JP2003241133A - 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置 - Google Patents

電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置

Info

Publication number
JP2003241133A
JP2003241133A JP2002037266A JP2002037266A JP2003241133A JP 2003241133 A JP2003241133 A JP 2003241133A JP 2002037266 A JP2002037266 A JP 2002037266A JP 2002037266 A JP2002037266 A JP 2002037266A JP 2003241133 A JP2003241133 A JP 2003241133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive
coil
amplitude
current
output signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002037266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4067840B2 (ja
Inventor
Masahiro Nishio
真博 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2002037266A priority Critical patent/JP4067840B2/ja
Priority to US10/224,369 priority patent/US6865064B2/en
Priority to EP02019235A priority patent/EP1289115B1/en
Priority to DE60221760T priority patent/DE60221760T2/de
Priority to EP04026821.1A priority patent/EP1515424B1/en
Publication of JP2003241133A publication Critical patent/JP2003241133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4067840B2 publication Critical patent/JP4067840B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動効率の良い電磁駆動式アクチュエーターの
駆動装置を提供する。 【解決手段】駆動装置200は、駆動コイル132に特
定の期間だけ駆動電流を印加するためのコイル駆動装置
210と、駆動コイル132の両端の電圧を検出するた
めの電圧検出装置220と、電圧検出装置220の検出
電圧をホールドするためのサンプル・ホールド装置23
0と、可動部112の振れ角速度のピーク近くの特定の
位相を検出するためのピーク検出装置240とを備えて
いる。サンプル・ホールド装置230は電流印加開始時
または直前にホールドを開始し、電流印加終了に遅れて
ホールドを解除する。ピーク検出装置240は、サンプ
ル・ホールド装置230の出力に基づいて、可動部11
2の振れ角速度のピーク近くの特定の位相を検出する。
検出結果に基づき、コイル駆動装置210は、駆動コイ
ル132に電流を印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁駆動式アクチ
ュエーターの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可動部と、固定部と、これらを連結して
いる連結部と、固定部と可動部の一方に固定された磁界
発生部材と、固定部と可動部の他方に固定された駆動コ
イルとを有している電磁駆動式アクチュエーターが知ら
れている。この種の電磁駆動式アクチュエーターは、例
えば、駆動コイルにパルス状の電流を供給することによ
って駆動され、駆動コイルと磁界発生部材の間に作用す
る力を利用して、可動部が固定部に対して共振状態で揺
動される。
【0003】電磁駆動式アクチュエーターには、より正
確な制御のために、可動部の振れ角や振れ角速度を検出
するための揺動検出センサーを有しているものもある
が、大きい振れ角を得るためや小型化のために、このよ
うな揺動検出センサーを持たないものもある。
【0004】揺動検出センサーを持たない電磁駆動式ア
クチュエーターの駆動装置の中には、駆動コイルの両端
の電圧に基づいて可動部の振れ角や振れ角速度を検出し
得るものもある。このような駆動装置の一従来例が、
「振動ミラー形走査装置用駆動回路」と題する特開平1
0−207973号公報に開示されている。
【0005】この駆動装置は、振動ミラー駆動コイル
(VMコイル)にパルス状の駆動信号を印加することによ
り、アクチュエーターを共振駆動させている。また、こ
の駆動装置は、電圧サンプラにより振動ミラー駆動コイ
ルの両端の電圧を検出し、その検出電圧がゼロになるタ
イミングでパルス状の駆動信号を立ち上げている。ま
た、パルス幅は、電圧サンプラの検出電圧のピーク値を
目標電圧と比較して決定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電磁駆動式アクチュエ
ーターの効率の良い駆動のためには、パルス状駆動電流
の立ち上がりを角速度のピークに合わせるとよい。しか
し、前述の従来例の駆動装置は、電圧サンプラの検出電
圧がゼロになるタイミングでパルス状の駆動信号を立ち
上げている。すなわち、パルス状駆動電流の立ち上がり
を、振動ミラーの角速度がゼロになるタイミングに合わ
せている。このため、従来例の駆動装置は、効率の良い
駆動を行なえない。
【0007】従来例の駆動装置は、検出電圧のピーク値
を振幅情報にしている。検出電圧のピーク値は、ノイズ
等の外乱の影響を受け易いため、振幅情報の妥当性に疑
問がある。
【0008】従来例の駆動装置は、駆動電流のパルス幅
を変えることにより、振れ角振幅を調整している。この
ため、検出電圧に重畳される駆動信号を除去する際の信
号の歪みがパルス幅に依存して増減する。従って、従来
例の駆動装置は、正確な振幅検出を行ない難い。また、
駆動電流のパルス幅を変えることで振れ角振幅を調整す
るため、パルス幅はアクチューエターの揺動周期の四分
の一未満でなければならない。つまり、振幅調整範囲に
制約がある。
【0009】本発明は、これらの点に着目してなされた
ものであり、その主な目的は、駆動効率の良い電磁駆動
式アクチュエーターの駆動装置を提供することである。
