JP2003241319A - 印画装置 - Google Patents

印画装置

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JP2003241319A
JP2003241319A JP2002039238A JP2002039238A JP2003241319A JP 2003241319 A JP2003241319 A JP 2003241319A JP 2002039238 A JP2002039238 A JP 2002039238A JP 2002039238 A JP2002039238 A JP 2002039238A JP 2003241319 A JP2003241319 A JP 2003241319A
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photosensitive material
card
exposure
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JP2002039238A
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English (en)
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Masako Matsuda
雅子 松田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印画しようとする画像を容易に確認すること
ができ、しかも、簡素な構成で、かつ、低消費電力の印
画装置を提供する。 【解決手段】 印画装置1を、外部から画像データを取
り込むためのカードインターフェースと、上記画像デー
タを記憶するためのフラッシュROMと、上記画像デー
タに基づいて画像を表示するための表示パネルユニット
とを備えるディスプレイカード4と組み合わせて用い、
上記表示パネルユニットの光で感光材Sを露光すること
により画像を形成する。それに加えて、ディスプレイカ
ード4を、感光材Sと対向する位置で着脱可能に支持す
るカードスロット部2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
等のディスプレイの光で感光材を露光することにより画
像を形成する印画装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学レンズにより形成した被写体
像を電気信号に変換し、画像データとして記録する電子
スチルカメラ(ディジタルカメラ)が各種提供されてい
る。このような電子カメラは、感光フィルム上に被写体
像を記録する在来の銀塩カメラに較べ、撮影した画像デ
ータをコンピュータ上でそのまま利用したり、あるいは
様々なデータ処理により画像を容易に加工できる等の利
便性を有する。
【0003】また、スケジュール・住所録等の個人情報
を管理する電子手帳や、パーソナル・コンピュータとの
データ交換が可能な携帯型の各種の情報端末装置(いわ
ゆるモバイル端末等)が提供されているが、このような
端末機器においてもメモリ容量の増大やCPUの高速化
に伴い、画像情報が頻繁に取り扱われるようになった。
【0004】電子スチルカメラは、一般に、屋外や外出
先において液晶ファインダ上に記録した画像データを画
像として表示させて画像データを確認することができる
ようになっているが、液晶ファインダ上の画像をその場
で印画することはできない。電子スチルカメラで撮影し
た画像データを印画する場合、一般に、電子カメラに取
り付けられた、撮影画像データを記憶するための画像メ
モリ(通常、着脱可能に接続されたカード型やスティッ
ク型のフラッシュメモリ)からパーソナル・コンピュー
タに画像データを一旦取り込んでから、プリンタに出力
して印画する。
【0005】一方、パーソナル・コンピュータを介さず
電子スチルカメラの画像メモリから直接的に画像データ
を取り込んで印画することが可能な専用プリンタ(いわ
ゆるフォトプリンタ)も提供されてはいる。しかし、こ
の専用プリンタは使用電力が大きく、また構造的に小型
化することが難しいことから、携帯に耐え得るものは未
だ提供されていないのが現状である。
【0006】そこで、電子スチルカメラなどの携帯可能
な電子機器に対し、携帯性を損なうことなく、印画装置
(露光装置)を内蔵させた電子機器が、特開2001−
45342号公報に開示されている。
【0007】上記電子機器は、表示開口を有するハウジ
ングと、画像データを記録する静止画用メモリと、静止
画用メモリ内の画像データを読み出して静止画を表示す
る液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイの裏面側に感
光材料を保持する感光材料保持手段と、液晶ディスプレ
イの表示光を感光材料に導く光ファイバアレイとを備
え、ハウジングの表示開口を通じて液晶ディスプレイの
表示画像を観察できると共に、液晶ディスプレイへの表
示情報をインスタントフィルムに写しこむことができる
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
公報には、静止画用メモリを電子機器本体から着脱可能
とすることは開示されていない。
【0009】上記静止画用メモリが着脱不可能なもので
あれば、以下の不都合が生じる。すなわち、上記静止画
用メモリが着脱不可能であれば、別の電子スチルカメラ
で撮影した画像のデータ等のような外部の電子機器で得
られた画像データを電子機器に取り込んで印画すること
が難しい。データ通信ケーブルを用いて画像データを電
子機器に取り込むことも考えられるが、屋外や外出先で
このような作業を行うのは不便である。また、屋外や外
出先において電子スチルカメラを複数の人が共用した場
合、各人が画像データを自宅に持ち帰ることができな
い。
【0010】また、仮に上記静止画用メモリが着脱可能
であったとしても、以下の不都合が生じる。すなわち、
上記静止画用メモリは、内容を表示する機能を備えてい
ないので、電子機器本体から取り外すと、内容を確認す
ることが不可能である。
【0011】そのため、例えば、或る人が、屋外や外出
先において電子スチルカメラを他の人から借りて撮影し
た後、電子スチルカメラを返却し、静止画用メモリだけ
を自宅に持ち帰る場合などのように、静止画用メモリだ
けを持ち運ぶ場合に、屋外や外出先において静止画用メ
モリの内容を確認することができない。また、例えば、
使用者が、画像データを記憶した静止画用メモリを多数
所有している場合には、どの静止画用メモリにどのよう
な画像データが記憶されているのかを確認するために
は、静止画用メモリを電子機器本体に対して着脱する作
業を何度も繰り返すことが必要となり、確認作業に手間
がかかる。
【0012】さらに、上記従来の印画装置では、表示開
口と感光材との間に液晶ディスプレイが配置されている
ので、液晶ディスプレイを表示開口から観察できるよう
にするために、液晶ディスプレイを両面で表示可能な構
造、あるいは液晶ディスプレイを反転可能な構造である
ことが必須である。具体的には、液晶ディスプレイを両
面で表示可能な構造を採用する場合、特開2001−4
5342号公報の図1および図4に示されているよう
に、液晶ディスプレイの両面側に配置した2枚のシャッ
タ(液晶ディスプレイから感光材料への光の透過および
遮断を可能とするフィルム側シャッタ、および露光中液
晶ディスプレイの表示面側を覆って外部光の侵入を遮断
する表示側シャッタ)と、露光時と表示時とでシャッタ
の開閉を切り替えるシャッタ開閉機構とが必須となる。
また、液晶ディスプレイを反転可能な構造を採用する場
合、特開2001−45342号公報の図8に示されて
いるように、液晶ディスプレイを取り付ける円筒状の筐
体と、この筐体を回転駆動する回転駆動装置とが必須と
なる。その結果、いずれの場合においても、構成が複雑
であると共に、シャッタ開閉機構や回転駆動装置の消費
電力のために消費電力量が大きいという問題を生じてい
る。
【0013】本発明は、上記従来の問題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、印画しようとする画像を容易
に確認することができ、しかも、簡素な構成で、かつ、
低消費電力の印画装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の印画装置は、上
記の課題を解決するために、外部から画像データを取り
