JP2003236930A - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルム

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JP2003236930A JP2002037314A JP2002037314A JP2003236930A JP 2003236930 A JP2003236930 A JP 2003236930A JP 2002037314 A JP2002037314 A JP 2002037314A JP 2002037314 A JP2002037314 A JP 2002037314A JP 2003236930 A JP2003236930 A JP 2003236930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷や加工を施さなくとも光線カット性を有
する熱収縮性ポリエステル系フィルムを提供することに
ある。 【解決手段】 フィルムの全光線透過率が40%以下で
あり、且つヘーズが90%以上である熱収縮性ポリエス
テル系フィルム。好ましくは、フィルムの90℃での主
収縮方向の収縮応力の最大値が15MPa以下であるこ
とを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、熱収縮性ポリエス
テル系フィルムに関し、さらに詳しくは、光線カット性
を有する熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するもの
である。
【0002】
【従来技術】最近、容器の内容物の紫外線からの保護を
目的として収縮ラベルを使用するケースが増えている。
従来はポリ塩化ビニルの紫外線カットタイプ収縮フィル
ムが用いられてきたが、他素材の紫外線カットタイプの
要求が強まっている。具体的なカット性は内容物によっ
て異なるが、食品・飲料の場合、長波長領域の紫外線で
ある360nm〜400nmの波長で内容物の変質や着色等
が起こるため長波長領域、特に380nm及び400nmの
カット性が重要である。しかしながら、従来の熱収縮性
ポリエステル系フィルムでは上記の長波長領域の紫外線
をカットするものはなかった。
【0003】このようなラベルとしては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン等からなる熱収縮性フィルムが主とし
て用いられてきたが(特開平11−188817号
等)、ポリ塩化ビニルについては、近年、廃棄時に焼却
する際の塩素系ガス発生が問題となり、又ポリスチレン
については印刷が困難である等の問題があり、最近は熱
収縮性ポリエステル系フィルムの利用が注目を集めてい
る。
【0004】また、従来、これらの熱収縮性フィルムを
使用する場合は、通常ラベルの内側に図柄印刷した後に
白色印刷を施している。印刷インキの厚みは通常3μm
程度であり光線遮断をするには充分で無かった。さら
に、白色印刷を2回実施する方法で光線遮断を試みてい
るが、品質要因(インキの厚みによる収縮特性の変化
等)や納期及びコスト的にも不利であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、印刷
や加工を施さなくとも光線カット性を有する熱収縮性ポ
リエステル系フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来技
術の問題点を解消すべく鋭意研究した結果、熱収縮性ポ
リエステル系フィルムの全光線透過率、ヘーズを特定範
囲とすることによって、目的が達成できることを見出
し、これに基づき本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、主にポリエステル樹脂か
らなるフィルムであって、フィルムの全光線透過率が4
0%以下であり、且つヘーズが90%以上であることを
特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムに係るもの
である。
【0008】あるいは、主にポリエステル樹脂からなる
フィルムであって、フィルムの90℃での主収縮方向の
収縮応力の最大値が15MPa以下であることを特徴と
する熱収縮性ポリエステル系フィルムに係るものであ
る。
【0009】あるいは、主にポリエステル樹脂からなる
フィルムであって、溶剤接着性に優れることを特徴とす
る熱収縮性ポリエステル系フィルムに係るものである。
【0010】この場合において、酸化チタンを添加して
いる層が少なくとも1つあることが好適である。さらに
また、この場合において、前記酸化チタンの含有量が、
フィルム換算で0.1〜20.0重量%の範囲であるこ
とが好適である。
【0011】またこの場合において、ポリスチレン系樹
脂を添加している層が少なくとも1つあることが好適で
ある。さらにまた、この場合において、前記ポリスチレ
ン系樹脂の含有量が、フィルム換算で1.0〜20.0
重量%の範囲であることが好適である。
【0012】さらにまた、この場合において、温湯収縮
率が、主収縮方向において処理温度95℃・処理時間1
