JP2003238593A - 高い比活性を有するエリスロポエチン - Google Patents

高い比活性を有するエリスロポエチン

Info

Publication number
JP2003238593A
JP2003238593A JP2003055499A JP2003055499A JP2003238593A JP 2003238593 A JP2003238593 A JP 2003238593A JP 2003055499 A JP2003055499 A JP 2003055499A JP 2003055499 A JP2003055499 A JP 2003055499A JP 2003238593 A JP2003238593 A JP 2003238593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epo
acetyllactosamine
buffer
units
carbohydrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003055499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3673261B2 (ja
Inventor
Josef Burg
ブルク,ヨーゼフ
Karl-Heinz Sellinger
ゼリンガー,カール−ハインツ
Anton Haselbeck
ハーゼルベック,アントン
Hans Koll
コル,ハンス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roche Diagnostics GmbH
Original Assignee
Roche Diagnostics GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from DE1997153681 external-priority patent/DE19753681A1/de
Application filed by Roche Diagnostics GmbH filed Critical Roche Diagnostics GmbH
Publication of JP2003238593A publication Critical patent/JP2003238593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3673261B2 publication Critical patent/JP3673261B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/475Growth factors; Growth regulators
    • C07K14/505Erythropoietin [EPO]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/06Antianaemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/036Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif targeting to the medium outside of the cell, e.g. type III secretion
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/70Fusion polypeptide containing domain for protein-protein interaction
    • C07K2319/74Fusion polypeptide containing domain for protein-protein interaction containing a fusion for binding to a cell surface receptor
    • C07K2319/75Fusion polypeptide containing domain for protein-protein interaction containing a fusion for binding to a cell surface receptor containing a fusion for activation of a cell surface receptor, e.g. thrombopoeitin, NPY and other peptide hormones

