JP2003241590A - 画像形成装置、及びプロセスカートリッジの初期設定動作方法、並びにプロセスカートリッジの初期設定動作プログラム - Google Patents

画像形成装置、及びプロセスカートリッジの初期設定動作方法、並びにプロセスカートリッジの初期設定動作プログラム

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JP2003241590A
JP2003241590A JP2002359494A JP2002359494A JP2003241590A JP 2003241590 A JP2003241590 A JP 2003241590A JP 2002359494 A JP2002359494 A JP 2002359494A JP 2002359494 A JP2002359494 A JP 2002359494A JP 2003241590 A JP2003241590 A JP 2003241590A
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setting operation
process cartridge
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Hajime Yamazaki
一 山▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセスカートリッジ交換後の初期設定動作
を確実に実行すること。 【解決手段】 初期設定動作中フラグは、新品のプロセ
スカートリッジの初期設定動作が完了したか否かを判断
するために設定される。まず、新品のプロセスカートリ
ッジが新品の画像形成装置に取り付けられる前、例えば
画像形成装置が工場出荷される前に、初期設定動作中フ
ラグを予め初期設定動作未了状態に設定する。その後、
この画像形成装置に新品のプロセスカートリッジが取り
付けられる。そして、画像形成装置の主電源が投入され
たときには前記プロセスカートリッジの初期設定動作を
実行する。このとき、初期設定動作が正常に終了するま
では初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に維
持する。そして、初期設定動作が正常に終了したときに
は前記初期設定動作中フラグを初期設定動作完了状態に
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関
し、さらに詳しくは、特にプロセスカートリッジ交換に
より、画像品質を一定に保つ画像形成装置、及びプロセ
スカートリッジの初期設定動作方法、並びにプロセスカ
ートリッジの初期設定動作プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在の画像形成装置、例えば複写機本体
を出荷する場合、装置内の汚染を防ぐ目的で感光体と現
像部とを一体化した、いわゆるプロセスカートリッジを
別梱包として、納入先へ着荷した時に複写機本体へプロ
セスカートリッジを組み込む場合が多い。その後、複写
機本体は駆動時に新品のプロセスカートリッジが取り付
けられたことを新品検知部により自動的に検知し、現像
剤攪拌、トナー充填、作像電圧、書き込み出力調整等の
初期設定動作を実行し、プロセス条件を最適化し、一枚
目から所望の画像品質を保つようにすることが一般的で
ある。なお、プロセスカートリッジとしては、例えば特
許文献1に開示したようなものが知られている。また、
特許文献2には、トナーカートリッジが未稼働の初期状
態か稼働済かの履歴を検知し、未稼動の新品のトナーカ
ートリッジが装填された場合には前記履歴のデータを初
期化し、予め設定された稼働条件で画像形成動作を実行
する。そして、前記トナーカートリッジを再セットした
場合は、前記履歴データの初期化は実行しない画像形成
装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−258979号公報
【特許文献2】特開平9−185236号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プロセスカ
ートリッジが新品か否かを検知する構成は、プロセスカ
ートリッジと複写機本体との機械的な構成によるのが一
般的である。このような構成の場合には、新品検知部に
不良があったときに、初期設定動作自体を実行しないで
通常印刷動作に入ることがあり、所望の画像品質が得ら
れない場合があった。その結果、ほぼ新品のプロセスカ
ートリッジを再交換しなければならなかった。このよう
な問題点は、機械的な新品プロセスカートリッジの検出
機構を持つ以上発生し得るものであり、プロセスカート
リッジの稼動履歴によって初期設定を実行する特許文献
2に開示された画像形成装置でも起こり得る。
【0005】また、複写機本体及びプロセスカートリッ
ジの初期設定動作中にユーザがドアを開けたり、突発的
な停電が発生したりすることが原因で初期設定動作が中
断し、複写機本体及びプロセスカートリッジの初期設定
動作が不十分なまま通常印刷動作に入ることもあった。
このような場合も、前記初期設定動作が中途で終了する
ので、画像不良が発生することがあった。
【0006】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、新品のプロセスカートリッジ取り付け
後における初期設定動作を確実に実行して画像不良を抑
制すること、プロセスカートリッジ交換後の初期設定動
作を確実に実行することのうち少なくとも一つを達成で
きる画像形成装置、及びプロセスカートリッジの初期設
定動作方法、並びにプロセスカートリッジの初期設定動
作プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る画像形成装置は、新品のプロセス
カートリッジが取り付けられたことを検知する新品プロ
セスカートリッジ検知手段と、前記新品のプロセスカー
トリッジの初期設定動作が完了したか否かを判断するた
めに設定される初期設定動作中フラグを格納するための
初期設定動作中フラグ設定部とを有し、前記新品のプロ
セスカートリッジが取り付けられた後、前記初期設定動
作中フラグを初期設定動作未了状態に設定して前記初期
設定動作中フラグ設定部に格納するとともに、前記初期
設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定動作中フ
ラグを初期設定動作未了状態に維持し、さらに前記初期
設定動作が正常に終了したときには前記初期設定動作中
フラグを初期設定動作完了状態に設定することを特徴と
する。
【0008】この発明に係る画像形成装置は、新品のプ
ロセスカートリッジが画像形成装置に取り付けられた
後、あるいはプロセスカートリッジの初期設定動作中に
当該動作が実行されることを示す初期設定動作中フラグ
を初期設定動作未了状態にセットしておく。これによ
り、初期設定動作が中断したときでも、初期設定動作中
フラグが初期設定動作完了状態であるか否かをチェック
することで、プロセスカートリッジの初期設定動作が正
常に終了するまで初期設定動作を継続することができ
る。その結果、停電や画像形成装置のドア開閉等によっ
てプロセスカートリッジの初期設定動作が中断した場合
でも、確実に新品のプロセスカートリッジ取り付け、あ
るいは交換後における初期設定動作を実行し、画像不良
を抑制することができる。ここで、本発明に係る画像形
