JP2003241761A - 電波音波吸収体 - Google Patents

電波音波吸収体

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JP2003241761A JP2002045236A JP2002045236A JP2003241761A JP 2003241761 A JP2003241761 A JP 2003241761A JP 2002045236 A JP2002045236 A JP 2002045236A JP 2002045236 A JP2002045236 A JP 2002045236A JP 2003241761 A JP2003241761 A JP 2003241761A
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一之 柏原
Toshio Kudo
敏夫 工藤
Takasada Mitsui
孝禎 三ツ井
Katsunobu Hosoya
勝宣 細谷
Takeo Iwata
武夫 岩田
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Japan Highway Public Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電波吸収特性と騒音低減性能とを同時に兼ね
備え、さらには電波吸収特性があらゆる角度からの入射
電波を効率よく吸収できる電波音波吸収体を提供する。 【解決手段】 平板状の台部2と、台部2の厚み方向一
方側に形成される複数個の凸部3とを備え、各凸部3
が、台部2の厚み方向一方側に略規則的に配列された錐
体および/または錐体台形であることを特徴とする電波
音波吸収体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波音波吸収体に
関する。
【0002】
【従来の技術】道路交通の発達に伴い、車両の走行など
による騒音が社会問題の一つとなっている。このため、
音波を吸収して吸音性能を有する吸音壁を道路脇などに
設け、騒音を抑制する試みが従来よりなされている。吸
音壁は、グラスウールやロックウールをパネル状(板
状)に成形したものなどで実現されている。
【0003】また近年、ITS(Intelligent Transpor
t Systems;高度道路交通システム)に代表される交通
インフラの情報化に伴い、ETC(Electronic Toll Co
llection;ノンストップ自動料金収受)システムやAH
S(Advanced cruise-assistHighway System;走行支援
道路システム)、レーダ、双方向道路情報システムなど
によるDSRC(Dedicated Short Range Communicatio
n;狭域通信)、ミリ波、マイクロ波などの電波の使用
による無線通信技術を応用したシステムの導入が拡大し
ている。これらのシステムでは、路面や上記吸音壁など
で使用電波が反射することによる通信領域内での電波の
乱反射が、システムの誤作動を引き起こす原因となって
おり問題とされている。この問題を解決すべく、当該シ
ステム近傍の路側、吸音壁、高架、料金所の天井など
に、電波吸収特性を有する電波吸収体を、設置する試み
が従来よりなされてきた。電波吸収体は、たとえば、ゴ
ムやプラスチックなどのバインダーに導電性カーボンの
粉末やフェライトの粉末などの電波損失材を混合し、こ
れをシート状(板状)に成形したものなどにて実現され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、道路脇に吸音
壁と電波吸収体を併設すると、道路近傍の設置空間を有
効に利用できなかったり、吸音壁の音波吸収特性および
電波吸収体の電波吸収特性を有効に活用できないといっ
た問題があり、電波吸収特性と音波吸収特性とを同時に
兼ね備える電波音波吸収体の開発が求められている。
【0005】また通常、通信によるアンテナの指向軸角
度を大きくとると、通信領域が拡大する傾向にある。こ
の場合、アンテナの配置などにもよるが、電波が50°
以上の高角度域から電波吸収体へ入射することも想定さ
れる。従来、ETCシステムなどでは、平板型の電波吸
収体が一般的に使用されていたが、このような平板型で
は、その構造上、高角度から入射する電波を効率よく吸
収することは困難であった。したがって、上記電波音波
吸収体の開発においては、あらゆる角度からの入射電波
を効率よく吸収できる性能を有することも望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたものであって、その目的とする
ところは、電波吸収特性と騒音低減性能とを同時に兼ね
備え、さらには電波吸収特性があらゆる角度からの入射
電波を効率よく吸収できる電波音波吸収体を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明は以下のとおりである。 (1)平板状の台部と、台部の厚み方向一方側に形成さ
れる複数個の凸部とを備え、各凸部が、台部の厚み方向
一方側に略規則的に配列された錐体および/または錐体
台形であることを特徴とする電波音波吸収体。 (2)連続気孔を有する多孔質無機材料と、電波損失材
と、珪酸アルカリ水溶液とを少なくとも含有する混合物
に炭酸ガスを接触し、固化してなるものである、上記
(1)に記載の電波音波吸収体。 (3)各凸部が、行列状に配列された正四角錐および/
または正四角錐台形である上記(1)または(2)に記
載の電波音波吸収体。 (4)各凸部が、最密状に配列されたものである上記
(1)または(2)に記載の電波音波吸収体。 (5)各凸部が、正四角錐および/または正四角錐台形
である上記(4)に記載の電波音波吸収体。 (6)各凸部が、ハニカム構造を有するように配列され
た正六角錐および/または正六角錐台形である、上記
(4)に記載の電波音波吸収体。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電波音波吸収体は、平板状の台部と、台部の厚