【0010】本発明の別の目的は、振れ角振幅を広い範
囲で精度良く調整し得る電磁駆動式アクチュエーターの
駆動装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、可動部と、固
定部と、可動部と固定部を連結している連結部と、固定
部と可動部の一方に固定された磁界発生部材と、固定部
と可動部の他方に固定された駆動コイルとを有している
電磁駆動式アクチュエーターを駆動するための駆動装置
であって、駆動コイルに所定の期間だけ電流を印加する
ためのコイル駆動装置と、駆動コイルの両端の電圧を検
出するための電圧検出装置と、電流印加開始の直前から
電流印加開始時までの特定の時期に電圧検出装置の検出
電圧を少なくとも電流印加のあいだホールドするための
サンプル・ホールド装置と、サンプル・ホールド装置の
出力に基づいて可動部の振れ角速度のピーク近くの特定
の位相を検出するためのピーク検出装置とを備えてお
り、コイル駆動装置は、ピーク検出装置で検出される特
定の位相の検出タイミングに合わせて電流の印加を開始
する。
【0012】ピーク検出装置は、可動部の振れ角速度の
90−k・d・360/T度(ここに、Tはアクチュエー
ターの共振周波数の逆数に相当する周期[秒]、dはコイ
ル駆動装置の出力のパルス幅[秒]、kは0≦k≦1を満
たす実数である)の位相を検出する。ピーク検出装置
は、一例においては、可動部の振れ角速度の90度の位
相を検出する。ピーク検出装置は、別の例においては、
可動部の振れ角速度の90−d・180/T度の位相を検
出する。
【0013】電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置
は、より好ましくは、サンプル・ホールド装置の出力信
号に基づいて可動部の振れ角振幅を検出する振幅検出装
置と、目標値に対する可動部の振れ角振幅の誤差を検出
する振幅誤差検出装置とを更に備えており、コイル駆動
装置は振幅誤差検出装置の出力信号に基づいて駆動コイ
ルに供給するパルス状の電流の振幅を変化させる。好ま
しくは、コイル駆動装置は、電流の印加時間を変えず
に、電流の振幅のみを変化させる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0015】本実施形態の駆動装置によって駆動される
電磁駆動式アクチュエーターを図1に示す。図1に示さ
れるように、電磁駆動式アクチュエーターはマイクロマ
シン技術を用いて製作された電磁型光スキャナーであ
る。
【0016】図1に示されるように、光スキャナー10
0は、一次元に揺動し得る可動部を有する揺動体110
と、磁界を発生させるための磁気回路150と、これら
を保持するベースプレート160とを備えている。
【0017】揺動体110は、可動部112と、可動部
112を支持するための支持部114、116と、可動
部112と支持部114、116を連結している連結部
である一対のトーションバー118、120とを有して
いる。一対のトーションバー118、120は、支持部
114、116に対して可動部112を、トーションバ
ー118、120を通る一本の軸の周りに揺動可能に支
持している。
【0018】可動部112は平板状であり、実質的に平
行なおもて面(図1に見える面)とうら面(図1に見え
ない面)とを有している。可動部112は、例えば、そ
のおもて面に形成されたミラーを有している。あるい
は、可動部112のおもて面それ自体が反射面として機
能してもよい。
【0019】可動部112はそのうら面に形成された駆
動コイル132を有している。駆動コイル132は可動
部112の周縁部を周回している。駆動コイル132の
両端は、トーションバー118を通る配線を介して、支
持部114に設けられた一対の電極パッド138、14
0にそれぞれ接続されている。
【0020】磁気回路150は、磁界発生部材である一
対の永久磁石152、154と、これらを保持するヨー
ク156とを備えている。
【0021】揺動体110は、支持部114、116が
ベースプレート160に固定されることで、ベースプレ
ート160に取り付けられている。また磁気回路150
は、ヨーク156がベースプレート160に固定される
ことで、ベースプレート160に取り付けられている。
この構造体において、可動部112とトーションバー1
18、120と永久磁石152、154を除いた部分が
固定部を構成している。
【0022】可動部112のおもて面のミラー(あるい
は反射面として機能するおもて面)に光ビームが照射さ
れ、そこで反射された光ビームは可動部112の揺動に
従って一次元的に走査される。
【0023】電極パッド138、140にはフレキシブ
ル配線基板(FPC)142を経由して交流電流の駆動
信号が印加される。これに応じて駆動コイル132には
電流が流れる。駆動コイル132を流れる電流は、磁界
成分との相互作用により、その大きさに依存して、ロー
レンツ力を受ける。
【0024】駆動コイル132の揺動軸に平行な一対の
対辺部分は、そこを流れる電流が受けるローレンツ力に
より、可動部112の面(おもて面あるいはうら面)に
ほぼ垂直な方向の力を受ける。また、それら一対の対辺
部分を流れる電流は互いに逆向きであるため、可動部1
12は揺動軸の周りの偶力を受ける。このため、可動部
112は駆動コイル132を流れる電流の大きさに応じ
て揺動軸の周りに回転する。
【0025】電極パッド138、140に印加される駆
動信号が交流電流であるため、駆動コイル132に流れ
る電流は交流電流である。電流の方向が交互に切り替わ
るため、可動部112が受ける偶力の方向は交互に切り
替わり、これに応じて可動部112の回転方向も交互に
切り替わる。従って、可動部112は揺動軸の周りに一
定の角度範囲で双方向に繰り返し回転する(すなわち揺
動する)。その結果、可動部112で反射された光ビー
ムが一次元的に走査される。
【0026】可動部112は、トーションバー118、
120の構造や材質により決まる固有の共振周波数を有
しており、この共振周波数に駆動信号の周波数が一致す
るとき、最大の振れ角で振動する。
【0027】光スキャナー100を正弦波で駆動した際
の駆動周波数−振れ角の周波数特性を図2に示す。光ス
キャナー100の挙動を駆動信号の周波数に従って三つ
の領域A、B、Cに分けて説明する。
【0028】領域Aは、共振周波数frに対して十分低
い周波数帯域であり、この領域では、可動部112の振
れ角は周波数に依存せず、駆動信号と振れ角の位相差も
ない。すなわち、光スキャナー100の挙動は基本的に
駆動信号に追従する。
【0029】領域Bは、共振周波数fr付近の周波数帯
域であり、この領域では、振れ角の増加と位相の遅れが
発生し、光スキャナー100の挙動は必ずしも駆動信号
には追従しない。振れ角は、周波数、減衰率に影響され
