JP2003242930A - ランプ、照明装置、およびプロジェクタ - Google Patents

ランプ、照明装置、およびプロジェクタ

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JP2003242930A
JP2003242930A JP2002037748A JP2002037748A JP2003242930A JP 2003242930 A JP2003242930 A JP 2003242930A JP 2002037748 A JP2002037748 A JP 2002037748A JP 2002037748 A JP2002037748 A JP 2002037748A JP 2003242930 A JP2003242930 A JP 2003242930A
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light
lamp
arc tube
ultraviolet
light emitting
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JP2002037748A
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English (en)
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Toshiaki Hashizume
俊明 橋爪
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光により発生した紫外線を発光管で反射さ
せて発光部に戻し、これにより水銀のエネルギーを高め
て発光に寄与させること、また、ランプの発光時、発光
管の光放射部のどの領域でもほぼ均一な温度となるよう
に発光管を調整して、ランプの最高温度を全体的に引き
下げることを課題とする。 【解決手段】 光透過性発光管11の内部に光の発光部
と発光に寄与する水銀とを備えたランプであって、発光
管11に紫外線を反射する紫外線反射コート17を施
し、発光管11の紫外線反射コート部を該反射コートに
より反射された紫外線が発光部に戻る形状に形成した。
また、発光管11に高熱伝導性物質である炭素薄膜18
をコートした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプ、特に水銀
を利用した放電ランプに係り、さらにそのランプを備え
た照明装置およびプロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】水銀を利用した放電ランプは、例えば、
中央の発光管と左右の封止部とからなる。発光管の内部
には、放電を生じさせるための2つの電極が配置され、
さらに、水銀及び始動用アルゴンガスなどが封入されて
いる。一方、左右の封止部には各電極に電気的につなが
るモリブデン箔が配置され、モリブデン箔の外側端部か
らは、外部機器などと接続可能な配線が取り付けられて
いる。
【0003】上記のような高輝度ランプは、ガス中の初
期放電が水銀を加熱して水銀蒸気とし、その水銀蒸気を
通して放電が生じ光を発生するものである。従って、そ
の輝度は、水銀蒸気の圧力及びエネルギーに依存してい
る。なお、発光管の内部で発光した光は、発光管を透過
してその外側に抜けるが、その際、その発光管を透過し
た可視光、紫外線、及び赤外線を含む光は、リフレクタ
などで反射され所定の方向に向けられて照明などに供さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のような
ランプにおいて、可視光として利用されるのはエネルギ
ー全体の約1/3であり、残りは、紫外線や赤外線、熱
となって失われている。また、発光管の外部に紫外線を
透過させないように発光管を被膜する技術は、特許第3
221773号などに開示されているが、そこでは発光
管で発生した紫外線を人体などに影響を与えないように
遮断することが目的で、紫外線を積極的に利用してラン
プの輝度をさらに上げるというような思想は示されてい
ない。また、高輝度ランプは、通常、上面側がその底面
側に比べてかなり高温となる。しかし、照明用に高輝度
ランプを使用するプロジェクタなどでは、ファンの台数
を減らし、またファンのサイズを小さくして小型化する
ことが求められているため、使用するランプに生じる温
度はできるだけ均一化する必要がある。
【0005】本発明は、上記問題に鑑みて成されたもの
で、発光により発生した紫外線を発光管で反射させて発
光部に戻し、これにより水銀のエネルギーを高めて発光
に寄与させること、また、ランプの発光時、発光管の光
放射部のどの領域でもほぼ均一な温度となるように発光
管を調整して、ランプの最高温度を引き下げることを課