成装置とは、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ
その他の画像形成装置であり、モノクロ、カラーを問わ
ない(以下同様)。また、新品のプロセスカートリッジ
には、工場で生産され出荷される未稼動状態のプロセス
カートリッジの他、使用済みプロセスカートリッジを再
生することにより新品と同様に取り扱うことのできるリ
サイクルプロセスカートリッジも含む(以下同様)。
【0009】また、請求項2に係る画像形成装置は、さ
らに、上記初期設定動作中フラグ設定部は、上記初期設
定動作中フラグを任意に設定できることを特徴とする。
この発明に係る画像形成装置は、初期設定動作中フラグ
を任意に設定できる初期設定動作中フラグ設定部を備え
るので、初期設定動作が不十分な状態で終了しても、再
度初期設定動作を実行することができる。その結果、停
電や画像形成装置のドア開閉等によってプロセスカート
リッジの初期設定動作が中断した場合でも、確実に新品
のプロセスカートリッジ取り付け、あるいは交換後にお
ける初期設定動作を実行し、画像不良を抑制することが
できる。
【0010】また、請求項3に係る画像形成装置は、新
品のプロセスカートリッジが取り付けられたことを検知
する新品プロセスカートリッジ検知手段と、前記新品の
プロセスカートリッジの初期設定動作が完了したか否か
を判断するために設定される初期設定動作中フラグを任
意に設定し、且つ格納する初期設定動作中フラグ設定部
とを有し、前記新品のプロセスカートリッジが取り付け
られる前に前記初期設定動作中フラグを予め初期設定動
作未了状態に設定して前記初期設定動作中フラグ設定部
に格納するとともに、前記新品のプロセスカートリッジ
が取り付けられ且つ主電源が投入されたときには前記プ
ロセスカートリッジの初期設定動作を実行し、さらに前
記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定動
作中フラグを初期設定動作未了状態に維持するととも
に、前記初期設定動作が正常に終了したときには前記初
期設定動作中フラグを初期設定動作完了状態に設定する
ことを特徴とする。
【0011】この発明に係る画像形成装置は、新品のプ
ロセスカートリッジが取り付けられる前に前記初期設定
動作中フラグを予め初期設定動作未了状態に設定し、プ
ロセスカートリッジの初期設定動作が正常に終了するま
では前記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態
に維持する。このような構成により、画像形成装置本体
とプロセスカートリッジとを別々に出荷し、着荷時にプ
ロセスカートリッジを組み込んで初期設定動作を実行す
る場合には、プロセスカートリッジ側の新品検知手段に
異常があっても、確実にプロセスカートリッジ交換後の
初期設定動作を実行することができる。また、停電や画
像形成装置のドア開閉等によってプロセスカートリッジ
の初期設定動作が中断した場合でも、確実に新品のプロ
セスカートリッジ取り付け、あるいは交換後における初
期設定動作を実行し、画像不良を抑制することができ
る。
【0012】また、請求項4に係る画像形成装置は、上
記画像形成装置において、さらに、出荷後2回目以降に
上記新品のプロセスカートリッジが取り付けられた後に
おいては、上記初期設定動作中フラグを初期設定動作未
了状態に設定して上記初期設定動作中フラグ設定部に格
納するとともに、上記初期設定動作が正常に終了するま
では上記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態
に維持し、さらに上記初期設定動作が正常に終了したと
きには上記初期設定動作中フラグを初期設定動作完了状
態に設定することを特徴とする。
【0013】この発明に係る画像形成装置は、新品の画
像形成装置が出荷された後における2回目以降の新品の
プロセスカートリッジが交換後においては、初期設定動
作中フラグを初期設定動作未了状態に設定して初期設定
動作中フラグ設定部に格納する。このような構成によ
り、画像形成装置の出荷後2回目以降に新品のプロセス
カートリッジを交換した場合にプロセスカートリッジの
初期設定動作が中断した場合であっても、確実に新品の
プロセスカートリッジの初期設定動作を実行し、画像不
良を抑制することができる。
【0014】また、請求項5に係る画像形成装置は、上
記画像形成装置において、さらに、上記初期設定動作の
進行履歴を格納する初期設定動作履歴記憶部を有し、当
該初期設定動作履歴記憶部に格納された上記初期設定動
作の進行履歴に基づいて上記初期設定動作が中断したと
ころから再び上記初期設定動作を開始することを特徴と
する。
【0015】この発明に係る画像形成装置は、初期設定
動作の進行履歴を格納するプロセスカートリッジの初期
設定動作履歴記憶部を有し、初期設定動作の進行履歴に
基づいて初期設定動作が中断したところから再び上記初
期設定動作を開始する。このような構成により、確実に
新品のプロセスカートリッジ取り付け時における初期設
定動作を実行することができるとともに、初期設定動作
の再開時においては、初期設定動作を最初から開始しな
くてもよいので、中断後の初期設定動作に要する時間を
短縮できる。
【0016】また、請求項6に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法は、新品のプロセスカートリッジ
を画像形成装置に取り付ける工程と、前記新品のプロセ
スカートリッジの初期設定動作が完了したか否かを判断
するために設定される初期設定動作中フラグを初期設定
動作未了状態に設定する工程と、前記初期設定動作が正
常に終了するまでは前記初期設定動作中フラグを初期設
定動作未了状態に維持する工程と、前記初期設定動作が
正常に終了したときには前記初期設定動作中フラグを初
期設定動作完了状態に設定する工程と、を有することを
特徴とする。
【0017】この発明に係るプロセスカートリッジの初
期設定動作方法は、新品のプロセスカートリッジが画像
形成装置に取り付けられた後、あるいはプロセスカート
リッジの初期設定動作中に当該動作が実行されることを
示す初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態にセ
ットする工程を含む。これにより、初期設定動作が中断
したときでも、初期設定動作中フラグが初期設定動作完
了状態であるか否かをチェックすることで、プロセスカ
ートリッジの初期設定動作が正常に終了するまで初期設
定動作を継続することができる。その結果、停電や画像
形成装置のドア開閉等によってプロセスカートリッジの
初期設定動作が中断した場合でも、確実に新品のプロセ
スカートリッジ取り付け、あるいは交換後における初期
設定動作を実行し、画像不良を抑制することができる。
【0018】また、請求項7に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法は、新品のプロセスカートリッジ
を画像形成装置に取り付ける工程と、前記新品のプロセ
スカートリッジが取り付けられる前に、前記新品のプロ
セスカートリッジの初期設定動作が完了したか否かを判
断するために設定される初期設定動作中フラグを予め初
期設定動作未了状態に設定する工程と、前記新品のプロ
セスカートリッジが取り付けられ且つ主電源が投入され
たときに前記プロセスカートリッジの初期設定動作を実
行する工程と、前記初期設定動作が正常に終了するまで
は前記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に
維持する工程と、を有することを特徴とする。
