JP2003242902A - 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管 - Google Patents

色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管

Info

Publication number
JP2003242902A
JP2003242902A JP2002035514A JP2002035514A JP2003242902A JP 2003242902 A JP2003242902 A JP 2003242902A JP 2002035514 A JP2002035514 A JP 2002035514A JP 2002035514 A JP2002035514 A JP 2002035514A JP 2003242902 A JP2003242902 A JP 2003242902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color selection
frame
selection mask
support member
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002035514A
Other languages
English (en)
Inventor
Koshi Hasegawa
幸志 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002035514A priority Critical patent/JP2003242902A/ja
Publication of JP2003242902A publication Critical patent/JP2003242902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色選別電極を構成する色選別マスクを支持す
るフレームのねじれの発生を抑える。 【解決手段】 フレーム1は色選別マスクを支持する1
対の支持部材2と、この両支持部材2の間を結ぶ1対の
連結部材3とから構成される。この支持部材2の長手方
向の端部から、連結部材3が取り付けられる取付部2a
までの長さをL(mm)としたとき、支持部材2の断面
二次モーメントIz(mm4)が、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×1
―1×L3 を満たすように、支持部材2の形状を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色選別マスクを備
えた色選別電極用のフレーム、および色選別電極、この
色選別電極を備えた陰極線管に関する。詳しくは、色選
別マスクを支持する1対の支持部材の、色選別マスクの
面に垂直な方向の断面二次モーメントが所定の値を満た
すように支持部材の形状を設定することで、色選別マス
クのねじれにつながるフレームのねじれの発生を極力抑
えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管では、電子ビームを所定
の色の蛍光体ストライプに当てるため、色選別電極が組
み込まれている。図5は陰極線管の要部断面図である。
陰極線管20を構成するガラスパネル21の内面には、
R(赤),G(緑),B(青)の蛍光体をストライプ状
に並べた蛍光体ストライプ22が設けられる。この蛍光
体ストライプ22に対向して、ガラスパネル21の内側
には色選別電極23が取り付けられる。この色選別電極
23は、多数の小孔またはスリット孔がパターン配列さ
れた金属薄板からなる色選別マスク24と、この色選別
マスク24を支持するフレーム25とから構成される。
【0003】フレーム25にはホルダー25aを介して
支持構体25bが取り付けられている。この支持構体2
5bは板バネ状で、一端がホルダー25aに取り付けら
れて固定端となり、他端の解放端側には係止孔25cが
設けられている。
【0004】ガラスパネル21の内周面には、固定ピン
21aが設けられており、この固定ピン21aに支持構
体25bの係止孔25cを嵌め込むことで、ガラスパネ
ル21の内側に色選別電極23が装着される。
【0005】陰極線管20では、ここでは図示しない電
子銃から放射された各色の電子ビームを所定の蛍光体ス
トライプ22に当てるため、色選別マスク24とガラス
パネル21の内面との間隔tに所定の寸法精度が必要で
ある。
【0006】この寸法精度に関係する因子として、ガラ
スパネル21の内面形状、色選別マスク24の凹凸形
状、色選別マスク24のねじれ形状、およびガラスパネ
ル21に対する色選別電極23の取付位置が挙げられ
る。
【0007】このうち、色選別マスク24のねじれ形状
というのは、色選別マスク24上で対称関係にある4点
が同一平面上にない形状である。図6は色選別マスク2
4のねじれ量の定義を示す模式図である。