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、EPO組成物を、炭水化物構造内
のN−アセチルラクトサミン単位及び/又は4アンテナ
分枝を高い比率のものに強化することを特徴とする、E
PO組成物の比活性を増大する方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 本発明は、EPO分子を、(a)N−ア
セチルラクトサミンの繰り返しを高い比率で有し、そし
て任意に(b)多数のN−アセチルラクトサミン単位を
有し、(c)N−アセチルラクトサミン単位の数とシア
ル酸含量との積について高い値を有し、そして/あるい
は(d)N−アセチルラクトサミンの繰り返しと4アン
テナ炭水化物構造との積について高い値を有する、組成
物に強化することによって、EPO組成物の比活性を増
大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】説明 本発明は、その炭水化物構造においてN−アセチルラク
トサミン単位及び/又は4アンテナ分枝の高含量によっ
て特徴づけられる高い比活性を有する新規EPO組成物
に関する。本発明はまた、その様なEPO製品の単離法
に関する。
【0002】エリスロポエチン(EPO)は赤血球細胞
の産生を刺激するヒト糖タンパク質である。EPOは健
康な人の血液血漿において、非常に低濃度だけ発生する
ので、この様により多くの量を提供する事は可能ではな
い。EP−B1−0 148605及びEP−B1−0
205 564はCHO細胞における組換えヒトEP
Oの製造を記載する。EP−B1−0 148 605
において記載されたEPOは尿EPO及び非Oグリコシ
ル化のものより高い分子量を有する。CHO細胞由来の
BP−B1−0 205 564において記載されたE
POは大量において及び純粋形態において現在入手可能
である。
【0003】更に無形成貧血を有する患者の尿からのヒ
トEPOの単離が知られている(Miyake et al., J. Bi
ol. Chem. 252 (1977), 5558〜5564)。組換え及び尿の
EPOはそれらのシアル化の値において異なることが知
られている様々なイソ型の混合物として単離される。こ
れらのEPOのイソ型は異なる等電点を有し、そして等
電点電気泳動又はキャピラリー電気泳動(Tsao et al.,
Biotech. Bioeng. 40 (1992), 1190-1196 ; Nieto et a
l., Anal. Commun. 33(1996), 425-427 ; Tran et al.,
J. Chromatogr. 542 (1991), 459-471 ; Bietot et a
l., J. Chromatogr. 759 (1997), 177-184 ; Watson et
al., Anal. Biochem. 210 (1993), 389-393 参照)に
よって分離されうる。最も大きな数のシアル酸を有する
イソ型は最も高い比活性を有し、一方最も少ない数を有
するそれらは最も低い活性を有する(例えばImai et a
l., Eur. J. Biochem. 194 (1990),457-462 ; EP-A-0 4
28 267参照)。
【0004】Takeuchiらは(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA 86 (1989), 7819-7822)、前記生物学的活性とシアル
酸含量と2アンテナ及び4アンテナの炭水化物構造の比
率との関係を記述している。Takeuchiらは、更にEPO
の炭水化物構造におけるN−アセチルラクトサミン単位
の存在が前記生物学的活性と相互に関係していない事を
結論づけている。
【0005】Fukudaらは(Blood 73 (1989),84〜89)、
前記生物学的活性に重要な貢献をする血液循環由来のE
POの排出速度を扱い、そして比較的多量のN−アセチ
ルラクトサミン単位を有するEPOが、ラクトサミン単
位を有していないEPOよりも前記循環からより素速く
除去される事を結論づけている。Morimotoらは(Glycoc
onjugate J. 13 (1996),1093〜1120)、mono−Qク
ロマトグラフィーによるEPOのイソ型の分離、そして
その個々の画分が2、3のイソ型のみから成っている事
を記述している。これらの画分で行われた前記研究は、
全ての画分における全ての構造の平衡を示している。相
互関係が2アンテナ若しくは4アンテナの構造の含量又
はN−アセチルラクトサミン単位の含量と前記比活性の
間に見出されなかった。
【0006】この様に前記従来技術はシアル酸の含量に
関して、特に前記糖構造と前記生物学的活性の一般的な
相互関係がある事を示している。しかしながら、4アン
テナ構造の含量及び/又はN−アセチルラクトサミンの
含量が直接前記生物学的活性と相互関係している事は全
く記載が無い。EPO調製品を精製するとき、驚くこと
に炭水化物構造における4アンテナ炭水化物構造及び/
又はN−アセチルラクトサミン単位の増大が前記特異的
な生物学的活性の有意な改良を引き起こす事が明らかに
された。これは、EPOが欧州適用97 112 64
0.4に従うヒト細胞系において製造される場合に特に
適用可能である。
【0007】個々のEPO調製品又はN−アセチルラク
トサミン単位(LE単位)の含量において本質的にわず
かに異なる炭水化物構造のEPOイソ型の比較活性の研
究は、前記調製品又は同一のシアル酸含量及びほぼ同一
のアンテナ度の値のN−アセチルラクトサミン単位の高
含量を有するイソ型の更に有意に高い活性を示してい
る。この関連において、アンテナ度は、前記EPO調製
品の2アンテナ、3アンテナ及び4アンテナのN結合炭
水化物鎖の、又はN結合炭水化物鎖の総数に関する前記
単離EPOのイソ型の、相対的平均含量(in%)とし
て理解される。更に、4−アンテナ構造の含量が高めら
れたものを有する調製品又はイソ型において特に、ラク
トサミン単位の全含量がin vivo活性において非
常に重要である事を明らかにした。N−アセチルラクト
サミン単位の全含量における増加、例えばLE単位を有
するその核構造の付加的な伸長の形態(いわゆる繰り返
し)における増加は前記生物学的活性を相当増大するこ
とができる。更に4アンテナ構造の含量における増大が
前記生物学的活性を改善しうる事が明らかにされた。
【0008】故に、最大限可能な高い比活性を有し及び
高収率のEPの製造を試みるならば、それに続く精製段
階、製造細胞及び/又はその培養は4アンテナ炭水化物
構造の最大限可能な高い含量及び/又はN−アセチルラ
クトサミン単位の最大限可能な高い含量を達成するため
に選択及び最適化されなければならない。本発明の第一
の観点は炭水化物鎖の総数、すなわち2アンテナ、3ア
ンテナ及び4アンテナ構造の合計に関して少なくとも7
5%、好ましくは少なくとも80%、特に好ましくは少
なくとも85%及び最も好ましくは少なくとも90%の
4アンテナ構造の比率を含むグリコシル化されたEPO
分子から本質的に成るEPO組成物に関する。
【0009】本発明の更なる観点は、EPO分子のN結
合炭水化物鎖当たりの前記平均組成物に関して少なくと
も3.7、好ましくは少なくとも4.0、特に好ましく
は少なくとも4.3及び最も好ましくは少なくとも4.
5のN−アセチルラクトサミン単位の平均数又はEPO
分子の全ての3N結合炭水化物構造(全Nグリコシル
化)に関して少なくとも11.1、好ましくは少なくと
も12.0、特に好ましくは少なくとも13.0及び最
も好ましくは少なくとも13.5のN−アセチルラクト
サミン単位数を含むグリコシル化されたEPO分子から
本質的に成るEPO組成物に関する。
【0010】本発明の更なる観点は、EPO分子当たり
のN−アセチルラクトサミン単位の平均総数にEPOの
分子当たりの平均シアル酸含量を掛けた積が少なくとも
130、好ましくは少なくとも135、特に好ましくは
少なくとも140及び最も好ましくは少なくとも160
の値を有するグリコシル化されたEPO分子から本質的
に成る、EPO組成物に関する。
【0011】この文脈において“本質的に”の語は前記
所望のEPO分子がその組成物におけるEPO分子の総
数に関して好ましくは少なくとも80%、特に好ましく
は少なくとも90%及び最も好ましくは少なくとも95
%の比率において存在する事を意味する。本発明のより
更なる観点は炭水化物鎖の総数に関して少なくとも75
%、好ましくは少なくとも80%及び特に好ましくは少
なくとも85%の平均比率の4アンテナ構造を有するグ
リコシル化されたEPO分子から成るEPO組成物に関
する。
【0012】更に本発明はEPO分子のN結合炭水化物
鎖当たりの組成物の平均に関して少なくとも3.7、好
ましくは少なくとも4.0並びに特に好ましくは少なく
とも4.3及び最も好ましくは少なくとも4.5の平均
数のN−アセチルラクトサミン単位を有し、又はEPO
分子の全ての3N結合炭水化物構造に関して少なくとも
11.0、好ましくは少なくとも12.0、特に好まし
くは少なくとも13.0及び最も好ましくは少なくとも
13.5の数のN−アセチルラクトサミン単位を含むグ
リコシル化されたEPO分子から成るEPO組成物に関
する。
【0013】4アンテナ構造の最大比率は、各々の4ア
ンテナ構造がN結合糖の核構造において4個のN−アセ
チルラクトサミン単位を含む場合、全炭水化物鎖の10
0%に達することができる。いわゆる繰り返しの様に核
構造の伸長を生じる付加的なN−アセチルラクトサミン
単位は炭水化物構造当たりのN−アセチルラクトサミン
数並びにグリコシル化の総数を増大することができる。
グリコシル化部位当たりの(すなわちN結合炭水化物構
造当たりの)N−アセチルラクトサミン単位の数は6
(繰り返しの形態における4アンテナ構造及び2つの付
加的なN−アセチルラクトサミン単位)まで達すること
ができ、又は(2つの付加的なN−アセチルラクトサミ
ン単位以上有する場合において)それより多くなりう
る。N−アセチルラクトサミン単位の数はグリコシル化
の総数(3N結合炭水化物構造)に関して18又はそれ
以上になりうる。
【0014】本発明のより更なる観点は、EPO分子の
N−アセチルラクトサミン単位の平均総数にEPOの分
子当たりの平均シアル酸含量を掛けた積が少なくとも1
30、好ましくは少なくとも135、特に好ましくは少
なくとも140及び最も好ましくは少なくとも160の
平均値を有するグリコシル化された分子から成るEPO
組成物に関する。
【0015】本発明の更なる主題は前記の観点の少なく
とも2又はそれ以上の形態を有するEPO組成物であ
る。本発明に従う組成物は1又は複数のイソ型すなわち
等電点電気泳動において異なる等電点を有するEPO分
子から成りうる。本発明に従う組成物は少なくとも2つ
の、例えば2〜5つのイソ型の混合物、特に3又は4つ
のイソ型の混合物を好ましくは含んで成る。
【0016】本発明に従う組成物の比活性はin vi
vo(正血球状態のマウス)で好ましくは少なくとも1
75,000IU/mg、特に200,000IU/mgであ
る。前期比活性は特に好ましくは約200,000〜4
00,000IU/mg又は450,000IU/mgタンパク
質の範囲内、最も好ましくは250,000〜400,
000IU/mg又は450,000IU/mgタンパク質の範
囲内である。
【0017】本発明に従う前記組成物において、平均シ
アル酸含量又はEPOの分子当たりのシアル酸残基の平
均数は好ましくは11〜14、特に好ましくは少なくと
も11.5及び最も好ましくは少なくとも12.5であ
る。本発明に従う前記EPO組成物は、一方で、哺乳類
の細胞、例えば齧歯類の細胞、例えば、EP−B−0
205 564に記載のCHO又はBHKにおける外来
DNAの発現の産物であるEPO分子から得ることがで
きる。あるいは、前記組成物は、ヒト細胞、例えばNama
lwa (Nadkarni et al., Cancer 23 (1969),64-79), HT1
080 (Rasheed et al., Cancer 33 (1973), 1027-1033)
又はHeLa S3(Puck et al., J. Exp. Meth. 103 (1956),
273-284)の様な不死化された細胞における遺伝子活性
の後の、内因性DNAの発現の産物であるEPO分子か
らも成りうる。この様な方法は欧州特許適用97 11
2 640.4に記述され、その開示は本発明の適用の
部分を成す。
【0018】EPOの生物学的活性のための更に重要な
パラメーターは、N結合炭水化物鎖の総数に関する繰り
返し、すなわち付加的なN−アセチルラクトサミン単位
を有する炭水化物鎖の比率、及びこの繰り返しの比率と
炭水化物鎖の総数に関する4アンテナ炭水化物鎖の比率
との積の値である。CHO細胞由来のEPOの場合にお
いて、繰り返しの比率は好ましくは少なくとも30%、
特に好ましくは少なくとも35%及び最も好ましくは少
なくとも40%である。ヒト細胞、例えばHeLa細胞
由来のEPOの場合には、繰り返しの比率は好ましくは
少なくとも10%、特に好ましくは少なくとも12%及
び最も好ましくは少なくとも14%である。故に、CH
O細胞由来のEPOの場合には、炭水化物鎖の総数に関
するN−アセチルラクトサミン繰り返しを持つ炭水化物
