JP2003241161A - 光偏向素子および画像表示装置 - Google Patents

光偏向素子および画像表示装置

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JP2003241161A JP2002039059A JP2002039059A JP2003241161A JP 2003241161 A JP2003241161 A JP 2003241161A JP 2002039059 A JP2002039059 A JP 2002039059A JP 2002039059 A JP2002039059 A JP 2002039059A JP 2003241161 A JP2003241161 A JP 2003241161A
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Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
Toshiaki Tokita
才明 鴇田
Hiroyuki Sugimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一枚の光偏向素子により二次元の画素増倍を
可能とし、装置構成を単純化できるとともに、エネルギ
ーロスを低減する。 【解決手段】 縦方向の画素ピッチに対応する電極アレ
イ44を形成した透明基板42と、横方向の画素ピッチ
に対応する電極アレイ43を形成した透明基板41と、
2枚の透明基板41,42間に介在し、電極アレイから
の電圧印加によって屈折率分布の制御が可能な液晶層4
5とを備え、前記電極アレイへの電圧印加状態を変化さ
せることにより、見かけ上の画素数を増倍する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報に基づい
て、照明光を制御可能とする複数の画素が二次元的に配
列されている画像表示用素子を、レンズにより拡大した
画像または直接の画像として観察する画像表示装置及び
この画像表示装置等に用いる光偏向素子に関し、特に、
光路をシフトさせて実画素数を増倍させる画素シフト方
式により、高精細な画像を表示せしめる画像表示装置及
びこの画像表示装置等に用いる光偏向素子に関する。ま
た、本発明に係る画像表示装置は、プロジェクションデ
ィスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等の電子ディ
スプレイ装置にも応用することができる。
【0002】
【従来の技術】画像情報に基づいて照明光を制御可能と
する複数個の画素を有する画像表示用素子をレンズで拡
大した画像として観察する画像表示装置は、既に、フロ
ントプロジェクタ、リアプロジェクタ、ヘッドマウント
テッドディスプレイ等の商品名により広く使用されてい
る。又、かかる画像表示用素子としては、CRT(Cath
ode Ray Tube)、液晶パネル、DMD(Digital Micro-
mirror Device :テキサスインストルメント社(米国)
製の画像表示装置の商品名)等が、既に、商品として使
用されており、また、無機EL(Electro-Luminescenc
e)、無機LED(Light Emitting Diode)、有機LE
D等も研究されている。
【0003】一方、小型の画像表示用素子をレンズで拡
大した画像として観察するのではなく、等倍で観察する
画像表示装置としては、既述のCRT、液晶パネル、無
機EL、無機LED、有機LED以外に、プラズマディ
スプレイ、蛍光表示管等が、既に、商品として使用され
ており、また、FED( Field Emission Display :フ
ィールドエミッションディスプレイ)、PALC(Plas
ma Addressing LiquidCrystal Display:プラズマアド
レッシング液晶ディスプレイ)等も研究されている。な
お、画像表示装置としては、自発光型と空間光変調器型
との2つの型に大きく分類されているが、何れの型にお
いても、照明光を制御可能とする複数個の画素を有して
いるものである。
【0004】かかる画像表示装置において共通の課題
は、高解像度化、つまりは、大画素数化であり、既に、
ブロードキャスト表示を目的とした走査線1000本程
度のHDTV(High Difinition Television)用の画像
表示装置が商品化され、また、ワークステーションコン
ピュータの高解像度表示を目的とした走査線2000本
程度の開発品(例えば、 ’98フラットパネルディス
プレイ展における日本IBM社製画像表示装置のQSX
GA即ち走査線2048本、 ’99電子ディスプレイ
展における東芝社製画像表示装置のQUXGA即ち走査
線2400本等)についても、液晶パネルを用いた技術
として発表されている。しかしながら、このような実際
の画素数を増加させる場合においては、液晶パネルの歩
留まりを低下させ、また、開口率を減少させるなどによ
り、コストが上昇したり、輝度やコントラストが低下し
たり、或いは、消費電力が増加したりと課題が多い。
【0005】斯かる問題に対する解決策として、特開平
4−113308号公報「投影表示装置」、特開平5−
289004号公報「光スイッチ」、特開平6−324
320号公報「画像表示装置、画像表示装置の解像度改
善方法、撮像方法、記録装置及び再生装置」等において
は、単一の画像表示用素子を用いて、見かけ上の画素数
を実画素数の2倍の画素数とするインタレース表示を行
う画像表示装置が開示されている。また、特開平7−3
6054号公報「光学装置」においては、単一の画像表
示用素子を用いて、実画素数の4倍以上となる見かけ上
の画素数を有する画像表示装置が開示されている。これ
らの画像表示装置は、何れの場合においても、画像表示
用素子から出射した光の光路を時分割で高速に偏向さ
せ、見かけ上の画素数を増大させる方法、いわゆる、画
素シフト技術を採用している。
【0006】画像表示素子の画素数を見かけ上増倍して
高解像度の画像表示とする、いわゆる、画素シフト技術
の具体的な実施例としては、例えば、前記の特開平6−
324320号公報や、特開平10−20242号公報
「投射型表示装置」、米国特許第6082862号「IM
AGE TILING TECHNIQUE BASED ON ELECTRICALLY SWITCHA
BLE HOLOGRAMS」等に、具体的な記述がなされている。
【0007】特開平6−324320号公報において開
示されている画像シフト技術は、LCD等の画像表示装
置の画素数を増加させることなく、画像フィールド毎
に、光路を光学部材により切り換えることにより、表示
画像の解像度を、見かけ上向上させるものである。即
ち、縦方向及び横方向に配列された複数個の画素の各々
が、表示画素パターン(即ち、表示画像情報)に応じて
発光することにより、画像が表示される画像表示装置に
おいて、観測者またはスクリーンとの間に、光路を画像
フィールド毎に偏向させる光学部材を配する。また、前
記画像フィールド毎に、前記光路の変更に応じて表示位
置がずれている状態の前記表示画素パターンを画像表示
装置に表示することにより、画像表示装置の解像度を改
善させんとするものである。
【0008】また、特開平10−20242号公報にお
いて開示されている画像シフト技術は、画像表示素子と
マイクロレンズアレイとを組み合わせ、マイクロレンズ
アレイを振動させることにより、画素シフトを行うもの