込むためのインターフェースと、上記画像データを記憶
するための画像メモリと、上記画像データに基づいて画
像を表示するための表示部とを備える表示カードと組み
合わせて用い、上記表示部の光で感光材を露光すること
により画像を形成する印画装置であって、上記表示カー
ドを、感光材と対向する位置で着脱可能に支持するカー
ド支持部を備えることを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、画像メモリに記憶され
た画像データに基づいて画像を表示する表示部を備える
表示カードを着脱できるようにしたので、表示カードを
装着する前に、他の電子機器に接続することなしに、表
示カードの表示部上で印画しようとする画像を、いつで
もどこでも容易に確認することができる。
【0016】そのため、例えば、或る人が、屋外や外出
先において電子スチルカメラを他の人から借りて撮影
し、得られた画像データを表示カードの画像メモリにイ
ンターフェースを介して取り込んだ後、電子スチルカメ
ラを返却し、表示カードだけを自宅に持ち帰る場合など
のように、表示カードだけを持ち運ぶ場合に、屋外や外
出先で画像メモリの内容を確認することができる。ま
た、例えば、使用者が、画像データを記憶した表示カー
ドを多数所有している場合にも、どの表示カードにどの
ような画像データが記憶されているのかを容易に確認す
ることができる。
【0017】また、上記構成によれば、外部の電子機器
とのインターフェースを備える表示カードを着脱できる
ので、電子スチルカメラ等の外部の電子機器で得られた
画像データを表示カードに取り込んで印画することが容
易である。また、上記構成によれば、例えば、屋外や外
出先において電子スチルカメラを複数の人が共用した場
合であっても、各人が自分の表示カードに画像データを
取り込めば、各人が画像データを自宅に持ち帰ることが
できる。また、表示カードだけを持ち運べばよいので、
携帯性も良い。
【0018】また、上記構成によれば、表示カードを着
脱できるので、画像メモリの容量や表示部の表示能力
(表示色数や解像度)、付加機能(画像編集機能や無線
通信機能等)の有無等が異なる種々の表示カードに対応
できる。
【0019】さらに、上記構成によれば、表示カードを
着脱できるようにしたので、表示部の画像を見ることが
できるようにするために、表示部を両面で表示可能な構
造あるいは表示部を反転可能な構造にする必要がない。
そのため、前記従来の印画装置のように、シャッタおよ
びシャッタ開閉機構、あるいは円筒状の筐体および回転
駆動装置が必要ない。それゆえ、前記従来の印画装置と
比較して、構成が簡素であると共に、シャッタ開閉機構
や回転駆動装置の消費電力の分だけ消費電力を低減する
ことができる。
【0020】上記画像メモリは、1回のみ書き込み可能
なものであってもよいが、繰り返し使用できるように、
書き換え可能なメモリであることが好ましい。また、書
き換え可能な画像メモリとしては、揮発性メモリを用い
てもよいが、画像データの消失を防止するために、書き
換え可能な不揮発性メモリを用いることが好ましい。
【0021】書き換え可能な不揮発性メモリとしては、
例えば、フラッシュROM(Read-Only Memory)(フラッ
シュメモリ;フラッシュEEPROM(Electrocally Er
asable Propgrammable Read-Only Memory))、強誘電性
メモリ、磁気的ランダムアクセスメモリ(Magnetic Ran
dom Access Memory;MRAM)、相変化メモリ、不揮
発性SRAM(Static Random Access Memory)等を用い
ることができる。
【0022】また、上記画像メモリは、1枚の画像に関
する画像データ(1つの画像ファイル)のみを記憶でき
るものであってもよいが、複数枚の画像に関する画像デ
ータ(複数の画像ファイル)を記憶できるものであるこ
とがより好ましい。また、上記画像メモリが複数枚の画
像に関する画像データを記憶できるものである場合、上
記表示カードは、表示する画像を選択するための選択手
段、例えば、透明タブレットやボタン等を備えているこ
とがより好ましい。
【0023】上記表示部は、フラットパネルディスプレ
イと呼ばれる平板状のディスプレイであればよいが、薄
型で低消費電力であることから、液晶ディスプレイある
いはエレクトロルミネセンス(ElectroLuminescent;以
下、ELと記す)ディスプレイであることが好ましい。
【0024】また、液晶ディスプレイとしては、コント
ラストや応答速度、画質等が良好であることから、薄膜
トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、TFTと
記す)をスイッチング素子に用いたTFT方式のアクテ
ィブマトリクス液晶ディスプレイが好ましい。さらに、
TFT方式のアクティブマトリクス液晶ディスプレイの
中でも、結晶粒界シリコン(Continuous Grain Silico
n;以下、CGSと略記する)を活性層とするTFT
(CGSTFT)をスイッチング素子および液晶ドライ
バに用いたCGS TFT方式のアクティブマトリクス
液晶ディスプレイが特に好ましい。
【0025】本発明の印画装置は、感光材の露光時に
は、表示カードを単独で使用した時に表示部に表示され
る画像を反転した画像が表示部に表示されるように表示
部を制御する表示反転手段をさらに備えることが好まし
い。
【0026】本発明の印画装置では、表示カードの表示
部に表示された画像を感光材上に転写するので、画像デ
ータに対応した正立画像(反転していない画像)を感光
材上に印画するためには、正立画像を反転した画像(鏡
像)を表示部に表示させる必要がある。
【0027】したがって、もし表示カードを単独で使用
した時と露光時とで同じ向きの画像を表示部に表示させ
る構成であれば、表示カードを単独で使用した時には、
正立画像を反転した画像(鏡像)が表示部に表示され
る。そのため、このような構成では、使用者が感光材上
に形成される画像を正確に把握することができない。
【0028】これに対し、上記構成では、表示反転手段
を備えることにより、感光材の露光時には、表示カード
を単独で使用した時に表示部に表示される画像を反転し
た画像が表示部に表示される。そのため、表示カードを
単独で使用した時に、画像データに対応した正立画像を
表示部に表示させることができる。その結果、使用者が
感光材上に形成される画像を正確に把握することができ
る。
【0029】なお、本願明細書において、「画像を反転
する」とは、画像をその鏡像にすることを指すものとす
る。
【0030】また、本発明の印画装置は、光源を含む表
示部を備える表示カードと組み合わせて用いるものであ
り、表示カードを単独で使用した時の表示部の光量より
も露光時における表示部の光量が増大するように、上記
光源の光量を制御する光源制御手段がさらに備えられて
いることが好ましい。
【0031】表示カードを単独で使用した時の表示部の
光は、人間の目で見易いように光量が最適化されている
ので、一般に、感光材を露光するための光としては比較
的弱いものである。そのため、この表示光をそのまま露
光に使用すると、露光に長時間を要したり、十分に露光
が行えず、感光材上に正常な画像を形成できなくなった
りするおそれがある。
【0032】これに対し、上記構成では、上記光源制御
手段を備えたことで、露光時における表示部の光量が、
表示カードを単独で使用した時の表示部の光量よりも増
大するので、十分な光量で露光を行える。それゆえ、短
時間でかつ確実に感光材上に画像を形成できる。
【0033】なお、光源を含む表示部としては、例え
ば、透過型液晶ディスプレイや半透過型液晶ディスプレ
イ等のような、光変調素子(液晶等)と光源とを組み合
わせたディスプレイ;ELディスプレイ等のような多数
の発光素子(光源)を用いて表示を行う発光型ディスプ
レイ等が挙げられる。
【0034】上記構成において、上記光源を含む表示部
として、バックライトを含む透過型または半透過型の液
晶ディスプレイを採用した場合、上記表示カードが、外
部からバックライトに電力を供給するための入力端子を
備え、上記光量制御手段が、表示カードを単独で使用し
た時の表示部の光量よりも露光時における表示部の光量
が増大するように上記バックライトに電力を供給する電
源と、上記電源から供給された電力を入力端子へ出力す
るための出力端子とを含んでいることが好ましい。これ
により、表示カードに内蔵した蓄電池等の電源が出力電
圧の低いものであっても、露光時に十分な電力を供給す
