JP2003238076A - 移動式クレーンにおける転倒防止方法および転倒防止手段を有する移動式クレーン - Google Patents
移動式クレーンにおける転倒防止方法および転倒防止手段を有する移動式クレーンInfo
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Abstract
する方法にあっては、一般的に使用されている覆工板は
1.5×3mの鉄板であるが、地盤の軟弱程度によって
一重敷あるいは二重敷が選択されている。しかし、一方
で覆工板に対する昇降ジャッキの敷設位置が荷重の分散
効果に影響を与えるため使用に際しては留意する必要が
あり、また、敷設に対しては覆工板の枚数を調達する必
要があると共に、敷設するための建設重機も必要となり
調達費用と設置費用が掛かるといった問題があった。 【解決手段】 移動式クレーン1の昇降ジャッキ15に
おける下端に取付けられているアウトリガーフロート1
6a,16bの裏面側に突出して設けられた少なくとも
1本の凍結管2と、該凍結管を地盤に差し込んだ状態に
おいて該地盤を凍結させるための冷却媒体を供給するた
めの冷却媒体タンクとから構成した転倒防止手段を有す
る移動式クレーンである。
Description
土木工事現場や建設現場まで移動した後に、該現場にお
いて重量物を昇降移動させる作業中において、転倒する
ことなく安定状態で作業が行えるようにした移動式クレ
ーンにおける転倒防止方法および転倒防止手段を有する
移動式クレーンに関する。
せてアウトリガーフロートを上昇させた状態で工事現場
まで移動し、現場に到着すると昇降ジャッキを駆動させ
てアウトリガーフロートを下降させ、該アウトリガーフ
ロートを地盤に接地させると共に車輪等を浮き上がらせ
てクレーンを作動させ、吊り荷を昇降移動させるもので
ある。
アウトリガーフロートが接地される地盤が軟弱である
と、吊り荷を引き上げた時に荷重の移動によってアウト
リガーフロートが地盤にめり込み沈下して移動式クレー
ンが傾き、最悪の場合には転倒するといった問題が発生
した。
転倒を防止するために、例えば、前記アウトリガーフロ
ートを接地する部分の地盤面に厚みを有する重量の大な
る金属製の覆工板を敷設して地盤の沈下を防止し、ある
いは、表層の軟弱な不良土を砕石によって置換して砕石
の有する内部摩擦角によって上載圧を分散させて下層地
盤に圧力を伝達させて沈下を抑止させる砕石置換処理、
または、表層の軟弱な不良土をセメントまたは石灰等の
硬化剤と砕石とを攪拌混合して固化させて地盤自体の強
度を増加させる地盤安定処理によって移動式クレーンの
転倒を防止していた。
工板によって地盤沈下を防止する方法にあっては、一般
的に使用されている覆工板は1.5×3mの鉄板である
が、地盤の軟弱程度によって一重敷あるいは二重敷が選
択されている。しかし、一方で覆工板に対する昇降ジャ
ッキの敷設位置が荷重の分散効果に影響を与えるため使
用に際しては留意する必要があり、また、敷設に対して
は覆工板の枚数を調達する必要があると共に、敷設する
ための建設重機も必要となり調達費用と設置費用が掛か
るといった問題があった。
て地盤の沈下を防止するものにあっては、対象領域が広
範囲な場合には有効な手段であるが、工事に費用と時間
が掛かると共に改良後の対策効果の確認を要するので面
倒であるといった問題があった。
もので、その目的とするところは、アウトリガーフロー
トが接地される部分を凍結凝固することにより地盤の沈
下を防止できるので、地盤の硬化が簡単であると共に作
業終了後の後処理も必要のない移動式クレーンの転倒防
止方法および転倒防止手段を有する移動式クレーンを提
供せんとするにある。
の転倒防止方法は前記した目的を達成せんとするもの
で、その手段は、地盤に接地された昇降ジャッキのアウ
トリガーフロートの周辺部を冷却媒体によって部分凍結
させて固化させると共に、固化した地盤を前記アウトリ
ガーフロートに結合させたことを特徴とする。
動式クレーンの昇降ジャッキにおける下端に取付けられ
ているアウトリガーフロートの裏面側に突出して設けら
れた少なくとも1本の凍結管と、該凍結管を地盤に差し
込んだ状態において該地盤を凍結させるための冷却媒体
を供給するための冷却媒体タンクとから構成したもので
ある。
を有する移動式クレーンの一実施の形態を図面と共に説
明する。図1において、1は車輪により走行可能な移動
式クレーンであり、下部走行体11にはエンジンの駆動
力によって回転する車輪11aが取付けられており、一
般車道を走行可能となっている。また、下部走行体11
の上部には旋回可能な上部旋回体12が取付けられ、該
上部旋回体12には伸縮および起伏可能なジブ13が取
付けられている。
に収縮可能なアウトリガービーム14が4個取付けられ
ており、該アウトリガービーム14の先端には昇降ジャ
ッキ15が伸縮可能に取付けられ、該昇降ジャッキ15
の下端にはアウトリガーフロート16a,16bが取付
けられている。
にあっては、ジブ13を略水平状態にすると共に昇降ジ
ャッキ15を収縮してアウトリガーフロート16a,1
6bを引き上げ、かつ、アウトリガービーム14を収縮
した状態において車輪11aを利用して工事現場まで走
行し、該現場においてアウトリガービーム14を伸長す
ると共に昇降ジャッキ15を伸長し、アウトリガーフロ
ート16a,16bを地盤に接地させて下部走行体11
を上昇させ車輪11aを地盤から浮き上げた状態でジブ
13を駆動して吊り荷Aを上昇移動させるものである。
の動作であるが、前記したように地盤が軟弱な場合に
は、アウトリガーフロート16aが地盤内に埋没するた
め移動式クレーンが傾いて転倒する可能性がある。そこ
で、本発明にあっては、図2、図3に示すようにアウト
リガーフロート16aのめり込みおよびアウトリガーフ
ロート16bの浮き上がりを防止し、移動式クレーンの
転倒を防止せんとするものである。
ッキ15の中心から前記アウトリガーフロート16a,