る。
【0030】領域Cは、共振周波数frに対して十分高
い周波数帯域であり、この領域では、基本的にトーショ
ンバー118、120の影響は無視できる。すなわち、
駆動力が一定であれば、可動部112の角加速度が一定
になるように応答する。
【0031】以上をまとめると、低周波領域では、可動
部112の振れ角は駆動信号の周波数に関係なく一定で
あり、共振周波数では振れ角のゲインが非常に高く、高
周波領域では、可動部112の振れ角は周波数の上昇に
応じて(角加速度が一定になるように応答するため)急
速に小さくなる。
【0032】領域Bの共振周波数においては、振れ角の
位相は駆動信号に対して90度遅れる。駆動信号の周波
数が共振周波数に対して増減すると、駆動信号と振れ角
の位相関係が90度を中心に増減し、振れ角は共振時に
対して減少する。
【0033】これに基づいて駆動信号と振れ角速度の関
係を考えると、振れ角速度は振れ角の微分値であるた
め、図3に示されるように、振れ角速度は振れ角より位
相が90度進む。従って、駆動信号と振れ角速度は、共
振周波数において同位相になる。駆動周波数に対する振
れ角速度の周波数特性を図4に示す。
【0034】以上は駆動信号が正弦波の場合について述
べたが、矩形パルス状の駆動信号の場合も同様の考え方
を適用できる。すなわち、例えば図5(a)に示される
矩形パルス状の駆動信号は、図5(b)に示される正弦
波を基本周波数として、この基本周波数成分の正弦波
と、3倍、5倍、7倍・・・の周波数成分を有する正弦
波の重ね合わせで表される。言い換えれば、矩形パルス
状の駆動信号は、フーリエ級数展開により、基本周波数
成分の奇数倍の正弦波の重ね合わせで表される。
【0035】この信号に対する光スキャナーの応答は、
基本周波数が光スキャナーの共振周波数に一致している
場合にはこの周波数に対する応答が大きく、3倍、5
倍、7倍・・・の周波数成分つまり他の奇数倍の周波数
成分に対する応答は図2の領域Cに属するため、共振周
波数の応答振れ角に対しては無視できる。
【0036】このため、振れ角と振れ角速度はそれぞれ
図5(c)と図5(d)に示されるように共に正弦波に
なる。振れ角と振れ角速度は位相が90度異なってお
り、振れ角速度のピークは駆動電流信号のパルスに同期
している。
【0037】このように、共振周波数で駆動される場
合、駆動波形が矩形パルス状であっても、光スキャナー
の応答はほぼ正弦波的な応答になる。
【0038】また、図6(a)に示される両極性を有す
るパルス状駆動信号に対しても同様であり、その基本周
波数の正弦波は図6(b)に示されるものになり、振れ
角と振れ角速度はそれぞれ図6(c)と図6(d)に示
されるようになる。
【0039】光スキャナー100を駆動するための本実
施形態の駆動装置の構成を図7に示す。図7に示される
ように、駆動装置200は、駆動コイル132に駆動電
流を印加するためのコイル駆動装置210と、駆動コイ
ル132の両端の電圧を検出するための電圧検出装置2
20と、電圧検出装置220の検出電圧をホールドする
ためのサンプル・ホールド装置230と、可動部112
の振れ角速度の略ピークを検出するためのピーク検出装
置240とを備えている。
【0040】コイル駆動装置210は、駆動コイル13
2に所定の期間の間だけ、一定の電流を印加する。つま
り、コイル駆動装置210は、駆動コイル132にパル
ス状の電流を供給する。もちろん、所定の期間すなわち
パルス幅は、1/(2fr)[秒](fr:駆動周波数
[Hz])よりも短い。コイル駆動装置210は、好ま
しくは、光スキャナー100の共振周波数frに等しい
周波数を有するパルス状の電流を供給する。
【0041】サンプル・ホールド装置230は、電流印
加開始の直前から電流印加開始時までの特定の時期にホ
ールドを開始し、少なくとも電流印加のあいだホールド
し続ける。サンプル・ホールド装置230は、好ましく
は、電流印加終了に遅れてホールドを解除する。つま
り、サンプル・ホールド装置230は、電流印加終了
後、所定の時間が経過した後にホールドを解除する。
【0042】ホールド期間が電流印加期間よりも長く設
定されるのは次の理由からである。電圧検出装置220
等で用いられる回路の帯域は有限であるため、通常、電
圧検出装置220の出力に現れる駆動信号のパルス幅は
駆動電流のパルス幅よりも広くなる。電圧検出装置22
0の出力に現れる駆動信号を完全に除去するために、ホ
ールド期間は電流印加期間すなわち駆動信号のパルス幅
よりも長く設定されるとよい。
【0043】ピーク検出装置240は、サンプル・ホー
ルド装置230の出力に基づいて、可動部112の振れ
角速度のピーク近くの特定の位相を検出する。より詳し
くは、ピーク検出装置240は、光スキャナー100の
揺動の周期T[秒](これは光スキャナー100の共振
周波数frの逆数に等しい)と、コイル駆動装置の出力
のパルス幅d[秒]、0≦k≦1を満たす実数kを用い
て、次の(1)式で表される位相を検出する。
【0044】 90−k・d・360/T[度]・・・(1) ピーク検出装置240は、特定の位相の検出を示すピー
ク検出信号をコイル駆動装置210に出力する。コイル
駆動装置210は、入力されるピーク検出信号に従って
駆動コイル132に電流を印加する。より詳しくは、コ
イル駆動装置210は、ピーク検出装置240で検出さ
れる特定の位相の検出タイミングで立ち上がるパルス状
の電流を駆動コイル132に供給する。
【0045】駆動コイル132に供給される駆動電流
は、(1)式でk=1の場合に位相が最も早く、振れ角
速度のピークでパルスが下がり、(1)式でk=0の場
合に位相が最も遅く、振れ角速度のピークでパルスが立
ち上がる。つまり、駆動電流は、そのパルスが振れ角速
度のピークに重なる。
【0046】ピーク検出装置240は、具体的には、例
えば図8に示されるように、サンプル・ホールド装置2
30の出力信号のうち光スキャナー100の共振周波数
付近の成分のみを選択的に透過させるバンドパスフィル
ター回路242と、バンドパスフィルター回路242の
出力信号の位相を変化させる位相変化装置244と、位
相変化装置244の出力信号を特定レベルと比較する比
較装置246とを備えている。
【0047】再び図7に戻り、駆動装置200は、さら
に、サンプル・ホールド装置230の出力信号に基づい
て可動部112の振れ角振幅を検出する振幅検出装置2
50と、可動部112の振れ角振幅の誤差(すなわち目
標値からのずれ)を検出する振幅誤差検出装置260と
を備えている。
【0048】振幅誤差検出装置260は、これに入力さ
れる振幅検出装置250の出力信号と目標振幅信号とを
比較して、可動部112の実際の振れ角振幅を目標値に
一致させるために駆動コイル132に供給すべき電流を
示す電流制御信号をコイル駆動装置210に出力する。
