JPH11158764A - 強化繊維シート - Google Patents

強化繊維シート

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JPH11158764A
JPH11158764A JP9325518A JP32551897A JPH11158764A JP H11158764 A JPH11158764 A JP H11158764A JP 9325518 A JP9325518 A JP 9325518A JP 32551897 A JP32551897 A JP 32551897A JP H11158764 A JPH11158764 A JP H11158764A
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JP
Japan
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reinforcing fiber
sheet
holding
yarn
yarns
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JP9325518A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
博 田中
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Nippon Resibon Corp
Original Assignee
Nippon Resibon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の強化繊維糸3が一方向に引き揃えられ且
つシート状に広がってなる強化繊維シートにおける強化
繊維糸の保持力を高めて、毛羽立ちを防止するととも
に、強化繊維糸のずれを防止する。 【解決手段】シート状強化繊維糸群2の表裏の各面に、
該強化繊維糸群を解けないように保持する保持用繊維糸
4,5が複数の強化繊維糸3に交差するように重ねて接
着されている。表裏の保持用繊維糸4,5は互いに異な
る方向に延びて上記強化繊維糸3に交差している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁や高架道路を
はじめとする各種構造物の補強に用いられる強化繊維シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】強化繊維シートは、複数の強化繊維糸が
一方向に引き揃えられ且つ平面的に広がるように繊維糸
方向と直交する横方向に配列されたものである。構造物
を補強する場合は、該構造物の補強すべき箇所にプライ
マーを塗布し、その上から当該強化繊維シートを貼り、
さらにその上からエポキシ樹脂等のマトリクス樹脂を塗
布してシートに含浸させ、ローラで加圧して気泡を除去
してから該樹脂を硬化させることになる。
【0003】このような強化繊維シートの一例が特開平
3−222734号公報に記載されている。それは、支
持体シートの上に多数の強化繊維糸を一方向に配列して
接着剤によって接着したものである。また、特開平8−
158665号公報には、偏平な強化繊維糸と縦方向補
助糸とを交互に配置したものをたて糸とし、横方向補助
糸をよこ糸として、すだれ織にした強化繊維シートが記
載されている。このシートの強化繊維糸と横方向補助糸
とは低融点ポリマーによって接着されている。また、特
開平9−57882号公報には、強化繊維糸をたて糸と
しホットメルト型接着剤によって処理した繊維糸をよこ
糸としてすだれ織にし、当該接着剤によって縦横の繊維
糸を接着してなる強化繊維シートが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、支持体シート
の上に多数の強化繊維糸を一方向に配列して接着してな
る強化繊維シートの場合、強化繊維糸列は支持体シート
によって解けないように保持されているが、支持体シー
トとは反対側の面は保持されていないため、取扱い時に
繊維糸の毛羽立ちを生じ易い。特に強化繊維糸に対して
事前に樹脂を含浸させていないドライタイプの場合にそ
の傾向が大きい。また、このような強化繊維シートは、
構造物に貼りマトリクス樹脂を塗布した後に脱泡のため
にローラによって加圧した際に強化繊維糸がずれ易くな
る。
【0005】また、強化繊維糸をたて糸として保持用の
よこ糸によってすだれ織にした強化繊維シートの場合、
よこ糸による強化繊維糸の保持力は高くなるが、すだれ
織のために製造装置が大掛かりになり生産性も低くな
る。また、強化繊維シートを積層して使用すると、上下