み方向一方側に形成される複数個の凸部とを備える。こ
こで、上記「電波音波吸収体」は、電波吸収特性と音波
吸収特性とを同時に兼ね備える構造体をいう。なお本明
細書中でいう「電波」とは、ITSに代表される交通イ
ンフラに使用される「GHz」の周波帯域の電波を指
し、特には5.8GHz帯の周波数のものをいう。また
本明細書中でいう「音波」とは、自動車から発生する音
(騒音)、具体的には100Hz〜4000Hzの周波
数の音をいう。
【0009】本発明の電波音波吸収体において、該凸部
は略規則的に配列された複数個の錐体および/または錐
体台形で実現される。錐体の具体例としては、四角錐、
三角錐、多角錐(五角錐、六角錐、八角錐など)、円錐
などが挙げられる。錐体台形の具体例としては、上記錐
体の具体例として挙げたものと同様の底面形状を有する
錐体台形(四角錐台形、三角錐台形、多角錐台形(五角
錐台形、六角錐台形、八角錐台形など)、円錐台形な
ど)が挙げられる。複数個の凸部は、これらの錐体、錐
体台形のうち、同じ形状および同じ高さのものであって
も、互いに異なる形状および同じ高さのものであって
も、同じ形状および互いに異なる高さのものであって
も、またいずれもが互いに異なる形状および異なる大き
さのものであってもよい。凸部の配列の仕方としては、
概ね規則性をもって配列されていれば特に制限はない。
たとえば、後述するような行列状や最密状(ハニカム構
造を含む)の配列が例示される。
【0010】凸部が錐体および/または錐体台形で実現
されることによって、電波および音波、特には電波、の
入射を意図する電波音波吸収体に表面に凹凸が形成さ
れ、様々な角度の面が存在することになり、広範囲の角
度から入射される電波および音波、特には電波を吸収す
ることができる。また、音波に対しても凹凸を設けるこ
とで表面積が平面の場合より大きくなるので、吸音効果
の向上がある。これにより、表面がフラットな電波音波
吸収体と比較して、様々な角度にて入射する電波および
音波、特には電波、に対して略垂直に存在し得る面が多
く形成され、電波音波吸収体によって好適に吸収し得る
電波の入射角度の範囲が広く、より優れた電波吸収特性
と音波吸収特性とを同時に兼ね備える電波音波吸収体を
実現することができる。これにより、従来は効率的な吸
収が困難であった50°以上の高角度域から入射する電
波も含めて、様々な入射角度の電波を効率的に吸収する
ことができる。このような電波音波吸収体は、ETCシ
ステムをはじめとしたITSなどにおける電波吸収体と
吸音壁との役割を兼ね備えた電波音波吸収体として、非
常に有用である。なお、上記電波の入射角度は、電波音
波吸収体台部の厚み方向に対して入射電波の成す角度を
指す。すなわち、仮に電波音波吸収体の表面が当該厚み
方向に対し垂直な平面であると仮定した場合、電波は、
上記入射角度が高角度であればあるほど当該平面に対し
小さな角度を成して入射する。
【0011】また複数個の凸部のうち少なくとも一部が
錐体台形で形成されることによって、錐体の場合に考え
られる凸部の尖端の不所望な欠け落ちを確実に防止する
ことができる。なお上記電波音波吸収体は通常、上述し
たシステムが実現された料金所などの屋根に設けられる
が、錐体のみで実現される場合と比較して、電波音波吸
収体が迫ってくるような圧迫感が軽減される利点があ
る。
【0012】各凸部の高さ(底面と、頂点または上面と
の間の直線距離)は、特に制限はないが、吸収すべき電
波の波長と同程度の大きさ、あるいはそれ以上の大きさ
であることが好ましい。凸部の高さがこのように選ばれ
ることで、広角度から入射する電波を良好に吸収する、
という効果を有する電波音波吸収体を実現することがで
きる。
【0013】本発明の電波音波吸収体の好ましい一態様
としては、各凸部が行列状に配置された正四角錐および
/または正四角錐台形である場合が挙げられる。ここで
「行列状」とは、略合同な底面形状を有する複数個の凸
部が、全体として方形状(矩形状、正方形状)となるよ
うに略等間隔で配置された状態をいう。このように実現
された各凸部を有する電波音波吸収体は、容易に製造が
可能である。
【0014】図1は、本発明の好ましい第一の例の電波
音波吸収体1を簡略化して示す図であり、図1(a)は
正面図、図1(b)は上面図である。図1に示す電波音
波吸収体1は、平板状の台部2と、該台部2の厚み方向
一方側に行列状に配列された略合同な正四角錐(ピラミ
ッド状)で実現される複数個の凸部3を備える。図1に
示す態様において、正四角錐で形成される各凸部3の大
きさは、対象とする電波の波長によって異なるが、たと
えば5.8GHz帯の電波の場合、波長は約50mmで
あるので、底面が一辺50mm〜1000mmの正方形
であるのが好ましく、一辺100mm〜300mmの正
方形であるのがより好ましい。一辺が50mm未満であ
ると、電波吸収特性が好ましくない傾向にあるためであ
り、また一辺が1000mmを超えると、電波吸収を充
分に行うことができるための充分な布設空間が必要とな
り、現実的ではない傾向にあるためである。
【0015】また各正四角錐の高さ(台部2の表面から
凸部3の頂点までの距離)は、吸収すべき電波の波長程
度であるのが好ましく、したがって吸収しようとする電
波に応じて適宜選ばれるが、たとえば5.8GHz帯の
電波の吸収が要求されるDSRCシステムにおいては、
50mm〜500mmであるのが好ましく、100mm
〜200mmであるのがより好ましい。該正四角錐の高
さが目的とする電波の波長未満であると、電波音波吸収
特性が良好でなくなる傾向にあるため好ましくない。ま
た該正四角錐の高さが500mmを超えると、凸部自体
の重さや不所望な外力の作用によって壊れ易くなる傾向
にあるため好ましくない。
【0016】たとえば、5.8GHz帯の電波(波長:
51.7mm)、ならびに400Hz、1000Hzの
音波の吸収を意図する場合、正四角錐体である各凸部の
高さおよびピッチを、それぞれ50mm以上にすること
で、両者を効率よく吸収できる電波音波吸収体を実現で
きる。
【0017】また台部2の厚みは、吸収すべき音波の周
