JP2003239078A - 鉛含有銅合金の表面処理方法及びその銅合金製接水部材 - Google Patents
鉛含有銅合金の表面処理方法及びその銅合金製接水部材Info
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Abstract
の表面処理方法を提供する。 【解決手段】 鉛含有銅合金を、Zn、Fe、Mn、C
a、Ni、Cu、Co、Zr、Sn、Mg、Alから選
ばれる1種又は2種以上の金属イオンと、りん酸イオン
および硝酸イオンを含有する化成処理液と接触させる。
化成処理液には亜硝酸イオン、過酸化水素、ペルオキソ
化合物から選ばれる1種または2種以上を含有させる事
ができる。この化成処理に先立って、前処理として脱
脂、酸洗、表面調整の1または2以上を行うことができ
る。この酸洗に際してはフッ素イオンおよび硝酸イオン
を含有する酸洗溶液を、あるいはまた界面活性剤および
/またはキレート剤を含む酸洗溶液を用いることができ
る。
Description
から鉛が溶出するのを防止するための表面処理方法およ
び本発明により処理された銅合金製接水部材に関する。
接水部材に関連する銅合金部材、例えば水栓金具、水道
配管、配管バルブ、水道メーター、給湯機用熱交換器、
ポンプ用品、配管継ぎ手などで適用されている。これ
は、前述の部材には鋳造性、機械加工性ならびに経済性
に優れた青銅等の銅合金が用いられており、これらの銅
合金には機械加工性や切削性などの特性を良好にするた
め、鉛が所定量添加されていることに起因する。
の鉛が溶出し、人体や使用環境に影響を与えるため、こ
の溶出防止技術が検討されるようになった。
加工性や切削性を得ることは難しく、また鉛の代替金属
も見つかっていない。
た機械加工性や切削性の優れた銅合金材から鉛が溶出す
るのを防止するための表面処理方法および表面処理され
た接水部材を提供することを目的とする。
課題を達成するために鋭意検討した結果、鉛含有銅合金
をZn,Fe,Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Zr,
Sn,Mg,およびAlから選ばれる1種あるいは2種
以上の金属イオンと、りん酸イオンおよび硝酸イオンを
含有する化成処理液にて表面処理することにより、表面
に存在する鉛を選択的なエッチングにより除去し、かつ
その表面に前述の金属を含有するりん酸塩皮膜を形成
し、被覆することによりさらに深部に残存する鉛の溶出
防止に効果があることを見出した。
よる鉛の選択エッチングによってもある程度の鉛の除去
は可能であるが、この方法では孔の内部に残存した鉛の
表面が露出しているため完全に鉛の溶出を防止すること
はできず、腐食環境下に曝された場合に表面に錆びを発
生して変色する問題点もあった。しかし、本発明によれ
ばりん酸塩皮膜が基材表面を緻密に覆っているため鉛の
溶出が殆どなく、発錆による変色も防止することができ
ることを見出した。
Fe,Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Zr,Sn,M
g,およびAlから選ばれる1種あるいは2種以上の金
属イオンと、りん酸イオンおよび硝酸イオンを含有する
化成処理液と接触させることにより、表面の鉛を除去
し、かつその表面に前述の金属を含有するりん酸塩皮膜
を形成することで、鉛含有銅合金からの鉛溶出を防止す
るとともに、変色防止効果を付与することを特徴とす
る。
過酸化水素、およびペルオキソ化合物から選ばれる1種
または2種以上を含有することがより好ましい。
脂、酸洗および表面調整の1工程あるいは2工程以上を
実施することができる。
酸洗が、フッ素イオンおよび硝酸イオンを含有する酸性
水溶液であることがより好ましい。
/またはキレート剤を含むものであることがさらに好ま
しい。
e,Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Zr,Sn,M
g,およびAlから選ばれる1種あるいは2種以上の金
属のりん酸塩皮膜を有することを特徴とする鉛含有銅合
金製接水部材である。
a,Sn,Mgから選ばれる1種または2種以上の難溶
性りん酸塩である鉛含有銅合金製接水部材である。
る。本発明が対象とする素材は加工性を向上させるため
に鉛を含有された銅合金材であり、銅合金製接水部材で
ある。
は、金属素材をエッチングすると共に、そのときに生じ
る表面のpH上昇によって、不溶性のりん酸塩皮膜を素
材表面に形成し、被覆する処理である。
し、Zn,Fe,Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Z
r,Sn,Mg,Alから選ばれる1種あるいは2種以
上の金属イオンとりん酸イオンおよび硝酸イオンを含有
する化成処理液で処理することにより、特に鉛含有銅合
金の表面に存在している鉛を選択的にエッチング、除去
すると同時に、鉛が除去された表面に前述の金属イオン
を含むりん酸塩皮膜を表面に形成させる。表面をりん酸
塩皮膜が被覆することで、鉛含有銅合金素材の深部に残
存する鉛の溶出も防止することができる。