ることができる。その結果、表示カードに出力電圧の高
い電源を内蔵させることなく、良好な品質の画像を速や
かに形成することができる。
【0035】また、本発明の印画装置は、画素と画素と
の間に遮光部を有する表示部を備える表示カードと組み
合わせて用いるものであり、感光材の露光を開始した
後、感光材の露光を終了するまでに、上記感光材表面に
おいて(上記表示カードによる)露光位置が移動するよ
うに表示カードおよび感光材の少なくとも一方を移動さ
せる移動手段がさらに備えられ、上記移動手段は、感光
材の露光を開始した時点における遮光部が投影された領
域(非露光領域)まで画素の投影像が移動するように上
記移動を行うものであることが好ましい。
【0036】上記構成によれば、感光材の露光を開始し
た後、感光材の露光を終了するまでに、表示部の遮光部
に対応する非露光領域まで画素の投影像を移動させるの
で、表示部の遮光部に対応した非露光領域を消去でき、
良好な画質を得ることができる。
【0037】移動距離は、隣接する画素間の距離(中心
間距離;以下、画素ピッチと称する)の半分であること
が好ましい。これにより、1回目の露光時における遮光
部に対応する非露光領域の中心に、2回目の露光時にお
ける露光領域の中心が位置し、遮光部に対応する非露光
領域を効果的に消去でき、特に良好な画質を得ることが
できる。
【0038】上記移動手段が備えられた構成において
は、上記移動終了後における画素の階調値を、その周囲
に既に形成されているドット(画素の投影像)に対応す
る複数の画素の階調値を用いた補間演算により求めた値
とする補間手段をさらに備えることが好ましい。これに
より、実質的な解像度を2倍にすることができ、画質を
向上できる。
【0039】また、上記移動手段を備える構成では、上
記移動手段は、少なくとも、感光材の露光を開始した後
の所定期間、および感光材の露光を終了する前の所定期
間は、表示カードおよび感光材を停止させるものであ
り、上記移動を行う間、感光材の露光を中断する露光停
止手段がさらに備えられていることが好ましい。
【0040】上記構成によれば、上記移動を行う間、感
光材の露光が中断されるので、感光材上に形成されるド
ットが帯状に繋がって滲み(カラー画像の場合、色彩の
滲み)が生じることを回避できる。その結果、画質をよ
り一層向上することができる。なお、上記所定時間は、
露光に十分な時間であればよい。
【0041】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図8に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0042】本実施形態に係る印画装置は、ディスプレ
イカード(表示カード)と組み合わせて用いるものであ
る。
【0043】まず、ディスプレイカードについて、図5
および図6に基づいて詳細に説明する。
【0044】ディスプレイカードは、携帯可能なサイズ
のカード型筐体内に、外部の電子機器とのインターフェ
ースと、写真や文字、図形等の画像データを記憶するた
めの画像メモリと、上記画像データに基づいて画像を表
示するための表示部とを備えるものである。上記カード
型筐体は、例えば、パーソナル・コンピュータ・メモリ
・カード国際協会(Personal Computer Memory Card In
ternational Association;以下、PCMCIAと記
す)および日本電子工業振興協会(JEIDA)が共同
で規格化した「PCカードスタンダード(PC Card Stan
dard)」のタイプI(厚さ10.5mm)あるいはタイ
プII(厚さ5mm)に準拠した名刺サイズであることが
好ましい。これにより、多くの電子機器が備えるPCカ
ードスロットに挿入可能となる。
【0045】図5に示すように、ディスプレイカード
(液晶表示シートディスプレイ)4は、CPU(中央演
算処理装置)21、画像メモリとしてのフラッシュRO
M(Read-Only Memory)22、RAM(Random Access Mem
ory)23、無線インターフェース(以下、無線I/Fと
称する)24、カードインターフェース(以下、カード
I/Fと称する)25、および表示部としての表示パネ
ルユニット26、電池33、および走査方向反転部(表
示反転手段)34を備えている。
【0046】フラッシュROM22は、各種制御動作の
ためのプログラムを記憶するとともに、画像データおよ
び特定の所有者のみに使用を許可するための使用者ID
番号(使用者の識別情報)を記憶可能となっている。即
ち、フラッシュROM22は、プログラム格納領域、画
像格納領域およびID格納領域を有する。
【0047】上記プログラムとしては、具体的には、オ
ペレーティング・システム(OS)、複数枚の画像を1
枚ずつあるいは所定枚数ずつ切り替えながら表示するこ
とが可能な画像ビューワプログラム、後述する透明タブ
レット30を用いた入力操作により画像データを編集す
ることが可能な画像編集プログラム、無線I/F24に
よる無線通信のための無線通信プログラム、特定の所有
者のみに使用を許可するためのセキュリティプログラム
等が記憶されている。
【0048】CPU21は、フラッシュROM22に記
憶されているプログラムに基づいて各種制御動作を行
う。RAM23は、CPU21が各種制御動作を行う場
合のプログラム実行領域および作業領域となる。
【0049】無線I/F24は、ディスプレイカード4
が無線通信を行うためのIEEE(米国電気電子技術者
協会)802.11や”Bluetooth”等のイン
ターフェースである。これにより、ディスプレイカード
4は、電子スチルカメラ等の他の電子機器と無線通信が
可能となっている。
【0050】カードI/F25は、後述する印画装置1
のカードスロット部2(図1参照)や他の電子機器のカ
ードスロットと接続して、これらとデータ通信を行うと
共に、これらから電力の供給を受けるためのインターフ
ェースである。カードI/F25は、具体的には、電子
スチルカメラ、パーソナル・コンピュータ、携帯電話、
情報端末装置、PDA(Personal Digital Assistant
s)等の画像データを出力しうる電子機器と接続して電
子機器から画像データを取り込むことができるようにな
っていると共に、後述する印画装置1のカードスロット
部2(図1参照)と接続して印画装置1に対して信号の
授受を行うことができるようになっており、しかも、電
子機器の電源や、後述する印画装置1の電源7(図1お
よび図4参照)から電力の供給を受けることができるよ
うになっている。カードI/F25は、多種の電子機器
のカードスロットと接続可能なように、前記の「PCカ
ードスタンダード」などの標準規格のインターフェース
であることが好ましい。
【0051】カードI/F25は、カード側端子(ディ
スプレイ側コネクタ部)35を備えている。カード側端
子35は、後述する印画装置1の装置側端子8(図1お
よび図4参照)や、他の外部の画像データ出力装置(例
えば電子スチルカメラ)が備えるカードスロットの端子
に対して着脱可能に接続しうるものである。カード側端
子35は、例えばカードI/F25が「PCカードスタ
ンダード」インターフェースである場合、PCMCIA
規格に準拠した68ピンのPCMCIAメスコネクタで
ある。
【0052】このようにして、ディスプレイカード4
は、カードI/F25により、外部の電子機器と着脱可
能に接続して外部の電子機器から画像データを取り込む
ことが可能となっている。
【0053】表示パネルユニット26は、フラッシュR
OM22に記憶された画像データに基づいて画像を表示
するものである。本実施形態では、表示パネルユニット
26は、カラー液晶ディスプレイである。表示パネルユ
ニット26は、画像の色を忠実に再現できるように表示
色数の多いもの、例えば、8ビットフルカラー(167
0万色)であることがより好ましい。
【0054】表示パネルユニット26は、透過型の液晶
ディスプレイであり、図5に示すように、CGS液晶パ
ネル27、液晶モジュール28、液晶コントローラ2
9、透明タブレット30、A/D(アナログ−ディジタ
ル)変換器31、およびバックライト(光源)32を備
えている。
【0055】CGS液晶パネル27は、CGS TFT
方式のアクティブマトリクス液晶ディスプレイであり、
図6に示すように、一対のガラス基板43・44と、ガ
ラス基板43・44間に挟持された液晶層45と、表示
面側のガラス基板43における内面(ガラス基板44に
対向する面)上に形成されたカラーフィルタ(画素)4
