JP3287662B2 - 支持脚付き作業台船 - Google Patents

支持脚付き作業台船

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JP3287662B2
JP3287662B2 JP22797093A JP22797093A JP3287662B2 JP 3287662 B2 JP3287662 B2 JP 3287662B2 JP 22797093 A JP22797093 A JP 22797093A JP 22797093 A JP22797093 A JP 22797093A JP 3287662 B2 JP3287662 B2 JP 3287662B2
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久年 佐藤
光春 青山
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大豊建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーソン等のコンクリ
ート構造物を作業床上で製作する支持脚付き作業台船で
あって、いわゆるドルフィン型の作業台船の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】作業台船を用いたコンクリート構造物の
製作方法としては、まず岸壁近くの海底に水深に見合っ
た着底マウンドを予め製作し、この着底マウンド上に作
業台船を着底させ、ケーソン等を製作するドルフィンド
ック工法があり、この工法によれば着底により作業台船
が安定するため、コンクリート構造物の養生の観点から
好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このド
ルフィン型の作業台船によれば、着底マウンドを製作す
る時間、作業、費用等を要するという課題がある。
【0004】また、昨今の情勢では既設の岸壁近くに着
底マウンドを製作するのが困難な状況となっている。
【0005】本発明は、上記のことに鑑み提案されたも
ので、その目的とするところは、ドルフィン型ドックの
長所を生かしつつ、作業台船の着底マウンドを構築する
ことなく、岸壁近くの任意の場所に作業台船を安定的に
設置し、ケーソン等のコンクリート構造物の築造に簡便
に使用し得る支持脚付き作業台船を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は平面多角形に形成されたバラストタンク2
と、このバラストタンク2の少なくとも相対向する2辺
に一体に取り付けられたサイドフロート5とにより作業
台船1を構成し、前記作業台船1に、互いに所定の間隔
をおいて複数本の昇降式支持脚6を取り付け、各昇降式
支持脚6に昇降駆動装置13を連結するとともに、各昇
降式支持脚6の下端部に、上下方向に伸縮可能なフート
部24を連接したものである。
【0007】また、上記目的を達成するため、本発明は
前記昇降式支持脚6に連接されたフート部24に、垂直
荷重によるフート部24の伸縮量及び負荷荷重を検出し
表示する伸縮量荷重検出装置38を付設したものであ
る。
【0008】さらに、上記目的を達成するため、本発明
は前記昇降式支持脚6に連接されたフート部24の下端
部に、ナックル34を介して支持プレート33を取り付
けたものである。
【0009】
【作用】本発明では、作業台船1を平面多角形に形成さ
れたバラストタンク2と、このバラストタンク2の少な
くとも相対向する2辺に一体に取り付けられたサイドフ
ロート5とで構成している。また、前記作業台船1には
互いに所定の間隔をおいて複数本の昇降式支持脚6を取
り付け、各昇降式支持脚6に昇降駆動装置13を連結し
ている。さらに、各昇降式支持脚6の下端部には上下方
向に伸縮可能なフート部24を連接している。
【0010】しかして、本発明では作業台船1を据え付
け地点に据え付けて使用する場合には、まず各昇降式支
持脚6を上昇させ、作業台船1を海面に浮上させた状態
で据え付け地点に当該昇降駆動装置13を通じて各昇降
式支持脚6を下降させ、各昇降式支持脚6に伸縮可能に