【0049】コイル駆動装置210は、振幅誤差検出装
置260から入力される電流制御信号に基づいて、駆動
コイル132に供給するパルス状の電流の振幅を変化さ
せる。コイル駆動装置210は、好ましくは、電流の印
加時間すなわちパルス幅を変えずに、電流の振幅のみを
変化させる。
【0050】振幅検出装置250は、例えば、サンプル
・ホールド装置230の出力信号の交流波形の一周期分
の面積に対応する信号を出力する。あるいは、振幅検出
装置250は、サンプル・ホールド装置230の出力信
号の交流波形の半周期分の面積に対応する信号を出力す
る。
【0051】このため、振幅検出装置250は、例えば
図9に示されるように、サンプル・ホールド装置230
の出力の絶対値信号を求めるための整流回路252と、
整流回路252の出力を平滑化して絶対値信号の平均値
に相当する信号を出力するためのローパスフィルター2
54とを備えている。
【0052】ローパスフィルター254のカットオフ周
波数は、好ましくは、その出力にリプルが生じないよう
に、光スキャナー100の共振周波数よりも十分に低い
値が選ばれる。
【0053】整流回路252は、サンプル・ホールド装
置230の出力信号の一周期分の面積に対応する信号の
出力に対しては全波整流回路で構成され、サンプル・ホ
ールド装置230の出力信号の半周期分の面積に対応す
る信号の出力に対しては半波整流回路で構成される。
【0054】第一の駆動例 第一の駆動例は、ピーク検出装置240が、サンプル・
ホールド装置230の出力に基づいて、可動部112の
振れ角速度のピーク、言い換えれば、可動部112の振
れ角速度の波形の90度の位相を検出し、コイル駆動装
置210が、そのタイミングにパルス状の駆動電流の立
ち上がりを合わせて、駆動コイル132に電流を印加す
る駆動である。これは、前述の(1)式において、k=
0の場合に相当している。
【0055】以下、このような駆動における駆動装置の
動作について説明する。
【0056】続く説明では、ピーク検出装置240が、
直前の駆動コイル132へのパルス状の電流印加によっ
て引き起こされた可動部112の揺動の振れ角速度のピ
ークを正しく検出したものとして進める。
【0057】ピーク検出装置240は、振れ角速度のピ
ークの検出を知らせるピーク検出信号を出力する。具体
的には、ピーク検出装置240の出力つまりピーク検出
信号は、後述するように、図10(d)に示されるよう
に、振れ角速度のピークに同期して立ち上がる矩形パル
ス波形である。
【0058】コイル駆動装置210は、ピーク検出信号
の立ち上がりに応じて、駆動コイル132に対して一定
電流の印加を開始する。その後、コイル駆動装置210
は、所定の時間が経過した後に、駆動コイル132への
一定電流の印加を停止する。その結果、コイル駆動装置
210は、図10(a)に示されるように、光スキャナ
ー100の共振周波数に等しい周波数を有し、振れ角速
度のピークに一致するタイミングで立ち上がる矩形パル
ス波形の電流を駆動コイル132に供給する。
【0059】駆動コイル132への電流印加に応じて、
前述したように、駆動コイル132と磁気回路150と
の間に生じるローレンツ力により、光スキャナー100
の可動部112が揺動する。可動部112の揺動により
駆動コイル132には逆起電力が生じる。この逆起電力
は可動部112の振れ角速度に比例している。
【0060】電圧検出装置220は、光スキャナー10
0の駆動コイル132の両端の電圧を検出する。光スキ
ャナー100が共振周波数で駆動されている場合、先に
図5を参照しながら説明したように、振れ角速度の波形
の位相は駆動電流の基本周波数成分の波形の位相と一致
している。従って、電圧検出装置220の出力は、図1
0(b)に示されるように、振れ角速度の正弦波形に駆
動電流のパルス波形が重畳された波形になる。
【0061】サンプル・ホールド装置230は、ピーク
検出信号の立ち上がりに応じて、電圧検出装置220の
出力をホールドする。その後、サンプル・ホールド装置
230は、電流印加終了に遅れてホールドを解除する。
その結果、サンプル・ホールド装置230は、図10
(c)に示されるように、電圧検出装置220の出力信
号から駆動電流に起因するパルス状波形が除去された信
号を出力する。サンプル・ホールド装置230の出力波
形は、基本周波数が振れ角の周波数と一致し、絶対値の
平均値が振れ角の振幅に比例している。
【0062】ピーク検出装置240は、可動部112の
振れ角速度のピークすなわち90度の位相を検出する。
前述したように、ピーク検出装置240は、図8に示さ
れるように、バンドパスフィルター回路242と位相変
化装置244と比較装置246とを備えている。
【0063】可動部112の振れ角速度の90度の位相
を検出するため、例えば、位相変化装置244は、それ
自体からの出力信号の位相が電圧検出装置220の出力
信号の位相に対して−90度になるように、バンドパス
フィルター回路242の出力信号の位相を変化させる。
言い換えれば、光スキャナー100の共振周波数におい
て、電圧検出装置220とサンプル・ホールド装置23
0とバンドパスフィルター回路242と位相変化装置2
44による位相変化の合計は−90度に等しい。
【0064】さらに、比較装置246は、位相変化装置
244の出力を0電位と比較し、その比較結果を示す二
値信号を出力する。その結果、ピーク検出装置240の
出力は、図10(d)に示されるように、振れ角速度の
ピークに同期して立ち上がる矩形パルス波形となる。
【0065】コイル駆動装置210は、図10(a)に
示されるように、このピーク検出信号の立ち上がりに同
期して立ち上がる矩形パルス波形の電流を駆動コイル1
32に供給する。
【0066】本実施形態の駆動装置200は、第一の駆
動例においては、振れ角速度のピークに同期して立ち上
がるパルス状波形の駆動電流信号を駆動コイル132に
供給しているので、光スキャナー100を効率良く駆動
することができる。
【0067】前述したように、振幅検出装置250は、
整流回路252とローパスフィルター254とを備えて
おり、例えば、図11に示されるように、サンプル・ホ
ールド装置230の出力信号の交流波形の一周期分の面
積に対応する信号を出力する。ここにおいて、交流波形
の一周期分の面積とは、振幅の中心軸と、0度から36
0度までの位相の波形とで囲まれる面積である。
【0068】交流波形の一周期分の面積は、交流波形の
一周期分の絶対値信号の平均値を表している。図11に
おいて、斜線部の面積は振れ角速度の振幅に比例してお
り、振れ角速度の振幅は振れ角の振幅に比例している。
従って、振幅検出装置250から出力される絶対値信号
の平均値は、可動部112の振れ角の振幅に比例してい
る。
【0069】振幅誤差検出装置260は、振幅検出装置
250の出力信号と目標振幅信号とを比較して、可動部
