JP2003235789A - 内視鏡の観察装置 - Google Patents

内視鏡の観察装置

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JP2003235789A
JP2003235789A JP2003005596A JP2003005596A JP2003235789A JP 2003235789 A JP2003235789 A JP 2003235789A JP 2003005596 A JP2003005596 A JP 2003005596A JP 2003005596 A JP2003005596 A JP 2003005596A JP 2003235789 A JP2003235789 A JP 2003235789A
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JP
Japan
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lens
illumination
observation
endoscope
optical axis
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Application number
JP2003005596A
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English (en)
Inventor
Haruo Akiba
治男 秋庭
Takashi Miyano
俊 宮野
Toshiji Minami
逸司 南
Naotake Mimori
尚武 三森
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察手段を構成する対物レンズ群の可動レン
ズを所定の位置に移動させた状態でその位置を安定的に
保持する。 【解決手段】 観察手段12を構成する対物レンズ群2
3の可動レンズ23aを光軸方向に移動させるために、
可動レンズ23aのレンズ枠28は本体ブロック22の
ガイド部22bにより光軸方向に移動可能となってお
り、レンズ枠28にはねじ軸29が螺合され、かつ本体
ブロック22に連結した支持部材30に回転自在に支持
されており、ねじ軸29の基端部には2重の密着コイル
からなるフレキシブルシャフト33が連結され、このフ
レキシブルシャフト33は、支持部材30に連結した可
撓性チューブ34内に挿通されて、コントロールケーブ
ルを構成し、このコントロールケーブルは本体操作部1
内まで延在されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用等として用
いられる内視鏡において、光軸方向に移動可能なレンズ
を有する対物レンズを備えた観察手段を装着した内視鏡
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、患者の体内等に挿入されて、
体腔内の観察等を行うために用いられるものであって、
術者等が把持して操作を行う本体操作部に連設した挿入
部が体腔内等に挿入されるようになっている。体腔内等
は暗所であるから、その観察を行うためには照明を行う
必要があり、従って挿入部の先端には概略同一平面の部
位に照明手段と観察手段とが設けられる。照明手段は極
細い光学繊維を束ねたライトガイドを光伝送手段として
用い、このライトガイドの出射端に照明光を発散させる
発散レンズからなる照明用レンズを設ける構成としたも
のである。また、観察手段は対物レンズを有し、この対
物レンズの結像位置には光学繊維束からなるイメージガ
イドを臨ませるようにしたものと、CCD等からなる固
体撮像素子を結像位置に配置して、観察対象部の光学像
を電気信号に変換するようにしたものとがある。前者は
光学式内視鏡であり、観察は本体操作部に連結して設け
た接眼部に接眼することにより行われる。また、後者の
場合には、固体撮像手段からの電気信号をプロセッサに
取り込んで、このプロセッサで処理して映像信号を生成