16bを貫通して下部に突出し、また、前記アウトリガ
ーフロート16a,16bに同心円的に下部に突出した
凍結管にして、それぞれの凍結管2の上端は図示しない
低温液化ガスや塩化カルシウム水溶液等の冷却媒体が充
填されたタンクにホースおよび冷却媒体圧入装置を介し
て接続されている。
は凍結管貫入装置によって行う必要がある。また、タン
クは移動式クレーンに取付けてもよく、また、タンクの
みを別個に移送し前記ホースに接続してもよい。
ンが転倒しない方法について説明するに、移動式クレー
ンを建設現場等に移動し、吊り荷の作業を行う場所に固
定する場合には、昇降ジャッキ15を伸長しアウトリガ
ーフロート16a,16bが設置された位置において、
前記凍結管2を地中に差し込んでタンクより冷却媒体を
供給し、地盤内に冷却媒体を注入する。
と、冷却媒体が注入された周囲の地盤が凍結するので、
凍結された地盤の下部において凍結固化による接地圧の
分散化が行われ、また、凍結された周囲には上方に向か
う摩擦効果である摩擦抗効果による支持力が増大し、さ
らに、凍結深さの増加に伴って、支持層の土被り圧が増
大するために支持力が増大する。
ーンが傾こうとする転倒モーメントがアウトリガーフロ
ート16aに加わると、図2に示す載荷面積の増大によ
る荷重の分散効果と、凍結固化周辺の摩擦抗効果および
載荷面の下方移動に伴って増加する土被り圧による拘束
効果が作用するので、アウトリガーフロート16aの沈
下が防止される。
フロート16aに対して、反対側のアウトリガーフロー
ト16bには浮こうとする力が作用するが、該アウトリ
ガーフロート16bの下面は地盤に固化された状態とな
っているので、図3に示す土の引抜き抵抗である負の周
面摩擦による摩擦抗効果および凍結されている部分の土
壌重量による安定モーメントの増加によってアウトリガ
ーフロート16bの浮きが防止され、従って、前記沈下
方向の防止効果と浮き方向の防止効果とによって移動式
クレーンの転倒は確実に防止されるものである。
量や注入方法は、土壌の柔軟度に応じて適宜選択調整す
る必要がある。
フロートから裏面側に突出する凍結管から冷却媒体を土
壌内に注入し凍結したことにより、簡易な手段によって
一時的に移動式クレーンの転倒を防止することができ、
また、地盤の脆弱な破壊に伴う急激な不安定化を抑止で
き、さらに、使用後は地盤が自然融解されて元の状態に
復元される等の効果を有するものである。
支持力の増大効果を示している。
Claims (2)
- 【請求項1】 地盤に接地された昇降ジャッキのアウト
リガーフロートの周辺部を冷却媒体によって部分凍結さ
せて固化させると共に、固化した地盤を前記アウトリガ
ーフロートに結合させたことを特徴とする移動式クレー
ンにおける転倒防止方法。 - 【請求項2】 移動式クレーンの昇降ジャッキにおける
下端に取付けられているアウトリガーフロートの裏面側
に突出して設けられた少なくとも1本の凍結管と、該凍
結管を地盤に差し込んだ状態において該地盤を凍結させ
るための冷却媒体を供給するための冷却媒体タンクとか
ら構成した転倒防止手段を有する移動式クレーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002038150A JP3616815B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 転倒防止手段を有する移動式クレーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002038150A JP3616815B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 転倒防止手段を有する移動式クレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003238076A true JP2003238076A (ja) | 2003-08-27 |
JP3616815B2 JP3616815B2 (ja) | 2005-02-02 |
Family
ID=27779539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002038150A Expired - Lifetime JP3616815B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 転倒防止手段を有する移動式クレーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3616815B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113602179A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-11-05 | 福建侨龙应急装备股份有限公司 | 一种流体输送装置支撑结构及其驱动方法 |
-
2002
- 2002-02-15 JP JP2002038150A patent/JP3616815B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113602179A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-11-05 | 福建侨龙应急装备股份有限公司 | 一种流体输送装置支撑结构及其驱动方法 |
CN113602179B (zh) * | 2021-06-28 | 2023-02-21 | 福建侨龙应急装备股份有限公司 | 一种流体输送装置支撑结构及其驱动方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3616815B2 (ja) | 2005-02-02 |
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