112の振れ角振幅を目標値に一致させるために駆動コ
イル132に印加すべき一定電流の電流値すなわちパル
ス状の電流波形の振幅を求め、それを示す電流制御信号
をコイル駆動装置210に出力する。
【0070】コイル駆動装置210は、電流制御信号に
従って、駆動コイル132に印加する一定電流の電流値
すなわちパルス状の電流波形の振幅のみを変更する。つ
まり、コイル駆動装置210は、電流の印加時間すなわ
ちパルス幅を一定に維持したまま、一定電流の電流値す
なわちパルス状の電流波形の振幅を変更する。これによ
り、可動部112の振れ角振幅が調整される。
【0071】図11は、振幅の異なる二種類のパルス状
の駆動電流波形に対するサンプル・ホールド装置230
の出力信号の交流波形の一周期分を示している。図11
から分かるように、波形つまり斜線部の形状は、パルス
状の電流波形の振幅の変更に対して、横方向に関しては
変化はなく、縦方向に関してのみ変化している。つま
り、斜線部は、パルス状の電流波形の振幅の変更によ
り、縦方向のみが独立に拡大縮小される。従って、一周
期分の面積すなわち斜線部の面積は、パルス状の電流波
形の振幅に比例している。
【0072】このように、本実施形態の駆動装置200
は、駆動電流信号の振幅を変更することによって、可動
部112の振れ角振幅を調整しているので、振幅調整範
囲に実質的に制限がない。
【0073】以上は、図10(a)に示される片方の極
性のみを有する波形のパルス状電流による駆動について
説明したが、図12(a)に示される両方の極性を有す
る波形のパルス状電流によっても同様に駆動することが
できる。
【0074】この場合、図12(a)に示される両極性
の矩形パルス波形の電流の駆動コイル132への供給に
対して、電圧検出装置220は、図12(b)に示され
る、振れ角速度の正弦波形に駆動電流のパルス波形が重
畳された波形を出力し、サンプル・ホールド装置230
は、図12(c)に示される電圧検出装置220の出力
信号から駆動電流に起因するパルス状波形が除去された
波形を出力し、ピーク検出装置240は、図12(d)
に示される振れ角速度のピークに同期して立ち上がる矩
形パルス波形を出力する。
【0075】コイル駆動装置210は、ピーク検出装置
240の出力波形の立ち上がりに同期して駆動波形の正
側のパルスを出力し、例えば、ピーク検出装置240の
出力波形の位相を180度変えた信号波形の立ち上がり
に同期して駆動波形の負側のパルスを出力する。あるい
は、ピーク検出装置240が更に振れ角速度の極小(ボ
トム)を検出し、その出力波形の立ち上がりに同期して
コイル駆動装置210が駆動波形の負側のパルスを出力
してもよい。
【0076】また、コイル駆動装置からコイルへ印加さ
れる電流の波形は、矩形パルス波形ではなく、正弦波形
などを駆動パルス幅で切り取った波形としてもよい。こ
の場合、駆動信号に含まれる、共振周波数以外の成分を
低減することができる。
【0077】上述した説明においては、ピーク検出装置
の位相変化装置の位相変化量は−90度としているが、
位相変化装置の位相変化量を90度とする構成において
も、振れ角速度の90−d・180/T度の位相に同期
して駆動を行なうことができる。この場合、駆動パルス
は比較装置の出力の立ち下がりに同期して出力する。
【0078】第二の駆動例 第二の駆動例は、駆動電流のパルスの中央が可動部11
2の振れ角速度のピークに一致する駆動である。より詳
しくは、ピーク検出装置240が、サンプル・ホールド
装置230の出力に基づいて、可動部112の振れ角速
度の波形の90−d・180/T度の位相を検出し、コイ
ル駆動装置210が、そのタイミングで立ち上がるパル
ス状の駆動電流を駆動コイル132に供給する駆動であ
る。これは、前述の(1)式において、k=1/2の場
合に相当している。
【0079】以下、このような駆動における駆動装置の
動作について説明する。
【0080】コイル駆動装置210は、図13(d)に
示されるピーク検出信号の立ち上がりに応じて、駆動コ
イル132に対して一定電流の印加を開始する。その
後、コイル駆動装置210は、所定の時間が経過した後
に、駆動コイル132への一定電流の印加を停止する。
その結果、コイル駆動装置210は、図13(a)に示
されるように、光スキャナー100の共振周波数に等し
い周波数を有し、振れ角速度のピークの前に立ち上がる
矩形パルス波形の電流を駆動コイル132に供給する。
駆動コイル132へのパルス状の電流供給は、光スキャ
ナー100の可動部112を揺動させる。可動部112
の揺動は、振れ角速度に依存した逆起電力を駆動コイル
132に生じさせる。
【0081】電圧検出装置220は、光スキャナー10
0の駆動コイル132の両端の電圧を検出する。電圧検
出装置220の出力は、図13(b)に示されるよう
に、振れ角速度の正弦波形に駆動電流のパルス波形が重
畳された波形になる。電圧検出装置220の出力は、よ
り詳しくは、図14に示されるように、周期Tの振れ角
速度の正弦波形に、T/4−d/2で立ち上がる時間幅d
のパルスが重畳された波形である。パルスの中央は可動
部112の振れ角速度のピークに一致している。パルス
の立ち上がりは、位相で表せば、90−d・180/T度
である。
【0082】サンプル・ホールド装置230は、ピーク
検出信号の立ち上がりに応じて、電圧検出装置220の
出力をホールドする。その後、サンプル・ホールド装置
230は、電流印加終了に遅れてホールドを解除する。
その結果、サンプル・ホールド装置230の出力は、図
13(c)に示されるように、電圧検出装置220の出
力信号から駆動電流に起因するパルス状波形が除去され
た波形になる。
【0083】ピーク検出装置240は、可動部112の
振れ角速度の90−d・180/T度の位相を検出する。
このため、位相変化装置244は、それ自体からの出力
信号の位相が電圧検出装置220の出力信号の位相に対
して−(90−d・180/T)度になるように、バンド
パスフィルター回路242の出力信号の位相を変化させ
る。さらに、比較装置246は、位相変化装置244の
出力を0電位と比較し、その比較結果を示す二値信号を
出力する。その結果、ピーク検出装置240の出力は、
図13(d)に示されるように、振れ角速度の90−d
・180/T度の位相に同期して立ち上がる矩形パルス波
形になる。
【0084】コイル駆動装置210は、図13(a)に
示されるように、このピーク検出信号の立ち上がりに同
期して立ち上がる矩形パルス波形の電流を駆動コイル1
32に供給する。
【0085】本実施形態の駆動装置200は、第二の駆
動例においては、振れ角速度のピークに時間幅の中央が
一致しているパルス波形の駆動電流信号を駆動コイル1
32に供給しているので、光スキャナー100を更に効
率良く駆動することができる。
【0086】これまで、図面を参照しながら本発明の実
