JP2003054719A - 鉄板製円筒状地上貯留構造物 - Google Patents

鉄板製円筒状地上貯留構造物

Info

Publication number
JP2003054719A
JP2003054719A JP2001248061A JP2001248061A JP2003054719A JP 2003054719 A JP2003054719 A JP 2003054719A JP 2001248061 A JP2001248061 A JP 2001248061A JP 2001248061 A JP2001248061 A JP 2001248061A JP 2003054719 A JP2003054719 A JP 2003054719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side wall
crane
cylindrical
storage structure
iron plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001248061A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kozakura
義隆 小櫻
Sunao Odaka
直 小高
Yutaka Ichinose
裕 一ノ瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Bridge Corp
Original Assignee
Yokogawa Bridge Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Bridge Corp filed Critical Yokogawa Bridge Corp
Priority to JP2001248061A priority Critical patent/JP2003054719A/ja
Publication of JP2003054719A publication Critical patent/JP2003054719A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Leg Units, Guards, And Driving Tracks Of Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物貯留施設の建設を経済的に行い得るよ
うにするとともに、適地選定を容易にし、漏洩リスクを
減らし、補修作業を容易にし、搬入作業を天候に左右さ
れないものにすることにある。 【解決手段】 鉄板製の円筒状壁面1を有する側壁部2
と、前記側壁部の上端部に接合された、鉄板製の屋根板
3を有する屋根部4と、前記円筒状壁面の中心部に位置
するクレーン支柱6と、前記側壁部内に貯留物を分散さ
せるための天井クレーン7とを具え、前記天井クレーン
が、前記クレーン支柱と前記側壁部の上部との間に掛け
渡されてそのクレーン支柱周りに旋回する内部レール8
と、前記内部レールに沿って移動するウインチ9と、前
記ウインチで駆動されて昇降する内部バケット10とを
有することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上用廃棄物最終
処分施設として使用し得る鉄板製円筒状地上貯留構造物
とその建設方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般廃棄物や産業廃棄物の埋立貯留施設
は、辺鄙な山間部や海岸縁に設けられ場合が多い。この
ような埋立貯留施設のうち、管理型の最終処分施設の場
合は、雨水による廃棄物の自然代謝による浄化促進を図
っているが、その結果として雨水が廃棄物に浸透して汚
水が出るので、汚水を調整池に一端貯水し、水処理施設
で浄化した後、放流している。
【0003】この水処理は、廃棄物が浄化されて安定す
るまで続けられるが、一般的に安定に要する期間は20
〜30年であるといわれており、そのような長期の期間
中には、汚水が地下に浸透して付近の土壌を汚染したり
地下水を汚染し、環境上好ましくない結果をもたらす恐
れがある。そこで、地下水の汚染を防止するために、遮
水シートなどによる遮水工が従来から行なわれている
が、遮水シートの施工不良や強度不足などの原因がある
と、埋立施設内に貯留する浸出水の水圧により遮水シー
トが破れ、そこから汚水が漏洩するという問題がある。