鎖の比率と炭水化物鎖の総数に関する4アンテナ構造の
比率との積の値は好ましくは少なくとも2400、特に
好ましくは少なくとも2800及び最も好ましくは少な
くとも3400である。ヒト細胞由来のEPOの場合に
は、前記値は好ましくは少なくとも800、特に好まし
くは少なくとも960及び最も好ましくは少なくとも1
100である。
【0019】EPO組成物は、低含量の血清、例えば最
大1%(V/V)を含む培養培地において又は特別に無
血清培地において(このWO96/35718を参照)
EPO製造細胞を培養することにより製造されてきたも
のが好ましくは使用される。適当な培養培地の例はRP
MI1640又はDMEMである。本発明に従うEPO
組成物は一般の医薬希釈剤、補助物質及び担体と任意に
一緒の医薬調製品として調製されうる。医薬調製品を製
造するために使用されうる本発明に従うEPO組成物
は、逆層HPLC(例えばVydac C4カラム使
用)及び/又はサイズ排除クロマトグラフィー(例えば
TSK2000SW Ultrapacカラム使用)に
よって決定された好ましくは少なくとも99%及び特に
好ましくは少なくとも99.9%の純度を有する。
【0020】更に、本発明に従う組成物は、10,00
0IUタンパク質当たりのDNAが好ましくは10pg以
下、特に好ましくは5pg以下及び最も好ましくは1pg以
下のDNA含量を有する。更に本発明に従う組成物は、
好ましくは微生物の夾雑物(1CFU /ml以下)及びエン
ドトキシン(1EU/10,000IUタンパク質)を本質
的に含まない。
【0021】前記DNA含量は放射活性又は蛍光で標識
されたDNAを用いてハイブリダイゼーション試験によ
って決定されうる。商業的に入手可能な精製されたヒト
DNAがそのプローブDNAの例として使用される。前
記ヒトDNAは更に前記試験のスタンダードとして使用
されうる。その様なハイブリダイゼーション試験の検出
の下限は約0.3pg/10,000IU EPOである。
前記EPO調製品の微生物及びエンドトキシンの含量は
医薬の欧州又はUS特許に記載の標準化された方法によ
って決定されうる。
【0022】本発明によって所望される前記形態を好ま
しくは有するEPO組成物は以下の方法: (a)4アンテナ構造及び/又はN−アセチルラクトサ
ミン単位を高い比率で有する炭水化物鎖の製造が可能で
ある適当な製造細胞の選択、(b)4アンテナ構造及び
/又はN−アセチルラクトサミン単位を高い比率で有す
る炭水化物鎖を製造するための前記細胞培養のための適
当な培養条件の選択及び(c)4アンテナ構造及び/又
はN−アセチルラクトサミン単位を高い比率で有する炭
水化物鎖を含むEPO分子の強化(enrichin
g)の間、EPO分子の知られた組成物からの不所望成
分の分離;の少なくとも1つによって得られる。
【0023】方法(a)は適当な産生細胞の選択を含ん
で成る。この場合、ある者は、一方で、前記所望の炭水
化物鎖構造を高収率で産生する傾向を有する事が知られ
ている細胞を使用しうる。その様な細胞系の例はハムス
ター由来の細胞、例えばCHO若しくはBHK及びヒト
細胞系由来の、例えばHeLa,Namalwa,HT
1080又はそれら由来の細胞系である。HeLa S
3細胞又は改良CHO細胞が特に好まれる。
【0024】一方、細胞内であるグリコシル化酵素を過
剰発現させることによって、例えば組換え体発現によっ
て及び/又は内因性遺伝子の活性によって適当な製造細
胞を特に製造することも可能である。その様なグリコシ
ル化酵素の例はシアリルトランスフェラーゼ、N−アセ
チルグルコサミニルトランスフェラーゼ及びガラクトシ
ルトランスフェラーゼである。
【0025】方法(b)は前記細胞培養における適当な
培養条件を含んで成る。本発明の第一の態様において、
方法(b)は少なくとも2つ及び好ましくは少なくとも
3つの炭水化物の混合物を培養培地に加える事も含んで
成る。前記炭水化物は単糖類及び二糖類、例えばグルコ
ース、グルコサミン、リボース、フルクトース、ガラク
トース、マンノース、スクロース、ラクトース、マンノ
ース−1−リン酸、マンノース−1−硫酸及びマンノー
ス−6−硫酸から好ましくは選択される。栄養培地は例
えばグルコース及び/又はマンノース及び/又はガラク
トースを含むものが適当である。各々の炭水化物がD
(+)型で特に好ましく使用される場合、例えば1:
(0.5−3):(1−5)及び特に1:(0.7−
2.4):(1.8−4.0)の質量比の、グルコー
ス、ガラクトース及びマンノースの混合物を含む栄養培
地を用いて特に良い結果が得られる。発酵の間の全ての
糖類の合計濃度は、前記培養培地において好ましくは
0.1〜10g/l、特に好ましくは2〜6g/lであ
る。炭水化物混合物は以下で更に詳細に解明される前記
細胞のそれぞれの要求性に依存して好ましくは加えられ
る。
【0026】更に好ましい態様に従い、方法(b)は前
記の培養された細胞系のための少なくとも1つの必須ア
ミノ酸及び/又は各々の細胞要求性に依存の少なくとも
1つの炭水化物を含んで成る、栄養素の調節された、好
ましくは要求性に従う添加を含んで成る。この方法にお
いて、多くの改良されたグリコシル化が、高細胞密度発
酵(採収時の細胞密度が10×105 細胞/ml以上及び
好ましくは20×10 5 細胞/ml以上)にもかかわらず
大発酵槽(容積1l以上、例えば50〜10,000
l)において得られる。この目的のために、前記細胞の
栄養要求性に関連するパラメーターの濃度は、連続的に
又は適当な時間間隔で、例えば少なくとも日に1回決定
され、そしてそれらの消費速度が算出される。この事は
前記細胞の栄養要求性が定量的に及び/又は定性的に決
定される事を可能にする。この様なパラメーターは前記
細胞の栄養素又は代謝産物、例えばグルタミン、アンモ
ニウム、グルコース及び/又は乳酸の濃度そして特にグ
ルタミン濃度でありうる。
【0027】本発明のこの観点に従って添加された前記
栄養素は、必須アミノ酸、例えばグルタミン及び/又は
トリプトファン及び/又は炭水化物類並びに好ましくは
更に非必須アミノ酸、ビタミン類、微量元素、塩類及び
/又は増殖因子、例えばインスリンから成る。前記栄養
素は特に好ましくは少なくとも1つの必須アミノ酸及び
少なくとも1つの炭水化物を含む。これらの栄養素は溶
解状態において培養培地に好ましくは計量しながら加え
られる。前記栄養素溶液はグルタミン及び炭水化物類、
特に上述した様な少なくとも2つの炭水化物類の混合物
を好ましくは含む。グルコース、ガラクトース及びマン
ノースの混合物が特に好ましく使用される。更に栄養素
が前記細胞の全体の増殖期の後の必要性に従い、すなわ
ち培養培地において測定された前記の選択されたパラメ
ーターの濃度に依存して加えられる事が好まれる。
【0028】前記栄養素溶液における炭水化物類に対す
るグルタミンの量比は、発酵槽における消費率に本質的
に一致する様、好ましくは選択される。この事は発酵槽
において個々の基質の一定の濃度が維持される事を実質
上可能にする。グルタミンの濃度は前記培養培地におい
て150mg/l以下の値で好ましくは維持され、そして
前記培養培地において2−3mmol/l以上のアンモニウ
ム濃度の発生を防ぐ。発酵の間、糖類の全濃度は既に説
明した様に培養培地で好ましくは0.1〜10g/lの
範囲内、特に好ましくは2〜6g/lの範囲内である。
【0029】使用される栄養素溶液は全ての糖に関して
好ましくは1:3〜20の範囲内及び特に好ましくは
1:5〜15の範囲内である糖に対するグルタミンの質
量比を含む。使用される栄養素溶液がグルタミン、並び
に三つの糖、グルコース、ガラクトース及びマンノース
を含む場合、前記糖類に対するグルタミンの質量比は、
好ましくは1:(1〜3):(1〜5):(2〜8)及
び特に好ましくは1:(1.5〜2.2):(1.5〜
3.6):(4〜6)である。
【0030】前記培養は好ましくは繰り返しのバッチ工
程として行われ、増殖期の後に培養液の一部が採収さ
れ、そして前記培養液の残査が、続いて作業体積に新鮮
培地で再び満たされる発酵槽において維持される。本発
明に従う前記工程はグルコシル化されたEPOが高収率
で採収される事を可能にする。故に採収時の前記濃度は
例えば培養培地のL当たりのEPOが少なくとも30mg
及び特に少なくとも40mgである。
【0031】本発明のより更なる観点は真核細胞からの
EPOの単離方法であり、ここで前記真核細胞は適当な
培地において培養され、そして前記EPOは培養上清か
ら単離され、その培養において特徴づけられる前記方法
は36℃以下、好ましくは30と35.5℃の間及び特
に好ましくは33と35.0℃の間の温度で行われる。
培養の間の温度を低める事によって所望のグリコシル化
を有するEPOの比率が大いに増大されうる事は驚きを
持って見出された。
【0032】方法(c)は本適用の特徴を満たさない、
炭水化物構造の知られたEPO組成物からの不所望の成
分の分離を含んで成る。例えば、この事は前記EPO調
製品のクロマトグラフィー精製によって、例えばトリア
ジン色素ゲル、好ましくはシバルコンブルー色素ゲルで
の親和性クロマトグラフィーによって行われうる。不所
望の成分もまた、疎水性相互作用クロマトグラフィー及
び逆層HPLCを用いる事によって更に分離されうる。
このために適当なリガンドはブチル、ペンチル、オクチ
ル、オクタデシル及びフェニル残基である。前記逆層H
PLC段階は、6.0〜8.5の範囲内及び特に好まし
くは7.0〜8.0の範囲内のpHの値で好ましくは行わ
れる。適当な溶出液は、例えばアセトニトリル、エタノ
ール又はイソプロパノール、好ましくはアセトニトリル
である。
【0033】適当な画分が決定され、プールされそして
最終的にキャピラリー ゾーン電気泳動解析(CZE)
を用いて、更に処理されうる。更に高含量のN−アセチ
ルラクトサミン単位を有するEPO分子はトマト又はジ
ャガイモ由来のレクチン類を用いて直接強化されうる
(MerKle, Cummings, J. Biol. Chem. 262 (1987),8179
〜8189)。その様なレクチン類は例えば固定化型におい
て好ましくは使用される。
【0034】本発明の更なる主題はEPO組成物の比活
性を増大させるための方法であり、ここでEPO分子
は; (a)高い比率の4アンテナ構造、(b)多数のN−ア
セチルラクトサミン単位、(c)高い値の、N−アセチ
ルラクトサミン単位数とシアル酸含量との積、(d)高
い比率のN−アセチルラクトサミン繰り返し及び/又は
(e)高い値の、N−アセチルラクトサミン繰り返しと
4アンテナ炭水化物構造との積:を有する組成物に強化
される。
【0035】この強化は、上述した方法(a),(b)
及び(c)の1又は複数によって達成されうる。 例1 細胞系の培養上清からのEPOの精製 前記クロマトグラフィー段階の数及び原理において異な
る本質的に2つの方法が、ヒト細胞又はCHO細胞由来
の細胞培養上清からEPOを精製するために使用され、
培地の組成及びEPO濃度に依存して使用された: 方法1による2%(V/V)ウシ胎仔血清(FCS)を
含むHeLa細胞培養上清の精製例:1.ブルーセファロースカラム: 5ml Hi−Trapブルーカラム(Pharmaciaの既製の
ブルーセファロースカラム)を少なくとも5カラム体積
(CV)の緩衝液A(20mM Tris−HCl、pH7.
0;5mM CaCl2 ;100mM NaCl)で平衡化
した。続いて70mlのHeLa細胞上清(約245μg
のEPO及び70〜100mgの全タンパク質を含む)を
循環方法において0.5ml/分の流速で一晩吸収させ
た。
【0036】前記カラムを少なくとも5CVの緩衝液B
(20mM Tris−HCl、pH7.0;5mM CaC
2 ;250mM NaCl)及び少なくとも5CVの緩衝
液C(20mM Tris−HCl、pH7.0;0.2mM
CaCl2 ;250mM NaCl)を用いて0.5ml
/分で洗浄した。洗浄の成功をOD280でタンパク質
含量を測定することによって監視した。
【0037】EPOを緩衝液D(100mM Tris−
HCl、pH7.0;0.2mM CaCl2 ;2M Na
Cl)を用いて0.5ml/分の流速で溶出した。溶出溶
液を1〜2mlの画分に集めた。前記画分、洗浄溶液及び
溶出溶液のEPO含有量を、アリコートをPOROSR
2/Hカラム(Boehringer Manheim)にかけることによ
り逆層(RP)−HPLCによって決定した。択一的
に、免疫ドット−ブロットをEPOを含む画分の定性的
な同定のために使用した。
【0038】EPOを含む溶出画分(8〜12ml)をプ
ールし、ブチルセファロースカラムにかけた。ブルーセ
ファロースカラム後の収量は約175μg EPOであ
った(約70%に相当)。たいていブルーセファロース
後の収率は50と75%の間であった。
【0039】2.ブチルセファロースカラム(疎水性相
互作用クロマトグラフィー) 自分で作った2〜3mlのブチルセファロースカラム(材
料:Toyopearl butylS650)を少なくとも5CVの緩衝液
D(100mM Tris−HCl、pH7.0;0.2mM
CaCl2 ;2M NaCl)を用いて平衡化し、そ
してそれに続きEPOを含む方法1からのブチルセファ
ロースプール(約150μgEPO)を0.5ml/分の
流速で吸収させた。
【0040】前記カラムを少なくとも5CVの緩衝液E
