JP2003245952A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents

バルブゲート式金型装置

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JP2003245952A
JP2003245952A JP2002052234A JP2002052234A JP2003245952A JP 2003245952 A JP2003245952 A JP 2003245952A JP 2002052234 A JP2002052234 A JP 2002052234A JP 2002052234 A JP2002052234 A JP 2002052234A JP 2003245952 A JP2003245952 A JP 2003245952A
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gate
mold
valve
valve pin
product cavity
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JP2002052234A
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Atsushi Takeishi
篤 武石
Yoshihiro Horikawa
義広 堀川
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料通路におけるバルブ体による成形材料の
流れに対する抵抗を削減し、かつバルブ体とゲートとの
磨耗の発生を抑制する。 【解決手段】 材料通路28を製品キャビティ3へ開口さ
せるゲート20を有し、バルブピン41を移動することによ
りゲート20を開閉する。バルブピン41の製品キャビティ
3側の先端にテーパ状縮小部51を設けると共に、このテ
ーパ状縮小部51の先端面52を球面状に形成する。充填
時、バルブピン41に沿って流れる溶融樹脂は、バルブピ
ン41先端のテーパ状縮小部51により抵抗なくゲート20側
へと流れる。また、バルブピン41を移動させてゲート20
を閉塞する際には、バルブピン41が成形材料から受ける
抵抗が少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品キャビティへのゲ
ートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して
常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、
ゲートをバルブ体であるバルブピンにより機械的に開閉
するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホ
ットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的
としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などに
ゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
【0003】ここで、従来のバルブゲート式金型装置に
ついて説明する。型体である固定型と可動型は互いに移
動して開閉し、型閉時に相互間に製品形状の製品キャビ
ティを形成する。固定型は固定側型板と固定側受け板と
を備え、固定側型板には前記製品キャビティへ開口する
ゲートが形成されている。前記固定側受け板及び固定側
型板に貫通形成された組込み孔にはバルブ装置のバルブ
ケーシングが組み込まれている。このバルブケーシング
はほぼ筒状になっており、その中心に前記ゲートに連通
する材料通路が形成されている。前記バルブケーシング
の外周面には材料通路内の成形材料である熱可塑性樹脂
を常時溶融状態に保つための手段であるコイルヒーター
と、このコイルヒーターを外側から覆うヒータカバーと
が設けられている。前記バルブケーシングの材料通路に
はマニホールドの材料通路であるライナーが接続され、
このランナーには射出成形機から成形材料が送られてく
る。前記バルブケーシング内には油圧シリンダーなどに
より駆動されてガイドブッシュに支持されながら移動す
ることにより前記ゲートブッシュのゲートを開閉するバ
ルブピンが設けられている。このバルブピンはゲートブ
ッシュのゲートに嵌合してこれを閉塞する。そして成形
時には、複数の型体を型閉してこれら型体間に製品キャ
ビティを形成するとともにゲートを開き、材料通路から
ゲートを介して製品キャビティ内に成形材料を充填す
る。ついで、バルブピンによりゲートブッシュのゲート
を閉じ、さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化し
た後、型開して製品キャビティ内の成形材料すなわち成
形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の