題とする。さらに、そのようなランプを照明装置あるい
はプロジェクタに利用し、それらの高輝度化、使用時の
温度上昇の抑制などを図ろうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のランプは、光透
過性発光管の内部に光の発光部と発光に寄与する水銀と
を備えたランプであって、前記発光管に紫外線を反射す
る紫外線反射コートを施し、前記発光管の紫外線反射コ
ート部を該反射コートにより反射された紫外線が前記発
光部に戻る形状に形成したものである。これにより、発
光管内部の水銀エネルギーが高まるので、ランプの発光
能力を向上させることができる。
【0007】上記において、紫外線反射コートは、発光
スペクトルの紫外線領域におけるエネルギー突出部に対
応する波長を反射させる無機薄膜の多層膜とすることが
できる。これにより発光管内部で発生した紫外線を効率
的に反射させて、発光部に戻すことができる。また、前
記無機薄膜の多層膜は、SiO2とTa25とを交互に
積層して形成することができる。SiO2やTa2
5は、発光管を構成している石英ガラスと熱膨張率が近
いため、それらの膜が発光管から剥がれ難いという利点
を有する。
【0008】本発明のランプは、また、光透過性発光管
の内部に光の発光部と発光に寄与する水銀とを備えたラ
ンプであって、前記発光管に高熱伝導性物質をコートし
たことを特徴とする。このようにすると、発光管の温度
がほぼ均一化されるため、従来生じていた部分的な温度
上昇が防止されて、全体としてランプの使用時の最高温
度を低く保つことが可能になる。
【0009】なお、前記紫外線反射コートと高熱伝導性
物質のコートとを一緒に実施してもよい。また、前記高
熱伝導性物質のコートは炭素薄膜を形成して実施でき、
その薄膜形成には、スパッタリングや化学蒸着法(CV
D:Chemical Vapor Deposition)などが利用でき
る。
【0010】本発明の照明装置は、上記いずれかに記載
のランプを、該ランプからの放射光を所定の方向に反射
させる凹面リフレクタの底部に固定したものである。こ
れにより、ランプの高輝度化に寄与し、また局部的に高
温となるのを防止した照明装置が得られる。
【0011】さらに、本発明のプロジェクタは、入射光
を画像情報に従って変調する光変調装置を備え、該光変
調装置で変調された光を投写レンズにより投写するプロ
ジェクタであって、上記いずれかに記載のランプと、該
ランプから放射された光を前記光変調装置に導く光路と
を備えたものである。これにより、プロジェクタの高輝
度化、使用時の温度上昇の抑制、並びにプロジェクタの
小型化が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】実施形態1 図1は本発明の実施形態1に係るランプの外観図であ
る。ランプ10は、石英ガラスなどの光透過物質からな
る、発光管11及び左右の封止部12と備える。発光管
1の内部には、タングステンなどからなる2つの電極1
3,13が間隔を置いて配置され、さらに、水銀、始動
用アルゴンガスなどが封入されている。また、封止部1
2には電極13,13と電気的につなげられてそれらの
電極を支持するモリブデン箔14,14が配置され、モ
リブデン箔14,14の外側端部からは外部機器へ接続
可能な配線15,15が延設されている。
【0013】発光管11の外側表面には、発光スペクト
ルの紫外線領域(300〜400nm)におけるエネル
ギー突出部に対応する波長(図2のP1(360nm)
付近に相当する波長)を反射させる、低屈折率の無機薄
膜と高屈折率の無機薄膜からなる多層膜17を被覆して
いる。この種の無機材料としては、発光管11を構成す
る部材と熱膨張率ができるだけ近いものとする。例え
ば、発光管11が石英ガラスからなる場合には、二酸化
珪素SiO2と酸化タンタルTa25とを交互に数積層
して多層膜17形成する。なお、特に好ましいのは、こ
のP1(360nm)付近に相当する波長だけを反射さ
せるようにすることである。また、多層膜17は、発光
管11のできるだけ広い範囲にわたって施し、紫外線の
発光管11の外への透過を最小限に抑えるようにするの
がよい。
【0014】また、発光管11の外側表面の形状は、上
記多層膜17で反射された紫外線が発光管11の内部へ
戻る形状とする。なお、その場合、紫外線が、発光管1
1の他の壁面に当たることなく、2つの電極13,13
とそれらの隙間で構成される発光部へ直接戻る態様(形
状)とするのが、紫外線のエネルギー保持の観点から好
ましい。
【0015】実施形態1のランプは、高圧又は超高圧下
で発光され、その発光時、発光管11内部で発生した可
視光が発光管11を透過して外へ放射される。これに対
して、紫外線は多層膜17により発光管11の内部に戻
される。そして、その戻された紫外線のエネルギーが水