連接されたフート部24を介して各昇降式支持脚6を立
設し、海面上に作業台船1を使用可能な状態に支持す
る。
【0011】これにより、ドルフィン型ドックの長所を
生かしつつ、しかも作業台船の着底マウンドを構築する
ことなく、岸壁近くの任意の場所に作業台船1を設置
し、ケーソン等のコンクリート構造物100の築造に使
用することができる。また、垂直荷重に応じて伸縮する
フート部24の作用により、昇降式支持脚6に加わる異
常な衝撃荷重を吸収し、作業台船1を常に安定的に支持
することができる。さらに、作業台船1を沈下または浮
上させる際には、昇降駆動装置13により各昇降式支持
脚6を上昇または下降させ、かつバラストタンク2に荷
重水を供給または排出することによって、簡単にかつ安
定的に行うことができる。
【0012】また、本発明では各昇降式支持脚6に連接
されたフート部24に、垂直荷重によるフート部24の
伸縮量及び負荷荷重を検出し表示する伸縮量荷重検出装
置38を付設しており、垂直荷重によるフート部24の
伸縮状況及び荷重状況を監視しながら各昇降式支持脚6
を昇降操作できるので、より一層安全に操作することが
可能となる。
【0013】さらに、本発明では各昇降式支持脚6に連
接されたフート部24の下端部に、ナックル34を介し
て支持プレート33を取り付けており、ナックル34に
より海底地盤の様々な形態に対応できるし、波力による
作業台船1の揺れを吸収することができるので、作業台
船1を極めて安定的に支持し、使用することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0015】図1〜図7は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は側面図、図2は平面図、図3は正面図、図4
は昇降式支持脚の昇降駆動装置部分の拡大縦断面図、図
5は昇降式支持脚のフート部とナックルと支持プレート
部分の拡大縦断面図、図6は昇降式支持脚のフート部の
伸縮量荷重検出装置の一部縦断面図、図7は伸縮量荷重
検出装置の詳細例、図8(A),(B)および(C)は
バラストタンクとその給排気/給排水の状況の説明図で
ある。
【0016】これらの図に示す実施例では、図1〜図3
に示すように、作業台船1は平面から見て矩形に形成さ
れ、その4隅に昇降式支持脚6が取り付けられている。
各昇降式支持脚6の下部には、フート部24が連接され
ている。
【0017】前記作業台船1は、バラストタンク2と、
その相対向する2辺に一体に取り付けられたサイドフロ
ート5とを備えて構成されている。また、作業台船1に
は荷役装置7であるジブクレーンと、作業台8と、パワ
ーユニット12と、水中ポンプ(図示せず)とが設置さ
れている。前記作業台8上には、支持板9が掛け渡され
ており、この支持板9には発電機10と、給排気装置1
1とが設置されている。
【0018】前記バラストタンク2の上面は、ケーソン
等のコンクリート構造物100の築造用の作業床として
使用され、サイドフロート5が取り付けられていない2
辺のうちの1辺側はコンクリート構造物100を取り出
すゲート2′として使用されるようになっている。ま
た、図7に示すように、バラストタンク2の天板側には
給排気口3が設けられ、底板側には給排水口4が設けら
れている。
【0019】前記荷役装置7は、コンクリート構造物1
00の組立用および資材搬入用として配備されている。
前記作業台8は、サイドフロート5への給排気/給排
水、昇降式支持脚6の昇降操作、およびフート部24の
伸縮量の監視等を集中的に行うために設置されている。
前記発電機10は、陸上からの給電の他に、各機器へ給
電するための電源として設置されている。前記給排気装
置11は、バラストタンク2に設けられた前記給排気口
3に接続されており、バラストタンク2内に給水すると
きは排気し、バラストタンク2から排水するときは給気
するようになっている。前記水中ポンプは、バラストタ
ンク2に設けられた前記給排水口4に接続するようにな
っており、作業台船1を沈下させるときはバラストタン
ク2やサイドフロート5内に給水し、作業台船1を浮上
させるときはバラストタンク2やサイドフロート5内の