その一方、廃棄物を一時貯留する施設の場合には、汚水
対策がなされていないのが通常である。
【0004】さらに、従来の一般廃棄物の埋立貯留施設
においては、谷などの地表面上にその収容スペースが設
けられることが多いので、地形や地盤条件によって埋立
容量の制限が生ずることが多く、そのため、廃棄物の処
分に必要とされる埋立面積が大型化する場合が多い。そ
して、従来の一般廃棄物の埋立貯留施設においては通
常、屋根は設けられていないので、埋立面積が大型化す
ることにより、廃棄物を浸透する浸出水の量も多くな
り、その結果として調整池の容量を極めて大きくする必
要があるとともに水処理施設も大型とする必要がある。
【0005】このように、従来の廃棄物の埋立貯留施設
においては、施設の大型化に伴って土地の有効利用が阻
害されるという問題があり、加えて、建設コストや水処
理コストも高価になるという問題や、遮水面積が大きく
なるとそれだけ漏水が起こり易くなるという管理上の問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、具体的には以
下のような問題がある。 (1)適地選定が困難である。 (a) 現在は、最終処分施設を確保することが非常に難し
いので、1つの処分施設において処理することのできる
廃棄物の量はできるだけ多くすることが望まれている。 (b) 遮水シートによる遮水機能を有した処分施設を建設
する際、その立地に対して多くの制約がある。すなわ
ち、軟弱地盤では、遮水シートの敷設が極めて困難であ
る。その理由は、シート敷設のためには、地下水を排水
処理して地下水位を下げた後、廃棄物埋立による荷重に
抵抗するための地盤改良を行う必要があるからである。
一方、石採り場などの岩盤もしくはそれに類する強固な
地盤では地盤成形が困難であり、また鉛直部に遮水シー
トを設置することができない。
【0007】(2)漏洩リスクが大きい。 (a) 従来の処分施設は遮水面積が大きいので、漏洩のリ
スクが大きくなる。 (b) また、廃棄物埋立後は、遮水工を目視により直接監
視することが困難なため、電気的な監視装置が提案され
実用化されているが、価格が高いという問題がある。
【0008】(3)補修作業が困難である。 (a) 遮水シートの破損を補修する場合、目視で確認でき
ないので、補修後の能性が保証されない。 (b) 遮水シートは、1度補修するとそれ以降の補修が極
めて困難であり、大規模な工事を伴うことになる。
【0009】(4)搬入作業が天候に左右される。 従来の処分施設は、屋根を有していないので、悪天候の
場合においては廃棄物の搬入が困難である。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上記課題を有利に解決した貯留構造物を提供
することを目的とするものであり、この発明の鉄板製円
筒状地上貯留構造物は、鉄板製の円筒状壁面を有する側
壁部と、前記側壁部の上端部に接合された、鉄板製の屋
根板を有する屋根部と、前記円筒状壁面の中心部に位置
するクレーン支柱と、前記側壁部内に貯留物を分散させ
るための天井クレーンと、を具え、前記天井クレーン
が、前記クレーン支柱と前記側壁部の上部との間に掛け
渡されてそのクレーン支柱周りに旋回する内部レール
と、前記内部レールに沿って移動するウインチと、前記
ウインチで駆動されて昇降する内部バケットと、を有す
ることを特徴としている。
【0011】かかる貯留構造物によれば、円筒状構造物
であることから、内部に分散した貯留物によって側壁部
に作用する側圧にその側壁部の鉄板製の円筒状壁面が円
周方向の引張り力で抵抗するので、従来の擁壁等のよう
な大規模構造が不要となり、建設コストが経済的にな
る。
【0012】また、貯留構造物の側壁部の円筒状壁面の
中心部に位置するクレーン支柱とその側壁部の上部との
間に掛け渡されてそのクレーン支柱周りに旋回する内部
レールと、その内部レールに沿って移動するウインチ
と、そのウインチで駆動されて昇降する内部バケットと
を有する天井クレーンに関して、円筒状の貯留構造物の
中心部にクレーン支柱が位置するので、そのクレーン支
柱がない場合と比べてクレーン支間長が半分となって、
貯留構造物もクレーンも共に荷重の負担が軽減され、そ
の結果、経済的な構造となる。
【0013】さらに、かかる貯留構造物によれば以下の
効果が得られる。 (1)立地条件の制約が緩和される。 (a) この貯留構造物は地上構造物であるため、占有面積