(20mM Tris−HCl、pH7.0;2M NaC
l及び10%イソプロパノール)を用いて0.5ml/分
で洗浄した。洗浄の成功をOD280でタンパク質含量
を測定することによって監視した。EPOを緩衝液F
(20mM Tris−HCl、pH7.0;2M NaC
l及び20%イソプロパノール)を用いて室温で及び
0.5ml/分の流速で溶出した。溶出溶液を1〜2mlの
画分において回収した。
【0041】前記画分、洗浄溶液及び溶出溶液のEPO
含有量を、アリコートをPOROSR2/Hカラムにか
けることによりRP−HPLCによって決定した。択一
的に、免疫ドット−ブロットをEPOを含む画分の定性
的な同定のために使用した。EPOを含む溶出画分(1
0〜15ml)をプールし、ハイドロキシアパタイトカラ
ムにかけた。
【0042】ブチルセファロースカラムの収量は約13
0μg EPOであった(約85%に相当)。たいてい
ブチルセファロースの収率はブルーセファロースにかけ
たプールの60と85%の間であった。3.ハイドロキシアパタイトカラム 5mlのハイドロキシアパタイトカラム(Bio RADの既製の
Econo−PacCHTII)を少なくとも5CVの緩衝
液F(20mM Tris−HCl、pH7.0;2M N
aCl;20%イソプロパノール)を用いて平衡化し、
そしてそれに続きEPOを含む方法2からのブチルセフ
ァロースプール(約125μg EPO)を0.5ml/
分の流速で吸収させた。
【0043】前記カラムを少なくとも5CVの緩衝液G
(20mM Tris−HCl、pH7.0;2M NaC
l)を用いて0.5ml/分で洗浄した。洗浄の成功をO
D280でタンパク質含量を測定することによって監視
した。EPOを緩衝液H(10mM リン酸ナトリウム、
pH7.0;80mM NaCl)を用いて0.5ml/分の
流速で溶出した。溶出溶液を1〜2mlの画分において回
収した。
【0044】前記画分、洗浄溶液、及び溶出溶液のEP
O含有量を、アリコートをPOROS R2/Hカラム
にかけることによってRP−HPLCによって決定し
た。EPOを含む溶出画分(3〜6ml)をプールした。
ハイドロキシアパタイトカラムの収量は約80μg E
POであった(約60%に相当)。たいてい、ハイドロ
キシアパタイトカラムの収率はブチルセファロースにか
けたプールの50と65%の間であった。
【0045】4.濃縮 ハイドロキシアパタイト段階からの、プールされたEP
O画分を10KDの排除サイズを有する遠心装置(例えば
Filtron のMicrosep)において0.1〜0.5
mg/mlの濃度まで濃縮した。0.01%Tween20
を加え、そしてこれを−20℃でアリコートにおいて保
存した。
【0046】
【表1】
【0047】単離されたEPOの純度は約90%以上、
通常95%以上でさえあった。ブチルセファロース段階
が削除された方法2は、EPO収率を増大させるために
も使用される。この方法は、1%(V/V)FCS補足
の添加が無し又は有りの細胞培養培地に特に適用するこ
とができ、そして単離されたEPOの収率はほぼ同一の
純度(90〜95%)である。ハイドロキシアパタイト
カラムのための平衡化緩衝液(緩衝液F)における5mM
CaCl2 の存在は、この方法において結合の改良、
そしてこのようにハイドロキシアパタイト段階における
EPOの再現可能な溶出性質の改良を導いた。その結
果、方法2は原理において同一な、方法1の様な方法を
使用する以下の緩衝液を用いて行われた: 1.ブルーセファロースカラム: 平衡化緩衝液(緩衝液A):20mM Tris−HCl,pH7.0; 5mM CaCl2 ;100mM NaCl 洗浄緩衝液1(緩衝液B):20mM Tris−HCl,pH7.0; 5mM CaCl2 ;250mM NaCl 洗浄緩衝液2(緩衝液C):20mM Tris−HCl,pH7.0 5mM CaCl2 ,250mM NaCl 溶出緩衝液(緩衝液D):100mM Tris−HCl,pH7.0 5mM CaCl2 ;2M NaCl 2.ハイドロキシアパタイトカラム 平衡化緩衝液(緩衝液F):50mM Tris−HCl,pH7.0; 5mM CaCl2 ;1M NaCl 洗浄緩衝液(緩衝液G) :10mM Tris−HCl,pH7.0; 5mM CaCl2 ;80mM NaCl 溶出緩衝液(緩衝液H) :10mM リン酸ナトリウム、pH7.0; 0.5mM CaCl2 ;80mM NaCl
【0048】
【表2】
【0049】方法1における緩衝液C〜Gへの5mM C
aCl2 の添加はまた、結合の改良及びハイドロキシア
パタイトカラムからの溶出のさらなる定義づけへと導
く。択一的又は付加的に以下の段階もEPOを精製する
ために使用される: − RP−HPLC、例えばVydac C4材料を使
用 − DEAEセファロースffクロマトグラフィー − ダイアフィルトレーション 例2:イソ型1〜8(対比)の保持と同時の、培養上清
からのEPOの精製 1.出発材料 哺乳類細胞、例えばCHO又はヒト細胞由来のEPOを
繰り返しのバッチ工程によって発酵した。1000Lの
発酵槽を前培養したもので接種し、そして前記発酵槽の
中身を約3〜5日後に採収した。採収の後、前記細胞を
遠心によって発酵液から取り除いた。前記無細胞培養上
清を1mol /lの酢酸を用いてpH5.0〜5.2に調節
し、そして1〜9℃で濾過する。
【0050】2.ブルーセファロースクロマトグラフィ
ー クロマトグラフィーカラム(Amicon P440×
500、Amicon,GB)を60〜80Lのブルー
セファロースで満たし、そして0.5N NaOHを用
いて再生させた。次に前記カラムを約3カラム体積(C
V)の酢酸緩衝液を用いて平衡化した。
【0051】pH5に調節された無細胞培養上清を10±
5℃の温度及び800〜1400ml/分の流速でカラム
に吸収させた。前記カラムを約1CVの洗浄緩衝液1を用
いて前記と同一の流速及び5±4℃で再洗浄した。これ
に約2CVの洗浄緩衝液2を続けた。次に前記カラムを約
3CVの溶出緩衝液を用いて溶出した。全てのタンパク質
のピークを回収し(約30〜60L)、HClを用いて
pH6.9に調節し、そして次の工程まで5±4℃で保存
した。前記の製品溶液をこのクロマトグラフィー段階に
おいて濃縮し、そして約40〜50%の純度を達成し
た。
【0052】 平衡化緩衝液:20mM 酢酸ナトリウム、5mM CaCl2 、 0.1M NaCl,pH5.0±0.2 洗浄緩衝液1:20mM 酢酸ナトリウム、5mM CaCl2 、 0.25M NaCl,pH5.0±0.2 洗浄緩衝液2:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 、 pH6.5±0.3 溶出緩衝液:100mM Tris−HCl,5mM CaCl2 、 1M NaCl,pH9.0±0.2 3.ブチルトーヨーパールクロマトグラフィー(疎水性
クロマトグラフィー) クロマトグラフィーカラム(Pharmacia BP
G 300/500)を30〜40Lのブチルトーヨー
パールで満たし、そして4MグアニジンHCl及び0.
5N NaOHを用いて再生した。次にカラムを少なく
とも3CVの平衡化緩衝液を用いて平衡化した。
【0053】前記ブルーセファロースカラムからの溶出
液を10%イソプロパノールに調節し、そして27±2
℃の温度及び800〜1200ml/分の流速で吸収させ
た。カラムを約1CVの平衡化緩衝液及びそれに続く約2
CVの洗浄緩衝液を用いて前記と同一の温度及び流速で再
洗浄した。次にそれを約3CVの溶出緩衝液を用いて溶出
した。全てのタンパク質のピークを回収し(約10〜1
8L)、すぐに希釈緩衝液を用いて3倍に希釈し、そし
て次の工程まで15℃で保存した。約90%の純度をこ
のクロマトグラフィーにおいて達成した。
【0054】 平衡化緩衝液:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.75M NaCl,10% イソプロパノール、pH6.9±0.2 洗浄緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.75M NaCl,19% イソプロパノール、pH6.9±0.2 溶出緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.75M NaCl,27% イソプロパノール、pH6.9±0.2 希釈緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,pH6.9±0 .2 4.ハイドロキシアパタイトウルトロゲルクロマトグラ
フィー クロマトグラフィーカラム(Amicon P440×
500又は等価のもの)を30〜40Lのハイドロキシ
アパタイトウルトロゲルで詰め、0.5N NaOHで
再生した。次にカラムを少なくとも4CVの平衡化緩衝液
で平衡化した。
【0055】前記ブチルトーヨーパールカラムからの溶
出溶液を、約15℃の温度及び500〜1200ml/分
の流速でカラムに吸収させた。カラムを約1CVの平衡化
緩衝液及びそれに続く約2CVの洗浄緩衝液を用いて前記
と同一の温度及び流速で再洗浄した。次にそれを約3CV
の溶出緩衝液を用いて溶出した。全てのタンパク質ピー
クを回収し(約10〜18L)、そして次の工程まで1
5℃で保存した。95%以上の純度をこのクロマトグラ
フィーにおいて達成した。
【0056】 平衡化緩衝液:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.25M NaCl,9% イソプロパノール、pH6.9±0.2 洗浄緩衝液 :10mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,pH6.8±0 .2 溶出緩衝液 :10mM Tris−HCl,10mM リン酸カリウム、 0.5M CaCl2 ,pH6.8±0.2 5.逆層HPLC(RP−HPLC) 予備的なHPLCをMerck Prepbar 10
0分離装置(又は同等のもの)を用いて22±4℃の温
度で行った。分離カラム(100mm×400mm、3.2
1)をVydac C4材料で詰めた。使用の前に、カ
ラムを緩衝液Aから100%溶媒までの勾配に繰り返し
かけ再生し、そして次に緩衝液Aを用いて平衡化した。
【0057】前記ハイドロキシアパタイトカラムからの
溶出溶液をトリフルオロ酢酸を用いて約pH2.5に酸性
化し、そして無菌濾過した。次にそれをカラムに22±
4℃の温度及び250〜310ml/分の流速でかけた。
カラムを緩衝液Aから緩衝液Bへの直線勾配を用いて前
記と同一の温度及び流速で溶出した。溶出ピークを画分
に回収した。溶出溶液を最初に加えた4体積分のHPL
C希釈緩衝液によってすぐに中和した。
【0058】分析的なHPLCにおいて少なくとも99
%の純度を有する画分をプールした(プール体積約4〜
6L)。微量不純物をこのクロマトグラフィーにおいて
分離し、そして99%以上の純度を達成した。 緩衝液A:0.1% トリフルオロ酢酸/水 緩衝液B:80% アセトニトリル、0.1% トリフ
ルオロ酢酸/水 HPLC希釈緩衝液:10mM リン酸ナトリウム/カリ
ウム、pH7.5±0.2 6.DEAE−セファロースffクロマトグラフィー クロマトグラフィーカラム(Amicon P90×2
50又は等価のもの)を、かけるEPOのg当たり10
0〜200mlのゲルで満たし、そして0.5NNaOH
を用いて再生した。次にカラムを最初に100mM リン
酸ナトリウム/カリウム緩衝液、pH7.5、そして少な
くとも12CVの平衡化緩衝液を用いて平衡化した。
【0059】前記HPLCカラムからの溶出溶液を5±
4℃の温度及び約150ml/分の流速でカラムに吸収さ
せた。カラムを少なくとも5CVの平衡化緩衝液及びそれ
に続いて約10CVの洗浄緩衝液を用いて前記と同一の温
度及び流速で再洗浄した。次にそれを約10CVの平衡化
緩衝液を用いて再び洗浄し、そしてそれに続いて約7CV
の溶出緩衝液を用いて溶出した。全てのタンパク質ピー
クを回収し(約2〜5L)、無菌濾過し、そして分配し
た。
【0060】このクロマトグラフィーにおいて前記HP
LC段階からの溶媒を分離し、そして微量不純物を除去
した。純度は99%以上である。 平衡化緩衝液:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、pH7.5±0.2 洗浄緩衝液:30mM 酢酸ナトリウム、pH4.5±0.1 溶出緩衝液:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、80mM NaCl,pH7 .5±0.2 例3:イソ型1〜4(発明)の保持と同時の培養上清か
らのEPOの精製 1.出発材料 哺乳類細胞、例えばCHO又はヒト細胞由来のEPOを
繰り返しのバッチ工程によって発酵した。10Lの発酵
槽を前培養したもので接種し、そして前記発酵槽の中身
を約3〜5日後に採収した。採収の後、前記細胞を遠心
によって発酵液から取り除いた。前記無細胞培養上清を
1mol /lの酢酸を用いてpH5.0〜5.2に調節し、
そして1〜9℃で濾過する。
【0061】2.ブルーセファロースクロマトグラフィ
ー 適当なクロマトグラフィーカラムを150〜250mlの
ブルーセファロースで満たし、そして0.5N NaO
