JP2003238499A - ベンジルアミン類の製造方法 - Google Patents

ベンジルアミン類の製造方法

Info

Publication number
JP2003238499A
JP2003238499A JP2002044680A JP2002044680A JP2003238499A JP 2003238499 A JP2003238499 A JP 2003238499A JP 2002044680 A JP2002044680 A JP 2002044680A JP 2002044680 A JP2002044680 A JP 2002044680A JP 2003238499 A JP2003238499 A JP 2003238499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
trifluoromethyl
benzonitrile
catalyst
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002044680A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Wada
明宏 和田
Toshihiko Fujima
俊彦 藤間
Shinichi Sakamoto
真一 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2002044680A priority Critical patent/JP2003238499A/ja
Publication of JP2003238499A publication Critical patent/JP2003238499A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特別な反応装置を用いることなく、高収率で工
業的に有利な方法で下式(2)で表されるベンジルアミ
ン類を製造する方法の提供。 【解決手段】下式(1)で表されるベンゾニトリル類を
反応系中に連続供給しながら還元反応を行う。ただし、
mは1〜4の整数を示し、nは0〜4の整数を示し、1
≦(n+m)≦5である。Rは、ハロゲン原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アミノ基、またはヒドロキシ基を
表し、nが2以上である場合のRは同一であっても異な
っていてもよい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリフルオロメチ
ル基を有するベンジルアミン類を効率よく製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ベンゼン環にトリフルオロメチル基が結
合したベンジルアミン類は、医薬、農薬、機能性材料等
の用途において有用な中間体である。ベンゼン環にトリ
フルオロメチル基が結合したベンゾニトリル類を反応器
に入れて、水素を用いた還元反応を行うことにより該ベ
ンジルアミン類を製造する方法は、数多く報告されてい
る(J.Am.Chem.Soc.,Vol.82,
p.2386,1960等)。しかし、該方法で製造を
行った場合には、2分子のベンゾニトリル類が反応した
ビス体、その脱水素体であるイミン類(たとえば、N−
ベンジリデン−ベンジルアミン類)が副生し、選択率が
低下する問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】該問題を改善する目的
で、反応系中にアンモニアを添加して目的とするベンジ
ルアミン類の選択率を高くする試みがなされている(特
開2000−256281、特開2000−25628
0)。しかし、アンモニアを添加する方法は、アンモニ
アによって反応器内の圧力が増加する問題があり、反応
操作に特別な配慮が必要になる、高耐圧の反応器を用い
る必要がある等の問題があった。
【0004】また本出願人は、フッ素原子を必須とする
ハロゲン原子がベンゼン環に結合した含フッ素ベンゾニ
トリル類を還元して、対応する含フッ素ベンジルアミン
誘導体を製造する方法を報告している(特開2000−
86583)。該方法では、反応の当初に含フッ素ベン
ゾニトリル類を反応器に仕込み、反応中に連続供給する
ことなく反応を実施しているが、ビス体や脱水素体が生
成する問題は認められなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決
する目的でなされたものであり、アンモニアを添加する
ことなく、また特別な反応装置を用いることなく、高収
率で工業的に有利な方法でベンジルアミン類を製造でき
る方法の提供を目的とする。
【0006】すなわち、下式(1)で表されるベンゾニ
トリル類を反応系中に連続供給しながら還元反応を行う
ことを特徴とする下式(2)で表されるベンジルアミン
類の製造方法を提供する。ただし、下式中のmは1〜4
の整数を示し、nは0〜4の整数を示し、1≦(n+
m)≦5である。Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜4の
アルキル基、アミノ基、またはヒドロキシ基を表し、n
が2以上である場合のRは同一であっても異なっていて
もよい。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における式(1)で表され
るベンゾニトリル類(以下、ベンゾニトリル類(1)と
記す)は、ベンゾニトリルのベンゼン環にm個の−CF