するようになし、プロセッサに付設したモニタにこの映
像が表示される。
【0003】内視鏡を用いて体腔内で観察する際におい
て、例えば胃内観察等を観察手段から離れた位置の観察
を行う場合他、体腔壁をより正確に検査するために、こ
の体腔壁に対して至近位置から観察する場合もある。そ
して、至近位置からの観察時に対物レンズのピントが合
うように調整しなければならない。焦点調整機構を備え
た観察装置を有する内視鏡としては、対物レンズを構成
するレンズ群のうち、可動レンズのレンズ枠にワイヤを
連結して設け、このワイヤを押し引き操作することによ
って、可動レンズを光軸方向に移動させるようにしたも
のは、従来から知られている(例えば、特許文献1参
照。)。
【0004】特許文献1 特公昭61−53698号公報(第2頁、第1図、第2
図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内視鏡の挿
入部は体腔内に挿入される関係から、前述した可動レン
ズの駆動は挿入部に連結して設けた本体操作部側からの
遠隔操作で行わなければならない。しかも、挿入部は体
腔内における挿入経路に沿って任意の方向に曲がるよう
になっていなければならず、さらに挿入部の先端を所望
の方向に向けるために、大きな角度で湾曲されるように
なっている。従って、可動レンズの位置決めを行った後
に、挿入部の先端部分を湾曲させたり、また挿入部が体
腔内で無理に曲げられたりすると、ワイヤの張力が変化
して、可動レンズに位置ずれを生じさせる等といった問
題点がある。
【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、対物レンズ群を構成
する可動レンズを所定の位置に移動させた状態に安定的
に保持できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、内視鏡の本体操作部に連結した挿入
部の先端に設けた観察手段を構成する対物レンズ群のう
ち、少なくとも1つのレンズを光軸方向に移動可能な可
動レンズとした内視鏡観察装置であって、密着コイルか
らなるフレキシブルシャフトを可撓性チューブ内に挿通
させたコントロールケーブルを前記本体操作部内から前
記挿入部に延在させ、このコントロールケーブルのフレ
キシブルシャフトを回転させることにより、前記可動レ
ンズを光軸方向に移動させる構成としたことをその特徴
とするものである。
【0008】密着コイルからなるフレキシブルシャフト
は、可撓性スリーブ内で回転させることによって、遠隔
操作で可動レンズを光軸方向に動かすものであるから、
挿入部全体が曲がったり、また捩れたりしても、その影
響により可撓性スリーブ内でフレキシブルシャフトがみ
だりに回転するおそれはない。従って、内視鏡の操作中
に可動レンズの位置ずれが生じることなく、極めて安定
した状態に保持される。ここで、フレキシブルシャフト
は密着コイルからなるが、可動レンズを往復移動させる
ことから、密着コイルは2重巻きとするのが望ましい。
【0009】而して、フレキシブルシャフトの回転によ
り可動レンズの光軸方向の移動させるには、例えばフレ
キシブルシャフトの先端にねじ軸を連結して設け、この
ねじ軸を挿入部の先端硬質部に固定的に設けた支持部材
に回転自在に支持させるようにする。また、可動レンズ
のレンズ枠にねじ軸を螺合させると共に、このレンズ枠
をガイド部材により光軸方向に移動可能とする構成とす
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。まず、図1に内視鏡
の全体構成図を示し、図中において、1は本体操作部、
2は体腔内等への挿入部、3はユニバーサルコードであ
る。本体操作部1は術者等が手で把持して操作を行うた
めのものであり、挿入部2はこの本体操作部1に連設さ
れている。挿入部2は、本体操作部1への連設部から大
半の長さは挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部
2aであって、この軟性部2aの先端にはアングル部2
b、さらにアングル部2bには先端硬質部2cがそれぞ
