JP2003236958A - 強化繊維シート及びその製造方法 - Google Patents

強化繊維シート及びその製造方法

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JP2003236958A
JP2003236958A JP2002035920A JP2002035920A JP2003236958A JP 2003236958 A JP2003236958 A JP 2003236958A JP 2002035920 A JP2002035920 A JP 2002035920A JP 2002035920 A JP2002035920 A JP 2002035920A JP 2003236958 A JP2003236958 A JP 2003236958A
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reinforcing fiber
resin
sheet
fiber layer
weft
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JP2002035920A
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Makoto Saito
誠 斉藤
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Composite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化繊維の乱れを防止し、施工時の取扱い性
を改善することのできる強化繊維シート及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 強化繊維シート1は、樹脂透過性の支持
体2上に強化繊維を一方向に配列して強化繊維層3を形
成し、強化繊維層3の支持体2とは反対側に、強化繊維
層3の強化繊維配列方向に対して45°〜90°の角度
(α)で横糸4が所定間隔(H)にて配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ックにより橋梁や高架道路などを初めとする構築物の補
強をするに際し、糸の乱れをなくし、補強現場で施工性
良く補強を行なうことのできる強化繊維シート及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁や高架道路などの橋脚を繊維
強化プラスチックにより補強することが行なわれてい
る。本出願人は、特開平3−222734号公報、特開
平3−224901号公報などに記載されるように、補
強現場で施工性良く補強を行なうことができ且つ補強強
度も向上した構築物の補強のための強化繊維シートを提
案した。図7及び図8にこの強化繊維シートの概略を示
す。
【0003】つまり、強化繊維シート1は、接着剤層が
設けられた支持体2と、接着剤層を介して支持体2上に
一方向に配列して接着された強化繊維fからなる強化繊
維層3とを有する。又、この強化繊維シート1は、橋梁
や高架道路などの補強現場で強化繊維層3にマトリクス
樹脂を含浸させて、硬化させ、橋梁や高架道路などの補
強に使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この強化繊維シート1
上の強化繊維層3へのマトリクス樹脂の含浸は、シート
1を補強箇所周囲に貼り付ける前に行なうか、或は、補
強箇所の周囲にマトリクス樹脂を塗布し、その上からシ
ート1を貼り付けて押し付けることによりマトリクス樹
脂を強化繊維層に含浸させることが行なわれている。
【0005】また、よりマトリクス樹脂の強化繊維層へ
の含浸性を良くするために、強化繊維シート1の支持体
2を樹脂透過性とすることが好ましい。樹脂透過性とし
ては、図示するように、例えば、糸条、即ち、縦糸5及
び横糸6の間隔(通常、w1=w2)が1〜50mmと
される格子状のメッシュ状支持体を使用すれば、強化繊
維fを好適に保持し、取扱い性に優れていると共に、支
持体2側からのマトリクス樹脂の含浸性に優れ、従っ
て、補強現場での施工性が良い。
【0006】しかしながら、図7及び図8に示す上記構
成の強化繊維シート1は、次のような問題を有してい
る。
【0007】つまり、支持体2上の強化繊維層3は、例
えば、複数のフィラメントを集束剤にて集束した炭素繊
維(束)を多数積層することによって形成されるもので
あり、又、強化繊維層3の下層に位置した強化繊維fの
みが接着剤層を介して支持体2上に軽く接着されている
に過ぎず、繊維の目付け(単位面積当たりの繊維量)が
