。
【0052】
また、フィルムのスペキュラー領域は、パターンおよびテキストを形成することができる。また、スペキュラー光透過および拡散光透過の領域を有するフィルムを、拡散領域がディスプレイ上でより暗い領域として見え、スペキュラー領域がディスプレイ上で明るい領域として見える、オーバーヘッドプロジェクションフィルムとしても用いることができる。
【0053】
好ましい光拡散体は拡散フィルムの端部上で、フィルムの中心部よりも少なくとも10%小さい拡散効率の拡散効率変動を有する。液晶ディスプレイの端部のところで、装置から遠くにかつ離れて方向付けされるので、拡散された光の一部は失われる。ディスプレイの端部を中心部よりも小さく拡散させることによって、光はほとんどディスプレイから失われず、明るいディスプレイを生じる。これにより、拡散フィルム上の端部印刷の必要性を少なくまたは無くすことができる。
【0054】
透明ポリマーフィルム表面に複数の凸形または凹形の複合レンズを有する、最上部および底部を有する光拡散反射体が好ましい。湾曲した凹および凸形ポリマーレンズが、非常に効率の良い光拡散を提供することが判った。さらに、本発明のポリマーレンズは透明であり、LCディスプレイの明度がより多くの光を放出できるように、光を多く透過させる。さらに、この複合レンズを、マクロ拡散効率変動を達成するように、設計またはポスト製造法を変えることができる。
【0055】
ポリマーフィルムの表面にある凹形または凸形複合レンズがランダムに配置されているのが好ましい。レンズのランダム配置により、本発明の材料の拡散効率が高まる。さらに、規則正しい凸形または凹形配置を避けることにより、好ましくない光学干渉パターンが防止される。
【0056】
本発明の態様では、凹型または凸形レンズを透明ポリマーシートの両側に配置する。透明シートの両側にレンズ群を配置することにより、一方の側に本発明のレンズ群を置く場合と比較して、より効率の良い光拡散が見られる。さらに、透明シートの両側にレンズを配置すると、レンズの焦点距離LCディスプレイ装置内の明度増大フィルムから最も遠くにレンズの焦点距離を増加する。さらに、拡散効率および拡散変動は、拡散フィルムの一方の側ともう一方の側との間で変わることができる。これは、1つの拡散シートが2つの異なるマクロ拡散変動または勾配を有することができ(各面上の一方)、よりカスタマイズしたフィルムを実現できる。例えば、光源により近い拡散フィルムの側はより大きなコースの拡散を有することができ、反対側(光源から離れる)は、所望の全体的な可変拡散を実現するために、より多くの複合パターンおよび勾配を有するより微細な拡散構造を有することができる。
【0057】
好ましくは凹形または凸形レンズは、任意の方向に5〜250個複合レンズ/mmの平均周波数を有する。フィルムが平均285個複合レンズ/mmを有するとき、光の波長に近づくレンズの幅を創出する。このレンズは、レンズを通過する光に色を付与し、ディスプレイの色温度を変化させる。4レンズ/mm未満は大きすぎるレンズを生み出し、従ってあまり効率的に光を拡散させない。任意の方向に平均周波数が22〜66個複合レンズ/mmを有する凹形または凸形レンズが、さらに好ましい。平均周波数22〜66個の複合レンズは、効率的な光拡散を提供し、ランダムパターンのローラーに対してキャストコートされたポリマーを使用して、効率的に製造できることがわかった。
【0058】
光拡散体は、xおよびy方向に3〜60μmの平均幅で凹形または凸形レンズを有する。レンズが1μm未満である場合、レンズの大きさは光の波長のオーダーであるため、通過する光に色のシフトを付与する。レンズがxまたはy方向に68μm以上の平均幅を有する場合、レンズは大きすぎて光を効率的に拡散できない。さらに好ましくは、xおよびy方向に平均幅が15〜40μmの凹形または凸形レンズである。このサイズのレンズは、最も効率的な拡散を与えることが判った。
【0059】
凹形または凸形複合レンズは小レンズを構成する(ここで、小さいレンズのxおよびy方向の幅は、好ましくは2〜20μmである)。小レンズが1μm未満のサイズを有すると、レンズの大きさは光の波長のオーダーであるため、通過する光に色のシフトを付与する。小レンズが25μmより大きいサイズを有すると、レンズの複雑さが低下するため、拡散効率は低下する。さらに好ましいのは、xおよびy方向に3〜8μmの幅を有する小レンズである。この範囲は、最も効率的な拡散を与えることが判った。
【0060】
凹形または凸形のレンズは好ましくは、0.03〜1.0の高さ/直径比を有する。高さ/直径比が0.01未満(非常に広くかつ薄いレンズ)は、光を効率的に広げるのに充分な曲率が無いため、拡散性が限定される。高さ/直径比が2.5より大きいと、レンズの側面と基体の間の角度の大きいレンズができる。これは、内部の反射を引き起こし、レンズの拡散能を制限する。凹形または凸形のレンズの高さ/直径比が0.25〜0.48が最も好ましい。最も効率的な拡散は、この範囲で起きることが判った。
【0061】
大レンズ1つ当たりの小レンズの数は、好ましくは2〜60である。大レンズが1つまたは0個の小レンズを有する場合は、その複雑さが低下し、従って効率的に拡散しない。大レンズが70を超える小レンズを含有する場合、一部の小レンズの幅は、光の波長に近づき、透過される光に色を付与する。大レンズ1つ当たり5〜18個の小レンズが最も好ましい。この範囲は、最も効率的な拡散を発生することが判った。
【0062】
光の好適な拡散光透過は、50%を超える。45%未満の拡散光透過では、拡散体中を充分量の光が通過せず、従って拡散体は非効率的になる。小型レンズフィルムのより好適な拡散光透過は、少なくとも80%で、典型的には80〜95%である。80%の拡散透過は、LC装置が改良された電池寿命と上昇したスクリーン明度を有することを可能にする。透明ポリマーフィルムの最も好適な拡散透過は、少なくとも92%である。92%の拡散透過は、背面照明源の拡散を可能にし、LC装置の明度を最大にし、LCスクリーンが天然光と競合する必要がある屋外での使用のためのLC装置の画像品質が大幅に改良される。
【0063】
好ましくは凹形または凸形のレンズは、半球形状(各小型レンズの表面は球の扇形であるが、半球ではないことを意味する)である。これにより、x−y平面にわたって優れた均一の拡散が得られる。半球形状のレンズは、入射光を均一に分散させ、これは、ディスプレイ領域を均一に点灯しなければならない背面照明型または反射型ディスプレイへの適用に理想的である。
【0064】
本発明の別の態様では、凹形または凸形のレンズは非球面であり、すなわちレンズの幅がx方向とy方向で異なることを意味する。これは、光をx−y平面に選択的に分散させる。例えば、特定のアスペクト比により、楕円分散パターンが得られる場合がある。これは、LC装置の前面では有用であり、光を垂直方向よりも水平方向により多く分散させ、視野角が増加する。
【0065】
好ましくは、凹形または凸形複合レンズは、オレフィン反復単位を含む。ポリオレフィンは、安価で、光透過性が高い。さらにポリオレフィンポリマーは、効率的に溶融押出しでき、従ってローラー型で光拡散体を生成するのに使用することができる。
【0066】
本発明の別の態様において、凹形または凸形複合レンズは、カーボネート反復単位を含む。ポリカーボネートは、高い光学透過値を有し、高い光透過と拡散を可能にする。高光透過は、低光透過値を有する拡散材料より明るいLC装置を提供する。
【0067】
本発明の別の態様において、凹形または凸形複合レンズは、エステル反復単位を含む。ポリエステルは、安価で、良好な強度と表面特性を有する。さらにポリエステルポリマーは、80〜200℃の温度で大きさが安定しており、従ってディスプレイ光源が発生する熱に耐えることができる。
【0068】
好ましくはポリマー支持体は、エステル反復単位を含む。ポリエステルは安価であり、充分な強度と表面特性を有する。さらにポリエステルポリマーフィルムは、密封ディスプレイ装置中で遭遇する現行の温度範囲にわたって寸法安定性である。ポリエステルポリマーは、破砕しやすく、ディスプレイ装置への挿入のための拡散シートの打ち抜きが可能である。
【0069】
透明ポリマーフィルムの別の態様では、ポリマー支持体はカーボネート反復単位を含む。ポリカーボネートは、ポリオレフィンポリマーと比較して高い光学透過値を有し、従ってディスプレイ装置の明るさを改良することができる。
【0070】
本発明の別の態様では、ポリマー支持体は、オレフィン反復単位を含む。ポリオレフィンは安価あり、充分な強度と表面特性を有する。
【0071】
本発明の別の態様では、ポリマー支持体は、酢酸セルロースを含む。トリアセチルセルロースは、高い光学透過と低い光学的複屈折を有し、本発明の拡散体が、光拡散と好ましくない光学パターンの低下との両方を有することを可能にする。
【0072】
光拡散体の厚さは好ましくは、250μm未満であり、さらに好ましくは12.5〜100μmである。LC装置の現在のデザインの流行は、より軽く薄い装置である。拡散体の厚さを250μm未満に薄くすることにより、LC装置をより軽くかつ薄くできる。さらに、光拡散体の厚さを薄くすることにより、LC装置の明るさを、光透過を減らすことによって改善することができる。光拡散体のさらに好ましい厚みは12.5〜100マイクロであり、この光拡散体を、明度増大フィルムのようなLC装置内の他の光学材料と都合よく組合せることができる。さらに光拡散体の厚さを薄くすることにより、拡散体の材料の含量が減少する。
【0073】
本発明の熱可塑性光拡散体は典型的に他の光学的ウェブ材料と組合せて用いられるので、500MPaを超える弾性率を有する光拡散体が好ましい。500MPaを超える弾性率により、他の光学的ウェブ材料と組合せるために、この光拡散体を感圧接着剤で積層することが可能となる。さらに、この光拡散体は機械的に強靱であるので、華奢で組立てが困難な従来技術のキャスト拡散フィルムと比較して、この光拡散体は組立てプロセスでの苛酷さにより耐えることができる。0.6GPaを超える耐衝撃性を有する光拡散体が好ましい。衝撃抵抗が0.6GPaを超えると、光拡散体は引掻きおよび機械的変形に抵抗することができる。このような機械的変形は望ましくない不均一な光拡散を引き起こすおそれがあり、これによりLC装置に「ホット」スポットを生じさせる。
【0074】
本発明の光拡散体は、従来のフィルム製造設備を用いて高生産性で作製することができる。本発明は、微小空隙を含有する、空隙を有する熱可塑性樹脂層を利用する。ポリマーマトリックス中に空気から成る微小空隙が設けられていることが好ましく、このような微小空隙が、LCD装置の光拡散を形成するためにポリマーシート上の表面粗さに依存する従来の拡散体材料と比べて、極めて効率的な光拡散体であることが判った。空気を含有する微小空隙を有する層は、空隙内に含有された空気(n=1)とポリマーマトリックス(n=1.2〜1.8)との間に大きな屈折率差を有する。このように大きな屈折率差は、優れた拡散と高い光透過とを可能にする。光透過が高いと、LCD画像は明るくなり、かつ/または、光のための電力所要量が低減され、従って電池寿命が延びることになる。さらに、微小空隙を有する拡散体フィルムは、プレ製造またはポスト製造を変えてマクロ拡散効率変動を実現することができる。
【0075】
本発明の微小空隙は実質的には空気なので、空気含有空隙の屈折率は1である。空気含有空隙と熱可塑性マトリックスとの間の屈折率差は0.2を超えることが好ましい。屈折率差が0.2を超えると、LCD背面光源の優れた拡散が可能になり、また、屈折率差が0.2を超えると、薄膜内でのバルク拡散が可能になることが判った。このバルク拡散により、LCD製造者はLCスクリーンの厚みを低減することができる。熱可塑性樹脂層は好ましくは、垂直方向において、0.2を超える少なくとも4つの屈折率変化を有している。4つを超える屈折率変化は、大抵のLC装置に充分な拡散を提供することが判った。垂直方向における屈折率差が30個以上あると、秀でた拡散が可能になる一方で、透過光量が著しく低減され、LC装置の明るさが著しく低下する。
【0076】
光拡散体は好ましくは表面拡散体である。表面拡散体は、プレ製造プロセスおよびポスト製造プロセスで容易に変わり、マクロ拡散効率変動を実現する。さらに、表面拡散体は空気に暴露したその粗面を用いて、拡散体の材料と取り囲む媒体との間の屈折率差を可能なかぎり最大にし、入射光の最大角拡がりおよび非常に効率の良い拡散を与える。
【0077】
本発明の別の態様では、バルク拡散が好ましい。バルク拡散体はマクロ拡散効率変動を用いて製造でき、または変動を生成するためにポスト製造プロセスにかけることができる。さらに、バルク拡散体はフィルムを通る屈折率変化に頼っており、効率良くはたらく空気界面を必要としない。
【0078】
表面微小構造を有する光拡散体が好ましい。表面微小構造はその表面構造設計で容易に変えられ、そしてマクロ拡散効率変動を実現するポスト製造プロセスで変えられる。微小構造を異なる拡散効率およびどの程度光を広げるかに向けることができる。微小構造の例は、単純または複雑な、レンズ、プリズム、錐体、および立方体である。微小構造の形状、配置、および大きさを変えて所望の拡散変更を達成することができる。表面拡散体は空気に暴露したその粗面を用いて、拡散体の材料と取り囲む媒体との間の屈折率差を可能なかぎり最大にし、入射光の最大角拡がりおよび非常に効率の良い拡散を与える。
【0079】
可変拡散フィルムを製造するために、プレ製造プロセス工程またはポスト製造プロセス工程の2つの方法がある。
ポスト製造では、複合レンズ拡散体のレンズ、バルク空隙拡散体の空隙、または表面拡散体の表面テクスチャを、熱および/または圧力をかけて変えることができる。熱および/もしくは圧力勾配またはパターンのプロセスが、可変拡散フィルムを製造するのに好ましい。熱をポリマーフィルムに加えると、このポリマー拡散要素が部分的にまたは完全に溶融し、そして新しい構造を形成するまで冷却される。複合レンズ表面拡散体の場合、熱がレンズ(熱可塑性樹脂から作られている)を溶融し、そして形を変えて新しい形状のレンズを形成するか、または平滑なポリマー表面を形成する。この平滑ポリマーフィルムは光をスペキュラーに通すことができる。加熱は拡散体シートの一部を選択的に、部分的に拡散またはスペキュラーシートに変える方法であり、非常に正確な方法で適用して、スペキュラードット、ライン、パターン、およびテキストを創出することができる。空隙を有するポリマー拡散体に加える熱が、ポリマーを溶融し、熱を加えた範囲で空隙を閉じる。空隙を部分的に溶融して拡散を小さくするか、または完全に溶融して、バルク空隙拡散体にスペキュラー領域を創出する。
【0080】
また、圧力を用いて拡散フィルムの選択した領域の拡散特性を変えることができる。ポスト製造では、複合レンズ拡散体のレンズ、バルク空隙拡散体の空隙、または表面拡散体の表面テクスチャを、圧力をかけて変えることができる。圧力勾配またはパターンのプロセスが、可変拡散フィルムを製造するのに好ましい。圧力をポリマーフィルムに加えると、このポリマー拡散要素が部分的にまたは完全に圧縮され、そして新しい構造を形成する。複合レンズ表面拡散体の場合、圧力によりレンズ(熱可塑性樹脂から作られている)が圧縮され、そして形を変えて新しい平らなレンズ(部分的に拡散する)を形成するか、または平滑なポリマー表面(スペキュラー)を形成する。この平滑ポリマーフィルムはほとんど全部スペキュラーである。拡散要素を変えるのに必要な加圧量は、使用する材料(ポリマー)および拡散体の厚みによる。加圧は拡散体シートの一部を選択的に、部分的に拡散またはスペキュラーシートに変える方法であり、非常に正確な方法で適用して、スペキュラードット、ライン、パターン、およびテキストを創出することができる。空隙を有するポリマー拡散体に加える圧力が、ポリマーを圧縮し、圧力を加えた程度に従って空隙を閉じる。空隙を部分的に閉じて拡散を小さくするか、または完全に閉じて、バルク空隙拡散体にスペキュラー領域を創出する。ポスト製造では、加熱と加圧を一緒に、または別々に行って、拡散フィルムの拡散特性を拡散からスペキュラーへと選択的に変えることができる。
【0081】
ポスト製造プロセスの例は、複合レンズ拡散体の低Tg複合レンズを溶融させるために、サーマルプリントヘッド(熱および圧力)を用いることである。着色色素または顔料を有しない単なるキャリアシートを用いて、プリンターが印刷するとき、プリンタヘッドが、このポリマーシートを加熱し、圧力を与えて複合レンズを変形させるか、完全に溶融する。拡散、半拡散およびスペキュラー領域の解像度は、プリントヘッドの解像度に従う。
【0082】
拡散要素(例えば、複合レンズ拡散体のレンズ、バルク空隙拡散体の空隙、または表面拡散体の表面テクスチャ)を変えることによって位置に対して選択的に拡散フィルムの拡散特性を変えることができるプレ製造プロセスが好ましい。複合レンズの拡散効率を変えるプレ製造プロセスは、複合レンズの大きさ、アスペクト比、周波数および複雑性を変更することである。これは、マスター冷却ロールの複合レンズパターンを変えることによって達成される。冷却ロールは、ビーズまたは粒子ブラスティング、およびその後のクロムメッキによって製造される。ビーズまたは粒子ブラスティングを変える(大きさ、粒子の数、粒子の速度等)か、または冷却ロール面上のクロムメッキプロセスを選択的に変えることによって、マクロ拡散効率変動を有するマスターロールを作製する。これにより、最も拡散するから拡散しない(フィルムのスペキュラー領域を生成する)まで様々な変化を形成することができる(フィルムにスペキュラー領域を生成するためには、冷却ロールが平らになるか、それに表面構造をもたせない)。このプレ製造プロセスは、拡散勾配、パターンまたは一様なテキストを創出することができる。
【0083】
プレ製造プロセスは、拡散要素(バルク空隙拡散体の空隙)を変えることによって位置に対して選択的に空隙を有する拡散フィルムの拡散特性を変えることができる。空隙層の厚みおよび空隙特性は、距離に対して、空隙を有する拡散体の拡散効率を変化させる2つのパラメータである。空隙層厚を拡散体シート全体にわたって厚みを変えて押し出すことができる。または、空隙層厚を他よりも選択領域内でより延伸することができる。これらの厚みの違いがマクロ拡散効率変動を生じる。拡散効率変動を発達させるために、空隙特性もまたプレ製造プロセスでかえることができる。例えば、空隙誘導ビーズの大きさを、場所によって変えて異なる大きさの空隙を生じさせることができる。空隙誘導ビーズの濃度も、拡散体のまわりに合わせて他の領域よりもある一定領域の空隙を多くすることもできる。従って、サイズおよび形状微小空隙、微小空隙密度、および微小空隙層厚を変えることが、所望の結果を得るために有用である。
【0084】
図1は、液晶ディスプレイ装置での使用に適した、可変光拡散フィルムの断面を例示する。可変光拡散フィルム12は、透明ポリマーベース20を有し、その上に、大レンズ22が、透明ポリマーベース26の表面に適用される。小レンズ24は、大レンズ22の上にある。複雑な複合レンズ30は、幅に対する高さの高い比を有し、簡単な複合レンズ32よりも大レンズ1個当たりより多くの小レンズを有し、この簡単な複合レンズは幅に対する高さの小さい比を有し、大レンズ1個当たりより少ない小レンズを有する。1つの大レンズ当たりの小レンズの位置および数の変動、ならびに複合レンズの周波数がマクロ拡散効率変動を生成する。本発明は大レンズ22の表面上に複数の小レンズ24を含む。本発明の光拡散体は大レンズ22および小レンズ24に由来する多くの拡散面を有する。
【0085】