である。即ち、マイクロレンズアレイが、光変調素子か
ら投射レンズにいたる光路上に配置され、光変調素子の
4画素に対応して、一つの凸レンズが形成されている。
一方、アクチュエータは、前記マイクロレンズアレイの
各マイクロレンズを垂直方向と水平方向とに振動させる
ものから構成されていて、前記光変調素子に供給するフ
ィールド信号に同期させてアクチュエータを駆動させる
ことにより、前記マイクロレンズアレイに入射する光の
光軸に直交する水平/垂直方向に前記マイクロレンズア
レイを移動または振動させて、画素シフトを行わせるよ
うに構成されている。
【0009】また、米国特許第6082862号におい
て開示されている画像シフト技術は、電気的スイッチン
グが可能なホログラフィック光学素子を用いたプロジェ
クションシステムに適用されるものであり、液晶材料か
らなるホログラフィック光学素子により光路の角度を高
速に変化させ、表示画像の位置を高速にシフトさせるよ
うに構成するものである。
【0010】また、例えば、「液晶を利用した焦点可変
レンズ」(佐藤進;光技術コンタクト,VOL32,N
o.11,p.24〜p.28,1994)には、円形
状の穴抜き電極パターンを持つ液晶マイクロレンズアレ
イを利用して、画像フィールド信号に同期させて選択的
に電圧を印加してレンズの形成装置を変化させる技術が
記述されている。
【0011】一方、このような画像シフト技術を実現す
るための光路偏向手段としては、例えば、特開平6−3
24320号公報においては、電気光学素子と複屈折材
料との組み合わせ機構、レンズシフト機構、バリアング
ルプリズム、回転ミラー、回転ガラス等が開示されてお
り、また、特開平5−313116号公報「投影機」に
おいては、圧電素子などからなるアクチュエータを用い
て画像表示用素子自体を画素ピッチよりも小さい距離だ
け高速に機械的に揺動させる光路偏向手段が開示されて
いる。
【0012】また、特開平7−104278号公報「光
軸変換装置及びビデオプロジェクタ」においては、水晶
板のような複屈折素子を利用する光路偏向手段の他に、
傾斜面を所定間隔で対向させた1対のウェッジプリズム
の一方を機械的に振動させることにより光路を偏向させ
る手段が開示されている。
【0013】また、特開平10−133135号公報
「光ビーム偏向装置」においては、光ビームの進行路上
に配置される透光性の圧電素子と、該圧電素子の表面に
設けられた透明の電極と、該圧電素子の光ビーム入射面
と光ビーム出射面との間の光路長を変化させて光ビーム
の光軸を偏向させるために、前記電極を介して該圧電素
子に電圧を印加する電圧印加手段と、を備える構成とす
ることにより、圧電素子の光路長である厚みを変化させ
て、光路をシフトさせる方式が提案されている。即ち、
特開平10−133135号公報に係る発明は、回転機
械要素を不要とし、全体の小型化、高精度・高分解能化
を実現でき、しかも外部からの振動の影響を受け難い光
ビーム偏向装置を提供することを目的としているもので
ある。
【0014】更には、特開平6−208345号公報
「画像表示装置」においては、特開平6−324320
号公報の場合と同様に、透明な板状の屈折板を用いて、
透明屈折板の厚さや光軸との傾斜角度を切り換えること
によって、光路のシフト量を変化させる方法が記載され
ており、かかる切換え手段として、透明屈折板を一枚の
円形回転体の厚さや傾斜角度が部分的に異なる構成と
し、該円形回転体を、回転ガラスにより構成する例が示
されている。
【0015】更に、液晶を用いた光偏向技術としては、
“LIGHT SCANNER EMPLOYING A NEMATIC LIQUID CRYSTA
L”(IBM Technical Disclosure Bulletin,Vol.1
5,No.8(1973))に記載されている技術があ
り、該技術は、ネマチック液晶の配向角度を変化させて
直線偏光の光路を曲げさせるものである。
【0016】また、液晶を用いた光偏向技術の別の開示
例としては、“LARGE-ANGLE BEAM DEFLCTOR USING LIQU
ID CRYSTAL”(ELECTRONICS LETTERS,Vol.11,
No.16(1975))に記載されている技術があ
り、該技術は、ネマチック液晶に不均一電界を与えて直
線偏光の光路を曲げさせるものである。
【0017】更に、液晶マイクロレンズに関する技術と
しては、「液晶マイクロレンズ」(O Plus E,Vo
l.20,No.10(1998))、特許第3016
744号「液晶マイクロレンズ」、特開平11−109
303号公報「光結合器」、特開平11−109304
号公報「光結合器」等において開示されている技術があ
る。
【0018】「液晶マイクロレンズ」(O Plus E,
Vol.20,No.10(1998))において開示
されている技術は、電極分割構造の液晶マイクロレンズ
を用いて、電界分布を非対称的にすることにより、光軸
方向以外に焦点を移動することができるものである。
【0019】また、特許第3016744号において開
示されている技術は、ネマチック液晶中で光重合により
ポリマーを形成するものであり、メモリ製があり、レン
ズ特性が可変にできる特徴を有している。
【0020】また、特開平11−109303号公報及
び特開平11−109304号公報において開示されて
いる技術は、円形状の穴抜きパターン電極をアレイ状に
配置した液晶マイクロレンズを用いることにより、焦点
距離が可変なレンズとし、光インターコネクション素子
の光の結合効率を可変とするものであり、分割電極によ
り焦点位置の制御も可能とするものである。
【0021】しかしながら、前述のごとき従来の技術と
して開示されている各種の光路偏向手段は、以下に示す
ごとき問題を有している。例えば、電気光学効果を示す
部材と複屈折材料との組み合わせ機構による光路偏向手
段は、応答速度も速く、従来から光通信分野での光分
配、光スイッチとして用いられている光路偏向手段であ
り、既に公知の技術である。しかしながら、電気光学素
子と複屈折材料との組み合わせ機構による光路偏向手段
は、比較的大きな結晶の複屈折材料を必要とするため、
装置コストが上昇するという問題を有している。
【0022】また、光路偏向手段として、レンズシフト
機構を用いる場合つまりレンズを機械的に往復直線運動
させる場合や、回転ミラーを回転運動させる機構を採用
する場合においては、かかる運動の駆動系として、ボイ
スコイル、圧電素子、バイモルフ、ステップモータ、ソ
レノイドコイル等が、特開平6−324320号公報に
記載されており、また、ウェッジプリズムを振動させる
場合の駆動系としては、圧電素子やムービングコイルを
用いる例が、特開平7−104278号公報に記載され
ている。しかしながら、いずれの駆動系を用いる場合で
あっても、数十から数百Hz程度の周期で、レンズやプ
リズム等を機械的に繰り返し運動させるものであり、振
動や雑音の発生源となる問題が伴ってしまう。
【0023】また、光路偏向手段として、カメラ一体型
VTRのいわゆる手ぶれ防止用として用いられているバ
リアングルプリズムを利用する場合においても、プリズ
ムの頂角を変更させるべく2枚の基板をつないだ蛇腹が
往復運動を行うため、やはり、振動や雑音の発生が問題
となる。
【0024】また、特開平5−313116号公報にお
ける画像表示装置自体を高速に機械的に揺動させる方式
は、光学系が固定されているので、諸収差の発生が少な
く、高精細に表示できる利点はあるものの、画像表示素
子自体を正確かつ高速に平行移動させる必要があるた