大きくなると、強化繊維fの乱れが発生し、施工上の取
扱い性の点で問題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、強化繊維の乱れ
を防止し、施工時の取扱い性を改善することのできる強
化繊維シート及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
強化繊維シート及びその製造方法にて達成される。要約
すれば、第1の本発明によれば、樹脂透過性の支持体上
に強化繊維を一方向に配列して強化繊維層を形成し、前
記強化繊維層の前記支持体とは反対側に、前記強化繊維
層の強化繊維配列方向に対して45°〜90°の角度で
横糸が所定間隔にて配置されたことを特徴とする強化繊
維シートが提供される。
【0010】本発明の一実施態様によれば、前記樹脂透
過性支持体は、前記支持体を構成するの糸条の糸間隔が
1〜50mmの格子状とされるメッシュ状支持体とさ
れ、糸条上に塗布された熱溶融樹脂により前記強化繊維
層に付着している。
【0011】他の実施態様によれば、前記横糸は、前記
強化繊維層の一面に5〜100mmの間隔にて配置さ
れ、前記横糸上に塗布された熱溶融樹脂により前記強化
繊維層に付着している。
【0012】本発明の他の実施態様によれば、前記横糸
は、伸縮性を有する糸条である。
【0013】第2の本発明によれば、上記構成の強化繊
維シートの製造方法において、熱溶融樹脂が塗布された
横糸が配置された第1離型シートと、第2離型シートと
を連続的に供給し、前記横糸と第2離型シートとの間
に、熱溶融樹脂が塗布された樹脂透過性支持体を連続的
に送給し、強化繊維を連続的に供給して形成される強化
繊維層を、前記横糸と前記樹脂透過性支持体との間に送
給し、前記第1離型シート、前記横糸、前記強化繊維
層、前記樹脂透過性支持体、及び、第2離型シートを加
熱圧着することによって、前記横糸、前記強化繊維層及
び前記樹脂透過性支持体が一体化した強化繊維シートを
形成し、その後、前記強化繊維シートから前記第1及び
第2離型シートを剥がし取る、ことを特徴とする強化繊
維シートの製造方法が提供される。
【0014】第3の本発明によれば、上記構成の強化繊
維シートの製造方法において、第1離型シートと、第2
離型シートとを連続的に供給し、前記第1離型シートと
前記第2離型シートとの間に、両端部から横糸が突出
し、且つ、熱溶融樹脂が塗布された樹脂透過性支持体を
連続的に送給し、強化繊維を連続的に供給して形成され
る強化繊維層を、前記第1離型シートと前記樹脂透過性
支持体との間に送給し、前記樹脂透過性支持体の横糸を
前記強化繊維層の、前記樹脂透過性支持体が位置する面
とは反対側の面に折り返し、前記第1離型シート、前記
折り返された横糸、前記強化繊維層、前記樹脂透過性支
持体、及び、第2離型シートを加熱圧着することによっ
て、前記折り返された横糸、前記強化繊維層及び前記樹
脂透過性支持体が一体化した強化繊維シートを形成し、
その後、前記強化繊維シートから前記第1及び第2離型
シートを剥がし取る、ことを特徴とする強化繊維シート
の製造方法が提供される。
【0015】第4の本発明によれば、上記構成の強化繊
維シートの製造方法において、第1離型シートと、第2
離型シートとを連続的に供給し、前記第1離型シートと
前記第2離型シートとの間に、熱溶融樹脂が塗布された
樹脂透過性支持体を連続的に送給し、強化繊維を連続的
に供給して形成される強化繊維層の上面に、エアージェ
ットによって、熱溶融樹脂が塗布された横糸を配置し、
前記横糸が配置された強化繊維層の反対側の下面が前記
樹脂透過性支持体と対面するようにして、前記強化繊維
層を前記第1離型シートと前記樹脂透過性支持体との間
に送給し、前記第1離型シート、前記横糸、前記強化繊
維層、前記樹脂透過性支持体、及び、第2離型シートを
加熱圧着することによって、前記横糸、前記強化繊維層
及び前記樹脂透過性支持体が一体化した強化繊維シート
を形成し、その後、前記強化繊維シートから前記第1及
び第2離型シートを剥がし取る、ことを特徴とする強化
繊維シートの製造方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る強化繊維シー
ト及びその製造方法を図面に則して更に詳しく説明す
る。
【0017】実施例1 図1は、本発明に係る強化繊維シートの一実施例の概略
構成を示す。
【0018】本発明の強化繊維シート1は、樹脂透過性
の支持体2の上に、強化繊維fを一方向に引き揃えて強
化繊維層3を形成し、強化繊維層3の上に、強化繊維f
の配列方向に対して45°〜90°の角度(α)にて横
糸4が配置された構成とされる。