基が結合し、かつ、n個のR基がベンゼン環に結合し
た化合物である。mは1〜4の整数であり、1〜2が好
ましい。nは0〜4の整数であり、目的化合物の構造に
応じて適宜変更できる。また、nが0であるとき、ベン
ゼン環に結合するR基が存在しないことを意味する。
【0009】Rは、ハロゲン原子(たとえば、フッ素原
子、塩素原子、または臭素原子が挙げられる。)、炭素
数1〜4のアルキル基(たとえば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ
る。)、アミノ基、またはヒドロキシ基を示す。Rとし
て定義した基は、還元反応において不活性な置換基であ
り、本発明の還元反応の前後において変化しない。
【0010】ベンゾニトリル類(1)の具体例として
は、つぎの化合物が挙げられる。2−(トリフルオロメ
チル)ベンゾニトリル、3−(トリフルオロメチル)ベ
ンゾニトリル、4−(トリフルオロメチル)ベンゾニト
リル、2−メチル−3−(トリフルオロメチル)ベンゾ
ニトリル、4−メチル−3−(トリフルオロメチル)ベ
ンゾニトリル、2−メチル−4−(トリフルオロメチ
ル)ベンゾニトリル、3−メチル−4−(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、2,3−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、2,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、2,6−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、3,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル。
【0011】3−フルオロ−2−(トリフルオロメチ
ル)ベンゾニトリル、4−フルオロ−2−(トリフルオ
ロメチル)ベンゾニトリル、5−フルオロ−2−(トリ
フルオロメチル)ベンゾニトリル、6−フルオロ−2−
(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、2−フルオロ
−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、4−フ
ルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
5−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニト
リル、6−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベン
ゾニトリル、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチ
ル)ベンゾニトリル、3−フルオロ−4−(トリフルオ
ロメチル)ベンゾニトリル、2,4,5,6−テトラフ
ルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロ
メチル)ベンゾニトリル、4−アミノ−3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、4−ヒドロキ
シ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾニトリ
ル等。
【0012】本発明における還元反応は、ベンゾニトリ
ル類(1)の−CN基を−CHNH基に還元しうる
還元剤を作用させることにより実施できる。該還元剤と
しては、水素、ギ酸、水素化アルミニウム化合物、また
は水素化ホウ素化合物が好ましく、特に、経済的の観点
および反応操作のしやすさの点から水素が好ましい。還
元剤に水素、ギ酸、水素化ホウ素化合物を用いる場合に
は、触媒の存在下に還元反応を実施するのが好ましい。
【0013】ここで水素化アルミニウム化合物として
は、無機水素化アルミニウム化合物、有機水素化アルミ
ニウム化合物が挙げられる。無機水素化アルミニウム化
合物の例としては、水素化アルミニウムリチウムが挙げ
られる。有機水素化アルミニウム化合物の例としては、
ジイソブチルアルミニウムハイドライドが挙げられる。
水素化ホウ素化合物の例としては、水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化ホウ素リチウムが挙げられる。
【0014】触媒としては、金属触媒、金属を担体に担
持した触媒(以下、「金属担持触媒」と記す。)が挙げ
られる。金属触媒としては、多孔質化により金属の表面
積を増やした金属触媒(本明細書においては該金属触媒
を「スポンジ金属触媒」と記す。)が好ましい。スポン
ジ金属触媒は、ラネー触媒(商標名)として市販されて
おり、容易に入手できる。スポンジ金属触媒は、通常
は、活性金属成分とアルミニウム合金を、アルカリで処
理してアルミニウムを溶出させることによって活性金属
成分を残す方法で調製される。該触媒の例としては、活
性金属成分がニッケルであるスポンジニッケル触媒(以
下、同様の意味を示す。)、スポンジコバルト触媒、ス
ポンジ銅触媒が挙げられる。
【0015】金属担持触媒としては、パラジウムを炭素
に担持したパラジウム炭素担持触媒(以下、同様の意味
を示す)、白金炭素担持触媒、ルテニウム炭素担持触媒
などが挙げられる。
【0016】上記触媒のうち、本発明においては、スポ
ンジ金属触媒が好ましく、特にスポンジニッケル触媒が
好ましい。また、触媒を用いる場合の量は、ベンゾニト