る鉛の選択的エッチング除去効果と、表面にりん酸塩皮
膜が形成されることにより、鉛含有銅合金材表面がりん
酸塩皮膜で被覆されることによる素材からの溶出防止効
果の2つの作用により、鉛溶出を防止するものであり、
銅合金製接水部材に適用することができる。
1(BC6)青銅鋳物丸棒切削加工品のテストピース)
をZn,Caの金属イオンとりん酸イオンおよび硝酸イ
オンを含有する化成処理液で処理したテストピースを、
GDS(グロー放電発光分光分析装置:理学電機工業製
システム3860型)にて深さ方向に元素分析した結果
を示す。
面には鉛は検出されず、Ca,Zn,P,Oのりん酸塩
皮膜の存在が確認される。
説明する。化成処理液中の金属イオンは、Zn,Fe,
Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Zr,Sn,Mg,A
lから選ばれる1種あるいは2種以上で、それらのイオ
ン量は特に限定されないが、経済性などを考慮すると、
全金属イオン量は化成処理液1L中に0.5〜100g
が好適であり、より好ましくは2〜40gである。
済性などを考慮すると、化成処理液1L中に1〜100
gが好適であり、より好ましくは10〜50gである。
処理液1L中に0.1〜100gが好適であり、より好
ましくは5〜50gである。0.1g未満では皮膜形成
時の表面エッチングが不足する可能性があり、100g
を越えると皮膜形成時の表面エッチングが過多となり皮
膜が形成されない可能性が生じるからである。
ン、過酸化水素、およびペルオキソ化合物から選ばれる
1種または2種以上を添加することにより、化成反応を
より効率的に行うことができる。亜硝酸イオン、過酸化
水素、およびペルオキソ化合物から選ばれる1種または
2種以上の添加量は特に限定されないが、前記化成処理
液1L中に添加量として0.1〜10gが好適である。
ては、特に限定はしないが、反応性、経済性、安全性な
どを考慮すると、処理浴の処理温度は30〜100℃が
好ましく、処理時間は1〜60分の範囲が好ましい。
として、脱脂、酸洗および表面調整の1工程あるいは2
工程以上を行う。表面調整工程以外の脱脂、酸洗の工程
の後は水洗を行い、脱脂液および酸洗液の除去を行うの
が慣例である。
油などの有機物による表面汚染が顕著な場合に行うこと
が好ましい。このような有機物による表面汚染が顕著な
場合、前記化成処理液と素材金属との接触が阻害され、
十分な皮膜形成反応が起きない可能性があるからであ
る。
限定はなく、市販のアルカリ脱脂剤などを使用すること
ができる。
膜が形成されている場合に適用することが好ましい。被
処理物表面に強固な酸化皮膜が存在すると、前記の化成
処理液にて表面処理を行っても十分なエッチング反応が
起こらずに、皮膜が形成できない可能性があるからであ
る。酸洗によって、表面の鉛は一部溶解するが、本発明
が目標とする鉛溶出防止量までは低減させることはでき
ない。
定されないが、塩酸、硝酸および硫酸などの無機酸や、
酢酸に代表される有機酸が好適であるが、フッ素イオン
および硝酸イオンを含有する酸性水溶液で酸洗すること
がより好ましい。
考慮すると、酸性水溶液1L中にフッ素イオンとして
0.1〜20g、硝酸イオンとして20〜90gの範囲
がより好ましい。
に、前記酸性水溶液に界面活性剤および/またはキレー
ト剤を添加することがより好ましい。界面活性剤および
/またはキレート剤の種類は、酸性水溶液中で使用可能
なものであれば、特に限定されない。
が、環境問題や安全性および経済性を考慮すると、5〜
80℃で、3〜30分間処理することが好ましい。
理を行う直前に、被処理物をチタン化合物コロイド系表
面調整液やりん酸塩化合物コロイド系表面調整液と接触
させ、水洗せずに次工程の化成処理を行う方法である。
表面調整工程を採用することにより、りん酸塩皮膜をよ
り迅速に形成させ、かつ緻密な皮膜を形成することがで
きる。
十分に水洗し、乾燥を行う。水洗工程における条件につ
いて、特に限定はしないが、接水部材に使用することを
考慮すると、上水が好ましく、より好ましくはイオン交
換水や蒸留水などを適宜使用できる。また、水洗時間も
1〜60分の範囲が好ましく、水洗工程を多段で行うと
さらに好ましい。
慮すると40〜130℃の範囲が好ましい。
水部材に適用することができ、それによって、Zn,F
e,Mn,Ca,Ni,Cu,Co,Zr,Sn,M
g,およびAlから選ばれる1種あるいは2種以上の金
属のりん酸塩皮膜を有する鉛含有銅合金製接水部材を提
供することができる。
Ca,Sn,Mgから選ばれる1種または2種以上の難
溶性りん酸塩である鉛含有銅合金製接水部材であること
が好ましい。
に説明するが、本発明はこれら実施例により限定される
ものではない。なお、以下に示す実施例および比較例中
ではすべて上水を用いた。
用されるJISH5111(BC6)青銅鋳物丸棒切削
加工品(Cu:83.0〜87.0%、Pb:1.5〜
2.0%、Zn:4.0〜6.0%、Sn:4.0〜
6.0%、Ni:1.0%以下、Fe:0.3%以下、
P:0.05%以下、Sb:0.2%以下、Al:0.