れ連設されている。アングル部2bは先端硬質部2cを
所望の方向に向けるためのものであり、先端硬質部2c
には体腔内の観察を行うための機構が設けられている。
【0011】先端硬質部2cの先端面には、図2に示し
たように、観察窓10と3箇所の第1〜第3の照明窓1
1a,11b,11cが設けられている。これら観察窓
10及び3箇所の照明窓11a,11b,11cはいず
れも同一の平面に配置されている。第1の照明窓11a
と第2の照明窓11bとは、観察窓10を挟んだ両側の
位置で、先端硬質部2cの中心線Lに対して概略線対称
の位置に配置されており、第3の照明窓11cは第1の
照明窓11aと第2の照明窓11bとの間の位置に配置
されており、図示したものでは、第1の照明窓11aの
近傍に設けられている。なお、第3の照明窓11cは第
1,第2の照明窓11a,11b間の位置に配置する必
要があるが、必ずしも図示の位置に配置する必要はな
く、特にスペース的な余裕があれば、中心線Lの位置に
配置することもできる。
【0012】観察窓10には、図3及び図4に示したよ
うに、観察手段12が装着され、また第1〜第3の照明
窓11a,11b,11cには、図5乃至図7に示した
ように、それぞれ第1〜第3の照明手段13a,13
b,13cが装着される。さらに、これらの他にも、先
端硬質部2cの先端面には鉗子その他の処置具を導出さ
せるための処置具導出口14が形成され、観察窓10に
向けて洗浄用流体を供給するノズル15も設けられてい
る。なお、以上の構成は挿入部2の軸線方向に観察視野
を向けた直視型内視鏡であり、側視型内視鏡として構成
する場合には、先端硬質部の側面に平坦面を形成して、
前述した各部をこの平坦面に形成する。
【0013】観察窓10に装着した観察手段12は、対
物光学系20と撮像ユニット21とから構成される。対
物光学系20は、本体ブロック22に装着したレンズ鏡
筒22a内に設けた対物レンズ群23と、この対物レン
ズ群23の光軸を90°曲げるために、本体ブロック2
2に接着等の手段で固定したプリズム24とを有する構
成となっている。また、撮像ユニット21は基板25に
搭載したCCD等からなる固体撮像素子26を有するも
のであり、固体撮像素子26はプリズム24に接合固定
され、その受光面は対物光学系20の結像位置に配置さ
れる。基板25には多数の配線が接続されており、この
配線は途中で束ねられて1本のケーブル27となし、こ
のケーブル27は挿入部2の内部から本体操作部1を経
てユニバーサルコード3内に延在され、このユニバーサ
ルコード3に設けた接続コネクタ(図示せず)を介して
プロセッサに着脱可能に接続される。
【0014】対物レンズ群23を構成する後群レンズは
光軸方向に移動可能な可動レンズ23aとなっている。
これにより、観察窓10を観察対象部に近づけた時に、
この可動レンズ23aを光軸方向に移動させることによ
り、観察対象部に対して正確にピントが合うように焦点
調整を行うことができる。可動レンズ23aは、レンズ
鏡筒22aとは独立のレンズ枠28に取り付けられてお
り、このレンズ枠28は本体ブロック22に設けたガイ
ド部22bに沿って光軸方向に移動するようになってい
る。レンズ枠28は、本体ブロック22のガイド部22
bを貫通して駆動チャンバ22c内に延在されており、
この駆動チャンバ22c内において、例えばヘリコイド
ねじ等で構成したねじ軸29に螺合されている。ねじ軸
29は本体ブロック22に連結して設けた支持部材30
に回転自在に支持されている。そして、ねじ軸29には
ストッパ29aが設けられ、またねじ軸29の端部に連
結部材31が設けられて、ストッパ29aと連結部材3
1とで支持部材30を挟み込むことによって、ねじ軸2
9は軸線方向に移動しないように保持されることにな
る。さらに、ねじ軸29の先端にはストッパ機能を発揮
するナット32が装着されており、レンズ枠28はナッ
ト32とストッパ29aとの間に往復移動できるように
なる。
【0015】ねじ軸29の基端部に連結した連結部材3
1にはフレキシブルシャフト33が連結されている。こ
のフレキシブルシャフト33は、例えば密着コイルから