成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、
バルブ本体の材料通路内の成形材料は加熱手段の加熱に
より常時溶融状態に保たれる。
【0004】ここで従来のこの種のバルブゲート式金型
装置の一例を図4及び図5を参照しながら説明する。同
図において、101は型体である固定型、102はこの固定型
101に対して開閉する型体である可動型であり、これら
固定型101および可動型102間には型閉時に製品キャビテ
ィ103が形成される。また、104は固定型101に設けられ
たゲート、105はバルブピンであり、このバルブピン105
における製品キャビティ103側の先端面105Aは平面状に
形成されている。
【0005】成形時には、図5に示すように、バルブピ
ン105が製品キャビティ103側から離れる方向に移動して
ゲート104が開放され、このゲート104から製品キャビテ
ィ103内に樹脂(図示せず)が充填される。この場合、
図5の矢印に示すように、バルブピン105の周囲を流れ
る樹脂は、バルブピン105の周囲に沿って流れた後、先
端面105Aの縁105Fから先端面105Aの前方空間へと流
れ込むため、その流れに抵抗が発生すると共に乱れが生
じ、特に、ゲート104が大きいと、前記抵抗及び乱れの
影響が大きくなり、製品キャビティ103への均一な樹脂
充填の妨げとなる。
【0006】一方、製品キャビティ103内に樹脂が充填
された後、図4に示すように、バルブピン105が製品キ
ャビティ103側に移動することにより、バルブピン105が
ゲート104内に嵌合してこのゲート104を閉じる。そし
て、このように、バルブピン105が製品キャビティ103側
へ移動してゲート104を閉じる際、従来のバルブピン105
の先端面105Aは移動方向と直交する平面に形成されて
いるため、移動のための抵抗が大きくなり、スムーズな
駆動の妨げの一因となり、ゲート3が大きい場合、抵抗
が顕著となる。
【0007】さらに、図4及び図5に示したように、ゲ
ート104にはバルブピン105を案内するテーパ部104Aが
設けられることが多いが、バルブピン105が製品キャビ
ティ103側に移動してゲート104内に嵌合する際、前記テ
ーパ部104Aにバルブピン105の縁105Fが衝合案内され
て、ゲート104内にバルブピン105が嵌合する場合がある
ため、バルブピン105の縁105Fに部分的に磨耗が発生し
易い。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、材料通路におけるバルブ体による成形材
料の流れに対する抵抗を削減し、かつバルブ体とゲート
との磨耗の発生を抑制できるバルブゲート式金型装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のバルブ
ゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、互い
に開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複
数の型体と、これら型体のうち材料通路及びこの材料通
路を前記製品キャビティへ開口させるゲートを有する型
体に設けられたバルブ体とを備え、このバルブ体を移動
することにより前記ゲートを開閉するバルブゲート式金
型装置において、前記バルブ体の製品キャビティ側の先
端にテーパ状縮小部を設けると共に、このテーパ状縮小
部の先端面を球面状に形成したものである。
【0010】成形時には、複数の型体を型閉してこれら
型体間に製品キャビティを形成するとともに、バルブ体
を移動させてゲートを開放し、材料通路からゲートを介
して製品キャビティ内に熱可塑性樹脂などの成形材料を
流入させる。そして、製品キャビティ内に成形材料が充
填された後、バルブ体を移動させてゲートを閉塞する。
さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した後、複
数の型体を開き、成形された製品を離型させて取り出
す。そして、充填時、バルブ体に沿って流れる成形材料
は、バルブ体先端のテーパ状縮小部により抵抗なくゲー
ト側へと流れ、成形材料を均一に製品キャビティに充填
することができる。さらに、充填後に、バルブ体を移動
させてゲートを閉塞する際には、バルブ体の製品キャビ
ティ側の先端面がテーパ状縮小部を設けた球面状になっ
てから、バルブ体が成形材料から受ける抵抗が少なくな
り、また、テーパ状縮小部によりバルブ体先端がゲート
内に案内されて嵌合するため、両者間における部分的な
磨耗の発生が防止される。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、前記テーパ状縮小部の角
度が45〜90°である。
【0012】テーパ状縮小部が90度以下に形成されて
いるため、バルブ体が移動する際、テーパ状案内部が成
形材料から受ける軸方向の抵抗は平面の場合に比べて2
分の1以下となり、移動時の抵抗およびバルブ体に沿っ
て流れる成形材料の抵抗及び乱れの発生を効果的に抑制
することができる。また、テーパ状縮小部が45度未満
