JP2003235860A - 骨接ぎ用固定具 - Google Patents

骨接ぎ用固定具

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JP2003235860A
JP2003235860A JP2002041215A JP2002041215A JP2003235860A JP 2003235860 A JP2003235860 A JP 2003235860A JP 2002041215 A JP2002041215 A JP 2002041215A JP 2002041215 A JP2002041215 A JP 2002041215A JP 2003235860 A JP2003235860 A JP 2003235860A
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Kazuki Matsumoto
和樹 松本
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
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    • A61B17/56Surgical instruments or methods for treatment of bones or joints; Devices specially adapted therefor
    • A61B17/58Surgical instruments or methods for treatment of bones or joints; Devices specially adapted therefor for osteosynthesis, e.g. bone plates, screws, setting implements or the like
    • A61B17/68Internal fixation devices, including fasteners and spinal fixators, even if a part thereof projects from the skin
    • A61B17/683Internal fixation devices, including fasteners and spinal fixators, even if a part thereof projects from the skin comprising bone transfixation elements, e.g. bolt with a distal cooperating element such as a nut

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切断面が骨面に対し垂直でない場合でも骨面
に沿ってバランス良く押さえ、しっかりと固定すること
ができる骨接ぎ用固定具を提供する。 【解決手段】 接合させる骨1、2を一対の支持部材1
1、12で両側から支持して、ラッチボルト状の結束棒
13とバネ片27を備えた固定用部材14とで締め付け
て固定するようにし、特に、一方の支持部材11の貫通
穴21周縁を結束棒13の棒頭部13aの球面24にて
押さえ、他方の支持部材12の貫通穴22周縁を固定用
部材14の球面28にて押さえ、結束棒13を支持部材
11、12に対し自在に傾斜可能として、骨1、2の切
断面1a、2aが傾いている場合でも、支持部材を骨面
1b、2b、1c、2cに沿わせ、バランス良く押さえ
ることができるよう骨接ぎ用固定具を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科手術中に頭蓋
骨から除去する栓骨等の、切断された骨を、元の位置に
固定して再生接合させる骨接ぎ用固定具、特に、接合さ
せる骨を一対の支持部材で両側から支持して、結束棒と
固定用部材とで締め付けて固定する骨接ぎ用固定具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】脳の手術では、頭蓋骨を切断して一部分
を除去し、その除去した部分を栓骨として術後に元の位
置に位置決めして固定し、自己再生機能によって接合さ
せるが、その場合に、生体適応性に優れたチタンやチタ
ン系合金等の金属製でネジを通す穴を開けたプレート