が少なく、地上に大容量の貯留施設が確保できる。 (b) この貯留構造物は地盤条件さえ満たせば、山間部に
限らずどこにでも設置できるので、立地に対する制約が
緩和される。
【0014】(2)漏洩リスクが低減される。 (a) 底面の遮水面積が少ない上、鉄板構造ゆえ完全な遮
水が可能な施設であるため、汚水の漏洩リスクが極めて
低い。 (b) 遮水構造の大半が地上部であるため、万一漏水事故
が生じた場合でも目視により即時に、また簡単に検知で
きる。
【0015】(3)補修作業が容易である。 (a) 目視により貯留構造物の状態を管理することが可能
であるため、破損が生じた場合もメンテナンスが容易で
ある。そして鉄板構造ゆえ、地上部は当て板を溶接する
ことにより補修が可能であり、底面部はシーリング材の
充填により漏洩を止めることが可能である。 (b) 鉄板構造ゆえ補修は何度でも繰り返し可能である。
【0016】(4)搬入出作業は天候に左右されない (a) この貯留構造物は、内部に天井クレーンを有してい
るため、貯留物の搬入や搬出が容易である。 (b) 貯留空間が円筒状壁面と屋根板とで覆われているた
め、多雨多雪という悪天候時においても搬入出作業が可
能である。
【0017】なお、この発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物においては、前記側壁部の内外間で貯留物を移送す
るための移送手段を具えていても良く、このようにすれ
ば、貯留物の搬入出作業をより容易に行うことができ
る。
【0018】また、この発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物においては、前記移送手段は、前記側壁部の上端部
付近の開口部に設けられたシュートおよび、前記シュー
ト付近とそこから半径方向外方へ離間した位置との間に
掛け渡された外部レールと、前記外部レールに沿って移
動するウインチと、前記ウインチで駆動されて昇降する
外部バケットとを有する外部クレーンでも良く、このよ
うにすれば、側壁部付近に止めたトラックの荷台等から
地上付近に降ろされた貯留物を外部バケットで取り上げ
て、側壁部の上端部付近の開口部のシュートを介して側
壁部内に搬入することができるので、貯留物の搬入作業
をより容易に行うことができる。
【0019】さらにこの発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物においては、前記移送手段は、前記側壁部の上端部
付近の開口部まで地上付近から貯留物を移送するコンベ
ヤであっても良く、このようにすれば、側壁部付近に止
めたトラックの荷台等から地上付近に降ろされた細かい
貯留物を連続的にコンベヤで、側壁部の上端部付近の開
口部を介して側壁部内に搬入することができるので、貯
留物の搬入作業をより迅速に行うことができる。
【0020】そしてこの発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物においては、 前記貯留物は、廃棄物であっても良
く、このようにすれば、この発明の地上貯留構造物を廃
棄物の最終処分施設とし得るので、廃棄物の最終処分施
設を建設するに際し、上述した各種の効果を得ることが
できる。
【0021】一方、この発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物の建設方法は、鉄板製の円筒状壁面を有する側壁部
を、その円筒状壁面の中心部に立設したクレーン支柱で
支持した架設用クレーンを用いて構築し、次いで、前記
クレーン支柱と前記側壁部の上部との間に掛け渡されて
そのクレーン支柱周りに旋回する内部レールと、前記内
部レールに沿って移動するとともにバケットを昇降させ
るウインチとを有する天井クレーンを、前記側壁部内に
貯留物を分散させるためにその側壁部内に設け、次い
で、前記クレーン支柱を残して、前記側壁部の頂部を覆
う鉄板製の屋根板を有する屋根部を構築することを特徴
としている。
【0022】かかる建設方法によれば、建設される貯留
構造物の側壁部の円筒状壁面の中心部に残るクレーン支
柱とその側壁部の上部との間に掛け渡されてそのクレー
ン支柱周りに旋回する内部レールと、その内部レールに
沿って移動するウインチと、そのウインチで駆動されて
昇降する内部バケットとを有する、側壁部内に貯留物を
分散させるための天井クレーンに関して、クレーン支柱
が上記のように側壁部の円筒状壁面の中心部に位置する
ので、そのクレーン支柱がない場合と比べてクレーン支
