JP2003238324A - リンゴ葉摘み省力化方法 - Google Patents

リンゴ葉摘み省力化方法

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JP2003238324A JP2002039676A JP2002039676A JP2003238324A JP 2003238324 A JP2003238324 A JP 2003238324A JP 2002039676 A JP2002039676 A JP 2002039676A JP 2002039676 A JP2002039676 A JP 2002039676A JP 2003238324 A JP2003238324 A JP 2003238324A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンゴの葉摘み作業の省力化のために有効な
方法、そのための資材を提供する。 【解決手段】 海藻抽出物を含む剤を用いて葉を変形さ
せることにより、葉摘みを省力化する。海藻は、好まし
くはエクロニア属に属するもの、最も好ましくはエクロ
ニア・ブックシナリスである。海藻抽出物は、リンゴ果
実が充分に生長した時期であって、かつ気温が、最も好
ましくは25℃以上の日中に、適切な量で散布する。本発
明の方法により、リンゴの葉を内側に巻き込ませ、舟形
に変形させ、かつ立たせることができる。樹冠内部まで
透過する光量が増し、果実に照射される光量が多くな
り、色ムラのない、着色のよい、かつ糖度の高いリンゴ
を生産することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果樹栽培、詳細に
はリンゴ栽培の際の葉摘み作業の省力化に関する。本発
明はまた、植物生理活性物質を含む海藻抽出物に関す
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】我が国の
リンゴ栽培においては、夏期から秋期にかけてリンゴ果
実の上部の葉を手で取り除くこと(本明細書では「葉摘
み」という。)により、リンゴの実に太陽光を均一に当
て、色ムラのない、着色の良い果実を収穫するようにし
ている。同作業は人の手による作業であり、また高所に
登るという危険を伴う為、省力化が望まれていた。
【0003】かかるニーズを満たすべく、キノキサリン
系化合物と有機リン系化合物とを含む摘葉剤によって落
葉させる方法が開発された(特開平9−295910)。しか
しながらこの方法では、気温が高い場合は落葉が促進さ
れ過ぎ、逆に気温が低い場合は落葉がうまく促進され
ず、満足した効果が得られていないというのが現状であ
る。そこで、求められるのが、樹木への悪影響が少な
く、合成剤に比較して薬害のないと考えられる自然物由
来の、葉摘み作業の省力化のための資材があれば好まし
いということである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような実状に鑑み、
本発明者は鋭意研究を進めた結果、従来、水稲の発根、
初期生育、収量、及び品質等の向上のために使用されて
きた海藻由来の抽出物に、リンゴ樹木の葉を内側に巻き
込ませ、舟形に変形させ、かつ立たせる作用があること
を見いだし、本発明を完成させた。従来、葉摘み作業の
省力化のための資材というと、落葉剤(摘葉剤)が検討
されてきたが、本発明は、葉を変形させるという新しい
発想に基づくものである。すなわち、本発明は、海藻抽
出物を含む剤を用いて葉を変形させることにより、果樹
の葉摘みを省力化する方法、ないしそのような省力化方
法を用いたことを特徴とする、果実の生産方法を提供す
る。本発明の方法は、種々のリンゴ品種に適用できる。
とりわけ広く栽培されている、ふじ、つがる、王林、ジ
ョナゴールド、北斗、陸奥、千秋、デリシャス系、紅
玉、さんさ、秋映、陽光、シナノスイート、及び世界一
等の品種に適している。本発明の葉摘み省力化方法は、
早生種、中生種、及び晩生種のいずれにも適用できる。
【0005】本発明の方法に用いられる海洋抽出物を含
む剤は、海藻から調製する。本発明でいう「海藻抽出
物」とは、海藻由来の一又は二以上の生理活性物質、又
はその均等物を含むものをいう。これには、海藻から抽
出操作を経て調製したもの(例えば、後述する製造例1
に示したもの)のほか、海藻の乾燥物、濃縮物、及び発
酵物等も含まれる。海藻は褐藻類(Brown algae)(フ
