JP2003232681A - 分光光度計 - Google Patents

分光光度計

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JP2003232681A
JP2003232681A JP2002030557A JP2002030557A JP2003232681A JP 2003232681 A JP2003232681 A JP 2003232681A JP 2002030557 A JP2002030557 A JP 2002030557A JP 2002030557 A JP2002030557 A JP 2002030557A JP 2003232681 A JP2003232681 A JP 2003232681A
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JP2002030557A
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Takuya Saeki
卓哉 佐伯
Kohei Kabuki
耕平 株木
Yoshisada Ehata
佳定 江畠
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2検知器を配置した二光束分光光度計におい
て、高速の波長移動時のスペクトル測定の精度を向上さ
せる。 【解決手段】試料測定前に、参照光束側に配置した光検
知器と試料光束側に配置した光検知器の各々について、
電圧値記憶測定を行うことによって参照光束側検知器へ
の印加電圧値と試料光束側検知器への印加電圧値を個別
に保持し、試料測定時には、保持している参照光束側電
圧値と試料光束側電圧値を読み出して、それぞれ参照光
束側光検知器と試料光束側光検知器へ印加することによ
り、検知系の感度を適正に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分光光度計に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】二光束分光光度計は、光源から発出する
光束を試料光束と参照光束とに分割し、光検知器から出
力される検知信号を増幅器およびA/D変換器により得
られる試料光束側信号Sと参照光束側信号Rの比を用い
て試料の分光透過率や分光反射率などの光学的特性を測
定している。二光束を測定する場合、二光束を適宜選択
して1検知器のみで行う方式もあるが、光学系が構造上
複雑になることや、光束上に配置されるミラーの枚数の
増加にともない光度が低下するといった問題があるた
め、二光束の各々に検知器を配置した2検知器構成がし
ばしば用いられる。
【0003】一般に分光光度計で波長スペクトル測定を
行う場合、信号S、Rは、波長をλとして共に光源のエ
ネルギーE(λ)と光学系の効率M(λ)と光検知器の感度
D(λ)等の相乗値E(λ)・M(λ)・D(λ)に従い、波長
に伴って変化する。この波長による変化の割合は、例え
ば可視・紫外領域においては数十〜数百倍である。これ
により、検出系の感度が悪い波長においては、感度の良
い波長に対して信号比の精度が数十〜数百分の一にまで
低下するために、感度の悪い波長域では測定精度が著し
く低下する。
【0004】このような信号値の波長による測定精度低
下を回避する手段として、データ取り込み毎に信号R、
Sの大きい方をAとして、Atar=(Amax+Amin)/
2なる信号しきい値を定め、A≦AminもしくはA≧Am
axとなった場合に、光検知器の感度を補正することによ
り、常に信号AがAmin≦A≦Amaxとなるようにするデ
ィファレンシャルフィードバック法が用いられる。この
ような補正を1データ取り込み毎に行うことにより、波
長域による感度の違いに関係なく、常に同程度の信号精
度が得られる。
【0005】可視・紫外領域での光検知器としては、光
電子増倍管が多く用いられるが、光電子増倍管の感度は
陰極―陽極間に印加する電圧値により変化するため、こ
の印加電圧の加減を行うことにより検知感度の補正を行
うことができる。但し、光電子増倍管における入射光強
度に対する出力信号の増倍率は、印加電圧に比例して6
〜10乗にも達するため、全く同値の補正電圧を印加し
た場合でも、感度の良い波長域と感度の悪い波長域で
は、元々印加された電圧値の違いにより、補正される信
号値の大きさに違いが生じる。光電子増倍管では、出力
電流の大きさを信号量として取り出すが、出力電流が大
きくなり過ぎると、出力電流が飽和することにより前述
した比例関係が崩れ、測定精度も低下してしまう。従っ