め、該画像表示素子の可動部の精度や耐久性が要求され
るのみならず、機械的な高速振動動作を行わしめるもの
であるので、やはり、振動や雑音の発生が問題となる。
【0025】また、特開平10−133135号公報に
おける透明圧電素子の光路長を変化させる方式は、比較
的大きな透明圧電素子を必要とし、装置コストの上昇を
招く問題がある。
【0026】また、特開平6−208345号公報や特
開平6−324320号公報における回転ガラスを用い
た円形回転体により光路長を変化させる方式は、一枚の
円形回転体で構成するだけでは一次元方向のみの光路シ
フトに限られてしまうこと、また、比較的大きな円形回
転体を必要とすることから、光学系全体が大型化してし
まうという問題がある。
【0027】また、液晶を用いた光路偏向や液晶マイク
ロレンズを画像表示素子に適用した従来の技術において
も、次のような問題がある。たとえば、「液晶を利用し
た焦点可変レンズ」(佐藤進;光技術コンタクト,VO
L32,No.11,p.24〜p.28,1994)
にて開示されているように、円形状の穴抜き電極パター
ンを持つ液晶マイクロレンズアレイを利用してレンズの
形成位置を変化させる光路偏向手段を用いる場合は、光
軸方向に対して焦点距離を変化させることは比較的容易
であるが、液晶マイクロレンズアレイの配列面方向で集
光位置(即ち、焦点位置)を変化させることができない
という問題を有している。
【0028】そこで、液晶マイクロレンズアレイの配列
面方向での集光位置を変化させることを可能とする技術
として、特開平11−109303号公報「光結合器」
及び特開平11−109304号公報「光結合器」にお
いて、分割電極による制御技術が開示されている。しか
しながら、分割電極を有する液晶マイクロレンズをアレ
イ状に配置した場合、各分割電極への配線が複雑となる
ため、液晶マイクロレンズの形成間隔を比較的広く設定
しなければならなくなる。従って、半導体レーザアレイ
と複数の光ファイバとの結合のように、比較的設置間隔
が広くても良い場合には適しているが、画像表示素子の
画素ピッチのように、比較的設置間隔が狭い場合には、
レンズ形成部の開口率が小さくなってしまうという問題
を有する。
【0029】更に、液晶を用いた光偏向技術として、
“LIGHT SCANNER EMPLOYING A NEMATIC LIQUID CRYSTA
L”(IBM Technical Disclosure Bulletin,Vol.1
5,No.8(1973))、“LARGE-ANGLE BEAM DEF
LCTOR USING LIQUID CRYSTAL”(ELECTRONICS LETTERS
,Vol.11,No.16(1975))等に記載
されているように、ネマチック液晶の配向角度を変化さ
せたり、または、ネマチック液晶に不均一電界を与える
ことにより、直線偏光の光路を曲げさせる技術は、いず
れも、単一ビームの偏向器に適用されるものであり、そ
のままでは、二次元画像の画素シフトには適用すること
ができないという問題がある。
【0030】更に、液晶マイクロレンズに関する技術と
して、「液晶マイクロレンズ」(OPlus E,Vol.
20,No.10(1998))に記載のように、電界
分布を非対称的とした電極分割構造の液晶マイクロレン
ズ技術は、単一ビームの偏向方向を二次元的に制御する
場合には適しているが、アレイ化する場合には電極配線
が複雑になるため、画像表示素子のようにアレイ状のビ
ームの偏向装置への応用には向いていない。
【0031】そこで、これらの課題を解決すべく、機械
的な振動機構を設けることなく、比較的簡単な電極構成
で電気光学的な効果により光路シフトを行い、見かけ上
の画素増倍による高精細画像を得ることが出来る画像表
示装置を実現するために、本出願人は先に特願2001
−12397号を提案した。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本出願
人が先に提案した特願2001−12397号において
は、一枚の光偏向素子を用いた場合に一方向には画素倍
増できるが二方向に画素増倍することは出来なかった。
また、画素を縦横方向(二次元)に増倍する場合には二
枚の光偏向素子と偏向回転素子とが必要となり画像表示
装置の構成が複雑でエネルギーロスも大きいと言う不具
合があった。
【0033】そこで、本発明は、一枚の光偏向素子によ
り二次元の画素増倍が可能となり、装置構成を単純化で
きるとともに、エネルギーロスを低減できる光偏向素子
及び画像表示装置を提供することをその目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、画像情報に基づいて、照明光を制
御可能にする複数の画素から画像光を入射し、入射した
画像光の光路を偏向する光偏向素子において、縦方向の
画素ピッチに対応する電極アレイを形成した第1の透明
基板と、横方向の画素ピッチに対応する電極アレイを形
成した第2の透明基板と、該2枚の透明基板間に介在
し、前記電極アレイからの電圧印加によって屈折率分布
の制御が可能な液晶層とを備え、前記電極アレイへの電
圧印加状態を変化させることにより、見かけ上の画素数
を増倍するための光偏向素子である。
【0035】また、請求項2の発明は、画像情報に基づ
いて、照明光を制御可能にする複数の画素が二次元的に
配列されている画像表示素子と、前記画像情報の表示時
間を示す画像フィールドを更に複数個の画像サブフィー
ルドに時間的に分割して前記画像表示素子を駆動するこ
とができる表示駆動手段と、該表示駆動手段により前記
画像サブフィールド毎に駆動される前記各画素から入射
されてくる画像光の光路を偏向する光偏向素子とを有す
ることにより、前記画像表示素子の見かけ上の画素数を
増倍して表示させることができる画像表示装置におい
て、前記光偏向素子が、縦方向の画素ピッチに対応する
電極アレイを形成した第1の透明基板と、横方向の画素
ピッチに対応する電極アレイを形成した第2の透明基板
と、該2枚の透明基板間に介在し、前記電極アレイから
の電圧印加によって屈折率分布の制御が可能な液晶層と
を備え、前記表示駆動手段と同期して前記電極アレイへ
の電圧印加状態を変化させることを特徴とする画像表示
装置である。
【0036】また、請求項3の発明は、請求項2の画像
表示装置において、時間的に各電極アレイのライン方向
に対応して交互に電圧を切り替え、前記画像光の光路を
偏向することを特徴とする画像表示装置である。
【0037】また、請求項4の発明は、請求項3の画像
表示装置において、画素の重ね合わせにより最適な表示
になるようサブフィールド表示タイミングを制御する画
像表示制御手段を備えていることを特徴とする画像表示
装置である。
【0038】また、請求項5の発明は、請求項2〜4の
何れかに記載の画像表示装置において、少なくとも一方
の透明基板の液晶層と接する界面に、液晶分子方向を規
制する配向膜が設けられ、該配向膜の配向処理方向が各
電極アレイのライン方向のなす角を略等分する方向であ
ることを特徴とする画像表示装置である。
【0039】また、請求項6の発明は、請求項5の画像
表示装置において、前記配向膜が、光照射によって配向
規制力を生じ得るものであることを特徴とする画像表示
装置である。
【0040】また、請求項7の発明は、請求項2〜6の
何れかに記載の画像表示装置において、前記液晶層に高
分子を含むことを特徴とする画像表示装置である。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る画像表示装置