間長が半分となって、貯留構造物もクレーンも共に荷重
の負担が軽減され、その結果、経済的な構造となる。
【0023】さらに、建設される貯留構造物の、側壁部
の構築あるいはさらに天井クレーンの設置や屋根部の構
築に用いた架設用クレーンの支柱を残しておいて、貯留
構造物内の天井クレーン用の支柱として再使用するの
で、工期の短縮と建設コストの縮減を図ることができ
る。
【0024】しかも、架設用クレーンが貯留構造物の側
壁部の中心部に位置するので、作業半径が小さくなり、
作業時間を短縮できて経済的である。また山越作業を無
くすことができるので、クレーン作業の安全性を向上さ
せることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1(a)は、この発明の鉄板製円筒状地上貯留構
造物の一実施例を示す断面図、図1(b)は、その実施
例の鉄板製円筒状地上貯留構造物を示す平面図である。
【0026】この実施例の地上貯留構造物は、鉄板とし
ての鋼板製の円筒状壁面1および図示しない補強材を有
する側壁部2と、その側壁部2の上端部に接合された、
鉄板としての鋼板製の屋根板3および図示しない補強材
を有する屋根部4と、側壁部2の下端部に接合された、
鉄板としての鋼板製の円形の底面板5と、側壁部2の円
筒状壁面1の中心部に立設されたクレーン支柱6と、側
壁部2内ひいては当該構造物内に貯留物Sを分散させる
ための天井クレーン7とを具えており、その天井クレー
ン7は、クレーン支柱6と側壁部2の円筒状壁面1の上
部との間に掛け渡されてそのクレーン支柱6周りに旋回
する内部レール8と、その内部レール8に沿って移動す
るウインチ9と、そのウインチ9で駆動されて昇降する
内部バケット10とを有している。
【0027】さらにこの実施例の地上貯留構造物は、側
壁部2の内外間で貯留物Sを移送するための移送手段と
して、図2にも示すように、側壁部2の円筒状壁面1の
上端部付近の開口部1aに設けられた伸縮可能かつ図中
実線で示す位置と破線で示す位置とに傾斜方向変更可能
なシュート11および、そのシュート11付近とそこか
ら半径方向外方へ離間した位置との間に掛け渡された外
部レール12と、その外部レール12に沿って移動する
ウインチ13と、そのウインチ13で駆動されて昇降し
て地上付近のピットPからシュート11に貯留物Sを運
搬する外部バケット14とを有する外部クレーン15を
具えるとともに、側壁部2の円筒状壁面1の上端部付近
の他の開口部1bまで地上付近のピットPから貯留物S
を持ち上げてその開口部2bから側壁部2内に落下させ
るベルトコンベヤ16を具えており、それら外部クレー
ン15おびベルトコンベヤ16は、側壁部2の一部とし
て円筒状壁面1の外面に突設された搬入出棟17内に収
容されている。そしてその搬入出棟17の下端部のトラ
ック用通路17aには、所要に応じて当該貯留構造物内
の空気の漏れ出しを防止する等のために扉17bが設け
られている。
【0028】かかる実施例の地上貯留構造物にあって
は、側壁部2の円筒状壁面1の外側の搬入出棟17内に
運搬車Cにより搬入されてその搬入出棟17内のピット
Pに入れられた貯留物としての廃棄物Sが、外部クレー
ン15やベルトコンベヤ16によってその円筒状壁面1
の内側に搬入される。ここで、1日あたりの搬入量が多
い場合は、ベルトコンベア16にて連続搬入を実施する
一方、少ない場合は、可動式のシュート11を介して、
外部クレーン15のバケット14によって搬入を行う。
【0029】上記のようにして当該貯留構造物の円筒状
壁面1の内側に搬入された廃棄物Sは、そのままでは山
盛り状態になって円筒状壁面1に偏圧を加える。この偏
圧を避けるためここでは、天井クレーン7によって廃棄
物Sを円筒状壁面1の内側に均一に分散させて埋立す
る。
【0030】埋立後に廃棄物Sの再利用を目的として、
廃棄物Sを当該貯留構造物内から搬出する場合は、シュ
ート11の勾配を図1(a)および図2に破線で示すよ
うに逆向きにするとともに天井クレーン7を逆利用する
ことによって、その搬出を容易に行うことができる。
【0031】従って、この実施例の地上貯留構造物によ
れば、その側壁部2の壁面1が円筒状構造物であること
から、内部に分散した貯留物Sによって側壁部2の壁面
1に作用する側圧にその円筒状壁面1が円周方向の引張
り力で抵抗するので、従来の擁壁等のような大規模構造
が不要となり、建設コストが経済的になる。
【0032】また、この実施例の地上貯留構造物によれ
ば、側壁部2の円筒状壁面1の中心部に位置するクレー