て、Atarは、光電子増倍管からの出力電流が飽和しな
い範囲の上限近くに設定される。こうした場合に、電圧
補正によって出力飽和が起こることを防ぐため、一回の
電圧値補正により加減する印加電圧値は感度の良い波長
を規準にして比較的小さい値に設定される。
【0006】この方法では、データ取り込み毎の波長変
化量が検出系の感度変化に比較して十分に小さい場合に
は、常にAmin≦A≦Amaxとなる。しかし、高速の波長
移動(波長を高速度で変化させる)によるスペクトル測
定を行った場合、データの取り込みの波長変化量に相応
して波長変化による検出系の感度変化が大きくなる。そ
の結果として、電圧補正量が検知器感度の変化に対して
相対的に小さくなり、測定波長範囲全域において測定精
度を得ることができない。このような問題は、電圧補正
値を前述のように検出系感度の良い波長領域を基準にし
て定めた場合に、感度の悪い波長領域では特に顕著とな
っていた。
【0007】この問題は、波長移動速度を低速に設定し
て測定を行うことにより解決するが、測定試料が多数あ
る場合や測定波長範囲が広い場合には、波長移動速度を
低速にすると測定時間が長くなるという問題が発生す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】信号Rと信号Sを異な
る検知器で取り込む2検知器構成の場合、検知器として
用いられる光電子増倍管の増倍率は一般的に同じにはな
らない。つまり検知器に印加される電圧値と検知器感度
の関係は、検知器毎に異なる相関関係をもつ。そのため
ディジタル演算S/Rの値が真値からずれるという問題
が発生する。
【0009】また、ベースライン測定時、S、Rどちら
かの光路上に測定の基準試料が配置された場合、試料光
束側エネルギーと参照光束側エネルギーに差が出ること
になる。このとき、S、R両検知器に印加される電圧値
が等価であると、ディジタル信号桁落ちという問題が発
生する。これはディファレンシャルフィードバックの欠
点でもあるが、従来は、測定の基準サンプルが配置され
ていない側の光路に減光板等を配置し、S、R量信号の
出力バランスをとる手法が用いられてきた。しかし、こ
の手法では測定の基準サンプル透過率(もしくは反射
率)によって減光板を使い分ける必要があるため、様々
な特性をもつ複数の基準サンプルを用いる場合には、用
意する減光板の種類も増えることになり、測定時の手順
を複雑にする要因ともなっていた。本発明の目的は、2
個の検知器を有する二光束分光光度計において、短時間
で精度の良いスペクトル測定を行うことができる分光光
度計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料測定を行
う前に、試料光束と参照光束の各々に配置された光検知
器の感度を制御する印加電圧値を個々に測定して記憶す
ることにより保持し、試料測定においては保持しておい
た各々の印加電圧値を使用して、試料光束側検知器と参
照光束側検知器の各々に感度補正制御を行うことによ
り、高速に波長を移動する測定を行った場合の検出系の
測定波長に対する感度変化の影響や、2検知器間での検
知系感度の個体差、二光束間の光度差による感度変化の
影響を軽減して高い信号精度が得られるようにするもの
である。
【0011】具体的には、本発明は、光束を発出する光
源と、上記光束を任意の波長毎に分光する分光手段と、
当該分光手段により分光された任意波長光束を2本の光
束に分割する光束分割手段と、上記2本の光束の各々の
光度検出を行うための光検出手段として印加電圧を変化
することにより感度が変化する光検知器2個と、当該光
検知器2個から出力される2本の電気信号の各々をディ
ジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換器と、
上記2本の光束の光度に対応する上記ディジタル信号を
それぞれ記憶するディジタル信号記憶手段と、上記光検
知器2個の各々の感度を個々に制御する感度制御手段と
を備えた分光光度計において、上記感度制御手段は、上
記2個の光検知器の感度を補正する感度補正値を検知器
毎、波長毎に記憶する感度補正値記憶手段と、この感度
補正値記憶手段に記憶している感度補正値を用いて上記
2個の光検出器の感度補正を行う感度補正手段を備えた
分光光度計を提供する。
【0012】また、本発明は光束を発出する光源と、上
記光束を任意の波長毎に分光する分光手段と、当該分光
手段により分光された任意波長光束を2本の光束に分割
する光束分割手段と、上記2本の光束の各々の光度検出
を行うための光検出手段として印加電圧を変化すること