波数に合わせて適宜選択すればよく、特に制限はない
が、30mm〜300mmであるのが好ましく、50m
m〜100mmであるのがより好ましい。該台部2の厚
みが30mm未満であると、電波吸収性能が良好でなく
なる傾向にあるため好ましくなく、また該台部2の厚み
が300mmを超えると、電波音波吸収体の重量が大き
くなり、布設が容易でなくなる傾向にあるため好ましく
ない。
【0018】また図2は、本発明の好ましい第二の例の
電波音波吸収体6を簡略化して示す図であり、図2
(a)は正面図、図2(b)は上面図である。図2に示
す電波音波吸収体6は、平板状の台部7と、該台部7の
厚み方向一方側に行列状に配列された略合同な正四角錐
台形で実現される複数個の凸部8を備える。図2に示す
電波音波吸収体6は、各凸部8が四角錐台形で実現され
ることを除いては、図1に示した電波音波吸収体と同様
であればよい。このように実現された各凸部を有する電
波音波吸収体は、上記図1の電波音波吸収体1が有する
効果に加え、上述した錐体台形であることに起因する利
点をさらに兼ね備える。
【0019】なお本発明には、各凸部が正四角錐、正四
角錐台形で実現される場合だけでなく、上述した円錐、
円錐台形、三角錐、三角錐台形、多角錐、多角錐台形か
ら選ばれるいずれかが行列状に配列されて実現されても
勿論よい。
【0020】また本発明の電波音波吸収体の好ましい他
の態様として、各凸部が最密状に配列された場合が挙げ
られる。ここで「最密状」とは、略合同または略相似な
底面形状を有する凸部が、上記行列状以外の形態にて、
互いに隣接するように二次元的に充填されて配置された
状態をいう。各凸部は、互いに略合同または略相似な底
面形状を有するならば、上述した四角錐、三角錐、円
錐、多角錐、ならびにこれらの錐体台形のいずれで実現
されてもよい。このように最密状に配列された各凸部を
有する電波音波吸収体は、上記行列状に配列された凸部
の場合と比較して、各凸部間に形成される隙間が直線状
に連続して形成されず、電波がこの隙間をすり抜けてし
まうようなことが抑制される。このため、電波音波吸収
体へと向かう電波および音波をより漏れなく吸収するこ
とができる。
【0021】図3は、本発明の好ましい第三の例の電波
音波吸収体11を簡略化して示す図であり、図3(a)
は正面図、図3(b)は上面図である。図3に示す電波
音波吸収体11は、たとえば平板状の台部12と、該台
部12の厚み方向一方側に最密状に配列された略合同な
正四角錐台形で実現される複数個の凸部13を備える。
電波音波吸収体11は、各凸部13が最密状に配列され
てなることを除いては、図1に示した電波音波吸収体と
同様である。図3に示す例では、略合同な正四角錐台形
である各凸部が、列ごとに底辺の半分の長さだけずれた
形で二次元的に充填されるようにして、最密状に配列さ
れてなる。このように実現された各凸部13を有する電
波音波吸収体11は、上記図1の電波音波吸収体1が有
する効果に加え、各凸部13間に連続的な直線状の隙間
(図1に示す二点鎖線で囲まれた斜線を施してなる領域
R)が形成されず、電波がこの隙間をすり抜けてしまう
ようなことが抑制されるという利点も有する。
【0022】図4は、本発明の好ましい第四の例の電波
音波吸収体16を簡略化して示す図であり、図4(a)
は正面図、図4(b)は上面図である。図4に示す電波
音波吸収体16は、たとえば平板状の台部17と、該台
部17の厚み方向一方側に最密状に配列された略合同な
真円錐台形で実現される複数個の凸部18を備える。図
4に示す電波音波吸収体16は、各凸部18が真円錐台
形であり、かつ最密状に配列されてなることを除いて
は、図1に示した電波音波吸収体と同様であればよい。
図4に示す場合の電波音波吸収体16における各凸部1
8の大きさも、上記図1の正四角錐における底面の正方
形と同程度の底面積を有する真円を有するように実現さ
れればよい。このような例の電波音波吸収体において
は、製造が容易であることに加え、凸部が錐体台形であ
ることによる上述の効果、ならびに凸部が最密状に配列
されてなることによる上述の効果を兼ね備えるものであ
る。
【0023】図5は、本発明の好ましい第五の例の電波
音波吸収体21を簡略化して示す図であり、図5(a)
は正面図、図5(b)は上面図である。本発明における
凸部の最密状の配列は、互いに略相似な底面形状を有す
る複数種(図5の例においては、二種)の錐体および/
または錐体台形が、二次元的に充填されるように実現さ
れてもよい。図5に示す電波音波吸収体21は、たとえ
ば平板状の台部22と、該台部22の厚み方向一方側に
最密状に配列されてなる正四角錐台形である各凸部を備
える。図5に示す場合の凸部は、たとえば、互いに略相
似な底面形状を有する二種類の四角錐台形(以下、大き
な側の凸部を「第一の凸部23」、小さな側の凸部を
「第二の凸部24」という。)に分けられる。図5にお
いて、第二の凸部24は第一の凸部23の各底辺の約半
分の大きさの各底辺を有するように形成される。凸部を
このように実現する場合、これらを最密状に配列させる
ためには、互いに略相似な底面形状を有する第一の凸部
23と第二の凸部24とが、第二の凸部24の四方にそ
れぞれ1個ずつの第一の凸部23が、第二の凸部24を
中心として、時計回りまたは反時計回り(図5の例にお
いては時計回り)ににずれるように配置すればよい。こ
のように配列された凸部を有する電波音波吸収体では、
図3に示した最密状配列の場合よりも、各凸部間に連続
的な直線状の隙間がさらに形成されにくく、より高い電
波のすり抜け防止の効果を得ることができる。
【0024】図5に、第一の凸部23と第二の凸部24
とは、ほぼ同じ高さ(図1に示した場合の凸部3と同程
度の高さ)を有するように形成された場合を示したが、
上記高さに特に制限はなく、第一の凸部23と第二の凸
部24とで高さが互いに異なっていてもよいし、各凸部
が高さの異なるものであってもよい。
【0025】本発明においては、各凸部が、ハニカム構
造を有するように配列された正六角錐および/または正
六角錐台形で実現されると、特に好ましい。上記「ハニ