を、骨間に架け渡して、ボルトで固定する方法や、切断
部に沿い両側の骨に穴を開けて、ループ状スチールワイ
ヤー等で縫合する方法が従来から採用されている。
【0003】また、例えば特許第3011896号公報
に記載されている頭蓋骨固定用装置のように、上下の皿
状支持部材で骨を挟み、ピン等の結束棒で締め付けて固
定するようにしたものも従来から知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属製
のプレートを骨の間に架け渡してボルトで固定する方法
では、ボルト締めに時間がかかって、手術時間が長くな
り、また、プレートの厚みが大きく、重くなるなど、患
者の負担が大きいし、ワイヤーで縫合する方法では、骨
間の接触が不安定で、ぐらつきが生じ、また、手術後の
コンピュター断層撮影で得られる像がワイヤーにより大
きく歪められて、脳の軟構造の正確な把握が困難にな
る。また、上下の皿状支持部材をピン等の結束棒で締め
付ける方法では、頭蓋骨の切断面が骨面に垂直でなく
て、斜めなってしまった場合に、支持部材は結束棒に対
し垂直になるため、骨を挟持すべき周縁部が骨面に沿わ
ずに浮き上がってしまい、バランスが悪くて、しっかり
と固定することができない。
【0005】本発明は、こうした問題点を解消するため
のもので、切断面が骨面に対し垂直でない場合でも骨面
に沿ってバランス良く押さえ、しっかりと固定すること
ができる骨接ぎ用固定具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の骨接ぎ用固定具
は、中心部に貫通穴を有する一対の支持部材と、これら
支持部材の貫通穴に挿着可能なラッチボルト状の結束棒
と、該結束棒の棒先端から挿着し棒頭部に向けて一方向
に押込み可能な固定用部材とからなり、切断された骨を
前記一対の支持部材で両側から挟み、前記結束棒と固定
用部材とで締め付けて、一方の支持部材の貫通穴周辺を
前記結束棒の棒頭部が押さえ、他方の支持部材の貫通穴
周辺を前記固定用部材で押さえて固定し再生接合させ
る、生体適合材料で形成された骨接ぎ用固定具であっ
て、一方の支持部材の貫通穴周縁を前記結束棒の棒頭部
の球面にて押さえ、他方の支持部材の貫通穴周縁を前記
固定用部材の球面にて押さえるよう構成したことを特徴
とする。
【0007】この骨接ぎ用固定具は、受け側とする方の
支持部材の中央部の貫通穴に結束棒を通し、その支持部
材を棒頭部で引掛けて一方の骨の骨背面に差し込み、骨
面に引掛けた状態で、切断面を対向させて他方の骨を設
置し、次いで、結束棒に先端から押さえ側の支持部材を
挿着し、さらに固定用部材を挿着する。そして、結束棒
を引張った状態で固定用部材を押し込んで、両側の骨を
支持部材で挟み、締め付けて固定する。その際、一方の
支持部材は貫通穴周縁が結束棒の棒頭部の球面にて押さ
えられ、他方の支持部材は貫通穴周縁が固定用部材の球
面にて押さえられる。そのため、結束棒は支持部材に対
し自在に傾斜でき、骨の切断面が骨面に対し斜めなって
いる場合でも、結束棒は切断面に沿って傾斜させ、支持
部材は骨面に沿う配置とすることができて、骨面をバラ
ンス良く押さえることでき、安定して固定できる。結束
棒は締め付け後に余剰部を切り取る。
【0008】前記支持部材は、例えば、骨面に伏せた配
置とする皿状の構造で、中心部が平坦で骨面から離れ、
周辺部が前記中心部を環状に取り囲んで反骨面側に膨ら
み、その周縁にて骨面に接するよう構成するのがよい。
そうすることで、支持部材の中心部を浮かせて周縁にて
骨面をしっかりと押さえることができ、また、結束棒の
両端が支持部材の表面輪郭から飛び出さないようにする
ことができる。
【0009】前記固定用部材は、例えば、球面を有する
押さえ部と、結束棒のラッチ歯を一方向に通すが反対方
向にはラッチ歯と噛み合ってロック状態となるバネ片と
で構成するのがよい。そうすることで、固定用部材は結
束棒の棒先端から挿着しバネ片を押し開いて押し込むこ
とができ、反対方向にはバネ片がラッチ歯と噛み合って
ロック状態となることで移動が阻止され、簡単な作業で
確実に締め付けることができる。
【0010】この骨接ぎ用固定具に使用する生体適合材
料としては、チタンもしくはチタン系合金が特に好適で
ある。チタンおよびチタン系合金は、生体適応性に優れ
るばね材料であり、術後のコンピュータ断層撮影で得ら
れる像を歪めることもない。
【0011】この骨接ぎ用固定具は、外科手術中に除去