荷重水を排出するために配備されている。前記パワーユ
ニット12は、サイドフロート5内に設置されており、
後述する各昇降式支持脚6の昇降駆動装置13の油圧モ
ータ23に圧油を供給すべく設けられている。
【0020】前記各昇降式支持脚6には、昇降駆動装置
13が連結されている。この昇降駆動装置13は、図4
に示すように、昇降式支持脚6の上下方向の所定の区間
に設けられたおねじ14と、これに螺合するめねじ16
を有するナットであるスリーブ17と、このスリーブ1
7の外周に取り付けられた被動スプロケットホイール2
1と、駆動スプロケットホイール22と、油圧モータ2
3とを備えて構成されている。前記おねじ14は、昇降
式支持脚6の所定の区間の外周面に、スパイラル状に角
鋼を巻装して形成されている。このおねじ14には、上
下方向に延びる案内溝15が設けられており、この案内
溝15には昇降式支持脚6側に固定されたスタビライザ
(図示せず)が係合されていて、昇降式支持脚6を軸方
向に真っ直ぐに昇降させるようになっている。前記スリ
ーブ17は、作業台船1のサイドフロート5の天板側の
内面と底板側の内面とに取り付けられた支持台18,1
8にスラストベアリング19,19を介して、定位置で
回転可能に支持されている。前記スリーブ17の上下端
部と支持台18,18間には、シール部材20,20が
介装されている。前記被動スプロケットホイール21に
は、上下方向に所定の間隔をおいて配置された2枚の円
板と、この2枚の円板間の同一円周上に所定のピッチで
配列され固定されたピンとにより形成された、いわゆる
ピン車が用いられている。前記駆動スプロケットホイー
ル22は、油圧モータ23に連結され、かつ被動スプロ
ケットホイール21にかみ合わされている。前記油圧モ
ータ23は、作業台船1のサイドフロート5内に設置さ
れ、かつパワーユニット12に接続されていて、順方向
と逆方向とに回転可能に構成されている。なお、この実
施例では図4から分かるように、油圧モータ23と駆動
スプロケットホイール22とは、被動スプロケットホイ
ール21の周りに複数組配置されている。そして、この
昇降駆動装置13は油圧モータ23を順方向に回転させ
ることにより、駆動スプロケットホイール22、被動ス
プロケットホイール21を通じてスリーブ17が順方向
に回転駆動され、めねじ16とおねじ14のねじ作用、
および案内溝15とスタビライザのガイド作用により昇
降式支持脚6を下降させ、前記油圧モータ23を逆方向
に回転させることにより、駆動スプロケットホイール2
2、被動スプロケットホイール21を通じてスリーブ1
7が逆方向に回転駆動され、めねじ16とおねじ14の
ねじ作用、および案内溝15とスタビライザのガイド作
用により昇降式支持脚6を上昇させ得るようになってい
る。
【0021】前記各昇降式支持脚6の下部には、フート
部24が接続されている。このフート部24は、図5お
よび図6に示すように、昇降式支持脚6内に挿入された
インナパイプ27と、このインナパイプ27の内部に固
定されたガイドパイプ31と、このガイドパイプ31の
外周において昇降式支持脚6とインナパイプ27間に介
装された圧縮ばね32とを有して構成されている。前記
昇降式支持脚6の下端部には、インナパイプ27のスト
ッパ兼ガイド25が設けられており、このストッパ兼ガ
イド25の上方には所定の間隔をおいて、ガイドパイプ
31のガイド26が設けられている。前記インナパイプ
27の下端部には、エンドプレート28が取り付けられ
ており、このエンドプレート28の上方には所定の間隔
をおいてインナパイプ27のストッパ兼ガイド29が設
けられ、上端部にはインナパイプ27のガイド30が設
けられている。前記ガイドパイプ31の下端部は、イン
ナパイプ27のエンドプレート28上に固定され、上端
部側は昇降式支持脚6に設けられたガイド26に係合さ
れている。前記圧縮ばね32は、ガイドパイプ31の外
周に配置され、かつ昇降式支持脚6に設けられたガイド
26とインナパイプ27に固定されたエンドプレート2
8間に縮設されている。その結果、フート部24は昇降
式支持脚6の下端部に設けられたストッパ兼ガイド25
とインナパイプ27に固定されたエンドプレート28間
の内のりの範囲内で上下方向に伸縮可能に形成されてい