構成され、両方向に回転することから、2重の密着コイ
ルで構成される。また、フレキシブルシャフト33は、
支持部材30に連結して設けた可撓性チューブ34内に
挿通されており、これらフレキシブルシャフト33と可
撓性チューブ34とでコントロールケーブルが構成され
る。そして、このコントロールケーブルは本体操作部1
内にまで延在されており、可撓性チューブ34の基端部
は固定的に保持され、フレキシブルシャフト33の基端
部には回転駆動手段としての正逆転可能なモータ(図示
せず)が連結して設けられ、このモータを作動させるこ
とによって、フレキシブルシャフト33を可撓性チュー
ブ34内で軸回りに回転させて、ねじ軸29を回転させ
ることにより可動レンズ23aを設けたレンズ枠28を
光軸方向に移動することになる。なお、フレキシブルシ
ャフト33は手動操作で回転させるように構成すること
もできる。
【0016】一方、各照明窓11a〜11cに設けられ
る照明手段13a〜13cは、ライトガイドと発散レン
ズからなる照明用レンズとから構成される。ライトガイ
ドは光源からの照明光を伝送するものであり、軟性構造
となった挿入部2を含む内視鏡の全長に引き回される等
の関係から、任意の方向に曲げることができる構造とな
っている。図5において、40はライトガイドを示し、
このライトガイド40は極細の光ファイバを多数束ねた
ものから構成され、基端側、つまり光源に接続される側
は一本化されているが、先端側では、例えば軟性部2a
のアングル部2bへの連設部近傍において3本に分岐さ
せて、第1,第2,第3のライトガイド40a,40
b,40cとなっている。第1のライトガイド40aは
第1の照明手段13aを構成し、また第2,第3のライ
トガイド40b,40cも同様、それぞれ第2,第3の
照明手段13b,13cを構成している。各照明窓11
a〜11cには、それぞれ照明用レンズ41a,41b
及び41cが装着されており、第1,第2,第3のライ
トガイド40a,40b,40cの出射端は、これら照
明用レンズ41a,41b,41cに対面する位置に配
置されている。従って、ライトガイド40における第1
〜第3のライトガイド40a,40b,40cからの照
明光は、それぞれ第1,第2,第3の照明用レンズ41
a,41b,41cにより発散することになる。
【0017】第1,第2のライトガイド40a,40b
は、概略同じ本数の光ファイバから構成され、図6に示
したように、先端硬質部2cに設けた挿通孔4a,4b
に真直ぐ挿通されて、それぞれ第1,第2の照明用レン
ズ41a,41bに臨んでいる。これに対して、第3の
ライトガイド40cは、第1,第2のライトガイド40
a,40bより少ない本数、例えば概略それらの半分の
本数の光ファイバで構成され、先端硬質部2cにおい
て、図7に示したように、観察窓10における観察視野
の中心線、つまり対物レンズ群23の光軸方向に向くよ
うに所定角度傾斜させた挿通孔4c内に挿通されてい
る。ただし、第3の照明用レンズ41cは、他の照明用
レンズ41a,41bと、対物レンズ群23の光軸と平
行な方向となるように配置されている。従って、第1,
第2の照明手段13a,13bが主照明手段で、第3の
照明手段13cは、これらに対する補助照明手段として
機能するようになる。
【0018】この内視鏡にあっては、観察窓10に設け
た対物光学系20を構成する対物レンズ群23の可動レ
ンズ23aを光軸方向に移動させることによって、数m
m程度、例えば1〜2mmといった至近距離位置での撮
影も可能となっている。このように、観察窓10と観察
対象部との距離が変化すると、可動レンズ23aを光軸
方向に移動させて、観察対象部に対して正確にピントが
合う位置に配置しなければならない。そこで、本体操作
部1内に設けたモータからなる回転駆動手段を操作す
る。これによって、2重の密着コイルからなるフレキシ
ブルシャフト33は可撓性チューブ34内で軸回りに回
転して、その回転が先端にまで伝達される。フレキシブ
ルシャフト33の先端にはねじ軸29が連結されてお
り、従ってねじ軸29が回転する。ねじ軸29は本体ブ
ロック22に連結した支持部材30に回転自在に支持さ