により感度が変化する光検知器2個と、当該光検知器2
個から出力される2本の電気信号の各々をディジタル信
号に変換するアナログ・ディジタル変換器と、上記2本
の光束の光度に対応する上記ディジタル信号をそれぞれ
記憶するディジタル信号記憶手段と、上記光検知器2個
の各々の感度を個々に制御する感度制御手段とを備えた
分光光度計において、上記感度制御手段は、上記2個の
光検知器の感度を補正する感度補正値を検知器毎、波長
毎に記憶する感度補正値記憶手段と、この感度補正値記
憶手段に記憶している感度補正値を用いて上記2個の光
検出器の感度補正を行う感度補正手段と、および感度補
正して検出された2本の光束に対応するディジタル信号
の比を計算する計算手段とを備えた分光光度計を提供す
る。
【0013】また、本発明は更に上記感度制御手段は、
上記感度補正値記憶手段に計測波長域について感度補正
値を記憶し、試料測定時に、上記感度補正値記憶手段に
記憶している感度補正値を用いて上記2個の光検出器の
感度補正を行う分光光度計を提供する。
【0014】また、本発明は更に上記感度制御手段は、
波長を移動する試料測定において、光束のディジタル信
号が予め定められた一定範囲内になるように、すなわち
光検出器からの出力電流が飽和しない範囲の上限近くに
設定して、上記2個の光検出器の感度補正を行う分光光
度計を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、波長スペクトルを測定する
機能を有し、二光束の各光束にそれぞれ検知器を配置し
た2検知器構成の二光束真空紫外分光光度計を例にとっ
て、本発明の実施の形態を詳細に説明する。真空紫外分
光光度計は、分光器部、試料室部を真空状態にするた
め、光学系の設計余裕度が制限される。そのため、光学
系設計の単純化を目的として、しばしば2検知器構成が
用いられることから、本発明の実施例として最適であ
る。
【0016】図1に、本発明の一実施の形態である真空
紫外分光光度計のブロック図を示す。ターボ分子ポンプ
21、22とスクロールポンプ23により、分光器4と
試料室12を真空状態にする。光源は、重水素ランプ1
が一般に用いられる。重水素ランプ1から発出した光束
は、窓2を介して分光器4に入光し、ミラー3と入射ス
リット5を介して回折格子6に入射する。回折格子6は
入射した光を分光し、その後出射スリット7とフィルタ
8とミラー9を介して出射する。ミラー9は、光束を回
転分光ミラー10に入射して2つの光路に分岐する。そ
して、参照側光束は、フッ化マグネシウム窓11を介し
て試料室12に入射し、ミラー13、14を介して光検
知器15に直に入射する。試料側光束は、ミラー16と
フッ化マグネシウム窓17を介して試料室12に入射す
る。そして、ミラー18、19を介して試料30に入射
され、その後光検知器20に入射される。光検知器1
5、20は、光電子増倍管を使用する。データ処理部2
4は、制御装置25に制御されて前記検知器15、20
からの検知信号を入力して処理する。制御装置25は、
制御プログラムと感度補正値記憶手段である電圧値記憶
テーブルを備え、キーボード等の入力装置26からの指
示入力に従って上記データ処理部24と、入射スリット
5と出射スリット8と回転分光ミラー10を駆動する各
駆動モータ(図示省略)と、スクロールポンプ23とタ
ーボ分子ポンプ21、22を制御する。また、制御装置
25は、光検知器15、20の各印加電圧を制御し、表
示器27に測定条件や測定結果を表示する制御処置を実
行する。
【0017】データ処理部24と制御装置25とキーボ
ード等の入力装置26および表示器27は、小形(パー
ソナル)コンピュータシステム(処理装置)および装置
内RAMによって構成される。
【0018】次に、上記制御装置25が実行する制御処
理について説明する。図2は、制御装置25が自ら実行
し、あるいはデータ処理部24に実行させる制御処理の
フローチャート、図3は電圧値記憶テーブルと試料測定
時の光検知器15、20への各印加電圧値との関係を示
している。
【0019】先ず、電圧値記憶測定の処理手順について
説明する。 ステップ101 参照光束側の光検知器15および、試料光束側の光検知
器20を制御する電圧値記憶測定のための測定条件を入
力装置26からの指示に従って設定する。 ステップ102 電圧値記憶測定が指示されると該測定を開始する。 ステップ103 測定波長を変更する波長駆動モータを制御することによ
って測定開始波長まで回折格子6を移動する。 ステップ104 先ず、参照光束側の光検知器15からの出力信号を増幅