ン支柱6とその側壁部2の上部との間に掛け渡されてそ
のクレーン支柱6周りに旋回する内部レール8と、その
内部レール8に沿って移動するウインチ9と、そのウイ
ンチ9で駆動されて昇降する内部バケット10とを有す
る天井クレーン7に関して、側壁部2の円筒状の壁面1
の中心部にクレーン支柱6が位置するので、そのクレー
ン支柱6がない場合と比べてクレーン支間長が半分とな
って、貯留構造物の側壁部2も天井クレーン7も共に荷
重の負担が軽減され、その結果、経済的な構造となる。
【0033】さらに、この実施例の地上貯留構造物によ
れば、以下の効果が得られる。 (1)立地条件の制約が緩和される。 (a) この貯留構造物は地上構造物であるため、占有面積
が少なく、地上に大容量の貯留施設が確保できる。 (b) この貯留構造物は地盤条件さえ満たせば、山間部に
限らずどこにでも設置できるので、立地に対する制約が
緩和される。
【0034】(2)漏洩リスクが低減される。 (a) この貯留構造物は図3(a)に遮水範囲WBで示す
ように底面板5の遮水面積が少ない上、鋼板構造ゆえ完
全な遮水が可能な施設であるため、汚水の漏洩リスクが
極めて低い。これに対して従来の処分場は図3(b)に
示すように通常、1:2の勾配で窪地状に形成した基礎
F上に2重に遮水シート19を設けて、その遮水シート
19上に貯留物Sを貯えるので、図中遮水範囲WBで示
すように貯留量に対して遮水面積が多くなる。 (b) 図3(a)に示すように遮水構造の大半が地上部で
あるため、万一漏水事故が生じた場合でも目視により即
時に、また簡単に検知できる。
【0035】(3)補修作業が容易である。 (a) この貯留構造物は地上構造物であるため目視により
貯留構造物の状態を管理することが可能であるので、破
損が生じた場合もメンテナンスが容易である。そして鋼
板構造ゆえ、地上部は当て板を溶接することにより補修
が可能であり、底面板5を有する底面部はシーリング材
の充填により漏洩を止めることが可能である。 (b) 鋼板構造ゆえ補修は何度でも繰り返し可能である。
【0036】(4)搬入出作業は天候に左右されない (a) この貯留構造物は内部に天井クレーン7を有してい
るため、貯留物Sの搬入や搬出が容易である。 (b) 貯留空間が円筒状の壁面1と屋根板3とで覆われて
いるため、多雨多雪という悪天候時においても搬入出作
業が可能である。
【0037】加えて、この実施例の地上貯留構造物によ
れば、側壁部2の搬入出棟17の下端部のトラック用通
路17a内に止めた運搬車Cから地上付近のピットP内
に降ろされた貯留物Sを外部バケット14で取り上げ
て、側壁部2の上端部付近の開口部1aのシュート11
を介して側壁部2内に搬入することができるので、貯留
物Sの搬入作業をより容易に行うことができ、また、側
壁部2の搬入出棟17の下端部のトラック用通路17a
内に止めた運搬車Cから地上付近のピットP内に降ろさ
れた貯留物Sをベルトコンベヤ16で連続的に、側壁部
2の上端部付近の開口部1bを介して側壁部2内に搬入
することもできるので、貯留物Sの搬入作業をより迅速
に行うことができる。
【0038】図4(a)〜(c)は、上記実施例の地上
貯留構造物の構築の際に用い得る、この発明の鉄板製円
筒状地上貯留構造物の建設方法の一実施例の手順を示す
断面図、図4(d)は、図4(c)のA−A線に沿う断
面図であり、この実施例の建築方法では、先ず図4
(a)に示すように、地面に基礎Fを構築し、その基礎
F上に鉄板としての鋼板製の円形の底面板5を敷設し、
その底面板5の中心部にクレーン支柱6を立設して、そ
のクレーン支柱6で架設用クレーン18を旋回可能に支
持し、次いで図4(b)に示すように、その架設用クレ
ーン18を用いて、側壁部2の鋼板製の円筒状壁面1
を、適宜補強材を加えて構築しつつ、クレーン支柱6を
継ぎ足して高くしてゆく。
【0039】そして側壁部2の円筒状壁面1の構築が済
んだら、架設用クレーン18を用いて、図4(c)に示
すように、先ず、側壁部2内に貯留物を分散させるため
にその側壁部2の内側に、上記クレーン支柱6と側壁部
2の円筒状壁面1の上部との間に掛け渡されてそのクレ
ーン支柱6周りに図4(d)中矢印Bで示す如く旋回す
る内部レール8と、その内部レール8に沿って移動する
とともにバケット10を昇降させるウインチ9とを有す
る天井クレーン7を設置し、次いで、クレーン支柱6を
残したまま、鋼板製の屋根板3および図示しない補強材
を有する屋根部4の大部分を、側壁部2の頂部を覆うと