れており、また可動レンズ23aのレンズ枠28がこの
ねじ軸29に螺合されているので、レンズ枠28はガイ
ド部22bに沿って移動することになる結果、可動レン
ズ23aが光軸方向に移動して、焦点調整が行なわれ
る。そして、観察対象部に対してピントが合った位置に
可動レンズ23aが位置すると、回転駆動手段を停止さ
せる。これによって、可動レンズ23aは極めて安定し
た状態に保持され、挿入部2が曲げられたりしても、み
だりに位置ずれ等を生じることはなく、観察対象部の鮮
明な映像が確保される。
【0019】次に、最近接観察距離で観察する際におい
て、観察窓10における対物光学系20の観察視野と、
各照明手段13a〜13cによる照明範囲との関係につ
いて説明する。まず、観察窓10における観察視野と、
主照明手段を構成する第1,第2の照明手段13a,1
3bを設けた第1,第2の照明窓11a,11bによる
照明範囲との関係を図8に示す。同図において、最近接
観察距離をdとして、この最近接観察距離dだけ離れた
観察対象部Sを観察手段12の固体撮像素子26で撮像
している場合において、この固体撮像素子26で撮影し
た映像がモニタ画面に表示される表示領域をFとし、こ
の表示領域Fの中心位置をCとする。表示領域Fは対物
光学系20の視野範囲とは異なるものであり、実際にモ
ニタ画面に表示される領域である。モニタ画面に表示さ
れる映像は対物光学系20の視野のうち、その視野の中
心位置を含む制限された範囲となる。内視鏡による観察
像をモニタ画面に表示するに当っては、画面の周囲の部
分をマスクして、モニタ画面全体のうちの表示領域を限
定するのが一般的である。従って、この場合には、表示
領域Fは実際に画面に表示される領域、つまりマスク領
域の内側の部位である。なお、マスクをしない場合に
は、当然、モニタ画面の全体が表示領域Fとなる。
【0020】対物光学系20を設けた観察窓10の左右
両側に、同じ距離だけ離れた位置の照明窓11a,11
bに設けた照明用レンズ41a,41bからの照明光は
発散しながら観察対象部Sに向けて照射される。照明窓
11a,11bからの照明光において、角度θ1の光が
表示領域Fの中心Cに届き、また表示領域Fの端部には
角度θ2の光が届くことになる。そして、照明窓11
a,11bからの照明光を観察対象部Sに照射した時
に、その光軸中心Aの位置が最も照度が高く、周辺に向
かうに応じて連続的に照度が低くなる。照明用レンズ4
1a,41bの位置が観察対象部Sに近くなればなるほ
ど、光の発散作用が小さくなるので、照度分布はより急
峻な変化を示すことになり、最近接観察距離dを数mm
としたときにおける、観察対象部Sに対する照明光の照
度分布は、図9に示したように、極めて急峻な変化が生
じる。観察対象部Sにおける表示領域Fの中心C乃至そ
の近傍の部位は2箇所の照明窓11a,11bからの光
が照射されることになる。この結果、表示領域Fを含む
観察対象部Sにおける照明は、図9に二点鎖線で示した
ような照度分布を有するものとなる。
【0021】図9から明らかなように、表示領域Fが一
定であるとした場合に、照明窓11a,11bの光軸中
心Aと表示領域Fの中心との間の距離を大きくすると、
表示領域Fでの照明光の照度の変化が少なくなるが、照
度そのものは低くなる。つまり、両照明窓11a,11
bを観察窓10から遠ざければ遠ざけるほど、照度変化
が抑制されるが、全体的に暗くなって照明光量の無駄が
大きくなる。従って、両照明窓11a,11bの観察窓
10に対する距離をできるだけ短くするのが望ましい。
そうすると、中心位置Cを含む表示領域F全体の照度が
高くなるが、照度分布のうちの急峻な変化を示す部位の
光が表示領域F内に取り込まれるので、表示領域Fの中
心Cと周辺部との照度の差が極めて大きくなってしま
う。
【0022】ところで、観察手段12として固体撮像素
子26を用いた場合、鮮明な画像を得るには、表示領域
Fの中心部分と端部との間の照度の差をできるだけ小さ
くする必要がある。最も暗い部位、つまり表示領域Fの
中心Cの位置の照度に対して、最も明るい部位、つまり
表示領域Fの端部の照度が概略2倍程度までの差であれ