器とA/D変換器により変換して参照光束側信号Rを求
める。 ステップ105 ステップ104で求めた値に基づいて参照光束側検知器
15の補正電圧値を決定する。補正電圧を決定するため
の計算例を示す。光検知器からの出力信号は増幅器とA
/D変換器によりディジタル信号xに変換される。この
ディジタル信号値xの範囲を0〜Xとした場合、得られ
る信号値xが可能な限り上限Xに近い値となるように補
正電圧値を決定する。これにより、光検知器からの出力
電流は、飽和しない範囲においてできる限り上限に近い
値とすることができる。例えば、ディジタル信号値xが
フルスケールXに対して90%となるように計算を行
う。この場合、光検知器の増倍率をGと仮定すると、
(0.9X−x)/Gが補正電圧値となる。故に、現在
電圧値をVとすると、補正後の電圧値はV+(0.9X
−x)/Gとなる。
【0020】ステップ106 ステップ105で決定した補正電圧値に基づいた電圧を
参照光束側光検知器15に印加する。 ステップ107 参照光束側電圧値記憶テーブル301内の現在波長位置
に現在の電圧値を保存する。 ステップ108 次に、試料光束側の光検知器20からの出力信号を増幅
器とA/D変換器により変換して試料光束側信号Sを求
める。 ステップ109 ステップ108で求めた値に基づいて試料光束側検知器
20の補正電圧値を決定する。補正電圧値を求める際
は、ステップ105と同様の計算を行う。 ステップ110 ステップ109で決定した補正電圧値に基づいた電圧を
試料光束側光検知器20に印加する。
【0021】ステップ111 試料光束側電圧値記憶テーブル302内の現在波長位置
に現在の電圧値を保存する。 ステップ112 次の測定波長に移動するように波長駆動モータを制御す
る。この場合の移動の波長間隔は、次に行う試料測定に
おける波長移動の基準となるものであって、検知器系の
感度変化が過大にならないように十分に短くなるように
設定することが必要である。検知器系の感度変化は、光
源、光学系の効率、光検知器の感度特性等、装置の設計
仕様によって特有の振る舞いを示すために、電圧値記憶
測定の際の波長移動速度は一定範囲内でしか選択できな
いように、すなわち光電子増倍管からの出力電流が飽和
しない範囲の上限近くに設定するように、予め装置毎に
制限を設けておくと良い。 ステップ113 終了波長(測定範囲)を超えたかどうかを判断し、終了
波長内であればステップ104に戻って測定を繰り返
し、終了波長外になれば次のステップ114に進む。 ステップ114 電圧値記憶測定を終了する。 ステップ115 次に試料測定の処理手順について説明する。この処理
は、試料室の試料光束側に試料が設置され、参照光束側
電圧値記憶テーブル301と試料光束側電圧値記憶テー
ブル302に電圧値が存在する状態で実行する。
【0022】ステップ201 入力装置26から試料測定条件を設定する。記憶電圧値
使用の指示が入力されたときに、参照光束側電圧値記憶
テーブル301と試料光束側電圧値記憶テーブル302
に電圧値が存在しない場合は、表示器27に警告メッセ
ージを表示する。 ステップ202 試料測定が指示されると該測定を開始する。 ステップ203 波長駆動モータを制御することによって測定開始波長ま
で回折格子6を移動させる。 ステップ204 図3に示すように、参照光束側電圧値記憶テーブル30
1と試料光束側電圧値記憶テーブル302から現在波長
における電圧値を読み出し、読み出した値の電圧を各々
参照光束側光検知器15と試料光束側光検知器20に印
加する。この場合の現在波長における電圧は、予め行っ
た電圧値記憶測定によって得られた現在波長に最適な電
圧値となるために、波長移動速度を高速にしても参照光
束側光検知器15と試料光束側光検知器20のそれぞれ
について適正な電圧を印加することができ、信号の桁落
ちや出力飽和等の問題が発生することがない。 ステップ205 参照光束側光検知器15からの出力信号を増幅器、A/
D変換器により変換して参照光束側信号Rを求める。
【0023】ステップ206 試料光束側光検知器20からの出力信号を増幅器、A/
D変換器により変換して試料光束側信号Sを求める。 ステップ207 ステップ205、206で求めた参照光束側信号Rと試
料光束側信号Sの比を求める。 ステップ208 ステップ207で求めた値を測定値記憶テーブル303
に保存する。 ステップ209 次の測定波長に移動するように波長駆動モータを制御す
る。 ステップ210 終了波長(測定範囲)を超えたかどうかを判断し、終了
波長内であればステップ204に戻って測定を繰り返
し、終了波長外になれば次のステップ211に進む。 ステップ211 試料測定を終了する。