施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて様々な変形や変更が施されてもよい。
【0087】例えば、コイル駆動装置からコイルへ印加
される電流の波形は、矩形パルス波形ではなく、正弦波
などを駆動パルス幅で切り取った波形としてもよい。こ
の場合、駆動信号に含まれる、共振周波数以外の成分を
低減することができる。
【0088】上述した説明においては、ピーク検出装置
の位相変化装置の位相変化量は−(90−d・180/
T)度としているが、位相変化装置の位相変化量を(9
0+d・180/T)度とする構成においても、振れ角速
度の90−d・180/T度の位相に同期して駆動を行な
うことができる。この場合、駆動パルスは比較装置の出
力の立ち下がりに同期して出力する。
【0089】また、上述した説明においては、振幅検出
装置250は、可動部112の振れ角振幅を、サンプル
・ホールド装置230の出力に基づいて求めているが、
ピーク検出装置240内のバンドパスフィルター回路2
42の出力に基づいて求めてもよい。
【0090】また、ピーク検出装置240は、可動部1
12の振れ角速度の90度の位相を検出するために、位
相変化装置244において、その出力信号の位相が電圧
検出装置220の出力信号の位相に対して−(90−k
・d・360/T)度になるように、バンドパスフィルタ
ー回路242の出力信号の位相を変化させるとともに、
比較装置246において、位相変化装置244の出力を
0電位と比較しているが、変化させる位相量や比較する
電位は、これらの値に限定されるものではなく、適宜変
更されてもよい。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、駆動効率の良い電磁駆
動式アクチュエーターの駆動装置が提供される。また、
振れ角振幅を広い範囲で精度良く調整し得る電磁駆動式
アクチュエーターの駆動装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の駆動装置によって駆動される電磁
駆動式アクチュエーターを示している。
【図2】図1の電磁駆動式アクチュエーターすなわち光
スキャナーを正弦波で駆動した際の駆動周波数−振れ角
の周波数特性を示している。
【図3】図1の光スキャナーを正弦波で駆動した際の振
れ角と振れ角速度を示している。
【図4】図1の光スキャナーを正弦波で駆動した際の駆
動周波数に対する振れ角速度の周波数特性を示してい
る。
【図5】図1の光スキャナーを片極性の矩形波で駆動し
た際における駆動電流信号とその基本周波数成分の正弦
波と振れ角と振れ角速度を示している。
【図6】図1の光スキャナーを両極性の矩形波で駆動し
た際における駆動電流信号とその基本周波数成分の正弦
波と振れ角と振れ角速度を示している。
【図7】図1の光スキャナーを駆動するための本発明の
駆動装置の実施形態の構成を示している。
【図8】図7に示されるピーク検出装置の構成を示して
いる。
【図9】図7に示される振幅検出装置の構成を示してい
る。
【図10】図1の光スキャナーを第一の駆動例(振れ角
速度波形の90度の位相検出)に従って片極性の矩形波
で駆動した際における図7の駆動装置のコイル駆動装置
の出力(駆動波形)と電圧検出装置の出力とサンプル・
ホールド装置の出力とピーク検出装置の出力とを示して
いる。
【図11】振幅の異なる二種類のパルス状の駆動電流波
形に対するサンプル・ホールド装置の出力信号の交流波
形の一周期分を示している。
【図12】図1の光スキャナーを第一の駆動例に従って
両極性の矩形波で駆動した際における図7の駆動装置の
コイル駆動装置の出力(駆動波形)と電圧検出装置の出
力とサンプル・ホールド装置の出力とピーク検出装置の
出力とを示している。
【図13】図1の光スキャナーを第二の駆動例(振れ角
速度波形の90−d・180/T度の位相検出)に従って
片極性の矩形波で駆動した際における図7の駆動装置の
コイル駆動装置の出力(駆動波形)と電圧検出装置の出
力とサンプル・ホールド装置の出力とピーク検出装置の
出力とを示している。
【図14】図13に示される電圧検出装置の出力を拡大
して示している。
【符号の説明】
200 駆動装置 210 コイル駆動装置 220 電圧検出装置 230 サンプル・ホールド装置 240 ピーク検出装置 242 バンドパスフィルター回路 244 位相変化装置 246 比較装置 250 振幅検出装置 252 整流回路 254 ローパスフィルター 260 振幅誤差検出装置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部と、固定部と、可動部と固定部を
    連結している連結部と、固定部と可動部の一方に固定さ
    れた磁界発生部材と、固定部と可動部の他方に固定され
    た駆動コイルとを有している電磁駆動式アクチュエータ
    ーを駆動するための駆動装置であって、駆動コイルにパ
    ルス状の電流を供給することにより駆動コイルと磁界発
    生部材との間に作用する力を利用して可動部を固定部に
    対して共振状態で揺動させる駆動装置であって、 駆動コイルに所定の期間だけ電流を印加するためのコイ
    ル駆動装置と、 駆動コイルの両端の電圧を検出するための電圧検出装置
    と、 電流印加開始の直前から電流印加開始時までの特定の時
    期に電圧検出装置の検出電圧を少なくとも電流印加のあ
    いだホールドするためのサンプル・ホールド装置と、 サンプル・ホールド装置の出力に基づいて可動部の振れ
    角速度のピーク近くの特定の位相を検出するためのピー
    ク検出装置とを備えており、 コイル駆動装置は、ピーク検出装置で検出される特定の
    位相の検出タイミングに合わせて電流の印加を開始す
    る、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コイル駆動装置は駆
    動コイルに所定の期間だけ一定の電流を印加する、電磁
    駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ピーク検出装置は、
    可動部の振れ角速度の90−k・d・360/T度(ここ
    に、Tはアクチュエーターの共振周波数の逆数に相当す
    る周期[秒]、dはコイル駆動装置の出力のパルス幅
    [秒]、kは0≦k≦1を満たす実数である)の位相を検
    出する、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、ピーク検出装置は、
    可動部の振れ角速度の90度の位相を検出する、電磁駆
    動式アクチュエーターの駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、ピーク検出装置は、