ァエオフィセアエ綱(Phaeophyceae))に属するものを
用いることができる。より詳細には、ラミナリアレス目
(Laminariales)アラリアシアエ科(Alaraceae)エク
ロニア属(Ecklonia)、アラリア属(Alaria)及びウン
ダリア属(Undaria)、同目ラミナリアセアエ科(Lamin
ariaceae)ラミナリア属(Laminaria)、同目レソニア
セアエ科(Lessoniaceae)マクロキスチス属(Macrocys
tis)、レッソニア属(Lessonia)及びネレオキスチス
属(Nereocystis)、並びにフカレス目(Fucales)フカ
セアエ科(Fucaceae)アスコフィルム属(Ascophyllu
m)及びフカス属(Fucus)、同目(Fucales)ドゥルビ
ラエアセア科(Durvillaeaceae)ドゥルビレア属(Durv
illaea)、及び同目(Fucales)サルガッサセアエ科(S
argassaceae)サルガッサム属(Sargassum)に属するも
のを用いることができる。さらに詳細には、エクロニア
・ブックシナリス(Ecklonia buccinalis、別称:エク
ロニア・マキシマ(Ecklonia maxima)、アラリア・エ
スキュレンタ(Alaria esculenta)、ラミナリア・デジ
タタ(Laminria digitata)、マクロキスチス・ピリフ
エラ(Macrocystis pyrifera)、レソニア・フラビカン
ス(Lessonia flavicans)、ネレオキスチス・ルトケナ
(Nereocystis luetkeana)、ウンダリア・ピナティフ
ィダ(Undaria pinnatifida)、アスコフィルム・ラエ
ビガタム(Ascophyllum laevigatum、別称:アスコフィ
ルム・ノドサム(Ascophyllum nodosum))、ドゥルビ
レア・ウチリス(Durvillaea utilis)、ザルガッサム
・バシフエルム(Sargassum bacciferum)、フコス・ブ
ェシキュロサス(Fucus vesiculosus)を用いることが
できる。
【0006】本発明の葉摘み省力化剤の調製に用いる海
藻は、植物ホルモン、多糖類、アミノ酸、ミネラル、及
びビタミン等の、活性成分ないし活性補助因子等をバラ
ンスよく含んでいるものが好ましい。また、藻体が大き
いものが好ましい。このような観点からは、ラミナリア
レス目(Laminariales)アラリアシアエ科(Alaracea
e)エクロニア属(Ecklonia)に属するものが好まし
く、エクロニア・ブックシナリス(Ecklonia buccinali
s、別称:エクロニア・マキシマ(Ecklonia maxima)が
特に好ましい。
【0007】本発明の葉摘み省力化剤は、上述したよう
な海藻の一種又は二種以上から抽出された海藻抽出物を
含むが、このような抽出物は、一般的な方法により得ら
れる。例えば、高圧破砕、冷凍破砕、又は薬品処理の手
段により、水洗いした海藻の細胞壁及び細胞膜を破砕
し;破砕物からフィルター濾過、又は円心濾過の手段に
より固形物を除くことにより得られる。
【0008】このような海洋抽出物を含む剤は、リンゴ
等の植物の葉を変形させる作用を有する。葉を変形させ
るとは、通常の状態よりも葉を巻かせる、舟形にする、
波打たせる、立たせる等により、その葉によって遮断さ
れる光量が通常の状態よりも少なくなるような形にする
(樹冠内部まで透過する光量を増やすような形にする)
ことをいう。通常は扁平に開帳する葉を、内側に巻か
せ、かつ立たせることをいう。
【0009】本発明の方法をリンゴに適用する場合、海
藻抽出物を適宜希釈して用いることができる。その際の
海藻抽出物の含有%ないし希釈倍率、散布量は、海藻の
種類、有効成分濃度、対象となるリンゴの品種、早生/
中生/晩生の別、樹木・果実の生長の状態、季節、気
温、天候、剤に対する感受性等を考慮して適宜決定でき
る。一般的には、海藻抽出物を、例えば0.01%以上、好
ましくは0.03%以上、最も好ましくは0.1%以上の割合で
含むように水で希釈したものを、通常の散布手段を用い
て葉面に散布するとよい。
【0010】具体的には、後述する製造例1に記載され
た成分比であるような海藻抽出物を用いる場合は、例え
ば約0.04%以上、好ましくは約0.07%以上、最も好ましく
は約0.125%以上、あるいは約0.04〜1%、好ましくは約0.