0秒で50%以上であり、主収縮方向と直交する方向に
おいて10%以下であることが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の熱収縮性ポリエステル系
フィルムは、フィルムの全光線透過率が40%以下であ
り、且つヘーズが90%以上であることを特徴とし、そ
のことにより上記目標が達成される。
【0014】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
は、実質的にポリエステル樹脂又はポリエステル樹脂及
び後記酸化チタン、ポリスチレン樹脂からなっている。
ポリエステル樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分
とジオール成分とを構成成分とするポリエステルと、ポ
リエステル系エラストマーとを含有するポリエステル組
成物から好ましく使用できる。該ポリエステル樹脂組成
物において、ポリエステルとポリエステル系エラストマ
ーとの配合割合は、両者合計量に対して、通常、前者が
50〜98重量%程度、特に70〜95重量%で、後者
が2〜50重量%程度、特に5〜30重量%程度である
のが好適である。
【0015】上記ポリエステルを構成するジカルボン酸
成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、
セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン
酸等の公知ジカルボン酸の1種又は2種以上を使用すれ
ば良い。また、ジオール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、テトラメチレングリコールエチレンオキサイド付
加物等の公知のジオールの1種又は2種以上を使用すれ
ば良い。
【0016】また、上記ポリエステル系エラストマー
は、例えば、高融点結晶性ポリエステルセグメント(T
m200℃以上)と分子量400以上好ましくは400
〜800の低融点軟質重合体セグメント(Tm80℃以
下)からなるポリエステル系ブロック共重合体であり、
ポリ−ε−カプロラクトン等のポリラクトンを低融点軟
質重合体セグメントに用いたポリエステル系エラストマ
ーが、特に好ましい。
【0017】本発明フィルム特定の全光線透過率、ヘー
ズを達成して、フィルムに光線カット性を付与するため
には、例えば、フィルム中に、無機滑剤、有機滑剤等の
微粒子をフィルム重量に対して0.1〜20重量%、好
ましくは0.5〜10重量%含有させることが、好適で
ある。該微粒子の含有量が0.1重量%未満の場合は、
光線カット性を得ることが困難な傾向にあり、一方20
重量%を超えるとフィルム強度が低下して製膜が困難に
なる傾向にある。
【0018】微粒子は、ポリエステル重合前に添加して
も良いが、通常は、ポリエステル重合後に添加される。
微粒子として添加される無機滑剤としては、例えば、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テフタ
ル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン
酸カルシウム、カーボンブラック等の公知の不活性粒
子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高融点
有機化合物、架橋ポリマー及びポリエステル合成時に使
用する金属化合物触媒、例えばアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物などによってポリエステル製造時
に、ポリマー内部に形成される内部粒子であることがで
きる。
【0019】フィルム中に含まれる該微粒子の平均粒径
は、通常、0.001〜3.5μmの範囲である。ここ
で、微粒子の平均粒径は、コールターカウンター法によ
り、測定したものである。本発明のポリエステルの極限
粘度は好ましくは0.50以上、更に好ましくは0.6
0以上、特に好ましくは0.65以上である。ポリエス
テルの極限粘度が0.50未満であると結晶性が高くな
り、十分な収縮率が得られなくなり、好ましくない。
【0020】本発明において、適度な光線透過率を得る
ためには、例えば、内部に微細な空洞を含有させること
が好ましい。例えば発泡材などを混合して押出してもよ
いが、好ましい方法としてはポリエステル中に非相溶な
熱可塑性樹脂を混合し少なくとも1軸方向に延伸するこ
とにより、空洞を得ることである。本発明に用いられる
ポリエステルに非相溶の熱可塑性樹脂は任意であり、ポ
リエステルに非相溶性のものであれば特に限定されるも
のではない。具体的には、ポリスチレン系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂など
があげられる。特に空洞の形成性からポリスチレン系樹
脂あるいはポリメチルペンテン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】ポリスチレン系樹脂とは、ポリスチレン構
造を基本構成要素として含む熱可塑性樹脂を指し、アタ