    可動部の振れ角速度の90−d・180/T度の位相を検
    出する、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、振れ角速度のピーク
    検出装置は、サンプル・ホールド装置の出力信号のうち
    アクチュエーターの共振周波数付近の成分のみを選択的
    に透過させるバンドパスフィルター回路と、バンドパス
    フィルター回路の出力信号の位相を変化させる位相変化
    装置と、位相変化装置の出力信号を特定レベルと比較す
    る比較装置とを備えている、電磁駆動式アクチュエータ
    ーの駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、位相変化装置は、そ
    れ自体からの出力信号の位相が電圧検出装置の出力信号
    の位相に対して+90度若しくは−90度になるよう
    に、バンドパスフィルター回路の出力信号の位相を変化
    させる、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、位相変化装置は、そ
    れ自体からの出力信号の位相が電圧検出装置の出力信号
    の位相に対して+90(T+2d)/T度若しくは−90
    (T−2d)/T度(ここに、Tはアクチュエーターの共
    振周波数の逆数に相当する周期[秒]、dはコイル駆動装
    置の出力のパルス幅[秒]である)になるように、バンド
    パスフィルター回路の出力信号の位相を変化させる、電
    磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、サンプル・ホールド
    装置は、コイル駆動装置の電流印加終了に遅れてホール
    ドの解除を行なう、電磁駆動式アクチュエーターの駆動
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、サンプル・ホール
    ド装置の出力信号に基づいて可動部の振れ角振幅を検出
    する振幅検出装置と、目標値に対する可動部の振れ角振
    幅の誤差を検出する振幅誤差検出装置とを更に備えてお
    り、コイル駆動装置は振幅誤差検出装置の出力信号に基
    づいて駆動コイルに供給するパルス状の電流の振幅を変
    化させる、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、コイル駆動装置
    は、電流の印加時間を変えずに、電流の振幅のみを変化
    させる、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、振幅検出装置
    は、サンプル・ホールド装置の出力信号の交流波形の一
    周期分の面積に対応する信号を出力する、電磁駆動式ア
    クチュエーターの駆動装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、振幅検出装置は
    全波整流回路とローパスフィルタとを備えている、電磁
    駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  14. 【請求項14】 請求項10において、振幅検出装置
    は、サンプル・ホールド装置の出力信号の交流波形の半
    周期分の面積に対応する信号を出力する、電磁駆動式ア
    クチュエーターの駆動装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、振幅検出装置は
    半波整流回路とローパスフィルタとを備えている、電磁
    駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  16. 【請求項16】 請求項6において、サンプル・ホール
    ド装置の出力信号若しくはバンドパスフィルター回路の
    出力信号に基づいて可動部の振れ角振幅を検出する振幅
    検出装置と、可動部の振れ角振幅の目標値に対する誤差
    を検出する振幅誤差検出装置とを更に備えており、コイ
    ル駆動装置は振幅誤差検出装置の出力信号に基づいて駆
    動コイルに供給するパルス状の電流の振幅を変化させ
    る、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  17. 【請求項17】 請求項16において、コイル駆動装置
    は、電流の印加時間を変えずに、電流の振幅のみを変化
    させる、電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  18. 【請求項18】 請求項16において、振幅検出装置
    は、サンプル・ホールド装置の出力信号若しくはバンド
    パスフィルター回路の出力信号の交流波形の一周期分の
    面積に対応する信号を出力する、電磁駆動式アクチュエ
    ーターの駆動装置。
  19. 【請求項19】 請求項18において、振幅検出装置は
    全波整流回路とローパスフィルタとを備えている、電磁
    駆動式アクチュエーターの駆動装置。
  20. 【請求項20】 請求項16において、振幅検出装置
    は、サンプル・ホールド装置の出力信号若しくはバンド
    パスフィルター回路の出力信号の交流波形の半周期分の
    面積に対応する信号を出力する、電磁駆動式アクチュエ
    ーターの駆動装置。
  21. 【請求項21】 請求項20において、振幅検出装置は
    半波整流回路とローパスフィルタとを備えている、電磁
    駆動式アクチュエーターの駆動装置。
JP2002037266A 2001-08-29 2002-02-14 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置 Expired - Fee Related JP4067840B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002037266A JP4067840B2 (ja) 2002-02-14 2002-02-14 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置
US10/224,369 US6865064B2 (en) 2001-08-29 2002-08-20 Drive apparatus and drive method for electromagnetic drive actuator
EP02019235A EP1289115B1 (en) 2001-08-29 2002-08-27 Drive apparatus and drive method for electromagnetic drive actuator
