JP4432735B2 - 光源装置、およびプロジェクタ - Google Patents

光源装置、およびプロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は、光源装置、およびプロジェクタに関する。
従来、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、光学像を拡大投写するプロジェクタがパーソナルコンピュータとともに会議、学会、展示会でのプレゼンテーション用途に利用されており、近年では、ホームシアター用途にも利用されている。
このようなプロジェクタの光源装置としては、メタルハライドランプや高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ等の放電型の光源装置が用いられている(例えば、特許文献1)。
この光源装置は、電極間で放電発光が行われる発光部、および発光部の両端に設けられる封止部を有する放電型発光管と、この放電型発光管から放射された光束を一定方向に揃えて射出する第1の反射鏡と、放電発光管の封止部にセメントで固着され、放電発光管から放射された光束を集光しかつ、第1の反射鏡に光束を照射する第2の反射鏡(副反射鏡)とで構成される。
このような光源装置では、放電発光管から放射された光束のうち利用されていなかった光束が副反射鏡により有効に集光され、集光効率が向上する。
特開平8−31382号公報
一方、特許文献1に記載の光源装置では、光源装置の駆動により、発光管が非常に高温化する。しかしながら、冷却風等により発光管を冷却しようとしても、副反射鏡のある側とない側とでは、冷却効率が異なり、結果として発光管に非対称な温度分布が生じてしまう。この温度分布は、発光管内部に熱応力を発生させ、発光管の耐久性上好ましくない。また、このような光源装置を高輝度な光源を要するプロジェクタに用いた場合、発光管の温度が高温になることから、発光管の強制冷却を行うと、局部的に過冷却部分が生じ適切なハロゲンサイクルを確保できず、発光管の黒化等を招き発光管の寿命が短くなる可能性がある。
本発明の目的は、副反射鏡を備えた光源装置において、発光管の長寿命化を図ることのできる光源装置、及びこの光源装置を備えたプロジェクタを提供することにある。
本発明の光源装置は、電極間で放電発光が行われる発光部、および前記発光部の両端に設けられる封止部を備える発光管と、前記発光部から放射された光束を一定方向に揃えて射出する反射鏡と、反射面が前記反射鏡の反射面と対向配置され、前記発光部から放射された光束を前記反射鏡に向けて反射する副反射鏡とを備えた光源装置であって、前記副反射鏡に隣接して設けられ、前記発光管の外周面に倣う透明部材を備えていることを特徴とする。また、本発明の光源装置は、前記透明部材は、前記発光部のうち前記副反射鏡で覆われていない部分を覆うように設けられている。さらに、本発明では、前記透明部材の肉厚分布は、前記発光管の肉厚分布に応じて決定されるとともに、対応する各位置における前記透明部材の肉厚と前記発光管の肉厚との和が一定である。
本発明によれば、発光管の外周面に倣う透明部材が副反射鏡に対向配置されるとともに、隣接して設けられているため、副反射鏡が存在しても、発光部のうち副反射鏡で覆われていない部分が透明部材で覆われているので、冷却風等により冷却される場所が偏らず、発光部全体が均一に冷却される。それ故、点灯や、冷却等によって発光管に温度上昇や温度降下が生じても、発光管全体の温度分布が均一な状態で温度上昇や温度降下が生じるため、発光管の内部に過大な応力が発生することもない。従って、発光管の耐久性を向上させ、結果として、副反射鏡を含めた光源装置の長寿命化を図ることができる。
また、発光管中央に位置する発光部の管壁は略球形をしている。それ故、一定の肉厚を持っている(厚みむらがない)と、発光部中心からこの部分を透過する光束が屈折により乱れることがなくなる。しかし、実際には、製造工程から来る制約のために、発光管の管壁は肉厚分布を持っている。一般に、発光管の発光部中央に近い部分が厚く、周辺に行くに従って薄くなる。
本発明の透明部材は、発光管の外周面に倣っており、肉厚分布が、前記発光管の肉厚分布に応じて決定されるとともに、対応する各位置における前記透明部材の肉厚と前記発光管の肉厚との和が一定である。結果として、発光管の管壁が一定の肉厚を持っていることと同視でき、結果として、見かけ上の発光点中心のずれを少なくすることができ、光束の利用効率が大幅に向上する。
本発明では、前記透明部材が、前記副反射鏡を構成する素材と同一の素材により構成されていることが好ましい。
透明部材が、副反射鏡を構成する素材と同一の素材により構成されているので、例えば、温度変化に対する熱間挙動もほぼ同じとなる。その結果、発光管の温度分布に与える影響もほぼ同じものとなり、発光管全体の温度分布をより均一なものとすることができ、発光管の耐久性をさらに向上させることができる。
また、素材が同じであるため、副反射鏡の製造時に、この透明部材を同時に製造することができる。例えば、石英ガラスを原料として、ブロー成形を行えば、副反射鏡と透明部材の双方(原型)を同時に製造することができ、コスト的にも有利である。