Hを用いて再生させた。次に前記カラムを約3カラム体
積(CV)の酢酸緩衝液を用いて平衡化した。pH5に調節
された無細胞培養上清を10±5℃の温度及び1〜2CV
/時の流速でカラムに吸収させた。前記カラムを約1CV
の洗浄緩衝液1を用いて前記と同一の流速及び5±4℃
で再洗浄した。これに約2CVの洗浄緩衝液2を続けた。
次に前記カラムを約3〜6CVの溶出緩衝液を用いて溶出
した。タンパク質のピークを画分に回収した。CE解析
の後、適当な画分をプールし、HClを用いてpH6.9
に調節し、そして次の工程まで5±4℃で保存した。前
記の製品溶液をこのクロマトグラフィー段階において濃
縮し、不純物及び塩基性のイソ型を分離した。
【0062】 平衡化緩衝液:20mM 酢酸ナトリウム、5mM CaCl2 、 0.1M NaCl,pH5.0±0.2 洗浄緩衝液1:20mM 酢酸ナトリウム、5mM CaCl2 、 0.25M NaCl,pH5.0±0.2 洗浄緩衝液2:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 、 pH6.5±0.3 溶出緩衝液:100mM Tris−HCl,5mM CaCl2 、 0.25M NaCl,pH8.0±0.2 3.ブチルトーヨーパールクロマトグラフィー(疎水性
クロマトグラフィー) 適当なクロマトグラフィーカラムを200〜300mlの
ブチルトーヨーパールで満たし、そして4Mグアニジン
HCl及び0.5N NaOHを用いて再生した。次に
カラムを少なくとも3CVの平衡化緩衝液を用いて平衡化
した。
【0063】前記ブルーセファロースカラムからの溶出
液を10%イソプロパノールに調節し、そして27±2
℃の温度及び1〜2CV/時の流速で吸収させた。カラム
を約1CVの平衡化緩衝液及びそれに続く約2CVの洗浄緩
衝液を用いて前記と同一の温度及び流速で再洗浄した。
次にそれを約5〜10CVの溶出緩衝液を用いて溶出し
た。画分をタンパク質ピークから回収し、すぐに希釈緩
衝液を用いて3倍に希釈した。CE解析の後、適当な画
分をプールし、次の工程まで15℃で保存した。このク
ロマトグラフィーにおいて、更に基本的なイソ型を除去
し、そして約80%以上の純度を達成した。
【0064】 平衡化緩衝液:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.2M N aCl,10% イソプロパノール、pH6.9±0.2 洗浄緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.2M N aCl,17% イソプロパノール、pH6.9±0.2 溶出緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.2M N aCl,23% イソプロパノール、pH6.9±0.2 希釈緩衝液 :20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,pH6.9±0 .2 4.ハイドロキシアパタイトウルトロゲルクロマトグラ
フィー 適当なクロマトグラフィーカラムを150〜200mlの
ハイドロキシアパタイトウルトロゲルで詰め、0.5N
NaOHで再生した。次にカラムを少なくとも4CVの
平衡化緩衝液で平衡化した。
【0065】前記ブチルトーヨーパールカラムからの溶
出溶液を、約15℃の温度及び1〜2CV/時の流速でカ
ラムに吸収させた。カラムを約1CVの平衡化緩衝液及び
それに続く約2CVの洗浄緩衝液を用いて前記と同一の温
度及び流速で再洗浄した。次にそれを約3CVの溶出緩衝
液を用いて溶出した。全てのタンパク質ピークを回収
し、そして次の工程まで15℃で保存した。95%以上
の純度をこのクロマトグラフィーにおいて達成した。
【0066】 平衡化緩衝液:20mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,0.06M NaCl,7.5% イソプロパノール、pH6.9±0.2 洗浄緩衝液 :10mM Tris−HCl,5mM CaCl2 ,pH6.8±0 .2 溶出緩衝液 :10mM Tris−HCl,10mM リン酸カリウム、 0.5mM CaCl2 ,pH6.8±0.2 5.逆層HPLC(RP−HPLC) 半調製用HPLCをVydac C4カラム(20mm×
250mm、約80ml)を用いて22±4℃の温度で行っ
た。使用の前に、カラムを緩衝液Aから100%溶媒ま
での勾配に繰り返しかけ再生し、そして次に緩衝液Aを
用いて平衡化した。
【0067】前記ハイドロキシアパタイトカラムからの
溶出溶液を22±4℃の温度及び8〜15ml/分の流速
でカラムにかけた。カラムを次のHPLC実験計画に従
って緩衝液Aから緩衝液Bへの直線勾配を用いて前記と
同一の温度及び流速で溶出した。溶出ピークを画分に回
収した。溶出溶液を最初に加えた4体積分のHPLC希
釈緩衝液においてすぐに中和した。
【0068】
【表3】
【0069】分析用HPLCにおいて少なくとも99%
の純度を有し、そしてCE解析に従う適当な画分をプー
ルした。微量不純物及び塩基性イソ型の残査をこのクロ
マトグラフィーにおいて除去し、そして99%以上の純
度を達成した。 緩衝液A:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、pH7.0±0.2 緩衝液B:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、80% アセトニトリル、 pH7.0 HPLC希釈緩衝液:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、100mM Na Cl,pH7.5±0.2 6.ダイアフィルトレーション 適当な大きさのダイアフィルトレーション装置を10KD
のカセットで合わせ、1N NaOHで再生した。次に
この装置をバルク緩衝液を用いてアルカリが無くなるま
ですすいだ。
【0070】前記HPLCカラムの溶出溶液を5±4℃
の温度で濃縮し、そして10体積のバルク緩衝液に対し
てダイアフィルトレーションした。最終的な濃度は1〜
3mg/mlの間であるべきである。この段階は前記HPL
C段階から溶媒残査を除去すること、要求されたバルク
緩衝液条件及びバルク活性物質の製品濃度を調節するこ
とを提供する。
【0071】バルク緩衝液:10mM リン酸ナトリウム
/カリウム、100mM NaCl,pH7.5±0.2 例4:in vivoでのEPOの比活性の決定(正血
球状態マウスでのバイオアッセイ) 赤血球前駆体細胞の増殖及び分化におけるEPOの投与
量依存的活性は、EPO投与の後、マウスにおける血液
中の網状赤血球の増大によってin vivoで決定さ
れた。
【0072】このため、解析されうるEPO試料及びE
PO標準(EPO WHO標準で標準化された)の様々
な投与量を8匹のマウスに非経口に各々投与した。前記
マウスを一定の定めた条件下で引き続き保った。血液
を、EPO投与の後、4日目のマウスから回収し、そし
て網状赤血球をアクリジンオレンジで染色した。30,
000赤血球当たりの網状赤血球数を赤色蛍光ヒストグ
ラムの解析によるフローサイトメーターにおける微蛍光
定量法によって決定した。
【0073】生物学的活性を前記試料及びLinderによっ
て記述された、平行直線を用いる濃度のペアワイズ(p
air wise)決定法(Linder“Planen und Auswe
rtenvon Versuchen”, 3rd. edition, 1969, Birkenhae
user Verlag, Basel)に従う、異なる投与量における標
準の網状赤血球数の値から算出された。EPO調製品C
HO1,CHO2及びCHO3を、それぞれ248,0
00(CHO1)、225,000(CHO2)及び1
86,000IU/mg(CHO3)の生物学的活性を有す
る、無血清培地において培養されたCHO細胞の培養上
清からEPOを精製することによって得た。ヒト細胞の
培養上清から精製されたEPOの4つの調製品におい
て、220,000(HeLa1)、198,000
(HeLa2)、204,000(HeLa3)、17
6,000(HeLa4)及び100,000IU/mg
(HeLa5)の比活性を有する製品が得られた。糖構
造のためのパラメーターを有する生物学的活性の値の関
係を例11において与える。 例5:シアル酸残基含量の決定 アルスロバクター・ウレアファシエンス(A. ureaf., B
oehringer Mannheim)由来のノイラミニダーゼを用いた
シアル酸の酵素的開裂の後、Dionex system のHPAE
C−PAD(パルス電流計検出を用いる高pH陰イオン交
換クロマトグラフィー)によってシアル酸含量を決定し
た。
【0074】CHO及びヒト細胞系(例えばHeLa
S3)の様々な調製品由来のEPOを22μgそれぞれ
含む調製品を、5mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.
2中で0.2mg/mlのEPO濃度に調節した。それぞれ
の調製品の半分を、RP−HPLCによって前記EPO
の量を正確に決定するために使用した。A. ureaf. 由来
の5mMノイラミニダーゼを前記調製品の残りの半分のも
のに加え、37℃で一晩(約18時間)インキュベート
した。次に消化混合物を2等分し、H2 Oを用いて50
0μlに20倍希釈し、その50μl(約27pmol E
POに相当)を前記Dionex system にかけた。次のクロ
マトグラフィーパラメーターを、このために使用した。
【0075】 カラム:CarboPac PA 100 流速:1.0ml/分 検出感度:300nA 勾配: t(分) %緩衝液B 0 17 7 17 9 100 12 100 13 0 20 0 緩衝液A:0.1M NaOH 緩衝液B:0.1M NaOH;0.5M 酢酸ナトリウム 適用した試料におけるシアル酸の量を、同様に解析され
たシアル酸標準の値(Boehringer Mannheim)から得られ
た検量線の補助を用いて決定した。シアル酸含量(モル
シアル酸/モルEPO)をシアル酸決定の結果(Dion
ex system)及びRP−HPLCによって使用されたEP
Oの量の決定から算出した。
【0076】CHO細胞由来のEPOはモルEPO当た
り12.9モル(CHO1)、11.8(CHO2)及
び11.7モル(CHO3)シアル酸の平均含量を有し
ていた。ヒト細胞に由来するEPO調製品はモルEPO
当たり13.1モル(HeLa1)、13.2モル(H
eLa2)、13.3モル(HeLa3)、11.6モ
ル(HeLa4)及び10.8モル(HeLa5)のシ
アル酸量を有していた(例11も参照)。 例6:2アンテナ、3アンテナ及び4アンテナ炭水化物
構造の比率の決定 N結合炭水化物構造をDionex system のHPAEC−P
ADクロマトグラフィー的に解析した。CHO及びヒト
細胞系(HeLa S3)由来のEPO調製品のアシア
ロオリゴ糖類をN−グリコシダーゼF(Boehringer Man
nheim)及びA. ureaf由来のノイラミニダーゼ(Boehring
er Mannheim)を用いた酵素的開裂によって単離した。
【0077】混合物当たり10又は30μgのEPO
を、Microcon超遠心装置(Amicon、排所
サイズ10KD)によって脱塩し、10mM リン酸ナトリ
ウム緩衝液、pH7.2を用い0.2又は0.3mg/mlの
濃度に調節した。次に1UのN−グリコシダーゼF及び
10mU ノイラミニダーゼを各混合物に加え、37℃で
一晩(約18時間)インキュベートした。開裂したオリ
ゴ糖類からEPOポリペプチド部分を単離するために、
混合物をインキュベーションの後、Ultrafree
遠心装置(Millipore、排所サイズ10KD)を
通して遠心し、前記Ultrafree装置を20mlの
2 Oで再び2回洗浄した。濾液中に含まれたオリゴ糖
類をH2 Oで150mlに合わせ、その100μlをDion
ex systemで解析した。このために、以下のクロマトグ
ラフィーのパラメーターを使用した。
【0078】 カラム:CarboPac PA 100 流速:1.0ml/分 検出感度:300nA 勾配: t(分) %緩衝液B 0 0 2 0 60 10 62 100 67 100 t(分) %緩衝液B 69 0 80 0 緩衝液A:0.1M NaOH 緩衝液B:0.1M NaOH;0.5M 酢酸ナトリウム ピークを標準的なオリゴ糖類による複合型のN糖のクロ
マトグラムにおいて同定し、エンド−β−ガラクトシダ
ーゼ又はフコシダーゼの酵素を用いてEPOのオリゴ糖
類の酵素的消化によって変化させ、そしてDionex syste
m での次の解析にかけた。2アンテナ、3アンテナ及び
4アンテナ構造のパーセンテージを全ピーク領域(2ア
ンテナ、3アンテナ及び4アンテナ構造のピーク領域の
総計)に関するN糖構造に一致して表されるピークの領
域によって算出した。
【0079】CHO細胞由来のEPOは4.2% 2ア
ンテナ炭水化物構造、22.3%3アンテナ炭水化物構
造及び73.5%の4アンテナ炭水化物構造(CHO
3)の含量、CHO1調製品において86.7%の4ア
ンテナ炭水化物構造並びにCHO2において78.6%
の含量を有していた。ヒト細胞系由来のEPOの調製品