銀蒸気のエネルギーを高めるため、ランプ10の発光輝
度を増大させる。
【0016】実施形態2 図3は本発明の実施形態2に係るランプの外観図であ
る。図3において図1と同じ符号は同一物を示してい
る。ここでは、発光管11の外側表面に、高熱伝導性物
質、例えば、Diamond−like Carbo
n、又は、CVD Diamond、といわれる炭素薄
膜18が被膜されている。この被膜は、スパッタリング
又は化学蒸着法を用いて行うことができる。炭素薄膜1
8などの被膜は、発光管11のできるだけ広い範囲にわ
たってほぼ均一に被膜するのがよい。
【0017】実施形態2のランプは、高圧又は超高圧下
で発光され、その発光時、発光管11内部で発生した可
視光、紫外線、及び赤外線が発光管11を透過して外へ
放射される。その発光時、発光管11の表面は極めて高
温となり、その温度は発光管11の上面側で1,000
℃程度、下面側で900℃程度となる。しかし、高熱伝
導性物質である炭素薄膜18が表面にあるため、その炭
素薄膜18を介して高温部から低温部へ熱が伝導するた
め、部分的な高温部が解消されて、発光管11の全域で
ほぼ均一な温度、例えば950℃程度、になる。例え
ば、発光管11の石英ガラスの熱伝導率は2W/m・K
であり、厚さ2mmの発光管11に対して、860W/
m・Kの熱伝導率を有するダイヤモンド薄膜18をCV
Dなどで5μm蒸着すると、発光管の熱伝導率が2倍と
なり、発光管11の熱分布の均一化が図られる。これに
より、発光管11の石英ガラスの寿命が延びると共に、
発光管11の最低温度部である下部の温度が上昇するこ
とにより、水銀蒸気圧が上昇し、ランプの発光量が増加
することになる。
【0018】実施形態3 図4に示すように、実施形態1のランプの多層膜17の
最上面に実施形態2の炭素薄膜18を被膜すれば、それ
ら両方の特性を備えたランプ30が得られる。
【0019】実施形態4 図5は、本発明のランプを組み込んだ照明装置の構成で
ある。図示するように、この照明装置は、実施形態1の
ランプ10、一端が開口したリフレク40とを備える。
リフレクタ40は、内面が回転楕円面鏡あるいは放物面
鏡等からなり、ランプ10の光を有効に反射する有効反
射面41を有する部分と、有効反射面41より先端側で
開口部を構成し、リフレクタ40を別途ハウジングなど
にに取付けるハウジング取付枠体42とを備える。ま
た、リフレクタ40の反射面は、可視光(約400〜7
50nmの領域範囲)を反射する一方で、紫外線や赤外
線を透過する、いわゆるコールドミラーになっている。
【0020】ランプ10は、光軸上で、その封止部12
の端部をリフレクタ40から外側に貫通させ、この貫通
部によりリフレクタ40の中心底部に固着されている。
なお、封止部12,12の端部から延びる配線15は、
最終的に電源(図示せず)に接続される。ただし、点灯
補助線43が巻かれている封止部12の側の配線は、リ
フレクタ40に設けられた細孔44を貫通して、リフレ
クタ40の外面に取付けられた端子台45に接続され、
そこから配線46介して上記電源に接続されている。な
お、点灯補助線43は、ランプ10の始動時の絶縁破壊
を行い易くし、点灯性を向上する作用を果たすものであ
る。
【0021】この照明装置においては、ランプ10の発
光時、発光管11内部で発生した可視光が発光管11を
透過して外へ放射される。これに対して、紫外線は多層
膜17により発光部に戻される。そして、その戻された
紫外線のエネルギーが水銀蒸気のエネルギーを高めるた
め、ランプの発光輝度を増大させる。そして、発光管1
1を透過した可視光はリフレクタ40で反射されて、所
定の方向に向かう。一方、発光管11を透過した赤外線
及び発光管11から漏れた紫外線は、リフレクタ40を
透過する。これにより、照明装置は効果的に高輝度化が
図れる。なお、光源として実施形態1のランプ代わりに
実施形態2のランプを採用すればその温度上昇の抑制が
図れ、実施形態3のランプを採用すればそれら両方の効
果を得ることができる。
【0022】実施形態5 図6は、実施形態3のランプを組み込んだプロジェクタ
の実施形態に係る光学系の構成である。この光学系は、
照明光学系300、色光分離光学系400、光変調装置
としての液晶パネル50、色光合成装置としてのクロス
ダイクロイックプリズム60、投写レンズ70などから
なる。
【0023】照明光学系300は液晶パネル50の光入
射面(画像形成領域)に光を照射するためのもので、ラ
ンプ30、ランプ30から放射された光を所定方向に反
射させる第一の反射装置である第一凹面ミラー310、
第一凹面ミラー310からの光束を平行化する平行化レ
ンズ315、平行化された光束を複数の光束に分割して
それらを重ね合わせるインテグレータ光学系を構成する
第一レンズアレイ320及び第二レンズアレイ330、
光の偏光方向を1種類に揃える偏光変換素子アレイ36