カム構造」とは、上面からみて、複数個の略合同の正六
角形が蜂の巣状に配列された状態をいい、上述した最密
状に包含される。
【0026】図6は、本発明の好ましい第六の例の電波
音波吸収体26を簡略化して示す図であり、図6(a)
は正面図、図6(b)は上面図である。図6に示す電波
音波吸収体26は、たとえば平板状の台部27と、該台
部27の厚み方向一方側にハニカム構造を有するように
配列された略合同な正六角錐で実現される複数個の凸部
28を備える。図6に示す場合の電波音波吸収体26に
おける各凸部28の大きさも、上記図1の正四角錐にお
ける底面の正方形と同程度の底面積を有する正六角形を
有し、かつ上記正四角錐と同程度の高さを有するように
実現されればよい。また各凸部28間のピッチは、30
mm〜300mm程度であるのが好ましい。台部27
は、上述の図1に示した台部2と同程度の大きさであれ
ばよい。このようなハニカム構造を有するように配列さ
れた凸部を有する電波音波吸収体では、図3に示した最
密状配列の場合よりも、各凸部間に連続的な直線状の隙
間がさらに形成されにくく、より高い電波のすり抜け防
止の効果を得ることができる。また図7に簡略化して示
すように、各凸部が正六角錐台形であって、ハニカム構
造を有するように配列された電波音波吸収体31におい
ては、図6の構成の上記効果に加えて、凸部が錐体台形
であることによる凸部の尖端の不所望な欠け落ちおよび
圧迫感の軽減の効果を得ることができる。
【0027】なお本発明の電波音波吸収体において、設
置場所や用途、製造のスケールなどに応じて適当な幅お
よび長さとなるように設計すればよく、端部で凸部の配
列の略規則性が失われてもよい。図3〜図7に示したよ
うな凸部が最密状に配列された場合などは、特に、端部
において凸部が一部完全な形状、大きさとならない(た
とえば、二等分体などとなる)が、このようなものも本
発明に包含される。
【0028】本発明の電波音波吸収体は、電波吸収特性
および音波吸収特性を同時に兼ね備えるものであれば、
有機系、無機系などいずれの材料で形成されたものであ
ってよいが、特に優れた電波吸収特性および音波吸収特
性を付与し得る観点から、後述するような、連続気孔を
有する多孔質無機材料と、電波損失材と、珪酸アルカリ
水溶液とを少なくとも含有する混合物に炭酸ガスを接触
し、固化してなるものであることが好ましい。ここで、
上記「優れた電波吸収特性」は、たとえば、5.8GH
z帯の電波を20dB以上減衰できる性質をいう。また
「優れた音波吸収特性」は、たとえば、JIS A 1
409に規定された残響室法にて測定された400Hz
の吸音率が0.7以上、1000Hzの吸音率が0.8
以上であることをいう。
【0029】上述のように、本発明の電波音波吸収体
は、連続気孔を有する多孔質無機材料と、電波損失材
と、珪酸アルカリ水溶液とを少なくとも含有する混合物
に炭酸ガスを接触し、固化してなるものであることが好
ましい。以下、これらの本発明の電波音波吸収体を形成
するのに好適な各材料、およびこれらを用いた場合の電
波音波吸収体の製造方法について詳述する。
【0030】〔1〕連続気孔を有する多孔質無機粒子 本発明に使用される「連続気孔を有する多孔質無機粒
子」は、図8、図9に示す走査型電子顕微鏡(SEM)
による断面写真に示すように、互いに連なった複数個の
気孔を有する内部構造を有する多孔質の無機粒子を指
す。なお図8(a)は、連続気孔を有する多孔質無機粒
子の一つである軽石の第一のサンプルのSEM断面写真
であり、図8(b)は図8(a)を10倍拡大したSE
M断面写真である。また図9(a)は、連続気孔を有す
る多孔質無機粒子の一つである軽石の第二のサンプルの
SEM断面写真であり、図9(b)は図9(a)を4倍
拡大したSEM断面写真である。電波音波吸収体に、連
続気孔を有する多孔質無機粒子が含有されているか否か
は、たとえば、連続気孔を有する多孔質無機粒子を樹脂
に埋め込んで、樹脂ごと研磨して、前記多孔質無機粒子
の断面を作成し、その断面を、走査型電子顕微鏡で拡大
観察することで確認できる。本発明において使用できる
連続気孔を有する多孔質無機粒子としては、具体的に
は、軽石、バーミキュライト、パーライトが挙げられ
る。
【0031】軽石は、火山噴出物の一種であって、火山
から噴き出した溶岩が急速に冷えてできた岩石をいう。
軽石は、火山噴出により空中に飛ばされた際、圧力の急
激な減少によって溶岩中のガスが逸出することで、上記
のような連続気孔を有する内部構造が形成される。本発
明で使用する軽石は、天然のものであっても、また従来
公知のように天然鉱物の焼成によって人工的に得たもの
であってもよい。形成された電波音波吸収体に軽石が含
まれていることは、たとえば走査型顕微鏡による観察や
X線回折の解析により確認することができる。
【0032】バーミキュライトは、マグネシア(Mg
O)の多い輝岩が、熱水の影響でアルカリ分逸脱して水
分が加わり、雲母の性質を帯びた鉱物である蛭石を、約
800℃〜1000℃で焼成させたものをいう。上記焼
成により、蛭石は、雲母の層が、アコーディオン状に剥
離膨張し(連続気孔を形成し)、容積を増加させる。ま
たバーミキュライトは、化学成分としてシリカ(SiO
2)やアルミナ(Al2 3)、マグネシア(MgO)を
含有する。本発明においてバーミキュライトは、天然の
ものであっても、また従来公知のように天然鉱物の焼成
によって人工的に得たものであってもよい。形成された
電波音波吸収体にバーミキュライトが含まれていること
は、たとえば走査型顕微鏡による断面観察やX線回折の
解析により確認することができる。
【0033】パーライトは、真珠岩という鉱物を800
℃〜1000℃で膨張させたものであって、SiO2
主成分とし、SiO2の他にAl23、Fe23、Ca
O、K 2O、Na2Oなどを含有する。本発明においてパ
ーライトは、天然のものであっても、また従来公知のよ
うに天然鉱物の焼成によって人工的に得たものであって
もよい。形成された電波音波吸収体にパーライトが含ま
れていることは、たとえば走査型顕微鏡による断面観察