図2は、可変光拡散フィルムを有する液晶ディスプレイ装置を例示する。可視光線源18は、照明され、光は、光ガイド2中に誘導される。ランプ反射体4は、光エネルギーを光ガイド2(アクリル箱で示される)に向けるのに使用される。反射テープ6、反射テープ10および反射フィルム8は、光エネルギーが光ガイド2から好ましくない方向に出るのを防ぐのに使用される。可変光拡散フィルム12は、光ガイドから出る光エネルギーを、光拡散体と垂直の方向に拡散させるために使用される。明度増強フィルム14は、光エネルギーを偏光フィルム16に向けるのに使用される。可変光拡散フィルム12は、明度増強フィルム14と接触している。
【0086】
別の表面拡散体では、マスターロール上のパターンを、選択した領域で調整して、より多くの拡散領域およびより多くのスペキュラー領域を創出する。マトリクス中に塗布されるビーズの場合、塗布されるビーズは、サイズまたは濃度を変えることができる。例えば、塗布時により大きなビーズを塗工ステーションにポンプ注入することができ、あるいは勾配を付けたビーズのサイズまたは濃度を、ウェブに塗布して拡散効率勾配を創出することもできる。
【0087】
本発明の光拡散体の場合、微小空隙を有する複合体二軸延伸ポリオレフィンシートが好ましく、これらのシートはコア層と表面層(複数可)とを同時押出しし、次いで二軸延伸することにより製造される。これにより、コア層に含有された空隙誘導材の周りに空隙が形成される。二軸延伸層の場合、二軸延伸シートに適したクラスの熱可塑性ポリマー、および、好ましい複合シートのコアマトリックス−ポリマーはポリオレフィンから成る。適切なポリオレフィンの例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリブチレンおよびこれらの混合物が挙げられる。ヘキセン、ブテンおよびオクテンのような、プロピレンおよびエチレンのコポリマーを含めたポリオレフィンコポリマーも有用である。ポリエチレンはこれが低コストで望ましい強度特性を有するので好ましい。このような複合シートは例えば米国特許第4,377,616号明細書;同第4,758,462号明細書および同第4,632,869号明細書に開示されている。これらの開示内容を参考のため引用する。光拡散体フィルムは、少なくとも1つの空隙を有するポリマー層を備えたポリマーシートを含んで成り、空隙を有していないポリエステルポリマー層(複数可)を含有してもよい。光拡散体フィルムは、前記ポリマーシートの前記空隙を有する層の約2〜60容量%の空隙スペースを有するのがよい。このような空隙濃度は、透過率および反射特性を最適化する一方、背面照明およびフィラメントを隠すのに充分な拡散出力を提供するのに望ましい。本発明の微小空隙含有延伸フィルムの厚みは約1μm〜400μmであるのが好ましく、5μm〜200μmであることがより好ましい。ポリマーシートは65%を超える透過率を有する。
【0088】
本発明の光拡散体は、微小空隙を有する層に隣接して、空隙を有していない1つまたは複数のスキン層を備えることが好ましい。この複合シートの、空隙を有していないスキン層は、コアマトリックスに関して上に挙げたものと同じポリマー材料から形成することができる。複合シートは、コアマトリックスと同じポリマー材料から成るスキン(複数可)と共に形成することができる。あるいは複合シートは、コアマトリックスとは異なるポリマー組成物から成るスキン(複数可)と共に形成することができる。適合性のために、コアに対するスキン層の接着を促進するために、補助層を使用することができる。この部材には、任意の適切なポリエステルシートを、これが延伸されるならば利用することができる。延伸は多層構造に追加の強度を提供し、この追加の強度は、ディスプレイが組み立てられるときに取り扱い特性を向上させる。微小空隙延伸シートは、空隙がTiO2を使用することなしに、不透明性を提供するので好ましい。微小空隙を有する層は、コアと薄層とを同時押出しし、次いで二軸延伸することにより製造されるので便利である。これにより空隙が、薄層中に含有された空隙誘導材の周りに形成される。
【0089】
ポリエステル製の微小空隙を有する光拡散体も好ましい。なぜなら延伸ポリエステルは優れた強度、耐衝撃性、耐化学性を有するからである。本発明において利用されるポリエステルは、約50℃〜約150℃、好ましくは約60℃〜100℃のガラス転移温度を有するのがよく、延伸可能であるのがよく、最小0.50、好ましくは0.6〜0.9の固有粘度を有するのがよい。好適なポリエステルの例としては、4〜20個の炭素原子を有する芳香族、脂肪族または脂環式のジカルボン酸、および2〜24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式のグリコールから生成されたポリエステルが挙げられる。好適なジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソ−フタル酸、およびこれらの混合物が挙げられる。好適なグリコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサン−ジメタノール、ジエチレングリコール、他のポリエチレングリコールおよびこれらの混合物が挙げられる。このようなポリエステルは当業者には良く知られており、良く知られた技法、例えば米国特許第2,465,319号明細書および同第2,901,466号明細書に記載された技法により製造することができる。好ましい連続マトリックスポリマーは、テレフタル酸またはナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択された少なくとも1つのグリコールとから成る反復単位を有するポリマーである。少量の他のモノマーによって改質できるポリ(エチレンテレフタレート)が特に好ましい。ポリプロピレンもまた有用である。他の好適なポリエステルの例としては、適量の共酸成分、例えばスチルベンジカルボン酸を含めることにより形成される液晶コポリエステルが挙げられる。このような液晶コポリエステルの例は、米国特許第4,420,607号明細書、同第4,459,402号明細書および同第4,468,510号明細書に開示されたコポリエステルである。
【0090】
ポリエステル拡散体シートの同時押出し、急冷、延伸、およびヒートセットは、技術的に良く知られた、延伸シート製造法によって、例えば平板(flat sheet)法、バブル法またはチューブラ法によって行うことができる。平板法は、スリットダイを通して配合物を押出し、押出されたウェブを冷却された流延用ドラム上で急冷し、これによりシートのコアマトリックスポリマー成分と、スキン成分(複数可)とをガラス凝固温度よりも低温に急冷することを必要とする。急冷されたシートは次いで、ガラス転移温度より上でかつマトリックスポリマーの溶融温度より下の温度で互いに直角方向に延伸することにより、二軸延伸される。シートは一方の方向に、次いで第二の方向に延伸されることができ、あるいは、同時に両方向に延伸してもよい。シートが延伸された後、ポリマーを結晶化するかまたはアニールし、一方、両延伸方向でシートが収縮するのをある程度まで抑制するのに充分な温度にシートを加熱することにより、シートをヒートセッティングする。
【0091】
微小空隙を有するポリエステル製拡散シートには、異なる効果を達成することができる追加の層を加えることが好ましい。このような層は固有の特性を有するシートを製造するために、色味剤、帯電防止材または異なる空隙形成材を含有してもよい。二軸延伸シートは、接着力を改善する表面層と共に形成されてもよい。二軸延伸押出しは、或る特定の所望の特性を達成したい場合には、10層もの多くの層と共に行うこともできる。
【0092】
画像要素の色を変えるために、ポリエステルスキン層には、添加物を加えることが好ましい。320℃を超える押出し温度に耐えることが可能な着色顔料が好ましい。それというのも、320℃を超える温度が、スキン層の同時押出しに必要だからである。
【0093】
加えることができる本発明の添加物は、蛍光増白剤である。蛍光増白剤は、実質的に無色の蛍光性の有機化合物であり、紫外線を吸収し、これを青い可視光線として放出する。例としては、特に限定されないが、4,4’−ジアミノスティルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−メチル−7−ジエチルアミノクマリンのようなクマリン誘導体、1−4−ビス(O−シアノスチリル)ベンゾール、および2−アミノ−4−メチルフェノールがある。これの予想外に好ましい特徴は、蛍光増白剤の効率的な使用である。透過ディスプレイ材料の紫外線源は、画像の反対側にあり、紫外線強度は、画像形成層に一般的な紫外線フィルターによっては低下しない。結果は、蛍光増白剤をほとんど使用しないで、所望のバックグランド色を達成することが必要である。
【0094】
ポリエステル製拡散体シートを、同時押出しプロセスおよび延伸プロセス後、または、キャスティングと完全延伸との間に、任意の数の塗膜でコーティングまたは処理することができる。このような塗膜は、シートの特性、例えば印刷性を改善するために、または防湿層を形成するために、または拡散体シートをヒートシール可能にするために、または接着力を改善するために使用することができる。例えば、印刷性のためにはアクリル塗膜が使用され、ヒートシール特性のためには、ポリ塩化ビニリデンから成る塗膜が使用される。さらなる例としては、印刷性または接着力を改善するためのフレーム処理、プラズマまたはコロナ放電処理が挙げられる。微小空隙を有するコア上に空隙を有していない少なくとも1つのスキンを有することにより、シートの引張り強さが増大され、シートをより製造し易くする。このことにより、空隙を施された全ての層と共に形成される場合よりも、シートはより広い幅で、より高い延伸速度で形成可能になる。空隙を有していない層(複数可)は、フィルム製造後、剥離することができる。さらに、層を同時押出しすることにより、製造プロセスがシンプルになる。