した栓骨を手術後に頭蓋骨に固定するための装置として
特に好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の実施の形態の一例としての
骨接ぎ用固定具を使用状態にて示す断面図であり、図2
はこの実施の形態の骨接ぎ用固定具の固定用部材単体の
側面図である。また、図3はこの実施の形態の骨接ぎ用
固定具の他の使用態様を示す断面図である。
【0014】この例に示す骨接ぎ用固定具は、例えば外
科手術中に除去した栓骨を手術後に頭蓋骨に固定して自
己再生機能により接合させるのに使用するもので、接合
させる骨1、2を切断面1a、2aを向き合わせて両側
から挟む、生体適合材料にて形成された受け側および押
さえ側の支持部材11、12と、これら一対の支持部材
11、12を、両側の骨1、2の切断面1a、2aの隙
間を通して連結する、生体適合材料にて形成された結束
棒13と、やはり生体適合材料にて形成された固定用部
材14とで構成されている。
【0015】支持部材11、12、結束棒13及び固定
用部材14の材料としては、生体適応性に優れたチタン
(Ti)またはチタン系合金が最適であるが、それに限
らず、生体適応性を有する他の金属でもよく、また、セ
ラミックスでもよい。
【0016】支持部材11、12は、いずれも使用時に
骨面1b、1c、2b、2cに伏せた配置とする皿状の
構造で、中心部11a、12a中央にそれぞれ貫通穴2
1、22が設けられている。そして、それら中心部11
a、12aは平坦で使用時に骨面1b、1c、2b、2
cから離れ、周辺部11b、12bが中心部11a、1
2aを環状に取り囲んで反骨面側に膨らみ、その周縁に
て骨面1b、1c、2b、2cに接するよう構成されて
いる。
【0017】結束棒13はラッチボルト状の構造で、受
け側の支持部材11の貫通穴21より径の大きい平面視
円形の棒頭部13aと、載頭円錐状のラッチ歯23が多
数縦列に配置された、両支持部材11、12の貫通穴2
1、22に挿通可能な棒部13bとで構成されている。
そして、棒頭部13aは、棒部13bに連接する部分に
球面24を有し、受け側の支持部材11の貫通穴21の
周縁をこの球面24にて押さえるよう構成されている。
【0018】受け側の支持部材11の貫通穴21は、周
縁が結束棒13の棒頭部13aの球面24が面接触する
よう曲面に形成されている。
【0019】固定用部材14は、押さえ側の支持部材1
2の貫通穴22より径が大きい、平面視円形で中心部に
結束棒13の棒部13bを挿通可能な貫通穴25を有す
る押さえ部14aと、該押さえ部14aの一端に連接し
切れ目26によって分割されてなる複数のバネ片27と
で構成されている。バネ片27は、結束棒13のラッチ
歯23を固定用部材14が棒頭部13aに近づく方向
(一方向)に通すが離れる方向(反対方向)にはラッチ
歯23と噛み合ってロック状態となるよう構成されたも
のである。そして、押さえ部14aは、押さえ側の支持
部材12の貫通穴22の周縁に接する部分に球面28を
有し、押さえ側の支持部材12の貫通穴22の周縁をこ
の球面28にて押さえるよう構成されている。
【0020】押さえ側の支持部材12の貫通穴22は、
周縁が固定用部材14の押さえ部14aの球面28が面
接触するよう曲面に形成されている。
【0021】この骨接ぎ用固定具により栓骨を頭蓋骨に
固定するには、受け側の支持部材11の貫通穴21に結
束棒13を通し、その支持部材11を棒頭部13aで引
掛けて、一方の骨1(頭蓋骨)の背部に差し込む。そし
て、その骨面1bに引掛けた状態で、切断面1a、2a
を対向させて隙間(切断時の切り代に相当)をおいて他
方の骨2(栓骨)を配置し、次いで、結束棒13の棒部
13bに先端から押さえ側の支持部材12を挿着し、さ
らに固定用部材14を挿着する。そして、両側の骨1、
2の切断面1a、2aの隙間から外方(図1で上方)へ
突き出た結束棒13の先端を引張った状態で、固定用部
材14を押し込んで、両側の骨1、2を支持部材11、
12で挟んで締め付け、ロックさせる。
【0022】その際、受け側の支持部材11は、貫通穴
21周縁が結束棒13の棒頭部13aの球面24にて押
さえられ、押さえ側の支持部材12は、貫通穴22周縁
が固定用部材14の押さえ部14aの球面28にて押さ
えられる。そのため、結束棒13は両支持部材11、1
2に対し自在に傾斜でき、図1に示すように骨1、2の
切断面1a、2aが骨面1b、1c、2b、2cに垂直