【0019】強化繊維層3を形成する強化繊維fは、P
AN系或いはピッチ系炭素繊維、ガラス繊維、又は、ア
ラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサ
ゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステル
などの有機繊維、更には、鋼繊維などの金属繊維、など
を一種、又は、複数種混入して使用することができる。
又、強化繊維層の繊維目付は、任意に設定し得るが、例
えば100〜600g/m2とし得る。
【0020】本発明にて、樹脂透過性支持体2は、図2
(A)、(B)に示すように、糸条5、6から成る2軸
(図2(A))、或は、糸条5、6、7から成る3軸
(図2(B))のメッシュ状支持体とされ、各糸条間の
間隔(w1、w2、w3)は、1〜50mmとされる。
通常、各糸条間隔w1、w2、w3は、同じ間隔(L)
とされる。間隔(L=w1=w2=w3)が1mm未満
の場合には、支持体2側から効率よくマトリクス樹脂を
強化繊維層3へと一様に含浸させることが困難となり、
作業性が悪化する。又、間隔(L)が50mmを超える
と、強化繊維層3を支持体2に保持するのが困難とな
り、取扱性の点で問題が生じる。
【0021】メッシュ状支持体2を作製する糸条5、
6、7に使用される繊維としては、炭素繊維、ガラス繊
維などの無機繊維;ステンレススチールのような金属繊
維;ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、
ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、アクリル繊維などの
有機繊維;又は、木綿繊維、絹繊維などの天然繊維など
が好適に使用される。又、糸条の太さとしては、1〜1
00g/km程度の番手(テックス)のものが好まし
い。メッシュ状体2は、このような糸条を織成或は編成
して網状とするか、又は、織成或は編成することなく糸
条の交差部を熱溶融樹脂などからなる接着剤にて互いに
接合して網状とすることによって作製される。
【0022】メッシュ状支持体2にて強化繊維層3を保
持する方法としては、例えば、メッシュ状支持体2を構
成する糸条5、6、7の表面に低融点タイプの熱可塑性
樹脂、即ち、熱溶融樹脂を予め含浸させておき、メッシ
ュ状支持体2を強化繊維層3に積層して加熱加圧し、メ
ッシュ状支持体2の糸条5、6、7の部分を強化繊維層
3に溶着する方法などが採用し得る。
【0023】熱溶融樹脂としては、酢酸ビニル樹脂又は
その変性体、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ラテックス
樹脂などが挙げられる。
【0024】樹脂透過性支持体2としてクロスを使用し
た場合にも同様の方法にて、強化繊維層3を保持するこ
とができる。
【0025】本発明によれば、上述のように、強化繊維
層3の樹脂透過性支持体2が配置された側とは反対の側
の強化繊維層3の面に、横糸4が配置される。横糸4
は、強化繊維層3の面上に互いに距離H=5〜100m
mだけ離間して互いに平行に配置される。距離(H)が
5mm未満の場合には、強化繊維の拘束が強くなり、横
糸4側から効率よくマトリクス樹脂を強化繊維層3へと
一様に含浸させることが困難となり、作業性が悪化す
る。又、距離(H)が100mmを超えると、強化繊維
層3を横糸4に保持するのが困難となり、取扱性の点で
問題が生じる。
【0026】また、横糸4は、上述のように、強化繊維
層3を形成する強化繊維fの繊維方向に対して、角度
(α)が45°〜90°の範囲にて配置することができ
る。また、横糸4は、伸縮性を有していることが好まし
い。勿論、メッシュ状支持体もまた、伸縮性を有するよ
うに構成することができる。このように、伸縮性を持た
せることにより、強化繊維の拘束が緩和され、強化繊維
シートの樹脂含浸性、施工時の取扱い性が向上する。
【0027】横糸4は、上記メッシュ状支持体2を作製
する糸条5、6、7と同じ繊維を使用することができ
る。即ち、横糸4の繊維としては、炭素繊維、ガラス繊
維などの無機繊維;ステンレススチールのような金属繊
維;ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、
ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、アクリル繊維などの
有機繊維;又は、木綿繊維、絹繊維などの天然繊維など
が好適に使用される。又、糸条4の太さとしては、1〜
100g/km程度の番手(テックス)のものが好まし
い。