やX線回折の解析により確認することができる。
【0034】本発明において用いる連続気孔を有する多
孔質無機粒子は、上記軽石、バーミキュライト、パーラ
イトを単独で用いてもよいし、これらの混合物(2種の
混合物、3種の混合物)であってよい。
【0035】本発明に使用される連続多孔を有する多孔
質無機粒子は、良好な音波吸収特性を付与し得る最適な
空隙率が得られる観点から、その粒径が5mm以下であ
るのが好ましく、3mm以下であるのがより好ましい。
用いる前記多孔質無機粒子の粒径が5mmを超えると、
得られた電波音波吸収体の音波吸収特性が低下する傾向
にあるため好ましくない。なお5mm以下の粒径の前記
多孔質無機粒子は、5mm角メッシュを通過させること
で得ることができる。また低周波数域(300Hz〜5
00Hz)および高周波数域(900Hz〜1100H
z)の音の吸収の観点から、上記粒径は、1mm〜2m
mであるのが好ましい。1mm〜2mmの粒径の規定
は、2mm角メッシュを通過し、1mm角メッシュを通
過しない多孔質無機粒子を指す。
【0036】〔2〕珪酸アルカリ水溶液 本発明に使用される「珪酸アルカリ水溶液」は、上記多
孔質無機粒子間を結合する結合材(バインダー)として
機能する。本発明において好適に使用される珪酸アルカ
リとしては、珪酸カリウム、珪酸ソーダ、珪酸リチウム
が例示される。また本発明における混合物に使用する珪
酸アルカリ水溶液としては、珪酸カリウム、珪酸ソーダ
および珪酸リチウムのうちの2種以上を含むものであっ
てもよい。
【0037】上記混合物における珪酸アルカリ水溶液の
含有率は、形成しようとする電波音波吸収体の吸収対象
とする電波の波長や要求される電波吸収特性に併せて適
宜設定すればよく特に制限はないが、上記多孔質無機粒
子100重量部に対して20重量部〜200重量部配合
されるのが好ましく、100重量部〜150重量部配合
されるのがより好ましい。上記珪酸アルカリ水溶液の含
有率が多孔質無機粒子100重量部に対して20重量部
未満であると、得られた電波音波吸収体の強度が充分に
付与されずに脆くなってしまう傾向にあるため好ましく
ない。また珪酸アルカリ水溶液の含有率が上記多孔質無
機粒子100重量部に対して200重量部を超えると、
上記混合物の粘度が大きくなりすぎて常温での成形性が
悪くなったり、あるいは炭酸ガスの注入後、電波音波吸
収体に充分な強度を付与できなくなる傾向にあるため好
ましくない。
【0038】上記混合物中における珪酸アルカリ水溶液
は、アルカリ珪酸塩の濃度(2種以上の珪酸アルカリを
含有する場合には、それらの総濃度)が30重量%〜5
0重量%であるのが好ましく、35重量%〜45重量%
であるのがより好ましい。上記アルカリ珪酸塩の濃度が
30重量%未満であると、電波音波吸収体が脆くなる傾
向にあるため好ましくない。また上記アルカリ珪酸塩の
濃度が50重量%を超えると、電波音波吸収体が重くな
ってしまい布設が困難となる傾向にあるため好ましくな
い。
【0039】珪酸アルカリが珪酸カリウムの場合の珪酸
アルカリ水溶液としては、たとえばSiO2濃度が2
5.5重量%〜27.5重量%、K2O濃度が12.5
重量%〜14.5重量%の水溶液やSiO2濃度が27
重量%〜29重量%、K2O濃度が21重量%〜23重
量%の水溶液などが例示される。
【0040】また珪酸アルカリが珪酸ソーダの場合の珪
酸アルカリ水溶液としては、たとえば濃度が28重量%
〜48重量%、特には36重量%〜38重量%のアルカ
リケイ酸塩の濃厚水溶液が例示され、とりわけ、市販さ
れているNO.1号〜NO.4号の水ガラスが好ましく
用いられる。水ガラスの主成分は一般式Na2O・nS
iO2(n=2〜4)で表される。なお、一般にNO.
1号の水ガラスは比重が38ボーメ〜59ボーメ、組成
がSiO2分21重量%〜38重量%、Na2O分10重
量%〜18重量%である。NO.2号の水ガラスは比重
が42ボーメ〜49ボーメ、組成がSiO2分26.5
重量%〜32重量%、Na2O分10.5重量%〜1
2.7重量%である。NO.3号の水ガラスは比重が4
0ボーメ以上、組成がSiO2分28重量%〜30重量
%、Na2O分9重量%〜10重量%である。NO.4
号の水ガラスは比重が30ボーメ以上、組成がSiO2
分23重量%〜25重量%、Na2O分6重量%〜7重
量%である。
【0041】また珪酸アルカリが珪酸リチウムの場合の
珪酸アルカリ水溶液としては、たとえばSiO2濃度が
15重量%〜25重量%、Li2O濃度が1重量%〜
1.5重量%の水溶液やSiO2濃度が15重量%〜2
5重量%、Li2O濃度が2重量%〜3.5重量%の水
溶液などが例示される。
【0042】〔3〕電波損失材 本発明に使用される「電波損失材」としては、粒状であ
りかつ誘電損失、導電損失、磁性損失など吸収すべき電
波に損失を与え減衰させ得る作用を有するものであれば
特には限定されない。このような電波損失材としては、
導電性カーボン、磁性体粉(例えば、フェライト)、金
属粉(例えば、鉄粉)など、従来公知の種々のものが挙
げられる。電波損失材は、上記のものを単独で用いても
よく、またこれらを適宜組み合わせて用いてもよい。中
でも、適度な導電率(抵抗率)を有するとともに、導電
率を幅広く選択することが可能な導電損失を与えるとい
う観点から、ケッチェンブラック、アセチレンブラッ
ク、ファーネスブラック、黒鉛、膨脹黒鉛などの導電性
カーボンを使用するのが好ましい。
【0043】上記混合物における電波損失材の含有率
は、得られた電波音波吸収体の吸収対象とする電波の波
長や要求される電波吸収特性に併せて適宜設定すればよ
いが、上記多孔質無機粒子100重量部に対して0.5
重量部〜700重量部配合されるのが好ましい。上記混
合物における電波損失材の含有率が多孔質無機粒子10
0重量部に対して0.5重量部未満であると、電波音波
吸収体として充分な誘電損失が得られず、電波吸収特性
が低下する傾向にあるため好ましくない。また上記混合
物中における電波損失材の含有率が多孔質無機粒子10
0重量部に対して700重量部を超えると、電波音波吸
収体の強度が低下し、その結果、電波音波吸収体が割れ