クティックポリスチレン、シンジオタクティックポリス
チレン、アイソタクティックポリスチレン等のホモポリ
マーのほか、その他の成分をグラフトあるいはブロック
共重合した改質樹脂、例えば耐衝撃性ポリスチレン樹脂
や変性ポリフェニレンエーテル樹脂等、更にはこれらの
ポリスチレン系樹脂と相溶性を有する熱可塑性樹脂、例
えばポリフェニレンエーテルとの混合物を含む。
【0022】前記ポリエステルと非相溶な樹脂を混合し
てなる重合体混合物の調整にあたっては、例えば、各樹
脂のチップを混合し押出機内で溶融混練して押出しても
よいし、予め混練機によって両樹脂を混練したものを更
に押出機より溶融押出ししてもよい。また、ポリエステ
ルの重合工程においてポリスチレン系樹脂を添加し、撹
拌分散して得たチップを溶融押出しても構わない。
【0023】本発明におけるフィルムは内部に多数の空
洞を含有する層Bの少なくとも片面にB層よりも空洞の
少ない層Aを設けることが好ましい。この構成にするた
めには異なる原料をA,Bそれぞれ異なる押出機に投
入、溶融し、T−ダイの前またはダイ内部にて溶融状態
で貼り合わせ、冷却ロールに密着固化させた後、少なく
とも1方向に延伸することが好ましい。このとき、原料
としてA層の非相溶な樹脂はB層より少ないことが好ま
しい。こうすることによりA層の空洞が少なく、また表
面の荒れが少なくなり、印刷の美観を損なわないフィル
ムとなる。また、空洞が多数存在しないため、フィルム
の腰が弱くならず装着性に優れるフィルムとなる。
【0024】さらに、本発明におけるフィルムは内部に
多数の空洞を含有する層Bを中間層とし、両表層に空洞
の少ないA層を設ける事が特に好ましい。ポリスチレン
系樹脂を添加することで溶融押出時に煙が発生し、工程
を汚して操業性悪化を引き起こしている。B層を中間層
にする事により発煙の問題が解消され、長時間の安定生
産が実施可能となる。
【0025】また、本発明フィルムは、必要に応じて、
安定剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の添加剤を
含有するものであっても良い。
【0026】本発明のポリエステル系フィルムは、JIS
K 7136に準じて測定されたフィルムの全光線透過率が4
0%以下であることが必要である。該透過率が40%以
上であると、内容物が透けて見えたり、光線カットでき
ずに内容物が劣化したりしていずれも好ましくない。該
透過率は、30%以下であることが、特に好ましい。
【0027】本発明のポリエステル系フィルムは、JIS
K 7136に準じて測定されたフィルムのヘーズが90%以
上であることが必要である。該ヘーズが90%未満であ
ると、内容物が透けて見えたり、光線カットできずに内
容物が劣化したりしていずれも好ましくない。該ヘーズ
は、95%以上であることが、特に好ましい。
【0028】本発明のフィルムの主収縮方向に温湯95
℃、10秒の収縮率が50%以上であり、好ましくは、
50〜80%である。収縮率が50%未満では瓶の細い
部分で、ラベルの収縮不足が発生する。一方、80%を
越えると収縮率が大きいために、収縮トンネル通過中に
ラベルの飛び上がりが発生する場合があるので、いずれ
も好ましくない。ここで、主収縮方向とは、収縮率の大
きい方向を意味する。
【0029】また、主収縮方向に直角方向の収縮率が0
〜10%であることが、好ましい。収縮率が0%未満で
伸びる方向になると収縮時に生じたラベルの横シワが消
えにくくなる傾向にあり、一方10%を超えるとラベル
の縦収縮が大きくなり、使用するフィルム量が多くなり
経済的に問題が生ずるので、いずれも好ましくない。
【0030】本発明のフィルムのガラス転移温度Tgは
50〜90℃程度、好ましくは55〜85℃、さらに好
ましくは55〜80℃の範囲である。Tgがこの範囲内
にあれば、低温収縮性は十分でかつ自然収縮が大きすぎ
ることがなく、ラベルの仕上がりが良好である。
【0031】本発明のフィルムは、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水
素、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素、フェノール等のフェノール類、テトラヒドロフラン
等のフラン類、1,3−ジオキソラン等のオキソラン類
等の有機溶剤による溶剤接着性を有することが好まし
い。特に、安全性の面からすれば、1,3−ジオキソラ
ンによる溶剤接着性を有することがより好ましい。溶剤
接着強度は、4N/15mm以上であることが好まし
い。4N/15mm未満では、ラベルを容器に収縮させ
る際に接合部が剥がれ、好ましくない。
【0032】本発明のフィルムの溶剤接着性をさらに向
上させるためには、例えば、ポリエステルに低Tg成分
を共重合することが有効である。
【0033】以上の特性を満足するために本発明のフィ
ルムは単一の層からなるものでもよいが、好ましい層構
成はA/B/Aである。A層とB層の厚み比率はA/B
/A=25/50/25から10/80/10が好まし
い。B層の厚み比率を50%未満では、光線カット性が
不足し、内容物が透けて見えたり、光線カットできずに