リル類(1)に対して0.1〜200質量%が好まし
く、特に1〜50質量%が好ましい。
【0017】還元反応は、溶媒の存在下に実施してもよ
い。溶媒としては、ベンゾニトリル類(1)を溶解さ
せ、かつ、生成物である式(2)で表されるベンジルア
ミン類と反応しない有機溶媒から選択するのが好まし
い。該有機溶媒としては、炭化水素系溶媒が挙げられ
る。炭化水素系溶媒の例としては、ヘキサン、ペンタ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
が挙げられ、特にヘキサン、トルエンが、作業環境上お
よび沸点が適切な範囲にある等の理由から好ましい。溶
媒を用いる場合の量は、ベンゾニトリル類(1)に対し
て0.1〜30倍質量が好ましく、特に0.5〜10倍
質量が好ましい。
【0018】本発明の方法は、ベンゾニトリル類(1)
の還元反応において、ベンゾニトリル類(1)を反応系
中に連続供給しながら還元反応を行う点が第1の特徴で
ある。連続供給とは、反応中に、継続した供給を1回以
上行うことをいう。たとえば、ベンゾニトリル類(1)
の連続供給においては、絶え間なく継続した供給を行っ
ても、または、供給途中に1回以上の休止を行いながら
継続した供給を行ってもよい。また、連続供給の終了時
点は、還元反応の終了時点と同じであっても、または還
元反応の終了時点よりも早い時点であってもよい。
【0019】ベンゾニトリル類(1)の供給時間の合計
時間は0.1〜50時間であるのが好ましく、特に1〜
10時間であるのが実用的な反応方法であり、かつ、目
的物の選択率の点から好ましい。連続供給時の供給速度
は、一定あっても変化してもよく、通常の場合は、一定
であるのが好ましい。また反応の終了時点よりも早い時
点に連続供給を終了させて、さらに連続供給を行わずに
反応を継続させる方法は、原料の転化率が高くなるため
好ましい。連続供給後の反応は、連続供給終了時点か
ら、0.1〜20時間程度行うのが好ましい。
【0020】還元反応を、水素を還元剤として用いて実
施する場合には、加圧した水素を用いるのが好ましい。
加圧した水素の圧力は、0.01〜30MPa(ゲージ
圧)が好ましく、特に実用的な反応を行う点から0.1
〜6MPa(ゲージ圧)が好ましい。また、該水素も連
続供給するのが好ましい。水素の連続供給においても、
絶え間なく継続した供給を行っても、または、供給途中
に1回以上の休止を行いながら継続した供給を行っても
よい。また、水素の連続供給の終了時点は、還元反応の
終了時点と同じであっても、または還元反応の終了時点
よりも早い時点であってもよい。水素を連続供給する場
合には、水素の圧力は一定であっても変化してもよく、
一定であるのが好ましい。水素で還元を行う場合には、
耐圧性の反応装置を使用するのが好ましい。ただし、該
反応装置の耐圧の程度は、アンモニアを添加する従来の
方法で用いる反応装置よりも低いものでよい。
【0021】還元剤がギ酸である場合は、ギ酸の全量を
反応前に反応器に仕込んでから反応を開始しても、また
は、ギ酸を連続供給してもよい。ギ酸の連続供給の終了
時点は、還元反応の終了時点と同じであっても、または
還元反応の終了時点よりも早い時点であってもよい。還
元剤が水素化アルミニウム化合物または水素化ホウ素化
合物である場合は、反応前に全量を反応器に仕込んでか
ら反応を開始するのが好ましい。
【0022】本発明の還元反応は、バッチ式反応で実施
しても連続式反応で実施してもよい。還元反応に触媒を
用いる場合には、バッチ式反応においても連続式反応に
おいても、反応器中に触媒をあらかじめ存在させておく
のが好ましい。
【0023】バッチ式反応で実施する場合には、ベンゾ
ニトリル類(1)の供給系、および還元剤を連続供給す
る場合には還元剤の供給系、を有する密閉系の反応器を
用いるのが好ましい。反応器中には、あらかじめベンゾ
ニトリル類(1)の一部を存在させてもよい。ベンゾニ
トリル類(1)は、該反応器中に供給系を経て連続供給
される。
【0024】連続式反応で実施する場合には、ベンゾニ
トリル類(1)の供給系と還元剤の供給系を有する管型
反応器を用いて、該反応器中に、ベンゾニトリル類
(1)と還元剤とを連続供給しながら反応させ、生成物
を連続的に抜き出す方法によるのが好ましい。
【0025】また、バッチ式反応および連続式反応にお
いて、ベンゾニトリル類(1)の供給は、定量ポンプを
用いて行うのが好ましい。
【0026】本発明の還元反応の反応温度は0〜200
℃が好ましく、40〜160℃が特に好ましい。反応温
度が高すぎると、多くの副生物が生成するおそれがあ
る。また、反応原料の供給中の温度と供給終了後の反応
続行中の温度は同じでもよいし、変化させてもよい。
【0027】還元反応で生成した生成物を含む反応粗液
は、常温(25℃)付近にした後に、反応粗液中に不活
性ガスを吹き込むことによって水素を置換するのが好ま
しい。つぎに、必要に応じて、ろ過およびデカンテーシ
ョン等によって触媒を除去するのが好ましい。除去され
た触媒は、再利用してもよい。さらに、生成物の目的に
応じて、蒸留、再結晶、昇華、水洗等の精製処理を行う
のが好ましい。
【0028】本発明の方法で製造される式(2)で表さ
れるベンジルアミン類(以下、ベンジルアミン類(2)
と記す。)の例としては、ベンゾニトリル類(1)にお
いて例示した化合物の−CN基が−CHOH基に変換
された化合物が挙げられる。ベンゾニトリル類(1)医
薬、農薬、機能性材料等の用途において有用な中間体で
ある。
【0029】
【作用】本発明の方法が収率よくベンジルアミン類
(2)を与える理由は必ずしも明確ではないが、以下の