【0095】
本発明の光拡散体シートは、光学的補償フィルム、偏光フィルムおよび液晶層の基板構造から選択される1つまたは複数の層との組合せで使用することができる。本発明の延伸フィルムは、延伸フィルム/偏光フィルム/光学的補償フィルムの順での組合せによって使用されることが好ましい。液晶表示装置との組合せにおいて上記フィルムを使用する場合、フィルムは互いに、例えば反射損の最小化などのために接着剤を介して接着されることが好ましい。接着剤は、光の界面反射損を抑制するように、延伸フィルムの屈折率に近似した屈折率を有する接着剤であることが好ましい。
【0096】
本発明の光拡散体は、透明ポリマーから形成されたフィルムまたはシートとの組合せで使用することができる。このようなポリマーの例は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレート、アクリルポリマー、例えばポリメチルメタクリレート、およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリーレートおよびトリアセチルセルロースである。光拡散体を支持体用のガラスシートに取り付けることができる。
【0097】
本発明の光拡散体シートには、入射角に伴って光散乱特性を変化させる光学特性を悪化させない範囲で、フィルムの延伸性および表面滑性を改善するために、例えばシリカのような添加剤または滑剤を混和させることができる。このような添加剤の例は、有機溶剤、例えばキシレン、アルコールまたはケトン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂またはデルタ金属酸化物の微粒子または充填剤である。
【0098】
本発明の光拡散体は通常、光学的異方性を有する。熱可塑性ポリマーの二軸延伸フィルムは一般的に、光学的異方性材料から成る。この材料は、延伸方向に光軸を有する光学的異方性を示す。光学的異方性は、フィルム厚dと、フィルム平面内の遅光軸方向における屈折率と速光軸方向における屈折率との差である複屈折Δnとの積、すなわち、Δn×d(位相遅れ)によって表される。配向方向は、本発明のフィルムにおける延伸軸と符合する。延伸軸は、熱可塑性ポリマーが正の固有複屈折を有する場合には、遅光軸方向であり、熱可塑性ポリマーが負の固有複屈折を有する場合には、速光軸方向である。Δn×dレベルはフィルムの用途に依存するので、このレベルに対する明確な要求はないが、50nm以上であることが好ましい。
【0099】
本発明の微小空隙含有延伸フィルムは、光を拡散させる機能を有する。これらの多数の微小空隙と、微小空隙により形成されるミクロレンズとにより形成される周期的に変化する屈折率分布は、回折格子のような構造を形成し、これにより、光を散乱させる光学特性に寄与する。空隙を有する熱可塑性拡散体シートは優れた光散乱を可能にする一方、高い光透過率(%)を有する。「空隙」は本明細書中において、添加される固体状および液状の物質の欠如を意味するが、「空隙」が気体を有することもあり得る。完成したパッケージングシートコア中に残る空隙誘導粒子の直径は0.1〜10μmであるのがよく、好ましくは丸い形状を有し、これにより所望の形状および大きさの空隙を形成する。この大きさの誘導粒子を使用した結果として生じる空隙を、本明細書中では「微小空隙」と呼ぶ。空隙は、層の延伸されていない厚み方向、即ちZ方向において、10μm以下の寸法を示す。空隙の大きさはまた、マシン方向およびマシン方向に対して横方向における延伸度に依存する。理想的には、空隙は、縁部が接する、凹状の互いに対向する2つのディスクによって画定される形状を呈することになる。換言すれば、空隙は光エネルギー方向(本明細書中では垂直方向とも呼ばれる)に対して直角の平面内で、実質的に円形断面を有する傾向にある。空隙は、2つの主次元(長軸および短軸)がシートのマシン方向およびマシン方向に対して横方向と整列するように配向される。Z方向軸は副次元であり、おおざっぱに言って、空隙形成粒子の断面直径の大きさを有する。空隙は一般的に、閉じたセルである傾向にあり、従って、気体または液体が横切ることのできるような、空隙を有するコアの一方の側から他方の側へ開く通路は事実上ない。
【0100】
有機性球から形成された微小空隙が好ましい。なぜならば、このような有機性球は光散乱が低く、実質的に円形の空隙を形成することが判っており、またポリエステル中に簡単に分散させられるからである。さらに、空隙を有する拡散体層の大きさおよび形状は、有機性球の大きさおよび量を適性に選択することにより変えることができる。散乱無機粒子を実質的に含まない微小空隙も好ましい。粘土、TiO2およびシリカのような無機粒子を使用する従来技術の空隙を有するポリマー層は、可視光エネルギーを許容できないほど散乱させてしまうことが判った。背面光源からの光エネルギーを散乱させることにより、LCおよび背面から光源に向かって光エネルギーが散乱させられるので、表示ユニットの効率が低下する。無機微小空隙形成粒子は、透過された光エネルギーの8%もの損失を招くおそれがあることが判った。
【0101】
実質的に円形の空隙、または、短軸に対する長軸の比が2.0〜0.5である空隙が好ましい。それというのも、実質的に円形の空隙は、光エネルギーの効率的な拡散を可能にし、光エネルギーの不均一な拡散を低減することが判ったからである。短軸直径に対する長軸直径の比が2.0未満であることが好ましい。2.0未満の比は、LC光源の優れた拡散を可能にすることが判った。3.0を上回る比は球状の空隙をもたらし、球状の空隙は、光を不均一に分散させることが判った。1.0〜1.6の比が最も好ましい。それというのも光拡散および光透過が最適化されるからである。
【0102】
微小空隙は、拡散体のポリマー層中で100μm未満の容積を有する空隙である。100μmを上回る微小空隙は、可視光線を拡散させることはできるものの、空隙のサイズが大型なので、光の不均一な拡散が、表示装置の照明を不均一にしてしまう。8〜42μm3の熱可塑性微小空隙の容積が好ましい。6μm3未満の微小空隙容積は得るのが困難である。それというのも、6μm3に必要となる空隙形成剤は、ポリエステルの典型的な3×3延伸と共に空隙形成するには余りにも少量であるからである。50μm3を上回る微小空隙容積は、拡散を可能にする一方、余計な材料やコストのかかる厚い拡散層を形成する。熱可塑性拡散体に最も好ましい空隙容積は、10〜20μm3である。10〜20μm3の空隙容積は、優れた拡散および透過特性を提供することが判った。
【0103】
有機空隙誘導材は種々の材料から選択されてよく、コアマトリックスポリマーの質量に基づいて、約5〜50質量%の量で存在するのがよい。空隙誘導材がポリマー材料から成ることが好ましい。ポリマー材料を使用する場合、この材料は、コアマトリックスを形成するポリマーと溶融混合可能であり、しかも懸濁液が冷却されるにつれて、分散させられた球状粒子を形成することができるポリマーとなることができる。その例としては、ポリプロピレン中に分散させられたポリアミド系高分子(ナイロン)、ポリプロピレン中に分散させられたポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート中に分散させられたポリプロピレンが挙げられる。ポリマーが予備成形されており、マトリックスポリマー中にブレンドされる場合、重要な特性は粒子の大きさおよび形状である。粒子は球体であることが好ましく、これらの球体は中空でも中実でもよい。球体は、以下の群すなわち、一般式Ar−C(R)=CH2を有するアルケニル芳香族化合物(この一般式において、Arは芳香族炭化水素基、または、ベンゼン系の芳香族ハロゲン炭化水素基を表し、Rは水素またはメチル基である);式CH2=C(R’)C(O)(OR)から成るモノマーを含むアクリレートタイプのモノマー(この式において、Rは、水素および約1〜12個の炭素原子を含有するアルキル基から成る群から選択され、R’は、水素およびメチルから成る群から選択される);塩化ビニルと塩化ビニリデンとのコポリマー、アクリロニトリルおよび塩化ビニルとのコポリマー、臭化ビニル、式CH2=CH(O)CORを有するビニルエステル(この式において、Rは2〜18個の炭素原子を含有するアルキル基である);アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、オレイン酸、ビニル安息香酸;テレフタル酸およびジアルキルテレフタル酸またはそのエステル形成誘導体と、HO(CH2nOH系グリコール(この式においてnは2〜10の範囲内での整数であり、ポリマー分子中の反応性オレフィン結合を有する)と反応させることにより調製される合成ポリエステル樹脂、反応性オレフィン不飽和を有する共重合される最大20質量%の第二酸またはそのエステルおよびそれらの混合物、ならびにジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフマレート、ジアリルフタレートおよびこれらの混合物の群から選択された架橋剤を含む前記ポリエステルである。
【0104】
好ましい架橋ポリマービーズは2.0μm未満、より好ましくは0.3〜1.7μmの平均粒度を有する。0.3μm未満の架橋ポリマービーズはひどく高価である。1.7μmを上回る架橋ポリマービーズが形成する空隙は大きく、光を効率的に散乱させない。
【0105】
架橋ポリマーを形成する典型的なモノマーの例としては、スチレン、アクリル酸ブチル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、エチレングリコールジメタクリレート、ビニルピリジン、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、ビニルベンジルクロリド、塩化ビニリデン、アクリル酸、ジビニルベンゼン、アリールアミドメチル−プロパンスルホン酸、ビニルトルエンなどが挙げられる。好ましくは、架橋ポリマーは、ポリスチレンまたはポリ(メチルメタクリレート)である。最も好ましくは、架橋ポリマーはポリスチレンであり、架橋剤はジビニルベンゼンである。