であるとバルブ体の先端が鋭角的に成り過ぎ、製品キャ
ビティ内に突出する部分が長くなるため、45度以上が
好ましい。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置の一実施形態について、図1〜図3を参照しながら
説明する。まず、射出成形用金型装置の構成を説明す
る。1は第1の型体としての固定型、2は第2の型体と
しての可動型で、これら固定型1および可動型2は、図
示上下方向(型開閉方向)へ移動して互いに開閉し、型
閉時に相互間に製品形状の製品キャビティ3を形成する
ものである。
【0014】前記固定型1は、製品キャビティ3を形成
する固定側型板6と、前記固定側型板6の裏側(可動型
2と反対側)に固定された固定側受け板7と、この固定
側受け板7の裏側にスペーサーブロックを介して固定さ
れた固定側取り付け板(図示せず)とを備えている。こ
の固定側取り付け板は、射出成形機の固定側プラテンに
取り付けられる。そして、前記固定側取り付け板には、
ローケートリングと、射出成形機の成形材料供給装置で
ある加熱シリンダー装置のノズルが接続されるスプルー
ブッシュとが固定されている。このスプルーブッシュの
内部は、材料通路であるスプルーになっている。また、
スプルーブッシュには、スプルーを加熱してその内部の
成形材料である熱可塑性樹脂を常時溶融状態に保つ加熱
手段であるヒーターが設けられている。また、固定側受
け板7と固定側取り付け板との間には、マニホールド8
が設けられている。
【0015】そして、このマニホールド8の内部には、
前記スプルーを各製品キャビティ3へ分岐させる材料通
路であるランナー9が形成されている。また、マニホー
ルド8には、ランナー9を加熱してその内部の熱可塑性
樹脂を常時溶融状態に保つ加熱手段であるヒーター10が
設けられている。
【0016】前記固定型1には、ダイレクトゲート20を
開閉するゲート開閉手段であるバルブ装置21が組み込ま
れている。つぎに、このバルブ装置21の構成を説明す
る。固定型1の本体部を構成する前記固定側受け板7に
は、前記型開閉方向に貫通する組み込み孔22が形成され
ており、さらに、本体部たる前記固定側型板6の内部に
は、前記組み込み孔22に通じる組み込み孔23が形成さ
れ、この組み込み孔23の先端に、製品キャビティ3に連
通して前記ゲート20が設けられ、このゲート20の反製品
キャビティ側には、テーパ部20Aが形成され、このテー
パ部20Aの角度Kは45度〜90度程度である。そし
て、それら組み込み孔22,23内にほぼ筒状のバルブケー
シング25が組み込まれている。このバルブケーシング25
は、径小部たる本体部26の反ゲート20側に、径大部たる
フランジ部27を一体に有し、前記マニホールド8および
固定側受け板7に固定されている。そして、それら本体
部26及びフランジ部27の外周面は円柱面状をなす。
【0017】また、バルブケーシング25の内部は、マニ
ホールド8内のランナー9を前記ゲート20に連通させる
材料通路28になっている。この材料通路28は、前記型開
閉方向を軸方向とするほぼ円柱形状の直線部28Aと、こ
の直線部28Aにおけるゲート20と反対側の端部から斜設
された屈曲部28Bとを有しており、この屈曲部28Bは後
述するバルブピンから離れた位置に入口部28Cを有し、
この入口部28Cが前記前記ランナー9に接続されてい
る。
【0018】そして、前記フランジ部27の反ゲート側面
29と前記マニホールド8のゲート20側の面30とを突き合
わせて前記入口部28Cとランナー9とが接続されてい
る。
【0019】また、前記バルブケーシング25の材料通路
28におけるゲート20側の先端部31内周面には、ゲート20
と間隔をおいて前記型開閉方向に延びるバルブピン支持
部としての3枚の支持羽根32が一体に形成されている。
これら支持羽根32は、図3に示すように、材料通路28の
中心軸に対して120°ずつ離れて放射状に位置してい
る。なお、支持羽根32の内側縁は、ゲート20と反対側の
部分(図1における上側の部分)が凹弧状の湾曲部33に
なっている。なお、支持羽根32の湾曲部33は、成形材料
である樹脂の流れに対する抵抗を減らすためのものであ
る。そして、支持羽根32間の凹溝状の部分が分割材料通
路部34になっている。これら分割材料通路部34は、支持
羽根32が3枚あるので、3つに分かれた通路を形成して
いる。支持羽根32は比較的薄いもので、この支持羽根32
の幅よりも分割材料通路部34の幅の方が大幅に大きくな
っている。この支持羽根32はバルブケーシング25の先端
寄りに形成され、このような支持羽根32を一体に有する
バルブケーシング25は、例えば放電加工により製造でき
る。
【0020】前記バルブケーシング25には、図示してい
ない油圧シリンダー装置などの駆動装置の駆動により前
記型開閉方向に移動して前記ゲート20を開閉するほぼ円
柱状のバルブ体たるバルブピン41が内蔵されている。こ
のバルブピン41は先端部にストレート部として形成され
たゲート閉塞部42がゲート20に挿脱自在に嵌合してこの
ゲート20を閉じるものであり、断面が円形である。ま