【0019】この発明に係るプロセスカートリッジの初
期設定動作方法は、新品のプロセスカートリッジが取り
付けられる前に前記初期設定動作中フラグを予め初期設
定動作未了状態に設定し、プロセスカートリッジの初期
設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定動作中フ
ラグを初期設定動作未了状態に維持する工程を含む。こ
のような構成により、画像形成装置本体とプロセスカー
トリッジとを別々に出荷し、着荷時にプロセスカートリ
ッジを組み込んで初期設定動作を実行する場合には、プ
ロセスカートリッジ側の新品検知手段に異常があって
も、確実にプロセスカートリッジ交換後の初期設定動作
を実行することができる。また、停電や画像形成装置の
ドア開閉等によってプロセスカートリッジの初期設定動
作が中断した場合でも、確実に新品のプロセスカートリ
ッジ取り付け、あるいは交換後における初期設定動作を
実行し、画像不良を抑制することができる。
【0020】また、請求項8に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法は、上記プロセスカートリッジの
初期設定動作方法において、さらに、初期設定動作中フ
ラグを初期設定動作未了状態に設定した後に上記初期設
定動作が中断した場合には、上記初期設定動作の進行履
歴に基づいて上記初期設定動作が中断したところから再
び上記初期設定動作を開始する工程を含むことを特徴と
する。
【0021】この発明に係るプロセスカートリッジの初
期設定動作方法は、初期設定動作の進行履歴を記憶し、
当該進行履歴に基づいて初期設定動作が中断したところ
から再び上記初期設定動作を開始する。このような構成
により、確実に新品のプロセスカートリッジ取り付け時
における初期設定動作を実行することができるととも
に、初期設定動作の再開時においては、初期設定動作を
最初から開始しなくてもよいので、中断後の初期設定動
作に要する時間を短縮できる。
【0022】また、請求項9に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作プログラムは、新品のプロセスカート
リッジを画像形成装置に取り付ける手順と、前記新品の
プロセスカートリッジの初期設定動作が完了したか否か
を判断するために設定される初期設定動作中フラグを初
期設定動作未了状態に設定する手順と、前記初期設定動
作が正常に終了するまでは前記初期設定動作中フラグを
初期設定動作未了状態に維持する手順と、前記初期設定
動作が正常に終了したときには前記初期設定動作中フラ
グを初期設定動作完了状態に設定する手順と、をコンピ
ュータに実行させることを特徴とする。
【0023】また、請求項10に係るプロセスカートリ
ッジの初期設定動作プログラムは、新品のプロセスカー
トリッジを画像形成装置に取り付ける手順と、前記新品
のプロセスカートリッジが取り付けられる前に、前記新
品のプロセスカートリッジの初期設定動作が完了したか
否かを判断するために設定される初期設定動作中フラグ
を予め初期設定動作未了状態に設定する手順と、前記新
品のプロセスカートリッジが取り付けられ且つ主電源が
投入されたときに前記プロセスカートリッジの初期設定
動作を実行する手順と、前記初期設定動作が正常に終了
するまでは前記初期設定動作中フラグを初期設定動作未
了状態に維持する手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする。
【0024】また、請求項11に係るプロセスカートリ
ッジの初期設定動作プログラムは、上記プロセスカート
リッジの初期設定動作プログラムにおいて、さらに、初
期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に設定した
後に上記初期設定動作が中断した場合には、上記初期設
定動作の進行履歴に基づいて上記初期設定動作が中断し
たところから再び上記初期設定動作を開始する手順を含
むことを特徴とする。
【0025】これらの発明に係るプロセスカートリッジ
の初期設定動作プログラムにより、コンピュータを利用
して前述のプロセスカートリッジの初期設定動作方法を
実現できる。ここで、コンピュータとは、例えば画像形
成装置内に組み込んだCPU(Central Processing Uni
t:中央演算装置)や、これに接続されるRAM(Rando
m Access Memory:読み書き可能メモリ)やROM(Rea
d Only Memory:読み出し専用メモリ)等の記憶手段と
CPUとの組み合わせを含む。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。また、下記実施の形
態における構成要素には、当業者が容易に想定できるも
の或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0027】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
また、図2は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装
置が備えるベースエンジンボードを示す説明図である。
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置100は、プ
ロセスカートリッジの初期設定動作が実行されると初期
設定動作中フラグをONにセットし、初期設定動作が正
常に終了したときには初期設定動作中フラグをOFFに
する初期設定動作中フラグ設定部を有する点に特徴があ
る。ここで、初期設定動作中フラグがONであるときに
は初期設定動作未了状態であり、初期設定動作中フラグ
がOFFであるときには初期設定動作完了状態である
(以下同様)。
【0028】画像形成装置100にはベースエンジンボ
ード101が備えられている。このベースエンジンボー
ド101には、これを構成する主要なデバイスとして、
情報処理部を構成するCPU11と、情報記憶部を構成
するROM12と、RAM13と、NVRAM(Non Vo
latile Read Only Memory:不揮発メモリ)14とが備
えられている。
【0029】CPU11は画像形成装置100全体の制
御等を司り、ROM12は本発明に係るプロセスカート
リッジの初期設定動作プログラムを格納するために使用
される。また、RAM13はプリントデータその他のデ
ータを一時的に保管する。そして、NVRAM14は、
後述する初期設定動作中フラグ設定部及び初期設定動作
履歴記憶部として機能する。
【0030】なお、上記情報記憶部は、ハードディスク
装置や光磁気ディスク装置、CD−ROM等のような読
み出しのみが可能な記憶媒体、若しくはこれらの組み合
わせ、又はこれらと上記ROM12やRAM13等との
組み合わせにより構成してもよい。また、上記情報処理
部は専用のハードウエアにより実現されるものであって
もよい。また、この画像形成装置100には、周辺機器
として入力装置、表示装置等(いずれも図示省略)を必
要に応じて接続して、画像形成装置100の機能を高め
るようにしてもよい。ここで、入力装置とはキーボー
ド、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置と
はCRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置などのこ
とをいう。
【0031】なお、本発明のプロセスカートリッジの初
期設定動作方法は、予め用意されたプロセスカートリッ