【0106】
技術的に良く知られているプロセスは、幅広い粒度分布によって特徴付けられる不均一な大きさの粒子をもたらす。その結果生じるビーズは、スクリーニングによって分類することにより、本来の粒度分布の範囲にわたるビーズを製造することができる。懸濁重合や限定凝集ような別のプロセスは、極めて均一な粒度を直接にもたらす。米国特許第6,074,788号明細書の開示内容を参考のため引用する。塗布される架橋ポリマーミクロビーズを製造するためには、「限定凝集」技法を用いることが好ましい。このプロセスは、米国特許第3,615,972号明細書に詳細に説明されている。しかし本発明に使用するための塗布されるミクロビーズの調製は、前記特許明細書に記載されている発泡剤を利用しない。適切な滑剤または滑剤の例としては、コロイドシリカ、コロイドアルミニウム、および金属酸化物、例えば酸化錫および酸化アルミニウムが挙げられる。好ましい滑剤は、コロイドシリカおよびコロイドアルミニウムであり、最も好ましいのはシリカである。滑剤の塗膜を有する架橋ポリマーは、技術的に良く知られた手順により調製することができる。例えば、滑剤を懸濁液に添加するような、従来の懸濁重合が好ましい。滑剤としては、コロイドシリカが好ましい。
【0107】
架橋ポリマーのミクロビーズは0.1〜50μmの大きさの範囲にあり、ポリエステルの質量に基づいて、5〜50質量%の量で存在する。ポリスチレンのミクロビーズは、連続マトリックスポリマーのTgよりも少なくとも20℃高いTgを有するのがよく、連続マトリックスポリマーと比較して硬質である。
【0108】
ミクロビーズの弾性およびレジリエンスは一般的に、空隙の増大をもたらし、ミクロビーズのTgは、延伸中の変形を回避可能にするように、マトリックスポリマーのTgを上回る高さにあることが好ましい。ミクロビーズのレジリエンスおよび弾性点を上回るように架橋する実際的な利点はないと思われる。
【0109】
架橋ポリマーから成るミクロビーズは、少なくとも部分的に空隙によって仕切られる。支持体中の空隙スペースは、フィルム支持体の2〜60容量%、好ましくは30〜50容量%を占めることになる。支持体が形成される形式いかんでは、空隙はミクロビーズを完全に包囲してよく、例えば空隙はミクロビーズを包囲するドーナツ(または扁平にされたドーナツ)の形状を有してよく、あるいは、空隙は部分的にのみミクロビーズを仕切ってよく、例えば一対の空隙が互いに対向する側でミクロビーズを仕切ってよい。
【0110】
延伸中、空隙は、フィルムの均衡の取れた二軸延伸から、微小空隙を有するフィルムの一軸延伸まで、特徴的な形状を呈する。均衡の取れた微小空隙は、延伸平面内で概ね円形である。微小空隙の大きさおよび最終的な物理特性は、配向の度合いおよびバランス、延伸の温度および速度、結晶化の動力学的特性、ミクロビーズの粒度分布などに依存する。本発明によるフィルム支持体は、以下の(a)(b)(c)によって調製される:(a)溶融された連続マトリックスポリマーと架橋ポリマーとの混合物を形成し、この場合、架橋ポリマーは、マトリックスポリマー全体にわたって均一に分散させられた多数のミクロビーズであり、マトリックスポリマーは本明細書中に記載した通りのものであり、架橋ポリマーミクロビーズは本明細書中に記載した通りのものである、(b)押出しまたはキャスティングにより、混合物からフィルム支持体を形成する、(c)この物品を延伸させることにより配向し、これにより、物品全体にわたって均一に分配された状態で架橋ポリマーのミクロビーズを形成し、また、これらのミクロビーズを延伸方向の側で少なくとも部分的に仕切る空隙を形成する。
【0111】
シートまたはフィルム材料の二軸延伸法は技術的に良く知られている。基本的には、このような方法は、シートまたはフィルムをキャスティングまたは押し出したあと、そのシートまたはフィルムを、その本来の寸法の約1.5〜10倍の量で、少なくともマシン方向すなわち長手方向に延伸することから成る。このようなシートまたはフィルムは、当業者に良く知られた装置および方法により、その本来の寸法の約1.5〜10倍(通常、ポリエステルの場合3〜4倍、ポリプロピレンの場合6〜10倍)の量で、横方向すなわちマシン方向に対して横方向に延伸されてもよい。このような装置および方法は当業者に良く知られており、米国特許第3,903,234号明細書に記載されている。
【0112】
本明細書中でミクロビーズを包囲すると言及されている空隙、または空隙スペースは、連続マトリックスポリマーがマトリックスポリマーのTgを上回る温度で延伸させられるにつれて形成される。架橋ポリマーのミクロビーズは、連続マトリックスポリマーと比べて、比較的硬質である。ミクロビーズとマトリックスポリマーとの間の不相容性および不混和性のために、連続マトリックスポリマーはこれが延伸されるにつれて、ミクロビーズ上をスライドし、これにより、延伸方向の側に空隙が形成されることになる。マトリックスポリマーが延伸され続けると共に、空隙は伸長する。従って空隙の最終的な大きさおよび形状は、延伸の方向および量に依存する。延伸が一方向だけで行われる場合、微小空隙は、ミクロビーズの延伸方向の側に形成されることになる。延伸が2つの方向で行われる場合(二方向延伸)、実質的にこのような延伸は、あらゆる所与の位置から半径方向に延びるベクトル成分を有し、これにより、それぞれのミクロビーズを包囲するドーナツ状の空隙が生じることになる。
【0113】
好ましい予備成形延伸操作は同時に、微小空隙を開き、マトリックス材料を配向する。最終的な製品特性は、延伸時間−温度の関係に依存し、この関係により制御することができ、さらに、延伸のタイプおよび度合いにも依存する。最大の不透明性およびテクスチャを得るために、延伸はマトリックスポリマーのガラス転移温度を僅かに上回る温度で行われる。延伸がより高いガラス転移温度の近傍で行われると、両相は一緒に延伸し、不透明性が低下する。前者の場合、材料が別々に引張られる機械的相容化抑止プロセスである。
【0114】
一般に、空隙形成はマトリックスポリマーの結晶配向とは無関係に発生し、また、このような結晶配向を必要としない。完全に非晶質の非結晶化コポリエステルをマトリックス相として使用して、本発明の方法により、不透明な微小空隙を有するフィルムが形成された。引張り強さおよび気体透過バリヤのような或る一定の特性にとっては、結晶化可能/配向可能な(歪み硬化性)マトリックス材料が好ましい。他方において、非晶質材料は、引裂き抵抗やヒートシール可能性のような他の領域にも特定の有用性を有する。数多くの製品ニーズを満たすように、特定のマトリックス組成物を調整することができる。結晶質マトリックスポリマーから非晶質マトリックスポリマーまでの全種類のポリマーは、本発明の一部である。
【0115】
本発明の複合レンズは、好ましくはポリマーを含む。ポリマーは、従来技術のガラスレンズと比較して一般的に安価であり、優れた光学的性質を有し、公知の方法(例えば、溶融押出し、真空形成および射出成形)を使用して、効率的にレンズに成形することができる。複合レンズの形成のための好適なポリマーには、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、セルロースエステル、ポリスチレン、ポリビニル樹脂、ポリスルホンアミド、ポリエーテル、ポリイミド、フッ化ポリビニリデン、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリスルホネート、ポリエステルイオノマー、およびポリオレフィンイオノマーがある。機械的または光学的性質を改良するために、これらのポリマーのコポリマーおよび/または混合物を使用することができる。
【0116】
透明の複合レンズのための好適なポリアミドには、ナイロン6(商標)、ナイロン66(商標)、およびこれらの混合物がある。ポリアミドのコポリマーもまた、好適な連続相ポリマーである。有用なポリカーボネートの例は、ビスフェノール−Aポリカーボネートである。複合レンズの連続相ポリマーとしての使用に適したセルロースエステルには、硝酸セルロース、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびこれらの混合物またはコポリマーがある。好適なポリビニル樹脂には、塩化ポリビニル、ポリ(ビニルアセタール)、およびこれらの混合物がある。ビニル樹脂のコポリマーもまた使用することができる。本発明の複合レンズのための好適なポリエステルには、4〜20個の炭素原子の芳香族、脂肪族または脂環式ジカルボン酸、および2〜24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式グリコールから製造されるものがある。適当なジカルボン酸の例には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ソディオスルホイソフタル酸およびこれらの混合物がある。適当なグリコールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、他のポリエチレングリコールおよびこれらの混合物がある。
【0117】
拡散体シートは、印刷性を含むシートの特性を改良するために、蒸気バリヤを提供するために、ヒートシール可能にするために、または接着性を改良するために、使用することができる任意の数の塗膜で、熱可塑性小型レンズキャスティング前後に、被覆または処理することができる。これの例は、印刷性のためのアクリル塗膜、ヒートシール性のための塩化ポリビニリデン塗膜であろう。さらなる例は、印刷性または接着性を改良するための、フレーム、プラズマまたはコロナ放電処理が含まれる。