内容物が劣化したりしていずれも好ましくない。
【0034】以下、本発明のフィルムの製造方法を具体
的に説明する。
【0035】滑剤として無機粒子等を必要に応じて適量
含有するポリエステルまたは共重合ポリエステルを通常
のホッパードライヤー、パドルドライヤー、真空乾燥機
等を用いて乾燥した後、200〜320℃の温度で押出
しを行う。押出しに際しては、Tダイ法、チューブラー
法等、既存の方法を使用しても構わない。
【0036】押出し後、急冷して未延伸フィルムを得る
が、Tダイ法の場合、急冷時にいわゆる静電印加密着法
を用いることにより、厚み斑の少ないフィルムが得られ
好ましい。得られた未延伸フィルムを、最終的に得られ
るフィルムが本発明の構成要件を満たすように、1軸延
伸または2軸延伸する。
【0037】延伸方法としては、ロール縦1軸のみに延
伸したり、テンターで横1軸にのみ延伸する方法の外、
公知の2軸延伸に際し縦または横のいずれか一方向に強
く延伸し、他方を極力小さく延伸することも可能であ
り、必要に応じて再延伸を施してもよい。
【0038】上記延伸において、主収縮方向には少なく
とも2.0倍以上、好ましくは2.5倍以上延伸し、必
要に応じて主収縮方向と直交する方向に延伸し、次いで
熱処理を行う。
【0039】熱処理は通常、緊張固定下、実施される
が、同時に20%以下の弛緩または幅出しを行うことも
可能である。熱処理方法としては加熱ロールに接触させ
る方法やテンター内でクリップに把持して行う方法等の
既存の方法を行うことも可能である。
【0040】前記延伸工程中、延伸前または延伸後にフ
ィルムの片面または両面にコロナ処理を施し、フィルム
の印刷層および/または接着剤層に対する接着剤層等に
対する接着性を向上させることも可能である。
【0041】また、上記延伸工程中、延伸前または延伸
後にフィルムの片面または両面に塗布を施し、フィルム
の接着性、離型性、帯電防止性、易滑性、遮光性等を向
上させることも可能である。
【0042】本発明のフィルム厚みは好ましくは15〜
300μm、さらに好ましくは25〜200μmの範囲
である。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。
【0044】(1)全光線透過率及びフィルムヘーズ 日本電飾工業(株)製NDH−2000Tを用い、JIS
K 7136に準じ測定した。
【0045】(2)収縮応力 東洋精機社製のエアーオーブン付きテンシロン(型式:
UTL−4L)を用いてチャック間を100mm、サンプ
ル形状は収縮応力を測定する方向150mm、測定方向と
直交する方向を20mmとし、90℃エアーオーブン中で
1分間加熱した際に、発現する力をレコーダーに記録
し、最大値及び測定開始から30秒後の値を読み取り、
下式より収縮応力を算出し、収縮応力とした。収縮応力
=(読み取り値/加熱前のサンプル断面積)×9.80
7(MPa)
【0046】(3)熱収縮率 フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、95±
0.5℃の温水中に無荷重状態で10秒間浸漬処理して
熱収縮させた後、フィルムの縦及び横方向の寸法を測定
し、下式に従い熱収縮率を求めた。該収縮率の大きい方
向を主収縮方向とした。 熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前
の長さ}×100(%)
【0047】(4)溶剤接着性 1、3−ジオキソランを用いてフィルムをチューブ状に
接合加工し、該チューブ状体を加工時の流れ方向と直交
方向に15mm幅に切断してサンプルを取り、東洋精機
社製のテンシロン(型式:UTL−4L)を用いてチャ
ック間を20mmで引っ張り剥離し、剥離抵抗力を測定し
た。測定値が4N以上であれば、「○」とした。
【0048】(5)Tg(ガラス転移点) セイコー電子工業(株)製のDSC(型式:DSC22
0)を用いて、未延伸フィルム10mgを、−40℃から
120℃まで昇温速度20℃/分で昇温し、得られた吸
熱曲線より求めた。吸熱曲線の変曲点の前後に接線を引
き、その交点をTg(ガラス転移点)とした。
【0049】実施例、比較例に用いたポリエステルは以
下の通りである。 ポリエステルA:ポリエチレンテレフタレート(IV
0.75) ポリエステルB:テレフタル酸100モル%と、エチレ
ングリコール70モル%、ネオペンチルグリコール30
モル%とからなるポリエステル(IV 0.72) ポリエステルC:ポリブチレンテレフタレート70重量
%とε−カプロラクトン30重量%とからなるポリエス
テルエラストマー(還元粘度(ηsp/c)1.30)
【0050】(実施例1)表1に示すように、A層の原
料して、ポリエステルAを30重量%、ポリエステルB
を65重量%、ポリエステルCを5重量%混合したポリ
エステル組成物を、B層の原料して、ポリエステルAを
10重量%、ポリエステルBを65重量%、ポリエステ
ルCを5重量%と結晶性ポリスチレン樹脂(G797N
日本ポリスチレン(株)製)10重量%及び二酸化チ
タン(TA‐300富士チタン製)10重量%をそれぞれ別
々の押出機に投入、混合、溶融したものをフィードブロ