0、偏光変換素子アレイ360の所定部分に光を入射さ
せる遮光板350、インテグレータ光学系で分割された
各光束を液晶パネル50の光入射面で重ね合わせる重畳
レンズ370などを備えてなる。
【0024】なお、ランプ30には、上記の他、実施形
態1あるいは実施形態2のランプを用いることができ
る。
【0025】インテグレータ光学系を構成する第一レン
ズアレイ320及び第二レンズアレイ330は、図7に
示されるような外観を有し、これら2つのレンズアレイ
320,330は同じ形態に形成されていている。第一
レンズアレイ320を例に取って説明すると、第一レン
ズアレイ320は、矩形状の輪郭を有する微小なレンズ
セル321が、縦方向にm列、横方向にn行のマトリク
ス状に配列されたもので、各レンズセル321を光入射
方向(z方向)から見た外形形状は、各液晶パネル50
R,50G,50Bの形状とほぼ相似形をなすように設
定されている。例えば、液晶パネルの画像形成領域のア
スペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるなら
ば、各レンズセル321のアスペクト比も4:3に設定
される。なお、第一レンズアレイ320と第二レンズア
レイ340の2つのレンズアレイの向きは、互いに同じ
方向ある互いに逆方向の、のどちらであってもよい。
【0026】遮光板350は、偏光変換素子アレイ36
0の所定の部分(後述する偏光変換素子アレイの偏光分
離膜に対応する部分)にのみ、光が入射するようにする
ためのもので、例えば略矩形上の板状体に複数の開口部
351を設けたものである。
【0027】偏光変換素子アレイ360は、2つの偏光
変換素子アレイ361,362(図示せず)が光軸を挟
んで対称な向きに配置されて形成されてなる。図8は、
この偏光変換素子アレイ361の外観を示す斜視図であ
る。偏光変換素子アレイ361は、偏光ビームスプリッ
タアレイ363と、偏光ビームスプリッタアレイ363
の光射出面の1部に選択的に配置されたλ/2位相差板
364(図中斜線で示す)とを備えている。偏光ビーム
スプリッタアレイ363は、それぞれ断面が平行四辺形
の柱状の複数の透光性部材365が、順次貼り合わされ
た形状を有している。透光性部材365の界面には、偏
光分離膜366と反射膜367とが交互に形成されてい
る。λ/2位相差板364ほ、偏光分離膜366あるい
は反射膜367の光の射出面のx方向の写像部分に、選
択的に貼り付けられる。この例では、偏光分離膜366
の光の射出面のx方向の写像部分にλ/2位相差板36
4を貼り付けている。
【0028】偏光変換素子アレイ361は、入射された
光束を1種類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光
光)に変換して射出する機能を有する。図9は、偏光変
換素子アレイ361の作用を示す模式図である。偏光変
換素子アレイ361の入射面に、s偏光成分とp偏光成
分とを含む非偏光光(ランダムな偏光方向を有する入射
光)が入射すると、この入射光は、まず、偏光分離膜3
66によってs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光
光は、偏光分離膜366によってほほ垂直に反射され、
反射膜367によってさらに反射されてから射出され
る。1方、p偏光光は、偏光分離膜366をそのまま透
過する。偏光分離膜366を透過したp偏光光の射出面
には、λ/2位相差板364が配置されており、このp
偏光光がs偏光光に変換されて射出する。従って、偏光
変換素子アレイ361を通過した光は、そのほとんどが
s偏光光となって射出される。なお、偏光変換素子アレ
イ361から射出される光をp偏光光としたい場合に
は、λ/2位相差板364を、反射膜367によって反
射されたs偏光光が射出する射出面に配置すればよい。
また、偏光方向を揃えられる限り、λ/4位相差板を用
いたり、所望の位相差板をp偏光光とs偏光光の射出面
の双方に設けたりしても良い。
【0029】上記偏光変換素子アレイ361のうち、隣
り合う1つの偏光分離膜366および1つの反射膜36
7を含み、さらに1つのλ/2位相差板364で構成さ
れる1つのブロックを、1つの偏光変換素子368とみ
なすことができる。偏光変換素子アレイ361は、この
ような偏光変換素子368が、x方向に複数列配列され
たものである。なお、偏光変換素子アレイ362も偏光
変換素子アレイ361と全く同様の構成であるので、そ
の説明は省略する。
【0030】重畳レンズ370は、第二レンズアレイ3
30と共働して作用するコンデンサレンズであり、凸レ
ンズからなる。
【0031】なお、この例では、照明光学系300から
の光をミラ372ーを介して色光分離光学系400に入
射させているが、配置構成によってはそれは不要なもの
である。