る。
【0022】前記各フート部24の下部には、ナックル
34を介して支持プレート33が取り付けられている。
前記ナックル34は、図5および図6に示すように、イ
ンナパイプ27のエンドプレート28の下部に取り付け
られたボール35と、このボール35に密接に嵌合する
球面穴36を有しかつ支持プレート33上に固定された
受け台37とを結合して形成されている。そして、この
ナックル34により、作業台船1の据え付け地点である
海底地盤の形態に対応させて支持プレート33を定着さ
せ、かつ波力による昇降式支持脚6の揺れを吸収し、昇
降式支持脚6を安定的に立設させるようになっている。
【0023】前記昇降式支持脚6に連接されたフート部
24には、伸縮量荷重検出装置38が付設されている。
この伸縮量荷重検出装置38は、図6に示すように、フ
ート部24のガイドパイプ31の上端部に連接された検
出バー39と、これに連結された検出部41と、この検
出部41にコード42を介して接続された表示部43と
を備えて構成されている。前記検出バー39は、ガイド
パイプ31の上端部から昇降式支持脚6の内部を通って
昇降式支持脚6の上方まで延びており、かつ昇降式支持
脚6の内部に設けられたブラケット40によりスライド
可能に支持されている。前記検出部41は、昇降式支持
脚6の上端部に設置されていて、昇降式支持脚6と検出
バー39との相対的位置の差を検出し、この差からフー
ト部24の伸縮量を検出し、その検出結果をコード42
を通じて表示部43に送り込むようになっている。前記
表示部43は、作業台8に掛け渡された支持板9上に設
置され、フート部24の伸縮量を表示するようになって
いる。
【0024】すなわち、図7は伸縮量荷重検出装置38
の部分をより詳細に示したものである。検出バー39の
上端はワイヤー39aの一端に連結され、その他端は移
動量を検出するロータリーエンコーダからなる検出部4
1に接続されている。そして、検出部41の出力はコー
ド42を介して表示部43に加えられる。表示部43は
演算器43aを備え、検出部41からの出力を演算処理
し、それを垂直荷重表示部43bや伸縮量表示部43c
にて表示するようになっている。なお、これらはコード
43dを介し他の場所に設けられた表示部(図示せず)
にも表示させることが可能である。
【0025】前記実施例の支持脚付き作業台船は、次の
ように据え付けて使用する。
【0026】まず、各昇降式支持脚6を上昇させ、バラ
ストタンク2内を作業台船1が海面に浮上するように、
図8(A)に示す中立状態に保持し、作業台船1をその
据え付け地点まで誘導する。
【0027】前記据え付け地点で、各昇降式支持脚6の
昇降駆動装置13の油圧モータ23を一斉に順方向に回
転させる。各昇降駆動装置13の油圧モータ23を順方
向に回転させると、駆動スプロケットホイール22、被
動スプロケットホイール21によりスリーブ17が順方
向に回転操作され、これに形成されためねじ16と昇降
式支持脚6に設けられたおねじ14のねじ作用、および
おねじ14の部分に形成された案内溝15と昇降式支持
脚6側に取り付けられたスタビライザ(図示せず)のガ
イド作用により、各昇降式支持脚6が一斉に下降する。
昇降式支持脚6を下降させると、やがてその下端部に連
接されたフート部24およびナックル34を介して取り
付けられた支持プレート33が海底に着地する。さら
に、各昇降式支持脚6を下降させ、作業台船1が海面に
浮上し、かつフート部24が予め決められた収縮状態に
保持されるように、各昇降式支持脚6の上下方向の位置
を調整する。
【0028】前記フート部24の伸縮量及び負荷荷重
は、各昇降式支持脚6のフート部24に付設された伸縮
量荷重検出装置38により検出する。この伸縮量荷重検
出装置38は、フート部24にナックル34を介して取
り付けられた支持プレート33が海底に着地したのち、
なおも昇降式支持脚6が下降して来たときの、昇降式支
持脚6とフート部24のガイドパイプ31に連接された
検出バー39との相対的位置の差を検出部41により検
出し、その差からフート部24の伸縮量を検出し、コー
ド42を通じて表示部43に送り、この表示部43で表