の一実施形態を示す構成概略図である。図1に示すよう
に、この画像表示装置は、高速にオン/オフ可能な光源
1と、光源1からの出射光を均一な照明光にする照明装
置2と、照明光を制御可能にする複数の画素が二次元的
に配列されている画像表示素子3と、前記各画素から入
射されてくる画像光の光路を偏向する光偏向素子4と、
光偏向素子4により偏向された画像光を投射する投射レ
ンズ5と、投射レンズ5により画像光が投射されるスク
リーン6と、光源1を駆動する光源駆動手段7と、画像
情報の表示時間を示す画像フィールドを更に複数個の画
像サブフィールドに時間的に分割して画像表示素子3を
駆動する表示駆動手段8と、光偏向素子4を駆動する光
偏向駆動手段9と、光源駆動手段7、表示駆動手段8及
び光偏向駆動手段9などを含め画像表示装置全体を制御
するための画像表示制御手段10とを備えている。
【0042】光源1としては、白色あるいは任意の色の
光を高速にオン/オフ出来るものならば全て用いること
が出来る。例えば、LEDランプやレーザ光源、白色の
ランプ光源にシャッタを組合わせたものなどを用いるこ
とが出来る。
【0043】照明装置2は光源1から出射した光を画像
表示素子3に均一に照射するものであり、フライアイレ
ンズ、拡散板2a、コンデンサレンズ2bなどから構成
される。
【0044】画像表示素子3は、照明装置2から入射し
た均一照明光を空間光変調して出射するもので、透過型
液晶ライトバルブ、反射型液晶ライトバルブ、半導体型
投射デバイスであるDMD素子などを用いることが出来
る。
【0045】光源駆動手段7で制御されて光源1から放
出された光は、拡散板2aにより均一化された照明光と
なり、コンデンサレンズ2bにより画像表示素子3をク
リティカル照明する。ここでは、画像表示素子3の一例
として透過型液晶パネルである液晶ライトバルブを用い
ている。この液晶ライトバルブで空間光変調された照明
光は、画像光として投射レンズ5で拡大されスクリーン
6に投射される。
【0046】ここで、液晶ライトバルブの後方に配置さ
れた光偏向素子4によって画像光が画素の配列方向に任
意の距離だけシフトされる。図1では、液晶ライトバル
ブの直後に光偏向素子4を設置しているが、この位置に
は限定されず、スクリーン6の直前などでも良い。但
し、スクリーン付近に設置する場合、光偏向素子4の大
きさや電極ピッチなどは、その位置での画面サイズや画
素サイズに応じて設定される。いずれの場合でも、シフ
ト量は画素ピッチの整数分の1であることが好ましい。
画素の配列方向に対して2倍の画素増倍を行う場合は画
素ピッチの1/2にし、3倍の画素増倍を行う場合は画
素ピッチの1/3にする。また、光偏向素子4の構成に
よってシフト量が大きくなる場合には、シフト量を画素
ピッチの(整数倍+整数分の1)の距離に設定しても良
い。いずれの場合も、画素のシフト位置に対応したサブ
フィールドの画像信号で液晶ライトバルブを駆動する。
【0047】図1では、画像表示素子3として用いた単
板の透過型液晶ライトバルブと光源1として用いた単色
LEDランプを備えた単色の画像表示装置を示したが、
光源1、照明装置2としてそれぞれ三原色の光源、照明
装置を用い、また、画像表示素子3として3枚の画像表
示素子を用いることにより、三原色の画像を混合したフ
ルカラー画像を表示させることもできる。
【0048】また、単板の画像表示素子3を時間順次に
三原色光で照明するフィールドシーケンシャル方式でも
フルカラー画像を表示することが出来る。このとき、三
色の光源1からの光路をクロスプリズムで混合して照明
しても良いし、白色ランプ光源と回転カラーフィルター
とを組み合わせて時間順次の三原色光を生成しても良
い。
【0049】図2はスクリーン上に表示された見かけ上
の画素増倍の一例を示す模式図である。本実施形態で
は、画像表示素子3の見かけ上の画素数を図2に示すよ
うに増倍(図2では4倍)して表示する画像表示装置で
あり、縦横二方向の画素増倍を一つの光偏向素子4で行
うことを特徴とする。図2中、符号Mは元の画素を示
す。
【0050】図3(A)は光偏向素子の概略構成を示す
分解斜視図、図3(B)は光偏向素子の概略構成を示す
断面図である。本実施形態の光偏向素子4は、図3
(A)に示すように、縦方向の画素ピッチPTに対応し
て透明基板41に形成した複数本のライン状電極からな
る電極アレイ43と、横方向の画素ピッチPYに対応し
て透明基板42に形成した複数本のライン状電極からな
る電極アレイ44と、二枚の透明基板41,42間に電
圧印加によって屈折率分布の制御が可能な液晶層45と
を有する液晶セルから構成され、表示駆動手段8と同期
して電極アレイ43,44への電圧印加状態を変化させ
ることを特徴とする。
【0051】液晶セル基板である透明基板41,42の
材質としては、ガラス、プラスチック等の透明材を使用
できる。電極アレイ43,44の材質としては、ITO
(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜、Cr等の不透明
電極材等が利用できる。電極アレイ43,44は液晶層
45側になるように設置する。また、使用する透明基板
41,42自身が導電性を有している場合は、透明基板
41,42を電極としても利用することができる。上述
したように、ライン状電極が画素ピッチに対応してアレ
イ状に形成されている。ここで、電極アレイ43,44
のピッチは画素ピッチと一対一で対応している場合に限
らず、所望の屈折率分布を得るために、画素ピッチの整
数倍あるいは整数分の1に一致させてもよい。また、複
数本のライン状電極を一組として、その組を画素ピッチ
に対応させてもよい。
【0052】図3(B)に示すように、電極アレイ4
3,44の液晶層45に接する面は、液晶分子が配向す
るように処理されており、配向処理には、TN液晶、S
TN液晶等に用いられるポリイミド等の通常の配向膜4
7が利用できる。配向処理としてラビング処理等を施す
ことが好ましい。また、配向処理として光配向を用いる
ことにより、配向膜47への汚染や静電気の発生が起こ
らないため、工程の清潔性が維持でき液晶の均一性が高
まるため、高精細な綺麗な画像が得られより好ましい。
【0053】図5はライン状電極と配向処理方向との関
係を示す図である。図5に示すように、配向処理方向5
1を電極アレイ43,44の各ライン方向53,52と
のなす角を等分する方向とすることにより、二枚の透明
基板41,42における電極アレイ43,44のライン
方向に対する配向処理方向が同一となりデバイス作製の
手間が省ける。また、電極アレイ43,44のライン方
向に対する液晶の配列方向が同一となるため、縦横の画
素増倍操作における電圧印加をほぼ同様に行うことが出
来るので画像表示装置として簡単な構成とすることが出
来る。
【0054】液晶材料としては一般的なネマチック液晶
を用いることが出来るが、複屈折率Δnや誘電率異方性
Δεが大きい方が好ましい。特に、液晶材料の常光屈折
率がガラス基板の屈折率に近い1.5〜1.6程度で、
異常光屈折率が1.7〜1.8程度と大きいことが好ま
しい。液晶層45の厚さは透明基板41,42間のスペ
ーサ部材48の厚さよって設定し、複屈折率Δnや誘電
率異方性Δεに応じて所望の光路偏向量や応答速度が得
られるように最適化される。さらに、液晶層45中に高
分子を含ませることにより、ディスクリネーションが減
少し、さらに、セル駆動速度が上がるためスムーズな動