ジの初期設定プログラムを画像形成装置100に接続さ
れたパーソナル・コンピュータやワークステーションな
どのコンピュータで実行し、これによって画像形成装置
100を制御することによっても実現することができ
る。このプロセスカートリッジの初期設定プログラム
は、インターネットなどのネットワークを介して配布す
ることができる。また、このプロセスカートリッジの初
期設定プログラムを、ハードディスク、フレキシブルデ
ィスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコ
ンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、これ
をコンピュータによって記録媒体から読み出すことによ
り、画像形成装置100を制御することもできる。ま
た、このプロセスカートリッジの初期設定プログラム
は、外部機器から直接ROM12やNVRAM14にア
クセスしてこれらに書き込むこともできる。
【0032】図3は、本発明に係る画像形成装置に備え
られるプロセスカートリッジの検知機構を示す説明図で
ある。プロセスカートリッジ20には、プロセスカート
リッジ側の新品検知手段であるギヤカム25が取り付け
られている。そして、新品のプロセスカートリッジ20
が画像形成装置100に取り付けられると、ギヤカム2
5に設けられた凸部25tが次に説明するフィラー32
を押す。
【0033】画像形成装置100には、画像形成装側の
新品プロセスカートリッジ検知手段30(図3中実線の
円で囲んだ部分)が設けられている。この新品プロセス
カートリッジ検知手段30は、フィラー32と新品検知
センサ34とで構成されている。フィラー32は、その
爪32cが新品検知センサ34に出入り可能に構成され
ている。また、新品検知センサ34には、例えば光学式
のセンサが用いられており、フィラー32の爪32cが
出入りすることによって、これを検知する。
【0034】図3(a)に示すように、新品のプロセス
カートリッジ20が画像形成装置100に取り付けられ
ると、ギヤカム25に設けられた凸部25tがフィラー
32を押す。すると、フィラー32の爪32cが新品検
知センサ34へ押し込まれるので、新品検知センサ34
が爪32cを検知し、CPU11へその情報を伝える。
これにより、新品のプロセスカートリッジ20が画像形
成装置100に取り付けられたことをCPU11が認識
する。
【0035】新品のプロセスカートリッジ20が検知さ
れると、これに対する初期設定動作が開始される。初期
設定動作が進行すると同時に、図3(b)に示すように
ギヤカム25が回転して、凸部25tがフィラー32の
位置から外れる。これにより、フィラー32の爪32c
が新品検知センサ34から外れるので、その情報を新品
検知センサ34がCPU11へ伝える。この情報から、
取り付けられたプロセスカートリッジ20の使用が開始
されたものとしてCPU11が認識する。
【0036】図4は、本発明の実施の形態1に係る画像
形成装置の初期設定動作を示すフローチャートである。
同図を用いて、本発明の実施の形態1に係るプロセスカ
ートリッジの初期設定動作方法を説明する。工場出荷
時、すなわち新品のプロセスカートリッジ20を取り付
ける前には、初期設定動作中フラグ設定部であるNVR
AM14(図2参照)において、予め初期設定動作中フ
ラグFがONに設定されている(ステップS101)。
なお、本発明に係る画像形成装置100は、後述するプ
ロセスカートリッジ20の初期設定動作が正常に終了す
るまで初期設定動作中フラグFはONのまま維持され
る。また、この初期設定動作中フラグFはソフトウェア
的にONに設定される。なお、CPU11での処理上、
初期設定動作中フラグFのONを1、OFFを0として
取り扱ってもよい。
【0037】工場出荷後の画像形成装置100を使用す
るときには、これを使用場所に据え付けて新品のプロセ
スカートリッジ20を画像形成装置100に取り付け
る。次に、画像形成装置100の主電源を投入、あるい
はドア105の開閉があったか否かを判断する(ステッ
プS102)。いずれか一方があった場合には、画像形
成装置100のベースエンジンボード101に搭載され
たCPU11が、NVRAM14の情報を取得する(ス
テップS103)。なお、プロセスカートリッジ20を
画像形成装置100に取り付けないで電源を投入した場
合には、プロセスカートリッジ20の初期設定動作は開
始しない。
【0038】NVRAM14に格納されている初期設定
動作中フラグFは、画像形成装置100の出荷前に予め
ONに設定されているので、CPU11は、プロセスカ
ートリッジ20の初期設定動作を、プロセスカートリッ
ジ20の駆動部を含めたプロセス部に実行させるための
指令を発する。この指令を受けて、前記プロセス部が駆
動され、トナーを現像剤に補給しながら現像剤攪拌、ト
ナー充填等の初期設定動作を実行する(ステップS10
4)。
【0039】初期設定動作はトナーと現像剤との攪拌を
含み、トナー濃度が適切になるまでトナーを現像剤に補
給する。なお、トナー濃度はトナーセンサーで検知され
る。次に、初期設定動作が正常に終了したかどうかを判
定し(ステップS105)、正常終了した場合にはプロ
セスカートリッジ20の新品検知が判定される(ステッ
プS106)。ここで、図3(a)、(b)に示すよう
に、このプロセスカートリッジ20の初期設定動作にと
もない、プロセスカートリッジ20に設けられたギヤカ
ム25の凸部25tは、画像形成装置100のフィラー
32の位置から外れる。これによって、プロセスカート
リッジ20の新品検知がOFFとなる(ステップS10
6:Yes)。プロセスカートリッジの新品検知がOF
Fである場合には、初期設定動作が正常終了したことに
なるので、NVRAM14内に格納される初期設定動作
中フラグFをOFFにする(ステップS107)。これ
により、画像形成装置100設置後におけるプロセスカ
ートリッジ20の初期設定動作が終了する。
【0040】ここで、ギヤカム25等の不良で、凸部2
5tがフィラー32の位置から外れない場合は、プロセ
スカートリッジ20の新品検知がONのまま維持される
(ステップS106:No)。この場合には、ドア開閉
(ステップS102)によって再度同ルーチンに入るの
で、画像形成装置100のモニタ画面に警告を表示して
(ステップS108)サービスマンの修理を指示する。
このルーチンの途中で、例えばオペレータが主電源を切
ったりドア105を開けたりして初期設定動作が中断し
た場合でも、ルーチン開始時にONした初期設定動作中
フラグF(ステップS101)が残っているので、中断
が解消した後、初期設定動作を再開することができる。
【0041】プロセスカートリッジ20の初期設定動作
中に、例えば停電やオペレータの過誤により画像形成装
置100の電源が切れたり、画像形成装置100のドア
105を開けたりした場合には、初期設定動作は中断す
る。また、プロセスカートリッジ20のギヤカム25に
設けられた凸部25tの不良により、これを検知する画
像形成装置100の新品プロセスカートリッジ検知手段
30が前記凸部25tを検知できない場合には、プロセ
スカートリッジ20が正常に取り付けられていても初期
設定動作は開始しない。このように、初期設定動作が中
断したり開始しなかったりした場合には、初期設定動作
は正常終了したとは判定されない。本発明に係るこの画
像形成装置100においては、プロセスカートリッジ2
0の初期設定動作が正常に終了するまで初期設定動作中
フラグFはONのまま維持する構成である。したがっ