【0008】略長方形の色選別マスク24の長手方向に
沿った方向をX軸、短手方向に沿った方向をY軸、色選
別マスク24の面に垂直な方向をZ軸とすると、色選別
マスク24のねじれ量は、色選別マスク24の4頂点Z
1〜Z4のうち、3点Z1,Z2,Z3で決まる平面Z
Oに対して、4点目のZ4のZ軸方向のずれ量、すなわ
ち、色選別マスク24に対して垂直な方向のずれ量で定
義している。
【0009】ここで、色選別マスク24としては、電子
ビームを透過させる開口として、複数の孔を設けたシャ
ドーマスクと呼ばれる形式と、複数本のスリットを並べ
て設けたアパーチャグリルと呼ばれる形式がある。
【0010】さて、シャドーマスクは所定の形状にプレ
ス成形することでねじれを修正できる。これに対して、
アパーチャグリルではプレス成形ができないので、ねじ
れが問題となる。
【0011】よって、色選別マスク24として、特にア
パーチャグリルを用いる陰極線管20では、色選別マス
ク24のねじれを、色選別電極23の組立において発生
させないことが重要である。
【0012】図7は色選別マスク24を支持する一般的
なフレーム25の斜視図である。フレーム25は図5に
示す色選別マスク24を支持する1対の支持部材26
と、両支持部材26の間をつなぐ1対の連結部材27と
から構成され、支持部材26と連結部材27を枠状に一
体としたものである。
【0013】一般的に、図5で説明した色選別マスク2
4は薄板であるため、色選別マスク24のねじれは、色
選別マスク24を支持するフレーム25のねじれで決ま
る。このため、陰極線管20に必要な精度に応じて、フ
レーム25のねじれを選別している。
【0014】しかし、近年の陰極線管20の高精細化等
により、フレーム25のねじれに求められる精度が上が
り、選別による対応が難しくなってきている。また、陰
極線管20のコストを下げるため、選別率を上げる必要
も出てきている。
【0015】さて、フレーム25は以下の手順で作製さ
れる。すなわち、支持部材26と連結部材27を所定の
形状にプレスする。次に、支持部材26に連結部材27
を溶接して枠状にする。そして、溶接による歪みを軽減
するため焼鈍を行い、フレーム25の表面にショットブ
ラストを施す。最後に、支持部材26の表面を切削して
色選別マスク24を支持するための取付面26aを作っ
ていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した支持部材26
の切削工程では、図示しない治具でフレーム25の複数
箇所を固定する。しかしながら、このフレーム25の固
定力が強すぎる場合、またはフレーム25の固定バラン
スが崩れた場合、フレーム25のねじれが発生する。
【0017】これは、フレーム25が弾性変形して固定
されるためで、支持部材26の切削でフレーム25のね
じれをゼロにしたとしても、フレーム25の固定を解放
すると、弾性変形が戻ることでねじれが生じてしまう。
【0018】よって、フレーム25を固定する位置につ
いては、フレーム25が弾性変形しない位置とする必要
がある。また、フレーム25を固定する力としては、切
削を行う図示しない刃から加わる力でフレーム25が動
かないように押える力が必要である。
【0019】ところが、フレーム25を量産する段階と
なると、個々のフレーム25の形状にバラツキあるた
め、フレーム25の固定位置および固定のタイミングが
ずれて、フレーム25が弾性変形してしまう。そして、
この弾性変形量がフレーム25のねじれ量になってしま
う。
【0020】よって、フレーム25を固定する力が該フ
レーム25に作用したとしても、フレーム25が所定の
値以上に弾性変形しないことが重要である。しかし、従
来のフレーム設計では、色選別マスク24の張力、材料
コストに特化した設計になっており、フレーム25を固
定する力に対するフレーム25の剛性の検討等は行われ
ていなかった。
【0021】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、ねじれの発生を抑えた色選別電極用
フレーム、色選別電極および陰極線管を提供することを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る色選別電極用フレームは、金属薄板
からなる色選別マスクの対向する2辺をそれぞれ支持す
る1対の支持部材と、この両支持部材間を結ぶ1対の連
結部材とから構成される色選別電極用フレームにおい
て、支持部材は、色選別マスクの辺に沿って延在し、か
つ、該色選別マスクが取り付けられる第1の辺と連結部
材が取り付けられる第2の辺とから構成されるL字型の
断面形状を有し、支持部材の長手方向の端部から、連結
部材が取り付けられる取付部までの長さをL(mm)と
したとき、支持部材の色選別マスクの面に垂直な方向の
断面二次モーメントIz(mm4)が、5.3922×
10―2×L3≦Iz≦1.0784×10―1×L3を満
たすように、第1の辺および前記第2の辺の形状を設定