01%以下)を輪切りにしてφ42.4×10mmの円
盤試料としたものを素材として、各種表面処理を行い鉛
の溶出量を試験した。
溶液に酸化亜鉛を溶解し、Zn:12g/L、りん酸:
12g/L、硝酸:20g/Lの濃度となるような水溶
液を調製し、さらにその後亜硝酸イオンとして亜硝酸ナ
トリウムを2g/L添加したものを用意した。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液に
て50℃、5分間浸漬処理を行った。その後流水にて水
洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に酸化亜鉛および硝酸カルシウムを溶
解し、Zn:3.3g/L、Ca:6.8g/L、りん
酸:12g/L、硝酸:25g/Lの濃度となるような
水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イオンとして亜硝
酸ナトリウムを1g/L添加したものを用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液に
て70℃、10分間浸漬処理を行った。その後流水にて
水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に酸化亜鉛および硝酸マグネシウムを
溶解し、Zn:3.3g/L、Mg:2g/L、りん
酸:12g/L、硝酸:20g/Lの濃度となるような
水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イオンとして亜硝
酸ナトリウムを2g/L添加したものを用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて50℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液に
て70℃、10分間浸漬処理を行った。その後流水にて
水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に硝酸マグネシウムを溶解し、Mg:
5g/L、りん酸:12g/L、硝酸:20g/Lの濃
度となるような水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イ
オンとして亜硝酸ナトリウムを2g/L添加したものを
用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、10分間浸漬処理
した。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液
にて70℃、10分間浸漬処理を行った。その後流水に
て水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に重りん酸マンガンを溶解し、Mn:
5g/L、りん酸:20g/L、硝酸:25g/Lの濃
度となるような水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イ
オンとして亜硝酸ナトリウムを1g/L添加したものを
用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液に
て90℃、10分間浸漬処理を行った。その後流水にて
水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に酸化亜鉛および重りん酸マンガンを
溶解し、Zn:5g/L、Mn:2g/L、りん酸:1
5g/L、硝酸:25g/Lの濃度となるような水溶液
を調製し、さらにその後亜硝酸イオンとして亜硝酸ナト
リウムを2g/L添加したものを用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄し、前述の化成処理液に
て60℃、10分間浸漬処理を行った。その後流水にて
水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥した。
酸と硝酸の水溶液に酸化亜鉛を溶解し、Zn:12g/
L、りん酸:12g/L、硝酸:20g/Lの濃度とな
るような水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イオンと
して亜硝酸ナトリウムを2g/L添加したものを用意し
た。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄した後、酸洗として硝酸
60g/Lに調整した酸性水溶液にて、30℃、10分
間浸漬処理した。その後流水にて十分に洗浄し、前述の
化成処理液にて50℃、5分間浸漬処理を行った。その
後流水にて水洗し、90℃の乾燥炉にて10分間乾燥し
た。
酸と硝酸の水溶液に酸化亜鉛および硝酸カルシウムを溶
解し、Zn:3.3g/L、Ca:6.8g/L、りん
酸:12g/L、硝酸:25g/Lの濃度となるような