ックで接合し、280℃でTダイから延伸後のA/B/
Aの厚み比率が12.5μm/25μm/12.5μmと
なるように積層しながら溶融押し出しし、チルロールで
急冷して未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを、
テンターでフィルム温度70℃で横方向に4.0倍延伸
し、厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを
得た。
【0051】(実施例2〜3及び比較例1〜4)表1に
示すように、ポリスチレン及び二酸化チタン配合割合を
変えたこと以外は、実施例1と同様にして厚み50μm
の熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。
【0052】実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた
フィルムの評価結果を表1に合わせて示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、実施例1〜3で
得られた熱収縮性ポリエステル系フィルムは、いずれも
良好な光線カット性を有するものであった。
【0055】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
は、高品質で実用性が高く、特に劣化しやすい内容物の
包装収縮ラベル用として好適である。
【0056】一方、比較例1〜3で得られた熱収縮性ポ
リエステル系フィルムは、光線カット性を有するものの
溶剤接着強度が劣っており、比較例4で得られた熱収縮
性ポリエステル系フィルムは、光線カット性が劣ってい
た。このように比較例の熱収縮性ポリエステル系フィル
ムは、品質が劣り、実用性の低いものであった。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、印刷や加工を施さなく
とも光線カット性を有し、さらにが優れた溶剤接着性を
有する熱収縮性ポリエステル系フィルムが得られる。
【0058】従って、ラベル用、特に商品価値の高いラ
ベル用の熱収縮性ポリエステル系フィルムとして極めて
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29K 67:00 105:02 105:02 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA22 AA43 AB18 AF30 AF61Y BA01 BB06 BC01 4F210 AA13 AA24 AB16 AE01 AG01 AH54 AR12 RA03 RC02 RG02 RG04 RG09 RG43 4J002 BB012 BC032 BG022 CF031 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CG002 DE136 DE146 DH046 DJ006 DJ016 DJ036 EG076 EG106 FD016

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主にポリエステル樹脂からなるフィルム
    であって、フィルムの全光線透過率が40%以下であ
    り、かつヘーズが90%以上であることを特徴とする熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1の熱収縮性ポリエステル系フィ
    ルムであって、90℃での主収縮方向の収縮応力の最大
    値が15MPa以下であることを特徴とする熱収縮性ポ
    リエステル系フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1の熱収縮性ポリエステル系フィ
    ルムであって、溶剤接着性に優れることを特徴とする熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、3のいずれかに記載の熱
    収縮性ポリエステル系フィルムであって、酸化チタンを
    添加している層が少なくとも1つあることを特徴とする
    熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3のいずれかに記載の熱
    収縮性ポリエステル系フィルムフィルムであって、ポリ
    スチレン系樹脂を添加している層が少なくとも1つある
    ことを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4、5のいずれかに
    記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムであて、温湯収
    縮率が、主収縮方向において処理温度95℃・処理時間
    10秒で50%以上であり、主収縮方向と直交する方向
    において10%以下であることを特徴とする熱収縮性ポ
    リエステル系フィルム。
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