07〜0.7%、最も好ましくは約0.125〜0.5%の割合で含む
ように水で希釈するとよい。他の態様の海洋抽出物を用
いる場合は、含まれる一又は二以上の生理活性物質(活
性型をいう。失活したものは除く。)に着目し、その濃
度が、製造例1の海藻抽出物の上記範囲の希釈液に含ま
れる対応する活性物質の濃度と同じになるように希釈す
るとよい。例えば、海藻の乾燥物又は発酵物等を用いる
場合は、約1〜5%(例えば約3.3%、すなわち約30倍)に
希釈したものが効果的なこともある。このような希釈液
を用いる場合もまた、本発明の範囲に含まれる。
【0011】このような希釈液であれば、例えば10アー
ル当たり約100〜1000L、好ましくは約150〜800L、最も
好ましくは約200〜700Lの量で散布する。
【0012】散布の時期もまた適宜決定できるが、果実
が充分に生長していない時期に散布すると、果実の生長
を阻害するおそれがあることから、リンゴ果実が充分に
生長したときに散布するのがよい。例えば、収穫前約30
〜70日、好ましくは収穫前約40日に散布することができ
る。
【0013】散布は、海藻抽出物を含む剤の効果を充分
に発揮させるために、日中の気温が上昇し、葉面が暖ま
っている時がよい。例えば、気温15℃以上の日中、好ま
しくは18℃以上の日中、さらに好ましくは20℃以上の日
中、最も好ましくは25℃以上の日中に散布する。
【0014】上述のような条件でリンゴに散布する場
合、通常、一回の散布により、散布当日に葉の変形が観
察され、その効果は持続するが、より低濃度で、一回又
は二回以上散布することもできる。
【0015】本発明の方法は、従来の、樹勢回復、隔年
結果防止、落果防止、着色向上、硬度向上、糖度向上、
油上がり防止及び貯蔵性向上のための種々の方法の一又
は二以上と組み合わせて用いることができる。例えば、
海藻抽出物は、約0.03%程度の濃度を一回又は二回以上
散布することにより、樹勢回復、隔年結果防止、落果防
止、着色向上、硬度向上、糖度向上等の効果があると考
えられてきたが、そのような目的で海藻抽出物を含む剤
を散布した後、さらに葉摘み省力化の目的で、葉摘み省
力化のために効果的な濃度・量で散布することができ
る。このような組合せ方法もまた、本発明の範囲に含ま
れる。
【0016】本発明の方法を用いて栽培されたリンゴ
は、本発明の方法で葉を内側に巻き込ませ、舟形に変形
させ、又は立たせることにより、樹冠内部まで透過する
光量を増やすことができた結果、従来行っていた葉摘み
を行なわなくとも(又はより少ない程度に行うこと
で)、果実に照射される光量が多くなり、色ムラのな
い、着色のよいものとなる。さらに、葉を残すことによ
り、光合成がより充分に行われるから、糖度の高いリン
ゴとなる。
【0017】なお、本発明の方法及び剤は、内部に透過
する光量を増やしたい種々の植物に応用することができ
る。とりわけ、果実に照射される光量を多くすることが
好ましい果樹に適している。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて更に詳しく本発明につ
いて説明するが、本発明がこれら実施例に限定を受けな
いことは言うまでもない。
【0019】<製造例1(海藻抽出物の製造)>エクロ
ニア・マキシマをセルバースト法により破砕し、濾過し
て固形物を除去し、ほぼ100%の海藻抽出物を得た。得ら
れた海藻抽出物は、1L中以下の成分を含んでいた。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】 <実施例1(対象品種:ふじ)>製造例1と同様にして
得られたエクロニア・マキシマ抽出物であるケルパック
66(登録商標)(ロイヤルインダストリーズ社製)を、
長野県のリンゴ農家で、水に対して0.1%添加したもの
を平成13年8月10日、8月25日に10アール当たりそれぞれ
500L散布し、その後9月5日に0.2%添加したものを500L
散布した。平成13年10月13日に同リンゴの木の葉につい
て観察を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳するもの
が波打ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に光が
よく当たるようになっていたため葉摘みを省力できる状
態と見受けられた。その結果、着色がよくなり、糖度も
17度以上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0024】<実施例2(対象品種:つがる)>実施例1
と同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ
農家で、水に対して0.1%添加したものを平成13年8月2
日と8月12日に10アール当たりそれぞれ500L散布した。
【0025】平成13年8月21日に同リンゴの木の葉につ
いて観察を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳するも
のが波打ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に光
がよく当たるようになっていたため葉摘みを省力できる
状態と見受けられた。その結果、着色がよくなり、糖度
も15度以上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0026】<実施例3(対象品種:さんさ)>実施例1
と同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ
農家で、水に対して0.03%添加したものを平成13年6月2
日、6月21日、7月10日に10アール当たりそれぞれ500L散
布し、その後8月23日に0.2%添加したものを500L散布し
た。平成13年8月31日に同リンゴの木の葉について観察
を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳するものが波打
ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に光がよく当
たるようになっていたため葉摘みを省力できる状態と見
受けられた。その結果、着色がよくなり、糖度も15度以
上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0027】<実施例4(対象品種:秋映)>実施例1と
同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ農
家で、水に対して0.03%添加したものを平成13年6月2
日、6月21日、7月10日に10アール当たりそれぞれ500L散
布し、その後9月10日に0.2%添加したものを500L散布し
た。平成13年10月12日に同リンゴの木の葉について観察
を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳するものが波打
ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に光がよく当
たるようになっていたため葉摘みを省力できる状態と見
受けられた。その結果、着色がよくなり、糖度も16度以
上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0028】<実施例5(対象品種:ジョナゴールド)
>実施例1と同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野
県のリンゴ農家で、水に対して0.03%添加したものを平
成13年6月2日、6月21日、7月10日に10アール当たりそれ
ぞれ500L散布し、その後9月10日に0.2%添加したものを
500L散布した。平成13年10月12日に同リンゴの木の葉に
ついて観察を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳する
ものが波打ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に
光がよく当たるようになっていたため葉摘みを省力でき
る状態と見受けられた。その結果、着色がよくなり、糖
度も16度以上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0029】<実施例6(対象品種:北斗)>実施例1と
同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ農
家で、水に対して0.03%添加したものを平成13年6月2
日、6月21日、7月10日に10アール当たりそれぞれ500L散
布し、その後9月10日と10月4日に0.2%添加したものを5
00L散布した。平成13年10月12日に同リンゴの木の葉に
ついて観察を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳する
ものが波打ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に
光がよく当たるようになっていたため葉摘みを省力でき
る状態と見受けられた。その結果、着色がよくなり、糖
度も17度以上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0030】<実施例7(対象品種:陽光)>実施例1と
同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ農
家で、水に対して0.1%添加したものを平成13年8月15日
と8月30日に10アール当たりそれぞれ500L散布し、その
後9月12日に0.33%添加したものを500L散布した。平成1
3年10月12日に同リンゴの木の葉について観察を行った
ところ、通常は葉が扁平に開帳するものが波打ち内側に
巻き込み同時に立ち上がり、果面に光がよく当たるよう
になっていたため葉摘みを省力できる状態と見受けられ
た。その結果、着色がよくなり、糖度も16度以上あり近
隣の平均値より高くなっていた。
【0031】<実施例8(対象品種:シナノスイート)
>実施例1と同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野
県のリンゴ農家で、水に対して0.03%添加したものを平
成13年6月2日、6月21日、7月10日に10アール当たりそれ
ぞれ500L散布し、その後9月10日に0.2%添加したものを
500L散布した。平成13年10月12日に同リンゴの木の葉に
ついて観察を行ったところ、通常は葉が扁平に開帳する
ものが波打ち内側に巻き込み同時に立ち上がり、果面に
光がよく当たるようになっていたため葉摘みを省力でき
る状態と見受けられた。その結果、着色がよくなり、糖
度も17度以上あり近隣の平均値より高くなっていた。
【0032】<実施例9(対象品種:王林)>実施例1と
同様のエクロニア・マキシマ抽出物を長野県のリンゴ農
家で、水に対して0.1%添加したものを平成13年8月10日
と8月25日に10アール当たりそれぞれ500L散布し、その
後9月5日に0.2%添加したものを500L散布した。平成13
年10月13日に同リンゴの木の葉について観察を行ったと
ころ、通常は葉が扁平に開帳するものが波打ち内側に巻
き込み同時に立ち上がり、果面に光がよく当たるように
なっていたため葉摘みを省力できる状態と見受けられ
た。その結果、着色がよくなり、糖度も17度以上あり近
隣の平均値より高くなっていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1(ふじ)における本発明の誘
導剤を散布した処理区(左側)、及び無処理の対照区
(右側)を比較した写真である。対照区では葉が扁平に
開帳しているのに対し、処理区では葉が波打ち、内側に
巻き込み、同時に立ち上がっていることが示されてい
る。
【図2】 図2は、実施例1(ふじ)における処理区の写