の強化繊維シートの表裏の同方向に延びた保持用繊維糸
同士が重なってマトリクス樹脂を横断したようになるこ
とがある。この保持用繊維糸の弾性率はマトリクス樹脂
よりも高いのが通常であるから、上記重なりによって弾
性率の変化した部分が線状に現れることになり、外力が
加わった際にその部分に応力が集中して破損し易くな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、一方
向に引き揃えられたシート状強化繊維糸群を保持するた
めの繊維糸を該強化繊維糸群の表裏両面に強化繊維糸と
交差するように重ねて接着することにより、強化繊維糸
群の保持力を簡単に確保することができるようにするも
のである。また、表裏の保持用繊維糸の方向を互い異な
るものとすることによって、強化繊維シートを積層して
使用する場合でも、保持用繊維糸同士の線状の重なりを
生じないようにするものである。
【0007】すなわち、この出願の発明は、強化繊維シ
ートに関するものであって、複数の強化繊維糸が一方向
に引き揃えられ且つその繊維糸方向と直交する横方向に
配列されてシート状に広がってなる強化繊維糸群を備
え、上記強化繊維糸群の表裏の各面に、該強化繊維糸群
を解けないように保持する保持用繊維糸が複数の強化繊
維糸に交差するように重ねて接着されていることを特徴
とする。
【0008】従って、この強化繊維シートの場合、シー
ト状強化繊維糸群の表裏の各面に強化繊維糸と交差する
保持用繊維糸が接着されているから、該強化繊維糸群の
保持力が高まり、その毛羽立ちが防止されるとともに、
ローラによって加圧した際に強化繊維糸がずれることを
避けることができる。また、上記保持用繊維糸はシート
状強化繊維糸群に対して重ねればよく、従って、当該強
化繊維シートの製作に織機は不要であるから、製造設備
の簡素化ないしは生産性の向上に有利になる。
【0009】上記表裏の保持用繊維糸は、互いに異なる
方向に延びて上記強化繊維糸に交差していることが好ま
しい。すなわち、このようにすれば、強化繊維シートを
積層して使用した場合でも、上下の強化繊維シートの表
裏の保持用繊維糸は必ず交差することになって線状の重
なりはなくなる、つまり、弾性率が変化した部分が線状
に現れることがなくなって、応力集中を軽減するうえで
有利になるからである。
【0010】上記強化繊維としては、カーボン繊維、芳
香族ポリアミド(アラミド)繊維、ガラス繊維などを用
いることができ、高弾性率の繊維であればその種類は問
わない。かかる強化繊維を集束してなる強化繊維糸の形
態は実質的に断面円形のものであっても、断面が偏平に
なったものであってもよい。保持用繊維としては、ビニ
ロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ア
クリル繊維、ナイロン繊維等を用いることができ、その
種類は問わない。また、表裏の保持用繊維の種類を異な
るものにすることもできる。強化繊維シートを施工する
際のマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド等を採用することができ、その種類は問わな
い。
【0011】
【発明の効果】このように本発明によれば、シート状強
化繊維糸群の表裏の各面に保持用繊維糸を複数の強化繊
維糸に交差するように重ねて接着したから、強化繊維糸
群の保持力を高めて毛羽立ちを防止することができ、ま
た、施工時の強化繊維糸のずれを避けることができて、
その取扱いが容易になるとともに、その製作も容易にな
る、という効果が得られる。
【0012】また、表裏の保持用繊維糸が互いに異なる
方向に延びているものによれば、弾性率が変化した部分
が線状に現れることを避け、外力が加わった際の応力集
中を軽減することができ、補強効果が高くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】<強化繊維シートの構造>図1に
本形態に係る強化繊維シート1が示されている。該強化
繊維シート1において、2は複数の偏平状強化繊維糸3
によって構成された強化繊維糸群であり、複数の偏平状
強化繊維糸3は、一方向に引き揃えられ且つ繊維糸方向
と直交する横方向(偏平な広がり方向)に配列されてシ
ート状に広がっている。そして、このシート状強化繊維
糸群2の表裏の各面に、複数の保持用繊維糸4,5が複
数の該強化繊維糸3に交差するように重ねられて接着さ
れており、この表裏の保持用繊維糸4,5によって強化
繊維糸群2が解けないように保持されている。さらに、
表裏の保持用繊維糸4,5は互いに異なる方向に延びて
上記強化繊維糸3に交差している。
【0014】偏平状強化繊維糸3は、直径数μmの強化