6およびブラックマトリクス(遮光部)47と、カラー
フィルタ46およびブラックマトリクス47上に形成さ
れた共通電極41と、表示面の裏面側のガラス基板44
における内面(ガラス基板43に対向する面)上に各画
素領域毎に設けられた複数の画素電極42と、各画素電
極42に対応して設けられた複数のCGS TFT40
と、配向膜50・51間に配されたスペーサ48と、ガ
ラス基板43・44の周縁部にガラス基板43・44を
取囲むように設けられたシール部材49と、共通電極4
1および画素電極42上にそれぞれ形成された配向膜5
0および51と、ガラス基板43・44における外面
(対向する面の裏面)上にそれぞれ形成された偏光板5
2および53とを備えている。
【0056】カラーフィルタ46およびブラックマトリ
クス47は、カラー表示のためのものである。カラーフ
ィルタ46は、各画素毎に対応して1つずつ設けられ
た、複数の赤色層(以下、Rと略記する)、複数の緑色
層(以下、Gと略記する)、および複数の青色層(以
下、Bと略記する)からなっている。カラーフィルタ4
6は、一般に、樹脂材料に着色材を混合してなるフィル
ムである。
【0057】共通電極41は、酸化インジウム錫(Indi
um-Tin Oxide:以下、ITOと記す)等からなる透明な
電極であり、所定の電位、例えば接地電位に保持されて
いる。また、画素電極42は、ITO等からなる透明な
電極であり、CGS TFT40および図示しない配線
を介して液晶モジュール28に接続されている。
【0058】CGS TFT40は、図示しない配線を
通して液晶モジュール28から駆動信号が入力され、こ
の駆動信号に応じて液晶モジュール28から各画素電極
42への印加電圧のスイッチングを行うスイッチング素
子である。CGS TFT40は、CGSからなる活性
層を持つTFTである。また、CGSとは、非晶質シリ
コンを結晶化させることによって得られる結晶シリコン
である。
【0059】配向膜50・51は、スピンコート等によ
り形成されたポリイミド膜等である。配向膜50・51
は、液晶層45を配向させるためのものであり、例えば
その表面を所定方向に擦ることで配向処理がなされてい
る。また、スペーサ48は、配向膜50・51間の間隙
の厚み(セルギャップ)を所定の間隔に設定するための
ものである。また、シール部材49は、ガラス基板43
・44間を封止するためのものである。
【0060】CGS液晶パネル27は、以上のような構
成によって、液晶モジュール28からの駆動信号に応じ
て、各画素電極42への印加電圧のスイッチングが行わ
れ、これにより、共通電極41と画素電極42との間に
印加される電圧がオン/オフされる。それゆえ、液晶モ
ジュール28からの駆動信号に応じて、液晶層45にお
ける液晶分子の向きが変化し、液晶層45の偏光状態が
変化する。その結果、液晶モジュール28からの駆動信
号に応じて、CGS液晶パネル27の各画素が光透過状
態(オン状態)と光遮蔽状態(オフ状態)との間で切り
替えられる。
【0061】この表示パネルユニット26では、CGS
液晶パネル27における表示面の裏面側のガラス基板4
4上に、画像データに応じた駆動信号をCGS液晶パネ
ル27に送る液晶駆動回路等を含む液晶モジュール2
8、液晶モジュール28を制御する液晶コントローラ2
9およびA/D変換器31が、CGSによりモノリシッ
クに形成されている。
【0062】また、ディスプレイカード4を構成する他
の手段、即ちCPU21、フラッシュROM22、RA
M23、無線I/F24、およびカードI/F25は、
上記ガラス基板44上にCOG(Chip On Glass;液晶
パネルと同じガラス基板上に液晶ドライバ等を集積する
技術)により設けられている。
【0063】上記ディスプレイカード4では、安定した
高い結晶性能を有し、かつ、電子移動度が高いCGS
を、CGS液晶パネル27、液晶モジュール28、液晶
コントローラ29、およびA/D変換器31に使用して
いるので、表示処理等の処理が高速で行える。また、上
記ディスプレイカード4では、表示に関わる機能をCG
S液晶パネル27のガラス基板44上に集積化すること
ができるので、端子ピッチを狭くすることができる。こ
の集積化により、ディスプレイカード4では、超薄膜・
超軽量、高精細・高画質、かつ多機能化が実現できる。
ディスプレイカード4に上記CGS液晶パネル27を使
用する場合と、例えば、通常のアモルファスシリコン
(以下、a−Siと記す)TFT液晶パネルを使用する
場合とを比較した場合、通常のa−SiTFT液晶パネ
ルでは、液晶駆動回路がICチップなので、TAB実装
が必要である。そのため、通常のa−SiTFT液晶パ
ネルでは、端子ピッチで50μm、解像度で約150p
pi(pixel per inch)が集積化の限界である。これに
対し、ガラス基板44上に液晶駆動回路を形成できるC
GSではこのような限度に制約されることなく集積化す
ることができる。
【0064】また、表示パネルユニット26は、超低消
費電力で動作し、その消費電力は、a−SiTFT液晶
パネルに比べ、動画(映像)を表示する場合に1/3、
静止画を表示する場合に1/30となる。なお、CGS
を使用した表示装置については、例えば特開2000−
19557号公報に開示されている。
【0065】透明タブレット30は、CGS液晶パネル
27の表面に設けられ、タッチペンあるいは指によりタ
ッチすることでディスプレイカード4への入力操作を可
能とするものである。また、透明タブレット30は、使
用者が、表示パネルユニット26の画面上に表示された
アイコンやメニューの位置をタッチペンや指で押圧する
ことにより、画像ビューワプログラム上での画像の選択
等の操作を行うことができるようになっている。さら
に、透明タブレット30は、使用者が画像編集プログラ
ムを起動させ、表示パネルユニット26の画面上に表示
された画像の上にタッチペンあるいは指で文字やイラス
ト等を描くことにより、表示パネルユニット26の画面
上に表示された画像に対して手書きの文字やイラスト等
を追加することができるようになっている。このよう
に、透明タブレット30および画像編集プログラムを用
いた手書きによる画像編集機能により、画像と、その上
に書いた文字やイラスト等とを重ねて印画することが可
能になる。
【0066】透明タブレット30は、タッチ位置を検出
することができるものであればよいが、例えば、内側に
ITO等からなる透明電極を形成した1対の基板間にス
ペーサを挟持した抵抗膜方式を採用することができる。
透明タブレット30は、CGS液晶パネル27と一体型
の構成、すなわち、CGS液晶パネル27における表示
面側のガラス基板43が透明タブレット30を構成する
基板を兼ねた構成であることが好ましい。一体型の構成
としては、特開平8−234162号公報に記載されて
いる図1又は図2の構成が適当である。これらの構成の
透明タブレットは、特開平8−234162号公報の実
施例に記載の作製方法で作製することができる。
【0067】バックライト32は、カードI/F25を
介して、後述する印画装置1の電源7(図1および図4
参照)から電力の供給を受けることが可能になってい
る。そして、バックライト32は、印画装置1に接続
後、印画装置1の電源7からの電力供給により、露光に
十分な照度(光量)となるまで照度(光量)が増大す
る。バックライト32は、輝度が高い点で蛍光ランプを
用いたものが好適であるが、他のタイプのもの、例えば
有機分散形ELを用いたものでもよい。有機分散形EL
を用いると、蛍光ランプを用いたものより薄型化でき
る。バックライト32は、蛍光ランプを用いる場合、デ
ィスプレイカード4の薄型化を図るために、導光板と、
導光板の側端面に取り付けた蛍光ランプと、導光板にお
けるCGS液晶パネル27側に設けたプリズム加工拡散
シートと、導光板におけるCGS液晶パネル27側の裏
面に設けた反射シートとを備えるエッジライト方式のバ
ックライトであることが好ましい。
【0068】電池33は、表示パネルユニット26、C
PU21、フラッシュROM22、RAM23等に電力
を供給するものである。電池33は、ニッケル水素電池
等のような充電可能な二次電池であることが好ましい。
【0069】走査方向反転部34は、ディスプレイカー
ド4が印画装置1に装着(挿入)されたときに、後述す
る印画装置1の表示パネル制御回路11(図4参照)か
ら送られた指示信号に基づいて表示パネルユニット26
における走査方向を反転させるためのものである。これ
により、感光材Sの露光時には、ディスプレイカード4
を単独で使用した時に表示パネルユニット26に表示さ