た、バルブピン41は前記型開閉方向を軸方向としてお
り、直線状の前記材料通路28内を同軸的に貫通してお
り、該バルブピン41は先端側が前記支持羽根32に支持さ
れている。さらに、バルブピン41は、バルブケーシング
25におけるマニホールド8側の端部では、バルブケーシ
ング25のフランジ部27内に固定されたバルブピン支持部
としてのガイドブッシュ43により支持されている。
【0021】前記バルブケーシング25の本体部26の外周
面には、材料通路28を加熱する加熱手段たるバンドヒー
ター44およびこのヒーター44を外側から覆うほぼ円筒状
のヒーターカバー45が嵌合されている。
【0022】前記バルブケーシング25のフランジ部27の
先端側に組み込み孔嵌合部46を設け、この組み込み孔嵌
合部46の外周面が前記組み込み孔22内に形成された略円
柱面状の径大嵌合受部47に嵌合している。これにより、
バルブケーシング25のフランジ部27のゲート20側が固定
側受け板7に位置決め状態で支持固定されている。ま
た、前記バルブケーシング25のゲート側の端部の外周面
には固定リング48が設けられ、この固定リング48が前記
組み込み孔23の円柱状の嵌合孔23Aに嵌合することによ
りバルブケーシング25のゲート側が型体である固定側側
板6に位置決め状態で支持固定されている。
【0023】次に、前記バルブピン41の先端形状につい
て説明すると、前記ゲート閉塞部42の製品キャビティ13
側の先端には、テーパ状縮小部51を設け、このテーパ状
縮小部51の先端面52は、球面状で凸面状になっている。
そして、テーパ状縮小部51は裁頭円錐形である。それら
テーパ状縮小部51及び先端面52はバルブピン41のゲート
閉塞部42と同一の中心軸を中心とする。前記テーパ状縮
小部51の角度θは45〜90度であり、該テーパ状縮小
部51の先端の直径dをゲート閉塞部42の直径Dの2分の
1以下とすることが好ましく、3分の1以下とすること
がより一層好ましい。
【0024】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。まず固定型1と可動型2とを型閉して、これ
ら固定型1および可動型2間に製品キャビティ3を形成
した後、バルブピン41を可動型2から離れる方向へ移動
させてゲート20を開放する。そして、射出成形機から固
定型1内に熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性
樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド8のランナ
ー9などを通り、さらに、入口部28Cからバルブケーシ
ング25内の材料通路28、バルブピン41が嵌合している支
持羽根32間の分割材料通路34を通ってバルブケーシング
25先端部のゲート20から製品キャビティ3内に流入す
る。この場合、材料通路28内においてバルブピン41の外
周に沿って流れる成形材料は、バルブピン41先端のテー
パ状縮小部51により抵抗なくゲート20側へと流れ、成形
材料を均一に製品キャビティに充填することができる。
そして、製品キャビティ3内に溶融樹脂が充填された
後、保圧を経て、バルブピン41が可動型2の方へ移動
し、ゲート20に嵌合してこのゲート20を閉じる。このよ
うにバルブピン41が移動してゲート20を閉塞する際、バ
ルブピン41の先端が球面状の先端面52を有するテーパ状
縮小部51になってから、バルブピン41が材料通路28内の
溶融樹脂から受ける抵抗が少なくなり、また、テーパ状
縮小部51がテーパ部20Aに案内されてゲート20に嵌合す
るため、嵌合時におけるゲート閉塞部42とゲート20とに
おける部分的な磨耗の発生が防止される。そして、製品
キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、固定型1
と可動型2とを型開して、製品キャビティ3内の樹脂す
なわち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉し
て以上の成形サイクルを繰り返す。
【0025】このように本実施形態では、請求項1に対
応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ3を相互
間に形成する複数の型体たる固定型1及び可動型2と、
これら型体固定型1及び可動型2のうち材料通路28及び
この材料通路28を製品キャビティ3へ開口させるゲート
20を有する型体たる固定型1に設けられたバルブ体たる
バルブピン41とを備え、このバルブピン41を移動するこ
とによりゲート20を開閉するバルブゲート式金型装置に
おいて、バルブピン41の製品キャビティ3側の先端にテ
ーパ状縮小部51を設けると共に、このテーパ状縮小部51
の先端面52を球面状に形成したから、固定型1及び可動
型2を型閉してこれら固定型1及び可動型2間に製品キ
ャビティ3を形成するとともに、バルブピン41を移動さ
せてゲート20を開放し、材料通路28からゲート20を介し
て製品キャビティ3内に熱可塑性樹脂などの成形材料を