繊維を数百本乃至数千本集束してなるものであり、糸幅
は数mm乃至十数mm、厚みは糸幅の1/20以下にな
っている。保持用繊維糸4,5は、50〜700デニー
ル程度の細い糸によって形成されており、且つこの糸に
強化繊維糸3と接着するためのホットメルト型接着剤
(熱接着性樹脂)がコーティングされている。この樹脂
コート繊維糸4,5の直径は100〜300μmであ
る。上記表裏の各面における相隣る保持用繊維糸4,4
の間隔、保持用繊維糸5,5の間隔は、数mm乃至十数
mmである。
【0015】上記表裏の保持用繊維糸4,5は、図2に
も示すように、強化繊維糸方向Aに対して互いに逆方向
に斜めに延びている(シート状強化繊維糸群2を斜めに
横切っている)。また、強化繊維シート1の片面には剥
離紙6が貼られている。
【0016】<強化繊維シートの使用>構造物の補強す
べき箇所にプライマーを塗布し、その上から上記強化繊
維シート1を貼り、剥離紙6の上からローラによって強
化繊維糸方向に擦ってから、該剥離紙6を剥がす。そし
て、強化繊維シート1の上からマトリクス樹脂(常温硬
化型低粘度液状のエポキシ樹脂等)を塗布し、その上か
らローラで加圧することによって、該シート1にマトリ
クス樹脂を含浸させるとともに、内部の気泡を除去す
る。そして、このマトリクス樹脂をそのまま硬化させ
る。上記プライマーにはマトリクス樹脂と同じ樹脂を使
用する。補強度を高める場合には、上記強化繊維シート
1を複数枚重ねることになる。
【0017】従って、上記強化繊維シート1は、シート
状強化繊維糸群2の表裏の各面に保持用繊維糸4,5が
設けられているから、該強化繊維糸群2の保持力が高ま
り、その毛羽立ちが防止されるとともに、ローラによっ
て加圧した際に強化繊維糸3がずれることが避けられ
る。
【0018】また、複数の繊維強化シート1を積層した
場合、下層シートの表面側の保持用繊維糸4と上層シー
トの裏面側の保持用繊維糸5とが重なることになるが、
両者は互いに逆方向に斜めに延びているから、その重な
りは互いの交差点のみで生じ、線状の重なりは生じな
い。従って、マトリクス樹脂と保持用繊維糸4,5との
互いの弾性率が相違する場合でも、上下のシート状強化
繊維糸群2,2の間には弾性率が急変した場所が線状に
現れることはなく、外力が加わった際の応力集中を避け
ることができる。
【0019】<表裏の保持用繊維糸の他の態様>図3に
示す態様は、表面側の保持用繊維糸4が強化繊維糸方向
Aと直交するように延びている一方、裏面側の保持用繊
維糸5が左右にジグザグに折れ曲りながら強化繊維糸方
向Aに延びている。従って、この態様の場合も、複数の
強化繊維シートを積層したときには、上下のシートの保
持用繊維糸4,5は互いの交差点のみで重なることにな
り、線状の重なりは生じない。
【0020】図4に示す態様は、図2に示す態様と略同
様にシート状強化繊維糸群の表裏の各面に互いに逆方向
に斜めに延びる保持用繊維糸4,5が設けられたものに
おいて、さらに、裏面側の保持用繊維糸5に強化繊維糸
方向Aに延びる保持用繊維糸7が交差している場合であ
る。この場合、強化繊維糸方向Aに延びる保持用繊維糸
7はシート状強化繊維糸群の側に配置され、その上に保
持用繊維糸5が重なっている。強化繊維糸方向Aに延び
る保持用繊維糸7は、当該裏面側におけるシート状強化
繊維糸群の保持を強化する働きをするが、後述する加熱
加圧ローラによる加圧によってシート状強化繊維糸群に
埋没する。よって、複数の強化繊維シートを重ねて使用
する場合でも、上下のシート状強化繊維糸群の間に弾性
率の異なる部分を多く生ずることはない。
【0021】図5に示す態様は、図3に示す態様と略同
様にシート状強化繊維糸群の表面側に横方向に延びる保
持用繊維糸4が設けられ、裏面側にジグザグの保持用繊
維糸5が設けられたものにおいて、裏面側の保持用繊維
糸5に強化繊維糸方向Aに延びる保持用繊維糸7が交差
している場合である。この保持用繊維糸7もシート状強
化繊維糸群の側に配置され、その上にジグザグ保持用繊
維糸5が重なっている。この場合も保持用繊維糸7はシ
ート状強化繊維糸群に埋没し、上下のシート上記強化繊
維糸群の間に弾性率が変化した部分を多くつくることは
ない。
【0022】<強化繊維シートの製法>図6に上記強化
繊維シート1を製造するための装置の全体構成が示され
ている。同図において、11,12は上下に相対して配
置された前側の加熱加圧ローラ、13,14は同じく上
下に相対して配置された後側加熱加圧ローラであり、シ
ート状強化繊維糸群2は、この前後の加熱加圧ローラ1
1,12及び13,14の各々の間に通されるものであ
る。
【0023】前側加熱加圧ローラ11,12の手前には