れる画像を反転した画像(ディスプレイカード4単独で
の表示画像の鏡像)が表示パネルユニット26に表示さ
れ、感光されたときに、ディスプレイカード4単独での
表示画像と同じ画像を感光材S上に得ることができる。
【0070】次に、本発明に係る印画装置について、図
1ないし図4、図7、図8に基づいて説明する。なお、
図1は、ディスプレイカードを印画装置に挿入した様子
を示す斜視図であり、図面を分かり易くするために、筐
体を枠で示すと共に、送り出しローラの一部を省略して
いる。また、図2は、ディスプレイカードを挿入してい
ない印画装置を示す斜視図であり、図面の簡素化のため
に、導光板、回路基板、電源、装置側端子、およびロー
ディング機構を省略している。また、図3は、ディスプ
レイカードを印画装置に挿入した様子を示す断面図であ
り、図面の簡素化のために、回路基板、電源、およびロ
ーディング機構を省略している。また、図4は、印画装
置の回路構成を示すブロック図である。
【0071】図1ないし図4に示すように、印画装置1
は、上述したディスプレイカード4の表示光(表示パネ
ルユニット26の表示光)を感光材S上に照射すること
により、感光材Sを露光するものである。これにより、
ディスプレイカード4に表示された画像(表示パネルユ
ニット26に表示された画像)が感光材S上に結像(投
影)され、画像データに応じた画像が感光材S上に形成
される。
【0072】感光材Sとしては、撮影したその場で画像
を得ることが可能なインスタントフィルム(ポラロイド
(登録商標)フィルム)あるいは印画紙を使用すること
が望ましい。これにより、屋外や外出先であっても、即
座に感光材S上に画像を得ることができる。ただし、感
光材Sとして、別途現像処理が必要な通常の写真フィル
ム(例えば35mmネガフィルム)を用いてもよい。ま
た、本実施形態では、感光材Sは、カラー画像を形成で
きるものである。
【0073】図1ないし図4に示すように、印画装置1
は、ディスプレイカード4を、感光材Sと対向する位置
(より詳細には表示パネルユニット26が感光材Sと対
向する位置)で着脱可能(装着および取り外し可能)に
支持するカードスロット部(カード支持部)2を備えて
いる。
【0074】カードスロット部2は、図1ないし図4に
示すように、ディスプレイカード4を筐体15内部に出
し入れ可能とするために筐体15に形成されたスリット
状の開口13と、ディスプレイカード4を着脱可能に支
持するローディング機構12と、およびディスプレイカ
ード4との電気的接続のための装置側端子8とを備えて
いる。
【0075】図7は、ディスプレイカード4を、印画装
置1のカードスロット部2に挿入するときの接続部分の
様子を示している。図7に示すように、ディスプレイカ
ード4を開口13からカードスロット部2の奥まで挿入
すると、ディスプレイカード4のカード側端子35がカ
ードスロット部2の装置側端子8に当接し、カード側端
子35と装置側端子8とが電気的に接続されるようにな
っている。したがって、装置側端子8は、カード側端子
35と接続しうる端子であり、例えば、カード側端子3
5がPCMCIA規格に準拠した68ピンのメスコネク
タである場合には、PCMCIA規格に準拠した68ピ
ンのオスコネクタを用いることができる。
【0076】印画装置1は、さらに、図1ないし図4に
示すように、ディスプレイカード4の表示パネルユニッ
ト26とそれに対向する感光材Sとの間に配置された導
光板3、ディスプレイカード4の表示パネルユニット2
6と対向する位置を通過するように感光材Sを搬送する
ための搬送機構5、カードスロット部2の下方に設けら
れた回路基板6、電源(光源制御手段)7、および印画
開始ボタン16を備えている。
【0077】導光板3は、ディスプレイカード4のバッ
クライト32からの光をCGS液晶パネル27を通して
感光材S上に結像させ、感光材Sを感光させて画像を得
るためのもの(正立等倍結像手段)である。導光板3と
しては、多数本の光ファイバを二次元平面状に密着配列
した光ファイバアレイが好適である。導光板3の厚み
は、バックライト32により照射された液晶の画素が感
光材S上に表示パネルユニット26上と同じ向きで結合
して焦点の合う値である。本実施形態の印画装置1で
は、このような導光板3を通じて露光を行うことによ
り、ディスプレイカード4の表示パネルユニット26に
よる表示光の散乱を防止し、より鮮明な露出画像を得る
ことができる。
【0078】上記光ファイバアレイは、多数本の光ファ
イバを二次元平面状に密着配列し板状に形成したもので
ある。上記光ファイバアレイは、ディスプレイカード4
の表示パネルユニット26からの光を感光材S上に導く
ことが可能なものであれば良く、例えば、多数のセルフ
ォックレンズ(商品名)を密着配列したレンズアレイ
や、ガラス板内部に屈折率分布領域が二次元的に形成さ
れた板状マイクロレンズ等を使用することが可能であ
る。なお、上記レンズアレイを使用する場合には、導光
板3の厚みは、バックライト32により照射された液晶
の画素が感光材S上に表示パネルユニット26上と同じ
向きで結合して焦点が合うように設定されている。ま
た、セルフォックスレンズについては、特開平7−29
4847号公報に詳細に記載されている。
【0079】搬送機構5は、図1ないし図4に示すよう
に、予め感光材Sがロール状に巻き取られている巻取り
ローラ14と、筐体15に形成された、感光材Sを筐体
15外に取り出すための取出口(出し入れ口)18と、
感光材Sを取出口18へ送るための4つの送り出しロー
ラ20と、これら送り出しローラ20を回転駆動するロ
ーラ駆動装置19とを備えている。本実施形態の印画装
置1では、このような搬送機構5により、感光材Sを取
り替える作業を行うことなしに、複数枚の画像の印画
(露出)を行うことができると共に、印画された感光材
Sを1枚ずつ取り出すことができる。
【0080】回路基板6は、図4に示すように、装置側
端子8およびカードI/F25を介してディスプレイカ
ード4と信号を授受するためのインターフェース回路
9、感光材Sの供給を制御するための感光材供給制御回
路10、および露光を制御するための表示パネル制御回
路(表示反転手段)11を備えている。
【0081】表示パネル制御回路11は、感光材Sの露
光時には、ディスプレイカード4を単独で使用した時に
表示パネルユニット26に表示される画像を反転した画
像が表示パネルユニット26に表示されるように、走査
方向反転部34に対して走査方向の反転を指示する指示
信号を送出するようになっている。したがって、本実施
形態では、ディスプレイカード4側の走査方向反転部3
4と印画装置1側の表示パネル制御回路11とで、表示
パネルユニット26の走査方向を制御する表示反転手段
が実現されている。
【0082】表示パネル制御回路11は、感光材Sへの
露光が、表示パネルユニット26に設けられたカラーフ
ィルタ46の各色(R(赤)・G(緑)・B(青))毎
に順次(3回)、所定時間ずつ行われるように表示パネ
ルユニット26の表示を制御する。
【0083】電源7は、回路基板6およびローラ駆動装
置19へ電力を供給するものである。さらに、電源7
は、露光時に、装置側端子8およびカードI/F25を
介してバックライト32に電力を供給して表示パネルユ
ニット26の実効電圧を上昇させることで、バックライ
ト32の発光量をディスプレイカード4を単独で使用し
た時のバックライト32の光量よりもよりも増大させ
る。なお、印画装置1は、ディスプレイカード4を挿入
することにより、電源電力が上昇し、外部操作可能とな
る。
【0084】印画開始ボタン16は、使用者が露光の開
始を指示するためのものである。
【0085】次に、上記印画装置1を用いた印画の手順
について説明する。
【0086】まず、予めディスプレイカード4内のフラ
ッシュROM22に画像データを取り込んでおく。例え
ば、電子スチルカメラのカードスロットにディスプレイ
カード4を装着し、電子スチルカメラで被写体を撮影す
ることにより、複数の画像に関する画像データをカード
I/F25を介してフラッシュROM22に取り込む。
【0087】使用者が印画を行う際には、まず、ディス
プレイカード4に電源電力を投入し、画像ビューワプロ
グラムを起動させる。これにより、フラッシュROM2
2に記憶された画像データが読み出され、画像データに
応じた1枚または複数の画像が表示パネルユニット26
上に表示される。次いで、使用者は、タッチペン等を用
いて透明タブレット30を操作する(例えば、表示パネ
ルユニット26上に表示された画像切り替えボタンにタ