したものである。
【0023】本発明に係る色選別電極用フレームは、支
持部材の断面二次モーメントが上記式を満たすように、
支持部材の形状を設定すると、外力によるフレームのね
じれを抑えることができる。
【0024】本発明の色選別電極は、このようにねじれ
の発生が抑えられた色選別電極用フレームを組み込んだ
ものであり、フレームのねじれが抑えられることで、フ
レームを構成する支持部材に支持される色選別マスクの
ねじれを抑えることができる。
【0025】本発明の陰極線管は、このように色選別マ
スクのねじれが抑えられる色選別電極を組み込んだもの
であり、色選別マスクのねじれが抑えられることで、パ
ネル部内面と色選別マスクの間隔を所定の値に保つこと
ができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の色
選別電極用フレームの実施の形態の一例を説明する。図
1は本実施の形態の色選別電極用フレームの説明図で、
フレーム1において、後述する色選別マスクを支持する
支持部材2の長手方向の端部から、2本の支持部材2間
をつなぐ連結部材3が取り付けられる取付部2aまでの
長さをL(mm)とする。
【0027】そして、支持部材2のZ軸方向の断面二次
モーメントIz(mm4)が、この長さLによって特定
される以下の(1)式を満たすように、支持部材2の形
状を設定することで、フレーム1のねじれの発生を抑え
るものである。 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×10―1×L3・・・(1)
【0028】フレーム1の構成を説明するにあたり、ま
ず、このフレーム1を備えた色選別電極の全体構成から
説明する。図2は色選別電極4の斜視図である。本発明
のフレーム1が適用される色選別電極4としては、色選
別マスク5としてアパーチャグリルを備えたものとす
る。すなわち、色選別電極4は、複数本のスリット孔が
並べて配列された色選別マスク5と、この色選別マスク
5を支持するフレーム1とから構成される。このフレー
ム1は、色選別マスク5の長手方向の辺に沿って延在す
る1対の支持部材2と、両支持部材2の間をつなぐ1対
の連結部材3とから構成される。
【0029】図3はフレーム1の要部構成を示す破断斜
視図である。支持部材2は、色選別マスク5が取り付け
られる取付面6a有する第1の辺6と、連結部材3が取
り付けられる第2の辺7とから構成され、L字型の断面
形状を有する。
【0030】第1の辺6は、色選別マスク5の面に対し
て略垂直方向に立ち上がり、第1の辺6の上端に、支持
部材2の延在方向に沿って取付面6aが形成される。ま
た、第2の辺7は、この第1の辺6の下部を色選別マス
ク5の面に沿った方向に折り曲げて形成される。
【0031】図2に戻り、各支持部材2と各連結部材3
のそれぞれには、ホルダー8を介して支持構体9が取り
付けられている。この支持構体9は板バネ状で、一端が
ホルダー8に取り付けられて固定端となり、他端の解放
端側には係止孔9aが設けられている。
【0032】図4は色選別電極4が組み込まれた陰極線
管10の一部破断斜視図である。陰極線管10は、R
(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体ストライプからな
る蛍光面が内面側に形成されたパネル部としてのガラス
パネル11と、ガラスパネル11と接合されたファンネ
ル12と、このファンネル12のネック部12aに封止
された電子銃13等から構成される。色選別電極4はガ
ラスパネル11の内側に取り付けられ、電子銃13から
放射された各色に対応した電子ビームを選択的に通過さ
せ、蛍光面に衝突させるものである。
【0033】色選別電極4は支持構体9によりガラスパ
ネル11に支持される。ガラスパネル11の内周面に
は、図2に示すように固定ピン14が設けられており、
この固定ピン14に支持構体9の係止孔9aを嵌め込む
ことで、ガラスパネル11の内側に色選別電極4が装着
される。
【0034】さて、高精細型の陰極線管10に組み込ま
れる色選別電極4のフレーム1は、図2および図3に示
すように、支持部材2において連結部材3が取り付けら
れる取付部2aが、支持部材2の長手方向の端部より所
定の長さだけ内側に設けられる。
【0035】そして、この取付部2aを支持部材2にお
けるベッセルポイントに設定する。ここで、ベッセルポ
イントとは、部材に等分布荷重をかけたとき、部材変形
の差分が最も小さくなる支持点であり、支持部材2のよ
うに延在する部材では、長手方向の両端からそれぞれ同
じ長さだけ内側の2箇所にベッセルポイントが存在す
る。これにより、2本の連結部材3はそれぞれベッセル
ポイントで支持部材2に取り付けられる。
【0036】フレーム1の作製手順は、支持部材2と連
結部材3を所定の形状にプレスする。次に、支持部材2
に連結部材3を溶接して枠状にする。このとき、支持部
材2において連結部材3が取り付けられる取付部2a