画にも対応できる光偏向素子4となる。これは、液晶と
高分子との接触面積が広く、液晶に対する高分子の配向
規制力が強いため、液晶の電界に対する応答速度を大幅
に高速化できるためである。
【0055】液晶層5中に混合する高分子としては例え
ば次に示す(a)〜(g)のような光硬化型の高分子液
晶のプレポリマーを光硬化させた高分子が挙げられる。
また、液晶層5中に混合する高分子のプレポリマーとし
ては、(a)〜(g)のようなアクリレート系のプレポ
リマー以外にエポキシ系のプレポリマーであってもよ
い。また、液晶層5中に混合する高分子としては、
(a)〜(g)のような液晶性骨格を部分構造として有
するプレポリマーを硬化させた液晶性の高分子以外に液
晶性の高分子にならない通常の高分子であってもよい。
【0056】上記光硬化型の高分子液晶のプレポリマー
の具体例として、次に示す(a)の4-(4-プロピルシク
ロヘキシル)フェニルプロプ-2-イノート〔4-(4-propyl
cyclohexyl)phenyl prop-2-enoate〕、(b)の4-(4-
ブチルシクロヘキシル)フェニルプロプ-2-イノート〔4
-(4-butylcyclohexyl)phenyl prop-2-enoate〕、
(c)の4-(4-ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル
プロプ-2-イノート〔4-(4-butylcyclohexyl)cyclohexy
l prop-2-enoate〕、(d)の4-[2-(4-ペンチルフェニ
ル)エチニル]フェニルプロプ-2-イノート〔4-[2-(4-pe
ntylphenyl)ethynyl]phenyl prop-2-enoate〕、(e)
の4-(4-デシルフェニル)フェニルプロプ-2-イノート
〔4-(4-decylphenyl)phenyl prop-2-enoate〕、(f)
の4-(4-オクチルオキシフェニル)フェニルプロプ-2-イ
ノート〔4-(4-ocytyloxyphenyl)phenyl prop-2-enoat
e〕、(g)の4-(4-シアノフェニル)フェニルプロプ-2
-イノート〔4-(4-cyanophenyl)phenyl prop-2-enoat
e〕が挙げられる。
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】
【化3】
【0060】
【化4】
【0061】
【化5】
【0062】
【化6】
【0063】
【化7】
【0064】以下に説明をわかりやすくするため片側の
透明基板の電極アレイを動作させたときの動作説明をす
る。図6は光偏向素子となる液晶セルを光軸に沿って切
断した断面図、図7は図6に示す光偏向素子における直
線偏光に対する屈折率分布を示す模式図である。図6
(A)は液晶セルの非動作時の液晶配向状態を模式的に
示している。図6(A)に示すように、無電界の非動作
状態では液晶分子46が透明基板41,42に沿って平
行になるようにホモジニアス配向処理されている。この
図6(A)では液晶分子46の長軸が紙面の左右方向に
なるような配向処理を想定している。上側の透明基板4
1の下面にはライン状電極43a,43bがアレイ状に
配置されている電極アレイ43が形成されている。この
例では、間隔の広い2本のライン状電極43a,43b
を一組として、画素一つに対応させる。隣り合うライン
状電極の間隔が狭い部分は画素間の境界部に対応する。
下側の電極アレイ44は上側の電極アレイ43に対し直
交するように配列されている。
【0065】図6(B)の状態αはハッチングして表示
したライン状電極にのみ閾値以上の電圧を印加した場合
を示す。電圧を印加した電極部では電界によって液晶分
子46が垂直に配向し、無印加の電極部では液晶分子4
6が水平に配向したままになる。この液晶セル内部の不
均一電界による液晶分子46の配向方向の分布によって
異常光に対する屈折率分布が生じる。紙面に平行な偏光
面を持つ直線偏光を入射する場合、液晶分子長軸が透明
基板41に垂直に配向するにしたがって実効的な屈折率
が小さくなり、図6(B)の矢印のように屈折率分布の
影響を受ける。図6(B)に示す状態αにおいて画素の
中心部に入射した直線偏光は屈折率の傾斜による屈折効
果によって紙面の左側方向に偏向される。
【0066】次に、図6(C)に示す状態βのように電
圧を印加するライン状電極を切換えると、液晶分子46
の配向状態も変化し、図7の破線(状態βに対応する屈
折率分布)のような屈折率分布に変化する。状態βの画
素の中心部に入射した偏光は屈折率の傾斜によるレンズ
効果によって紙面の右側方向に偏向される。このときの
変化速度は、液晶材料の物性や電界によって最適化され
る。画素シフト方式では、サブフレームの時間が10m
sec以下とすることが好ましいため、応答時間として
は数msec以下が要求される。ネマチック液晶を用い
た場合には二周波駆動法または液晶層45に高分子を混
合することにより高速応答化しても良い。二周波駆動法
を用いる場合には、一つのライン状電極に駆動周波数の
異なる電圧が印加できる駆動手段を用いる必要がある。
いずれかの方法で、状態αと状態βとを液晶ライトバル
ブに表示するサブフレームの駆動タイミングに合わせて
切換えることで、見かけ上の画素増倍作用を得ることが
できる。
【0067】図8は画像表示素子を形成する透過型液晶
ライトバルブの4つの画素から出射された直線偏光が図
6に示す光偏向素子を形成する液晶セルに入射された場
合の光路を示す模式図である。図8では液晶ライトバル
ブの四つの画素から出射して来た光が紙面下側から液晶
セルに入射する場合の模式図を示している。例えば、第
一のサブフレームで四つの画素がそれぞれa,c,e,
gの状態のとき、液晶セルを図6(B)の状態αにする
と各画素からの光は紙面の左側に偏向する。第二のサブ
フレームでは四つの画素をそれぞれb,d,f,hの状
態に切換え、それに同期して液晶セルを図6(C)の状
態βに切換えると、各画素からの光は紙面の右側に偏向
する。液晶セル中で斜めに進んだ光は、サブフレームを
数十Hzから数百Hzで切換えることで、液晶セル上で
は見かけ上a〜hと並んだ八つの画素となる。また、液
晶セルから出射した光が投射光学系の光軸に対して平行
になるような光学素子を設けても良い。
【0068】図9は本発明に係る他の実施形態の画像表
示装置における光偏向素子を示し、画素縮小機能を備え
る光偏向素子となる液晶セルを光軸に沿って切断した断
面図であり、図10は図9に示す光偏向素子における直
線偏光に対する屈折率分布を示す模式図である。
【0069】図9(A)に示すように、上側の透明基板
41に画像表示素子3の画素ピッチと同じピッチのライ
ン状電極43c,43dがアレイ状に配置されている電
極アレイ43が形成されている。各ライン状電極の幅は
特に限定されないが、液晶セル内の所望の電界強度分布
に応じて設定される。図9(B)の状態γでは等間隔の
ライン状電極の交互に閾値以上の電圧を印加している。
図9(B)では、電圧を印加しているライン状電極をハ
ッチングしたライン状電極43cで示した。この電圧印
加により前述のように液晶層45に屈折率分布が生じ
る。図6に比べて電圧を印加するライン状電極の間隔が
大きく、屈折率分布も図10の実線(状態γに対応する
屈折率分布)のようにピッチが比較的大きな凸レンズ状
になっている。この場合、画像表示素子3の2画素に対
して一つの凸レンズ効果を持たせることが特徴である。
【0070】図11は画像表示素子を形成する透過型液