ッチする)ことにより、画像を切り替えて、印画しよう
とする画像データを選択する。印画しようとする画像が
表示パネルユニット26上に表示されている様子を、図
8(a)に示す。
【0088】次いで、使用者は、ディスプレイカード4
を印画装置1のカードスロット部2に挿入する。ディス
プレイカード4を挿入後、ディスプレイカード4への操
作は、印画装置1で行えるようになる。また、ディスプ
レイカード4を挿入後、ディスプレイカード4の表示パ
ネルユニット26における表示は、表示パネル制御回路
11によって制御される。ディスプレイカード4を挿入
した時には、ディスプレイカード4の表示パネルユニッ
ト26における表示は、表示パネル制御回路11による
制御で黒表示状態(消灯状態)となる。
【0089】次いで、印画開始ボタン16を押下する。
これにより、表示パネル制御回路11は、印画開始ボタ
ン16の押下操作を検出し、表示パネルユニット26を
所定時間点灯させて、表示パネルユニット26上の表示
光を利用して感光材Sを露光する。ここでは、感光材S
の露光方式は、表示パネルユニット26に設けられたカ
ラーフィルタ46の各色(R(赤)・G(緑)・B
(青))毎に順次(3回)露光を行う方式である。した
がって、表示パネル制御回路11は、まず、表示パネル
ユニット26に対し、1色の画素を所定時間点灯させ、
次に、別の1色の画素を所定時間点灯させ、最後に、残
りの1色の画素を所定時間点灯させる。また、表示パネ
ル制御回路11は、感光材Sの露光時には、ディスプレ
イカード4の走査方向反転部34に対して、表示パネル
ユニット26における走査方向をディスプレイカード4
単独使用時の方向(正立画像が表示される走査方向)か
ら反転させるよう指示する。これにより、表示パネルユ
ニット26には、図8(b)に示すように、ディスプレ
イカード4単独使用時の表示画像を反転させた画像が表
示される。また、バックライト32は電源供給を受けて
感光材Sを感光するのに十分な照度となって感光材Sを
露光し始める。
【0090】これらの結果として、ディスプレイカード
4上に表示された反転画像は、導光板3により感光材S
上にて結像し、図8(c)に示すように、正立した画像
(ディスプレイカード4単独使用時の表示画像と同じ向
きの画像)となって感光材Sを感光させる。その結果、
感光材S上には、図8(d)に示すように、感光材Sに
正立した画像(ディスプレイカード4単独使用時の表示
画像と同じ向きの画像)が形成される。
【0091】各色(R(赤)・G(緑)・B(青))の
露光終了後、ディスプレイカード4の表示パネルユニッ
ト26における表示は、表示パネル制御回路11による
制御で黒表示状態(消灯状態)となり、露光が終了す
る。
【0092】次に、感光材供給制御回路10による制御
の下で、ローラ駆動装置19が送り出しローラ20を回
転させることにより、感光材Sが取出口18から筐体1
5の外へ送り出される。
【0093】感光材Sが送り出されると、使用者は、感
光材Sにおける印画された部分を切り取ることにより、
画像1枚分の印画された感光材Sを得ることができる。
【0094】なお、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れるものではない。例えば、本実施形態の搬送機構5で
は、感光材Sを筐体15外に取り出すための取出口18
を設けていたが、取出口18を省き、銀塩フィルムのよ
うに感光材Sをカートリッジに巻取り、露光が終了した
後で、感光材Sをカートリッジごと取り出す構成として
もよい。
【0095】また、本実施形態の印画装置1では、感光
材Sの露光方式は、表示パネルユニット26に設けられ
た各色の画素(R(赤)・G(緑)・B(青))毎に順
次(3回)露光を行う方式であったが、表示パネルユニ
ット26に設けられた全色の画素(R(赤)・G(緑)
・B(青))を同時に点灯させ、1回の露光で1つの画
像を形成する方式であっても構わない。
【0096】また、本実施形態の印画装置1では、感光
材Sを搬送する搬送機構5を設けていたが、搬送機構5
に代えて、感光材Sをディスプレイカード4の表示面側
に固定する感光材支持手段を設け、使用者が1枚の印画
ごとに感光材Sを取り替える構成とすることも可能であ
る。
【0097】また、本実施形態の印画装置1では、導光
板3を設けていたが、ディスプレイカード4と感光材S
とを近接させれば、ディスプレイカード4の表示光を感
光材S上へ導くことなく露光が可能となるので、導光板
3を省くことができる。
【0098】また、本実施形態の印画装置1は、カラー
表示が可能なディスプレイカード4を用いてカラー画像
を感光材S上に形成するものであった。しかしながら、
本発明の印画装置は、カラー表示が可能なディスプレイ
カード4を用いて白黒画像を感光材S上に形成するもの
であってもよく、白黒表示のディスプレイカード4を用
いて白黒画像を感光材S上に形成するものであってもよ
い。
【0099】また、本実施形態の印画装置1は、バック
ライト32の発光量を増大させる光源制御手段として、
バックライト32に電力を供給して表示パネルユニット
26の実効電圧を上昇させる電源7を用いていたが、こ
れに限定されるものではない。例えば、バックライト3
2として蛍光管を用い、印画装置1側からパルス幅変調
を行うことにより光量を調整するようにしてもよい。
【0100】また、本実施形態では、表示反転手段がデ
ィスプレイカード4側の走査方向反転部34と印画装置
1側の表示パネル制御回路11とからなっていたが、表
示反転手段は、印画装置1側のみで実現することも可能
である。
【0101】また、本実施形態の印画装置1における付
加的な機能、例えば、手書きによる画像編集機能は、省
くことができる。手書きによる画像編集機能を省く場
合、透明タブレット30に代えて、他の入力手段、例え
ば複数のタッチスイッチを用い、画像編集プログラムを
省くことができる。また、本実施形態のディスプレイカ
ード4における付加的な機能、例えば、無線通信機能
は、省くことができる。無線通信機能を省く場合、無線
I/F24を省くことができる。
【0102】また、本実施形態のディスプレイカード4
は、また、ディスプレイカード4における表示パネルユ
ニット26は、バックライト32を備える透過型の液晶
ディスプレイであったが、表示パネルユニット26は、
バックライト32を備える半透過型の液晶ディスプレイ
や、有機ELディスプレイ等であってもよい。
【0103】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図9および図10に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1
にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一
の符号を付記し、その説明を省略する。
【0104】実施の形態1の印画装置1におけるブラッ
クマトリクス47のように、一般に、液晶ディスプレイ
には格子状の遮光部が存在するので、この遮光部により
感光材S上に格子状の非露光領域が発生し、良好な画質
が得られないことが起こりえる。
【0105】そこで、本実施形態の印画装置では、いわ
ゆる画素ずらしにより、ブラックマトリクス47に対応
する非露光領域を露光して、非露光領域を消去する構成
となっている。図9に示すように、本実施形態の印画装
置61は、画素ずらしのためにディスプレイカード4を
その表示面に平行な方向に移動させるアクチュエータ6
3と、アクチュエータ63を制御するアクチュエータ制
御回路64とをさらに備える点と、電源7が、アクチュ
エータ63およびアクチュエータ制御回路64へも電力
を供給するようになっている点と、表示パネル制御回路
11が、R、G、Bを順に感光させる合間およびディス
プレイカード4の移動中に表示パネルユニット26に黒
表示させて露光を停止させる露光停止手段としても機能
する点と、図示しない補間演算部をさらに備える点とを
除いては、実施の形態1の印画装置61と同一の構成を
備えている。
【0106】アクチュエータ63は、感光材Sの露光を
開始した時点におけるブラックマトリクス47が投影さ
れた領域まで画素の投影像が移動するように、ディスプ
レイカード4を画素ピッチの半分だけ移動させるもので
ある。したがって、アクチュエータ63は、何μmオー
ダーでディスプレイカード4を移動させることができる
ようになっている。アクチュエータ63は、図示しない
が、ローディング機構12に内蔵されている。このよう
に、アクチュエータ63をローディング機構12に内蔵