ように考える。すなわち、従来の方法においてビス体が
副生する原因は、シアノベンゼン類(1)は、ベンゼン
環に電子吸引基であるトリフルオロメチル基が結合する
ためにシアノ基の周囲の電子状態が変化し、電子密度が
低下すると考えられる。そして、この電子密度低下によ
り、および/または、この電子密度低下によってシアノ
ベンゼン類の触媒への配位が困難になる等により、還元
反応の速度が遅くなると考えられる。この状態にある反
応系中に生成物であるベンジルアミン類(2)が共存す
ると、該ベンジルアミン類(2)がベンゾニトリル類
(1)を攻撃する反応が起きやすくなり、該反応によっ
てビス体が生成すると予想される。
【0030】これに対して本発明においては、連続供給
を行うことによって反応系中のベンゾニトリル類(1)
の滞留時間が少なくなる。このことは、ベンジルアミン
類(2)がベンゾニトリル類(1)を攻撃する確率を減
少させることから、収率よくベンジルアミン類(2)を
得ることができると考えられる。
【0031】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されない。なお、以下においては、リッ
トルを「L」と、ガスクロマトグラフィーを「GC」と
記す。
【0032】(実施例1)3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)ベンジルアミンの合成例 オートクレーブ内にトルエン(48.7g、56m
L)、スポンジニッケル(0.1g)を仕込み、加熱し
て内温を130℃にした。次いで水素を圧力1.8MP
a(ゲージ圧)で連続添加した。同時に、トルエン(1
3g、15mL)と3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾニトリル(15g)とを混合した溶液を、定
量ポンプを用いて0.15mL/minで2.75時間
供給することによって反応を行った。供給が終了した
後、130℃で1時間撹拌した後、30℃以下になるよ
うに冷却した。冷却後、触媒を吸引ろ去して、3,5−
ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミンのトルエン
溶液(72.12g)を得た。GCで分析した反応液の
組成は、トルエンを89.8%、標記化合物を6.68
%、ビス(トリフルオロメチル)ベンジルビス(トリフ
ルオロメチル)ベンズアミデートを0.96%、ビス
(トリフルオロメチル)ベンジルビス(トリフルオロメ
チル)ベンズイミデートを0.39%を含む溶液であっ
た。反応率は99.72%、標記化合物の選択率は8
3.20%であった。反応液中のトルエンをエバポレー
ターを用いて留去し、さらに減圧蒸留することによって
標記化合物(11.0g)を得た。
【0033】(比較例1)オートクレーブ内にトルエン
(62g、72mL)、スポンジニッケル(0.1g)
および3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾニト
リル(15g)を一括で仕込み、加熱して内温を130
℃にした。つぎに水素を圧力(1.8MPa、ゲージ
圧)で連続添加しながら、4時間撹拌した後、30℃以
下まで冷却した。冷却後、触媒を吸引ろ去して、3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミンのトルエ
ン溶液(74.79g)を得た。GCで分析した反応液
の組成は、トルエンを87.7%、3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンジルアミンを4.76%、ビス
(トリフルオロメチル)ベンジルビス(トリフルオロメ
チル)ベンズアミデートを0.80%、ビス(トリフル
オロメチル)ベンジルビス(トリフルオロメチル)ベン
ズアミデートを4.07%含む溶液であった。反応率は
99.98%、標記化合物の選択率は49.31%であ
った。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、高い選択率で効率よく
ベンジルアミン類(2)を製造できる。また、本発明の
方法は、特別な反応条件や反応操作を用いる必要がなく
実施できることから、工業的な製造方法としても有利な
方法である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(1)で表されるベンゾニトリル類を
    反応系中に連続供給しながら還元反応を行うことを特徴
    とする下式(2)で表されるベンジルアミン類の製造方
    法。ただし、下式中のmは1〜4の整数を示し、nは0
    〜4の整数を示し、1≦(n+m)≦5である。Rは、
    ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、アミノ基、
    またはヒドロキシ基を表し、nが2以上である場合のR
    は同一であっても異なっていてもよい。 【化1】
  2. 【請求項2】還元反応を、触媒の存在下に水素を用いて
    行う請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】触媒がスポンジ金属触媒である請求項2に
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】触媒がスポンジニッケル触媒である請求項
    2または3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】mが1または2であり、nが0である請求