【0024】上述した処理ステップにあっては感度補正
値として補正電圧値を用いているが、ホトディテクター
のような検出器である一定の感度しか得られない検出器
を使用するような場合にあっては、補正値として増幅器
の感度(利得)を変えた値を使用することになる。
【0025】上述した例にあっては、光検知器2個を使
用する例について示した。光検知器1個を使用しても同
様な補正値を採用することができる。この場合は、光束
を発出する光源と、上記光束を任意の波長毎に分光する
分光手段と、当該分光手段により分光された任意波長光
束を2本の光束に分割する光束分割手段と、上記2本の
光束の各々の光度検出を行うための光検出手段として印
加電圧を変化することにより感度が変化する光検知器
と、当該光検知器から出力される2本の電気信号の各々
をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換
器と、上記2本の光束の光度に対応する上記ディジタル
信号をそれぞれ記憶するディジタル信号記憶手段と、上
記光検知器の各々の感度を個々に制御する感度制御手段
とを備えた分光光度計が使用される。そして、上記感度
制御手段は、上記光検知器の2個の感度を補正する感度
補正値を検知器毎、波長毎に記憶する感度補正値記憶手
段と、この感度補正値記憶手段に記憶している感度補正
値を用いて上記光検出器の2個の感度補正を行う感度補
正手段が用いられる。更に、感度補正して検出された2
本の光束に対応するディジタル信号の比を計算する計算
手段が用いられる。
【0026】上記感度制御手段は、上記感度補正値記憶
手段に計測波長域について感度補正値を記憶し、試料測
定時に、上記感度補正値記憶手段に記憶している感度補
正値を用いて上記光検出器の2個の感度補正を行うこと
になる。上記感度制御手段は、波長を移動する試料測定
において、光束のディジタル信号が予め定められた一定
範囲内になるように上記光検出器の感度補正を行うこと
になる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、試料測定を行う前に参
照光束側光検知器と試料光束側光検知器の感度を、各々
個別に制御する電圧値を測定して記憶しておくことによ
り、試料測定においては保持している電圧値を使用した
感度補正制御を行うようにしているので、高速に波長を
移動する測定を行った場合でも、検知系の感度変化の影
響を軽減して高い信号精度を得ることが可能になる。さ
らに、参照光束側光検知器と試料光束側光検知器とで異
なる電子増倍率を有する場合や、参照光束、試料光束の
どちらかの光路上に測定の基準サンプルが配置され、サ
ンプル側エネルギーとリファレンス側エネルギーに差が
ある場合でも、減光板等を配置することなく高い信号精
度を得ることができ、精度の良いスペクトル測定を短時
間に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である真空紫外分光光度
計の機能ブロック図である。
【図2】図1に示した真空紫外分光光度計における制御
装置が自ら実行し、あるいはデータ処理部に実行させる
制御処理のフローチャートである。
【図3】図1に示した真空紫外分光光度計における参照
光束側電圧値記憶テーブル、試料光束側電圧値記憶テー
ブルと試料測定時の印加電圧値との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…D2ランプ、2…窓、3…光源ミラー、4…分光
器、5…入射スリット、6…回折格子、7…出射スリッ
ト、8…フィルタ、10…回転分光ミラー、11…参照
光束側フッ化マグネシウム窓、15…参照光束側光検知
器、17…試料光束側フッ化マグネシウム窓、20…試
料光束側光検知器、21…分光器側ターボ分子ポンプ、
22…試料室側ターボ分子ポンプ、23…スクロールポ
ンプ、24…データ処理部、25…制御装置、26…入
力装置、27…表示器、30…試料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 株木 耕平 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 江畠 佳定 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2G020 AA04 AA05 CB05 CB07 CB33 CB43 CC02 CC07 CC26 CC52 CD03 CD13 CD23 CD33 CD34 CD37 CD51 CD56 CD59 2G059 DD13 EE01 EE12 FF09 GG10 HH02 HH03 JJ02 JJ05 JJ13 JJ22 KK02 KK03 MM09 MM10 MM14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光束を発出する光源と、上記光束を任意の