させることで、簡素な構成でディスプレイカード4の移
動を行うことができる。
【0107】なお、アクチュエータの構成と駆動方法
は、特開平10−20242号公報の段落番号〔002
1〕〔0024〕に記載されているものを採用すること
ができる。
【0108】次に、上記印画装置61を用いた印画方法
について説明する。
【0109】まず、印画開始ボタン16を押下するまで
のステップは、実施の形態1と全く同様である。次に、
上記印画装置61では、印画開始ボタン16を押下する
と、表示パネル制御回路11による制御の下で、R画
素、G画素、B画素を順に発光させる1回目の露光を行
う。これにより、図10(a)に示すように、カラーフ
ィルタ46に対応する領域AおよびCが露光される。一
方、ブラックマトリクス47に対応する領域Bは露光さ
れない。このとき、表示パネル制御回路11は、R画
素、G画素、B画素を順に発光させる合間(R、G、B
を順に感光させる合間)に、表示パネルユニット26に
黒表示させる。また、R画素、G画素、B画素を順に発
光させる間は、アクチュエータ63によるディスプレイ
カード4の移動が行われず、ディスプレイカード4は停
止している。
【0110】1回目の露光が終了すると、アクチュエー
タ制御回路64による制御の下でアクチュエータ63が
ディスプレイカード4を移動させる。ディスプレイカー
ド4の移動中は、露光を中断させ、表示パネル制御回路
11により表示パネルユニット26に黒表示させる。デ
ィスプレイカード4が画素ピッチの半分に等しい距離だ
け移動すると、アクチュエータ制御回路64による制御
の下でアクチュエータ63によるディスプレイカード4
の移動が終了され、ディスプレイカード4が停止する。
【0111】その後、表示パネル制御回路11による制
御の下で、R画素、G画素、B画素を順に発光させる2
回目の露光を行う。これにより、図10(b)に示すよ
うに、1回目の露光で露光されなかった領域Bが露光さ
れる。このときにも、表示パネル制御回路11は、R画
素、G画素、B画素を順に発光させる合間(R、G、B
を順に感光させる合間)に、表示パネルユニット26に
黒表示させる。
【0112】また、2回目の露光時における表示パネル
ユニット26の画素の階調値は、補間演算部にて、2回
目の露光時にその画素によって露光される位置の近傍に
形成されている複数のドットに対応する複数の画素の階
調値から、線形補間等の補間演算により求められる。例
えば、図10に示すように、画素ずらしの距離が画素ピ
ッチの半分である場合、2回目の露光時における表示パ
ネルユニット26の画素(図10の領域Bに対応する画
素)の階調値は、2回目の露光時にその画素によって露
光される位置の近傍に形成されている2つのドット(図
10の領域AおよびC)に対応する2つの画素の階調値
の平均を演算することにより求めればよい。なお、画像
データの解像度が表示パネルユニット26の表示解像度
より高い場合には、画像データを各画素に割り当てても
良い。
【0113】2回目の露光終了後、実施の形態1と同様
に、ディスプレイカード4の表示パネルユニット26に
おける表示が、表示パネル制御回路11による制御で黒
表示状態(消灯状態)となる。
【0114】最後に、感光材供給制御回路10による制
御の下で、ローラ駆動装置19が送り出しローラ20を
回転させることにより、感光材Sが取出口18から筐体
15の外へ送り出される。感光材Sが送り出されると、
使用者は、感光材Sにおける印画された部分を切り取る
ことにより、画像1枚分の印画された感光材Sを得るこ
とができる。
【0115】以上のように、本実施形態では、露光の際
に、初期の露光時に表示パネルユニット26のブラック
マトリクス47により露光されなかった領域が露光され
るように、ディスプレイカード4を画素ピッチの半分に
等しい距離だけ移動させて2回露光を行う。これによ
り、表示パネルユニット26のブラックマトリクス47
に対応する個所を印画することができ、ブラックマトリ
クス47に対応する格子状の非露光パターンが発生する
ことを回避できる。それゆえ、良好な画像を得ることが
できる。
【0116】また、以上のように、本実施形態では、デ
ィスプレイカード4を移動させる間、表示パネルユニッ
ト26に黒表示(消灯)させる手段(表示パネル制御回
路11)を持つ。これにより、感光後の色彩のにじみを
なくすことができる。
【0117】なお、本実施形態の印画装置61では、デ
ィスプレイカード4を移動させることで画素ずらしを行
っていたが、感光材Sを移動させることで画素ずらしを
行ってもよい。また、図10においては、露光領域同士
が重ならないようにしていたが、露光領域の端部を重ね
るようにして、各露光領域毎の境界を滑らかにすること
も可能である。
【0118】また、本実施形態の印画装置61では、R
画素、G画素、B画素を順に発光させる合間に、表示パ
ネルユニット26に黒表示させていたが、表示パネルユ
ニット26に黒表示させる代わりに、表示パネルユニッ
ト26と感光材Sとの間にシャッタを設け、R画素、G
画素、B画素を順に発光させる合間にシャッタを閉じる
ようにしてもよい。
【0119】また、上記各実施形態の印画装置(1、6
1)では、表示パネルユニット26の光で感光材Sを感
光させるので、感光材Sの感度によっては感光材Sに形
成された画像の色調が表示パネルユニット26に表示さ
れた画像の色調と異なることが起こり得る。そこで、感
光材Sの感度に応じて、感光材S上に適切な色調で画像
が再現されるよう露光条件あるいは画像データの補正を
行ってもよい。
【0120】具体的には、例えば、感光材S上に適切な
色調で画像が再現されるようR、G、Bのうち感光材S
の感光感度の低い順に表示パネルユニット26の点灯時
間が長くなるように表示パネルユニット26の表示を制
御する露光時間調整部を印画装置1に設けてもよい。さ
らに、表示パネルユニット26と感光材Sとの間にシャ
ッタを設け、これにより露光時間を制御するよう構成す
ることも可能である。
【0121】また、印画装置(1、61)にディスプレ
イカード4を挿入後、感光材Sの特性に応じて表示パネ
ルユニット26の色彩を補正する色補正機能を印画装置
(1、61)に持たせてもよい。このような色補正機能
は、例えば、露光時に、カードI/F25および装置側
端子8を介して画像データを取り込み、画像データを色
補正した上で装置側端子8およびカードI/F25を介
して表示パネルユニット26に送る画像処理回路を設け
ることで実現できる。
【0122】さらに、印画装置(1、61)にディスプ
レイカード4を挿入後、表示パネルユニット26に表示
される画像をγ補正するγ補正機能を印画装置(1、6
1)に持たせてもよい。
【0123】また、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更
が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技
術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態について
も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0124】
【発明の効果】本発明の印画装置は、以上のように、外
部から画像データを取り込むためのインターフェース
と、上記画像データを記憶するための画像メモリと、上
記画像データに基づいて画像を表示するための表示部と
を備える表示カードと組み合わせて用い、上記表示部の
光で感光材を露光することにより画像を形成する印画装
置であって、上記表示カードを、感光材と対向する位置
で着脱可能に支持するカード支持部を備える構成であ
る。
【0125】上記構成によれば、表示カードを装着する
前に、他の電子機器に接続することなしに、表示カード
の表示部上で印画しようとする画像を、いつでもどこで
も容易に確認することができる。また、上記構成によれ
ば、電子スチルカメラ等の外部の電子機器で得られた画
像データを表示カードに取り込んで印画することが容易
である。
【0126】さらに、上記構成によれば、前記従来の印
画装置のように、シャッタおよびシャッタ開閉機構、あ
るいは円筒状の筐体および回転駆動装置が必要ない。そ
れゆえ、前記従来の印画装置と比較して、構成が簡素で
あると共に、シャッタ開閉機構や回転駆動装置の消費電
力の分だけ消費電力を低減することができる。
【0127】したがって、本発明によれば、印画しよう
とする画像を容易に確認することができ、しかも、簡素
な構成で、かつ、低消費電力の印画装置を提供すること