【0028】横糸4を強化繊維層3に配置する方法とし
ては、横糸4の表面に、上述と同様の低融点タイプの熱
可塑性樹脂、即ち、熱溶融樹脂を予め含浸させておき、
横糸4を強化繊維層3の片面に積層して加熱加圧し、横
糸4の部分を強化繊維層3に溶着する方法などが採用し
得る。
【0029】上述のように、強化繊維層3上に横糸4を
設けることにより、施工時に強化繊維層3の繊維が乱れ
るのを防止することができ、従って補強作業時の強化繊
維シート1の取扱が容易になり、作業性が一段と向上す
る。
【0030】実施例2 次に、実施例1で説明した図1に示す強化繊維シート1
の製造方法の一実施例を、図4を参照して説明する。
【0031】本実施例では、繊維強化層3は、強化繊維
fとして平均径7μm、収束本数12000本のPAN
系炭素繊維ストランドを用い、繊維目付300g/m2
にて配列した。メッシュ状支持体2は、縦糸5及び横糸
6としてガラス繊維(番手300d、打ち込み本数1本
/10mm)を用いた2軸メッシュ状、即ち、格子状の
支持体であった。2軸メッシュ状支持体2の糸条5、6
の間隔(L)は、10mmとした。
【0032】メッシュ状支持体2の縦糸5及び横糸6に
は、低融点タイプの熱可塑性樹脂を、含有量30重量%
の割合で含浸させたものであった。
【0033】横糸4は、離型紙とされる第1離型シート
11に間隔10mmで配列支持された状態にて、加熱加
圧ローラ13a、13bが設けられた加圧部13へと送
り込まれる。横糸4は、上記メッシュ状支持体3の糸条
5、6と同じものを使用し、又、横糸4には、低融点タ
イプの熱可塑性樹脂を、含有量30重量%の割合で含浸
させた。
【0034】一方、例えば、図2(A)に示す格子状と
される樹脂透過性支持体、即ち、メッシュ状支持体2
は、第2離型シート12と共に加熱加圧部13へと送給
される。
【0035】本実施例によると、強化繊維fが連続的に
供給され、一方向に配列されて強化繊維層3を形成し、
この強化繊維層3が連続して横糸4と支持体2との間に
送り込まれる。従って、強化繊維層3は、加熱加圧部1
3の加熱加圧ローラ13a、13bにて加熱加圧され、
更に加熱プレート14により加熱される。これにより、
強化繊維層3は、その一面に樹脂透過性支持体2が、ま
た、他面に横糸4が溶着され、強化繊維シート1が形成
される。
【0036】このようにして得られた強化繊維シート1
は、その後、第1及び第2離型シート11、12を離型
シート巻取りローラ15a、15bで剥離した後、シー
ト巻取りローラ16に巻き取られる。
【0037】実施例3 図3に本発明に係る強化繊維シート1の他の実施例を示
し、図4にこの実施例の強化繊維シート1の製造方法の
一実施例を示す。
【0038】本実施例によると、メッシュ状支持体2
は、図3に示すように、強化繊維層3の長手方向両端縁
部より横糸6aが突出した構成とされる。
【0039】つまり、図面上では強化繊維層3の下側の
面に設けられたメッシュ状支持体2は、強化繊維層3の
長手方向に直交する幅方向の寸法、即ち、横糸6aの幅
が、強化繊維層3の幅より大きくされ、従って、横糸6
は強化繊維層3の両端部より突出し、この突出端部6a
が、強化繊維層3の他側の面上、即ち、強化繊維層3の
上面へと折り返されて強化繊維層2の上面に接着され
る。
【0040】強化繊維層3の長手方向両端部に折り返さ
れるメッシュ状支持体2の横糸突出端部6aの大きさ
は、図3に示すように、強化繊維層3の長手方向に沿っ
て両端部に折り返された横糸突出端縁部6aの合計幅
(2W)が強化繊維層3の実質的に全幅に渡るようにす
る。強化繊維層3の上面に配置された横糸突出端部6a
は、強化繊維層3を形成する強化繊維fの繊維方向に対
する角度(α)が45°〜90°の範囲にて配置するこ
とができる。
【0041】次に、図5を参照して、本実施例に係る強
化繊維シート1の製造方法の一実施例を説明する。
【0042】実施例2の場合と同様に、メッシュ状支持
体とされる樹脂透過性支持体2は、第2離型シート12
と共に加熱加圧部13へと送給される。
【0043】本実施例によると、クリールスタンド(図
示せず)より強化繊維fが連続的に供給され一方向に配
列されて強化繊維層3を形成する。
【0044】この強化繊維層3は、横糸6の両端部6a
が幅方向に突出したメッシュ状支持体2と積層される。
横糸6の両端部6aはシート折り返し手段(図示せず)
により強化繊維層2の、前記支持体2が接着された面と
は反対側の面へと案内され、強化繊維層2に積層され
る。
【0045】本実施例では、実施例2と同様に、繊維強
化層3は、強化繊維fとして平均径7μm、収束本数1
2000本のPAN系炭素繊維ストランドを用い、繊維