ば、固体撮像素子26に必要な程度のダイナミックレン
ジを持たせて、S/N比の良好な画像が得られる。照度
が2倍以上になると、プロセッサで感度補正等を行った
としても、モニタ画面に表示される画像の画質が低下す
る。
【0023】補助照明手段である第3の照明手段13c
を設けたのは、表示領域Fの中心Cに対する照明光量を
増加させて、最近接観察距離dにおける表示領域Fでの
照度とバランスを取るようになし、全体で照度の均一化
を図るためである。第3の照明手段13cは第1,第2
の照明手段13a,13b間に設けられており、しかも
第3のライトガイド40cは観察手段10の方向に向い
ているので、この第3の照明手段13cからの照明光は
概略表示領域Fの中心Cに向かうようになる。この結
果、図9に一点鎖線で示したように、第3の照明手段1
3cによる照明光が表示領域Fに照射されることから、
全体としての照度分布は同図に点線で示したようにな
り、最も照度が低い表示領域Fの中心C及びその近傍の
部位の照度の向上が図られる。
【0024】ただし、第3の照明手段13cによる照明
はあくまで表示領域Fの中心Cの照度を上げるための補
助照明手段であり、第1,第2の照明手段13a,13
bと同じ光量の照明を照射するようにした場合には、か
えって中心Cの部位における照度が高くなり過ぎ、中心
Cと周辺部との間に円環状の暗い縞が発生する等、画質
という点からは必ずしも好ましいものではない。従っ
て、第3の照明手段13cでは第1,第2の照明手段1
3a,13bより光量を少なくする。この光量の変化を
持たせるために、ライトガイド40を構成する光ファイ
バの分配本数を少なくするようにしている。これによっ
て、第3の照明手段13cに対して、容易に、しかも確
実に目的とする光量で照明できる照度となるように調整
できる。例えば、第3のライトガイド40cの光ファイ
バ本数を第1,第2のライトガイド40a,40bの光
ファイバ本数の概略半分程度にすると、表示領域Fの中
心Cの部分の照度が極端に高くならず、しかも表示領域
Fの全体における照度の差が2倍以下に抑制できるよう
になる。
【0025】一方、挿入部2の先端硬質部2cを体腔内
壁から遠ざけて、最近接観察距離dより離れた位置で観
察を行う場合には、照明用レンズ41a〜41cによる
光の発散機能を発揮するようになる。従って、主照明手
段である第1,第2の照明手段13a,13bのみで十
分均一な照度で照明できる。ただし、補助照明手段を構
成する第3の照明手段13cで表示領域Fの中心Cに向
けて照明光を照射することから、この中心Cの部位の照
度がかなり高くなる。第3のライトガイド40cは照明
用レンズ41cを介して照明光が照射され、この照明用
レンズ41cにより第3のライトガイド40cからの出
射光が拡散するようになっているので、表示領域Fの中
心Cの部分の照度が極端に高くなることはない。なお、
最近接観察距離dより離れた位置で観察する場合に、第
3の照明手段13cによる照明光の照射を行わないよう
にするには、第3のライトガイド40cの出射端面と照
明用レンズ41cとの間にシャッタを設けるように構成
すれば良い。
【0026】ところで、観察対象部Sに照射されるのは
照明窓11a〜11cからの直接照明であるが、図10
に示したように、挿入部2の先端構成部2cにフード5
0を装着する構成とすれば、照明光の照度の差をより緩
和させることができる。このフード50は体腔内壁に当
接させた状態とすることによって、最至近観察距離近傍
で観察する際に、挿入部2の先端部分を安定させるため
に設けられるものである。そこで、体腔内壁にフード5
0の先端を当接させた状態で照明窓11a〜11cから
照明光を照射すると、この照明光は観察対象部Sから反
射して、さらにフード50の内面で反射することにな
る。この結果、観察対象部Sに対しては、この反射光に
よる間接照明も行われ、この間接照明は観察対象部のほ
ぼ全面にわたって概略均一に照射されるようになる。従
って、フード50の内面を白色等の反射面とすることに
よって、より反射効率を高め、また間接照明の光量のば