て、プロセスカートリッジ20の初期設定動作が正常終
了しない場合(ステップS105:No)には、初期設
定動作中フラグFはONのまま維持される(ステップS
109)。
【0042】次に、初期設定動作の中断が解消したか否
かを判断し(ステップS110)、初期設定動作の中断
が解消した場合には、再びCPU11がNVRAM14
の情報を読み取る(ステップS103)。このとき、N
VRAM14に格納されている初期設定動作中フラグF
はONのまま維持されているので、CPU11は、プロ
セスカートリッジ20の初期設定動作を実行させるため
の指令を発する。
【0043】このような構成により、本発明に係る画像
形成装置100においては、何らかの原因で新品のプロ
セスカートリッジ20取り付け後における初期設定動作
が中断した場合であっても、その初期設定動作を再開す
ることができる。その結果、確実に新品のプロセスカー
トリッジ20取り付け時における初期設定動作を実行
し、新品の画像形成装置100の使用を開始したときか
ら所望の画像品質を得ることができる。また、ギヤカム
25に設けられた凸部25tの部品不良がある場合で
も、確実に新品のプロセスカートリッジ20取り付け時
における初期設定動作を実行し、新品の画像形成装置1
00の使用を開始したときから所望の画像品質を得るこ
とができる。
【0044】また、上記初期動作設定中フラグFは外部
からアクセスしてNVRAM14に書き込むようにして
もよい。このようにすれば、例えば画像形成装置100
が工場から出荷される時に初期動作設定中フラグFをO
Nにセットすることができる。そして、現場着荷時にプ
ロセスカートリッジ20を画像形成装置100にセット
すれば、仮にプロセスカートリッジ20のギヤカム25
に設けられた凸部25tに部品不良があって、画像形成
装置100がこれを検知できない状況にあっても確実に
初期設定動作が実行され、最適な作像プロセス状態で印
刷を開始できる。
【0045】また、外部からアクセス可能にしておけ
ば、新品の画像形成装置100が着荷して、これに新品
のプロセスカートリッジ20を取り付けて初期設定動作
が正常終了した後に、初期動作設定中フラグFをNVR
AM14に書き込むこともできる。このようにすれば、
2回目に新品のプロセスカートリッジ20を取り付ける
ときにも初期設定動作中フラグFはONであるので、こ
の新品のプロセスカートリッジに対しても確実に初期設
定動作を実行できる。
【0046】また、新品のプロセスカートリッジ20を
画像形成装置100に取り付けたことが画像形成装置1
00の新品プロセスカートリッジ検知手段30に検知さ
れた場合(図4中のステップS102とステップS10
3との間)にも、NVRAM14内の初期動作設定中フ
ラグFをONにセットしてもよい。このようにすれば、
初期動作設定中フラグFがONであることをCPU11
が検知してプロセスカートリッジ20の初期設定動作を
開始する。その結果、画像形成装置100を据え付けた
後、2回目以降にプロセスカートリッジ20のみを新品
に交換した場合にも、確実にプロセスカートリッジ20
の初期設定動作を完了できる。
【0047】(変形例)図5は、実施の形態1の変形例
に係る画像形成装置の初期設定動作を示すフローチャー
トである。この画像形成装置100'は、電源投入ある
いはドア105を開閉した後に、画像形成装置100'
の新品プロセスカートリッジ検知手段30がプロセスカ
ートリッジ20を検知した場合に、NVRAM14内の
初期動作設定中フラグFをONにセットするものであ
る。
【0048】工場出荷後の画像形成装置100'を使用
するときには、これを使用場所に据え付けて新品のプロ
セスカートリッジ20を画像形成装置100'に取り付
ける。次に、画像形成装置100'の主電源を投入、あ
るいはドア105の開閉があったか否かを判断し(ステ
ップS101')、いずれか一方があった場合には、次
のステップS102'へ進む。新品のプロセスカートリ
ッジ20が画像形成装置100'の新品プロセスカート
リッジ検知手段30によって検知されると(ステップS
102':Yes)、ベースエンジンボード101に搭
載されたCPU11に検知信号が入力される。すると、
CPU11はNVRAM14中の初期設定動作中フラグ
FをONにセットする(ステップS103')。
【0049】次に、CPU11からの指令によって、プ
ロセスカートリッジ20のプロセス部によって、トナー
を現像剤に補給しながら現像剤攪拌等の初期設定動作が
実行される(ステップS104')。そして、トナー濃
度が適切になるまでトナーを現像剤に補給して初期設定
動作が終了する。初期設定動作が正常に終了したら(ス
テップS105':Yes)、NVRAM14内に格納
される初期設定動作中フラグFをOFFにして(ステッ
プS106')、画像形成装置100'の設置後における
プロセスカートリッジ20の初期設定動作が終了する。
プロセスカートリッジ20の初期設定動作が正常に終了
しない場合には、初期設定動作中フラグFはONのまま
維持される(ステップS107')。
【0050】プロセスカートリッジ20の初期設定動作
中に停電等によって画像形成装置100'の電源が切れ
たり、画像形成装置100'のドア105が開けられた
りした場合には、初期設定動作は中断する。この発明に
おいては、初期設定動作の中断があると、プロセスカー
トリッジ20の初期設定動作は正常に終了していないと
判断されるので、初期設定動作中フラグFはONのまま
維持される。中断が解消した場合には(ステップS10
8')、再びCPU11がNVRAM14の初期設定動
作中フラグFの情報を読み取って、CPU11はプロセ
スカートリッジ20の初期設定動作を実行させる指令を
発する(ステップS109')。これにより、初期設定
動作の中断が解消した後、再び初期設定動作を開始す
る。
【0051】このような構成により、本発明に係る画像
形成装置100'においては、何らかの原因で新品のプ
ロセスカートリッジ20取り付け後における初期設定動
作が中断した場合であっても初期設定動作を再開させ
る。そして、確実に新品のプロセスカートリッジ20取
り付け時における初期設定動作を実行し、新品の画像形
成装置100の使用を開始したときから所望の画像品質
を得ることができる。
【0052】また、本発明は、モノクロの画像形成装置
のみならずカラーの画像形成装置に対しても適用でき
る。図6は、カラーの画像形成装置の概要を示す説明図
である。同図に示すように、一般にカラー複写機やカラ
ープリンタのようなカラーの画像形成装置は、C(Cya
n)、M(Magenta)、Y(Yellow)、K(Black)の計
4個のプロセスカートリッジ20c、20m、20y、
20kを必要とする。
【0053】カラーの画像形成装置100cに備えられ
るベースエンジンボード101に搭載されたNVRAM
14には、予め初期設定動作中フラグFがONに設定さ
れて格納されている。上述したように、初期設定動作中
フラグFはプロセスカートリッジ20c〜20kの初期
設定動作が正常に完了するまでONのまま維持される。
これにより、新品のプロセスカートリッジの初期設定動
作が中断した場合であっても、初期設定動作を再開し
て、確実に新品のプロセスカートリッジ20取り付け時
における初期設定動作を実行させることができ、新品の
画像形成装置100cの使用を開始したときから所望の
画像品質を得ることができる。
【0054】4種類のプロセスカートリッジ20c〜2
0kは、同時に初期設定動作を実行してもよいし、順番
に初期設定動作を実行してもよい。初期設定動作を同時