目付300g/m2にて配列した。メッシュ状支持体3
は、縦糸5及び横糸6としてガラス繊維(番手300
d、打ち込み本数1本/10mm)を用いた2軸メッシ
ュ状支持体であった。2軸メッシュ状支持体の糸条の間
隔(L)は、10mmとした。
【0046】メッシュ状支持体2の縦糸5及び横糸6に
は、低融点タイプの熱可塑性樹脂を、含有量30重量%
の割合で含浸させたものであった。
【0047】従って、メッシュ状支持体2、強化繊維層
3、メッシュ状支持体2の両端部横糸6aとは加熱加圧
ローラ13a、13bにて加熱加圧されることにより、
メッシュ状支持体3の縦糸5及び横糸6の部分が強化繊
維層3の一面に、また、横糸6の突出端部6aが折り返
されて強化繊維層の他面に溶着する。
【0048】このようにして製造された強化繊維シート
は、先に説明した実施例1の強化繊維と同様の作用効果
を有している。
【0049】実施例4 図6に、図1に示す強化繊維シート1の製造方法の他の
実施例を示す。
【0050】本実施例にて横糸4は、エアジェット装置
17にて、連続的に供給される強化繊維が一方向に配列
されて形成された強化繊維層3の長手方向、即ち、一方
向に配列された繊維の軸線方向に直交して、強化繊維層
3の両端部或いは一方端部より強化繊維層3の上面に吹
き出されて、強化繊維層3の面上に配置される。横糸4
が上面に配置された強化繊維層3は、横糸4側に第1離
型シート11が位置するようにして、第1離型シート1
1と共に加熱加圧部13へと送給される。
【0051】一方、例えばメッシュ状支持体とされる樹
脂透過性支持体2は、実施例2の場合と同様に、第2離
型シート12と共に加熱加圧部13へと送給される。
【0052】従って、本実施例によると、強化繊維層3
は、加熱加圧部13にて、加熱加圧ローラ13a、13
bにて加圧され、更に加熱プレート16により加熱され
る。これにより、強化繊維層3は、一面に樹脂透過性支
持体2が、また、他面に横糸4が接着され、図1に示す
構成の強化繊維シート1が形成される。
【0053】このようにして得られた強化繊維シート1
は、その後、第1及び第2離型シート11、12を離型
紙巻取りローラ15a、15bで剥離した後、シート巻
取りローラ16に巻き取られる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る強化
繊維シートは、樹脂透過性の支持体上に強化繊維を一方
向に配列して強化繊維層を形成し、前記強化繊維層の前
記支持体とは反対側に、前記強化繊維層の強化繊維配列
方向に対して45°〜90°の角度で横糸が所定間隔に
て配置される構成とされるので、強化繊維の乱れを防止
し、施工時の取扱い性を改善することができる。
【0055】また、本発明の上記強化繊維シートの製造
方法は、上記構成の強化繊維を極めて効率よく製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強化繊維シートの一実施例を示す斜視
図である。
【図2】本発明の強化繊維シートに使用される樹脂透過
性支持体の実施例を示す正面図である。
【図3】本発明の強化繊維シートの他の実施例を示す斜
視図である。
【図4】図1の強化繊維シートの製造法の一実施例を示
す説明図である。
【図5】図3の強化繊維シートの製造法の一実施例を示
す説明図である。
【図6】図1の強化繊維シートの製造法の他の実施例を
示す説明図である。
【図7】従来の強化繊維シートの斜視図である。
【図8】図7に示す従来の強化繊維シートの分解斜視図
である。
【符号の説明】
1 強化繊維シート 2 樹脂透過性支持体 3 強化繊維層 4 横糸 5 縦糸 6 横糸 6a 横糸突出端部 11、12 離型シート 13 加熱加圧部 13a、13b 加熱加圧ローラ 14 加熱プレート 15a、15b 離型シート剥ぎ取りローラ 16 強化繊維シート巻き取りローラ
フロントページの続き Fターム(参考) 2D059 BB37 GG01 GG40 4F100 AB03 AB04 AD11 AG00 AK22G AK23 AK41 AK47 AK53G BA03 BA10A BA10C BA22 BA33 BA41 CB03 DC15A DC16A DG06B DG07A DG07C EC032 EJ182 EJ42A EJ91A GB07 GB90 JK01 JK08C JL01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂透過性の支持体上に強化繊維を一方
    向に配列して強化繊維層を形成し、前記強化繊維層の前
    記支持体とは反対側に、前記強化繊維層の強化繊維配列
    方向に対して45°〜90°の角度で横糸が所定間隔に