流入させる。そして、製品キャビティ3内に成形材料が
充填された後、バルブピン41を移動させてゲートを閉塞
する。さらに、製品キャビティ3内の成形材料が固化し
た後、固定型1及び可動型2を開き、成形された製品を
離型させて取り出す。そして、充填時、バルブピン41に
沿って流れる成形材料は、バルブピン41先端のテーパ状
縮小部51により抵抗なくゲート20側へと流れ、成形材料
を均一に製品キャビティ3に充填することができる。さ
らに、充填後に、バルブピン41を移動させてゲート20を
閉塞する際には、バルブピン41の製品キャビティ3側の
先端がテーパ状縮小部51を設けた球面状になってから、
バルブピン41が成形材料から受ける抵抗が少なくなり、
また、テーパ状縮小部51によりゲート閉塞部42がゲート
20内に案内されて嵌合するため、両者間における部分的
な磨耗の発生が防止され、特に、大型の製品の成形にお
いてその効果が大となる。さらに、先端面52が球面状で
あるから、溶融樹脂が硬化後、製品からバルブピン41の
先端を抜き取る際、製品から先端がスムーズに抜け、バ
リなどの発生を防止できる。
【0026】また、このように本実施形態では、請求項
2に対応して、テーパ状縮小部51の角度θが45〜90
°であるから、バルブピン41が移動する際、テーパ状案
内部が成形材料から受ける軸方向の抵抗は平面の場合に
比べて2分の1以下となり、移動時の抵抗およびバルブ
体に沿って流れる成形材料の抵抗及び乱れの発生を効果
的に抑制することができる。また、テーパ状縮小部51が
45度未満であるとバルブピン41の先端が鋭角的に成り
過ぎ、製品キャビティ3内に突出する部分が長くなり、
また、45度未満としても、前記抵抗は余り削減されな
いから、45度以上が好ましい。そして、ゲート閉塞方
向にバルブピン41が移動する際のバルブピン41の軸方向
の抵抗が少なくなるということは、バルブピン41の移動
による移動方向先端側への樹脂を押す力が小さくなるか
ら、バルブピン41の移動方向先端側における製品キャビ
ティ3内の成形材料の部分的な圧縮も削減され、バルブ
ピン41に製品キャビティ3内の樹脂が付着し難くなる。
【0027】また、実施例上の効果として、ゲート20の
テーパ部20Aの角度Kを45度〜90度としたから、バ
ルブピン41がゲート20内にスムーズに嵌合する。尚、こ
の場合、角度θに対して角度Kがθ±10度とすれば、
一層嵌合時における摩擦の発生を抑制でき、すなわち、
角度K=θ±10,かつθ=45度〜90度、K=45
度〜90度とすることが好ましい。さらにまた、角度θ
と角度Kとを同じく(θ=K=45度〜90度)すれ
ば、より一層好ましい。
【0028】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、種々の変形実施が可能である。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バルブ体の製
品キャビティ側の先端にテーパ状縮小部を設けると共
に、このテーパ状縮小部の先端面を球面状に形成したも
のであり、材料通路におけるバルブ体による成形材料の
流れに対する抵抗を削減し、かつバルブ体とゲートとの
磨耗の発生を抑制できるバルブゲート式金型装置を提供
することができる。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加えて、前記テーパ状縮小部の角度が45〜90°で
あり、バルブ体移動時の抵抗およびバルブ体に沿って流
れる成形材料の抵抗及び乱れの発生を効果的に抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の一実施形態
を示す断面図である。
【図2】同上、バルブ体の先端側の拡大断面図である。
【図3】同上、支持羽根の平断面図である。
【図4】従来例を示すバルブ体の先端側の断面図であ
り、ゲート閉成状態を示す。
【図5】従来例を示すバルブ体の先端側の断面図であ
り、ゲート開成状態を示す。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 製品キャビティ 20 ゲート 28 材料通路 41 バルブピン(バルブ体) 51 テーパ縮小部 52 先端面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうち材料
    通路及びこの材料通路を前記製品キャビティへ開口させ
    るゲートを有する型体に設けられたバルブ体とを備え、
    このバルブ体を移動することにより前記ゲートを開閉す
    るバルブゲート式金型装置において、前記バルブ体の製
    品キャビティ側の先端にテーパ状縮小部を設けると共
    に、このテーパ状縮小部の先端面を球面状に形成したこ
    とを特徴とするバルブゲート式金型装置。
  2. 【請求項2】 前記テーパ状縮小部の角度が45〜90
    °であることを特徴とする請求項1記載のバルブゲート
    式金型装置。
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