に実行させる場合には、初期設定動作中フラグFを一種
類とし、初期設定動作の中断が発生したら、すべてのプ
ロセスカートリッジ20c〜20kの初期設定動作を最
初から再開するようにすることが好ましい。
【0055】また、4種類のプロセスカートリッジ20
c〜20kの初期設定動作を順番に実行する場合には、
各プロセスカートリッジ20c〜20kに対応して4種
類の初期設定動作中フラグFc、Fm、Fy、Fkを用
意して、各プロセスカートリッジ20c〜20k毎の初
期設定動作を管理することが好ましい。このようにすれ
ば、初期設定動作が正常に終了したプロセスカートリッ
ジ20c〜20kの初期設定動作中フラグはOFFにさ
れるので、正常に初期設定動作が終了しなかったプロセ
スカートリッジのみを再開の対象とすることができる。
その結果、初期設定動作の再開時には、初期設定動作が
正常に終了したプロセスカートリッジの初期設定動作が
不要になるので、効率的に初期設定動作を完了させるこ
とができる。
【0056】以上、本発明の実施の形態1及びその変形
例に係る画像形成装置について説明したが、ここで説明
した本発明の構成は、以下の実施の形態においても適宜
適用できる。
【0057】(実施の形態2)図7は、本発明の実施の
形態2に係る画像形成装置の初期設定動作を示すフロー
チャートである。この画像形成装置100aは、上記実
施の形態1に係る画像形成装置100と略同一の構成で
あるが、さらにプロセスカートリッジ20の初期設定動
作の進行履歴を初期設定動作履歴記憶部に残し、この進
行履歴に基づいて初期設定動作が中断したところから再
び初期設定動作を開始する点が異なる。その他の構成は
実施の形態1と同様なので、同一の構成要素には同一の
符号を付する。なお、画像形成装置100aは、実施の
形態1に係る画像形成装置100、100'(図1参
照)と同様の構成なので、その説明を省略する。
【0058】画像形成装置100aのベースエンジンボ
ード101(図1、図2参照)に搭載されたNVRAM
14は初期設定動作履歴記憶部としても使用される。工
場出荷時、すなわち新品のプロセスカートリッジ20を
取り付ける前には、NVRAM14内に複数の初期設定
動作中フラグF1〜Fnが予めONに設定されている
(ステップS201)。そして、本発明に係る画像形成
装置100aにおいては、プロセスカートリッジ20の
初期設定動作の進行状況に応じて、複数の初期設定動作
中フラグF1〜Fnのうち、所定数だけOFFにされ、
残りの初期設定動作中フラグはONのまま維持される。
なお、この初期設定動作中フラグはONかOFFであ
り、ONである初期設定動作フラグの個数によって初期
設定動作の進行状況を判定するが、初期設定動作中フラ
グは初期設定動作に含まれる各動作に対して個別に識別
できるものを予めNVRAM14に格納してもよい。後
者の例としては、例えば、攪拌工程を(0001)、電
圧設定工程を(0010)といったフラグコードとして
表す方法がある。
【0059】工場出荷後の画像形成装置100aを使用
するときには、これを使用場所に据え付けて新品のプロ
セスカートリッジ20を画像形成装置100aに取り付
ける。次に、画像形成装置100の主電源を投入、ある
いはドア105の開閉があったか否かを判断し(ステッ
プS202)、いずれか一方があった場合には、画像形
成装置100aのベースエンジンボード101に搭載さ
れたCPU11がNVRAM14の情報を読み取る(ス
テップS203)。
【0060】NVRAM14に格納されているすべての
初期設定動作中フラグF1〜Fnは、画像形成装置10
0aの出荷前に予めONに設定されている。したがっ
て、CPU11は、プロセスカートリッジ20の初期設
定動作を、プロセスカートリッジ20の駆動部を含めた
プロセス部に実行させるための指令を発する(同ステッ
プS203)。この指令を受けて、前記プロセス部が駆
動され、トナーを現像剤に補給しながら現像剤攪拌等の
初期設定動作を実行する(ステップS204)。
【0061】プロセスカートリッジ20の初期設定動作
の進行状況に応じて、NVRAM14内に格納される複
数の初期設定動作中フラグF1〜FnがOFFにされる
(ステップS205)。そして、初期設定動作が正常に
終了した場合には(ステップS206:Yes)、複数
の初期設定動作中フラグF1〜FnがすべてOFFにな
る(ステップS207)。なお、初期設定動作中フラグ
をコード情報によって表した場合には、初期設定動作の
終了に応じて、それぞれの初期設定動作に対応するフラ
グコードを(0000)にリセットする。
【0062】ここで、停電やオペレータの過誤により画
像形成装置100aの電源が切れた場合等にはプロセス
カートリッジ20の初期設定動作が中断する。本発明に
係るこの画像形成装置100aにおいては、プロセスカ
ートリッジ20の初期設定動作の進行状況に応じて複数
の初期設定動作中フラグF1〜FnがOFFにされて、
残りの初期設定動作中フラグはONのまま維持される
(ステップS208)。このため、中断が解消した場合
には(ステップS209:Yes)、CPU11がNV
RAM14に格納されたON状態の初期設定動作中フラ
グ情報を取得し(ステップS203)、その数から初期
設定動作がどこまで進行したかを判別できる。
【0063】これにより、初期設定動作は中断した所か
ら再開することができる。その結果、確実に新品のプロ
セスカートリッジ20取り付け時における初期設定動作
を実行することができるとともに、初期設定動作を初め
から再開しなくてもよいので、中断後の初期設定動作に
要する時間を短縮できる。なお、実施の形態2に係る本
発明の構成は、実施の形態1で説明した変形例に対して
も適用できることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る画
像形成装置(請求項1)では、新品のプロセスカートリ
ッジが画像形成装置に取り付けられた後、あるいはプロ
セスカートリッジの初期設定動作中に当該動作が実行さ
れることを示す初期設定動作中フラグを初期設定動作未
了状態にセットするようにした。これにより、停電や画
像形成装置のドア開閉等によってプロセスカートリッジ
の初期設定動作が中断した場合でも、確実に新品のプロ
セスカートリッジ取り付け、あるいは交換後における初
期設定動作を実行し、画像不良を抑制することができ
る。
【0065】また、この発明に係る画像形成装置(請求
項2)では、初期設定動作中フラグを任意に設定できる
初期設定動作中フラグ設定部を備えたので、停電や画像
形成装置のドア開閉等によってプロセスカートリッジの
初期設定動作が中断した場合でも、確実に新品のプロセ
スカートリッジ取り付け、あるいは交換後における初期
設定動作を実行し、画像不良を抑制することができる。
【0066】また、この発明に係る画像形成装置(請求
項3)では、新品のプロセスカートリッジが取り付けら
れる前に前記初期設定動作中フラグを予め初期設定動作
未了状態に設定し、プロセスカートリッジの初期設定動
作が正常に終了するまでは前記初期設定動作中フラグを
初期設定動作未了状態に維持するようにした。これによ
り、画像形成装置の着荷時にプロセスカートリッジを組
み込んで初期設定動作を実行する場合において、プロセ
スカートリッジ側の新品検知手段に異常があっても、確
実にプロセスカートリッジ交換後の初期設定動作を実行
することができる。また、停電や画像形成装置のドア開
閉等によってプロセスカートリッジの初期設定動作が中
断した場合でも、確実に新品のプロセスカートリッジ取
り付け、あるいは交換後における初期設定動作を実行
