JP2010240909A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所要の動作を実行するための各種設定項目の変更が可能な画像形成装置であった、設定項目の変更に伴う装置の再起動処理を、ユーザーへの負担を軽減するとともに他の動作の障害とならないように、確実に実行することのできる画像形成装置等を提供する。
【解決手段】変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置が、前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行手段とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置が、前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行手段とを有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、所要の動作を実行するための各種設定項目の変更が可能な画像形成装置等に関し、特に、設定項目の変更に伴う装置の再起動処理を、ユーザーへの負担を軽減するとともに他の動作の障害とならないように、確実に実行することのできる画像形成装置等に関する。
プリンターなどの画像形成装置では、一般に、使用される環境やユーザーの要望に合った動作を実行するために、動作条件等の設定内容を項目毎に変更できるようになっている。その設定項目には、例えば、その装置が接続されるネットワーク環境に関するもの、印刷媒体の仕様など画像形成動作に関するもの等がある。かかる設定項目の変更操作は、通常、装置に設けられている操作パネルから実行されるか、あるいは、装置に接続されるホスト装置などリモートから実行される。
また、上記設定項目の中には、ほかの種々の動作条件や設定内容に影響を及ぼすものがあり、かかる設定項目が変更された場合には、その変更を正しく他にも反映させるため、装置の再起動が必要となる。
従来装置においては、このように装置の再起動を必要とする設定項目が変更された場合、その再起動をユーザーが手動で行わなくてはいけないものがあった。すなわち、ユーザーがその装置の電源をオフとして、その後、再びオンとする操作が必要であった。
また、設定項目の変更がなされた直後に強制的に再起動動作を実行する従来装置もあった。
さらに、下記特許文献1では、稼働率確保のため再起動を伴わずに設定変更を有効にする技術が開示されている。
また、関連技術として、システム障害の際に自動で再起動を行う技術もある。
しかしながら、必ず再起動を行わなくてはならない設定項目が変更された場合においては、上述した従来の装置では問題があった。
再起動がユーザーに委ねられる場合においては、ユーザーがマニュアル等でそのことを認知して実行しなくてはならず、ユーザーへの負担が大きかった。また、特に、リモートから設定変更がなされた場合には再起動がなされずに放置され、変更内容が反映されない場合もある。また、操作が分からないユーザーが装置メーカーへ問い合わせるケースも増え、メーカーの負担も大きかった。
また、設定変更直後に強制的に再起動を行う装置では、画像形成動作の途中であっても再起動動作に入ってしまうので、ユーザーから要求された処理を損なう虞があった。
そこで、本発明の目的は、所要の動作を実行するための各種設定項目の変更が可能な画像形成装置であった、設定項目の変更に伴う装置の再起動処理を、ユーザーへの負担を軽減するとともに他の動作の障害とならないように、確実に実行することのできる画像形成装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置が、前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行手段とを有する、ことである。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記再起動処理実行手段は、前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が無い場合には前記再起動を行なわないと判断し、前記未完了のジョブが無い場合には、前記再起動を行ってもよいと判断し、前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば前記再起動を行ってもよいと判断し、前記記憶手段がなければ前記再起動を行わないと判断する、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記再起動を行ってもよいと判断した場合に、一定時間、前記再起動を実行しない、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記再起動処理実行手段は、前記再起動を実行する前に、ジョブを受け付けない状態とする、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば、前記再起動の前に、前記未処理のジョブのデータを当該記憶手段に記憶する、ことを特徴とする。