示する。したがって、作業員は伸縮量荷重検出装置38
の表示部43を監視しながら、当該昇降式支持脚6の昇
降駆動装置13を制御することにより、フート部24の
伸縮量を予め決められた値に調整することができる。
【0029】また、前述のごとく立設された各昇降式支
持脚6は、海底地盤の傾斜や、波力による揺れがフート
部24の下部に設けられたナックル34により吸収され
るので、安定的に立設され、作業台船1を支持する。
【0030】前記作業台船1を海面に浮上させ、かつ4
本の昇降式支持脚6により支持したのち、作業台船1に
設置された荷役装置7を使って岸壁から作業台船1内に
資材を搬入し、バラストタンク2上で常法によりケーソ
ン等のコンクリート構造物100を築造する。そして、
コンクリート構造物100自体が浮力により浮上し得る
所定高さまで築造したのち、作業台船1を沈下させる。
【0031】前記作業台船1を沈下させるときは、各昇
降式支持脚6の昇降駆動装置13の油圧モータ23を一
斉に逆方向に回転させる。各昇降駆動装置13の油圧モ
ータ23を逆方向に回転させると、駆動スプロケットホ
イール22、被動スプロケットホイール21を通じてス
リーブ17が逆方向に回転操作され、スリーブ17に形
成されためねじ16と昇降式支持脚6に設けられたおね
じ14のねじ作用、および案内溝15とスタビライザの
ガイド作用により、各昇降式支持脚6が一斉に上昇す
る。この操作と平衡して、図8(B)に示すように、バ
ラストタンク2内を排気すると同時に圧力差によりバラ
ストタンク2内に荷重水(海水)を注入し、さらにサイ
ドフロート5には水中ポンプにより荷重水を注入する。
【0032】このようにして作業台船1を沈下させる
と、バラストタンク2上に海水が越流し、その海水の浮
力によりコンクリート構造物100が浮上する。前述の
ごとく、コンクリート構造物100を浮上させたうえ
で、バラストタンク2上のサイドフロート5が設けられ
ていない2辺のうちの1辺側であるゲート2′からコン
クリート構造物100を取り出し、そのコンクリート構
造物100を係留地または沈設地点等へ曳航する。
【0033】作業台船1から築造されたコンクリート構
造物100を取り出したのち、再び築造する場合には、
各昇降式支持脚6の昇降駆動装置13により、各昇降式
支持脚6を一斉に下降させ、支持プレート33を着地さ
せる。このとき、給排気装置11により図8(C)に示
すように、バラストタンク2内に給気し、圧力差により
バラストタンク2内の荷重水を排出させ、水中ポンプに
よりサイドフロート5内の荷重水を排出し、作業台船1
を浮上させる。そして、各昇降式支持脚6のフート部2
4を予め決められた値に収縮させ、作業台船1を再びコ
ンクリート構造物100の築造に適する状態にセットす
る。
【0034】以上説明したところからも分かるように、
この実施例によれば、ドルフィン型ドックの長所を生か
しつつ、作業台船の着底マウンドを構築することなく、
岸壁近くの任意の場所に作業台船1を安定的に設置し、
この作業台船1を使用してケーソン等のコンクリート構
造物100を簡便に築造することができる。
【0035】そして、作業台船1の使用中、垂直荷重に
応じて各昇降式支持脚6のフート部24が伸縮し、昇降
式支持脚6に加わる異常な衝撃荷重を吸収するので、作
業台船1を常に安定的に支持することができる。
【0036】なお、本発明では作業台船1は図面に示す
平面矩形に限らず、六角形や八角形に形成してもよい。
また、昇降式支持脚6も4本設けるものに限らないこと
勿論である。
【0037】さらに、昇降式支持脚6の昇降駆動装置1
3や、フート部24およびその伸縮量荷重検出装置38
等の具体的構造も、図面に示すものに限らず、所定の機
能を発揮し得る構造であればよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
発明では、平面多角形に形成されたバラストタンク2
と、このバラストタンク2の少なくとも相対向する2辺
に一体に取り付けられたサイドフロート5とにより作業
台船1を構成し、この作業台船1に、互いに所定の間隔
をおいて複数本の昇降式支持脚6を取り付け、各昇降式
支持脚6に昇降駆動装置13を連結するとともに、各昇
降式支持脚6の下端部に、上下方向に伸縮可能なフート
部24を連接しており、各昇降式支持脚6を上昇させ、
作業台船1を海面に浮上させた状態で据え付け地点に当
該昇降駆動装置13を通じて各昇降式支持脚6を下降さ
せ、各昇降式支持脚6に伸縮可能に連接されたフット部
24を介して各昇降式支持脚6を立設し、海面上に作業
台船1を使用可能な状態に支持するようにしているの
で、ドルフィン型ドックの長所を生かしつつ、しかも作
業台船の着底マウンドを構築することなく、岸壁近くの
任意の場所に作業台船1を設置し、ケーソン等のコンク
リート構造物100の築造に使用し得る効果があり、垂
直荷重に応じて伸縮するフート部24の作用により、昇
降式支持脚6に加わる異常な衝撃荷重を吸収し、作業台
船1を常に安定的に支持し得る効果があり、さらに作業
台船1を沈下または浮上させる際には、昇降駆動装置1
3により各昇降式支持脚6を上昇または下降させ、かつ
バラストタンク2に荷重水を供給または排出することに
よって、簡単にかつ安定的に行い得る効果もある。
【0039】また、本発明では各昇降式支持脚6に連接
されたフート部24に、垂直荷重によるフート部24の
伸縮量を検出し表示する伸縮検出装置38を付設してお
り、垂直荷重によるフート部24の伸縮状況を監視しな
がら各昇降式支持脚6を昇降操作できるので、より一層
安全に操作し得る効果がある。
【0040】さらに、本発明では各昇降式支持脚6に連
接されたフート部24の下端部に、ナックル34を介し
て支持プレート33を取り付けており、ナックル34に
より海底地盤の様々な形態に対応できるし、波力による
作業台船1の揺れを吸収することができるので、作業台
船1を極めて安定的に支持し、使用し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】昇降式支持脚の昇降駆動装置部分の拡大縦断面
図である。
【図5】昇降式支持脚のフート部とナックルと支持プレ
ート部分の拡大縦断面図である。
【図6】昇降式支持脚のフート部の伸縮量荷重検出装置
を示す一部縦断面図である。
【図7】伸縮量荷重検出装置の具体的構成例を示す。
【図8】バラストタンクとその給排気/給排水の状況を
示すもので、(A)は中立状態、(B)は排気/給水状
態、(C)は給気/排水状態を示す図である。
【符号の説明】
1 作業台船 2 バラストタンク 5 サイドフロート 6 昇降式支持脚 7 荷役装置であるジブクレーン 13 昇降式支持脚の昇降駆動装置 24 フート部 33 支持プレート 34 ナックル 38 フート部の伸縮量荷重検出装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−21310(JP,A) 特開 昭49−10532(JP,A) 特開 昭63−7422(JP,A) 特開 昭63−19337(JP,A) 特開 平1−169021(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面多角形に形成されたバラストタンク
    2と、このバラストタンク2の少なくとも相対向する2
    辺に一体に取り付けられたサイドフロート5とにより作
    業台船1を構成し、前記作業台船1に、互いに所定の間
    隔をおいて複数本の昇降式支持脚6を取り付け、各昇降
    式支持脚6に昇降駆動装置13を連結するとともに、各
    昇降式支持脚6の下端部に、上下方向に伸縮自在なフー
    ト部24を連接したことを特徴とする支持脚付き作業台
    船。
  2. 【請求項2】 前記昇降式支持脚6に連接されたフート
    部24に、垂直荷重によるフート部24の伸縮量及び負
    荷荷重を検出し表示する伸縮量荷重検出装置38を付設
    したことを特徴とする請求項1記載の支持脚付き作業台
    船。
  3. 【請求項3】 前記昇降式支持脚6に連接されたフート
    部24の下端部に、ナックル34を介して支持プレート
    33を取り付けたことを特徴とする請求項1または2記
    載の支持脚付き作業台船。
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