晶ライトバルブの4つの画素から出射されて来た直線偏
光が図9に示す光偏向素子を形成する液晶セルに入射さ
れた場合の光路を示す模式図である。
【0071】ここで、図8と同様な模式図を図11に示
す。本実施形態では液晶セルに入射する入射側画素のサ
イズは比較的大きく設定される。例えば、液晶セルが図
9(B)の状態γのとき、四つの画素に第一のサブフレ
ームとしてa,c,e,gの状態を表示すると、図10
の状態γに対応する実線の屈折率分布によってaとc、
eとgがそれぞれ縮小される。このとき、図11の上部
に実線で示した出射側画素のように、画素ピッチは一定
でなくなる。次に第二のサブフレームの表示タイミング
に合わせて、図9(C)の状態δのように電圧を印加す
るライン状電極をライン状電極43cからライン状電極
43dに切換えると、屈折率分布は図10の状態δに対
応する破線のように切換わる。ここで、第二のサブフレ
ームとしてb,d,f,hの状態を表示すると、図11
上部の破線で示した出射側画素の位置に縮小された画素
が移動する。サブフレームを数十Hzから数百Hzで切
換えることで、液晶セル上では見かけ上b,a,c,
d,f,e,g,hと変則的に並んだ八つの画素とな
る。この様な変則的な画素シフトによる表示画像が正常
な画像として形成されるように、画像表示素子3上でサ
ブフィールド画像のデータを補正して表示する。
【0072】この構成では、簡単な電極構成で、液晶レ
ンズの集光による画素縮小効果と、液晶レンズ形成位置
の切換えによる画素シフト効果を一つの液晶セルで両立
できる。電極アレイ43,44のライン状電極は上下直
交しているので、下のライン状電極を動作させること
で、上記と同様に紙面の垂直方向にも画素シフトが行わ
れ画素増倍できる。
【0073】本発明の画像表示装置は、光偏向素子4が
例えば、図3、6又は9のような構成となっているの
で、上下どちらかのライン状電極を駆動させることによ
り上下方向への画素増倍、または左右方向への画素増倍
が一枚の光偏向素子で可能となる。また、場所によって
駆動するライン状電極を適当に選択することにより、必
要に応じて上下左右の画素増倍が可能となる。さらに、
時間的に駆動するライン状電極を適当に選択することも
可能である。このとき、時分割的に交互に縦横二方向に
電圧を切り替え光偏向することにより、図4に示すよう
に、時間平均として縦横に画素増倍が可能となる。
【0074】図4は時間的に縦横交互に画素を増倍した
ときの疑似画像を示す図である。図4には、縦横各2倍
の増倍をした場合を示した。ここで、図4の様な時間平
均として画素倍増を行う場合、時間平均として得られる
増倍された個々の画素は、縦横に画素増倍された画素の
重ね合わせとなるため、得られる画素が本来あるべき画
素の色やコントラスト等と異なってしまう可能性があ
る。通常、近接する画素同士は色、コントラスト等の違
いが少ないため特に大きな不具合とはならない。しか
し、さらに高画質な表示を求める場合にはこの問題を解
決する必要がある。そこで、増倍された画素の色やコン
トラストを最適化するため、縦横に画素増倍された画素
が重ね合わされたときの個々の画素を前もって想定し、
元画素を表示する画像表示素子3を画像表示制御手段1
0により最適化することが好ましい。
【0075】以上のように、画像情報に基づいて、照明
光を制御可能にする複数の画素から画像光を入射し、入
射した画像光の光路を偏向する光偏向素子4において、
縦方向の画素ピッチに対応する電極アレイ44を形成し
た透明基板42と、横方向の画素ピッチに対応する電極
アレイ43を形成した透明基板41と、2枚の透明基板
41,42間に介在し、少なくとも一方の電極アレイ4
3(44)からの電圧印加によって屈折率分布の制御が
可能な液晶層45とを備え、電極アレイ43(44)へ
の電圧印加状態を変化させることにより、見かけ上の画
素数を増倍するための光偏向素子としたので、一つの素
子で縦横どちらにでも画素増倍することができる。ま
た、部分的、時間的に縦画素増倍、横画素増倍が好みに
応じて選択できる。さらに、画像の種類(絵、文字等)
によって増倍方向を選択出来る。例えば、表示画像を横
方向に縮小したときには、横方向には高解像度が必要と
なるが縦方向にはそのような必要がない。このような場
合には、横方向に画素を倍増することで高精細な画像が
得られる。
【0076】また、画像情報に基づいて、照明光を制御
可能にする複数の画素が二次元的に配列されている画像
表示素子3と、画像情報の表示時間を示す画像フィール
ドを更に複数個の画像サブフィールドに時間的に分割し
て画像表示素子3を駆動することができる表示駆動手段
8と、表示駆動手段8により前記画像サブフィールド毎
に駆動される前記各画素から入射されてくる画像光の光
路を偏向する光偏向素子4とを有することにより、画像
表示素子3の見かけ上の画素数を増倍して表示させるこ
とができる画像表示装置において、光偏向素子4が、縦
方向の画素ピッチに対応する電極アレイ44を形成した
透明基板42と、横方向の画素ピッチに対応する電極ア
レイ43を形成した透明基板41と、2枚の透明基板4
1,42間に介在し、電極アレイ43(44)からの電
圧印加によって屈折率分布の制御が可能な液晶層45と
を備え、表示駆動手段8と同期して電極アレイへ43
(44)の電圧印加状態を変化させることを特徴とする
画像表示装置としたので、一つの光偏向素子素子で縦横
どちらにでも画素増倍できる。したがって、エネルギー
ロスが少なく、低コスト等の利点がある。また、部分
的、時間的に縦画素増倍、横画素増倍が好みに応じて選
択できる。さらに、画像の種類(絵、文字等)によって
増倍方向を選択出来る。例えば、表示画像を横方向に縮
小したときには、横方向には高解像度が必要となるが縦
方向にはそのような必要がない。このような場合には、
横方向に画素を倍増することで高精細な画像が得られ
る。
【0077】また、時間的に各電極アレイ43,44の
ライン方向に対応して交互に電圧を切り替え、画像光の
光路を偏向するようにしたので、時間平均で画素を縦横
に増倍できる。単一の光偏向素子4で二次元画像の増倍
が可能となり、エネルギーロスが少なく、低コスト等の
メリットが大きい。
【0078】また、画素の重ね合わせにより最適な表示
になるようサブフィールド表示タイミングを制御する画
像表示制御手段10を備えているので、縦の画素増倍を
行った画素と横の画素増倍を行った画素が重なる場合に
も適切な表示とすることができ、綺麗な高精細画像が提
供される。
【0079】また、少なくとも一方の透明基板41(4
2)の液晶層45と接する界面に、液晶分子46の方向
を規制する配向膜47が設けられ、配向膜47の配向処
理方向が各電極アレイ43,44のライン方向のなす角
を略等分する方向であるので、ライン状電極に対する液
晶の配列方向が同一となるため、縦横の画素増倍操作を
行ったときにライン状電極に対する電圧印加をほぼ同様
に行うことが出来るので画像表示装置として簡単な構成
とすることが出来る。
【0080】また、配向膜47が、光照射によって配向
規制力を生じ得るものであるので、配向膜47への汚染
や静電気の発生が起こらないため、工程の清潔性が維持
でき液晶の均一性が高まるため、高精細な綺麗な画像が
得られる。
【0081】また、液晶層45に高分子を含むので、高
速応答が可能で、ディスクリネーションが起こりずらい
ので、高精細な動画像が得られる。
【0082】次に、本発明の具体例を説明する。 (実施例1)図1のような画像表示装置を作製した。光