また、上記の発明において、好ましい態様は、前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば、当該記憶手段に当該データを記憶する容量があるか否かをチェックし、その容量がない場合には前記再起動を実行しない、ことを特徴とする。
更にまた、上記の発明において、好ましい態様は、前記判断手段が、前記再起動が必要であると判断した場合に、前記再起動が必要である旨をユーザーに報知する、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置の制御方法が、前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断工程と、前記判断工程において再起動が必要であると判断された場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行工程とを有する、ことである。
上記の目的を達成するために、本発明のさらに別の側面は、変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置の制御プログラムが、前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断工程と、前記判断工程において再起動が必要であると判断された場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行工程とを、前記画像形成装置の制御装置に実行させる、ことである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した画像形成装置であるプリンターの実施の形態例に係る構成図である。図1に示すプリンター2が本発明を適用したプリンターであり、再起動を必要とする設定項目が変更された際に、未処理ジョブの有無、エラー発生の有無に基づいて再起動に係る処理を実行し、ユーザーへの負担を軽減するとともに他の動作の障害とならないように、確実に変更内容を反映させようとするものである。
本プリンター2は、図1に示すように、ネットワーク3を介してホストコンピューター1などと接続される。ホストコンピューター1は、プリンター2に印刷要求を行うホスト装置の一つであり、例えば、パーソナルコンピューター等で構成される。ホストコンピューター1には、プリンター2用のドライバーやユーティリティが備えられ、ユーザーは、そのユーティリティを用いてプリンター2の設定項目の内容を変更することができる。また、印刷要求時には、ドライバーが制御コマンドと印刷対象画像の画像データを含む印刷データを生成してプリンター2へ送信する。
プリンター2は、図1に示すように、コントローラー部21、印刷実行部22及び操作部30等で構成されるプリンターであり、ここでは、一例としてレーザープリンターである。
コントローラー部21は、前記ホストコンピューター1からの印刷要求を受けて印刷実行部22に印刷指示を出す処理などを司り、図1に示すように、I/F23、CPU24、RAM25、ROM26、NVRAM27、HDD28及びエンジンI/F29等を備える。
I/F23は、ホストコンピューター1から送信される前記印刷データを受信する部分である。
CPU24は、コントローラー部21において行われる各種処理を制御する部分であるが、ホストコンピューター1から印刷要求を受けた際には、受信した印刷データに含まれる画像データに所定の画像処理を施してビットマップデータ(イメージデータ)を生成する処理、前記印刷データに含まれる制御コマンドを解釈して印刷実行部22に対して適切な印刷処理を指示する処理等を司る。
また、CPU24は、操作部30を制御する機能も司り、当該操作部30またはホストコンピューター1から設定内容の変更要求を受けた場合には、設定値の変更処理を実行する。本CPU24は、再起動を必要とする設定項目について変更処理を行った際のプリンター2の再起動に係る処理も司るが、当該処理に特徴があり、その具体的な内容については後述する。なお、CPU24が実行する処理は、主にROM26に記憶されたプログラムに従って行われるものである。
RAM25は、受信した印刷データ、各処理後の画像データ等を一時的に格納するメモリであり、前述した各色のビットマップデータ(イメージデータ)等を格納する。
ROM26は、CPU24が実行する各処理のプログラム等を格納するメモリである。ここには、後述する属性テーブル260が収められ、上述した再起動を必要とする設定項目であるか否かは、当該テーブルに収められた情報に基づいて判断される。
また、NVRAM27は、不揮発性のメモリであり、プリンター2の電源をOFFにした際にも残しておきたい各種の設定情報(各設定項目に対して設定されている設定値)や履歴情報を記憶している。
HDD28は、記憶しておきたい印刷データ等を格納するハードディスクドライブであり、種々の情報を記憶可能であるが、上述した設定値の変更に伴う再起動がなされる際に未完了の印刷ジョブがあれば、そのデータをここにスプールする。
次に、エンジンI/F29は、印刷実行部22で印刷を実行する際に、所定のタイミングで前述したRAM25に格納されているビットマップデータを読み出し、それらに所定の処理を施した後に印刷実行部22側に引き渡す、処理を行う。当該エンジンI/F29での処理では、圧縮されたビットマップデータの解凍、スクリーン処理等がなされ、処理後の出力データが印刷実行部22へ転送される。なお、エンジンI/F29は、具体的には、ASICで構成される。