易くなる傾向にあるため好ましくない。
【0044】電波損失材の好ましい配合量は、その種類
によって上記範囲内で異なり、例えば電波損失材が導電
性カーボンである場合、前記多孔質無機粒子100重量
部に対して0.5重量部〜20重量部配合されるのが好
ましく、1重量部〜5重量部配合されるのがより好まし
い。導電性カーボンが前記多孔質無機粒子100重量部
に対して0.5重量部未満であると、得られた電波音波
吸収体において良好な電波吸収特性を得ることができな
くなる傾向になるためであり、また導電性カーボンが前
記多孔質無機粒子100重量部に対して20重量部を超
えると、得られた電波音波吸収体が脆くなってしまう傾
向にあるためである。また例えば、電波損失材がフェラ
イトの場合、前記多孔質無機粒子100重量部に対して
20重量部〜700重量部配合されるのが好ましく、5
0重量部〜200重量部配合されるのがより好ましい。
【0045】本発明において使用される電波損失材の大
きさ(粒径)は、吸収すべき電波の周波数帯にもよる
が、電波損失材が導電性カーボンの場合、その粒径が2
0nm〜40nmであるのが好ましく、25nm〜35
nmであるのがより好ましい。電波損失材の粒径が20
nm未満であると、電波損失材を電波音波吸収体中に均
一に分散させるのが困難な傾向にあるため好ましくな
い。また電波損失材の粒径が40nmを超えると、良好
な電波吸収特性を得ることが困難となる傾向にあるため
好ましくない。なお、電波音波吸収体中における導電性
カーボンの粒径は、たとえば、走査型電子顕微鏡を使っ
て、高倍率で粉末そのものの写真を撮影し、写真に撮ら
れた粉末の形状の面積と同等の円を想定して、その円の
直径を粒径とする、顕微鏡法によって測定できる。走査
型電子顕微鏡としては、具体的には、JSM−5610
LV(日本電子(株)社製)が好適に使用でき、たとえ
ば、倍率が100000倍である。なお本発明で使用さ
れる導電性カーボンは、たとえば測定粒子数が100
(n=100)で測定された平均粒径が、30nm前後
であるのが好ましい。
【0046】〔4〕その他の添加物 (1)アルミナセメント 本発明の電波音波吸収体を形成する上記混合物は、強度
を向上させる点で、前記多孔質無機粒子100重量部に
対して10重量部〜80重量部のアルミナセメントをさ
らに含有するものであることが好ましい。アルミナセメ
ントは、溶融セメント、バン土セメントなどとも呼ばれ
る、アルミン酸カルシウムを主鉱物とするセメントを指
す。本発明で用いられるアルミナセメントとしては、A
23とCaOとを主成分とし、これにSiO2、Fe2
3、TiO2、MgOなどを添加したものが挙げられ
る。アルミナセメントを含有することで、強度がより向
上され割れにくい電波音波吸収体を実現することができ
る。
【0047】アルミナセメントの含有率が前記多孔質無
機粒子100重量部に対して10重量部未満であると、
電波音波吸収体に充分な強度が得られなくなる傾向にあ
るため好ましくない。またアルミナセメントの含有率が
前記多孔質無機粒子100重量部に対して80重量部を
超えると、得られる電波音波吸収体に対する顕著な強度
の向上がない。
【0048】(2)補強材 また上記混合物は、さらに補強材が混合されてなるもの
であることが好ましい。上記補強材としては、具体的に
は、カーボンファイバ、ガラスファイバ、スチールファ
イバ、PVA(ポリビニルアルコール樹脂)繊維など繊
維形状物が例示される。本発明の製造方法において、補
強材としてはこれらのうちから選ばれる少なくとも1種
を使用すればよいが、上記混合物中との濡れ性が良好で
あるという点から、ガラスファイバを使用するのが特に
好ましい。上記補強材の繊維形状としては線径10μm
〜700μmであり、かつ長さが5mm〜20mmの比
較的短尺のものを用いるのが、得られる電波音波吸収体
の強度の点から、好ましい。
【0049】上記補強材は、前記多孔質無機粒子100
重量部に対し、1重量部〜20重量部混合するのが好ま
しく、5重量部〜10重量部混合するのがより好まし
い。補強材が前記多孔質無機粒子100重量部に対し1
重量部未満であると、得られた電波音波吸収体に十分な
強度を付与できない傾向にあるため好ましくない。また
補強材が前記多孔質無機粒子100重量部に対し20重
量部を超えて混合しても、顕著な強度向上を得ることが
できないため好ましくない。
【0050】上記補強材をさらに混合することで、得ら
れた電波音波吸収体において、強度が向上され、割れな
どが生じにくくなって電波音波吸収体が不所望に破損し
てしまうことによる飛散を防止するとともに、仮に飛散
が生じたとしても、ガラス繊維が含有されない場合と比
較して小さな塊が飛散するため、安全性が向上される。
【0051】上述したような材料を使用した場合、本発
明の電波音波吸収体は、たとえば、以下の〜の工程
を含有する製造方法によって製造できる。まずの工程
において、上記の多孔質無機材料、珪酸アルカリ水溶
液、電波損失材を各々上述した割合で混合させる。この
際、必要に応じ、後述するような他の添加物(アルミナ
セメント、補強材など)を、適宜混合する。混合する手
順としては、特に制限はないが、電波損失材を出来るだ
け均一にバインダー中に分散させた方がミリ波等の極め
て短波長の電波に対する吸収性能を図ることができる点
から、まず電波損失材を珪酸アルカリ水溶液中に混入さ
せた状態で、上記多孔質無機粒子を添加すると、電波損
失材を極めて均一にバインダー中に分散できる、という
利点がある。このの工程の混合は、たとえばプロペラ
式攪拌機を用いて、常温で行えばよい。
【0052】続くの工程では、まず、たとえば一方向
にのみ開口し、底部に、製造する電波音波吸収体に形成
したい表面形状に応じた凹部38が形成された型枠37
内に混合物36を注入し(図10(a))、プレス板3
9によりプレス成形を行う(図10(b))。図10に
は、たとえば上述の図1に示した凸部が正四角錐で形成
される場合を示す。上記プレス成形は、当分野において
通常行われているプレス条件、すなわち0℃〜50℃の
温度条件かつ0.1MPa〜0.5MPaの圧力条件で