源1としてLEDランプ、画像表示素子3として対角
0.9インチXGA(1024×768ドット)のポリ
シリコンTFT液晶パネルを用いた。画素ピッチは縦横
ともに約18μmである。光偏向素子4としては、液晶
マイクロレンズを用いた。この液晶マイクロレンズは、
以下のように作製した。
【0083】本実施例の場合、画像の画素増倍を行うた
めにはスイッチング時間を1ミリ秒以下と高速に切換え
る必要があるためネマチック液晶セルの二周波駆動方式
を採用した。
【0084】次に、光偏向素子4を形成する液晶マイク
ロレンズの作製方法について説明する。先ず、二枚の薄
いガラス基板(3cm×4cm、厚さ0.10mm)上
にITO(Indium Tin Oxide)蒸着膜を形成し、次にI
TO蒸着膜をエッチングして、幅10μm、配設ピッチ
18μmのITOからなるライン状透明電極を形成し
た。更に、ガラス基板のITOからなるライン状透明電
極を形成した面側に配向膜47としてAL3046−R
31(JSR社製)をスピンコートで形成し、ローラー
ラビング装置で配向処理した。
【0085】その結果、ITOからなるライン状透明電
極のライン方向から0°のラビング方向に配向処理され
た配向膜を有するガラス基板とITOからなるライン状
透明電極のライン方向から90°のラビング方向に配向
処理された配向膜を有するガラス基板とを作製した。
【0086】この二枚のガラス基板をITOからなるラ
イン状透明電極のライン方向が直交するように重ね、周
辺部に4μm厚のスペーサを挟み張り合わせて空セルを
作製した。この空セルの中に、ネマティック液晶を常圧
下で注入し液晶マイクロレンズを作製した。
【0087】本実施例では一つの光偏向素子で縦横どち
らにでも画素増倍できる画像表示装置であり、適当なラ
イン状透明電極を選択することにより部分的、時間的に
縦画素増倍、横画素増倍が好みに応じて選択でき、好み
に応じて縦または横方向に画像を高精細化することが可
能となった。
【0088】本画像表示装置において画素増倍する際、
縦横交互に2倍ずつの画素増倍を行ったところ、擬似的
に4倍の高精細化となり、QXGA相当の画像表示(2
048×1536ドット表示)となった。
【0089】(実施例2)実施例1の画像表示装置にお
いて、縦横に画素増倍された画素が重ね合わされたとき
の個々の画素を前もって想定し、元画素を表示する画像
表示素子を画像表示制御手段により最適化したところ、
画像の色やコントラストがさらに高品質なものとなっ
た。
【0090】(実施例3)実施例1の液晶マイクロレン
ズの作製において、同様な基板に配向材料としてベンゾ
フェノン骨格を持つポリイミドをスピンコートし、33
0nmの偏光を5分間照射することにより光配向処理を
行った以外は全く同様に画像表示装置を作製した。
【0091】本実施例ではラビング処理を行わずに配向
処理を行ったので、不純物によるディスクリネーション
が全く起こらず極めて均一な液晶配向がなされ、高精細
画像が得られた。
【0092】(実施例4)実施例1の液晶マイクロレン
ズの作製方法を変更した点及び駆動方式として通常の単
一周波数での駆動を行った点以外は全く同様に画像表示
装置を作製した。液晶マイクロレンズの作製では、実施
例1により作製した空セルに、液晶として液晶性骨格を
部分構造として有する光硬化高分子のプレポリマー(2
0重量%)をネマティック液晶(メルク社、ZLI−2
471)と混合し毛細管法によりセル中に注入した。液
晶性骨格を部分構造として有する光硬化型高分子のプレ
ポリマーは上述した(a)、(d)、(g)の混合物を
用い、それぞれの割合がa:d:g=48:48:4と
した。また、この中に、光重合開始剤(IRG−65
1、チバガイギー社)を上記重合性液晶に対し1wt%
混合した。該プレポリマーは20mW/cm2 の強度の
紫外線を1分間室温で照射し高分子化した。
【0093】本実施例では、片面の基板のラビング方向
がITOからなるライン状透明電極のライン方向から0
°となっており、比較的低電圧で大きな屈折率変化が得
られる構成となっているが、液晶のみであるとディスク
リネーションが発生しやすい構成となっている。しか
し、高分子を混合したことにより液晶の配向方向に規制
力が働きディスクリネーションの発生が押さえられ高品
質の画像が得られた。さらに、液晶と高分子との接触面
積が広く、液晶に対する高分子の配向規制力が強いた
め、電界に対する液晶の応答速度を大幅に高速化でき、
実施例1のように二周波駆動を必要とせず、単一の周波
数での駆動で十分なセルの応答速度が得られ画像表示が
出来た。
【0094】(実施例5)実施例1の液晶マイクロレン
ズの作製方法において、ラビング方向がITOからなる
ライン状透明電極のライン方向から45°とし、ITO
からなるライン状透明電極同士が直交するようにラビン
グ方向を平行に重ね合わせ空セルを作製した以外は実施
例1と全く同様に画像表示装置を作製した。
【0095】本実施例の場合には、両基板がITOから
なるライン状透明電極に対し同一方向に配向処理される
こととなるため、基板が同一のものでよく、デバイス作
製の手間が省けた。また、両基板でITOからなるライ
ン状透明電極に対する液晶配列方向が一致するため、縦
に画素増倍する場合と横に画素増倍する場合での電圧印
加をほぼ同様に行うことが出来、画像表示装置として簡
単な構成とすることが出来た。
【0096】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、上記液晶層の電界分布を調整する
ために、電極アレイのライン状電極間にライン状補助電
極を更に追加することにより、補助的に電圧を印加する
ことができる。また、このライン状補助電極は一画素に
対して1本ずつ追加してもよく、より細かく屈折率分布
を調整するために、一画素に対して複数本ずつ追加して
印加電圧を段階的に変化させるようにしてもよい。即
ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、一枚の光偏向素子を用いて二次元の画素増倍が
可能となり、装置構成を単純化できるとともに、エネル
ギーロスを低減できる。
【0098】また、請求項2の発明によれば、一枚の光
偏向素子を用いて二次元の画素増倍が可能となり、装置
構成を単純化できるとともに、エネルギーロスを低減で
き、さらに、部分的、時間的に縦画素増倍、横画素増倍
を好みに応じて選択でき、例えば、画像の種類(絵、文
字等)に応じて高解像度が必要な方向に対応する、縦画
素増倍又は横画素増倍を選択出来る。また、請求項3の
発明によれば、さらに、時間平均で画素を縦横に増倍す
ることができる。
【0099】また、請求項4の発明によれば、さらに、
画素が重なったときに適切な表示とすることができるの
で、綺麗な高精細画像を提供することができる。また、
請求項5の発明によれば、さらに、ライン状電極に対す
る液晶の配列方向が同一となるため、縦横の画素増倍操
作を行うときに電圧印加をほぼ同様に行うことが出来る
ので画像表示装置として簡単な構成とすることが出来
る。
【0100】また、請求項6の発明によれば、さらに、
配向膜への汚染や静電気の発生を防止することができ、
工程の清潔性が維持できるので、液晶の均一性を高める
ことができ、より高精細で綺麗な画像を得ることができ
る。請求項7の発明によれば、高速応答が可能で、ディ
スクリネーションが起こりずらいので、より高精細な動
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の画像表示装置を示す