シート状強化繊維糸群2の表裏に保持用繊維糸4,5を
供給する糸供給装置15,16が設けられ、前側加熱加
圧ローラ11,12の各々の上下には該加熱加圧ローラ
11,12の手前側でシート状強化繊維糸群2の表裏に
剥離紙6,6を供給する剥離紙供給ローラ17,18が
設けられている。後側加熱加圧ローラ13の上方にはシ
ート状強化繊維糸群2の表面側に供給された剥離紙6を
巻き取る剥離紙巻取ローラ19が設けられ、さらに、後
側加熱加圧ローラ13,14の先方には最終的に得られ
る強化繊維シート1を巻き取るシート巻取ローラ20が
設けられている。
【0024】従って、シート状強化繊維糸群2は、供給
装置(図示省略)によってその繊維糸方向に供給され、
前側加熱加圧ローラ11,12の手前で糸供給装置1
5,16から表裏に保持用繊維糸4,5の供給を受け、
さらに剥離紙供給ローラ17,18から保持用繊維糸
4,5の上に剥離紙6,6の供給を受ける。そして、こ
のシート状強化繊維糸群2と保持用繊維糸4,5と剥離
紙6,6とが重なった状態で前側加熱加圧ローラ11,
12の間に供給され、さらに後側加熱加圧ローラ16,
17間に供給されて、加熱加圧されることによって、保
持用繊維糸4,5のホットメルト型接着剤が溶融し、該
接着剤によってシート状強化繊維糸群2と保持用繊維糸
4,5とが接着する。シート状強化繊維糸群2の表面側
の剥離紙6は後側加熱加圧ローラ13,14を通過した
後に剥離紙巻取ローラ19に巻き取られ、強化繊維シー
ト1が裏面側の剥離紙6と共にシート巻取ローラ20に
巻き取られることになる。
【0025】図7以下には保持用繊維糸供給装置の具体
例に示されている。図7に示す糸供給装置において、2
1はホットメルト型接着剤がコーティングされた保持用
繊維糸4を巻いたホビン、22,23は前側加熱加圧ロ
ーラ11の手前に左右に間隔をおいて配置された糸ガイ
ドである。ホビン21より繰り出される保持用繊維糸4
は左右の糸ガイド22,23に通されて前側加熱加圧ロ
ーラ11の手前側でシート状強化繊維糸群2をその上方
位置で横切るように左右に張られる。糸ガイド22,2
3は下方に開口した二股状の金具によって形成されてお
り、支柱24に支持されている。
【0026】糸ガイド22,23の手前側には棒状のフ
ィーダガイド25がシート状強化繊維糸群2をその上方
位置で左右に横切るように設けられており、このフィー
ダガイド25にホビン21から繰り出される保持用繊維
糸4を上記糸ガイド22,23に通すように左右に往復
動するフィーダ26が支持されている。後側加熱加圧ロ
ーラ(図示省略)とシート巻取ローラ20との間には、
シート状強化繊維糸群2の両側に飛び出た保持用繊維糸
4の耳を切断するカッター27,27が配置されてい
る。
【0027】従って、保持用繊維糸4をシート状強化繊
維糸群2の上に供給するには、シート巻取ローラ20を
回転駆動することによってシート状強化繊維糸群2を繊
維糸方向に移動させながら、フィーダ26を一方へ移動
させることになる。これにより、保持用繊維糸4は、シ
ート状強化繊維糸群2の上に既に載っている部分が前側
加熱加圧ローラ11の下に挟み込まれて引き下げられる
ことよって糸ガイド22,23から離脱し、シート状強
化繊維群2の上にこれを横切るように載り、加熱加圧ロ
ーラ11の下に挟み込まれていく。
【0028】次にフィーダ26を他方へ移動させると、
保持用繊維糸4はシート状強化繊維糸群2の外側で折り
返されて糸ガイド22,23に張られ、先の場合と同様
に該ガイド22,23から離脱してシート状強化繊維糸
群2の上に載る。
【0029】以上の繰り返しによって、保持用繊維糸4
はシート状強化繊維糸群2の上に交互に折り返しながら
これを横切るように載り、加熱加圧されてシート状強化
繊維糸群2に接着する。そして、カッター27,27に
よって耳が切断されてシート巻取ローラ20に巻き取ら
れることになる。
【0030】図8に示す糸供給装置は、糸ガイド31が
前側加熱加圧ローラ11の両側に該ローラ11と同軸で
同期して回転するように設けられた歯車によって構成さ
れたものであり、他の構成は図7のものと同じである。
すなわち、保持用繊維糸4は、フィーダ26の往復動に
よって、回転する左右の歯車状糸ガイド31,31の左
右に相対する歯に順次掛けられていって、該ガイド3
1,31に交互に折り返した状態に張設されていくもの
である。そして、この糸ガイド31,31が回転してそ
の下側に移動した保持用繊維糸4が該ガイド31,31
から離脱してシート状強化繊維糸群2の上に交互に折り
返した状態に載ることになる。
【0031】図9に示す糸供給装置は、保持用繊維糸4
をシート状強化繊維糸群2の上にこれを斜めに横切るよ