次に、印刷実行部22は、図示していないが、メカコンと印刷機構から構成され、印刷機構には、図示していないが、感光体ドラム、帯電ユニット、露光ユニット、現像装置、転写ユニット等が備えられる。印刷実行時には、帯電ユニットにより感光体ドラムを帯電し、露光ユニットが内蔵するレーザーやLEDアレイなどの光源からのビームを帯電された感光体ドラムに照射して静電気による潜像を形成する。その後、現像材(トナー)を収容するトナーカートリッジを備える現像装置により、潜像が現像材による像に現像され、転写ユニットによって現像されたトナー像が紙などの印刷媒体に転写され、定着ユニットにより定着されて、プリンター2外に排出される。
また、操作部30は、プリンター2側におけるユーザーインターフェースを構成する部分であり、液晶ディスプレイなどの表示パネルや操作ボタン等が備えられる。上述した設定項目の内容をユーザーが変更する場合には、当該操作部30を用いて行うことができる。また、上述した設定変更時の再起動に関する情報がこの表示パネルに表示される。
図2は、プリンター2のコントローラー部21の機能構成図である。図2に示す機能構成は、正確にはコントローラー部21のエンジンI/F29を除く部分に相当し、主に、前述したCPU24の動作によって実行される機能が示されている。
データ受信部200は、図1に示すネットワーク3を介して送信されるデータ、ケーブルで接続された装置から送信されるデータ、装着されたリムーバブルメモリからのデータ等を受信する部分である。データ解析部201は、データ受信部200が受信した印刷ジョブを処理して、前述したビットマップデータ(イメージデータ)を生成するまでの処理を実行する。また、データ印刷部204は、データ解析部201が生成したビットマップデータを読み出して印刷処理を行う際に上記エンジンI/F29を制御する。パネル制御部205は、上述した操作部30の制御を実行する部分である。
また、本プリンター2の特徴である、設定変更時の再起動を含む処理は、主に、データ解析部201の設定変更部202及び再起動処理部203によって行われる。
以上説明したような構成を有する本プリンター2では、前述の通り、プリンター2に設定されている設定内容を変更する際の処理に特徴があり、以下、当該処理の内容を順次説明する。
まず、ユーザーがプリンター2の操作部30から設定変更を行う場合の処理について説明する。図3は、当該処理の手順を例示したフローチャートである。かかる処理は、主に、上述した設定変更部202によって行われる。
ユーザーが所定の設定項目についてその設定値を変更する場合には、操作部30の操作ボタンを操作して、表示パネルに設定項目が表示されるように、すなわち、設定画面が表示されるように要求する。CPU24は、当該設定画面の表示要求を受けて(ステップS1)、設定画面を操作部30の表示パネルに表示させる(ステップS2)。
ユーザーが、表示された設定画面において所定の設定項目について設定値の変更操作を行った場合には、CPU24は、その要求を受信し(ステップS3の「設定値変更」)、設定値の変更処理を実行する(ステップS4)。具体的のは、NVRAM27に記憶されている、変更操作を受けた設定項目の設定値を今回入力(選択)された値に更新する。
その後、CPU24は、今回設定値を変更した項目がプリンター2の再起動を必要とするものであるか否かを判断する(ステップS5)。すなわち、変更した設定値が反映された動作を実行するために再起動が必要であるか否かをチェックする。具体的には、ROM26に格納される前記属性テーブル260にその情報が含まれているので、当該テーブルを参照して判断する。
図4は、属性テーブル260の一部を例示した図である。図4に示すように、属性テーブル260は、各「設定項目」に対して各種の属性情報を定めたテーブルであり、属性情報の一つの属性項目として「要再起動」という項目が設けられている。当該「要再起動」は、その設定項目の設定値が変更された場合にプリンター2の再起動を必要とすることを示すものであり、図中において「*」の値が示される項目は再起動が必要であることを示し、対応する値が空白である項目は再起動が必要でないことを示している。図4に示す例では、例えば、通信に係る「IPアドレス」や「受信バッファサイズ」の設定項目が変更された場合には再起動が必要であり、印刷動作に係る「用紙サイズ」や「用紙タイプ」の設定項目が変更された場合には再起動が必要でない、ことが示されている。
このような属性テーブル260を参照して、今回変更された設定項目が再起動を要しないものであると判断した場合には(ステップS5のNo)、処理が、再び、ステップS3に移行する。
一方、今回変更された設定項目が再起動を必要とするものであると判断した場合には(ステップS5のYes)、CPU24は、「要再起動ワーニング」なるものを発生させる(ステップS6)。「要再起動ワーニング」は、設定内容が変更されて再起動が必要であることを示すワーニングであり、再起動が必要である状態であることがRAM25等に記憶される。例えば、このことを示すフラグのようなものが保持される。当該「要再起動ワーニング」は、後述する再起動に関する処理に用いられる。