における2アンテナ/3アンテナ/4アンテナ構造の含
量は、HeLa1で5.8/8.8/85.4%、He
La2で5.1/12.7/82.2%、HeLa3で
4.1/17.7/78.2%、HeLa4で10.1
/19.2/70.6%、HeLa5で12.6/2
5.4/62%であった(例11も参照)。 例7:N−アセチルラクトサミン単位の平均含量及び付
加的なN−アセチルラクトサミン単位(繰り返し)の平
均含量の決定 EPOのN結合炭水化物構造中のN−アセチルラクトサ
ミン単位(すなわち核中の炭水化物構造+繰り返し)の
総数を、例6の実験のクロマトグラムのピーク領域から
算出した。
【0080】炭水化物鎖当たりのN−アセチルラクトサ
ミン単位の平均含量の数(n)を以下の様に算出した: n=Σ%(2アンテナ)×2+%(3アンテナ)×3+
%(4アンテナ)×4+%(3アンテナ+1r)×4+
%(4アンテナ+1r)×5+%(3アンテナ+2r)
×5+%(4アンテナ+2r)×6 (ここで%(2アンテナ)=N結合炭水化物の総計(1
00%)に関する2アンテナ構造のパーセンテージ; %(3アンテナ)=付加的なN−アセチルラクトサミン
単位無しの3アンテナ構造のパーセンテージ %(4アンテナ)=付加的なN−アセチルラクトサミン
単位無しの4アンテナ構造のパーセンテージ; %(3アンテナ+1r)=1つの付加的なN−アセチル
ラクトサミン単位を有する3アンテナ構造のパーセンテ
ージ; %(4アンテナ+1r)=1つの付加的なN−アセチル
ラクトサミン単位を有する4アンテナ構造のパーセンテ
ージ; %(3アンテナ+2r)=2つの付加的なN−アセチル
ラクトサミン単位を有する3アンテナ構造のパーセンテ
ージ; %(4アンテナ+2r)=2つの付加的なN−アセチル
ラクトサミン単位を有する4アンテナ構造のパーセンテ
ージ;である)。
【0081】CHO細胞由来のEPOの場合、炭水化物
鎖当たり4.3(CHO1)、4.4(CHO2)及び
4.2(CHO3)のN−アセチルラクトサミン単位の
平均数が明らかになった。ヒト細胞由来のEPO調製品
において、4.0(HeLa1)、4.0(HeLa
2)、3.9(HeLa3)、3.75(HeLa4)
及び3.6(HeLa5)のN−アセチルラクトサミン
単位数が明らかになった(例11も参照)。
【0082】EPOが3N結合糖構造を含む事実のた
め、N−アセチルラクトサミン単位の総数は更に3倍高
い。EPOのグルコシル化総数に関して、CHO細胞由
来のEPOにおけるN−アセチルラクトサミン単位数
は、故に12.9(CHO1)、13.2(CHO2)
及び12.6(CHO3)である。ヒト細胞のEPO調
製品において、一致する値は12.0(HeLa1)、
11.9(HeLa2)、11.7(HeLa3)、1
1.25(HeLa4)及び10.8(HeLa5)で
あった。
【0083】それぞれのシアル酸含量を掛けた炭水化物
構造当たりのN−アセチルラクトサミン単位数の積は、
CHO細胞由来のEPOにおいて55.5(CHO
1)、52(CHO2)及び49.3(CHO3)の値
を生じた。ヒト細胞由来のEPO調製品の場合におい
て、一致する値は52.4(HeLa1)、52.5
(HeLa2)、51.3(HeLa3)、43.5
(HeLa4)及び38.9(HeLa5)であった。
【0084】EPOのグリコシル化総数(3N結合炭水
化物構造)に関して、それぞれのシアル酸含量を掛けた
N−アセチルラクトサミン単位数の積は、CHO細胞由
来のEPOにおいてそれぞれ166.5(CHO1)、
156(CHO2)及び147.9(CHO3)であ
る。ヒト細胞由来のEPO調製品において、一致する値
は157.2(HeLa1)、157.5(HeLa
2)、153.9(HeLa3)、130.5(HeL
a4)及び116.7(HeLa5)であった(例11
も参照)。
【0085】更に重要なパラメーターは、繰り返しと称
される、炭水化物構造の核に結合しうるN−アセチルラ
クトサミン単位の量である(Fig.7参照)。繰り返
しの含量は、全てのN結合炭水化物構造の総計(2アン
テナ+3アンテナ+4アンテナ=100%)に関する炭
水化物構造を含む繰り返しのパーセンテージとして記載
されている。
【0086】この繰り返しの比率は、CHO細胞由来及
びヒト細胞由来のEPO調製品において異なりうる。こ
の様に、39.6%(CHO1)、51%(CHO2)
及び36.8%(CHO3)の繰り返し比率がCHO細
胞由来の調製品のものとして決定された。18%(He
La1)、16.5%(HeLa2)、14.0%(H
eLa3)、12.2%(HeLa4)及び9.8%
(HeLa5)がヒト細胞由来の調製品のものとして決
定された(例11参照)。 例8:要求に従う調節及び供給によるEPOの生物学的
活性への影響 培養を36.5℃の温度で要求に従う供給を用いる繰り
返しのバッチ工程(繰り返しのフェドバッチ)として行
った。このために、無血清の、タンパク質に乏しい培養
培地を滅菌発酵槽(総作業容量:10l)に居え、そし
て接種培養物を用いて1回接種した。接種後の細胞密度
は3±1×105 生細胞/mlであった。
【0087】144±24時間の増殖期の後、培養液の
一部を採収した。培養液の残りは発酵槽内に残され、そ
して次の増殖期のための接種の代わりとなった;この目
的のため発酵槽は再び作業容積まで新鮮培地で満たされ
た。EPOを含む培養上清を発酵培養物を遠心する事に
よって得た。栄養素溶液を、増殖期の間、連続的に培養
物に加えた。この目的のために、栄養素溶液を含む保存
容器は発酵槽と組合わされた。栄養素溶液はアミノ酸
類、ビタミン類、インスリン、微量元素、塩類、グルタ
ミン及び炭水化物類を含んだ。2つの発酵を以下の様に
行った:発酵Aにおいて栄養素溶液は糖としてD−
(+)−グルコースを含み、そして発酵Bにおいて糖類
はD−(+)−グルコース、D−(+)−ガラクトース
及びD−(+)−マンノースであった。糖類に対するグ
ルタミンの質量比は発酵Bにおいて1:2、2:3、
6:6であった。栄養素溶液における個々の糖類の濃度
は7.2〜18g/lの間であった。
【0088】培養物におけるグルタミンの濃度は発酵B
において周期的に解析され、そしてその消費が算出され
た。栄養素溶液の瞬間体積流は細胞の栄養素要求に釣り
合っていた。発酵Aにおいてグルタミン濃度は調節変化
が可能なものとして使用されなかった。発酵Bにおける
栄養素溶液は、2:3:5の質量比のD−(+)−グル
コース、D−(+)−ガラクトース及びD−(+)−マ
ンノースの糖類の混合物を含んだ。発酵槽における全糖
類の濃度は、一致した供給によって培養の間、2〜6g
/lの範囲内に保たれた。
【0089】細胞密度は、増殖の間、採収時までに20
×105 細胞/ml以上、典型的に30±10×105
胞/mlに変化した。採収時、EPOの濃度は典型的に4
0±10mg/lであった。ヒトエリスロポエチンの濃度
は、採収した培養液において、例えばELISAによっ
て決定された。生じたこのタンパク質のイソ型のパーセ
ンテージ分布は、例えばキャピラリーゾーン電気泳動
(CZE)を用いた分離によって決定された。
【0090】表4は、グルコースを含む栄養素溶液が供
給される発酵Aとグルコース、マンノース及びガラクト
ースを含む栄養素溶液が供給される発酵Bとの間のEP
Oイソ型の分布の比較を示す。発酵BにおけるEPOイ
ソ型の含量は、発酵Aのイソ型に対応するパーセンテー
ジとして算出された。後者は各々100%に標準化され
た。本データは、所望の高度にグリコシル化されたEP
Oイソ型2〜4が、発酵Aと比較して、発酵の間、より
高い比率で本質的に存在している事を示す。
【0091】
【表4】
【0092】供給を用いて得られたイソ型のパターン
は、栄養素溶液の調節され及び要求に従う供給を用いた
発酵から4つの連続的な採収において再現可能であっ
た。 例9:培養温度の変化によるEPOの生物学的活性への
影響 本工程は、発酵槽温度が36.5℃の代わりに35.0
℃である事を除く、調節され及び要求に応じる供給を用
いるフェド−スプリットバッチ(fed−splitb
atch)工程における例8において記述したものと同
じであり(発酵B)、本発酵は1000L規模で行われ
た。
【0093】表5は、各々が栄養素溶液の調節された供
給を用いる、36.5℃での発酵Cと35.0℃での発
酵DのEPOのイソ型分布の比較を示す。発酵Dにおけ
るEPOのイソ型の含量は、発酵Cの対応しているイソ
型のパーセンテージとして算出された。後者は、それぞ
れが100%に標準化された。本データは酸性EPOイ
ソ型の2〜4が、温度の低下によってかなり増大しうる
事を示す。
【0094】
【表5】
【0095】例10:培地中の炭水化物組成の変化によ
るEPOの生物学的活性への影響以下に表す方法は、供
給培地における炭水化物供給の変化によりヒトエリスロ
ポエチンの質を変える事が可能である事を示す。上述し
た本方法の2つの変異体は(以下発酵E及び発酵Fと称
する)、使用した培地の組成が異なる事を示している。
【0096】両調製品において、培養培地の処方は改変
eRDF培地を基にしている。無血清を使用し、しかし
幾分の組換えインスリン(唯一のタンパク質添加物)及
び更なる追加物(例えばセレナイト、プトレッシン、ヒ
ドロコルチゾン、硫化鉄)が無血清又は無タンパク質培
地において通常使用される。供給栄養素溶液はまた、改
変eRDF培地が基となっているが、塩類KCl,Na
2 HPO4 及びNaClは含まない。
【0097】発酵EとFとの間の主な違いは、供給培地
への様々な単糖類の添加である。発酵E: 通常の糖、D−(+)−グルコースが発酵Eの
ために使用される。最初の濃度は3g/lであった。グ
ルコース含有栄養素溶液を適当に供給する事によって、
培養液におけるグルコース濃度を、全体の培養の間、3
±0.5g/lに保った。
【0098】培養周期は典型的に100±20時間であ
った。EPOの濃度は採収時において典型的に40±1
0mg/lであった。発酵F: D−(+)−グルコースに加えて、D−(+)
−ガラクトース及びD−(+)−マンノースの糖類が、
発酵Fのために、供給培地に約1:2:3の質量比で加
えられた。培養の間、全糖類の濃度を、適当な供給によ
って0.25g/lと3.5g/lの間の範囲内に保っ
た。
【0099】この増殖のための培養周期は典型的に10
0±20時間であった。採収時のEPOの濃度は典型的
に40±10mg/lであった。エリスロポエチンを前記
培養上清から精製した。精製方法は、本糖タンパク質の
関連したイソ型の分布が影響されないよう設計された
(例2を参照)。精製されたエリスロポエチンのイソ型
分布を上述した様に決定した。
【0100】ヒトエリスロポエチンのイソ型の炭水化物
構造及び採収した培養上清中のそれらの分布は発酵E及
びFにおいて異なった。発酵Eは、発酵Fと比較して、
イソ型2,3及び4をかなりの高い比率で有していた。
これらの違いは単糖類マンノース及びガラクトースの供
給によって生じた(例2参照)。正常マウス試験(例
4)によって決定された生物学的活性(例4)は前記E
POのイソ型の分布及び炭水化物構造に関連する(Fi
g.3)。前記培養上清E及びFから得たEPO調製品
の炭水化物構造を、CZE及びHPAEC解析で試験し
た。
【0101】アンテナ度(2つの構造、3つの構造及び
4つの構造を含む)、N−アセチルラクトサミン単位の
含量(LE)、シアル酸含量(SA)及び2つのEPO
調製品のLEとSAの積を表6に示す。
【0102】
【表6】
【0103】例11:特異的活性と炭水化物構造との関
係 この例において、炭水化物構造への個々のEPOのイソ
型の生物学的活性の依存に対する研究を要約する。この
ために、様々なEPO供給源由来のイソ型(CHO細胞
及びヒト細胞由来のEPOの異なる一群)を単離及び比
較した。 11.1 等電点電気泳動(IEF)及びウェスタンブ
ロットによる個々のイソ型の単離A) IEFゲル電気泳動及びニトロセルロースへのエ
レクトロブロッティングのための方法 純粋な状態において個々のイソ型を単離するために、複
数のイソ型の混合物から成るEPO溶液をultraf
ree遠心装置において脱塩し、そして濃縮(5〜10
mg/ml)した。この溶液の350〜1000μgをSe
rvaのIEFポリアクリルアミド既製ゲル(Serv
alyt Precotes、pH3〜5、300μm、
125×125mm)にかけた(レーン当たり70〜10
0μgのEPOを含む5〜10レーン内)。本IEFを
5℃で3.5時間2500Vで行い;次にそのゲルをニ
トロセルロースにブロットした(200mAでの3時間の
メタノールを含むがSDSは含まないTris/グリシ
ン緩衝液中でのウェットブロット)。ブロッティング工
程の後、ゲルを除き、ニトロセルロース膜をポンソー染
色液で染色した。染色されたイソ型を切り取り、そして
再びH2 O又はTBS緩衝液(100mM Tris、pH
7.4;150mM NaCl)で完全に脱色した。
【0104】B) 膜からのイソ型の抽出 各々のイソ型を含む脱色されたニトロセルロースの小片
を2mlのEppendorf容器に据え(前記IEFゲ
ルの3〜4レーンに一致)、1.5mlのアセトンを加
え、そしてそのニトロセルロースをボルテックスによっ
て溶解した。それはEPOを最適に沈澱させるために2
0℃で一晩インキュベートされた。次にEPOを含むそ
の沈澱を10分間のベンチ遠心、14,000rpm で単