ともに中央部から上記クレーン支柱6が水密に突出する
ように構築し、次いで、図示しないトラッククレーン等
を用いて架設用クレーン18を解体してクレーン支柱6
から取り外すとともに屋根部4を仕上げ、その後、上記
トラッククレーン等を用いて、図1〜図3(a)に示す
ように、側壁部2の四方に搬入出棟17を構築するとと
もにそれらの内部に上記外部クレーン15およびベルト
コンベヤ16を所要の台数割合で設置する。
【0040】かかる実施例の建設方法によれば、建設さ
れる貯留構造物の側壁部2の円筒状壁面1の中心部に残
るクレーン支柱6とその側壁部2の円筒状壁面1の上部
との間に掛け渡されてそのクレーン支柱6周りに旋回す
る内部レール8と、その内部レール8に沿って移動する
ウインチ9と、そのウインチ9で駆動されて昇降する内
部バケット10とを有する天井クレーン7に関して、ク
レーン支柱6が側壁部2の円筒状壁面1の中心部に位置
するので、そのクレーン支柱6がない場合と比べてクレ
ーン支間長が半分となって、貯留構造物も天井クレーン
7も共に荷重の負担が軽減され、その結果、経済的な構
造となる。
【0041】さらに、この実施例の建設方法によれば、
建設される貯留構造物の、側壁部2の構築あるいはさら
に天井クレーン7の設置や屋根部4の構築に用いた架設
用クレーン18の支柱6を残しておいて、貯留構造物内
の天井クレーン7用の支柱6として再使用するので、工
期の短縮と建設コストの縮減を図ることができる。
【0042】しかもこの実施例の建設方法によれば、架
設用クレーン18が貯留構造物の側壁部2の中心部に位
置するので、作業半径が小さくなり、作業時間を短縮で
きて経済的である。また山越作業を無くすことができる
ので、クレーン作業の安全性を向上させることができ
る。
【0043】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、クレー
ン支柱6の上端を屋根板3の内側(下側)に位置させ
て、屋根部4および残りの部分の構築はトラッククレー
ン等を用いて行うようにしても良く、このようにすれば
屋根部4の構成を一般的なものとすることができる。ま
たベルトコンベヤ16に代えて他のタイプのコンベヤを
設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、この発明の鉄板製円筒状地上貯留
構造物の一実施例を示す断面図、(b)は、その実施例
の鉄板製円筒状地上貯留構造物を示す平面図である。
【図2】 上記実施例の鉄板製円筒状地上貯留構造物の
側壁部の搬入出棟および外部クレーンを示す断面図であ
る。
【図3】 (a)は、貯留物をほぼ満杯に収容した上記
実施例の鉄板製円筒状地上貯留構造物を示す断面図、
(b)は、貯留物をほぼ満杯に収容した従来の処分場を
示す断面図である。
【図4】 (a)〜(c)は、上記実施例の地上貯留構
造物の構築の際に用い得る、この発明の鉄板製円筒状地
上貯留構造物の建設方法の一実施例の手順を示す断面
図、(d)は、(c)のA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 円筒状壁面 1a,1b 開口部 2 側壁部 3 屋根板 4 屋根部 5 底面板 6 クレーン支柱 7 天井クレーン 8 内部レール 9 ウインチ 10 内部バケット 11 シュート 12 外部レール 13 ウインチ 14 外部バケット 15 外部クレーン 16 ベルトコンベヤ 17 搬入出棟 17a トラック用通路 17b 扉 18 架設用クレーン 19 遮水シート C 搬送車 F 基礎 S 貯留物(廃棄物) WB 遮水範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一ノ瀬 裕 東京都港区芝浦4丁目4番44号 株式会社 横河ブリッジ内 Fターム(参考) 3E070 AA03 AB25 GA05 GA20 RA30 VA01 VA21 3F202 AA06 CB03 CB05 4D004 AA46 BB09 CB45 CB46 CB50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄板製の円筒状壁面を有する側壁部と、 前記側壁部の上端部に接合された、鉄板製の屋根板を有
    する屋根部と、 前記円筒状壁面の中心部に位置するクレーン支柱と、 前記側壁部内に貯留物を分散させるための天井クレーン
    と、を具え、 前記天井クレーンが、 前記クレーン支柱と前記側壁部の上部との間に掛け渡さ