し、画像不良を抑制することができる。
【0067】また、この発明に係る画像形成装置(請求
項4)では、新品の画像形成装置が出荷された後におけ
る2回目以降の新品のプロセスカートリッジが交換後に
おいては、初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状
態に設定して初期設定動作中フラグ設定部に格納するよ
うにした。これにより、画像形成装置の出荷後2回目以
降に新品のプロセスカートリッジを交換した場合におい
て初期設定動作の中断があっても、確実に新品のプロセ
スカートリッジの初期設定動作を実行し、画像不良を抑
制することができる。
【0068】また、この発明に係る画像形成装置(請求
項5)では、初期設定動作の進行履歴を格納するプロセ
スカートリッジの初期設定動作履歴記憶部を有し、初期
設定動作の進行履歴に基づいて初期設定動作が中断した
ところから再び上記初期設定動作を開始するようにし
た。これにより、初期設定動作の再開時においては、初
期設定動作を最初から開始しなくてもよいので、中断後
の初期設定動作に要する時間を短縮できる。
【0069】また、この発明に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法(請求項6)では、新品のプロセ
スカートリッジが画像形成装置に取り付けられた後、あ
るいはプロセスカートリッジの初期設定動作中に当該動
作が実行されることを示す初期設定動作中フラグを初期
設定動作未了状態にセットする工程を含むようにした。
これにより、停電や画像形成装置のドア開閉等によって
プロセスカートリッジの初期設定動作が中断した場合で
も、確実に新品のプロセスカートリッジ取り付け、ある
いは交換後における初期設定動作を実行し、画像不良を
抑制することができる。また、このプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法を実行させるプロセスカートリッ
ジの初期設定動作プログラムにより、コンピュータを利
用して前述のプロセスカートリッジの初期設定動作方法
を実現できる(請求項9)。
【0070】また、この発明に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法(請求項7)では、新品のプロセ
スカートリッジが取り付けられる前に前記初期設定動作
中フラグを予め初期設定動作未了状態に設定し、プロセ
スカートリッジの初期設定動作が正常に終了するまでは
前記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に維
持する工程を含むようにした。これにより、画像形成装
置の着荷時にプロセスカートリッジを組み込んで初期設
定動作を実行する場合には、プロセスカートリッジ側の
新品検知手段に異常があっても、確実にプロセスカート
リッジ交換後の初期設定動作を実行することができる。
また、停電や画像形成装置のドア開閉等によってプロセ
スカートリッジの初期設定動作が中断した場合でも、確
実に新品のプロセスカートリッジ取り付け、あるいは交
換後における初期設定動作を実行し、画像不良を抑制す
ることができる。また、このプロセスカートリッジの初
期設定動作方法を実行させるプロセスカートリッジの初
期設定動作プログラムにより、コンピュータを利用して
前述のプロセスカートリッジの初期設定動作方法を実現
できる(請求項10)。
【0071】また、この発明に係るプロセスカートリッ
ジの初期設定動作方法(請求項8)では、プロセスカー
トリッジの初期設定動作の進行履歴を記憶し、当該進行
履歴に基づいて初期設定動作が中断したところから再び
上記初期設定動作を開始するようにした。これにより、
初期設定動作の再開時においては、初期設定動作を最初
から開始しなくてもよいので、中断後の初期設定動作に
要する時間を短縮できる。また、このプロセスカートリ
ッジの初期設定動作方法を実行させるプロセスカートリ
ッジの初期設定動作プログラムにより、コンピュータを
利用して前述のプロセスカートリッジの初期設定動作方
法を実現できる(請求項11)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の構
成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置が備
えるベースエンジンボードを示す説明図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置に備えられるプロセ
スカートリッジの検知機構を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の初
期設定動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の変形例に係る画像形成装置の初
期設定動作を示すフローチャートである。
【図6】カラーの画像形成装置の概要を示す説明図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の初
期設定動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 CPU 12 ROM 13 RAM 14 NVRAM 20、20c、20m、20y、20k プロセスカー
トリッジ 25 ギヤカム 25t 凸部 30 新品プロセスカートリッジ検知手段 32 フィラー 32c 爪 34 新品検知センサ 100、100'、100a、100c 画像形成装置 101 ベースエンジンボード 105 ドア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA26 DA27 DA32 DA34 DE03 DE04 DE07 DE10 EB04 EC06 ED08 ED10 EE01 EE04 EE07 EE08 EE10 EF01 EF09 EF17 EK05 EK09 HB13 HB14 HB15 HB17 ZA07 2H171 FA02 FA03 GA01 GA31 JA07 JA23 JA29 JA49 JA50 KA05 KA16 KA23 KA30 LA03 LA08 LA10 MA07 QA04 QB32 QB38

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新品のプロセスカートリッジが取り付け
    られたことを検知する新品プロセスカートリッジ検知手
    段と、 前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が完了
    したか否かを判断するために設定される初期設定動作中
    フラグを格納するための初期設定動作中フラグ設定部と
    を有し、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられた後、
    前記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に設
    定して前記初期設定動作中フラグ設定部に格納するとと
    もに、前記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初
    期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持し、
    さらに前記初期設定動作が正常に終了したときには前記
    初期設定動作中フラグを初期設定動作完了状態に設定す
    ることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 さらに、上記初期設定動作中フラグ設定
    部は、上記初期設定動作中フラグを任意に設定できるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 新品のプロセスカートリッジが取り付け
    られたことを検知する新品プロセスカートリッジ検知手
    段と、 前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が完了
    したか否かを判断するために設定される初期設定動作中
    フラグを任意に設定し、且つ格納する初期設定動作中フ
    ラグ設定部とを有し、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられる前に
    前記初期設定動作中フラグを予め初期設定動作未了状態
    に設定して前記初期設定動作中フラグ設定部に格納する
    とともに、前記新品のプロセスカートリッジが取り付け
    られ且つ主電源が投入されたときには前記プロセスカー
    トリッジの初期設定動作を実行し、さらに前記初期設定
    動作が正常に終了するまでは前記初期設定動作中フラグ
    を初期設定動作未了状態に維持するとともに、前記初期
    設定動作が正常に終了したときには前記初期設定動作中
    フラグを初期設定動作完了状態に設定することを特徴と
    する画像形成装置。
  4. 【請求項4】 さらに、出荷後2回目以降に上記新品の
    プロセスカートリッジが取り付けられた後においては、
    上記初期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に設
    定して上記初期設定動作中フラグ設定部に格納するとと
    もに、上記初期設定動作が正常に終了するまでは上記初
    期設定動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持し、
    さらに上記初期設定動作が正常に終了したときには上記
    初期設定動作中フラグを初期設定動作完了状態に設定す
    ることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 さらに、上記初期設定動作の進行履歴を
    格納する初期設定動作履歴記憶部を有し、 当該初期設定動作履歴記憶部に格納された上記初期設定
    動作の進行履歴に基づいて上記初期設定動作が中断した
    ところから再び上記初期設定動作を開始することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 新品のプロセスカートリッジを画像形成
    装置に取り付ける工程と、 前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が完了
    したか否かを判断するために設定される初期設定動作中
    フラグを初期設定動作未了状態に設定する工程と、 前記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定
    動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持する工程
    と、 前記初期設定動作が正常に終了したときには前記初期設
    定動作中フラグを初期設定動作完了状態に設定する工程
    と、 を有することを特徴とするプロセスカートリッジの初期
    設定動作方法。
  7. 【請求項7】 新品のプロセスカートリッジを画像形成
    装置に取り付ける工程と、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられる前
    に、前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が
    完了したか否かを判断するために設定される初期設定動
    作中フラグを予め初期設定動作未了状態に設定する工程
    と、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられ且つ主
    電源が投入されたときに前記プロセスカートリッジの初
    期設定動作を実行する工程と、 前記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定
    動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持する工程
    と、 を有することを特徴とするプロセスカートリッジの初期
    設定動作方法。
  8. 【請求項8】 さらに、初期設定動作中フラグを初期設
    定動作未了状態に設定した後に上記初期設定動作が中断
    した場合には、上記初期設定動作の進行履歴に基づいて
    上記初期設定動作が中断したところから再び上記初期設
    定動作を開始する工程を含むことを特徴とする請求項6
    又は7に記載のプロセスカートリッジの初期設定動作方
    法。
  9. 【請求項9】 新品のプロセスカートリッジを画像形成
    装置に取り付ける手順と、 前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が完了
    したか否かを判断するために設定される初期設定動作中
    フラグを初期設定動作未了状態に設定する手順と、 前記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定
    動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持する手順
    と、 前記初期設定動作が正常に終了したときには前記初期設
    定動作中フラグを初期設定動作完了状態に設定する手順
    と、 をコンピュータに実行させることを特徴とするプロセス
    カートリッジの初期設定動作プログラム。
  10. 【請求項10】 新品のプロセスカートリッジを画像形
    成装置に取り付ける手順と、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられる前
    に、前記新品のプロセスカートリッジの初期設定動作が
    完了したか否かを判断するために設定される初期設定動
    作中フラグを予め初期設定動作未了状態に設定する手順
    と、 前記新品のプロセスカートリッジが取り付けられ且つ主
    電源が投入されたときに前記プロセスカートリッジの初
    期設定動作を実行する手順と、 前記初期設定動作が正常に終了するまでは前記初期設定
    動作中フラグを初期設定動作未了状態に維持する手順
    と、 をコンピュータに実行させることを特徴とするプロセス
    カートリッジの初期設定動作プログラム。
  11. 【請求項11】 さらに、初期設定動作中フラグを初期
    設定動作未了状態に設定した後に上記初期設定動作が中
    断した場合には、上記初期設定動作の進行履歴に基づい
    て上記初期設定動作が中断したところから再び上記初期
    設定動作を開始する手順を含むことを特徴とする請求項
    9又は10に記載のプロセスカートリッジの初期設定動
    作プログラム。
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