【0032】色光分離光学系400は、第一および第二
ダイクロイックミラー401,402を備え、照明光学
系30から射出される光を、赤、緑、青の3色の色光に
分離するものである。第一ダイクロイックミラー401
は、照明光学系30から射出される光のうち赤色光成分
を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反
射する。第一ダイクロイックミラー401を透過した赤
色光は、反射ミラー411で反射され、フィールドレン
ズ421を通って赤色光用の液晶パネル50Rに達す
る。このフィールドレンズ421は、重畳レンズ370
から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対
して平行な光束に変換する。他の液晶パネル50G,5
0Bの前に設けられたフィールドレンズ422,423
も同様に作用する。
【0033】第一ダイクロイックミラー401で反射さ
れた青色光と緑色光のうち、緑色光は第二ダイクロイッ
クミラー402によって反射され、フィールドレンズ4
22を通って緑色光用の液晶パネル50Gに達する。一
方、青色光は、第二ダイクロイックミラー402を透過
し、リレー光学系430、すなわち、入射レンズ43
1、反射ミラー432、リレーレンズ433、および反
射ミラー434を通り、さらにフィールドレンズ423
を通って青色光用の液晶パネル50Bに達する。
【0034】液晶パネル50R,50G,50Bは、入
射した光を与えられた画像情報に従って変調する空間光
変調装置であり、TFT(Thin Film Transistor)型
液晶パネルや、TFD型(Thin Film Diode)型液晶
パネルなどが利用できる。
【0035】クロスダイクロイックプリズム60は、
赤、緑、青の3色の変調光を合成してカラー画像を形成
するプリズムである。クロスダイクロイックプリズム6
0には、赤色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反
射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に
略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によ
って3色の変調光が合成されて、カラー画像を投写する
ための合成光が形成される。なお、液晶パネル50R,
50G,50Bを、このクロスダイクロイックプリズム
60に固定することで、各色光合成の際の位置決めが正
確に行われるようになっている。
【0036】投写レンズ70は、クロスダイクロイック
プリズム60からで合成された合成光を投写スクリーン
上に投写して、スクリーンなどにカラー画像を表示する
ものである。
【0037】次に、上記のように構成されたプロジェク
タの作用を図10を参照しながら説明する。
【0038】ランプ30から放射されリフレクタ310
で反射された非偏光光は、第一レンズアレイ320の各
レンズセル321によって、複数の部分光束に分割さ
れ、その部分光束がレンズセル321に対応する第二レ
ンズアレイ330のレンズセル331を通って偏光変換
素子アレイ360の偏光分離膜366の近傍に集光され
る。偏光変換素子アレイ360に入射した複数の部分光
束は、そこで1種類の直線偏光光に変換されて射出され
る。そして、偏光変換素子アレイ360から射出された
複数の部分光束は、重畳レンズ370によって液晶パネ
ル50R,50G,50Bの光入射面上で重畳されるよ
うにその光の進行方向が調整された後、色光分離光学系
40に入る。色光分離光学系40で赤、緑、青の3つに
分離された各色光は、それぞれの対応する液晶パネル5
0R,50G,50Bの光入射面に入射する。
【0039】以上のようにして各液晶パネル50R,5
0G,50Bに入射した各色光はそこで画像情報に従っ
て変調され後、クロスダイクロイックプリズム60に射
出する。そしてそこで各色光が合成されてカラー画像と
なり、投写レンズ70から投写される。
【0040】実施形態5に示したプロジェクタによれ
ば、照明光源であるランプ自体の発光輝度が向上したの
で、プロジェクタの一層の高輝度化が図れる。また、ラ
ンプ発光管の温度も従来より低く抑えられるので、その
分、ファンの台数を減らしたりそのサイズを小さくで
き、プロジェクタの小型化も図れる。
【0041】なお、実施形態5では、プロジェクタの光
変調装置として液晶パネルを用いたが、その他の光変調
装置を利用してもよい。光変調装置の他の例としては、
シリコンの微小ミラーを二次元的に配置したマイクロミ
ラー素子などがある。
【0042】また、実施形態5では、液晶パネルを3つ
用いたプロジェクタの例について説明したが、本発明
は、液晶パネルを1つ、2つ、あるいは4つ以上用いた
プロジェクタにも適用することができる。なお、複数の