な場合はもとより、図3に示すように骨1、2の切断面
1a’、2a’が骨面1b、1c、2b、2cに対し斜
めなっている場合でも、結束棒13を切断面1a’、2
a’に沿って傾斜させ、支持部材11、12は骨面1
b、1c、2b、2cに沿った配置とすることができ
て、骨面1b、1c、2b、2cをバランス良く押さえ
ることができ、安定した固定ができる。結束棒13は締
め付け後に、外方に突出した余剰部を切り取る。
【0023】こうして骨1、2は固定され、自己再生機
能により、時間を経て接合される。なお、この骨接ぎ用
固定具は、脳の手術に際して除去した栓骨を元の頭蓋骨
に固定する場合だけでなく、他の部位の外科手術中に切
断した骨を固定する場合や、骨折等で切断状態となった
骨を固定する場合等、切断された骨を固定して自己再生
機能により接合させる場合に広く使用できる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の骨接ぎ用固定具は、接合させる骨を一対の支持部材で
両側から支持して、結束棒と固定用部材とで締め付けて
固定することができ、特に、一方の支持部材の貫通穴周
縁を結束棒の棒頭部の球面にて押さえ、他方の支持部材
の貫通穴周縁を固定用部材の球面にて押さえる構成とし
たことにより、結束棒が支持部材に対し自在に傾斜可能
となり、骨の切断面が骨面に対し垂直でない場合でも、
支持部材を骨面に沿う配置として、バランス良く押さ
え、しっかりと固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る骨接ぎ用固定具を使
用状態にて示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る骨接ぎ用固定具の固
定用部材単体の側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る骨接ぎ用固定具の他
の使用態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 骨(頭蓋骨) 1a 切断面 1b、1c 骨面 2 骨(栓骨) 2a 切断面 2b、2c 骨面 11 支持部材(受け側) 11a 中心部 11b 周辺部 12 支持部材(押さえ側) 12a 中心部 12b 周辺部 13 結束棒 13a 棒頭部 13b 棒部 14 固定用部材 21、22 貫通穴 23 ラッチ歯 24 球面 27 バネ片 28 球面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部に貫通穴を有する一対の支持部材
    と、これら支持部材の貫通穴に挿着可能なラッチボルト
    状の結束棒と、該結束棒の棒先端から挿着し棒頭部に向
    けて一方向に押込み可能な固定用部材とからなり、切断
    された骨を前記一対の支持部材で両側から挟み、前記結
    束棒と固定用部材とで締め付けて、一方の支持部材の貫
    通穴周縁を前記結束棒の棒頭部が押さえ、他方の支持部
    材の貫通穴周縁を前記固定用部材で押さえて固定し再生
    接合させる、生体適合材料で形成された骨接ぎ用固定具
    であって、 一方の支持部材の貫通穴周縁を前記結束棒の棒頭部の球
    面にて押さえ、他方の支持部材の貫通穴周辺を前記固定
    用部材の球面にて押さえるよう構成したことを特徴とす
    る骨接ぎ用固定具。
  2. 【請求項2】 前記支持部材は、骨面に伏せた配置とす
    る皿状の構造で、中心部が平坦で骨面から離れ、周辺部
    が前記中心部を環状に取り囲んで反骨面側に膨らみ、そ
    の周縁にて骨面に接するよう構成したことを特徴とする
    請求項1記載の骨接ぎ用固定具。
  3. 【請求項3】 前記固定用部材は、球面を有する押さえ
    部と、前記結束棒のラッチ歯を一方向に通すが反対方向
    にはラッチ歯と噛み合ってロック状態となるバネ片とで
    構成したことを特徴とする請求項1記載の骨接ぎ用固定
    具。
  4. 【請求項4】 前記生体適合材料はチタンもしくはチタ
    ン系合金である請求項1記載の骨接ぎ用固定具。
  5. 【請求項5】 外科手術中に除去した栓骨を手術後に頭
    蓋骨に固定するための装置である請求項1記載の骨接ぎ
    用固定具。
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