    れてそのクレーン支柱周りに旋回する内部レールと、 前記内部レールに沿って移動するウインチと、 前記ウインチで駆動されて昇降する内部バケットと、を
    有することを特徴とする、鉄板製円筒状地上貯留構造
    物。
  2. 【請求項2】 前記側壁部の内外間で貯留物を移送する
    ための移送手段を具えることを特徴とする、請求項1記
    載の鉄板製円筒状地上貯留構造物。
  3. 【請求項3】 前記移送手段は、 前記側壁部の上端部付近の開口部に設けられたシュート
    および、 前記シュート付近とそこから半径方向外方へ離間した位
    置との間に掛け渡された外部レールと、 前記外部レールに沿って移動するウインチと、 前記ウインチで駆動されて昇降する外部バケットとを有
    する外部クレーンであることを特徴とする、請求項2記
    載の鉄板製円筒状地上貯留構造物。
  4. 【請求項4】 前記移送手段は、前記側壁部の上端部付
    近の開口部まで地上付近から貯留物を移送するコンベヤ
    であることを特徴とする、請求項2記載の鉄板製円筒状
    地上貯留構造物。
  5. 【請求項5】 前記貯留物は、廃棄物であることを特徴
    とする、請求項1から4までの何れか記載の鉄板製円筒
    状地上貯留構造物。
  6. 【請求項6】 鉄板製の円筒状壁面を有する側壁部を、
    その円筒状壁面の中心部に立設したクレーン支柱で支持
    した架設用クレーンを用いて構築し、 次いで、前記クレーン支柱と前記側壁部の上部との間に
    掛け渡されてそのクレーン支柱周りに旋回する内部レー
    ルと、前記内部レールに沿って移動するとともにバケッ
    トを昇降させるウインチとを有する天井クレーンを、前
    記側壁部内に貯留物を分散させるためにその側壁部内に
    設け、 次いで、前記クレーン支柱を残して、前記側壁部の頂部
    を覆う鉄板製の屋根板を有する屋根部を構築することを
    特徴とする、鉄板製円筒状地上貯留構造物の建設方法。
JP2001248061A 2001-08-17 2001-08-17 鉄板製円筒状地上貯留構造物 Pending JP2003054719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001248061A JP2003054719A (ja) 2001-08-17 2001-08-17 鉄板製円筒状地上貯留構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001248061A JP2003054719A (ja) 2001-08-17 2001-08-17 鉄板製円筒状地上貯留構造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003054719A true JP2003054719A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19077285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001248061A Pending JP2003054719A (ja) 2001-08-17 2001-08-17 鉄板製円筒状地上貯留構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003054719A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100731874B1 (ko) 2005-09-09 2007-06-25 성신양회 주식회사 사일로 내부 청소용 안전 승강기
JP2008136992A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Matsumoto Mayumi 廃棄物処分場の埋立地構造と埋立方法
KR101465784B1 (ko) 2013-10-30 2014-11-26 삼성중공업 주식회사 해저자원채굴선
CN107082218A (zh) * 2017-05-25 2017-08-22 泰富重工制造有限公司 封闭式料场