次に、CPU24は、「再起動確認フラグ」なるものを立てる(ステップS7)。この「再起動確認フラグ」は、今回設定変更された設定値を有効にするために再起動が必要である旨をユーザーに報知し、直ぐに再起動するか否かの選択をユーザーに促す画面を表示するためのものである。具体的には、RAM25等に当該フラグが保持される。当該処理後、再び、ステップS3に移行する。
ステップS3に戻った後、ユーザーが引き続き他の設定項目について設定値の変更操作を行うこともでき、その場合には、前述の通り、ステップS4からの処理が同様に行われる。一方、ユーザーが設定変更操作を終了し、当該設定画面からぬける操作を行った場合には、当該操作を受けて、CPU24は、設定画面から脱出し(ステップS3の「設定画面脱出」)、前述した「再起動確認フラグ」が保持されているか否かをチェックする(ステップS8)。
そして、「再起動確認フラグ」が保持されていなければ(ステップS8のNo)、CPU24は、オンライン画面に戻る指示を操作部30に出し、表示パネルは、オンライン画面を表示する(ステップS12)。
一方、「再起動確認フラグ」が保持されていれば(ステップS8のYes)、CPU24は、再起動確認画面を表示するように操作部30に指示する(ステップS9)。当該指示に従って、表示パネルに再起動確認画面が表示され、CPU24は、前述した「再起動確認フラグ」を消す。
図5は、再起動確認画面の一例を示した図である。図5に例示したように、再起動確認画面では、表示パネルに、再起動が必要である旨がユーザーに示され、直ぐに再起動を「する」か「しない」の選択がユーザーに促される。また、「する」の選択肢には、未印刷(未完了)のデータが消去される旨の情報が提供される。図5の例では、「する」が選択された場合を示している。
当該画面に対して、ユーザーが「しない」を選択した場合には、CPU24は、その操作を受けて(ステップS10の「しない」)、オンライン画面に戻る指示を操作部30に出し、表示パネルは、オンライン画面を表示する(ステップS12)。
一方、当該画面に対して、ユーザーが「する」を選択した場合には、CPU24は、その操作を受けて(ステップS10の「する」)、プリンター2の再起動を指示し、再起動の処理が実行される(ステップS11)。すなわち、プリンター2の電源がオフにされてその後オンにされる場合と同様の処理がなされる。当該処理により、今回変更された設定値が反映された状態となる。
一方、今回、再起動の選択で「しない」とされて、ステップS12に移行した場合には、前述した「要再起動ワーニング」が保持されたまま、今回変更された設定値が反映されていない状態となる。
次に、ユーザーがホストコンピューター1から設定変更を行う場合の処理について説明する。図6は、当該処理の手順を例示したフローチャートである。かかる処理は、主に、上述した設定変更部202によって行われる。
前述したように、ホストコンピューター1には、プリンター2の設定内容を変更するためのユーティリティが備えられているので、ユーザーは、当該ユーティリティを用いて、所定の設定項目について設定値の変更操作を行う。当該変更操作の内容は、設定値変更要求としてプリンター2へ送信される。そして、当該要求は、プリンター2のCPU24によって受信され(ステップS21)、CPU24は、ステップS4の場合と同様に、設定値の変更処理を実行する(ステップS22)。
その後、CPU24は、ステップS5の場合と同様に、今回設定値を変更した項目がプリンター2の再起動を必要とするものであるか否かを判断する(ステップS23)。すなわち、変更した設定値が反映された動作を実行するために再起動が必要であるか否かをチェックする。
今回変更された設定項目が再起動を必要とするものであると判断した場合には(ステップS23のYes)、CPU24は、「要再起動ワーニング」を、ステップS6の場合と同様に発生させる(ステップS24)。そして、当該設定値変更処理が終了する。この場合には、再起動処理がなされていないので、「要再起動ワーニング」が保持されたまま、今回変更された設定値が反映されていない状態となる。
一方、今回変更された設定項目が再起動を必要とするものでないと判断した場合には(ステップS23のNo)、当該設定値変更処理が終了する。
次に、保持される「要再起動ワーニング」に基づいてプリンター2が自動で行う再起動に係る処理について説明する。図7は、当該処理の手順を例示したフローチャートである。当該処理は、主に、再起動処理部203によって実行される。
まず、CPU24は、前述した「要再起動ワーニング」が立っているか否か、すなわち、保持されているか否かをチェックし(ステップS31)、「要再起動ワーニング」が立っている場合には(ステップS31のYes)、「未完了ジョブがあり、かつ、エラーが発生していない」という条件を満たしているかチェックする(ステップS32)。すなわち、既に受け付けた印刷ジョブが処理中であり、その時点でエラーによって中断していない、という状態であるか否かを確認する。
その結果、上記条件を満たしていれば(ステップS32のYes)、すなわち、処理中のジョブがありエラーでその処理が止まっていなければ、カウントダウン値なるものをリセットして(ステップS33)、処理がステップS31へ戻る。すなわち、この時点で直ぐに再起動処理を行わない。なお、カウントダウン値とは、後述する再起動を実行すると判断した場合に、実際にその処理を開始するまでの猶予時間であり、その初期値は例えば30秒に設定される。上記リセットにより当該カウントダウン値はこの初期値にされる。