真である。葉が波打ち内側に巻き込み同時に立ち上が
り、果面に光がよく当たるようになっていることが示さ
れている。
【図3】 図3は、実施例1(ふじ)における処理区の写
真である。葉が波打ち内側に巻き込み同時に立ち上が
り、果面に光がよく当たるようになっていることが示さ
れている。
【図4】 実施例2(つがる)における処理区の写真で
ある。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上が
り、果面に光がよく当たるようになっていることが示さ
れている。
【図5】 実施例3(さんさ)における処理区の写真で
ある。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上が
り、果面に光がよく当たるようになっていることが示さ
れている。
【図6】 実施例4(秋映)における処理区の写真であ
る。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上がり、
果面に光がよく当たるようになっていることが示されて
いる。
【図7】 実施例5(ジョナゴールド)における処理区
の写真である。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立
ち上がり、果面に光がよく当たるようになっていること
が示されている。
【図8】 実施例6(北斗)における処理区の写真であ
る。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上がり、
果面に光がよく当たるようになっていることが示されて
いる。
【図9】 実施例7(陽光)における処理区の写真であ
る。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上がり、
果面に光がよく当たるようになっていることが示されて
いる。
【図10】 実施例8(シナノスイート)における処理
区の写真である。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に
立ち上がり、果面に光がよく当たるようになっているこ
とが示されている。
【図11】 実施例9(王林)における処理区の写真で
ある。葉が波打ち、内側に巻き込み、同時に立ち上が
り、果面に光がよく当たるようになっていることが示さ
れている。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月18日(2002.2.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海藻抽出物を含む剤を用いて葉を変形さ
    せることにより、果樹の葉摘みを省力化する方法。
  2. 【請求項2】 果樹がリンゴであり;かつ海藻抽出物を
    0.01%以上(好ましくは0.03%以上、最も好ましくは0.1%
    以上)含む液を、リンゴ果実が充分に生長した時期であ
    ってかつ気温15℃以上の時(好ましくは20℃以上の時、
    最も好ましくは25℃以上の時)に、10アール当たり100
    〜1000L(好ましくは150〜800L、最も好ましくは200〜7
    00L)の量で散布する、請求項1に記載の葉摘み省力化
    方法。
  3. 【請求項3】 海藻が、褐藻類(好ましくはエクロニア
    属、アラリア属及びウンダリア属、ラミナリア属、マク
    ロキスチス属、レッソニア属及びネレオキスチス属、並
    びにアスコフィルム属及びフカス属、ドゥルビレア属、
    又はサルガッサム属に属するもの、より好ましくはエク
    ロニア属に属するもの、最も好ましくはエクロニア・ブ
    ックシナリス)である、請求項1又は2に記載の葉摘み省
    力化方法。
  4. 【請求項4】 海藻抽出物を含む剤を用いて葉を変形さ
    せることにより、果樹の葉摘みを省力化した果実生産方
    法。
  5. 【請求項5】 果樹がリンゴであり;かつ海藻抽出物を
    0.01%以上(好ましくは0.03%以上、最も好ましくは0.1%
    以上)含む液を、リンゴ果実が充分に生長した時期であ
    ってかつ気温15℃以上の時(好ましくは20℃以上の時、
    最も好ましくは25℃以上の時)に、10アール当たり100
    〜1000L(好ましくは150〜800L、最も好ましくは200〜7
    00L)の量で散布することを含む、請求項1に記載の葉
    摘みを省力化した果実生産方法。
  6. 【請求項6】 海藻が、褐藻類(好ましくはエクロニア
    属、アラリア属及びウンダリア属、ラミナリア属、マク
    ロキスチス属、レッソニア属及びネレオキスチス属、並
    びにアスコフィルム属及びフカス属、ドゥルビレア属、
    又はサルガッサム属に属するもの、より好ましくはエク
    ロニア属に属するもの、最も好ましくはエクロニア・ブ
    ックシナリス)である、請求項4又は5に記載の葉摘みを
    省力化した果実生産方法。
  7. 【請求項7】 海藻抽出物を含む、果樹の葉摘み省力化
    剤。
  8. 【請求項8】 果樹がリンゴであり;リンゴ果実が充分
    に生長した時期であってかつ気温15℃以上の時に散布す
    るための、請求項7に記載の海藻抽出物含有葉摘み省力
    化剤。
  9. 【請求項9】 海藻が、褐藻類(好ましくはエクロニア
    属、アラリア属及びウンダリア属、ラミナリア属、マク
    ロキスチス属、レッソニア属及びネレオキスチス属、並
    びにアスコフィルム属及びフカス属、ドゥルビレア属、
    又はサルガッサム属に属するもの、より好ましくはエク
    ロニア属に属するもの、最も好ましくはエクロニア・ブ
    ックシナリス)である、請求項7又は8に記載の葉摘み省
    力化剤。
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