JP2020124669A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 鹿島建設株式会社 廃棄物投入方法、及び、廃棄物投入装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04327493A (ja) * 1991-04-26 1992-11-17 Taisei Corp 旋回型クレーン
JPH09239345A (ja) * 1996-03-11 1997-09-16 Daiwa:Kk 廃棄物分解処理装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04327493A (ja) * 1991-04-26 1992-11-17 Taisei Corp 旋回型クレーン
JPH09239345A (ja) * 1996-03-11 1997-09-16 Daiwa:Kk 廃棄物分解処理装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100731874B1 (ko) 2005-09-09 2007-06-25 성신양회 주식회사 사일로 내부 청소용 안전 승강기
JP2008136992A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Matsumoto Mayumi 廃棄物処分場の埋立地構造と埋立方法
KR101465784B1 (ko) 2013-10-30 2014-11-26 삼성중공업 주식회사 해저자원채굴선
CN107082218A (zh) * 2017-05-25 2017-08-22 泰富重工制造有限公司 封闭式料场
JP2020124669A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 鹿島建設株式会社 廃棄物投入方法、及び、廃棄物投入装置
JP7108556B2 (ja) 2019-02-04 2022-07-28 鹿島建設株式会社 廃棄物投入方法、及び、廃棄物投入装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120107055A1 (en) Base structure for off-shore wind turbines and method for building thereof
JP2003054719A (ja) 鉄板製円筒状地上貯留構造物
JP2005120625A (ja) 円筒状構造物の修復装置
KR101529091B1 (ko) 해중터널 및 그의 시공방법
KR100336071B1 (ko) 케이슨의 제작 이동 장치 및 그 방법
CN111608419B (zh) 一种基于大数据的建筑承载柱体修复装置
CN209647187U (zh) 一种刚性填埋场半自动化填埋作业的设备
JP3345598B2 (ja) 廃棄物の埋立ストック設備
JP2006071323A (ja) 原子炉圧力容器搬出方法および原子炉圧力容器搬入方法
JPS6030808B2 (ja) 基礎重量体を有する掘削および原油生産プラツトフオ−ムの設置方法
JP3212233B2 (ja) 天井クレーン先行利用による発電所の建設工法
JP3711280B2 (ja) 移動式全天候型作業用建屋
US4056942A (en) Method for moving built structures by flotation
CN117306536B (zh) 抛石系统
CA1187298A (en) Method of and structure for erecting an artificial island
JPH07158300A (ja) 竪型容器の据付方法
CN116084421B (zh) 一种透水式防撞墩的施工方法
CN219824784U (zh) 基坑盖板系统
JPH0976993A (ja) 昇降式ドック
CN216999320U (zh) 一种受限空间内的存卸梁结构
JP7108556B2 (ja) 廃棄物投入方法、及び、廃棄物投入装置
JP3920292B2 (ja) 移動式全天候型作業用建屋を用いた埋立地の土地改良方法
JPH10227194A (ja) 立坑の構築工法
WO2015052770A1 (ja) 構造物の組立設備、構造物の組立方法
JP3287662B2 (ja) 支持脚付き作業台船

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080703

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120110