うに供給するものである。同図において、41,42は
前側加熱加圧ローラ11の両端部と剥離紙供給ローラ1
7の両端部とに巻き掛けられた左右のピン付きベルトで
あり、これはベルト本体の外周にピンが一定間隔をおい
て全周にわたり突設されたものである。フィーダガイド
43は、先の糸供給装置とは違って、ピン付きベルト4
1,42の手前側を斜め下方へ傾斜した状態に配置され
ている。
【0032】従って、この糸供給装置の場合、保持用繊
維糸4は、左右のピン付きガイド41,42の高さが異
なるピンに交互に掛けられることによって、斜めに交互
に折り返した状態になってシート状強化繊維糸群2の上
に供給されることになる。
【0033】図10に示す糸供給装置は、シート状強化
繊維糸群2の上に複数本の保持用繊維糸5をジグザグに
供給するためのものであり、また、保持用繊維糸をシー
ト状強化繊維糸群2の繊維糸方向に供給するためにも使
用できるものである。
【0034】すなわち、同図において、51は保持用繊
維糸5を巻いたホビン、52は前側加熱加圧ローラ11
の手前側に設けられた糸ガイドである。この糸ガイド5
2は、各ホビン51から繰り出される保持用繊維糸5を
通す複数の通し環53を左右に間隔をおいて備えてい
て、駆動手段(図示省略)によって左右に所定ストロー
ク(シート状強化繊維糸群2の幅よりも小さく強化繊維
糸の配列ピッチよりも大きいストローク)で往復動され
るものである。
【0035】従って、シート状強化繊維糸群2を走行さ
せながら、糸ガイド52を左右に繰り返し往復動させる
と、複数本の保持用繊維糸5がそれぞれジグザグ模様を
描きながらシート状強化繊維糸群2の上に載り、加熱加
圧ローラ11の下に挟み込まれていくことになる。ま
た、糸ガイド52を定位置に保持すれば、図4及び図5
に示す強化繊維糸方向Aに延びる保持用繊維糸7を形成
することができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る強化繊維シートの一部を示す斜視
図。
【図2】上記強化繊維シートの表裏の保持用繊維糸の配
向(同図の(a)が表側、(b)が裏面側)を示す平面
図。
【図3】表裏の保持用繊維糸の配向に関する他の例(同
図の(a)が表側、(b)が裏面側)を示す平面図。
【図4】表裏の保持用繊維糸の配向に関するさらに他の
例(同図の(a)が表側、(b)が裏面側)を示す平面
図。
【図5】表裏の保持用繊維糸の配向に関するさらに他の
例(同図の(a)が表側、(b)が裏面側)を示す平面
図。
【図6】本発明に係る強化繊維シートの製造装置を示す
側面図。
【図7】上記装置における保持用繊維糸供給装置の一例
を示す斜視図。
【図8】上記装置における保持用繊維糸供給装置の他の
例を示す斜視図。
【図9】上記装置における保持用繊維糸供給装置のさら
に他の例を示す斜視図。
【図10】上記装置における保持用繊維糸供給装置のさ
らに他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 強化繊維シート 2 シート状強化繊維糸群 3 強化繊維糸 4,5,7 保持用繊維糸 6 剥離紙 11,12 前側加熱加圧ローラ 13,14 後側加熱加圧ローラ 15,16 保持用繊維糸供給装置 17,18 剥離紙供給ローラ 19 剥離紙巻取ローラ 20 シート巻取ローラ 21,51 保持用繊維糸ホビン 22,23 糸ガイド 24 支柱 25 フィーダガイド 26 フィーダ 27 カッター 31,52 糸ガイド 41,42 ピン付きベルト 43 フィーダガイド 52 糸ガイド 53 糸通し環
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の強化繊維糸が一方向に引き揃えら
    れ且つその繊維糸方向と直交する横方向に配列されてシ
    ート状に広がってなる強化繊維糸群を備え、 上記強化繊維糸群の表裏の各面に、該強化繊維糸群を解
    けないように保持する保持用繊維糸が複数の強化繊維糸
    に交差するように重ねて接着されていることを特徴とす
    る強化繊維シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている強化繊維シー
    トにおいて、 上記表裏の保持用繊維糸は、互いに異なる方向に延びて
    上記強化繊維糸に交差していることを特徴とする強化繊
    維シート。
JP9325518A 1997-11-27 1997-11-27 強化繊維シート Withdrawn JPH11158764A (ja)

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