【0118】
小型レンズ拡散体フィルムはまた、別の光拡散体、例えばバルク拡散体、レンズ層、ビーズ層、表面拡散体、ホログラフィック拡散体、ミクロ構造拡散体、別のレンズ配列、またはこれらの種々の組合せとともに使用することができる。小型レンズ拡散体フィルムは、光を分散し、または拡散させるので、規則的な周期的レンズ配列の付加により発生する回折パターンを破壊する。小型レンズ拡散体フィルムは、拡散体またはレンズ配列の前または後に配置することができる。
【0119】
本発明の透明ポリマーフィルムはまた、別の態様において、1つ以上の光学塗膜を含んで1つ以上の小型レンズチャネルを通る光学透過性を改良することができる。拡散体の効率を高めるために、拡散体を反射防止(AR)塗膜の層で被覆することが好ましいことが多い。
【0120】
本発明の複合レンズ光拡散体フィルムの製造プロセスにおいて、好適なレンズポリマーは、スリットダイから溶融押し出しされる。一般に、好ましくはTダイまたはコートハンガーダイが使用される。このプロセスでは、スリットダイを通してポリマーまたはポリマーブレンドが押し出され、好適なレンズの形を有する冷却キャスティングドラム上で、押出しウェブが急速に冷却されて、その結果、透明シートのレンズポリマー成分は、そのガラス固化温度以下に冷却され、拡散レンズの形を保持する。
【0121】
拡散フィルム集成体を作成する方法を開発した。好適な方法は、複数の複合レンズを有する正のマスター冷却ローラーを提供する工程を含む。拡散フィルムは、溶融ポリマー材料を冷却ローラーの面にキャストし、小型レンズ構造を有するポリマー材料を透明のポリマーフィルムに移すことによりマスター冷却ローラーから複製される。
【0122】
冷却ローラーは、銅の層をローラーの表面に電気メッキし、次に銅層の表面をビーズ(例えば、ガラスまたは二酸化ケイ素)で研磨するようにブラストして、半球構造を有する表面テクスチャを作成する工程を含むプロセスにより製造される。得られたブラスト表面を、ローラー中へ凹形でまたはローラーから外へ凸形の特徴を有する表面テクスチャが得られる深さまで、光沢ニッケル電気メッキするかまたはクロムメッキする。冷却ローラー表面の剥離特性のために、樹脂はローラーの表面には接着しない。
【0123】
ビーズブラスティング操作は、自動直接加圧装置を使用して行われ、ここでノズル供給速度、ローラー表面からのノズル距離、ブラスティング操作中のローラー回転速度、および粒子の速度は正確に制御されて、所望の小型レンズ構造を生み出す。
単位面積当たりの冷却ローラー中の特徴の数は、ビーズのサイズとパターンの深さにより決定される。ビーズ直径が大きくなるほど、そしてパターンが深くなるほど、所与の領域中での特徴の数は少なくなる。従って特徴の数は、ビーズサイズとパターンの深さにより本質的に決定される。
【0124】
本発明の複合レンズはまた、パターンの周りの真空形成、レンズの射出成形、およびポリマーウェブ中のレンズのエンボス加工により製造される。これらの製造法は、光を効率的に拡散することができる容認されるレンズを与えるが、ポリマーをパターンローラーに溶融キャストコーティングし、次に透明のポリマーウェブに移すと、本発明のレンズをローラー内に形成することが可能であり、拡散レンズの製造コストを低下させる。さらにキャストコーティングポリマーは、エンボス加工および真空形成と比較して、所望の複合レンズの形を、より効率的に複製することが判った。
【0125】
本発明は、任意の液晶ディスプレイ装置とともに使用することができ、その典型的な配置を以下に記載する。液晶(LC)は、電子ディスプレイに広く使用されている。これらのディスプレイシステムにおいて、LC層は、偏光層とアナライザー層の間に位置し、垂線軸に対して、層を通る方位ねじれを示すディレクタを有する。アナライザーは、その吸収軸が偏光子と垂直になるように配向される。偏光子により偏光された入射光は、液晶セルを通過し、液晶中の分子配向により影響を受け、これは、セルに電圧をかけることにより変化させることができる。この原理を利用することにより、外部電源からの光(周囲光を含む)の透過が制御される。この制御を達成するのに必要なエネルギーは一般に、他のタイプのディスプレイ(例えばブラウン管)で使用される発光材料に必要なものよりはるかに小さい。従って、LC技術は、軽量で低電圧消費かつ長い操作寿命が重要な特徴である多くの応用(特に限定されないが、デジタル時計、計算器、ポータブルコンピューター、電子ゲーム機)に使用される。
【0126】
アクティブマトリックス液晶ディスプレイ(LCD)は、各液晶画素を駆動するためのスイッチ装置として、薄膜トランジスタ(TFT)を使用する。これらのLCDは、個々の液晶画素が選択的に駆動されるため、クロストークの無い高解像度画像を表示する。光学的モード干渉(OMI)ディスプレイは、液晶ディスプレイであり、「通常は白く」、すなわち光は、オフ状態でディスプレイ層を透過する。ツイストネマチック液晶のLCDの操作モードは、ほぼ複屈折モードと光学回転モードに分けられる。「フィルム補正スーパーツイストネマティック」(FSTN)LCDは通常黒であり、すなわち電圧が適用されない時、光透過は、オフ状態で阻止される。OMIディスプレイは、より速い応答時間とより広い操作温度範囲を有すると報告されている。
【0127】
白熱灯または太陽からの通常の光は、ランダム偏光しており、すなわちすべての可能な方向に配向した波を含む。偏光子は、ダイクロイック材料で、これは、入射光線から2つの垂直平面−偏光成分の1つの選択的除去により、ランダムに偏光(「非偏光」)した光線を偏光光線に変換するように機能する。直線偏光子は、液晶ディスプレイ(LCD)装置の主要な構成要素である。
【0128】
LCD装置で使用するために充分な光学的性能を有するいくつかのタイプの高ダイクロイック比偏光子がある。これらの偏光子は、1つの偏光成分を透過する材料の薄いシートからできて、他の互いに直角の成分を吸収する(この作用は光二色性として知られている)。最も一般的に使用されるプラスチックシート偏光子は、薄い一軸延伸ポリビニルアルコール(PVA)フィルムからなり、これは、PVAポリマー鎖を大体平行に整列させる。整列したPVAは次に、ヨード分子または着色ダイクロイック色素(例えば、EP0182632A2、住友化学、を参照)(これは、PVAに吸着して、PVAにより一軸的に配向されて、中性の灰色の高度に異方性マトリックスを生成する)の組合せと混合される。もろいPVAフィルムを機械的に支持するために、次に、トリアセチル酢酸(TAC)の硬い層または同様の支持体で両側が積層される。
【0129】
コントラスト、カラー再生、および安定なグレイスケール強度は、液晶技術を用いる電子ディスプレイの重要な特質である。液晶ディスプレイのコントラストを制限する重要な要因は、光が液晶要素またはセルを通過して「漏れる」傾向であり、それは暗いかまたは「黒」画素状態にある。さらに、液晶ディスプレイの漏れおよびコントラストはまた、ディスプレイスクリーンが見る角度に依存する。典型的には、最適コントラストは、ディスプレイに対して垂直入射の周りであり、視野角が大きくなると急速に落ちる。カラーディスプレイでは、漏れ問題は、コントラストを低下させるのみでなく、カラー再生の悪化とともに色または色相のシフトを引き起こす。黒状態の光の漏れ加えて、典型的なツイストネマチック液晶ディスプレイの狭い視野角の問題は、液晶材料の光学的異方性にために、視野角の関数としての輝度−電圧曲線のシフトにより悪化する。
【0130】
本発明の可変拡散フィルムは、背面照明システム中で光散乱フィルムとして使用される時、輝度を均等に広げることができる。背面照明LCDディスプレイスクリーン(例えば、ポータブルコンピューターで使用されるもの)は、比較的局在化した光源(例えば、蛍光灯)を有するか、または、比較的局在化した光源の配列が、LCDスクリーンの比較的近くに配置され、その結果光源に対応する個々の「ホットスポット」が検出可能にできる。拡散体フィルムは、ディスプレイ全体に光が広がるように機能する。液晶ディスプレイ装置は、アクティブマトリックス駆動とシンプルマトリックス駆動から選択される駆動法と、ツイストネマチック、スーパーツイストネマティック、強誘電性液晶および反強誘電性液晶から選択される液晶様式との組合せを有するディスプレイ装置を含むが、本発明は、上記組合せに限定されない。液晶ディスプレイ装置において、本発明の延伸フィルムは、背面照明の前面に配置されることが必要である。本発明の拡散体フィルムは液晶ディスプレイ装置の明るさをディスプレイ全体にわたって一様にすることができる。なぜなら、このフィルムが光源近くの輝度および光源から遠いより少ない光強度を補償するように変わることができるからである。複合レンズも、光を広げてすべての方向に優れた視野を与えるという優れた光散乱性を有する。上記作用は、そのような可変拡散体フィルムの単独の使用により達成できるが、複数のフィルムを組合せて使用してもよい。ディスプレイからの光を分配しこれをディスプレイ全体にさらに均一にするために、可変拡散体フィルムをLCD材料の前面に置いてもよい。
【0131】
本発明の可変拡散体は、LCD内の導波管上にドットプリントを置き換えることができる。一般的に、導波管は、光源から垂直にディスプレイに光をガイドし、そして背面照明からの光をディスプレイ全体に均一にするように設計されている厚い(約0.5cm)アクリル片である。輝度の均一化は導波管の裏面(リフレクタに向いた側)に印刷されたドットパターンによってなされる。このドットパターンは、ディスプレイ全体にわたって大きさが変わり、光源から離れたところに導波管からの光を多く向け、そして光源の近くにはディスプレイからの光をより少なく向けるようにする。それぞれの導波管を別々にスクリーン印刷され、本発明のロールツーロールプロセスとは異なるので、この印刷は非常にコストがかかり、また時間がかかる。導波管の最上部に拡散勾配(光源近くで多く拡散し光源から遠いと少なく拡散する)を付けた可変拡散体を用いると、スクリーン印刷されるドットの必要性を無くし、それ故処理工程を省き、製造の時間とコストを節約する。