本発明では、前記透明部材は、内表面または外表面の少なくとも一方に形成された光反射防止層を備えていることが好ましい。
本発明によれば、透明部材の管壁に光反射防止層が存在するので、この管壁を透過する光の透過率が非常に高くなり、発光部で生じた光の利用効率を大幅に向上させることができる。
なお、光反射防止層としては、例えば、透明部材の内表面あるいは外表面にAR(Anti-Reflective)膜を設けるとよい。AR膜とは、屈折率の異なる薄膜、タンタル酸化膜、ハフニウム酸化膜、チタン酸化膜などを1/4波長厚(0.1〜0.3μm)に積層することにより、表面(界面)反射率を低く抑え、結果として透過光の割合が増えるようにしたものである。AR膜の製法としては、スパッタリング法やゾルゲル法などがある。
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、前記光学像を拡大投射するプロジェクタであって、前述の光源装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクタは上述した光源装置を備えているので、この光源装置と同様の作用および効果を享受できる。また、このような光源装置を備えることにより、ハロゲンサイクルの異常による発光管の黒化を招くことがないので、調光可能なプロジェクタとしても、発光管の寿命が損なわれることがない。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、本発明に係る光源装置を搭載したプロジェクタ1の光学系を示す模式図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、スクリーン上に拡大投射する光学機器である。
このプロジェクタ1は、図1に示すように、光源装置10、均一照明光学系20、色分離光学系30、リレー光学系35、光学装置40、および投射光学装置としての投射光学系50を備えて構成され、これらの光学系20、30、35を構成する光学素子および光学装置40は、所定の照明光軸Aが設定された光学部品用筐体2内に位置決め調整されて収納されている。
光源装置10は、発光管11から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置40を照明するものである。この光源装置10は、詳しくは後述するが、発光管11、楕円反射鏡12、副反射鏡13、および図示を略したが、これらを保持するランプハウジングを備えて構成され、楕円反射鏡12の光束射出方向後段には、平行化凹レンズ14が設けられている。なお、この平行化凹レンズ14は、光源装置10と一体化してもよいし、別体としてもよい。
そして、発光管11から放射された光束は、楕円反射鏡12により光源装置10の前方側に射出方向を揃えて収束光として射出され、平行化凹レンズ14によって平行化され、均一照明光学系20に射出される。
均一照明光学系20は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割し、照明領域の面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系20は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、偏光変換素子23、重畳レンズ24、および反射ミラー25を備えている。
第1レンズアレイ21は、光源装置10から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ22は、上述した第1レンズアレイ21により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ21と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
偏光変換素子23は、第1レンズアレイ21により分割された各部分光束の偏光方向を略一方向の直線偏光に揃える偏光変換素子である。
この偏光変換素子23は、図示を略したが、照明光軸Aに対して傾斜配置される偏光分離膜および反射膜を交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束およびS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射膜によって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子23の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子23を用いることにより、発光管11から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置40で利用する光源光の利用率を向上することができる。
重畳レンズ24は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、および偏光変換素子23を経た複数の部分光束を集光して光学装置40の後述する3つの液晶パネルの画像形成領域上に重畳させる光学素子である。
この重畳レンズ24から射出された光束は、反射ミラー25で曲折されて色分離光学系30に射出される。
色分離光学系30は、2枚のダイクロイックミラー31,32と、反射ミラー33とを備え、ダイクロイックミラー31,32により均一照明光学系20から射出された複数の部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー31,32は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配置されるダイクロイックミラー31は、赤色光を透過し、その他の色光を反射するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー32は、緑色光を反射し、青色光を透過するミラーである。
リレー光学系35は、入射側レンズ36と、リレーレンズ38と、反射ミラー37,39とを備え、色分離光学系30を構成するダイクロイックミラー32を透過した青色光を光学装置40まで導く機能を有している。なお、青色光の光路にこのようなリレー光学系35が設けられているのは、青色光の光路長が他の色光の光路長よりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本実施形態においては青色光の光路長が長いのでこのような構成とされているが、赤色光の光路長を長くしてリレー光学系35を赤色光の光路に用いる構成も考えられる。
上述したダイクロイックミラー31により分離された赤色光は、反射ミラー33により曲折された後、フィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。また、ダイクロイックミラー32により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。さらに、青色光は、リレー光学系35を構成するレンズ36,38および反射ミラー37,39により集光、曲折されてフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。なお、光学装置40の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズ41は、第2レンズアレイ22から射出された各部分光束を、照明光軸に対して平行な光束に変換するために設けられている。
光学装置40は、入射した光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものである。この光学装置40は、照明対象となる光変調装置としての液晶パネル42R,42G,42B(赤色光側の液晶パネルを42R、緑色光側の液晶パネルを42G、青色光側の液晶パネルを42Bとする)と、クロスダイクロイックプリズム43とを備えて構成される。なお、フィールドレンズ41および各液晶パネル42R,42G,42Bの間には、入射側偏光板44が介在配置され、図示を略したが、各液晶パネル42R,42G,42Bおよびクロスダイクロイックプリズム43の間には、射出側偏光板が介在配置され、入射側偏光板44、液晶パネル42R,42G,42B、および前記射出側偏光板によって入射する各色光の光変調が行われる。
液晶パネル42R,42G,42Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号にしたがって、入射側偏光板44から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム43は、前記射出側偏光板から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム43は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
そして、クロスダイクロイックプリズム43から射出されたカラー画像は、投射光学系50によって拡大投射され、図示を略したスクリーン上で大画面画像を形成する。
〔光源装置の構成〕
図2は、光源装置10の概略構成を示す断面図である。
光源装置10は、図2に示すように、発光管11に副反射鏡13が取り付けられ、これら発光管11および副反射鏡13が楕円反射鏡12の内部に配置される構成を具備している。
発光管11は、図2に示すように、中央部が球状に膨出した石英ガラス管から構成され、中央部分に発光部111と、この発光部111の両側に延びる一方の封止部1121と他方の封止部1122とを備える。
ここで、発光管11としては、高輝度発光する種々の発光管を採用でき、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
発光部111の内部には、所定距離離間配置される一対のタングステン製の電極111Aと、水銀、希ガス、および少量のハロゲンが封入されている。
発光部111の両側に延出する封止部1121および封止部1122の内部には、発光部111の電極と電気的に接続されるモリブデン製の金属箔112Aがそれぞれ送入され、ガラス材料等で封止されている。各金属箔112Aには、さらに電極引出線としてのリード線113が接続され、このリード線113は、発光管11の外部まで延出している。
そして、リード線113に電圧を印加すると、図2に示すように、金属箔112Aを介して電極111A間に電位差が生じて放電が生じ、アーク像Dが生成して発光部111が発光する。
なお、発光部111の外周面には、タンタル酸化膜、ハフニウム酸化膜、チタン酸化膜などを含む多層の反射防止膜(AR膜)を形成しておくと、そこを通過する光の反射による光損失を低減することができる。
楕円反射鏡12は、図2に示すように、発光管11の基端側の封止部1122が挿通される筒状の首状部121、およびこの首状部121から拡がる楕円面状の反射部122を備えた一体成形品である。素材としては、石英ガラス、サファイアガラス、水晶、蛍石、YAG(Yttrium Aluminium Garnet、YAl12)等が用いられる。
首状部121には、中央に挿入孔123が形成されており、この挿入孔123の中心に封止部1122が配置される。
反射部122は、回転楕円面状の表面に金属薄膜を蒸着形成して構成された反射面122Aを備え、この反射部122の反射面122Aは、可視光を反射して赤外線を透過するコールドミラーとされる。
このような楕円反射鏡12の反射部122内部に配置される発光管11は、発光部111内の電極111A間の発光中心が反射部122の反射面122Aの回転楕円面の第1焦点位置L1の近傍となるように配置される。挿入孔123内部にはシリカ・アルミナを主成分とする無機系接着剤が充填される。
そして、発光管11を点灯すると、発光部111から放射された光束は、反射部122の反射面122Aで反射して、回転楕円面の第2焦点位置L2に収束する収束光となる。
このとき、第2焦点位置L2と発光管11の光束射出方向先端側の封止部1121の端部とを結ぶ境界線L3およびL4の内側部分は、楕円反射鏡12で反射した光束が封止部1121によって遮られてしまうため、第2焦点位置L2に届かない、光束利用不可能領域となる。
副反射鏡13は、発光管11の発光部111の前方略半分を覆い楕円反射鏡12の反射面122Aと対向して配置される反射部材であり、その反射面132Aは、発光部111の球面に倣う凹曲面状に形成されている。この副反射鏡13は、例えば低熱膨張材である石英ガラスまたはネオセラムや、高熱伝導材である透光性アルミナ、サファイア、水晶、蛍石、YAG(Yttrium Aluminium Garnet、YAl12)等を使用して製作されている。また、反射面132Aは、楕円反射鏡12と同様、可視光のみを反射させ、赤外線を透過させるコールドミラーとなっている。
なお、図2に示すように、この副反射鏡13に対向する形で、後述する透明部材131が配設されている。
副反射鏡13は、楕円反射鏡12と略同様の形状を有し、図2、図3に示すように、発光管11の先端側封止部1121が挿通される略筒状の首状部13A、およびこの首状部13Aから拡がる略球面状の反射部132を備え、これら首状部13A、および反射部132が一体的に形成されたものである。首状部13Aは、発光管11に対して副反射鏡13を固着する部分である。
この首状部13Aに、発光管11の先端側封止部1121を挿通することで、図2、図3に示すように、発光管11に対して副反射鏡13が設置される。首状部13Aと封止部1121は固定用接着剤133により固着されている。
副反射鏡13を発光管11に装着することにより、図2に示すように発光部111から放射された光束のうち楕円反射鏡12とは反対側(前方側)に放射される光束L5は、この副反射鏡13の反射面132Aによって楕円反射鏡12側に反射され、さらに楕円反射鏡12の反射面122Aで反射されて楕円反射鏡12の反射部122から射出されて第2焦点F2位置に向かって収束するように射出される。
前述のようにこのような副反射鏡13を用いることにより、発光部111から楕円反射鏡12とは反対側(前方側)に放射される光束が、発光管11から楕円反射鏡12の反射面122Aに直接入射した光束と同様に、楕円反射鏡12の第2焦点F2位置に収束させることができる。
従来の副反射鏡13を設けない光源装置は、発光管11から射出された光束を楕円反射鏡のみで第2焦点F2位置に収束しなければならず、楕円反射鏡の開口部を広げなければならなかった。
しかし副反射鏡13を設けることにより、発光管11から楕円反射鏡12とは反対側(前方側)に放射される光束を副反射鏡13にて楕円反射鏡12の反射面122Aに入射するよう後方側に反射させることができるため、反射部122が小さくても、発光部111から射出された光束のほとんどすべてを一定位置に収束させるように射出でき、楕円反射鏡12の光軸方向寸法および開口径を小さくすることができる。すなわち、光源装置10やプロジェクタ1を小型化でき、光源装置10をプロジェクタ1内に組込むレイアウトも容易になる。
また、副反射鏡13を設けることにより、第2焦点F2での集光スポット径を小さくするために楕円反射鏡12の第1焦点F1と第2焦点F2を近づけたとしても、発光部111から放射された光のほとんど全てが楕円反射鏡12および副反射鏡13により第2焦点に集光されて利用可能となり、光の利用効率を大幅に向上させることができる。このことから、比較的低出力の発光管11が採用可能となり、発光管11および光源装置10の低温化を図ることも可能である。
また、利用可能領域と利用不可能領域との境界線となる利用可能限界光L3およびL4とは、発光部111からこの楕円反射鏡12側に出射される光のうち、照明光として実際に利用できる範囲の内側境界に対応する光をいい、発光管11の構造によって定まる場合と、楕円反射鏡12の構造によって定まる場合とがある。発光管11の構造によって定まる利用可能限界光とは、発光部111から楕円反射鏡12側すなわち光源装置10の後側に射出される光のうち、封止部1122等の影響により光が遮断される光との境界の有効光である。また、楕円反射鏡12の構造によって定まる利用可能限界光とは、発光部111から楕円反射鏡12側すなわち光源装置10の後側に射出し封止部1122等の影響により遮断されず有効光とし出射され光のうち、楕円反射鏡12の挿入孔123の存在等による楕円反射鏡12に起因して反射面122Aで反射することができず照明光として利用し得なくなる光との境界の有効光である。従って、利用可能限界光L3およびL4によって形成される円錐の内側部分は、光束利用不可能領域となる。
なお、上記利用可能限界光を、発光管11の構造によって定まる限界光とした場合、本実施形態によれば、発光部111から光源装置10の後側に出射される光のほぼ全てが利用できることになる。
〔透明部材の構成〕
図3(A)は、光源装置10を構成する発光管11を拡大して示した断面図である。
透明部材131は、副反射鏡13と略同様の形状を有し、図3(A)に示すように、発光管11の基端側封止部1122が挿通される略筒状の首状部131A、およびこの首状部131Aから拡がる略球面状の透光部131Bを備え、これら首状部131A、および透光部131Bが一体的に形成されたものである。
首状部131Aは、発光管11に対して透明部材131を固着する部分である。この首状部131Aに、発光管11の基端側封止部1122を挿通することで、発光管11に対して透明部材131が設置される。首状部131Aと封止部1122は固定用接着剤134により固着されている。透光部131Bは、発光部111の外周面に倣う凹曲面状に形成されている。
透明部材131は、図3(A)に示すように発光部111の後方略半分を覆うように副反射鏡13の反射面132Aと対向・隣接して配設される。
本実施形態によれば、発光部111の外周面に倣う透明部材131が副反射鏡13に対向配置されるとともに、隣接して設けられているため、副反射鏡13が存在しても、冷却風により冷却される場所が偏らず、発光管11全体が均一に冷却される。それ故、発光管11に温度分布が生じないので、発光管の内部に過大な応力が発生することもない。従って、発光管の耐久性を向上させることができ、結果として、副反射鏡を含めた光源装置の高寿命化を図ることができる。
透明部材131は、副反射鏡13と同様に、例えば低熱膨張材である石英ガラスまたはネオセラムや、高熱伝導材である透光性アルミナ、サファイア、水晶、蛍石、YAG(Yttrium Aluminium Garnet、YAl12)等を使用して製作される。これらのうちで、副反射鏡と同一の素材を用いて製造されることが、温度変化に対する熱間挙動の点で好ましい。すなわち、発光管の温度分布に与える影響もほぼ同じものとなり、発光管全体の温度分布をより対称なものとすることができ、発光管の耐久性をさらに向上させることができる。
また、素材が同じであると、副反射鏡の製造時に、この透明部材を同時に製造することができる。例えば、石英ガラスを原料として、ブロー成形を行えば、副反射鏡と透明部材の双方(原型)を同時に製造することができ、コスト的にも有利である。
透明部材131の表面(内表面および外表面)には、図示しないが、光反射防止層としてAR膜がコーティングされている。その結果、この管壁を透過する光の透過率が非常に高くなり、発光部で生じた光の利用効率を大幅に向上させることができる。
さらに、図4に示すように、透明部材131の肉厚分布は、発光管11の発光部111の肉厚分布に応じて決定されるとともに、対応する各位置における透明部材131の肉厚と発光部111の肉厚との和が一定である。例えば、T(厚)+T(薄)=L(薄)+L(厚)=一定である。
すなわち、透明部材131と発光部111の肉厚との和が一定であることにより、発光管11の発光部111が一定の肉厚を持っていることと同視でき、発光部111の中心部から放射される光束の屈折を少なくするため、見かけ上の発光点中心のずれを少なくすることができ、結果として、光束の利用効率が大幅に向上する。言い換えれば、一対の電極111A間で発光した光が発光部111の内面で屈折しても、透明部材131の外面部で屈折することによって、それぞれの屈折が相殺しあうようになっている。
ここで、本実施形態と従来技術の一例について、次の条件を設定した試験例を以下に示す。
(条件1:本実施形態)
図2、図3(A)に示すように、透明部材131を用いて、前述した構成と同じである。なお、透明部材131と副反射鏡13の材質は、ともに石英ガラスである。
(条件2:従来技術の一例)
図3(B)に示すように、透明部材131を用いない以外は本実施形態と同じ構成である。
〔試験例〕
プロジェクタ1を作動させて、条件1および条件2の発光管に対して同じ印加電圧を与えるとともに、冷却風を発光管に送った。冷却風の温度・風速・方向は、条件1、2ともに同じである。
発光管の温度が定常状態に達した後を想定して、温度分布を観測するシミュレーションを行った。
〔結果〕
図5にシミュレーション結果を示す。ここで、領域A〜Gは、以下のような温度であることを示している。
A:1171℃〜1200℃、B:1143℃〜1170℃、
C:1114℃〜1142℃、D:1086℃〜1113℃、
E:1057℃〜1085℃、F:1029℃〜1056℃、
G:971℃〜1028℃
条件1では、図5(A)に示すように、発光管11の前後(図面では左右)における温度分布は、発光部111の中心に対して対称である。一方、従来技術の一例である条件2では、図5(B)に示すように、温度分布が非対称となっており、特に発光部111では、前後(図面では左右)にかなりの温度差が生じていることがわかる(例: X点の温度−Y点の温度≒30℃)。この温度差は、石英ガラスの膨張に差を生じさせ、発光管の内部にかなりの応力を発生させる。
なお、本発明は、上記一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示す変形等も本発明に含まれる。
前記実施形態では、3つの液晶パネル42R,42G,42Bを用いたプロジェクタ1の例のみを挙げたが、本発明は、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクタ、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
前記実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。この場合は、光束入射側および光束射出側の偏光板は省略できる。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
前記実施形態では、プロジェクタに本発明の光源装置を採用していたが、本発明はこれに限らず、他の光学機器に本発明の光源装置を適用してもよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易に
するために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの
形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明
に含まれるものである
本発明の光源装置は、点灯中の発光管に温度分布を生じさせないので、発光管内部に過大な応力が発生することがなく、発光管の寿命を延ばすことができるため、プロジェクタの光源装置として有用である。
本実施形態における光源装置を搭載したプロジェクタの光学系を示す模式図。 前記実施形態における光源装置の概略構成を示す断面図。 前記実施形態における発光管の拡大断面図。 前記実施形態における発光管の発光部の拡大断面図。 前記実施形態における発光管の温度分布のシミュレーション結果を示す図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、10・・・光源装置、11・・・発光管(光源ランプ)、12・・・楕円反射鏡、13・・・副反射鏡、42R,42G,42B・・・液晶パネル(光変調装置)、50・・・投射光学系(投射光学装置)、111・・・発光部、111A・・・電極、131・・・透明部材

Claims (4)

  1. 電極間で放電発光が行われる発光部、および前記発光部の両端に設けられる封止部を備える発光管と、前記発光部から放射された光束を一定方向に揃えて射出する反射鏡と、反射面が前記反射鏡の反射面と対向配置され、前記発光部から放射された光束を前記反射鏡に向けて反射する副反射鏡とを備えた光源装置であって、前記副反射鏡に隣接して設けられ、前記発光管の外周面に倣う透明部材を備え、
    前記透明部材は、前記発光部のうち前記副反射鏡で覆われていない部分を覆うように設けられ、
    前記透明部材の肉厚分布は、前記発光管の肉厚分布に応じて決定されるとともに、対応する各位置における前記透明部材の肉厚と前記発光管の肉厚との和が一定であることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記透明部材が、前記副反射鏡を構成する素材と同一の素材により構成されていることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光源装置において、
    前記透明部材は、内表面または外表面の少なくとも一方に形成された光反射防止層を備えていることを特徴とする光源装置。
  4. 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、前記光学像を拡大投射するプロジェクタであって、
    請求項1から請求項3までのいずれかに記載の光源装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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