行えばよい。
【0053】の工程では、プレス成形後の混合物を、
炭酸ガスに接触させる。好ましい態様としては、図10
(c)に簡略化して示すように、外径が1mm〜3mm
程度の棒材を混合物内部の中心まで達するように刺し込
み、これによってできた孔に細管40(炭酸ガス注入ノ
ズル)を挿入し、該細管40から混合物36の内部に炭
酸ガスを供給する態様が挙げられる。なお細管40の管
壁に多数の孔を設けておけば、炭酸ガスが更に均一に混
合物36と接触するのでより好ましい態様となる。ま
た、棒材の代わりに細管を直接混合物に刺し込んで炭酸
ガスを供給するようにしても良い。炭酸ガスの供給圧力
は2kg/cm2〜5kg/cm2程度とするのが好まし
い。上記混合物と炭酸ガスとの接触は、混合物が十分に
固化するように行えば良いが、混合物全体が均一に固化
するように行うのが好ましい。なお混合物の表面が炭酸
ガスとの接触の前に空気に触れると、空気中の炭酸ガス
によって表面が固化し、棒材や細管による刺し込みが行
えなくなる場合がある。そのため、混合物の表面には、
樹脂または金属のフィルムを貼付するか、塗膜を設ける
などしておき、これらの上から棒材や細管を刺し込むよ
うにするのが好ましい。なお棒材や細管の刺し込みによ
って生じた孔は、そのままでも問題はないが、固化後、
火山噴出物の発泡粒子と結合材(CMCなどの有機バイ
ンダーや水ガラスなどの無機バインダー)との混合物を
充填して埋めるのが、強度を維持する上で好ましい。
【0054】上述したような〜の工程を含有する製
造方法においては、上述のように前記多孔質無機粒子、
電波損失材ならびに珪酸アルカリ水溶液を少なくとも含
有する混合物に、炭酸ガスを接触させ、当該混合物を固
化する。炭酸ガスが接触すると、珪酸ゲルと炭酸アルカ
リが生成(例えば、珪酸アルカリ水溶液が珪酸ソーダ水
溶液である場合には、珪酸ゲルと炭酸ソーダが生成)さ
れ、上記混合物が固化される。このようにして得られた
電波音波吸収体は、優れた電波吸収能と音波吸収能とを
同時に兼ね備える。このような製造方法で得られた電波
音波吸収体が、何故優れた電波吸収特性および音波吸収
特性を兼ね備えるのか、その詳細は不明であるが、配合
される電波損失材に起因して電波吸収特性が付与され、
さらに連続気孔が形成された内部構造を有する多孔質無
機粒子が有することによって吸音特性が付与されるもの
と考えられる。
【0055】このように本発明においては、従来別体で
あった電波吸収体と音波吸収体(吸音壁)とを、電波音
波吸収体として一体のものとして実現できる。これによ
って、設置空間の限られた場所でも布設が可能であると
いうような効果がある。
【0056】また本発明の電波音波吸収体は、上記の構
成材料を用いて形成されてなることによって、火災が起
きたときにも煙が発生しにくいという利点もある。
【0057】また本発明の電波音波吸収体は、少なくと
も凸部が露出するように、筐体にてその背後側から覆わ
れて実現されるのが好ましい。本明細書においては、こ
の電波音波吸収体と筐体とを備える構成体を、「電波音
波吸収構造物」と呼ぶことにする。筐体は、上記のよう
に電波音波吸収体を、少なくとも凸部が露出するように
覆い得るならば、その形状および大きさに特に制限はな
い。たとえば、筐体が一方側で開口した直方状の箱状物
で実現され、電波音波吸収体をその背面側から覆い、各
凸部のみが外部に露出するようにして電波音波吸収構造
物を形成すればよい。このような筐体を備える電波音波
吸収構造物は、上述した電波音波吸収体単独の場合と比
較して、さらに構造全体としての強度が向上されるの
で、運搬時や布設時の破損が抑制できる。また、筐体自
体が遮音効果を有するので、吸音特性が向上するという
ような利点を有する。
【0058】筐体を形成する材料としては、特に制限は
なく、たとえば鉄、鉄合金など一般構造物に使用されて
いるものであればよく、表面を防食処理したものを使用
すればなおよい。防食処理としては、めっき、コーティ
ング、ペンキなどの塗布などが挙げられる。
【0059】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範囲
を何ら限定するものではない。実施例1 2mm角のメッシュを通過し、1mm角のメッシュを通
過しなかった軽石(粒径:1mm〜2mm)100重量
部に、電波損失材として平均粒径30nm(顕微鏡法に
て測定)のファーネスブラック(導電性カーボン)を5
重量部、珪酸アルカリ水溶液(No.1号の水ガラス)
を100重量部、アルミナセメントを30重量部、およ
びガラスファイバ(線径:660μm、長さ:12m
m)を5重量部を混合し、プロペラ式攪拌機中で攪拌
し、混合物を調製した。調製した混合物を、型枠(幅:
500mm、長さ:500mm、底面に25個の正四角
錐に対応する形状の凹部が行列状(5個×5個)に配列
されてなる)に注入し、30℃、1.4MPaの条件で
プレス成形を施した。続いてプレス成形後の混合物を、
空気と接触しないように樹脂シートで覆い、この樹脂シ
ートの上から炭酸ガスを注入する細管を差込み、細管よ
り炭酸ガスを60秒間供給(ガス供給圧力:2kg/c
2〜5kg/cm2)して、前記混合物を固化させた。
固化後、樹脂シートを剥がして、幅が500mm、長さ
が500mm、厚みが70mmの台部2を有し、該台部
2の厚み方向一方側に、底辺が100mm×100m
m、高さが100mmの正四角錐が5個×5個の計25
個、互いに隣接するように行列状に配置されてなる、図
1に示したような電波音波吸収体1を得た。
【0060】実施例2 対応する型枠を用いた以外は実施例1と同様にして、幅
が500mm、長さが500mm、厚みが70mmの台
部7を有し、該台部7の厚み方向一方側に、底辺が10
0mm×100mm、高さが70mmの正四角錐台形が
5個×5個の計25個、互いに隣接するように行列状に
配置されてなる、図2に示したような電波音波吸収体6
を得た。
【0061】実施例3 対応する型枠を用いた以外は実施例1と同様にして、幅
が500mm、長さが500mm、厚みが70mmの台