【0132】
本発明は、光源再編成装置として重要な用途を有する。多くの用途において、光源の出力自体からフィラメント構造を排除することが望ましい。フィラメント構造はある特定の用途において、問題をはらむおそれがある。なぜならば、試料全体に分配された光が変化することになり、このことは望ましくないからである。また、光源交換後の光源のフィラメントまたはアークの配向の変動が、誤解を招くおそれのある誤った読みを発生させることがある。光源と検出器との間に配置された本発明の可変拡散体フィルムは、光源の出力から、フィラメント構造のあらゆる痕跡を排除することができ、従って、光源間で同一の、均質化された出力を可能にする。
【0133】
可変拡散体フィルムは、所望の場所に向けられた好ましい均質化された光を提供することにより、舞台の照明をコントロールするのに用いることができる。舞台やテレビ番組制作中、適正な照明に必要な種々異なる効果全てを達成するために、種々様々な舞台照明を使用しなければならない。これは、多くの種類のランプの使用を必要とし、不便で高価である。ランプに被せられた本発明のフィルムは、必要な場所に光を分散する、ほとんど無制限のフレキシビリティを与えることができる。その結果ほとんどの対象を、それが動いているか否か、またその形状とは無関係に、正確に照明することができる。
【0134】
金属フィルムなどから成る反射層を本発明の可変拡散体フィルム適用することにより本発明の可変拡散体フィルムを反射フィルムまたは透過反射フィルムに変換して、例えば交通標識のための逆反射材として使用することができる。これを、車、自転車、人などに取り付けた状態で使用することができる。可変拡散体フィルムを金属フィルム上に配置すると、反射および拡散反射の量を、拡散から大部分スペキュラーへとフィルム全体にわたって変えることができる。これにより、拡散部分および鏡反射のような部分(例えば、テキスト)を有する反射標識を創出することができる。LCDを反射モードおよび透過モードの両方で用いることができるように、LCD内に可変拡散透過反射体、光学フィルムを形成するように、可変拡散体の表面を部分的に金属化することもできる。
【0135】
本発明の可変拡散体フィルムはまた、警察当局およびセキュリティ・システムの分野に使用することができ、レーザダイオード(LD)または発光ダイオード(LED)の出力を警備区域全体にわたって均質化することにより、赤外線(IR)検出器により高いコントラストを提供する。本発明のフィルムは、紙幣読取り器またはスキントリートメント装置のような、LEDまたはLD源を使用する装置から構造物を取り出すのに使用することができる。このことにより、より高い精度が得られる。
【0136】
本発明の光拡散体フィルムはまた、光源のフィラメントまたはアークを再構築し、均質に照明された視野をもたらすことにより、顕微鏡の下の試料を均質に照明するのに用いることもできる。光拡散体フィルムは光源の前面により高いレベルの拡散、そして光源の周囲領域により低い拡散を伴う可変拡散を有することができる。また光拡散体フィルムは、ファイバを通って伝搬する種々の形態、例えば螺旋形態のファイバからの光出力を均質化することができる。
【0137】
本発明の可変拡散体フィルムはまた、建築用に用いると有意義であり、例えば作業空間や生活空間に適切な光を提供する。典型的な商業用途の場合、部屋全体に光を拡散させるのを補助するために、低廉な透明ポリマー拡散体フィルムが使用される。これらの従来のディフューザのうちの1つの代わりに本発明の可変拡散体を使用すると、より均一な光出力が可能になるので、光は部屋の隅々まで、ホットスポットなしに拡散される。
【0138】
本発明の可変拡散体フィルムはまた、美術品を照明する光を拡散させるように使用される。可変拡散体は、妥当な大きさと方向を有する開口を提供して、美術品を最も望ましいように表現する。
【0139】
さらに、本発明の可変拡散体フィルムは、光学装置、例えば表示装置の一部として幅広く使用することができる。例えば、これは、液晶表示装置の背面照明システムの前述の光散乱板として使用することに加えて、反射型液晶表示装置内で、金属フィルムのような反射フィルムが貼り合わされた光反射板として使用することができ、または、金属板を装置の背面(観察者の反対側)に配置する場合、フィルムを前面(観察者側)に向けることにより、前面散乱フィルムとして使用することもできる。本発明の可変拡散体フィルムは、ITOフィルムによって代表されるインジウム酸化物から成る透明導体層を張り合わせることにより、電極として使用することができる。材料が反射性スクリーン、例えば前面投影スクリーンを形成するのに使用される場合には、透明のポリマーフィルム拡散体に光反射層が適用される。
【0140】
可変拡散体フィルムのもう一つの用途は、背面投射スクリーンであり、ここでは、一般に光源から大きな面積にわたってスクリーン上に画像を投射することが好ましい。テレビの視野角は一般に、水平方向より垂直方向に小さい。それで、ディスプレイ全体にわたる可変拡散が、ディスプレイ全体にわたって視野角および明るさをコントロールすることができる。
【0141】
本発明の実施態様は、改良された光拡散および透過のみでなく、厚みの薄い拡散フィルム、および光散乱性が低下した拡散フィルムも提供する。
本明細書で引用した特許明細書および他の刊行物の内容は全て、引用することにより本明細書の内容とする。
【0142】
【実施例】
この例では、本発明の複合光拡散レンズを、種々の複合レンズ形状を有するパターン付けされた冷却ローラーに対して、押し出しグレードのポリオレフィンポリマーを押し出しキャストすることによって作製した。パターン付け(複合レンズの形態)されたポリオレフィンポリマーを、ポリエステルウェブ上に移動して、複合表面レンズを備えた光拡散体を形成した。この例は、透明ポリマーウェブ上に形成された、種々の大きさ、形状、および複雑さの複合表面レンズが、拡散フィルム全体にわたって可変拡散を生成して、優れた可変光拡散を提供することを示す。さらに、この光拡散体が安価であり、LC装置への挿入を可能にする機械特性を有することは、明らかであろう。
【0143】
銅の層をローラーの表面に電気メッキし、次に銅層の表面をガラスビーズで研磨ブラストして、半球構造を有する表面テクスチャを作成する工程を含むプロセスにより、パターンを付けた冷却ローラー(可変位置複合レンズ)を製造した。得られたブラストされた表面を、ローラー中へ凹形でまたはローラーから外へ凸形の特徴を有する表面テクスチャが得られる深さまで、光沢ニッケル電気メッキした。ビーズブラスティング操作は、自動直接加圧装置を使用して行い、ここでノズル供給速度、ローラー表面からのノズル距離、ブラスティング操作中のローラー回転速度、および粒子の速度は、所望の複合レンズ構造を生み出すように正確に制御される。ビーズ径およびビーズブラスティング操作を変えて、ローラーの中心と比較して、より少数の、より大きく、より少ない複合レンズを、ローラーの周辺部に向けて創出させる。単位面積当たりの冷却ローラー中の特徴の数は、ビーズのサイズとパターンの深さにより決定される。ビーズ直径が大きくなるほど、そしてパターンが深くなるほど、所与の領域中での特徴の数は少なくなる。
【0144】
複合レンズパターンを有するローラーを、スチールローラーブランクからはじめて、ローラーの中心では、サイズ14グリットで447MPaの圧力でグリットブラストして、そしてローラーの端部に沿ってしだいに447MPaの圧力でサイズ10グリットまでグリットを大きくして製造した。次にローラーをクロムメッキした。クロムメッキ法をローラー全体に同様にした。ローラーの表面上に生じた複合レンズは凸形であり、ローラーの中心にはより小さなより多くの複合レンズ、そしてローラーの端部のところにはより大きなより簡単なレンズを生じた。
【0145】
このパターンを有する冷却ローラーを使用して、コ−トハンガースロットダイから、97.2%のa%光透過を有する100μmの透明延伸ウェブポリエステルウェブ上に、実質的に96.5%LDPE(Eastman Chemical グレード、D4002P)、3%酸化亜鉛、および0.5%のステアリン酸カルシウムを含むポリオレフィンポリマーを押出しコーティングして光拡散シートを作成した。ポリオレフィンキャストコーティング被覆量は25.88g/m2であった。
【0146】
ローラーの中心上に複合レンズを含有する本発明の材料は、平均直径27.1μmを有する大レンズと、大レンズの上の平均直径6.7μmの小レンズを含む、ランダムに配分されたレンズを有した。平均小レンズ対大レンズ比は、17.2対1であった。ローラーの端部上の複合レンズは、平均直径50μmを有する大レンズと、大レンズの表面上の平均直径15μmの小レンズを含む、ランダムに配分されたレンズを有した。平均小レンズ対大レンズ比は、5.6対1であった。
キャストコートされた拡散反射体シートの構造は以下の通りである:
【0147】
形成されたポリオレフィンレンズ
透明ポリエステルベース
【0148】
上記由来の可変サイズポリマーレンズを有する拡散シートを、光透過率(%)および拡散光透過率(%)について測定した。
【0149】
これらの拡散フィルム試料を、積分球を備えたHitachi U4001 UV/Vis/NIR分光光度計で測定した。試料を、複合レンズを有する前表面を積分球に向けた状態でビームポートに置くことにより、全透過スペクトルを測定した。基準試料ポートには、較正した99%拡散反射標準(NIST−追跡可能)を置いた。同様に、しかし99百分位数は除去して、拡散透過スペクトルを測定した。試料を、そのコーティング側を積分球に向けた状態で試料・ポートに置くことにより、拡散反射スペクトルを測定した。試料の背面からの反射を排除するために、試料の背後には何も置かなかった。全てのスペクトルを350〜800nmで獲得した。拡散反射結果は99百分位数に対して見積もられるので、その値は絶対的なものではなく、99百分位数の較正報告により修正される必要がある。