らつきを抑制するためには反射面を乱反射するように粗
面とするのが望ましい。
【0027】ここで、フード50の挿入部2からの突出
長さとしては、最近接観察距離d以下にまで短くする
と、フード50の先端を体腔内壁に当接させた時に、観
察距離が最近接観察距離d以下になってしまう。ただ
し、フード50の突出長さは観察窓10に設けた対物レ
ンズ群23による観察視野の妨げとなる。従って、フー
ド50の突出長さは最近接観察距離dと同じか、または
それより観察視野の妨げとならない程度の長さとする。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、密着コ
イルからなるフレキシブルシャフトを可撓性チューブ内
に挿通させたコントロールケーブルを用いて、観察手段
を構成する対物レンズ群の可動レンズを光軸方向に移動
させる構成としたので、可動レンズを所定の位置に移動
させた状態で、この可動レンズの位置を安定的に保持す
ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡の全体構成図である。
【図2】挿入部の先端部分の外観図である。
【図3】図2のX−X位置での挿入部の先端部分の断面
図である。
【図4】観察手段の構成説明図である。
【図5】照明手段の構成説明図である。
【図6】図2のY−Y位置での挿入部の先端部分の断面
図である。
【図7】図2のZ−Z位置での挿入部の先端部分の断面
図である。
【図8】最近接観察距離で観察する際の観察窓の観察視
野と照明窓からの照明範囲との関係を示す説明図であ
る。
【図9】照明手段による照明光の最近接観察距離での照
度分布を示す線図である。
【図10】フードを装着させた状態での図2と同様の断
面図である。
【符号の説明】
1 本体操作部 2 挿入部 2c 先端硬質部 10 観察窓 11a〜11c 照明窓 12 観察手段 13a〜13c 照明手段 20 対物光学
系 21 撮像ユニット 22 本体ブロ
ック 22a レンズ鏡筒 22b ガイド
部 22c 駆動チャンバ 23 対物レン
ズ群 23a 可動レンズ 26 固体撮像
素子 28 レンズ枠 29 ねじ軸 30 支持部材 31 連結部材 33 フレキシブルシャフト 34 可撓性チ
ューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 逸司 埼玉県さいたま市植竹町1丁目324番地 富士写真光機株式会社内 (72)発明者 三森 尚武 埼玉県さいたま市植竹町1丁目324番地 富士写真光機株式会社内 Fターム(参考) 2H040 BA05 CA11 CA12 CA22 CA23 CA24 CA25 DA03 DA12 DA17 DA42 4C061 AA01 BB02 BB04 CC02 CC06 DD03 FF40 FF47 NN01 PP13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の本体操作部に連結した挿入部の
    先端に設けた観察手段を構成する対物レンズ群のうち、
    少なくとも1つのレンズを光軸方向に移動可能な可動レ
    ンズとした内視鏡観察装置において、 密着コイルからなるフレキシブルシャフトを可撓性チュ
    ーブ内に挿通させたコントロールケーブルを前記本体操
    作部内から前記挿入部に延在させ、このコントロールケ
    ーブルのフレキシブルシャフトを回転させることによ
    り、前記可動レンズを光軸方向に移動させる構成とした
    ことを特徴とする内視鏡の観察装置。
  2. 【請求項2】 前記フレキシブルシャフトの先端にねじ
    軸を連結して設け、このねじ軸を支持部材に回転自在に
    支持させ、また前記可動レンズのレンズ枠を前記ねじ軸
    に螺合させると共に、このレンズ枠はガイド部材により
    光軸方向に移動可能とする構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の内視鏡の観察装置。
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