ができる。
【0128】本発明の印画装置は、感光材の露光時に
は、表示カードを単独で使用した時に表示部に表示され
る画像を反転した画像が表示部に表示されるように表示
部を制御する表示反転手段をさらに備えることが好まし
い。
【0129】上記構成では、表示反転手段を備えること
により、感光材の露光時には、表示カードを単独で使用
した時に表示部に表示される画像を反転した画像が表示
部に表示される。そのため、表示カードを単独で使用し
た時に、画像データに対応した正立画像を表示部に表示
させることができる。その結果、使用者が感光材上に形
成される画像を正確に把握することができるという効果
を奏する。
【0130】また、本発明の印画装置は、光源を含む表
示部を備える表示カードと組み合わせて用いるものであ
り、表示カードを単独で使用した時の表示部の光量より
も露光時における表示部の光量が増大するように、上記
光源の光量を制御する光源制御手段がさらに備えられて
いることが好ましい。
【0131】上記構成では、上記光源制御手段を備えた
ことで、露光時における表示部の光量が、表示カードを
単独で使用した時の表示部の光量よりも増大するので、
十分な光量で露光を行える。それゆえ、短時間でかつ確
実に感光材上に画像を形成できるという効果を奏する。
【0132】また、本発明の印画装置は、画素と画素と
の間に遮光部を有する表示部を備える表示カードと組み
合わせて用いるものであり、感光材の露光を開始した
後、感光材の露光を終了するまでに、上記感光材表面に
おいて露光位置が移動するように表示カードおよび感光
材の少なくとも一方を移動させる移動手段がさらに備え
られ、上記移動手段は、感光材の露光を開始した時点に
おける遮光部が投影された領域まで画素の投影像が移動
するように上記移動を行うものであることが好ましい。
【0133】上記構成によれば、感光材の露光を開始し
た後、感光材の露光を終了するまでに、表示部の遮光部
に対応する非露光領域まで画素の投影像を移動させるの
で、表示部の遮光部に対応した非露光領域を消去でき
る。したがって、良好な画質を得ることができるという
効果を奏する。
【0134】また、上記移動手段を備える構成では、上
記移動手段は、少なくとも、感光材の露光を開始した後
の所定期間、および感光材の露光を終了する前の所定期
間は、表示カードおよび感光材を停止させるものであ
り、上記移動を行う間、感光材の露光を中断する露光停
止手段がさらに備えられていることが好ましい。
【0135】上記構成によれば、上記移動を行う間、感
光材の露光が中断されるので、感光材上に形成されるド
ットが帯状に繋がって滲み(カラー画像の場合、色彩の
滲み)が生じることを回避できる。その結果、画質をよ
り一層向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る印画装置に対し
て、ディスプレイカードを挿入した様子を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の実施の一形態に係る印画装置の概略構
成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る印画装置の概略構
成を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係る印画装置の回路構
成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係る印画装置に対して
装着されるディスプレイカードの構成を示すブロック図
である。
【図6】上記ディスプレイカードにおける表示パネルユ
ニットおよびバックライトの構成を示す断面図である。
【図7】ディスプレイカードが印画装置のカードスロッ
ト部に接続される様子を示す断面図である。
【図8】ディスプレイカードに表示される画像と、感光
材上に形成される画像との関係を説明するための図であ
り、(a)は印画装置に挿入される前のディスプレイカ
ード(表側)に表示される画像を示す図、(b)は露光
時にディスプレイカード(表側)に表示される、反転
(逆スキャン)された画像を示す図、(c)は露光時に
ディスプレイカードの画像が感光材上に投影される様子
をディスプレイカードの表示面の裏面から見た図、
(d)は感光材(表側)上に形成された画像(表側)を
示す図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る印画装置の回路
構成を示すブロック図である。
【図10】図9の印画装置においてブラックマトリクス
に対応する領域が露光されることを説明するための図で
あり、(a)は1回目の露光を示す図であり、(b)は
2回目の露光を示す図である。
【符号の説明】
1 印画装置 2 カードスロット部 3 導光板 4 ディスプレイカード(表示カード) 5 搬送機構 6 回路基板 7 電源(光源制御手段) 8 装置側端子 9 インターフェース回路 10 感光材供給制御回路 11 表示パネル制御回路(表示反転手段、露光停止手
段) 12 ローディング機構 13 開口 14 巻取りローラ 15 筐体 16 印画開始ボタン 18 取出口 19 ローラ駆動装置 20 送り出しローラ 22 フラッシュROM(画像メモリ) 25 カードインターフェース(インターフェース) 26 表示パネルユニット(表示部) 27 CGS液晶パネル 30 透明タブレット 32 バックライト(光源) 34 走査方向反転部(表示反転手段) 35 カード側端子 46 カラーフィルタ(画素) 47 ブラックマトリクス(遮光部) 61 印画装置 63 アクチュエータ(移動手段) 64 アクチュエータ制御回路 S 感光材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部から画像データを取り込むためのイン
    ターフェースと、上記画像データを記憶するための画像
    メモリと、上記画像データに基づいて画像を表示するた
    めの表示部とを備える表示カードと組み合わせて用い、
    上記表示部の光で感光材を露光することにより画像を形
    成する印画装置であって、 上記表示カードを、感光材と対向する位置で着脱可能に
    支持するカード支持部を備えることを特徴とする印画装
    置。
  2. 【請求項2】感光材の露光時には、表示カードを単独で
    使用した時に表示部に表示される画像を反転した画像が
    表示部に表示されるように表示部を制御する表示反転手
    段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の印画
    装置。
  3. 【請求項3】光源を含む表示部を備える表示カードと組
    み合わせて用いるものであり、 表示カードを単独で使用した時の表示部の光量よりも露
    光時における表示部の光量が増大するように、上記光源
    の光量を制御する光源制御手段がさらに備えられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の印画装置。
  4. 【請求項4】画素と画素との間に遮光部を有する表示部
    を備える表示カードと組み合わせて用いるものであり、 感光材の露光を開始した後、感光材の露光を終了するま
    でに、上記感光材表面において露光位置が移動するよう
    に表示カードおよび感光材の少なくとも一方を移動させ
    る移動手段がさらに備えられ、 上記移動手段は、感光材の露光を開始した時点における
    遮光部が投影された領域まで画素の投影像が移動するよ
    うに上記移動を行うものであることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の印画装置。
  5. 【請求項5】上記移動手段は、少なくとも、感光材の露
    光を開始した後の所定期間、および感光材の露光を終了
    する前の所定期間は、表示カードおよび感光材を停止さ
    せるものであり、 上記移動を行う間、感光材の露光を中断する露光停止手
    段がさらに備えられていることを特徴とする請求項4記
    載の印画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006021335A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Rohm Co Ltd 画像形成装置

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