    項1、2、3、または4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】式(1)で表されるベンゾニトリル類が、
    3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルで
    あり、式(2)で表される化合物が3,5−ビス(トリ
    フルオロメチル)ベンジルアミンである請求項1〜5の
    いずれかに記載の製造方法。
JP2002044680A 2002-02-21 2002-02-21 ベンジルアミン類の製造方法 Pending JP2003238499A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002044680A JP2003238499A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 ベンジルアミン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002044680A JP2003238499A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 ベンジルアミン類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003238499A true JP2003238499A (ja) 2003-08-27

Family

ID=27783957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002044680A Pending JP2003238499A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 ベンジルアミン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003238499A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540409A (ja) * 2005-05-03 2008-11-20 ソルティア・インコーポレーテッド アミン製造の溶媒としての高級アルコール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540409A (ja) * 2005-05-03 2008-11-20 ソルティア・インコーポレーテッド アミン製造の溶媒としての高級アルコール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2937083B2 (ja) 芳香族シアノメチルアミンの製法
You et al. Nickel-catalyzed reductive defluorination of iodo allylic gem-difluorides: allenyl monofluoride synthesis
EP2524909A2 (en) Preparation method of 4-aminomethylbenzoic acid
JP2003238499A (ja) ベンジルアミン類の製造方法
TWI522335B (zh) 用於藉由氫化1,1-二氟-2-硝基乙烷製備2,2-二氟乙基胺之方法
JP3528970B2 (ja) シアノ基含有芳香族メチルアミンの製造方法
JP4291483B2 (ja) シクロヘキサンビス(メチルアミン)類の製造方法
KR100722981B1 (ko) 촉매 수소화 반응에 의한 트란스-4-메틸시클로헥실아민의제조방법
JP4378488B2 (ja) 2−アミノメチルピリミジン及びその塩の製造法
JP2713615B2 (ja) ビス(アミノメチル)ノルカンファン類の製造方法
JP2003335742A (ja) アミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法
JPH07138209A (ja) 含ハロゲンアミノメチル化合物の製造法
WO1992013840A1 (fr) PROCEDE DE PRODUCTION D'AMINOMETHYLPYRIDINES α-CHLOREES
JP3930207B2 (ja) ノルボルナンジメチレンアミン類の製造方法
JP4224144B2 (ja) N−アルキルピリジンメタンアミン類の製造方法
HU214840B (hu) Eljárás selegilin előállítására
JPH0381255A (ja) ビス(アミノメチル)ノルカンファン類の製造方法
JP3959178B2 (ja) ヒドラジン誘導体の製造方法、その中間体および中間体の製造方法
JPH04217943A (ja) N−(2−アミノ−3,5−ジブロモベンジル)−トランス−4−アミノ−シクロヘキサノール及びその製造方法
EP1401799B1 (en) Production process for halogenated aromatic methylamine
JPH048423B2 (ja)
KR900001197B1 (ko) 2-알킬-4-아미노-5-아미노메틸피리미딘의 제조방법
JPH10204048A (ja) 芳香族シアノメチルアミンの製造方法
CN114426516A (zh) 一种2-氨基-3-溴吡啶的制备方法
JP2022028990A (ja) アミドアルコール化合物の製造方法