離した。沈澱物を1mlのアセトンを用いて2〜3回洗浄
し、そして次に窒素気流下、室温又は37℃で乾燥させ
た。EPO沈澱物を次に、0.01%Tween20を
含む20mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.2に溶解
し、そして次の解析まで−20℃で保存した。
【0105】C) 沈澱EPO溶液からのイソ型の単離 個々のイソ型を、たった3〜4個のイソ型の代わりとし
て7〜8個を含む初期のEPO溶液の性質を用いてA)
及びB)に記述した様に単離した。出発物質はDEクロ
マトグラフィー(陰イオン交換体)によって単離された
EPO画分であった。これらの画分は3〜4個のイソ型
のみ(例えばイソ型6〜8又はイソ型1〜4)を含ん
だ。
【0106】イソ型群を単離するために、適当なクロマ
トグラフィーカラムを使用するEPO 10mg当たり1
〜2mlのDEAE−セファロースffで満たし、0.5
NNaOHで再生した。次にカラムを最初に2CVの中和
緩衝液及び次に少なくとも5CVの平衡化緩衝液を用いて
平衡化した。8個のイソ型を含んで成る精製されたEP
O調製品を5±4℃の温度及び最大15CV/時の流速で
吸収させた。そのカラムを次に2〜3CVの平衡化緩衝液
を用いて洗浄し、そしてそれに続きpH値が5.0まで洗
浄緩衝液(約5CV)ですすいだ。
【0107】様々なイソ型群を、溶出緩衝液において1
0mMの段階から開始して20mM NaClまで、NaC
l濃度を増加することによって溶出した。塩基性イソ型
はイオン交換体に弱く結合し、そして低イオン強度に相
当して溶出され、酸性イソ型は最大70mMのNaClの
より高いNaCl濃度で溶出される。あるNaCl濃度
において溶出されるイソ型の量は出発物質及び溶出体積
に強く依存する。規定通り、溶出をOD280がこのN
aCl濃度において最大値の約50%まで減少するまで
個々の段階において続けた。この事は15〜40CVの間
に相当する。NaCl濃度範囲内での溶出されたイソ型
群の更なる分画は、前記イソ型の更なる分離を生じる。
カラムの進行速度は最大15CV/時であった。
【0108】 中和緩衝液:100mM リン酸ナトリウム/カリウム、 pH7.5±0.2 平衡化緩衝液:10mM リン酸ナトリウム/カリウム、 pH7.5±0.2 洗浄緩衝液:30mM 酢酸ナトリウム/酢酸、pH5.0±0.2 溶出緩衝液:10mM 酢酸ナトリウム/酢酸、pH5.0±0.2、 20mM NaCl、 又は10mM〜70mM NaClまでの濃度増加 個々の純粋イソ型を、A)及びB)に記述した精製に従
って得られたイソ型群から単離した。
【0109】A〜Cから得られた純粋なイソ型(IF)
を酸性から塩基性までのそれらの等電点(pI)に従い
番号をつけた。イソ型2(IF2)は、最も低いpIを
有する、最も強く酸性の単離されたイソ型である。イソ
型8は最も高いpIを有する、最も強く塩基性である。
イソ型2は、出発混合物から十分な量において単離され
うる、最も低いpIを有するイソ型であった。出発混合
物において、イソ型1の1〜2%のみが存在するため、
完全な解析のために十分な量を得ることが出来ない。
【0110】純粋なイソ型を特徴づけるために以下の解
析: − PP−HPLCによる量及び収率の決定 − キャピラリー電気泳動及び等電点電気泳動による純
度及び同一性の決定;を行った。個々のイソ型の収率
は、一般に出発混合物において使用されるイソ型の20
%〜30%の間であった。
【0111】イソ型の純度は通常90%以上、多くは9
4%以上でさえあった。 11.2 結果 精製されたイソ型(IF)のために以下のデータ: − N結合炭水化物構造の相対分布(グリコシル化総数
に関する2アンテナ、3アンテナ及び4アンテナ構造の
比率)及び繰り返しの含量 − 正常マウス試験における生物学的活性 − シアル酸含量; を得た。
【0112】これらの決定を前述した方法によって本質
的に行った。それぞれ個々のイソ型調製品のための単離
されたイソ型のシアル酸含量は、単独に決定されなかっ
たが、CHO細胞由来EPOのイソ型2〜8又はヒト細
胞由来EPOのイソ型2〜6のそれぞれの例として1〜
3個の調製品において行われた。
【0113】各イソ型の、おおよその、全ての番号のシ
アル酸の値をN−アセチルラクトサミン単位の含量(L
E値)とシアル酸含量(SA)の積を算出するために使
用した。これらおおよそのSA値は、CHO細胞及びヒ
ト細胞由来のEPOにおいて以下の様に:14(IF
2)、13(IF3)、12(IF4)、11(IF
5)、10(IF6)、9(IF7)及び8(IF
8);であった。
【0114】表7はCHO細胞(CHO1,CHO2及
びCHO3)並びにヒト細胞(HeLa1〜5)由来の
様々なEPOの特異的活性と炭水化物構造の間の関係の
データを含む。この表は生物学的活性とEPO分子にお
けるN−アセチルラクトサミン単位の平均総数(L
E)、平均シアル酸含量(SA)並びにLE×SAの積
との間の関係を示す。
【0115】表8はCHO細胞由来の予備分画されてい
ないEPO群の単離されたイソ型の、生物学的活性とE
PO分子におけるN−アセチルラクトサミン単位の平均
総数(LE)、平均シアル酸含量(SA)並びにLE×
SAの積との間の関係のデータを含む。表9はCHO細
胞由来の予備分画されたEPO群の様々な画分から単離
されたイソ型(IF2又はIF5)の様々な調製品(A
又はB)の比較を含み、すなわちイソ型2及び5の2つ
の調製品(A及びB)がそれぞれの場合において解析さ
れた。予備分画を例11.1Cに記述されたDE陰イオ
ン交換体によって行った。イソ型IF2及びIF5の2
つの調製品A及びBを、DEカラムの異なる画分から単
離した(画分5及び6からIF2、画分2及び3からI
F5)。IF2/A又はIF5/Aがそれぞれ単離され
た画分5又は2は、IF2/B又はIF5/Bがそれぞ
れ単離された画分6又は3より、DEセファロースカラ
ムから容易に溶出された(より低い塩濃度において)。
しかしながら、イソ型2又は5の調製品A及びBはそれ
ぞれ、次の等電点電気泳動において又はキャピラリー電
気泳動においてそれらの特性に違いはなく、すなわちI
F2又はIF5の両調製品は同一のシアル酸含量を有し
ている。しかしながら、調製品Aからのイソ型が、それ
らのより高いLE値及びより高い繰り返し構造の含量の
ため、調製品Bの相当するイソ型よりも有意に高い生物
学的活性を有する事が驚くことに明らかとなった。同一
のシアル酸含量においてEPO分子内に含まれるN−ア
セチルラクトサミン単位の総数に対するイソ型の生物学
的活性の表9に記載の依存性はイソ型2及び5だけでな
く他のイソ型においても観察されなかった。
【0116】表10は様々なEPO供給源(CHO細胞
又はヒトHeLa S3細胞)由来の相当するイソ型を
比較する。また、この場合において相関関係が生物学的
活性とLE×SAの値との間で明らかになった。故に、
全ての表において、相関関係がN−アセチルラクトサミ
ン単位数(LE)とシアル酸含量(SA)の積と生物学
的活性との間で見られうる。LE×SAの積の高い値は
高い生物学的活性と常に関連する。
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
【表9】
【0120】
【表10】
【0121】付加的なN−アセチルラクトサミン単位
(繰り返し)を有するN結合炭水化物構造の比率に対す
る生物学的活性の依存を、例として個々のイソ型を用い
てFig.4に示す。イソ型を、繰り返し含有炭水化物
構造の異なる比率を含むEPO調製品から単離した(繰
り返し含有構造を約50%有するEPO1、約40%有
するEPO2及び約15%を有するEPO3)。対応す
るイソ型(同一のシアル酸含量及びほぼ同一のアンテナ
度)の生物学的活性は、繰り返し含有炭水化物構造がそ
のイソ型において減少する様に減少する。この特性は、
イソ型2から少なくともイソ型7においてまで見られう
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は付加的なN−アセチルラクトサミン単位
(繰り返し)及びシアル酸を有する4アンテナ構造の図
を示す。
【図2】図2は培養培地に加えられた炭水化物類に対す
る個々のEPOイソ型の相対的な比率の依存性を示す。
【図3】図3は培養培地に加えられた炭水化物類に対す
るEPO調製品の生物学的活性の依存性を示す。
【図4】図4はN−アセチルラクトサミン繰り返し単位
に対するEPOのイソ型の生物学的活性の依存性を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゼリンガー,カール−ハインツ ドイツ連邦共和国,デー−82362 バイル ハイム,トリフトフシュトラーセ 15 (72)発明者 ハーゼルベック,アントン ドイツ連邦共和国,デー−82362 バイル ハイム,ベレンミュールベク 50 (72)発明者 コル,ハンス ドイツ連邦共和国,デー−82362 バイル ハイム,アドレルベク 2 Fターム(参考) 4B064 AG18 CA10 CC03 CD09 DA01 4C084 AA06 BA01 BA08 BA22 BA23 BA34 CA17 CA18 CA25 DB56 NA05 NA14 ZA512 4H045 AA20 CA42 DA13 EA24 FA72 GA25 GA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 EPO組成物の比活性を増大する方法で
    あって、EPO分子が(a)N−アセチルラクトサミン
    の繰り返しを高い比率で有し、そして任意に(b)多数
    のN−アセチルラクトサミン単位を有し、(c)N−ア
    セチルラクトサミン単位の数とシアル酸含量との積につ
    いて高い値を有し、そして/あるいは(d)N−アセチ
    ルラクトサミンの繰り返しと4アンテナ炭水化物構造と
    の積について高い値を有する、当該組成物において強化
    される、方法。
  2. 【請求項2】 EPO分子のN結合炭水化物鎖に関して
    少なくとも4.3のN−アセチルラクトサミン単位又は
    EPO分子のNグリコシル化総数に関して少なくとも平
    均13.0のN−アセチルラクトサミン単位の平均数に
    強化される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 EPO分子のN結合炭水化物鎖に関する
    N−アセチルラクトサミン単位の平均数に平均シアル酸
    含量を掛けた積が少なくとも43.3、又はEPO分子
    のNグリコシル化総数に関して少なくとも130の値に
    強化される、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (a)CHO細胞由来のEPOの場合に
    おいて炭化水素鎖の総数に関して少なくとも30%N−
    アセチルラクトサミン繰り返しの平均比率又は(b)ヒ
    ト細胞由来のEPOの場合において炭水化物鎖の総数に
    関して少なくとも10%のN−アセチルラクトサミンの
    繰り返しの平均比率:に強化される、請求項1に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 (a)CHO細胞由来のEPOの場合に
    おいて、炭水化物鎖の総数に関するN−アセチルラクト
    サミンの繰り返しの平均比率に4アンテナ炭水化物構造
    の平均比率を掛けた積が少なくとも2400の値、又は
    (b)ヒト細胞由来のEPOにおいて、炭水化物鎖の総
    数に関するN−アセチルラクトサミン繰り返しの平均比
    率に4アンテナ炭水化物構造の平均比率を掛けた積が、
    少なくとも800の値、に強化される、請求項4に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記強化が、以下の方法: (a)N−アセチルラクトサミン単位を高い比率で有す
    る炭水化物鎖の製造が可能である適当な産生細胞の選
    択、(b)N−アセチルラクトサミン単位を高い比率で
    有する炭水化物鎖を製造するための前記細胞培養のため
    の適当な培養条件の選択及び(c)N−アセチルラクト
    サミン単位を高い比率で有する炭水化物鎖を含むEPO
    分子の強化の間の、EPO分子の既知の組成物からの不
    所望成分の分離:のうちの1又は複数によって達成され
    る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
JP2003055499A 1997-12-03 2003-03-03 高い比活性を有するエリスロポエチン Expired - Lifetime JP3673261B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19753681.6 1997-12-03
DE1997153681 DE19753681A1 (de) 1997-12-03 1997-12-03 Erythropoietin mit hoher spezifischer Aktivität
EP98113415 1998-07-17
EP98113415.8 1998-07-17