このように、処理中の印刷ジョブがあり、エラーでその処理が止まらない場合には、上述の処理(S31、S32のYes、S33)が繰り返され、再起動が実行されないので、当該印刷ジョブがそのまま完了する。
また、ステップS31において、「要再起動ワーニング」が立っている場合には、設定変更を有効にするために再起動が必要である旨をユーザーに報知するため、操作部30の表示パネルにそのためのメッセージを表示する。図8は、表示パネルに表示するメッセージの例を示した図である。図8の(a)が上記再起動が必要である旨を知らせるメッセージの例である。
一方、ステップS32において、上述した条件が満たされない場合には(ステップS34のNo)、未完了ジョブがなければ(ステップS34のNo)、再起動を実行してもよいと判断し、処理がステップS36に移行する。一方、未完了ジョブがあれば(ステップS34のYes)、当該未完了ジョブのデータを保持する記憶手段、ここではHDD28が備えられていれる場合には(ステップS35のYes)、やはり、再起動を実行してもよいと判断し、処理がステップS36に移行する。
ただし、当該記憶手段が備えられていない場合には(ステップS35のNo)、処理がステップS31に戻る。かかる場合には、再起動の実行により受信された未完了ジョブのデータが消去されてしまうので、再起動を行わず、発生されているエラーが解消されて当該ジョブが正常に処理されるなど、未完了ジョブが適切に処理されるのを待つことになる。
処理がステップS36に移行した場合には、すなわち、再起動を実行してもよいと判断した場合には、前述したカウントダウン値が初期値から0になるまで処理の開始を待つ。言い換えれば、再起動開始を上記初期値の時間(例えば、30秒間)猶予する。
具体的には、所定の時間間隔で、その時間間隔分のカウントダウン値の減少更新(ステップS36)、その時点のカウントダウン値の表示(ステップS37)、カウントダウン値が0になったか否かのチェック(ステップS38)を繰り返し実行する。その際、カウントダウン値が0になっていない場合(ステップS38のNo)には、処理がステップS31に戻る。したがって、再起動の開始を待つ間に、新たな印刷ジョブを受信したり、発生していたエラーが解消されて未完了ジョブの処理が再開されたような場合には、開始しようとした再起動がキャンセルされてカウントダウン値がリセットされる(ステップS32のYes、ステップS33)。
また、上記カウントダウン値の表示(S37)では、図8の(b)に示すようなメッセージを表示パネルに表示する。例えば、カウントダウン値の初期値が30秒で、20秒経過した後の当該表示では、「あと10秒後に再起動します」と表示される。
このようにして、猶予時間が経過し、カウントダウン値が0になった場合(ステップS38のYes)には、まず、CPU24は、受信のI/Fをロックする(ステップS39)。すなわち、前述したデータ受信部200が受け付ける各種印刷データ(印刷ジョブ)を受け付けないようにする。これは、これから実行する再起動により受け付けたユーザーのデータを壊してしまうことになるからである。
その後、CPU24は、未完了ジョブがある場合に(ステップS40のYes)そのデータを保持しておく処理を行う(ステップS41)。具体的には、未完了ジョブの処理が完了していないページについて、前述したビットマップデータ(イメージデータ)を生成してHDD28に格納する。
このようにデータのスプールが終了したら、あるいは、未完了ジョブがない場合に(ステップS40のNo)、CPU24は、プリンター2の再起動を実行するように指示を出す(ステップS42)。当該指示により、プリンター2の再起動処理が実行され、その結果、当該再起動の起因となった設定変更が反映された状態となる。
なお、上述したHDD28への未完了ジョブのスプール(S41)において、上記ビットマップデータを格納できる容量がHDD28にない場合には、再起動をせずに、処理がステップS31に戻る。この場合、HDD28の容量不足により再起動ができない旨のメッセージを表示パネルに表示するようにしてもよい。このようにして処理がS31に戻った場合には、発生されているエラーが解消されて当該ジョブが正常に処理されるなど未完了ジョブが適切に処理される、または、HDD28に十分な容量が確保される、のを待つことになる。したがって、かかる場合にも再起動によってユーザーの印刷ジョブを壊してしまうことがない。
なお、図7に基づいて説明した上記再起動に係る処理では、再起動をしてもよいと判断した後カウントダウン値を用いて実際の処理に入るまで猶予時間を設けたが、この猶予時間を設けずに上記判断後直ぐに処理を開始するようにしてもよい。具体的には、図7のステップS36に移行する場合に、ステップS36、S37、及びS38を行わずに、直ぐに、ステップS39に移行するようにする。また、ステップS32のYesとなった場合にも、ステップS33を行わずにステップS31に戻るようにする。すなわち、図7において、点線で示される部分を省略する。
次に、上記再起動の処理が実行された後の処理について説明する。図9は、当該処理の手順を例示したフローチャートである。再起動後、CPU24は、HDD28にステップS41でスプールした未完了ジョブのデータあるか否かをチェックする(ステップS51)。