DE60221760T DE60221760T2 (de) 2001-08-29 2002-08-27 Steuerungsvorrichtung und Verfahren für einen elektromagnetisch angetriebenen Aktuator
EP04026821.1A EP1515424B1 (en) 2001-08-29 2002-08-27 Drive apparatus for electromagnetic drive actuator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002037266A JP4067840B2 (ja) 2002-02-14 2002-02-14 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003241133A true JP2003241133A (ja) 2003-08-27
JP4067840B2 JP4067840B2 (ja) 2008-03-26

Family

ID=27778920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002037266A Expired - Fee Related JP4067840B2 (ja) 2001-08-29 2002-02-14 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4067840B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145839A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Konica Minolta Holdings Inc 光スキャナ装置
JP2011095589A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Kyocera Mita Corp 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置
WO2016208077A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 オリンパス株式会社 電磁アクチュエータ駆動装置
CN110702971A (zh) * 2019-09-10 2020-01-17 天津大学 自动跟踪换能器串联谐振频率的超声驱动电源

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145839A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Konica Minolta Holdings Inc 光スキャナ装置
JP2011095589A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Kyocera Mita Corp 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置
WO2016208077A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 オリンパス株式会社 電磁アクチュエータ駆動装置
CN110702971A (zh) * 2019-09-10 2020-01-17 天津大学 自动跟踪换能器串联谐振频率的超声驱动电源
CN110702971B (zh) * 2019-09-10 2021-11-26 天津大学 自动跟踪换能器串联谐振频率的超声驱动电源

Also Published As

Publication number Publication date
JP4067840B2 (ja) 2008-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5391579B2 (ja) 振動素子
JP5524535B2 (ja) アクチュエータの駆動装置
EP1289115B1 (en) Drive apparatus and drive method for electromagnetic drive actuator
JP5184909B2 (ja) 揺動体装置及び光偏向装置
US8379282B2 (en) Light scanning unit and method of detecting scanning synchronization signal
KR101278862B1 (ko) 요동체 장치, 광 편향 장치 및 그 제어 방법
JP2017173622A (ja) 揺動体装置の制御装置
JP2016160099A (ja) 振動フィーダ用制御装置及び振動フィーダ
JP2003241133A (ja) 電磁駆動式アクチュエーターの駆動装置
US6853532B2 (en) Apparatus and method for driving actuator
JP4342779B2 (ja) 電磁アクチュエータ用の同期信号検出装置及びこれを用いた電磁アクチュエータ
JP2002078368A (ja) アクチュエータ駆動装置
JP2003329955A (ja) 揺動型走査装置
JP5341372B2 (ja) 揺動体装置、揺動体装置を用いた画像形成装置
JP6662704B2 (ja) レーザー加工装置
JP2007151244A (ja) 電磁アクチュエータの同期タイミング検出装置
JP2003066360A (ja) 電磁駆動式アクチュエータの駆動装置および揺動検出方法
JP2011150071A (ja) 光走査装置
JP2003177347A (ja) 光走査装置用の駆動回路及びこれを用いた光走査装置
WO2016208017A1 (ja) 電磁アクチュエータ駆動装置
JP2003043402A (ja) 光スキャナ駆動回路
JP2003043403A (ja) 光スキャナ駆動回路
JP2009217147A (ja) 揺動体装置、光偏向器、光偏向器を用いた画像形成装置
JPH08110309A (ja) 表面傷検出装置および表面傷検出方法
JPH11180527A (ja) 楕円振動パーツフィーダの駆動制御方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4067840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140118

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees