JP2003237159A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003237159A
JP2003237159A JP2002038117A JP2002038117A JP2003237159A JP 2003237159 A JP2003237159 A JP 2003237159A JP 2002038117 A JP2002038117 A JP 2002038117A JP 2002038117 A JP2002038117 A JP 2002038117A JP 2003237159 A JP2003237159 A JP 2003237159A
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JP2002038117A
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Hidehiko Inoguchi
英彦 猪口
Yutaka Miyazono
豊 宮園
Kazuyuki Nakajima
一幸 中島
Tadashi Maki
直史 牧
Yoshinori Ishimoto
好宣 石本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性が良好で、また、装置周辺の空間を有
効に利用できるインクジェット記録装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 給紙カセット10における記録用紙Pの
配置の基準位置を、いずれのサイズの記録用紙Pであっ
ても、前面14a側に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関し、特に特定の一方向から必要な操作を行う
ことができるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録装置(プリン
タ)をコンピュータと接続するのみならず、たとえばテ
レビやVTRなど他の機器と接続して使用するようにな
ってきており、設置場所も机上からリビング等の人が集
まる場所になりつつある。その場合、他の機器と積み重
ねて使用することがあることを考慮して、インクカート
リッジの着脱や記録用紙のセットおよび取り出しを装置
の前面から行うものが提案されている。その代表的な例
として、特開2001−191613号公報(以下従来
の技術とする)を説明する。
【0003】図17〜20はいずれも従来のインクジェ
ット記録装置を示す斜視図で、詳細には、図17は従来
のインクジェット記録装置の正面外観を示す斜視図で、
従来の技術の図1に相当し、図18は図17のインクジ
ェット記録装置における開閉パネルを開いた状態におけ
る正面外観を示す斜視図で、従来の技術の図2に相当
し、図19は図17のインクジェット記録装置の内部機
構部分の側面外観を示す斜視図であり、従来の技術の図
4に相当し、図20は、従来のインクジェット記録装置
の排出トレイが完全に引き出された状態で他の機器とキ
ャビネット内で用いられる場合の外観を示す斜視図で、
従来の技術の図11に相当する。
【0004】図17及び図20に示すように、従来のイ
ンクジェット記録装置は、装置の下部に記録用紙(記録
媒体)Pの供給を行う給紙カセット(媒体供給部)11
0が配置されており、その給紙カセット110の前面側
には記録の行われた記録用紙Pが排出される引出し式の
排紙トレイ(媒体排出部)111がそれぞれ配置されて
いる。
【0005】また、図18に示すように、前面から上面
にかけて略L字形に形成された開閉パネル140を開く
ことによりキャリッジ119が露出され、このキャリッ
ジ119に搭載されたインクカートリッジ(インク供給
体)112が容易に交換できるようになっている。な
お、インクカートリッジ112の搭載されたキャリッジ
119には記録ヘッドが設けられており、このキャリッ
ジ119がキャリッジシャフト120に支持されて主走
査方向に往復動することにより記録用紙Pに記録が行わ
れる。
【0006】このようなインクジェット記録装置によ
り、装置前面から装填された給紙カセット110から記
録用紙Pが取り込まれ、記録用紙Pは装置の奥側から手
前に向かって搬送されながらキャリッジ119に設けら
れた記録ヘッドによる印刷が行われ、その後、装置から
落下するかもしくは排紙トレイ111を引き出していた
場合には装置前面に大きく引き出された排紙トレイ11
1上に排出される。
【0007】この場合用紙の挿抜方向と搬送方向は同じ
方向(向きは逆)となり、同じく記録前記録後共に用紙
の挿抜方向とキャリッジ119の往復動作方向は直交す
る。
【0008】また図22には他の従来のインクジェット
プリンタの搬送系を示す側面図を示している。ここで、
従来のインクジェットプリンタでは、搬送系にUターン
手段150を含む場合には、Uターン手段150によ
り、記録媒体の搬送方向を反転させた後に、記録ヘッド
160による記録が行われる。
【0009】なお、他に薄型プリンタに関する技術とし
ては、たとえば次のようなものがある。
【0010】すなわち、特開2001−219620号
公報には、薄型のスタック可能プリンタであって、上部
通路と下部通路とに挟まれたチャネル部材を有し、プリ
ンタの内部で経路に沿って移動するシート状の媒体を下
方から支持する箱が他のベースシャーシアセンブリと、
下部通路内に摺動可能に取り付けられ、供給入力媒体お
よびプリンタから排出される出力媒体の個々のシートを
保持する取り外し可能な媒体カセットアセンブリとを備
え、チャネル部材は、媒体カセットアセンブリが下部通
路から取り外されたとき、該チャネル部材が支持する媒
体へのアクセスをユーザに提供するに十分な幅および長
さを有する、中央に配置された媒体アクセスカットアウ
トを備える薄型スタック可能プリンタが開示されてい
る。
【0011】そして、特開2001−213019号公
報には、スタック可能な薄型プリンタであって、ハウジ
ングおよびベースプレートを有し、スタック可能なホー
ムセンタ電子装置に実質的に対応する高さ、幅および奥
行寸法をプリンタに提供するベースアセンブリを備え、
ベースアセンブリは、入力トレイおよび出力トレイを有
する薄型媒体カセットを摺動可能に収容するのに十分な
高さ、幅および奥行寸法を持つ中央に配置された底部開
口を有し、ベースアセンブリは、入力トレイから出力ト
レイに進む媒体シートへのインクの噴出を容易にする薄
型記録バーを有するスタック可能な薄型プリンタが開示
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来のインクジェット記録装置では、記録用紙の
装置本体への挿抜方向と、記録用紙の搬送方向とが同一
方向(向きは逆)であったため、給紙カセット110を
勢いよく挿入すると、記録用紙の位置がずれて、記録用
紙の搬送に問題が発生する可能性があった。
【0013】また排紙トレイ111への記録用紙の排出
方向も記録用紙の搬送方向と同一方向であったので、記
録中の記録用紙を容易に排出方向に引き出す(もしくは
装置本体側に押し込む)ことができ、かつ、排出トレイ
111が引き出せない状態で使用した場合には、記録用
紙の排出方向前方に障害物があった場合には、記録用紙
の搬送がスムーズに行えない可能性があった。
【0014】さらにキャリッジ119の動作方向と、記
録媒体の挿抜方向及び排紙トレイ111からの取り出し
方向が直交していたため、排出された記録媒体の取り出
しの際等に誤って動作中のキャリッジ119に接触して
しまう可能性があった。
【0015】このように従来のインクジェット記録装置
では、使用者による誤操作が発生する可能性があった。
【0016】また排紙トレイ111を装置前面から大き
く引き出して使わなければならず、インクジェット記録
装置の操作性が悪かった。例えばキャビネットの前面に
ガラス扉などが設けてある場合には、いちいち使用の度
に扉を開けなければならず、非常に使い勝手悪かった。
さらに記録用紙のサイズによって排紙トレイ上に排紙さ
れる位置がまちまちなので、用紙が取り出しにくく、ま
た大きな用紙の間に小さな用紙が挟まっていた場合に
は、取り出した際に小さな用紙が抜け落ちると言った問
題点もある。
【0017】さらに、装置本体の前面から上面にかけて
略L字形に形成された開閉パネル140を開くことによ
りキャリッジ119が露出され、このキャリッジ119
に搭載されたインクカートリッジ(インク供給体)11
2が交換できるようになっているが、上面側まで被るカ
バーであるがために上にスタックされるものを一旦移動
させないとカバーを開くことができない場合が生じ、非
常に操作性が悪かった。
【0018】また搬送系がUターン手段を含む場合に
は、Uターン後に記録が行われることになる。このた
め、記録してから排紙されるまでの搬送距離もしくは時
間が短く、インクの乾燥が終了しないうちに使用者が記
録媒体を取り出せるため、誤って乾燥前の記録面に触れ
てしまう可能性があった。
【0019】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
のであり、装置本体の内部での給紙排紙場所が確保で
き、インク交換や装置本体への給紙、及び記録済みの記
録媒体の取り出し等が特定の一方向から行え、かつ、使
用者による誤操作の起き難い、使い勝手の良い、また、
装置周辺の空間を有効に利用できるインクジェット記録
装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明のインクジェット記録装置は、装置本体に対
して記録媒体が挿抜される方向及び媒体排出部から記録
済みの記録媒体が取り出される方向とが同一方向で、か
つ、その方向と搬送系における記録媒体の搬送方向とが
異なるインクジェット記録装置であって、装置本体に対
して記録媒体が挿抜される面及び媒体排出部から記録済
みの記録媒体が取り出される面が同一面であって、媒体
供給部における記録媒体の配置の基準位置をその面側に
設けた構成とした。
【0021】また、この課題を解決するために、本発明
の他のインクジェット記録装置は、メンテナンスユニッ
トは、キャリッジの往復運動領域の装置の所定の面側の
端部において、記録ヘッドと対向するように設けられる
構成とした。
【0022】さらにこの課題を解決するために、本発明
の他のインクジェット記録装置は、媒体供給部に載置さ
れた記録媒体をピックアップするピックアップ手段と、
ピックアップ手段によりピックアップされた記録媒体の
搬送方向を示すベクトルの主成分が反転するように記録
媒体の搬送方向を転換する方向転換手段とを備える搬送
系において、装置の高さ方向において、方向転換手段の
底部が、ピックアップ手段よりも下方にあるような構成
とした。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。なお、これらの図面におい
てほぼ同一の構成や機能を有する部材には同一の符号を
付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0024】(実施の形態1)請求項1に記載の発明
は、インクジェット記録装置は、装置本体に対して記録
媒体が挿抜される方向及び媒体排出部から記録済みの記
録媒体が取り出される方向とが同一方向で、かつ、同一
方向と搬送系における記録媒体の搬送方向とが異なるイ
ンクジェット記録装置であって、装置本体に対して記録
媒体が挿抜される面及び媒体排出部から記録済みの記録
媒体が取り出される面が同一面であって、媒体供給部に
おける記録媒体の配置の基準位置を同一面側に設けた構
成としたことにより、媒体排出部において、記録済みの
記録媒体端部が装置本体の同一面からほぼ等距離となる
ので、排出された記録媒体が取り出し易い、使い勝手の
良いインクジェット記録装置を実現することができる。
【0025】請求項10に記載の発明は、メンテナンス
ユニットは、キャリッジの往復運動領域の装置の所定の
面側の端部において、記録ヘッドと対向するように設け
られる構成としたことにより、インク供給体の交換を行
なう領域と記録ヘッドのメンテナンスを行なう領域とが
同じ装置本体の所定の面側の端部にあるので、別々の端
部に設ける場合と比べて、インク供給体を交換した直後
に必要な記録ヘッドの回復動作を素早く行なうことがで
きる。
【0026】請求項15に記載の発明は、媒体供給部に
載置された記録媒体をピックアップするピックアップ手
段と、ピックアップ手段によりピックアップされた記録
媒体の搬送方向を示すベクトルの主成分が反転するよう
に記録媒体の搬送方向を転換する方向転換手段とを備え
る搬送系において、装置の高さ方向において、方向転換
手段の底部が、ピックアップ手段よりも下方にあるよう
な構成としたことにより、装置本体内部にあるデッドス
ペースを有効に活用しながら、装置本体の小型化、特に
高さ方向の薄型化を実現することができる。
【0027】図1は本発明の実施の形態1におけるイン
クジェット記録装置の外観を示す正面斜視図、図2は図
1のインクジェット記録装置における主要構成を示す平
面図、図3は図1のインクジェット記録装置の主要構成
を示す正面図、図4は図1のインクジェット記録装置の
主要構成を示す背面図、図5は図1のインクジェット記
録装置の主要構成を示す左側面図、図6は本発明の実施
の形態1におけるインクジェット記録装置の給紙トレイ
における複数のサイズの記録媒体の給紙位置を示す上面
図である。
【0028】図1に示すように、本実施の形態のインク
ジェット記録装置には、装置本体14の前面14aの装
置高さ方向A下部に記録用紙(記録媒体)Pの供給を行
う給紙カセット(媒体供給部)10が、上部に記録の行
われた記録用紙Pが排出される排紙トレイ(媒体排出
部)11が、前面14a向かって右側には記録に用いら
れるインクが収容された複数(ここではブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの4色)のインクカートリッジ
(インク供給体)12がそれぞれ直接キャリッジ19に
着脱可能に装填できるように、インクカートリッジ12
が通過可能な空間であるインクカートリッジ装填部(イ
ンク供給体装填部)13が、それぞれ装置本体14の内
部に向かって形成された凹部に設けられている。ここで
インクカートリッジ装填部13は、装置本体14の前面
14aに設けられた開口13aから装置本体14の内部
に形成されたキャリッジ19のカートリッジ装着部(図
示せず)に至る空間を示している。特に給紙カセット1
0及び排紙トレイ11が設けられている凹部は装置本体
14に囲まれる(装置本体14において前面14a以外
に開口がない状態)ように形成されていても良いし、前
面以外の1以上の面が解放された状態(例えば天板がな
い状態等)であっても良い。特に凹部が装置本体14に
囲まれるように形成されていることにより、搬送中の記
録用紙に使用者が触れることを抑制できるので、使用者
による誤操作の発生を抑制でき、信頼性の高いインクジ
ェット記録装置とすることができる。
【0029】次に図1及び図21を用いてかバー部材に
ついて説明する。図21(a)(b)はいずれも本発明
の実施の形態1におけるカバー部材の構成を示す側面図
である。インクカートリッジ装填部13の開口部や排紙
トレイ11の開口部には装置本体14の前面14aに設
けられるカバー部材16a,16b(図1中一点鎖線に
て記載)を設けても良い。このときカバー部材が下向き
に開くと、インクカートリッジ12の挿入ガイドや記録
済みの記録用紙Pの取り出しガイドとして利用すること
ができるので、インクジェット記録装置の操作性を向上
させることができる。また、カバー部材により、装置本
体14内部への塵埃の侵入を抑制することができ、記録
用紙への塵埃の付着を抑制することができるので、記録
品質の低下を抑制することができる。なお、図21にお
いてカバー部材16a,16b,16cは何れもした向
きに開いていたが、上向きに開いてもいいし、左右何れ
かに開いてもいいし、観音開きでも良い。また開く角度
もここではほぼ90度であったが、それ以外の角度でも
構わない。ただしインクカートリッジ12等のガイドの
役割を持たせる場合には、前面14aに対してほぼ90
度であることが操作性が向上する。
【0030】なお、カバー部材16a,16bはここで
は別々に設けていたが、図21(b)に示すように、装
置本体14の前面14aの主要部分を覆う(少なくとも
インクカートリッジ装填部13の開口部や排紙トレイ1
1の開口部を含む)共通のカバー部材16cを設けても
良い。また給紙カセット10を設けなかった場合の媒体
供給部についても同様に考えることができる。
【0031】カバー部材16a,16b,16cを設け
ることにより、装置本体の動作音の低減を図ることがで
きると共に、特にカバー部材16aについては、キャリ
ッジ19が動作中にインクミスト等が開口部13aから
飛び散るような不具合を抑制することができると共に、
誤って動作中のキャリッジ19に対する外部からの接触
することによって生じる記録品質の低下を抑制すること
ができる。
【0032】また、インクカートリッジ装填部13は、
本実施の形態では複数のインクカートリッジ12に対応
する1つの空間で形成していたが、カートリッジの数に
合せて分割して設けても良い。またインクカートリッジ
12は、ここでは全て(4つ)をキャリッジ19上にお
いて幅方向Bに並べて配置したが、複数個(例えば2つ
ずつとか4つ全部とか)を高さ方向Aに重ねるような構
成としても良い。
【0033】そしてインクカートリッジ12を装置本体
14の外部の前面14aから使用者が直接アクセスして
そのまま取り外し、新しいインクカートリッジ12を取
り付けることにより、周辺の設置環境に関わらず容易に
インクカートリッジ12の交換を行うことができるよう
になっている。
【0034】なお、本実施の形態においては、ブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエローのインクがそれぞれ収
容されたインクカートリッジ12が装填されていたが、
高画質化のためにライトシアン、ライトマゼンタ、ダー
クイエロー等の一般にフォトインクと称されるインクの
カートリッジを更に設けても構わない。この場合、キャ
リッジ19上のカートリッジ装着部の数は使用するイン
ク数によって、6つもしくは7つ存在することになる。
さらにインクの使用量に応じて、例えばブラックインク
のインクカートリッジを他の色のインクカートリッジに
比べて大きくしたり、カラーのインクカートリッジを1
つのカートリッジにまとめた多色一体型のインクカート
リッジとしても良い。
【0035】次に、給紙カセット10,排紙トレイ1
1,インクカートリッジ12,インクカートリッジ装填
部13のそれぞれの設置面は、何れもほぼ平行であるこ
とが、装置本体14をより薄くすることができるので好
ましい。特にそれぞれの設置面がいずれもほぼ水平(幅
方向Bと奥行き方向Cとが形成する面に略平行)である
ことが、装置本体14の薄型化に最も効果があるので特
に好ましい形態である。なお、ここでは設置面がそれぞ
れほぼ平行とは、それぞれの面同士のなす角が最大±1
0°以下であれば足りると考えており、ほぼ水平とは、
同様に、水平方向に対してそれぞれの部材のなす角が±
10°以下であれば足りると考えている。
【0036】次に前面14aには、インクジェット記録
装置の操作を行う操作スイッチ(操作系)15が配置さ
れている。このように装置本体14の前面14aやそれ
に類する面(例えば前面14aよりもC方向に一段下が
った面など)に操作スイッチ15を配置することによ
り、上面14bや側面14c等にも操作スイッチ15を
配置する場合に比べて、使用者による操作をより容易す
ることができるユーザフレンドリな装置を実現すること
ができるとともに、上面14bや側面14cの周囲に物
を置くことができる、即ち装置本体14の周辺の空間の
利用効率を向上させることができるので好ましい。
【0037】なお図1中では前面14a及びそれに類す
る面の法線はAB方向で定義される面のなす角は垂直に
図示されているが、この角度は垂直である必要はなく、
より小さな角度(大きく使用者から傾斜した形状)であ
っても良いし、面形状は、平面である必要はなく、複雑
な曲面であっても構わない。このように前面14aやそ
れに類する面等を垂直方向から傾斜させることにより、
前面14aに対する視認性を向上させることができると
ともに、前面14a及びそれに類する面の面積を大きく
することができ、そこに設けられる操作スイッチ15の
大きさや数を増大させることができるので、使用者によ
る装置の操作性を向上させることができる。なおここで
は操作系としては、操作スイッチのみならず、液晶やL
ED等で構成された表示部15bを設けても良いし、半
導体メモリ等の差込スロット15a等を設けることも考
えられる。また表示部はタッチパネルとなっていても良
い。なお。PCやSTBとの接続のための接続端子も前
面14aに設けたほうが操作性が向上するの向上するの
で好ましい。ただし常時接続される可能性が高い接続端
子については、背面14hに設けることが、使用者から
接続用のコード等が見えないので、美観上好ましい。
【0038】そして、給紙カセット10を装置本体14
から出す(もしくは入れる)方向と、排紙トレイ11か
ら記録済みの記録媒体を出す方向と、インクカートリッ
ジ装填部13に対してインクカートリッジ12を出す
(もしくは入れる)方向とが、ほぼ同一方向となってい
る。ここでほぼ同一方向とは、出すもしくは入れる方向
を表すベクトルの主成分が同一方向でることを意味し、
ここでは高さ方向Aや幅方向Bに多少のベクトル成分を
持っていても、あくまでも主成分が奥行き方向Cである
ことをも意味している。
【0039】このような構成とすることにより、使用者
による装置のメンテナンスのためのアクセスを一方向の
みから行えるようになり、非常に操作性の高いインクジ
ェット記録装置を実現することができる。特にインクカ
ートリッジ等の交換時に、装置の複数の面(例えば前面
14aと上面14b)にわたって設けられているカバー
等を開ける必要がないので、メンテナンス性は非常に高
く、また交換に際し、装置の周辺(特に上面14b)を
整理する必要も低減することができる。
【0040】なお、記録媒体の載置場所はトレイ構成と
しても良いし、装置本体に対して着脱可能なカセットと
しても良いが、ここでは、排紙をトレイ構成に、給紙を
カセット構成にしている。
【0041】そして特にカセットを用いた場合の装置本
体に対する記録媒体の挿抜方向とは、記録媒体を装填し
た状態で装置本体に対して出し入れされる方向を指して
いる。
【0042】また、半導体メモリやPCカード等のスロ
ット15aを設ける場合には、その着脱方向も、上述し
た方向と同一であることが好ましい。
【0043】また、装置本体14の上面14bは、可能
な限り平面形状を有していることにより、上面14bへ
の書類やファイル等の載置を行い易くできるので好まし
い。また、オーディオデッキやビデオデッキ等のリビン
グルームに比較的多く存在する電化製品との積層を考え
ると、通常それらの製品に設けられいる脚部に対向する
部分(一般的には装置本体14の四角)はほぼ同一の高
さに形成されていることが、安定した積み重ねが可能に
なるので好ましい。なおこの場合は四角がほぼ同じ高さ
であれば、それ以外の部分の高さは揃っていてもいなく
ても良く、例えば四角にだけ突起を有するような構成で
も良い。さらに多数の機器の積み重ねに耐えられるよう
に、他の装置が積み重ねられる載置位置は、他の部分に
比べて補強されていることが好ましい。この時補強位置
が使用者に分かるようにしておくことが、使用者の誤っ
た使用による装置本体14の破壊を抑制できるので好ま
しい。なお使用者に補強部分を知らせる方法としては、
装置本体14に表記しても良いし、取説等に明記しても
良い。
【0044】図2〜5に示すように、装置本体14の内
部には、インクカートリッジ装填部13を介して装着さ
れたインクカートリッジ12及びインクカートリッジ1
2からインクが供給される記録ヘッド18が設けられた
キャリッジ19が、シャフト20に支持されるとともに
タイミングプーリとタイミングベルト等の動力伝達手段
(図示せず)を介してキャリッジモータ21に駆動され
て主走査方向(装置本体のC方向)に往復動自在に設け
られている。この主走査の向きは、装置の幅方向Bを往
複動自在に走査していた従来の技術とは水平面内におい
て直交する向きである。即ち、装置本体14の前面14
aから見て、奥から手前、もしくは手前から奥へ往復運
動をすることになる。
【0045】そして、キャリッジ19が装置本体14の
前面14a側にあるときに、前述の通り、インクカート
リッジ12が、インクカートリッジ装填部13を介し
て、前面14aから、従来のように装置本体の複数の面
にわたって開口し装置本体の高さを大きく越える蓋のよ
うなものを操作することなく、直接交換可能に構成され
ている。このような構成とすることにより、従来難しか
ったインクジェット記録装置の前面からのインクカート
リッジの交換を可能とすることができ、インクカートリ
ッジの交換作業の周辺空間への影響を最小限に抑制する
ことができるとともに、記録用紙の抜き差しや操作系へ
の操作動作等まで含めた、本当の意味での前面操作が可
能になり、他の機器との積層や、キャビネット等の狭い
収納手段への収納を容易に行うことができ、周辺空間の
利用効率の高いインクジェット記録装置を実現すること
ができる。
【0046】更に、上述したキャリッジ19の走査方向
(シリアル記録装置の場合であって、ライン記録装置の
場合には、そのライン方向で定義できる)は、給紙カセ
ット10の抜き差し方向,インクカートリッジ12の抜
き差し方向,排紙トレイ11からの記録用紙Pの取り出
し方向とほぼ同一方向であって、記録用紙Pの搬送方向
に対して、その主要なベクトルが垂直となるように構成
されている。このような構成とすることにより、前面操
作が可能なインクジェット記録装置の操作性が向上す
る。
【0047】そしてインクカートリッジ12(インクカ
ートリッジ装填部13の開口13a)と給紙カセット1
0の前面14a側の面10cと排紙トレイ11の開口1
1aとはそれぞれ面一に配置されており、使用者による
記録媒体の補給、取り出し、インクカートリッジの出し
入れ等のメンテナンス動作を容易に行うことができるよ
うになっている。
【0048】ここで面一とは使用者のメンテナンス動作
をやり易い範囲であることを意味し、より具体的には、
奥行き方向Cにおいて、使用者の指先で操作可能な範囲
内(個人差があるが、大体±5cm)であれば、たとえ
装置本体14の上に他の機器(例えばオーディオデッキ
やビデオデッキ等)を載置したときでも、十分に目的を
果たすことができる。
【0049】また加えて、操作系15等の使用者による
操作が必要な部分の多くが、装置本体14の前面14a
側の表面付近に配置されていることにより、更に使い勝
手が良く、空間の利用効率の高いインクジェット記録装
置を実現できるので好ましい。
【0050】このように、本実施の形態のインクジェッ
ト記録装置によれば、装置本体14の前面から装置内部
に向かって形成されたインクカートリッジ装填部13に
インクカートリッジ12が着脱可能に装填されるように
なっているので、外部から直接インクカートリッジ12
の着脱を行うことができ、インクカートリッジ12の交
換作業をより簡便に行うことが可能になる。
【0051】また、このような特定の一面方向(前面1
4a)からの操作を行うインクジェット記録装置の構成
としては、特に図3及び図4に示すように、メンテナン
スもしくは操作を行う特定の面(ここでは前面14a)
から見て、装置本体14の中央部から側方部を占める領
域に給紙カセット10,排紙トレイ11等の給排紙系1
4jを設け、前述の側方部と異なる他側方部(ここでは
右側方の端部)を占める領域に記録媒体を搬送するため
のメカ系や、記録ヘッド18及びキャリッジ19、特に
シリアル記録の場合には、それを操作させるキャリッジ
駆動系やキャップ手段や払拭手段を少なくとも備えたメ
ンテナンスユニット等の記録ブロック14gを配置する
ことが好ましい。このような構成とすることにより、装
置本体14の大幅な薄型化が可能になると共に、記録ブ
ロック14gの部分を他の形式のインクジェット記録装
置と併用することが可能となる。例えば、本実施の形態
で説明しているようなインクジェット記録装置中で搬送
される記録用紙がUターンして通紙されるようなUター
ンパス記録装置でも、記録用紙を直線的に通紙され、給
紙トレイと排紙トレイとが記録ブロック14gを挟んで
反対側に配置されるようなストレートパス記録装置で
も、どちららにもほぼ共通の構成の記録ブロックで対応
することができる。従って記録ブロック14gのモジュ
ール化が可能となり、インクジェット記録装置の生産性
が向上する。このことは、特に給紙カセット10内に後
述するピックアップ手段30や第1の搬送手段24等の
搬送系を設けることによって、更に容易となる。
【0052】ここで給排紙系14jと記録ブロック14
gとは厳密に平面で区切られている必要はなく、装置本
体14内で両者が混在している領域が存在しても構わな
い。また、本実施の形態では、記録ブロック14gの配
置を右側方部としたが、左側方部でも当然構わない。
【0053】次にヘッド駆動用の信号を駆動信号生成部
から記録ヘッド18に伝達するケーブル28は、記録用
紙Pの搬送とキャリッジ19の移動に支障がないように
配置されており、ヘッド中継基板29を介してキャリッ
ジ19の電気的接続部分(図示せず)に接続されてい
る。ケーブル28としては、フレキシブルプリントサー
キット等の可とう性を有する部材を用いることができ
る。
【0054】次に記録ヘッド18のメンテナンス系につ
いて説明する。
【0055】本実施の形態のインクジェット記録装置に
は、メンテナンスユニット40が設けられており、記録
ヘッド18のノズル面の清掃を行う払拭動作や記録ヘッ
ド18のノズル詰まりを抑制するキャッピング動作を行
うことができ、更に必要に応じて、記録ヘッド18のノ
ズルの吸引動作やキャップ部40a内に溜まったインク
の吸引動作、記録ヘッド18からのインクの予備吐出受
け等の機能を持たせることもできる。ここではメンテナ
ンスユニット40は上述のすべての機能を有する例を説
明する。この場合メンテナンスユニット40は、記録ヘ
ッド18に対向して設けられ、必要に応じて記録ヘッド
18の表面に接触(密着がより好ましい)してノズル表
面のインクの乾燥を抑制するとともに場合によってはポ
ンプ部40bと連動してインクを吸引するキャップ部4
0aと、記録ヘッド18からインクを吸引するポンプ部
40b,キャップ部40aとポンプ部40bとを流体接
合する流体接合部40cと、キャップ部40a及び払拭
部材40eの離接のための動力を発生させ、ギア列(図
示せず)を介してキャップ部40aへ伝達するモータ部
40dと、記録ヘッド18のノズル面(表面)に付着し
たインクやゴミ等を払拭する払拭部材40eとを備えて
いる。なお、モータ部40dはポンプ部40bの動力源
として用いることもできる。また、キャップ部40aの
内部には、必要に応じて、インク吸収体を設けても良
い。
【0056】次に記録媒体の搬送系について説明する。
【0057】搬送系は、給紙カセット10からの記録用
紙Pを1枚ずつピックアップするピックアップ手段3
0、ピックアップ手段30によりピックアップされた記
録用紙Pをやや下方に方向転換させつつ搬送する第1の
搬送手段24、第1の搬送手段24から送られてきた記
録用紙PをUターンさせながら搬送するUターン手段2
5、Uターン手段25で方向を略180度反転させて搬
送されてきた記録用紙Pを搬送する第2の搬送手段26
および記録の終了した記録用紙Pを排紙トレイ11上に
排出する排紙手段27とが、記録用紙Pの搬送方向に沿
って順次配置されることにより構成されており、記録用
紙Pが通過する搬送経路は点線Qで図示している。また
これらの搬送系を構成する各部材の可動部は、ラインフ
ィードモータ31からギア列(図示せず)を介して動力
が伝達されている。
【0058】ピックアップ手段30及び第1の搬送手段
24は、給紙カセット10の中に配設されており、給紙
カセット10の抜き差しに伴って、少なくともその一部
が外部に搬出可能に構成されている。特に好ましくは、
下側搬送手段24aを給紙カセット10内部に配設し、
ピックアップ手段30及び上側搬送手段24bは共に装
置本体側に配設することが、給紙カセット10近傍での
紙詰まり等の不具合が発生した際の処理作業が容易な操
作性の高いインクジェット記録装置とすることができ
る。特に記録用紙Pの搬送方向に対して角度(ここでは
ほぼ90度)を持たせて記録用紙Pの装置本体14内へ
の出し入れ(この場合は給紙カセット10の出し入れ)
を行う場合(換言すると、搬送方向と記録用紙Pの挿抜
方向が異なっている)には特に有効である。
【0059】そしてピックアップ手段30は給紙カセッ
ト10内に積み重ねられた記録用紙Pの一番上(A方
向)にある記録用紙の上面(ピックアップ面10b)に
少なくともピックアップ時には接触するように設けられ
ている。なお、ピックアップ手段30の構成としては半
月状のローラを用いても良いし、円形のローラを用いて
も良い。
【0060】第1の搬送手段24は上下に分離した複数
(ここでは2つ)の搬送ローラを備えている。特に紙の
後端がピックアップ手段30を通過するまでの間は、重
送防止のために、第1の搬送手段24の下側搬送手段2
4aは、静止または逆転する構成とすることが好まし
い。また下側搬送手段24aは分離作用を有する部材で
あれば、分離パッド等で構成しても良い。
【0061】このようにピックアップ手段30や第1の
搬送手段24等の搬送系を構成する部材の少なくとも一
部を給紙カセット10の中に配設したことにより、安定
した給紙・搬送動作を行うことができる。
【0062】Uターン手段25(記録媒体の搬送方向を
示すベクトルの主成分が反転するように記録媒体の搬送
方向を転換する方向転換手段)は、ここでは径の大きな
ローラ部材とその周囲に形成されたガイド部材(図示せ
ず)を有しており、Uターン手段25の下面(A方向の
底部)は、第1の搬送手段24における搬送経路(図中
の点線Q)よりもA方向下方に位置するように構成され
ている(逆に言えば、第1の搬送手段24における記録
媒体の搬送経路は、Uターン手段25の下面よりもA方
向上方に位置するように構成されている。)。
【0063】さらに好ましくは、第1の搬送手段24よ
りも下方に(さらに詳しくは第1の搬送手段24を構成
するローラやパッド等の構成部材の底部よりもA方向上
方に)存在するようにする。
【0064】Uターン手段25と第1の搬送手段24あ
るいはピックアップ手段30との位置関係をこのように
構成することにより、給紙カセット10(あるいは単な
る記録媒体を載置する領域)の存在によりその周囲に発
生したデッドスペースを効率よく用いることができると
共に、Uターン手段25の上面をよりA方向下方に位置
させることができるので、インクジェット記録装置の高
さをより低くすることができ、特にキャビネット内への
収納時に問題となる装置の小型化・薄型化を実現するこ
とができる。
【0065】また、ピックアップ手段30との関係にお
いては、A方向において、Uターン手段25の底部が、
ピックアップ手段30よりも下方にある。より詳細に
は、ピックアップ手段30が記録用紙Pをピックアップ
するピックアップ面10bよりもA方向の下方にUター
ン手段25の底部がある。また換言すれば、A方向にお
いて、ピックアップ手段30を構成するローラの底部が
Uターン手段25の底部よりも上方にあるとも言える。
このような構成とすることにより、先述の効果をより効
率よく得ることができる。
【0066】第2の搬送手段26は、記録用紙Pの搬送
精度を決めるメインローラで、回転精度を測定するエン
コーダを同軸上に有している。エンコーダは大きければ
大きいほど、スリット数を増加させることができるの
で、精度確保が容易である。またこのエンコーダは、イ
ンクカートリッジ12や記録用紙P(もしくは給紙カセ
ット10)の挿抜を容易にするため、装置本体前面14
aから見てC方向奥に配置されていることが、他の構成
要件との干渉等により、その形状が拘束され難くなり、
よりエンコーダを大きくすることができるので、好まし
い構成である。またエンコーダとメンテナンスユニット
40との間には、インクミストの付着等を抑制する板等
の部材を設けることが、検出精度の低下を抑制できるの
で好ましい。
【0067】排紙手段27は、搬送ローラと拍車ローラ
とを有しており、記録用紙Pの搬送方向に対して垂直な
向きに複数個(ここでは5個)の搬送ローラと拍車ロー
ラとの組み合わせが存在するローラ列が、記録用紙Pの
搬送方向に対して複数列(ここでは2列)存在してい
る。
【0068】なおここで搬送系を構成する各構成要件で
は搬送ローラや拍車ローラが使用されていたが、これら
の材質としては、搬送ローラは、ゴム、樹脂、セラミッ
ク、金属等の材料を用いることができ、ここでは主にゴ
ムのものを用いている。特に第2の搬送手段26のメイ
ンローラには、正確な搬送のために、セラミックや金属
溶射等のローラを用いることが好ましい。また拍車ロー
ラとしては、樹脂や金属等で形成されたものを用いるこ
とができる。このことは実施の形態2,3に示す搬送系
を構成する各搬送手段に共通に言えることである。
【0069】そして、このようなインクジェット記録装
置により、装置本体14の前面14aより装置本体の奥
行き方向(C方向)に装填された給紙カセット10から
記録用紙Pが1枚ずつピックアップ手段30によって取
り出されて、記録用紙Pの搬送が開始される。このとき
記録用紙Pの搬送方向は、装置本体14の幅方向(B方
向)であり、さらに詳細には、装置本体14の前面14
aに向かって側方(ここでは右側方)である。
【0070】このとき、記録用紙Pの挿抜方向(給紙カ
セット10の挿抜方向)と記録用紙Pの搬送方向とが異
なっている(換言すると角度を持っている(ここではほ
ぼ90度))ので、ピックアップ時の反作用の影響を受
け難くなり、記録用紙Pが斜行し難くなる。
【0071】ピックアップ手段30により搬送が開始さ
れた記録用紙Pは、第1の搬送手段24により更に側方
(ここでは右)に搬送される。このとき第1の搬送手段
24は記録用紙Pを水平面(BC面)に対して下向きの
ベクトルを与えるように配設されているので、記録用紙
Pはやや下方(ここでは右下向き)に向きを変えて搬送
される。なお、記録用紙Pの搬送方向は用紙ガイド等を
用いてした向きにしても良い。
【0072】第1の搬送手段24を通過した記録用紙P
は図2に示すように、給紙カセット10の端部10aに
支持されながら、Uターン手段25に導かれる。従って
ピックアップ手段30からUターン手段25までの搬送
経路において、記録用紙Pは全体としてA方向下向きの
ベクトルを持つように搬送されることになる。これによ
り装置内に存在するデッドスペースをより少なくするこ
とができ、装置の小型化・薄型化を実現することができ
る。
【0073】このUターン手段25により、記録用紙P
はUターンローラに沿うように搬送され、その進行方向
をほぼ180度変えることになる。即ち、装置本体14
の前面14aから見て側方(ここでは右)へ移動してい
たものが、Uターン手段25を通過した後は、装置本体
14の前面14aから見て反対側の側方(ここでは左)
へ移動することになる。
【0074】Uターン手段25を通過した記録用紙P
は、第2の搬送手段26により、更に側方(ここでは
左)に搬送され、記録ヘッド18との対向面へと導かれ
る。そして記録ヘッド18から吐出されるインクにより
所定の画像が記録された記録用紙Pは、その後排出手段
27により、排紙トレイ11上に排出される。記録が終
了した記録用紙Pは、装置前面から直接排紙トレイ11
にアクセスして取り出される。なお、ここでは図示して
いないが、第2の搬送手段26と排紙手段27との間の
記録用紙Pを挟んで記録ヘッド18と反対側には、プラ
テン等の記録用紙Pを支持する手段が設けてある。
【0075】次に搬送される記録用紙Pの前面14aに
対する端面位置について説明する。
【0076】図6(ここではわかりやすくするためにピ
ックアップ手段30と第1の搬送手段24の搬送系は記
載を省略している)に示すように、給紙カセット10内
の記録用紙Pの配置位置は、給紙カセット10の面10
c側(換言すれば、装置本体10の奥行き方向(C方
向)手前側)に設けられている基準位置(搬送方向に平
行に形成されている板部材)10dと、固定の壁部材1
0g、可動の仕切壁10e,10fとで囲まれた領域で
ある。即ち、どのようなサイズの記録用紙Pを装填する
場合でも、記録用紙Pの装置本体14の前面14a側の
端面は常に装置本体14の前面14aからほぼ同じ距離
に配置されることになる。
【0077】そして排紙トレイ11における記録済みの
記録用紙Pの排紙位置は、給紙カセット10内の記録用
紙Pの配置位置にほぼ連動するので、いかなるサイズの
記録用紙Pであっても、排紙トレイ11上の前面14a
側に排紙されることになる。
【0078】このようにどのようなサイズの記録用紙P
でも、排紙トレイ11において、その用紙端部が装置本
体14の前面14aからほぼ等距離となるので、排紙さ
れた記録用紙Pが取り出し易い、使い勝手の良いインク
ジェット記録装置を実現することができる。
【0079】このことは、特にキャリッジ19の走査方
向と給紙カセット10の抜き差し方向、更には排紙トレ
イ11からの記録済みの記録用紙Pの取り出し方向が、
それぞれ記録用紙Pの搬送方向と垂直に構成されている
本実施の形態のインクジェット記録装置で顕著である。
すなわち、記録用紙Pやインクカートリッジ12の出し
入れを行う前面14aにおけるインクジェット記録装置
の操作性を向上させることができる。
【0080】なお、本実施の形態では、基準位置10d
は給紙カセット内に設けられていたが、媒体供給部を給
紙カセット10ではなく、装置本体14に設けられた出
し入れ可能なトレイの場合にはそのトレイに、ただ装置
本体に設けられている開口部に直接記録媒体を挿抜する
場合には、装置本体の開口内にそれぞれ基準位置を設け
ても良い。
【0081】(実施の形態2)図7は本発明の実施の形
態2におけるインクジェット記録装置の外観を示す正面
斜視図で、実施の形態1に示す図1とは、左右が略対象
な形状となっている。図8は図7のインクジェット記録
装置における主要構成を示す平面図、図9は図7のイン
クジェット記録装置の主要構成を示す正面図、図10は
図7のインクジェット記録装置の主要構成を示す背面
図、図11は図7のインクジェット記録装置の主要構成
を示す左側面図、本実施の形態では、実施の形態1に示
した例と比べて、前面14aから見える範囲では、給紙
カセット10,排紙トレイ11,操作スイッチ15,イ
ンクカートリッジ装填部13,キャリッジ19の配置が
ほぼ左右反対になっており、記録用紙の搬送方向も実施
の形態1とはほぼ反対である。ここでは、実施の形態1
と異なる、装置本体14の内部構成及び動作について説
明する。なお実施の形態1と構成がほとんどかわらない
ものについては同一の符合を付して、説明を省略する。
【0082】本実施の形態における搬送系は、実施の形
態1と異なる点は、第1の搬送手段24から送られてき
た記録用紙Pを搬送する第2の搬送手段44と、第1の
搬送手段24から送られてきた記録用紙PをUターンさ
せながら搬送するUターン手段41(記録媒体の搬送方
向を示すベクトルの主成分が反転するように記録媒体の
搬送方向を転換する方向転換手段)と、Uターン手段4
1で方向を略180度反転させて搬送されてきた記録用
紙Pを搬送する第3の搬送手段42および記録の終了し
た記録用紙Pを排紙トレイ11上に排出する排出手段4
3である。
【0083】Uターン手段41は、実施の形態1に示す
Uターン手段25を構成するローラよりも径の小さな搬
送ローラと拍車ローラの組み合わせを複数個備えたロー
ラ列41a,41b,41c,41dによって構成され
ており、搬送ローラは搬送経路Qの外側に、拍車ローラ
は搬送経路Qの内側にそれぞれ配設されている。このよ
うに拍車ローラを搬送経路Qの内側に設けることによ
り、最小限の配置(すなわち、記録面への接触を最小限
にできる)で、記録面の汚れを防止しつつ確実に記録用
紙Pを搬送することができるので、記録品質の高いイン
クジェット記録装置を実現することができる。
【0084】また、これらのローラ列41a,41b,
41c,41dは図9,10から分かるように、記録ヘ
ッド18あるいは記録ヘッド18により記録媒体に記録
される領域またはキャリッジ19の走査領域の一部(も
しくはラインヘッドの場合にはヘッドユニットの一部)
を包み込むように(表現を変えると、取り囲むように)
配置されている。即ち、Uターン手段41のうち装置本
体14の高さ方向(A方向)においてもっとも下方に位
置するローラ列41aの搬送ローラは、記録ヘッド18
あるいは記録ヘッド18により記録媒体に記録される領
域またはキャリッジ19の走査領域(もしくはキャリッ
ジ19上で最も高さ方向に低い部材(ここでは記録ヘッ
ド18))よりも下方に配設され、Uターン手段41の
うちもっとも上方に位置するローラ列41aの搬送ロー
ラは、記録ヘッド18あるいは記録ヘッド18により記
録媒体に記録される領域またはキャリッジ19の走査領
域(もしくはキャリッジ19上で最も高さ方向に突出し
ている部材(ここではインクカートリッジ12もしくは
中継基板29))よりも上方に配設されている。従って
Uターン手段41で搬送される記録用紙Pの曲率半径を
最大限に大きくすることができ、厚紙の搬送時にも用紙
詰まり等の発生が少ない、信頼性の高いインクジェット
記録装置を実現することができる。
【0085】次に第3の搬送手段42はUターン手段4
1から送られてきた記録用紙Pを排出手段43に向けて
搬送する働きをもち、搬送ローラと拍車ローラとを有
し、記録用紙Pの搬送方向に対して垂直な向きに複数個
(ここでは5個)の搬送ローラと拍車ローラとの組み合
わせが存在するローラ列で構成されている。その搬送ロ
ーラの配置位置は、記録ヘッド18あるいは記録ヘッド
18により記録媒体に記録される領域またはキャリッジ
19(及びそれに搭載されている部材)においてに最も
A方向上方にある部材(ここではインクカートリッジ1
2もしくは中継基板29)よりもさらに上方に位置して
いる。
【0086】排出手段43は、搬送ローラ(金属ローラ
に樹脂コーティングしたものでも良い)と拍車ローラと
を有しており、記録用紙Pの搬送方向に対して垂直な向
きに複数個(ここでは5個)の搬送ローラと拍車ローラ
との組み合わせが存在するローラ列で構成されている。
その搬送ローラの配置位置は、装置本体14のA方向に
おいて、記録ヘッド18あるいは記録ヘッド18により
記録媒体に記録される領域またはキャリッジ19(及び
それに搭載されている部材)においてに最もA方向上方
にある部材(ここではインクカートリッジ12もしくは
中継基板29)よりもさらに上方に位置している。
【0087】このように排出手段43がキャリッジ19
上の部材よりもA方向上方に設けられていることによ
り、装置本体14の高さ方向Aにおいて、排紙位置の高
さをより高くすることができるので、積み重ねられる記
録済みの記録用紙Pの枚数をより多くできる。特に用紙
によっては、記録後の用紙の厚みは、記録前の1.2倍
〜3倍程度まで厚くなるので、この構成は特に有効であ
る。
【0088】なお、Uターン手段41,第3の搬送手段
42,排出手段43はそれぞれ搬送ローラと拍車ローラ
をそれぞれ複数個ずつ有するローラ列で構成されていた
が、これらは一本の搬送ローラと複数の拍車ローラとを
含む構成としても良い。
【0089】また第3の搬送手段42と排出手段43と
は、Uターン手段41の最後のローラ列41dからほぼ
直線状に並んで配設されているが、キャリッジ19の搬
送経路や主要なメカ部を取り囲むように搬送経路が形成
される限りにおいては、その位置は自由に変更すること
ができる。例えば第3の搬送手段42よりも排出手段4
3をA方向下方に配設することなどは十分に考えられる
ことである。
【0090】そして、このようなインクジェット記録装
置により、装置本体14の前面14aより装置本体の奥
行き方向(C方向)に装填された給紙カセット10から
記録用紙Pが1枚ずつピックアップ手段30によって取
り出されて、記録用紙Pの搬送が開始される。このとき
記録用紙Pの搬送方向は、装置本体14の幅方向(B方
向)であり、さらに詳細には、装置本体14の前面14
aに向かって側方(ここでは左側方)である。
【0091】ピックアップ手段30により搬送が開始さ
れた記録用紙Pは、第1の搬送手段24により更に側方
(ここでは左)に搬送される。実施の形態1では、第1
の搬送手段24は記録用紙Pを水平面(BC面)に対し
て下向きのベクトルを与えるように配設されているの
で、記録用紙Pはやや下方(ここでは右下向き)に向き
を変えて搬送していたが、本実施の形態ではそのままの
向きに真っ直ぐ搬送している。
【0092】第1の搬送手段24を通過した記録用紙P
は、第2の搬送手段44により更に先に搬送される。そ
して、第2の搬送手段44を通過した記録用紙Pは、記
録ヘッド18と対向する位置まで導かれ、記録ヘッド1
8から吐出されたインクにより画像が記録される。その
後記録用紙Pのうち所定の画像が記録された記録済みの
領域から順次Uターン手段41に導かれる。
【0093】このUターン手段41により、記録済みの
記録用紙Pはローラ列41a,41b,41c,41d
に沿うように搬送され、その進行方向をほぼ180度変
えられる。即ち、装置本体14の前面14aから見て側
方(ここでは左)へ移動していたものが、Uターン手段
41を通過した後は、装置本体14の前面14aから見
て反対側の側方(ここでは右)へ移動することになる。
【0094】このとき、記録用紙Pはキャリッジ19の
走査領域を取り囲むように通紙される。換言すれば、記
録用紙Pの搬送経路は、記録ヘッド18または記録ヘッ
ド18により記録用紙Pに記録が行われる領域を取り囲
むように設けてあることになる。しかもこの際記録用紙
Pにおけるインクが付着している記録面は、内側(キャ
リッジ19側)を向いていることになる。そしてこの記
録面はUターン手段41の内側(記録ヘッド18側ある
いはキャリッジ19側)に設けられている拍車ローラに
接する。これにより記録用紙Pの記録面に記録された画
像の搬送に伴う劣化を抑制することができる。
【0095】Uターン手段41を通過した記録用紙P
は、第3の搬送手段42により、更に側方(ここでは
右)に搬送され、その後排出手段43により、排紙トレ
イ11上に排出される。記録が終了した記録用紙Pは、
装置前面から直接排紙トレイ11にアクセスして取り出
される。なお、ここでは図示していないが、搬送系を構
成する搬送手段42,44やUターン手段41,排出手
段43の間には、用紙ガイドのような記録用紙Pを支持
する支持手段が設けてある。
【0096】以上示してきたように、記録ヘッド18に
よる記録が終了した部分から順次Uターン手段41に導
かれ、搬送方向を略180度変換するようにした(換言
すると、記録用紙は記録ヘッド18による記録が完了し
た後、Uターン手段41により搬送方向を転換する)こ
とにより、従来のUターン後に記録する場合に比べて、
記録ヘッド18から排紙トレイ11までの搬送経路に沿
った距離をより長くする(換言すれば、記録後の搬送経
路の距離を長くする)ことができるので、記録開始から
排紙トレイ11に到達するまでの時間をより長くするこ
とができる。このことは記録速度が高速になればなるほ
ど、記録面の汚れに対して有効であり、特に乾燥時間が
長い種類のインク(例えば顔料等)を用いる場合には有
効である。
【0097】さらに、記録面が排紙トレイ11上で下向
きとなるので、インクカートリッジ12の交換時に誤っ
てインクを落下させたとしても、記録面に汚れることは
ほとんどなく、記録面に異物が付着することを抑制する
ことができる。
【0098】また、記録ヘッド18または記録ヘッド1
8により記録用紙Pに記録が行われる領域あるいはキャ
リッジ19の走査領域が記録用紙Pの搬送経路により取
り囲まれていることにより、記録ヘッド18やキャリッ
ジ19上に搭載されている部品の発熱により記録用紙P
に吐出されたインクを乾き易くすることができる。しか
もこの際記録用紙Pにおけるインクが付着している記録
面は、内側(キャリッジ19側)を向いていることによ
り、記録後の搬送手段の接触を最小限に抑制することが
でき、記録品質の劣化を抑制することができるととも
に、キャリッジ19の走査に伴って発生する風がUター
ンから排紙までの多くの時間、記録用紙Pの記録面にあ
たるので、記録面におけるインクの乾燥を促進させるこ
とができる。
【0099】しかもこのような構成では、キャリッジ1
9やメンテナンスユニット40等のインクジェット記録
装置の主要メカ部分(記録ブロック)は、装置本体14
の高さ方向(A方向)において給紙カセット10と排紙
トレイ11(供給される記録媒体と排出される記録媒体
と考えることもできる)とに挟まれるように構成されて
いる。このような構成により、記録用紙Pの曲率半径を
最大限に大きくしつつ、装置本体の小型化・薄型化を実
現することができる。またこのことは、即ち、記録済み
の記録用紙Pが記録ヘッド18または記録ヘッド18に
より記録媒体に記録が行われる領域あるいはキャリッジ
19のA方向上方を通過することを意味している。した
がって、装置本体14の高さ方向Aにおいて、排紙の高
さをより高くすることができるので、積み重ねられる記
録済みの記録用紙Pの枚数をより多くできるとともに、
メカ部に付着しているグリース等の潤滑剤等が記録済み
の記録用紙Pに付着することを抑制でき、優れた記録品
質を長期間にわたって保持することができる。
【0100】さらに本実施の形態では、ピックアップ手
段30は記録用紙Pの記録面側をピックアップする。こ
のような構成により、分離部材にとしての機能を有する
第1の搬送手段24の下側搬送手段24aに接触する面
が記録面ではない側とすることができるので、記録面が
分離動作により損傷することを抑制できる。
【0101】また、Uターン手段41により、搬送方向
を大きく変換される前に、記録ヘッド18による記録が
行われるようにしたことにより、ピックアップ手段30
から記録ヘッド18の記録面までの距離を、Uターン後
記録していたものと比べて、より短くすることができ
る。このことは、記録の終了を起点に次の用紙をピック
アップする場合、前の用紙の後端と、新たにピックアッ
プされた用紙の前端との距離を短くすることができ、記
録効率を向上させ、複数枚の記録を行う際には、全体の
記録時間を短くすることができる。
【0102】(実施の形態3)図12は本発明の実施の
形態3おけるインクジェット記録装置の外観を示す正面
斜視図、図13は図12のインクジェット記録装置にお
ける主要構成を示す平面図、図14は図12のインクジ
ェット記録装置の主要構成を示す正面図、図15は図1
2のインクジェット記録装置の主要構成を示す背面図、
図16は図12のインクジェット記録装置の主要構成を
示す左側面図である。
【0103】本実施の形態では、実施の形態1,2に示
した例と比べて、記録媒体の搬送経路が異なっている。
ここでは本実施の形態に特有の装置本体14の内部構成
及び動作について説明する。なお実施の形態1,2と構
成がほとんどかわらないものについては同一の符合を付
して、説明を省略する。
【0104】まず、給紙カセット50の構成が実施の形
態1,2における給紙カセット10とは異なっている。
給紙カセット10ではピックアップ手段30及び第1の
搬送手段24を内部に形成されていたが、本実施の形態
の給紙カセット50では、これらの構成要素は内部には
形成されておらず、装置本体14側の固定部分に設けら
れている。なお、ピックアップ手段と第1の搬送手段以
外の給紙カセット50の構成は、図6に示す給紙カセッ
ト10のそれとほぼ同様であり、記録用紙Pの配置の考
え方も同様であるので、ここでは説明を省略する。なお
図番は10を50に読み替えるものとする。
【0105】ピックアップ手段51は、装置本体14側
の固定部分に設けられており、装置本体14内に装着さ
れた給紙カセット50に積層されている記録用紙Pのピ
ックアップ面50bに対向するように形成されている。
ピックアップ手段51の構成は、その配置が装置本体1
4側であると言うだけで、それ以外の構成は実施の形態
1,2におけるピックアップ手段30とほぼ同様であ
る。
【0106】第1のUターン手段52(記録媒体の搬送
方向を示すベクトルの主成分が反転するように記録媒体
の搬送方向を転換する第1の方向転換手段)は、実施の
形態2で示したUターン手段41と同様に、径の小さな
搬送ローラと拍車ローラの組み合わせを複数個備えたロ
ーラ列52a,52b,52cによって構成されてお
り、搬送ローラは搬送経路Qの外側に、拍車ローラは搬
送経路Qの内側にそれぞれ配設されている。なおこの段
階では、記録用紙Pに対する記録はまだ行われていない
ので、必ずしも拍車ローラを用いる必要はなく、搬送ロ
ーラ等でも構わない。
【0107】第1の搬送手段53は、実施の形態1にお
ける第2の搬送手段26と同様に、記録用紙Pの搬送精
度を決めるメインローラで、回転精度を測定するエンコ
ーダを同軸上に有している。
【0108】第2の搬送手段54は、記録ヘッド18に
よりインクが吐出された後の記録用紙Pを搬送するの
で、記録面側は拍車ローラで形成され、記録面と反対側
は搬送ローラで、それぞれ複数個を備えたローラ列が2
列構成されている。なお、後述するメカの共用に際して
はこの部分は排紙手段となるので、ローラ列を2列とし
たが、共用を考慮しない場合には1列であっても良い。
【0109】第2のUターン手段55(第1の方向転換
手段により搬送方向が転換された記録媒体の搬送方向を
示すベクトルの主成分が再度反転するように記録媒体の
搬送方向を転換する第2の方向転換手段)もまた、実施
の形態2で示したUターン手段41と同様に、径の小さ
な搬送ローラと拍車ローラの組み合わせを複数個備えた
ローラ列55a,55b,55cによって構成されてお
り、搬送ローラは搬送経路Qの外側に、拍車ローラは搬
送経路Qの内側にそれぞれ配設されている。ここではイ
ンクが吐出された記録用紙Pの記録面が内側(即ち拍車
ローラ側)を通るので、記録面を汚し難くすることがで
きる。また第2のUターン手段55の最後のローラ列5
5cは、排紙手段としての働きを有している。
【0110】次にこのような構成を有するインクジェッ
ト記録装置の搬送系の動作について説明する。
【0111】記録用紙Pがセットされた状態の給紙カセ
ット50のピックアップ面50bに対して、ピックアッ
プ手段51が接触して、記録用紙Pを1枚ピックアップ
して、記録用紙Pの搬送が開始される。このとき記録用
紙Pの搬送方向は、装置本体14の幅方向(B方向)で
あり、さらに詳細には、装置本体14の前面14aに向
かって側方(ここでは右側方)である。ピックアップさ
れた記録用紙Pは、装置本体14の前面14aから見て
側方(ここでは右方向)に進み、Uターン手段52のう
ち、もっともピックアップ手段51寄りに設けられてい
るローラ列52aへと導かれ、その後ローラ列52b,
52cを通過する。このときローラ列52cは記録用紙
Pを水平面(BC面)に対して下向きのベクトルを与え
るように配設されているので、記録用紙Pは進行方向を
180度以上変換されて、先程までとは反対の側方やや
下方(ここでは左下向き)に向きを変えて搬送され、途
中図示していない用紙ガイドに沿って進み、第1の搬送
手段53へと導かれる。そして、記録用紙Pは、第1の
搬送手段53により、略水平方向に方向を変えた後、記
録ヘッド18との対向面へと導かれる。そして記録ヘッ
ド18から吐出されるインクにより所定の画像が記録さ
れた記録用紙Pは、その後第2の搬送手段54により、
更に側方に導かれ、第2のUターン手段55のうち、最
も記録ヘッド18よりに形成されているローラ列55a
へと導かれる。その後ローラ列52b,52cを通過す
る際に、記録用紙Pは進行方向を略180度変換され
て、先程までとは反対の側方(右方向)、即ちピックア
ップ時の進行方向とほぼ同じ方向に向きを変えて搬送さ
れ、最後に排出手段の働きを兼ねるローラ列55cによ
り、排紙トレイ11上に排出される。記録が終了した記
録用紙Pは、装置前面14aから直接排紙トレイ11に
アクセスして取り出される。なお、ここでは図示してい
ないが、搬送系を構成する各部材間には記録媒体を案内
するガイド部材を設けることが好ましい。
【0112】次に本実施の形態に特有の構成上の特徴点
について説明する。
【0113】まず、第1のUターン手段52と第2のU
ターン手段55とを備えたことにより、装置本体14の
幅方向Bの長さを短くすることができるとともに搬送さ
れる記録用紙Pの曲率半径を大きくできるので、紙詰ま
りの発生を抑制することができる。
【0114】また本実施の形態では、第1のUターン手
段52と第2のUターン手段55とがそれぞれ、前面1
4aから見て、装置本体14の両端部近傍に配設されて
おり、中央付近に記録ヘッド18またはキャリッジ19
の走査領域等の記録ブロック14gが配設されている。
即ち、複数のUターン手段で、記録ヘッド18または記
録ヘッド18により記録媒体に記録が行われる領域ある
いはキャリッジ19の走査領域等を含む記録ブロック1
4gを水平方向(BC面内方向)において挟み込む(言
い換えれば、記録ヘッド18もしくは記録ブロック14
gが、第1のUターン手段52と第2のUターン手段5
5との間にある)ような構成を有している(もちろんメ
ンテナンスユニット40等を含んでも良い)。このよう
な構成とすることにより、第1のUターン手段52と第
2のUターン手段55の曲率半径をいずれも大きく取る
ことができるので、厚紙等の紙詰まりを起こし易い記録
用紙を通紙する際にも、紙詰まりの発生が非常に少な
い、信頼性の高いインクジェット記録装置とすることが
できる。
【0115】またこのとき、第1のUターン手段52の
曲率半径よりも第2のUターン手段55の曲率半径を大
きくすることにより、より慎重に搬送する必要があり、
紙詰まり等が発生した場合に周囲を未乾燥のインクで汚
してしまう可能性の高い記録後の記録用紙が通紙される
第2のUターン手段55での紙詰まりの発生をより少な
くすることができるので、インクジェット記録装置では
特に好ましい構成である。
【0116】さらに、第2のUターン手段55は給紙カ
セット10の上に配設されている。このような構成によ
り、装置本体14の幅方向Bを小さくすることができ、
キャビネット等の収納手段への収納に適したインクジェ
ット記録装置とすることができる。
【0117】さらに本実施の形態の記録ブロック14g
は給紙カセット50や両端部に形成されているUターン
手段52,55、及び排紙トレイ11を取り外して、独
立させてもインクジェット記録装置として機能するよう
に構成されている。この場合の搬送経路を図14中の実
線Rで示している。この実線Rを実現するためには、実
線Rに沿う用紙ガイドを用意しさえすればよい。また第
2の搬送手段54は、排出手段としての機能も持つよう
に、複数のローラ列を持つように構成されている。
【0118】そしてこの記録ブロック14gによるイン
クジェット記録装置は、実線Rに示す給紙側を装置の背
面して配置した場合には、背後から記録用紙を入れて、
前方に排出する形式のインクジェット記録装置として機
能する。
【0119】このように1つの記録ブロック14gを周
辺部材の組み合わせにより、前面操作形式のインクジェ
ット記録装置とすることも、パソコン接続用で一般的な
後ろから前に記録媒体を搬送する形式のインクジェット
記録装置とすることもできるので、記録ブロック14g
を形式の異なる複数種類のインクジェット記録装置で共
有化することができ、インクジェット記録装置のバリエ
ーションを容易に増やすことができると共に、製造コス
トの低減も可能になる。
【0120】また、装置本体14の高さ方向(A方向)
において、給紙カセット50と排紙トレイ11との間に
記録ブロック14gが配設されている(言い換えれば、
記録ヘッド18もしくは記録ブロック14gが、給紙カ
セット50と排紙トレイ11との間に挟まれている)。
このような配置とすることにより、装置本体14の外部
(前面14a)から抜き差しが必要な媒体供給部と媒体
排出部とインク供給体装填部を装置本体の高さ方向(A
方向)に重ねて配置することができるので、装置本体を
幅方向において小型化することができると共に、使用者
による記録用紙やインクカートリッジの抜き差し及び記
録済み用紙の取り出しを容易に行なうことができる操作
性の良好なインクジェット記録装置とすることができ
る。
【0121】また、記録ブロック14gは、装置本体1
4の中央部に存在することとなる。このような構成とす
ることにより、記録用紙Pの搬送をよりスムーズに行え
ると共に記録済みの記録用紙Pがインク交換時等に汚れ
てしまう可能性を低減することができる。
【0122】さらにこのときインクカートリッジ12を
抜き差しするインクカートリッジ装填部13よりも装置
本体14の高さ方向(A方向)上方に排紙トレイ11が
存在する(即ちキャリッジ19よりも、キャリッジ19
に載置された記録ヘッド18よりも、またインクカート
リッジ12よりも上に記録用紙Pが排紙される)ことに
より、記録が完了して排紙トレイ11上に排出されてい
る記録用紙上に、インクカートリッジ12を交換する際
に落下したインクが付着すると言った不具合の発生を抑
制することができる。
【0123】また、記録ヘッド18による記録が終了し
た部分から順次第2のUターン手段55に導かれ、搬送
方向を略180度変換するようにしたことにより、従来
のUターン後に記録する場合に比べて、従来のUターン
後に記録する場合に比べて、記録ヘッド18から排紙ト
レイ11までの搬送経路に沿った距離をより長くするこ
とができるので、記録開始から排紙トレイ11に到達す
るまでの時間をより長くすることができる。このことは
記録速度が高速になればなるほど、記録面の汚れに対し
て有効であり、特に乾燥時間が長い種類のインク(例え
ば顔料等)を用いる場合には有効である。さらに、記録
面が排紙トレイ11上で下向きとなるので、インクカー
トリッジ12の交換時に誤ってインクを落下させたとし
ても、記録面が汚れることはほとんどないし、記録面に
異物が付着することを抑制することができる。
【0124】(実施の形態4)図23は図1のインクジ
ェット記録装置における主要構成を示す平面図、図24
は図1のインクジェット記録装置の主要構成を示す正面
図、図25は図1のインクジェット記録装置の主要構成
を示す背面図、図26は図1のインクジェット記録装置
の主要構成を示す左側面図である。
【0125】本実施の形態4におけるインクジェット記
録装置の外観は、図1に示すものと同様であり、また装
置本体内部の構成も、メンテナンスユニットの配置が異
なる点以外は、ほぼ実施の形態1と同様であるので、同
じ図番を付し、メンテナンスユニット以外の説明を省略
する。
【0126】実施の形態1のメンテナンスユニット40
とは異なり、本実施の形態4ではメンテナンスユニット
400が、装置本体14の前面14a側に配設されてい
る。
【0127】即ち、装置本体14内を、背面14h側の
端部と前面14a側の端部との間を往復運動しているキ
ャリッジ19が、前面14a側にあるときに、メンテナ
ンスユニット40のキャップ部40aや払拭部材40e
等が必要に応じて記録ヘッド18に対向できるように配
設されている。
【0128】このような構成とすることにより、インク
カートリッジ12の交換を行なう領域と記録ヘッド18
のメンテナンスを行なう領域とが同じ装置本体14の前
面14a側の端部にあるので、別々の端部に設ける場合
と比べて、インクカートリッジ12を交換した直後に必
要な記録ヘッド18の回復動作を素早く行なうことがで
きる。
【0129】また本実施の形態のように、キャリッジ1
9の走査方向と、給紙カセット10の抜き差し方向(記
録用紙Pの媒体供給部に対する挿抜方向)が、いずれも
装置本体の奥行き方向(C方向)である場合、給紙カセ
ット10を抜き差しする装置本体14の前面14a側に
メンテナンスユニット40を配置すると、給紙カセット
10との空間的な干渉を回避する必要がある。
【0130】このようなキャリッジの走査方向と記録用
紙の抜き差し方向が同一方向であるインクジェット記録
装置に特有の問題を解決するために、記録用紙P(給紙
カセット10)が挿抜される空間と、キャップ部40a
や払拭部材40eと、がA方向において、少なくとも一
部重なるように構成されている。そしてさらにメンテナ
ンスユニット40のポンプ部40bやモータ部40d
と、記録用紙P(給紙カセット10)が挿抜される空間
と、がB方向において、少なくとも一部が重なるように
構成されている。
【0131】このような構成とすることにより、給紙カ
セット10とメンテナンスユニット40の空間的な干渉
を防止でき、かつ、装置本体14の大きさが大型化する
のを抑制することができる。特に装置の幅方向Bや高さ
方向Aに対する影響を最小限に抑制することができるの
で、キャビネット等の収納部材の限られた空間内に容易
に配置できる。省スペース性の良好なインクジェット記
録装置を実現することができる。
【0132】また、キャリッジ19に搭載されるインク
カートリッジ12を前面14aから着脱する際に、メン
テナンスユニット40のキャップ部40aを記録ヘッド
18の記録面に接触させておく、もしくは離間した状態
でも記録ヘッド18の鉛直下方に配置しておくことが、
インクカートリッジ12を交換する際に発生する記録ヘ
ッド18内部の圧力変動等により、記録ヘッド18のノ
ズルからインクが漏れ出した場合でも、下方に設けられ
ている給紙カセット10や記録用紙Pそのものがインク
に汚されることを抑制することができる。
【0133】
【発明の効果】以上のように本発明によると、記録済み
の記録媒体端部が装置本体の同一面からほぼ等距離とな
るので、排出された記録媒体が取り出し易い、使い勝手
の良いインクジェット記録装置を実現することができ
る。
【0134】また他の発明では、インク供給体の交換を
行なう領域と記録ヘッドのメンテナンスを行なう領域と
が同じ装置本体の所定の面側の端部にあるので、別々の
端部に設ける場合と比べて、インク供給体を交換した直
後に必要な記録ヘッドの回復動作を素早く行なうことが
できる。
【0135】更に他の発明では、装置の高さ方向におい
て、方向転換手段の底部が、ピックアップ手段よりも下
方にあるような構成としたことにより、装置本体内部に
あるデッドスペースを有効に活用しながら、装置本体の
小型化、特に高さ方向の薄型化を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインクジェット
記録装置の外観を示す正面斜視図
【図2】図1のインクジェット記録装置における主要構
成を示す平面図
【図3】図1のインクジェット記録装置の主要構成を示
す正面図
【図4】図1のインクジェット記録装置の主要構成を示
す背面図
【図5】図1のインクジェット記録装置の主要構成を示
す左側面図
【図6】本発明の実施の形態1におけるインクジェット
記録装置の排紙トレイにおける複数のサイズの記録媒体
の排紙位置を示す上面図
【図7】本発明の実施の形態2におけるインクジェット
記録装置の外観を示す正面斜視図
【図8】図7のインクジェット記録装置における主要構
成を示す平面図
【図9】図7のインクジェット記録装置の主要構成を示
す正面図
【図10】図7のインクジェット記録装置の主要構成を
示す背面図
【図11】図7のインクジェット記録装置の主要構成を
示す左側面図
【図12】本発明の実施の形態3おけるインクジェット
記録装置の外観を示す正面斜視図
【図13】図12のインクジェット記録装置における主
要構成を示す平面図
【図14】図12のインクジェット記録装置の主要構成
を示す正面図
【図15】図12のインクジェット記録装置の主要構成
を示す背面図
【図16】図12のインクジェット記録装置の主要構成
を示す左側面図
【図17】従来のインクジェットの構成を示す斜視図
【図18】従来のインクジェットの構成を示す斜視図
【図19】従来のインクジェットの構成を示す斜視図
【図20】従来のインクジェットの構成を示す斜視図
【図21】(a)本発明の実施の形態1におけるカバー
部材の構成を示す側面図 (b)本発明の実施の形態1におけるカバー部材の構成
を示す側面図
【図22】従来のインクジェットプリンタの搬送系を示
す側面図
【図23】図1のインクジェット記録装置における主要
構成を示す平面図
【図24】図1のインクジェット記録装置の主要構成を
示す正面図
【図25】図1のインクジェット記録装置の主要構成を
示す背面図
【図26】図1のインクジェット記録装置の主要構成を
示す左側面図
【符号の説明】
10 給紙カセット(媒体供給部) 10a 端部 10b ピックアップ面 10c 面 10d 基準位置 10e,10f 仕切板 10g 壁部材 11 排紙トレイ(媒体排出部) 12 インクカートリッジ(インク供給体) 13 インクカートリッジ装填部(インク供給体装填
部) 14 装置本体 14a 前面 14b 上面 14c 側面 14g 記録ブロック 14h 背面 14j 給排紙系 15 操作スイッチ(操作系) 16 カバー部材 18 記録ヘッド 19 キャリッジ 20 シャフト 21 キャリッジモータ 24 第1の搬送手段 24a 下部搬送手段 24b 上部搬送手段 25 Uターン手段 26 第2の搬送手段 27 排紙手段 28 ケーブル 29 ヘッド中継基板 30 ピックアップ手段 31 ラインフィードモータ 40 メンテナンスユニット 40a キャップ部 40b ポンプ部 40c 流体接合部 40d モータ部 40e 払拭部材 41 Uターン手段 41a,41b,41c,41d ローラ列 42 第3の搬送手段 43 排出手段 44 第2の搬送手段 50 給紙カセット 50b ピックアップ面 51 ピックアップ手段 52 第1のUターン手段 52a,52b,52c ローラ列 53 第1の搬送手段 54 第2の搬送手段 55 第2のUターン手段 55a,55b,55c ローラ列 P 記録用紙(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 一幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 牧 直史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石本 好宣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA23 EC12 EC35 HA28 HA29 HA34 2C059 AA02 2C061 AQ05 AS02 BB02 BB10 BB15 CD01 CD03 3F054 AA01 AC05 BA02 BC13 3F343 FA02 FB04 FC30 GA01 GB01 GC01 GD02 HA01 HA06 HA07 HA16 HB03 HC30

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体を供給する媒体供給部と、前記媒
    体供給部から記録媒体を搬送する搬送系と、前記搬送系
    により搬送されてきた記録済みの記録媒体が排出される
    媒体排出部と、インクを記録媒体に向かって吐出する記
    録ヘッドと、を備え、装置本体に対して記録媒体が挿抜
    される方向及び前記媒体排出部から記録済みの記録媒体
    が取り出される方向とが同一方向で、かつ、前記同一方
    向と前記搬送系における記録媒体の搬送方向とが異なる
    インクジェット記録装置であって、装置本体に対して記
    録媒体が挿抜される面及び前記媒体排出部から記録済み
    の記録媒体が取り出される面が同一面であって、前記媒
    体供給部における記録媒体の配置の基準位置を前記同一
    面側に設けたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】前記同一方向と前記搬送系における記録媒
    体の搬送方向とが直交することを特徴とする請求項1記
    載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記同一面に操作部が設けられていること
    を特徴とする請求項1,2に記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】前記記録ヘッドに供給されるインクを貯留
    するインク供給体と、装置本体の前記同一面に設けられ
    た開口から装置内部に向かって空間が形成されたインク
    供給体装填部と、を備え、前記インク供給体装填部に対
    してインク供給体が挿抜される方向が、前記同一方向で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1にイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】前記記録ヘッドが往復運動するキャリッジ
    に搭載され、前記キャリッジの往復運動方向が、前記同
    一方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】前記記録ヘッドに供給されるインクを貯留
    するインク供給体が、前記キャリッジに対して前記同一
    面から脱着可能であることを特徴とする請求項5に記載
    のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】インク供給体を脱着する際のキャリッジの
    位置が、キャリッジの走査領域の前記同一面側の端部で
    あることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット
    記録装置。
  8. 【請求項8】媒体供給部が、記録媒体を収納した状態で
    装置本体に対して挿抜可能に形成されており、前記媒体
    供給部の挿抜方向とキャリッジの往復運動方向とが同一
    方向であって、前記基準位置が内部に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか1記載のインク
    ジェット記録装置。
  9. 【請求項9】媒体供給部がカセットであることを特徴と
    する請求項8記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】カセット内に搬送系を構成する搬送部材
    を配設したことを特徴とする請求項9記載のインクジェ
    ット記録装置。
  11. 【請求項11】記録媒体を供給する媒体供給部と、前記
    媒体供給部から記録媒体を搬送する搬送系と、前記搬送
    系により搬送されてきた記録済みの記録媒体が排出され
    る媒体排出部と、インクを記録媒体に向かって吐出する
    記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載するキャリッジ
    と、前記キャリッジに対向する位置に設けられ、記録ヘ
    ッドのノズルの乾燥を抑制するキャップ手段と、記録ヘ
    ッドのノズル面を払拭する払拭部材を備えたメンテナン
    スユニットと、を備え、装置本体に対して記録媒体が挿
    抜される方向と前記媒体排出部から記録済みの記録媒体
    が取り出される方向及び前記キャリッジの往復運動方向
    とが同一方向で、かつ前記同一方向と前記搬送系におけ
    る記録媒体の搬送方向とが異なるインクジェット記録装
    置であって、前記媒体供給部に対して記録媒体が挿抜さ
    れる面及び前記媒体排出部から記録済みの記録媒体が取
    り出される面が同一面であって、前記メンテナンスユニ
    ットは、キャリッジの往復運動領域の前記同一面側の端
    部において、記録ヘッドと対向するように設けられてい
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】前記同一方向と前記搬送系における記録
    媒体の搬送方向とが直交することを特徴とする請求項1
    0記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】前記同一面に操作部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項10,11に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  14. 【請求項14】前記記録ヘッドに供給されるインクを貯
    留するインク供給体と、装置本体の前記同一面に設けら
    れた開口から装置内部に向かって空間が形成されたイン
    ク供給体装填部と、を備え、前記インク供給体装填部に
    対してインク供給体が挿抜される方向が、前記同一方向
    であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1
    にインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】インク供給体を挿抜する際に、前記メン
    テナンスユニットのキャップ部が前記記録ヘッドに対向
    していることを特徴とする請求項13に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  16. 【請求項16】記録媒体を供給する媒体供給部と、前記
    媒体供給部に載置された記録媒体をピックアップするピ
    ックアップ手段と前記ピックアップ手段によりピックア
    ップされた記録媒体の搬送方向を示すベクトルの主成分
    が反転するように記録媒体の搬送方向を転換する方向転
    換手段とを備え、前記媒体供給部から記録媒体を搬送す
    る搬送系と、前記搬送系により搬送されてきた記録済み
    の記録媒体が排出される媒体排出部と、インクを記録媒
    体に向かって吐出する記録ヘッドと、を備えたインクジ
    ェット記録装置であって、高さ方向において、前記方向
    転換手段の底部が、前記ピックアップ手段よりも下方に
    あることを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】ピックアップ手段が記録媒体をピックア
    ップするピックアップ面よりも装置高さ方向の下方に前
    記方向転換手段の底部があることを特徴とする請求項1
    5に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】ピックアップ手段がローラを備えてお
    り、装置高さ方向において、前記ローラの底部が前記方
    向転換手段の底部よりも上方にあることを特徴とする請
    求項15記載のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】記録媒体を供給する媒体供給部と、前記
    媒体供給部に載置された記録媒体をピックアップするピ
    ックアップ手段と前記ピックアップ手段によりピックア
    ップされた記録媒体を搬送する搬送手段と前記搬送手段
    から搬送されてきた記録媒体の搬送方向を示すベクトル
    の主成分が反転するように記録媒体の搬送方向を転換す
    る方向転換手段とを備え、前記媒体供給部から記録媒体
    を搬送する搬送系と、前記搬送系により搬送されてきた
    記録済みの記録媒体が排出される媒体排出部と、インク
    を記録媒体に向かって吐出する記録ヘッドと、を備えた
    インクジェット記録装置であって、装置高さ方向におい
    て、前記方向転換手段の底部が、前記搬送手段よりも下
    方にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】搬送手段がローラを備えており、装置高
    さ方向において、前記ローラの底部が前記方向転換手段
    の底部よりも上方にあることを特徴とする請求項18記
    載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】記録媒体を供給する媒体供給部と、前記
    媒体供給部に載置された記録媒体をピックアップするピ
    ックアップ手段と前記ピックアップ手段によりピックア
    ップされた記録媒体の搬送方向を示すベクトルの主成分
    が反転するように記録媒体の搬送方向を転換する方向転
    換手段とを備え、前記媒体供給部から記録媒体を搬送す
    る搬送系と、前記搬送系により搬送されてきた記録済み
    の記録媒体が排出される媒体排出部と、インクを記録媒
    体に向かって吐出する記録ヘッドと、を備えたインクジ
    ェット記録装置であって、前記方向転換手段に搬送され
    てくる記録媒体が、装置高さ方向下向きのベクトルを持
    っていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】装置本体に対して記録媒体が挿抜される
    方向及び前記媒体排出部から記録済みの記録媒体が取り
    出される方向とが同一方向で、かつ、前記同一方向と前
    記搬送系における記録媒体の搬送方向とが異なることを
    特徴とする請求項15〜20のいずれか1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  23. 【請求項23】装置本体に対して記録媒体が挿抜される
    面及び前記媒体排出部から記録済みの記録媒体が取り出
    される面が同一面であることを特徴とする請求項21に
    記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011140157A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Yazaki Corp 機器のプリンタ部構造
WO2020040205A1 (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 ブラザー工業株式会社 印刷装置

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