    て配置されたことを特徴とする強化繊維シート。
  2. 【請求項2】 前記樹脂透過性支持体は、前記支持体を
    構成するの糸条の糸間隔が1〜50mmの格子状とされ
    るメッシュ状支持体とされ、糸条上に塗布された熱溶融
    樹脂により前記強化繊維層に付着していることを特徴と
    する請求項1の強化繊維シート。
  3. 【請求項3】 前記横糸は、前記強化繊維層の一面に5
    〜100mmの間隔にて配置され、前記横糸上に塗布さ
    れた熱溶融樹脂により前記強化繊維層に付着しているこ
    とを特徴とする請求項2の強化繊維シート。
  4. 【請求項4】 前記横糸は、伸縮性を有する糸条である
    ことを特徴とする請求項3の強化繊維シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の強
    化繊維シートの製造方法において、 熱溶融樹脂が塗布された横糸が配置された第1離型シー
    トと、第2離型シートとを連続的に供給し、 前記横糸と第2離型シートとの間に、熱溶融樹脂が塗布
    された樹脂透過性支持体を連続的に送給し、 強化繊維を連続的に供給して形成される強化繊維層を、
    前記横糸と前記樹脂透過性支持体との間に送給し、 前記第1離型シート、前記横糸、前記強化繊維層、前記
    樹脂透過性支持体、及び、第2離型シートを加熱圧着す
    ることによって、前記横糸、前記強化繊維層及び前記樹
    脂透過性支持体が一体化した強化繊維シートを形成し、
    その後、 前記強化繊維シートから前記第1及び第2離型シートを
    剥がし取る、ことを特徴とする強化繊維シートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の強
    化繊維シートの製造方法において、 第1離型シートと、第2離型シートとを連続的に供給
    し、 前記第1離型シートと前記第2離型シートとの間に、両
    端部から横糸が突出し、且つ、熱溶融樹脂が塗布された
    樹脂透過性支持体を連続的に送給し、 強化繊維を連続的に供給して形成される強化繊維層を、
    前記第1離型シートと前記樹脂透過性支持体との間に送
    給し、 前記樹脂透過性支持体の横糸を前記強化繊維層の、前記
    樹脂透過性支持体が位置する面とは反対側の面に折り返
    し、 前記第1離型シート、前記折り返された横糸、前記強化
    繊維層、前記樹脂透過性支持体、及び、第2離型シート
    を加熱圧着することによって、前記折り返された横糸、
    前記強化繊維層及び前記樹脂透過性支持体が一体化した
    強化繊維シートを形成し、その後、 前記強化繊維シートから前記第1及び第2離型シートを
    剥がし取る、ことを特徴とする強化繊維シートの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の強
    化繊維シートの製造方法において、 第1離型シートと、第2離型シートとを連続的に供給
    し、 前記第1離型シートと前記第2離型シートとの間に、熱
    溶融樹脂が塗布された樹脂透過性支持体を連続的に送給
    し、 強化繊維を連続的に供給して形成される強化繊維層の上
    面に、エアージェットによって、熱溶融樹脂が塗布され
    た横糸を配置し、 前記横糸が配置された強化繊維層の反対側の下面が前記
    樹脂透過性支持体と対面するようにして、前記強化繊維
    層を前記第1離型シートと前記樹脂透過性支持体との間
    に送給し、 前記第1離型シート、前記横糸、前記強化繊維層、前記
    樹脂透過性支持体、及び、第2離型シートを加熱圧着す
    ることによって、前記横糸、前記強化繊維層及び前記樹
    脂透過性支持体が一体化した強化繊維シートを形成し、
    その後、 前記強化繊維シートから前記第1及び第2離型シートを
    剥がし取る、ことを特徴とする強化繊維シートの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005097882A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Nara Construction Co Ltd 増厚・剥落防止併用工法
WO2010150682A1 (ja) * 2009-06-22 2010-12-29 株式会社 豊田自動織機 補強部材及びその補強部材を用いた締結構造

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