水溶液を調製し、さらにその後亜硝酸イオンとして亜硝
酸ナトリウムを1g/L添加したものを用いた。
ライジング(株)製ファインクリーナー4360を20
g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬処理し
た。その後流水にて十分に洗浄した後、酸洗として硝酸
50g/L、フッ酸3g/Lに調整した酸性水溶液にて
20℃、10分間浸漬処理した。その後流水にて十分に
洗浄し、前述の化成処理液にて70℃、10分間浸漬処
理を行った。その後流水にて水洗し、90℃の乾燥炉に
て10分間乾燥した。
のアセトンに10分間浸漬し、その後自然乾燥させるこ
とにより脱脂を行った。
パーカライジング(株)製ファインクリーナー4360
を20g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬
処理した。その後流水にて十分に洗浄し、90℃の乾燥
炉にて10分間乾燥した。
パーカライジング(株)製ファインクリーナー4360
を20g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬
処理した。その後流水にて十分に洗浄した。その後水酸
化ナトリウム50g/L、界面活性剤(アルカリベンゼ
ンスルホン酸ソーダ)2g/Lの処理液にて80℃、1
0分間浸漬し、アルカリエッチングを行った。その後、
流水にて十分に洗浄し、90℃の乾燥炉にて10分間乾
燥した。
パーカライジング(株)製ファインクリーナー4360
を20g/Lに調整した脱脂液にて60℃、5分間浸漬
処理した。その後流水にて十分に洗浄した。その後、5
%硝酸水溶液に常温で5分間浸漬し、酸エッチングを行
った。その後、流水にて十分に洗浄し、90℃の乾燥炉
にて10分間乾燥した。
用いて鉛溶出試験を実施した。試験は、pHがほぼ7で
あることを確認した脱イオン水100mLをビーカーに
入れたものを試料分だけ用意して温度25℃に設定した
ウォーターバスに設置し、その中にそれぞれの試料が全
没するように浸漬して1日間保持することにより行っ
た。試験終了後、それぞれの脱イオン水中に溶出した鉛
量をICP(誘導結合高周波プラズマ分光分析装置)に
より測定した。その結果を表1に示す。
て本発明の方法を用いることにより鉛溶出量をきわめて
微量に抑えることができる。溶剤脱脂の比較例1やアル
カリ脱脂の比較例2は鉛溶出量がきわめて大きい。アル
カリエッチングの比較例3や酸エッチング比較例4では
エッチングにより表面の鉛が除去されるので鉛溶出量は
減少している。しかし、実施例1〜8の本発明を行う
と、エッチングと同時に形成されるりん酸塩皮膜の遮蔽
効果により比較例3,4の1/2〜1/4まで鉛溶出量
が減少していることが判る。
メーター、給湯機用熱交換器、ポンプ用品、配管継ぎ手
などで適用されている鉛含有銅合金に本発明の方法を適
用することにより、表面の鉛の除去と、深部の鉛溶出を
防止するりん酸塩皮膜の形成を同時に行うことができ
る。このように本発明により有害物質の溶出を極めて経
済的に防止することができる。
場合の表面の深さ方向分析をGDSにより行った図。こ
の表面処理は実施例2に相当する。
Claims (7)
- 【請求項1】鉛含有銅合金を、Zn,Fe,Mn,C
a,Ni,Cu,Co,Zr,Sn,Mg,およびAl
から選ばれる1種あるいは2種以上の金属イオンと、り
ん酸イオンおよび硝酸イオンを含有する化成処理液と接
触させることにより、表面の鉛を除去し、かつその表面
に前述の金属を含有するりん酸塩皮膜を形成することを
特徴とする鉛溶出を防止する鉛含有銅合金の表面処理方
法。 - 【請求項2】前記化成処理液がさらに亜硝酸イオン、過
酸化水素、およびペルオキソ化合物から選ばれる1種ま
たは2種以上を含有するものである、請求項1に記載の
鉛含有銅合金の表面処理方法。 - 【請求項3】前記化成処理に先だって前処理として、脱
脂、酸洗および表面調整の1工程あるいは2工程以上を
実施する請求項1または請求項2に記載の鉛含有銅合金
の表面処理方法。 - 【請求項4】前記化成処理に先だって前処理として行う
酸洗が、フッ素イオンおよび硝酸イオンを含有する酸性
水溶液を用いる酸洗である請求項3に記載の鉛含有銅合
金の表面処理方法。 - 【請求項5】前記酸性水溶液がさらに界面活性剤および
/またはキレート剤を含む酸洗水溶液である請求項4に
記載の鉛含有銅合金の表面処理方法。 - 【請求項6】表面に、Zn,Fe,Mn,Ca,Ni,
Cu,Co,Zr,Sn,Mg,およびAlから選ばれ
る1種あるいは2種以上の金属のりん酸塩皮膜を有する
ことを特徴とする鉛含有銅合金製接水部材。 - 【請求項7】前記金属のりん酸塩皮膜がZn,Ca,S
n,Mgから選ばれる1種または2種以上の難溶性りん
酸塩である請求項6に記載の鉛含有銅合金製接水部材。
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