は、上述したようにベッセルポイントに設定される。次
に、溶接による歪みを軽減するため焼鈍を行い、フレー
ム1の表面にショットブラストを施す。
【0037】そして、支持部材2と連結部材3を溶接に
より一体としたフレーム1は、図3に示す取付面6aを
形成するため、図示しない治具に固定され、第1の辺6
の切削が行われる。
【0038】フレーム1を図示しない治具に固定する際
には、連結部材3、支持部材2の順で固定される。図1
において、支持点sは図示しない治具により支持部材2
を固定する際に、治具が力を及ぼすポイントである。さ
て、図1に示すように、フレーム1を切削する力(加圧
力)Pが該フレーム1に作用する場合、支持部材2は連
結部材3との取付部2aから端部側でたわむことにな
る。このたわみ変形の成分のうち、色選別マスク5の面
に垂直な方向(Z軸)の変形が、フレーム1のねじれに
つながる。よって、色選別マスク5の面に垂直な方向の
変形に着目すると、支持部材2のたわみ変形は、連結部
材3との取付部2aを固定点としたたわみの式で近似で
きる。
【0039】すなわち、支持部材2の縦弾性係数をE
(kg/mm2)、支持点sにおけるフレーム1の固定
力をF(kg)、支持部材2の長手方向の長さのうち、
連結部材3との取付部2aより端部までの長さをL(m
m)、支持部材2のたわみ変形後の曲率をR(mm)と
すると、色選別マスク5に対して垂直な方向に必要な支
持部材2の断面二次モーメントIz(mm4)は、
(2)式で示される。 Iz=(F×R×L)/E・・・(2)
【0040】フレーム1の端部のたわみ変形量は、フレ
ーム1のねじれ量a(mm)となる。そこで、支持部材
2のたわみ変形後の曲率Rについて、フレーム1のねじ
れ量a、および支持部材2の端部の長さLで表すと、
(2)式は次のようになる。 Iz=(F×((L2+a2)/2a)×L)/E・・・(3) さらに、L≫aとなるので、(3)式は次のように近似
できる。 Iz=(F×L3)/2aE・・・(4)
【0041】ここで、フレーム1の固定力Fについて調
査した。その結果、フレーム1の切削において、フレー
ム1を動かないように固定するためには、支持部材2の
端部に少なくとも220kg程度の力をかける必要があ
ることが判った。
【0042】また、縦弾性係数E(kg/mm2)につ
いては、一般的に用いる材料で、20400kg/mm
2〜21000kg/mm2程度になる。以上のことか
ら、フレーム1の固定力Fについては少なくも必要な2
20kg、縦弾性係数Eについては通常取る値の下限で
ある20400kg/mm2を代入すると、(4)式は
次のようになる。 Iz=(5.3922×10-3×L3)/a・・・(5)
【0043】現在、陰極線管10の高精細モデルでは、
フレーム1のねじれ量として、0.1mm以内でフレー
ム1を選別しているモデルがある。また、さらなる高精
細化を行う場合、フレーム1のねじれ量は現行の1/2
程度が商品化できる限界であり、ここで要求されるフレ
ームのねじれ量は現行の1/2、すなわち、0.05m
mになると試算できる。
【0044】以上のことから、特に高精細モデルにおい
て、問題とならないフレーム1のねじれ量aは、0.0
5mm≦a≦0.1mmとなる。この結果を(5)式に
代入すると、フレーム1のZ軸方向の断面二次モーメン
トIzは上述した(1)式、すなわち、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×10―1×L3・・・(1) となる。
【0045】(1)式の妥当性を確認するため、各種フ
レームについて比較を行い、実際の断面二次モーメント
Iz、(1)式で決まる断面二次モーメントIz’、た
わみの式から計算したフレームのねじれ量、および実際
のフレームのねじれ品質を検証した。その結果を表1に
示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1において、実際の断面二次モーメント
Izについて、「モデル3」が(1)式を満たしてい
る。そして、「モデル3」では、たわみの式から算出し
たねじれ量、実際のフレームのねじれ量とも、0.05
mm〜0.1mmの範囲に収まることが確認できた。
【0048】これに対して、モデル1,2およびモデル
4は、実際の断面二次モーメントIzが(1)式の下限
値を下回っており、実際のフレームのねじれ量aも、
0.1mmを超えている。
【0049】ここで、図3において、支持部材2の長さ
をL1、第1の辺6の高さをh1、第2の辺7の幅をd
1とすると、「モデル3」は、L1=368mm、h1
=32.5mm、d1=22.5mmとしたものであ
る。なお、第1の辺6の厚みtは5mm程度である。
【0050】また、支持部材2の材質としてはステンレ
ス鋼、例えばSUS410Sである。また、連結部材3
の材質としてはクロムモリブデン鋼、例えばSCM41
5である。
【0051】なお、(1)式で求めた断面二次モーメン
トIzの上限値は、商品化できるねじれ量の下限が0.
05mmであることから決められるものであるが、商品
化できるねじれ量の下限がさらに小さくなった場合は、
(5)式より新たな断面二次モーメントIzの上限値を
求めることができる。
【0052】以上のように、フレーム1にどの程度の剛
性を持たせれば、支持部材2の切削工程で、フレーム1
を固定する力が全てフレーム1に作用したとしても、フ
レーム1の弾性変形量を所定の値以内に収めて、フレー
ム1のねじれを抑えることができるかを定量化したの
で、支持部材2の形状の設定等、フレーム1の設計が容
易に行えるようになる。
【0053】そして、フレーム1のねじれを抑えること
で、色選別マスク5のねじれが抑えられ、陰極線管10
に組み込んだとき、色選別マスク5とガラスパネル11
の隙間が所定の値となり、電子ビームを所定の蛍光体ス
トライプに当てることができるようになる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、金属薄
板からなる色選別マスクの対向する2辺をそれぞれ支持
する1対の支持部材と、この両支持部材間を結ぶ1対の
連結部材とから構成される色選別電極用フレームにおい
て、支持部材は、色選別マスクの辺に沿って延在し、か
つ、該色選別マスクが取り付けられる第1の辺と連結部
材が取り付けられる第2の辺とから構成されるL字型の
断面形状を有し、支持部材の長手方向の端部から、連結
部材が取り付けられる取付部までの長さをL(mm)と
したとき、支持部材の色選別マスクの面に垂直な方向の
断面二次モーメントIz(mm4)が、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×10―1×L3 を満たすように、第1の辺および前記第2の辺の形状を
設定したものである。
【0055】本発明に係る色選別電極用フレームは、支
持部材の断面二次モーメントが上記式を満たすように、
支持部材の形状を設定すると、外力によるフレームのね
じれを抑えることができる。これにより、フレームのね
じれに対する品質が上がるので、ねじれによるフレーム
の選別が不要となる。
【0056】本発明の色選別電極は、このようにねじれ
の発生が抑えられた色選別電極用フレームを組み込んだ
ものであり、フレームのねじれが抑えられることで、フ
レームを構成する支持部材に支持される色選別マスクの
ねじれを抑えることができる。
【0057】本発明の陰極線管は、このように色選別マ
スクのねじれが抑えられる色選別電極を組み込んだもの
であり、色選別マスクのねじれが抑えられることで、パ
ネル部内面と色選別マスクの間隔を所定の値に保つこと
ができる。よって、パネル部内面の所定の蛍光体ストラ
イプに電子ビームを当てることができるようになる。ま
た、組み込まれているフレームの選別率が上がること
で、陰極線管のコストを下げることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の色選別電極用フレームの説明図
である。
【図2】色選別電極の斜視図である。
【図3】フレームの要部構成を示す破断斜視図である。
【図4】陰極線管の一部破断斜視図である。
【図5】陰極線管の要部断面図である。
【図6】色選別マスクのねじれ量の定義を示す模式図で
ある。
【図7】フレームの斜視図である。
【符号の説明】
1・・・フレーム、2・・・支持部材、2a・・・取付
部、3・・・連結部材、4・・・色選別電極、5・・・
色選別マスク、6・・・第1の辺、6a・・・取付面、
7・・・第2の辺、10・・・陰極線管、11・・・ガ
ラスパネル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板からなる色選別マスクの対向す
    る2辺をそれぞれ支持する1対の支持部材と、この両支
    持部材間を結ぶ1対の連結部材とから構成される色選別
    電極用フレームにおいて、 前記支持部材は、前記色選別マスクの辺に沿って延在
    し、かつ、該色選別マスクが取り付けられる第1の辺と
    前記連結部材が取り付けられる第2の辺とから構成され
    るL字型の断面形状を有し、 前記支持部材の長手方向の端部から、前記連結部材が取
    り付けられる取付部までの長さをL(mm)としたと
    き、前記支持部材の前記色選別マスクの面に垂直な方向
    の断面二次モーメントIz(mm4)が、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×1
    ―1×L3 を満たすように、前記第1の辺および前記第2の辺の形
    状を設定したことを特徴とする色選別電極用フレーム。
  2. 【請求項2】 前記支持部材における前記取付部の位置
    は、ベッセルポイントに設定されることを特徴とする請
    求項1記載の色選別電極用フレーム。
  3. 【請求項3】 金属薄板からなる色選別マスクの対向す
    る2辺をそれぞれ支持する1対の支持部材と、この両支
    持部材間を結ぶ1対の連結部材とから構成されるフレー
    ムに、前記色選別マスクを取り付けた色選別電極におい
    て、 前記支持部材は、前記色選別マスクの辺に沿って延在
    し、かつ、該色選別マスクが取り付けられる第1の辺と
    前記連結部材が取り付けられる第2の辺とから構成され
    るL字型の断面形状を有し、 前記支持部材の長手方向の端部から、前記連結部材が取