構成概略図である。
【図2】スクリーン上に表示された見かけ上の画素増倍
の一例を示す模式図である。
【図3】(A)は光偏向素子の概略構成を示す分解斜視
図、(B)は光偏向素子の概略構成を示す断面図であ
る。
【図4】時間的に縦横交互に画素を増倍したときの疑似
画像を示す図である。
【図5】ライン状電極と配向処理方向との関係を示す図
である。
【図6】光偏向素子となる液晶セルを光軸に沿って切断
した断面図である。
【図7】図6に示す光偏向素子における直線偏光に対す
る屈折率分布を示す模式図である。
【図8】画像表示素子を形成する透過型液晶ライトバル
ブの4つの画素から出射された直線偏光が図6に示す光
偏向素子を形成する液晶セルに入射された場合の光路を
示す模式図である。
【図9】本発明に係る他の実施形態の画像表示装置にお
ける光偏向素子を示し、画素縮小機能を備える光偏向素
子となる液晶セルを光軸に沿って切断した断面図であ
る。
【図10】図9に示す光偏向素子における直線偏光に対
する屈折率分布を示す模式図である。
【図11】画像表示素子を形成する透過型液晶ライトバ
ルブの4つの画素から出射されて来た直線偏光が図9に
示す光偏向素子を形成する液晶セルに入射された場合の
光路を示す模式図である。
【符号の説明】
3 画像表示素子 8 表示駆動手段 4 光偏向素子 43,44 電極アレイ 41,42 透明基板 45 液晶層 10 画像表示制御手段 46 液晶分子 47 配向膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 641 G09G 3/20 641E 5C058 650 650C 5C080 680 680A 680C 3/36 3/36 H04N 5/74 H04N 5/74 A (72)発明者 松木 ゆみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 滝口 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鴇田 才明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 杉本 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H088 EA12 EA31 GA02 HA01 HA02 HA03 HA06 HA08 HA12 HA21 HA24 HA28 KA05 MA02 MA03 MA06 MA10 MA20 2H090 HA11 JB02 JB03 JB07 JB12 LA01 LA02 LA03 LA04 LA09 LA10 LA11 LA12 LA15 LA16 LA17 LA19 LA20 MB01 2H091 FA02Y FA07X FA19Y FA26X FA29X FA31Z FA41Z FA45Z FC02 FC23 FC26 FD01 GA01 GA02 GA03 GA06 GA08 GA09 GA11 GA13 HA07 HA10 KA01 KA10 LA12 LA15 LA17 LA18 MA07 2H093 NA17 NA32 NA45 NC11 NC42 ND22 ND39 ND42 ND54 NE01 NE03 NE06 NF05 NF13 NG02 5C006 AA14 AA16 AA17 AA22 AC05 AC11 AF34 AF44 AF46 AF47 AF52 AF71 AF84 BB12 BB16 BB28 BB29 BC16 BF49 EA01 EA03 EC11 FA12 FA16 FA47 FA51 FA54 FA56 5C058 AA06 AB05 BA25 EA02 EA11 EA26 EA54 5C080 AA10 AA17 BB05 CC03 CC06 DD03 DD07 DD26 DD27 EE01 EE17 EE19 EE29 EE30 FF11 FF12 JJ01 JJ05 JJ06 KK07 KK43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に基づいて、照明光を制御可能
    にする複数の画素から画像光を入射し、入射した画像光
    の光路を偏向する光偏向素子において、 縦方向の画素ピッチに対応する電極アレイを形成した第
    1の透明基板と、横方向の画素ピッチに対応する電極ア
    レイを形成した第2の透明基板と、該2枚の透明基板間
    に介在し、前記電極アレイからの電圧印加によって屈折
    率分布の制御が可能な液晶層とを備え、前記電極アレイ
    への電圧印加状態を変化させることにより、見かけ上の
    画素数を増倍するための光偏向素子。
  2. 【請求項2】 画像情報に基づいて、照明光を制御可能
    にする複数の画素が二次元的に配列されている画像表示
    素子と、前記画像情報の表示時間を示す画像フィールド
    を更に複数個の画像サブフィールドに時間的に分割して
    前記画像表示素子を駆動することができる表示駆動手段
    と、該表示駆動手段により前記画像サブフィールド毎に
    駆動される前記各画素から入射されてくる画像光の光路
    を偏向する光偏向素子とを有することにより、前記画像
    表示素子の見かけ上の画素数を増倍して表示させること
    ができる画像表示装置において、 前記光偏向素子が、縦方向の画素ピッチに対応する電極
    アレイを形成した第1の透明基板と、横方向の画素ピッ
    チに対応する電極アレイを形成した第2の透明基板と、
    該2枚の透明基板間に介在し、前記電極アレイからの電
    圧印加によって屈折率分布の制御が可能な液晶層とを備
    え、前記表示駆動手段と同期して前記電極アレイへの電
    圧印加状態を変化させることを特徴とする画像表示装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2の画像表示装置において、時間
    的に各電極アレイのライン方向に対応して交互に電圧を
    切り替え、前記画像光の光路を偏向することを特徴とす
    る画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の画像表示装置において、画素
    の重ね合わせにより最適な表示になるようサブフィール
    ド表示タイミングを制御する画像表示制御手段を備えて
    いることを特徴とする画像表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れかに記載の画像表示
    装置において、少なくとも一方の透明基板の液晶層と接
    する界面に、液晶分子方向を規制する配向膜が設けら
    れ、該配向膜の配向処理方向が各電極アレイのライン方
    向のなす角を略等分する方向であることを特徴とする画
    像表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の画像表示装置において、前記
    配向膜が、光照射によって配向規制力を生じ得るもので
    あることを特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6の何れかに記載の画像表示
    装置において、前記液晶層に高分子を含むことを特徴と
    する画像表示装置。
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