部12を有し、該台部12の厚み方向一方側に、底辺が
100mm×100mm、高さが70mmの正四角錐台
形が5個×5個の計25個、底辺の長さの半分ずつずれ
て最密状に配置されてなる、図3に示したような電波音
波吸収体11を得た。
【0062】実施例4 対応する型枠を用いた以外は実施例1と同様にして、幅
が500mm、長さが500mm、厚みが70mmの台
部27を有し、該台部27の厚み方向一方側に、底面積
が6500mm2、高さが100mmの正六角錐が(端
部においては、二等分体となったものを含む。)ハニカ
ム構造を有するように配列されてなる、図6に示したよ
うな電波音波吸収体26を得た。
【0063】実施例5 対応する型枠を用いた以外は実施例1と同様にして、幅
が500mm、長さが500mm、厚みが70mmの台
部を有し、該台部の厚み方向一方側に、底面積が650
0mm2、高さが70mmの正六角錐台形が(端部にお
いては、二等分体となったものを含む。)ハニカム構造
を有するように配列されてなる、図7に示したような電
波音波吸収体31を得た。
【0064】比較例1 対応する型枠を用いた以外は実施例1と同様にして、幅
が500mm、長さが500mm、厚みが22mmの台
部のみからなる、電波音波吸収体を得た。
【0065】(電波吸収特性)得られた電波音波吸収体
のサンプルを、アーチ法(反射電力法)によって、入射
角(入射電波が電波音波吸収体台部の厚み方向に対し成
す角度)65°で、周波数5.8GHzの電波吸収量を
測定した。減衰量が20dB以上であったものを○、2
0dB未満であったものを×と評価した。結果を表1に
示す。
【0066】(音波吸収特性)得られた電波音波吸収体
のサンプルを、JIS A 1409に基づく残響室法
にて400Hz、1000Hzにおける吸音率を測定し
た。400Hzにおける吸音率が0.7以上であり、か
つ1000Hzにおける吸音率が0.8以上であったも
のを○、それ以外のものを×と評価した。結果を表1に
示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、電波吸収特性と騒音低減性能とを同時に兼ね備
え、さらには電波吸収特性があらゆる角度からの入射電
波を効率よく吸収できる電波音波吸収体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい第一の例の電波音波吸収体1
を簡略化して示す図であり、図1(a)は正面図、図1
(b)は上面図である。
【図2】本発明の好ましい第二の例の電波音波吸収体6
を簡略化して示す図であり、図2(a)は正面図、図2
(b)は上面図である。
【図3】本発明の好ましい第三の例の電波音波吸収体1
1を簡略化して示す図であり、図3(a)は正面図、図
3(b)は上面図である。
【図4】本発明の好ましい第四の例の電波音波吸収体1
6を簡略化して示す図であり、図4(a)は正面図、図
4(b)は上面図である。
【図5】本発明の好ましい第五の例の電波音波吸収体2
1を簡略化して示す図であり、図5(a)は正面図、図
5(b)は上面図である。
【図6】本発明の好ましい第六の例の電波音波吸収体2
6を簡略化して示す図であり、図6(a)は正面図、図
6(b)は上面図である。
【図7】本発明の好ましい第七の例の電波音波吸収体3
1を簡略化して示す図であり、図7(a)は正面図、図
7(b)は上面図である。
【図8】図8(a)は、連続気孔を有する多孔質無機粒
子の一つである軽石の第一のサンプルのSEM断面写真
であり、図8(b)は図8(a)を10倍拡大したSE
M断面写真である。
【図9】図9(a)は、連続気孔を有する多孔質無機粒
子の一つである軽石の第二のサンプルのSEM断面写真
であり、図9(b)は図9(a)を4倍拡大したSEM
断面写真である。
【図10】本発明の電波音波吸収体の製造方法の好まし
い一例を、段階的に簡略化して示す図である。
【符号の説明】
1 電波音波吸収体 2 台部 3 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 敏夫 大阪府大阪市北区天満橋1丁目8番30号 OAPタワー 三菱電線工業株式会社関西 支社内 (72)発明者 三ツ井 孝禎 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 細谷 勝宣 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (72)発明者 岩田 武夫 東京都町田市忠生2−2−1−405 Fターム(参考) 5D061 AA11 CC12 DD06 5E321 AA41 AA44 BB01 BB02 BB04 BB13 BB51 BB57 BB60 CC30 GG05 GG11 GH10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の台部と、台部の厚み方向一方側
    に形成される複数個の凸部とを備え、各凸部が、台部の
    厚み方向一方側に略規則的に配列された錐体および/ま
    たは錐体台形であることを特徴とする電波音波吸収体。
  2. 【請求項2】 連続気孔を有する多孔質無機材料と、電
    波損失材と、珪酸アルカリ水溶液とを少なくとも含有す
    る混合物に炭酸ガスを接触し、固化してなるものであ
    る、請求項1に記載の電波音波吸収体。
  3. 【請求項3】 各凸部が、行列状に配列された正四角錐
    および/または正四角錐台形である請求項1または2に
    記載の電波音波吸収体。
  4. 【請求項4】 各凸部が、最密状に配列されたものであ
    る請求項1または2に記載の電波音波吸収体。
  5. 【請求項5】 各凸部が、正四角錐および/または正四
    角錐台形である請求項4に記載の電波音波吸収体。
  6. 【請求項6】 各凸部が、ハニカム構造を有するように
    配列された正六角錐および/または正六角錐台形であ
    る、請求項4に記載の電波音波吸収体。
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