    り付けられる取付部までの長さをL(mm)としたと
    き、前記支持部材の前記色選別マスクの面に垂直な方向
    の断面二次モーメントIz(mm4)が、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×1
    ―1×L3 を満たすように、前記第1の辺および前記第2の辺の形
    状を設定したことを特徴とする色選別電極。
  4. 【請求項4】 前記支持部材における前記取付部の位置
    は、ベッセルポイントに設定されることを特徴とする請
    求項3記載の色選別電極。
  5. 【請求項5】 金属薄板からなる色選別マスクの対向す
    る2辺をそれぞれ支持する1対の支持部材と、この両支
    持部材間を結ぶ1対の連結部材とから構成されるフレー
    ムに、前記色選別マスクを取り付けた色選別電極を、パ
    ネル部の内側に備えた陰極線管において、 前記支持部材は、前記色選別マスクの辺に沿って延在
    し、かつ、該色選別マスクが取り付けられる第1の辺と
    前記連結部材が取り付けられる第2の辺とから構成され
    るL字型の断面形状を有し、 前記支持部材の長手方向の端部から、前記連結部材が取
    り付けられる取付部までの長さをL(mm)としたと
    き、前記支持部材の前記色選別マスクの面に垂直な方向
    の断面二次モーメントIz(mm4)が、 5.3922×10―2×L3≦Iz≦1.0784×1
    ―1×L3 を満たすように、前記第1の辺および前記第2の辺の形
    状を設定したことを特徴とする陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記支持部材における前記取付部の位置
    は、ベッセルポイントに設定されることを特徴とする請
    求項5記載の陰極線管。
JP2002035514A 2002-02-13 2002-02-13 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管 Pending JP2003242902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002035514A JP2003242902A (ja) 2002-02-13 2002-02-13 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002035514A JP2003242902A (ja) 2002-02-13 2002-02-13 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003242902A true JP2003242902A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27777685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002035514A Pending JP2003242902A (ja) 2002-02-13 2002-02-13 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003242902A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1617455A1 (en) Color picture tube
JPH06187918A (ja) 陰極線管の色選別機構
JPH0815055B2 (ja) カラ−受像管
JP2002531919A (ja) テンションマスクを有する陰極線管用カラー選択手段
JP2003242902A (ja) 色選別電極用フレーム、色選別電極および陰極線管
US6225735B1 (en) Shadow mask for color cathode-ray tube and method of manufacturing the same
JP2523729B2 (ja) カラ―受像管
JPH06103911A (ja) 陰極線管
JPH06333506A (ja) 陰極線管
KR100346967B1 (ko) 경화된지지스프링과이것을사용하는음극선관
JP3468702B2 (ja) カラー陰極線管
KR100512618B1 (ko) 칼라음극선관
JP2507396B2 (ja) カラ−受像管
KR100388902B1 (ko) 평면형 음극선관용 섀도우 마스크 프레임 조립체
JP3882514B2 (ja) カラー陰極線管
KR100447653B1 (ko) 칼라 음극선관용 마스크 어셈블리의 구조
KR100351856B1 (ko) 평면 음극선관용 프레임 어셈블리의 메인프레임 제조방법
US7227299B2 (en) Color cathode-ray tube
KR950003846Y1 (ko) 마스크프레임 지지체
JP3476686B2 (ja) カラー受像管
JP2003100231A (ja) カラー陰極線管
JP2003059419A (ja) カラー陰極線管
JP2007157437A (ja) カラー受像管
JPH01117242A (ja) カラー受像管
JP2005005161A (ja) マスク支持フレームの製造方法及びその方法を用いて得られたマスク支持フレームを備えたカラー陰極線管