その結果、データがあれば(ステップS51のYes)、CPU24は、スプールされている未完了ジョブのデータを読み出し(ステップS52)、RAM25に保持する。その後、CPU24は、当該未完了ジョブについて印刷再開の指示を出す(ステップS53)。当該指示により、当該ジョブの残りのページについて、ビットマップデータが保持された状態以降の処理が再開され、当該ジョブについての印刷処理が完了する。
上記指示の後、CPU24は、操作部30の表示パネルをReady画面とするように指示を出す(ステップS54)。
一方、ステップS51において、スプールデータがない場合には(ステップS51のNo)、CPU24は、操作部30の表示パネルをReady画面とするように指示を出す(ステップS54)。
以上説明したように、本プリンター2では、再起動処理を必要とする設定内容の変更処理がなされた場合に、未完了のジョブの有無、エラーの有無に関する情報に基づいて再起動に関する処理を実行する。そして、エラーがなく受信したジョブの処理中である場合には再起動処理を実行せず、当該印刷処理の完了を待つ。また、未完了のジョブがない場合、あるいは、未完了のジョブがあるがエラーで処理が止まっており且つ当該ジョブのデータをスプールする記憶手段が備えられている場合には、再起動を行ってよいと判断して処理を実行する。
したがって、本プリンター2のこれらの特徴により、ユーザーからの印刷ジョブを損なうことなく、かつ、ユーザーに手間をかけずに、再起動処理を行なうことができ、設定変更を確実に反映されることができるようになる。
また、再起動をしてもよいと判断した場合に、処理の開始までに一定の猶予時間を設けてもよく、この場合には、いきなり再起動が開始されてユーザーが驚いてしまうといったことを防止することができる。
また、本プリンター2では、再起動をしてもよいと判断した場合に、新たなジョブの受信が止められるため、ユーザーから送信された印刷ジョブを無駄にしてしまうことを防止することもできる。
また、未完了ジョブがあるときに再起動をしてもよいと判断した場合には、当該ジョブのスプールすべきデータを、格納できる容量があるか否かをチェックし、その容量が確保できない場合には再起動を行わないようにしてもよく、これによってもユーザーからの印刷ジョブを損なうことを防止できる。
さらに、本プリンター2では、設定変更で再起動が必要になったこと、直ぐに再起動を行うと印刷データが消去される虞があること、自動的に再起動が実行されるまでの時間、等がユーザーに報知されるので、ユーザービリティの高い装置が提供される。
また、再起動によりスプールされた印刷ジョブが再開されるので、やはり、ユーザーからの印刷ジョブを損なうことがなく、また、利便性の高い装置を提供することができる。
本実施の形態例では、本発明を適用した画像形成装置がプリンターであったが、本発明は複写機等にも適用することができる。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
1 ホストコンピューター、 2 プリンター、 3 ネットワーク、 21 コントローラー部、 22 印刷実行部、 23 I/F、 24 CPU(判断手段、再起動処理実行手段)、 25 RAM、 26 ROM、 27 NVRAM、 28 HDD、 29 エンジンI/F、 30 操作部、 200 データ受信部、 201 データ解析部、 202 設定変更部(判断手段)、 203 再起動処理部(再起動処理実行手段)、 204 データ印刷部、 205 パネル制御部、 260 属性テーブル
Claims (9)
- 変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置であって、
前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行手段とを有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1において、
前記再起動処理実行手段は、前記判断手段が再起動が必要であると判断した場合に、
前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が無い場合には前記再起動を行なわないと判断し、
前記未完了のジョブが無い場合には、前記再起動を行ってもよいと判断し、
前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば前記再起動を行ってもよいと判断し、前記記憶手段がなければ前記再起動を行わないと判断する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2において、
前記再起動を行ってもよいと判断した場合に、一定時間、前記再起動を実行しない
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、
前記再起動処理実行手段は、前記再起動を実行する前に、ジョブを受け付けない状態とする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2あるいは請求項3において、