【0150】
全透過光百分率は、すべての角度で試料を透過する光の百分率を意味する。拡散透過率は、光源からの光量と比較して、入射光角度から2.5°の角度を除いて試料を通過する光の百分率と定義付けされる。拡散光透過率は、拡散透過によって試料を通過した光の百分率である。「拡散効率」とは、500nmのところでの全透過光(%)に対する500nmのところでの拡散透過光(%)の比を100倍したものであり、当該技術分野ではヘイズとして知られている。拡散反射率は試料によって反射された光の百分率と定義付けされる。例中で引用された百分率は500nmで測定されたものである。これらの値は、足し算した場合、100%に成らない場合がある。試料の吸光性または測定される試料内の僅かな変動のためである。
本発明例の測定値を、下記表1に示す。
【0151】
【表1】
Figure 2004163872
【0152】
データが明らかに示すように、透明ポリマーの表面上に形成された可変拡散ポリマー複合レンズは、より明るい液晶ディスプレイ装置を考慮して調整された可変光拡散および透過(%)を提供する。フィルム全体にわたって、総透過率は7.8%変化し、拡散透過率は41.7%変化し、そして拡散透過効率は52.9%変化した。この可変拡散フィルム例は、光源がディスプレイの中心に配置されている背面照明ディスプレイに用いることができるであろう。この例では、ローラーの中心からローラーの端部へと、総光透過率は増加し、拡散光透過率は減少した。このフィルムは、電球の光強度を補償するために、光源が配置されているディスプレイの中心では、より拡散性であり、あまり透過性ではない。フィルムおよびディスプレイの端部に向かって光源から離れると、より多くの光がフィルムを通り、この光はあまり拡散されず、ディスプレイ全体にわたって均一な光強度を創出する。背面照明に対するこのように拡散フィルムを調整すると、より明るいディスプレイを可能にする。ロール全体にわたってロールの全体拡散透過率およびロールの拡散透過率を調整した拡散体は、観者により高い光強度を提供でき、またより均一な光を提供できる。
【0153】
均一拡散体に関しては、拡散レベルおよび対応する透過レベルは、最も拡散を必要とするディスプレイ領域によって決定される。ディスプレイの他の領域では低い拡散レベルで十分であっても、シート全体のために拡散レベルおよび透過率が設定される。均一光拡散体は、光源によって変わることができるフィルムの中心部特性、87.2%総透過率および93.2%拡散透過率を必要とするであろう。なぜなら、光源を十分に拡散するためにはこれらの値が必要だからである。この拡散体は、フィルムの中心から離れても、その特性は中心部と同じであろうから、可変光拡散体よりも多くの光をブロックするであろう。これに対し、可変拡散体はフィルムの中心からはなれても非常に透過性である。ディスプレイの端部のところで、均一拡散体は87.2%総透過率を有するであろうが、可変拡散体は94%である。可変拡散体を用いるとディスプレイの輝度を高める(即ち、バッテリー寿命を延ばす)。複合レンズは、この調製された可変拡散を得るために、プレ製造またはポスト製造いずれの調製においても適している。
【0154】
さらに、本発明の材料は延伸ポリエステルベース上に構成されているので、この材料はよりキャスト拡散体フィルムと比較すると高い弾性率を有する。従来技術の材料と比較して本例の材料量が少なくなるので、この例の延伸ポリマーベースはこの光拡散体をより薄くし、それ故コストおよび光を効率よくすることができる。
【0155】
本例は主に、LC装置のための熱可塑性光拡散材料の使用に関するが、本発明の材料は、他の拡散用途(例えば、バックライトディスプレイ、拡散層を有する画像形成要素、スペキュラー光家庭照明およびプライバシースクリーン用拡散体、画像捕捉拡散レンズ、および温室照明拡散)にも有用である。
【0156】
追加の態様
(態様1) マクロ拡散効率変動を含む光拡散体。
(態様2) 前記拡散効率が前記拡散体の2つの異なる場所で10%を超えて変動する態様1に記載の光拡散体。
(態様3) 前記拡散効率が前記拡散体の2つの異なる場所で50%を超えて変動する態様1に記載の光拡散体。
(態様4) 前記拡散効率変動が勾配を有する態様1に記載の光拡散体。
(態様5) 形状が方形であり、当該方形の対角線に沿って拡散効率変動が存在する態様1に記載の光拡散体。
【0157】
(態様6) 形状が方形であり、当該方形の幅または高さに沿って拡散効率変動が存在する態様1に記載の光拡散体。
(態様7) 前記拡散体の幾何学的中心から周辺へと拡散効率変動が存在する態様1に記載の光拡散体。
(態様8) 前記拡散体の周辺部に沿って拡散効率変動が存在する態様1に記載の光拡散体。
(態様9) 前記拡散効率変動が、等効率線が当該拡散体の中心に対して楕円パターンを示すようなものである態様1記載の光拡散体。
【0158】
(態様10) 前記拡散効率変動が反復パターンを有する態様1記載の光拡散体。
(態様11) 前記拡散効率変動がスペキュラー成分を有する態様1記載の光拡散体。
(態様12) 前記拡散効率変動が前記光拡散体の中心部よりも端部で少なくとも10%小さい値を提供する態様1記載の光拡散体。
【0159】
(態様13) ベースおよび前記ベースの面の複数の凸型または凹型複合レンズをさらに含んでなる態様1に記載の光拡散体。
(態様14) 前記凸型または凹型複合レンズが、前記面にランダムに分配されている態様13に記載の複数の複合レンズ。
(態様15) 前記凸型または凹型複合レンズが、前記透明ポリマーフィルムの最上部面および底部面存在するに態様13に記載の複数の複合レンズ。
【0160】
(態様16) 前記凹型または凸型複合レンズが任意の方向で5〜250個複合レンズ/mmの平均周波数を有する態様13に記載の複数の複合レンズ。
(態様17) 前記凸型または凹型複合レンズが、3〜60μmのx方向およびy方向の平均幅を有する態様13に記載の複数の複合レンズ。
(態様18) 前記凸型または凹型複合レンズが、0.03対1.0の高さ/直径比を有する態様13に記載の複数の複合レンズ。
【0161】
(態様19) 前記凸型または凹型複合レンズが複数の小レンズを含み、当該小レンズが、2〜20μmのx方向およびy方向の平均幅を有する態様13に記載の複数の複合レンズ。
(態様20) 大レンズ1個当たりの小レンズの数が2〜60である態様20記載の透明ポリマーフィルム。
(態様21) 微小空隙を有するポリマーシートをさらに含んでなる態様1に記載の光拡散体。
(態様22) 前記光拡散体が表面拡散体をさらに含んでなる態様1に記載の光拡散体。
(態様23) 前記光拡散体がバルク拡散体をさらに含んでなる態様1に記載の光拡散体。
(態様24) 光拡散効率が選択的に変更される光拡散体を用意することを含む光を拡散する方法。
(態様25) 熱を用いて、前記光拡散体に勾配またはパターンを適用する態様26に記載の方法。
【0162】
(態様26) 圧力を用いて、前記光拡散体に勾配またはパターンを適用する態様26に記載の方法。
(態様27) 可変光拡散効率が、拡散要素の組成に違いから生じる態様1に記載の光拡散体。
【0163】
(態様28) 可変光拡散効率が、表面微細構造の違いから生じる態様1に記載の光拡散体。
(態様29) 光源および態様1記載の光拡散体を含んでなる背面照明画像形成媒体。
【0164】
(態様30) 光源と、態様1記載の光拡散体とを含んでなる液晶装置であって、前記光拡散体が前記光源と偏光フィルムとの間に配置されている液晶装置。
(態様31) 光源と、態様1記載の光拡散体とを含んでなる液晶装置部品。
【発明の効果】
本発明は背面照明ディスプレイのための光効率の改善を提供し、同時にスペキュラー光源を拡散する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、液晶ディスプレイ装置の用途に好適なベース材料の上に形成された可変拡散複合レンズの断面を表す。
【図2】図2は、可変拡散複合レンズポリマー光拡散体を備えた液晶ディスプレイ装置を表す。
【符号の説明】
2…ライトガイド
4…ランプ反射器
6…反射テープ
8…反射フィルム
10…反射テープ
12…可変光拡散フィルム
14…明るさ増強フィルム
16…偏光フィルム
18…可視光源
20…透明ポリマーベース
22…大レンズ
24…小レンズ
26…透明ポリマーベースの表面
30…複合レンズ
32…複雑な複合レンズ
34…簡単な複合レンズ

Claims (7)

  1. マクロ拡散効率変動を含む光拡散体。
  2. 前記拡散効率が前記拡散体の2つの異なる場所で50%を超えて変動する請求項1に記載の光拡散体。
  3. 形状が方形であり、当該方形の幅または高さに沿って拡散効率変動が存在する請求項1に記載の光拡散体。
  4. 前記拡散効率変動が前記光拡散体の中心部よりも端部で少なくとも10%小さい値を提供する請求項1記載の光拡散体。
  5. ベースおよび前記ベースの面の複数の凸型または凹型複合レンズをさらに含んでなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の光拡散体。
  6. 前記凹型または凸型複合レンズが任意の方向で5〜250個複合レンズ/mmの平均周波数を有する請求項5記載の複数の複合レンズ。
  7. 微小空隙ポリマーシートをさらに含んでなる請求項1に記載の光拡散体。
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