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000523237A Division JP4220125B2 (ja) 1997-12-03 1998-12-03 高い比活性を有するエリスロポエチン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003238593A true JP2003238593A (ja) 2003-08-27
JP3673261B2 JP3673261B2 (ja) 2005-07-20

Family

ID=26042142

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000523237A Expired - Fee Related JP4220125B2 (ja) 1997-12-03 1998-12-03 高い比活性を有するエリスロポエチン
JP2003055499A Expired - Lifetime JP3673261B2 (ja) 1997-12-03 2003-03-03 高い比活性を有するエリスロポエチン
JP2004219290A Expired - Lifetime JP4234647B2 (ja) 1997-12-03 2004-07-27 高い比活性を有するエリスロポエチン

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000523237A Expired - Fee Related JP4220125B2 (ja) 1997-12-03 1998-12-03 高い比活性を有するエリスロポエチン

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004219290A Expired - Lifetime JP4234647B2 (ja) 1997-12-03 2004-07-27 高い比活性を有するエリスロポエチン

Country Status (12)

Country Link
US (1) US7659373B2 (ja)
EP (1) EP1037921B1 (ja)
JP (3) JP4220125B2 (ja)
KR (1) KR100390325B1 (ja)
CN (1) CN1280309C (ja)
AR (1) AR022358A1 (ja)
AU (1) AU744086B2 (ja)
BR (1) BR9813391C1 (ja)
CA (1) CA2309810C (ja)
ES (1) ES2523599T3 (ja)
TR (1) TR200001580T2 (ja)
WO (1) WO1999028346A1 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2686899B1 (fr) 1992-01-31 1995-09-01 Rhone Poulenc Rorer Sa Nouveaux polypeptides biologiquement actifs, leur preparation et compositions pharmaceutiques les contenant.
US7297680B2 (en) 1999-04-15 2007-11-20 Crucell Holland B.V. Compositions of erythropoietin isoforms comprising Lewis-X structures and high sialic acid content
CA2471363C (en) 2001-12-21 2014-02-11 Human Genome Sciences, Inc. Albumin fusion proteins
ATE363541T1 (de) * 2002-03-26 2007-06-15 Lek Tovarna Farmacevtskih Verfahren für die herstellung eines gewünschten profils von erythropoietin glyko-isoformen
DK1543106T3 (da) 2002-07-15 2007-08-13 Immunex Corp Fremgangsmåder og medier til kontrol af sialylering af proteiner, der dannes af mammaliaceller
KR100473658B1 (ko) * 2002-10-25 2005-03-10 드림바이오젠 주식회사 위치 선택적 수식법에 의한 혼성형 단백질 치료제 개발을 위한 형질전환 효모 시스템
KR100473659B1 (ko) * 2002-10-25 2005-03-15 드림바이오젠 주식회사 당사슬 위치에 위치선택적 수식법으로 유용한 고분자를수식시킨 혼성형 단백질의 제조방법
CN100383238C (zh) 2003-05-09 2008-04-23 克鲁塞尔荷兰公司 E1-永生化的细胞培养物及培养所述细胞以提高从中获取的产物产量的方法
DE102004027816A1 (de) 2004-06-08 2006-01-05 Bioceuticals Arzneimittel Ag Verfahren zur Reinigung von Erythropoietin
WO2008065372A2 (en) 2006-11-28 2008-06-05 Nautilus Biotech, S.A. Modified erythropoietin polypeptides and uses thereof for treatment
US8255487B2 (en) * 2008-05-16 2012-08-28 Integrated Illumination Systems, Inc. Systems and methods for communicating in a lighting network
US20120172299A1 (en) * 2008-09-23 2012-07-05 F. Hoffmann-La Roche Ag Purification of erythropoietin
KR20120117728A (ko) * 2009-09-23 2012-10-24 바이오제너릭스 에이지 재조합 인간 에리트로포이에틴(epo)의 정제 방법, 이렇게 정제된 epo 및 이를 포함하는 약학적 조성물
CA2787009C (en) 2010-01-15 2018-04-03 Bio-Rad Laboratories, Inc. Surface neutralization of apatite
US8895707B2 (en) * 2010-08-18 2014-11-25 Bio-Rad Laboratories, Inc. Elution of proteins from hydroxyapatite resins without resin deterioration
KR101898302B1 (ko) 2010-10-15 2018-09-13 제이씨알 파마 가부시키가이샤 당사슬의 비환원 말단이 만노오스 잔기인 당 단백질의 제조 방법
US9592540B2 (en) 2011-02-02 2017-03-14 Bio-Rad Laboratories, Inc. Apatite surface neutralization with alkali solutions
KR101443257B1 (ko) 2011-10-18 2014-09-19 주식회사 종근당 낮은 등전점을 갖는 에리스로포이에틴 유사체의 정제방법
US9815695B2 (en) 2012-05-30 2017-11-14 Bio-Rad Laboratories, Inc. In situ restoration of apatite-based chromatography resins
JP6652334B2 (ja) 2014-05-31 2020-02-19 Jcrファーマ株式会社 ウリジンとn−アセチル−d−マンノサミンとを含有する培地
CN105392569B (zh) 2014-06-23 2019-08-20 生物辐射实验室股份有限公司 磷灰石预处理
EP3157551B1 (en) 2014-06-23 2023-02-15 Bio-Rad Laboratories, Inc. Apatite in-situ restoration
EP3570871B1 (en) 2017-03-20 2020-11-18 H. Hoffnabb-La Roche Ag Method for in vitro glycoengineering of an erythropoiesis stimulating protein
WO2022063082A1 (zh) * 2020-09-22 2022-03-31 美国杰科实验室有限公司 一种糖基化修饰的促红细胞生成素及其应用
WO2024094457A1 (en) 2022-11-02 2024-05-10 F. Hoffmann-La Roche Ag Method for producing glycoprotein compositions

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4745099A (en) * 1985-02-06 1988-05-17 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Pharmaceutical composition for the treatment of the anemia of malignant tumors
US4954437A (en) * 1986-09-15 1990-09-04 Integrated Genetics, Inc. Cell encoding recombinant human erythropoietin
US4835260A (en) * 1987-03-20 1989-05-30 Genetics Institute, Inc. Erythropoietin composition
US5047335A (en) * 1988-12-21 1991-09-10 The Regents Of The University Of Calif. Process for controlling intracellular glycosylation of proteins
DE3924746A1 (de) * 1989-07-26 1991-01-31 Behringwerke Ag Erythropoietin (epo)-peptide und dagegen gerichtete antikoerper
US5856298A (en) * 1989-10-13 1999-01-05 Amgen Inc. Erythropoietin isoforms
DE4028800A1 (de) * 1990-09-11 1992-03-12 Behringwerke Ag Gentechnische sialylierung von glykoproteinen
US5641670A (en) 1991-11-05 1997-06-24 Transkaryotic Therapies, Inc. Protein production and protein delivery
NZ245015A (en) 1991-11-05 1995-12-21 Transkaryotic Therapies Inc Delivery of human growth hormone through the administration of transfected cell lines encoding human growth hormone, which are physically protected from host immune response; the transfected cells and their production
TW402639B (en) 1992-12-03 2000-08-21 Transkaryotic Therapies Inc Protein production and protein delivery
US5459031A (en) * 1993-11-05 1995-10-17 Amgen Inc. Methods for controlling sialic acid derivatives in recombinant glycoproteins
FR2716682B1 (fr) * 1994-01-28 1996-04-26 Centre Nat Rech Scient Procédé de préparation de virus adéno-associés (AAV) recombinants et utilisations.
EP0754703A4 (en) * 1994-11-01 1999-11-24 Kirin Brewery PEPTIDE SEQUENCE FORMING A MUCIN CHAIN AND TECHNIQUE FOR MODIFYING THE PROTEIN TO BE LINKED TO THE MUCIN CHAIN
IL118201A (en) 1995-05-11 2004-12-15 Roche Diagnostics Gmbh Preparation comprising a protein with human erythropoietin activity which is free of serum and non-recombinant mammalian protein and process for the preparation thereof
DK0986644T3 (da) 1997-07-23 2007-01-29 Roche Diagnostics Gmbh Fremstilling af erythropoietin ved endogen genaktivering med virale promotorer

Also Published As

Publication number Publication date
CN1280586A (zh) 2001-01-17
TR200001580T2 (tr) 2000-12-21
US20050288220A1 (en) 2005-12-29
JP4220125B2 (ja) 2009-02-04
CA2309810A1 (en) 1999-06-10
AU744086B2 (en) 2002-02-14
JP2001525338A (ja) 2001-12-11
KR20010024681A (ko) 2001-03-26
AU2158199A (en) 1999-06-16
KR100390325B1 (ko) 2003-07-07
EP1037921B1 (de) 2014-09-24
WO1999028346A1 (de) 1999-06-10
JP4234647B2 (ja) 2009-03-04
JP3673261B2 (ja) 2005-07-20
US7659373B2 (en) 2010-02-09
BR9813391C1 (pt) 2021-05-25
CA2309810C (en) 2014-07-08
EP1037921A1 (de) 2000-09-27
BR9813391A (pt) 2000-10-10
JP2004339234A (ja) 2004-12-02
AR022358A1 (es) 2002-09-04
CN1280309C (zh) 2006-10-18
ES2523599T3 (es) 2014-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3673261B2 (ja) 高い比活性を有するエリスロポエチン
US6673575B1 (en) Method for preparing polypeptides with appropriate glycosilation
DE69635076T3 (de) Verfahren zur kontrollierung der sialylierung von durch säugetierzellkultur hergestelltem protein
US6656466B1 (en) Human tumor necrosis factor—immunoglobulin(TNFR1-IgG1) chimera composition
US5721121A (en) Mammalian cell culture process for producing a tumor necrosis factor receptor immunoglobulin chimeric protein
Gawlitzek et al. Ammonium ion and glucosamine dependent increases of oligosaccharide complexity in recombinant glycoproteins secreted from cultivated BHK‐21 cells
Sung et al. Effect of sodium butyrate on the production, heterogeneity and biological activity of human thrombopoietin by recombinant Chinese hamster ovary cells
JP2016053077A (ja) エリスロポエチンの精製
Watson et al. Comparison of N‐linked oligosaccharides of recombinant human tissue kallikrein produced by Chinese hamster ovary cells on microcarrier beads and in serum‐free suspension culture
MXPA00005048A (en) Erythropoietin with high specific activity
MXPA97009452A (en) Process to control the sialilation of proteins produced by cultivation of mamife cells

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040629

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term