前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば、前記再起動の前に、前記未処理のジョブのデータを当該記憶手段に記憶する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2、請求項3、あるいは、請求項5において、
前記未完了のジョブが有り、かつ、前記エラーの発生が有る場合において、前記未完了のジョブのデータを記憶する記憶手段があれば、当該記憶手段に当該データを記憶する容量があるか否かをチェックし、その容量がない場合には前記再起動を実行しない
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかにおいて、
前記判断手段が、前記再起動が必要であると判断した場合に、
前記再起動が必要である旨をユーザーに報知する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置の制御方法であって、
前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程において再起動が必要であると判断された場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行工程とを有する
ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 変更可能に記憶する設定内容に従って処理を実行する画像形成装置の制御プログラムであって、
前記設定内容が変更された際に、当該変更を有効にするために前記画像形成装置の再起動が必要であるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程において再起動が必要であると判断された場合に、未完了ジョブの有無及びエラー発生の有無に基づいて、前記再起動に関する処理を実行する再起動処理実行工程とを、前記画像形成装置の制御装置に実行させる
ことを特徴とする制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009090209A JP2010240909A (ja) | 2009-04-02 | 2009-04-02 | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009090209A JP2010240909A (ja) | 2009-04-02 | 2009-04-02 | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び制御プログラム |
Publications (1)
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ID=43094526
Family Applications (1)
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JP2009090209A Pending JP2010240909A (ja) | 2009-04-02 | 2009-04-02 | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び制御プログラム |
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JP (1) | JP2010240909A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013129119A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Seiko I Infotech Inc | 画像形成装置 |
JP2015231693A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-24 | キヤノン株式会社 | 情報処理装置、その制御方法とプログラム |
JP2016081163A (ja) * | 2014-10-14 | 2016-05-16 | キヤノン株式会社 | 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム |
JP2018077913A (ja) * | 2018-02-05 | 2018-05-17 | キヤノン株式会社 | 電子機器及びその制御方法、並びにプログラム |
US11061625B2 (en) | 2013-11-29 | 2021-07-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Information processing apparatus requiring selective user interaction for import of settings, method of controlling the same, and storage medium |
-
2009
- 2009-04-02 JP JP2009090209A patent/JP2010240909A/ja active Pending
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