液晶パネルを用いた場合には、それらの全てに上記実施
形態に示したような凹面反射ミラーを設けるのが好まし
い。また、液晶パネルが1つの場合には、上記光分離光
学系の代わりに、赤、緑、青のそれぞれの色光を通すカ
ラーフィルタが通常用いられる。
【0043】また、実施形態5では、透過型の液晶パネ
ルを用いたプロジェクタに本発明を適用した場合につい
て説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いた
プロジェクタにも適用することができる。ここで、「透
過型」とは、液晶パネルが光を透過するタイプであるこ
とを意味し、「反射型」とは、液晶パネルが光を反射す
るタイプであることを意味している。
【0044】さらに、本発明のランプや照明装置は、プ
ロジェクタ以外に、顕微鏡などの照明光源としても用い
ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明のランプによれば、発光管内部で
発生した紫外線を発光管で反射させて発光部に戻したの
で、ランプの一層の高輝度化が図れる。また、発光管に
高熱伝導性物質をコートしたので、発光時、発光管のど
の領域でもほぼ均一な温度となり、ランプの部分的な高
温化を抑制することができる。また、そのようなランプ
を利用した照明装置あるいはプロジェクタにおいては、
その高輝度化、使用時の温度上昇の抑制、小型化などが
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るランプの全体構成
図。
【図2】ランプ光の波長とエネルギーの関係を示す発光
スペクトル図。
【図3】本発明の実施形態2に係るランプの全体構成
図。
【図4】本発明の実施形態3に係るランプの全体構成
図。
【図5】本発明の実施形態4に係る照明装置の全体構成
図。
【図6】本発明の実施形態5に係るプロジェクタの光学
系を示す構成図。
【図7】第一及び第二レンズアレイの一例を示す外観
図。
【図8】偏光変換素子の構造を示す斜視図。
【図9】偏光変換素子の作用を示す模式図。
【図10】図6の光学系の作用を示す説明図。
【符号の説明】
10 ランプ 11 発光管 12 封止部 13 電極 14 モリブデン箔 15 配線 17 (紫外線反射)多層膜 18 炭素薄膜 20 ランプ 30 ランプ 40 リフレクタ 50R,50G、50B 液晶パネル 60 クロスダイクロイックプリズム 70 投写レンズ 300 照明光学系 400 色光分離光学系

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性発光管の内部に光の発光部と発
    光に寄与する水銀とを備えたランプであって、 前記発光管に紫外線を反射する紫外線反射コートを施
    し、 前記発光管の紫外線反射コート部を該反射コートにより
    反射された紫外線が前記発光部に戻る形状に形成したこ
    とを特徴とする、ランプ。
  2. 【請求項2】 前記紫外線反射コートは、発光スペクト
    ルの紫外線領域におけるエネルギー突出部に対応する波
    長を反射させる無機薄膜の多層膜であることを特徴とす
    る、請求項1記載のランプ。
  3. 【請求項3】 前記無機薄膜の多層膜は、SiO2とT
    25とを交互に積層してなることを特徴とする、請求
    項2記載のランプ。
  4. 【請求項4】 光透過性発光管の内部に光の発光部と発
    光に寄与する水銀とを備えたランプであって、 前記発光管に高熱伝導性物質をコートしたことを特徴と
    する、ランプ。
  5. 【請求項5】 前記発光管に高熱伝導性物質をコートし
    たことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載
    のランプ。
  6. 【請求項6】 前記高熱伝導性物質のコートは、炭素薄
    膜によりなることを特徴とする請求項4または5記載の
    ランプ。
  7. 【請求項7】 前記炭素薄膜は、スパッタリング又は化
    学蒸着法により形成されることを特徴とする請求項6記
    載のランプ。
  8. 【請求項8】 前記請求項1乃至7のいずれかに記載の
    ランプを、該ランプからの放射光を所定の方向に反射さ
    せる凹面リフレクタの底部に固定したことを特徴とす
    る、照明装置。
  9. 【請求項9】 入射光を画像情報に従って変調する光変
    調装置を備え、該光変調装置で変調された光を投写レン
    ズにより投写するプロジェクタであって、 前記請求項1乃至7のいずれかに記載のランプと、該ラ
    ンプから放射された光を前記光変調装置に導く光路とを
    備えたことを特徴とする、プロジェクタ。
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