    波長毎に分光する分光手段と、当該分光手段により分光
    された任意波長光束を2本の光束に分割する光束分割手
    段と、上記2本の光束の各々の光度検出を行うための光
    検出手段として印加電圧を変化することにより感度が変
    化する光検知器2個と、当該光検知器2個から出力され
    る2本の電気信号の各々をディジタル信号に変換するア
    ナログ・ディジタル変換器と、上記2本の光束の光度に
    対応する上記ディジタル信号をそれぞれ記憶するディジ
    タル信号記憶手段と、上記光検知器2個の各々の感度を
    個々に制御する感度制御手段とを備えた分光光度計にお
    いて、 上記感度制御手段は、上記2個の光検知器の感度を補正
    する感度補正値を検知器毎、波長毎に記憶する感度補正
    値記憶手段と、この感度補正値記憶手段に記憶している
    感度補正値を用いて上記2個の光検出器の感度補正を行
    う感度補正手段を備えたことを特徴とする分光光度計。
  2. 【請求項2】光束を発出する光源と、上記光束を任意の
    波長毎に分光する分光手段と、当該分光手段により分光
    された任意波長光束を2本の光束に分割する光束分割手
    段と、上記2本の光束の各々の光度検出を行うための光
    検出手段として印加電圧を変化することにより感度が変
    化する光検知器2個と、当該光検知器2個から出力され
    る2本の電気信号の各々をディジタル信号に変換するア
    ナログ・ディジタル変換器と、上記2本の光束の光度に
    対応する上記ディジタル信号をそれぞれ記憶するディジ
    タル信号記憶手段と、上記光検知器2個の各々の感度を
    個々に制御する感度制御手段とを備えた分光光度計にお
    いて、 上記感度制御手段は、上記2個の光検知器の感度を補正
    する感度補正値を検知器毎、波長毎に記憶する感度補正
    値記憶手段と、この感度補正値記憶手段に記憶している
    感度補正値を用いて上記2個の光検出器の感度補正を行
    う感度補正手段と、および感度補正して検出された2本
    の光束に対応するディジタル信号の比を計算する計算手
    段とを備えたことを特徴とする分光光度計。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、上記感度制御
    手段は、上記感度補正値記憶手段に計測波長域について
    感度補正値を記憶し、試料測定時に、上記感度補正値記
    憶手段に記憶している感度補正値を用いて上記2個の光
    検出器の感度補正を行うことを特徴とする分光光度計。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかにおいて、上記
    感度制御手段は、波長を移動する試料測定において、光
    束のディジタル信号が予め定められた一定範囲内になる
    ように上記2個の光検出器の感度補正を行うことを特徴
    とする分光光度計。
  5. 【請求項5】光束を発出する光源と、上記光束を任意の
    波長毎に分光する分光手段と、当該分光手段により分光
    された任意波長光束を2本の光束に分割する光束分割手
    段と、上記2本の光束の各々の光度検出を行うための光
    検出手段として印加電圧を変化することにより感度が変
    化する光検知器と、当該光検知器から出力される2本の
    電気信号の各々をディジタル信号に変換するアナログ・
    ディジタル変換器と、上記2本の光束の光度に対応する
    上記ディジタル信号をそれぞれ記憶するディジタル信号
    記憶手段と、上記光検知器の各々の感度を個々に制御す
    る感度制御手段とを備えた分光光度計において、 上記感度制御手段は、上記光検知器の2個の感度を補正
    する感度補正値を検知器毎、波長毎に記憶する感度補正
    値記憶手段と、この感度補正値記憶手段に記憶している
    感度補正値を用いて上記光検出器の2個の感度補正を行
    う感度補正手段を備えたことを特徴とする分光光度計。
  6. 【請求項6】光束を発出する光源と、上記光束を任意の
    波長毎に分光する分光手段と、当該分光手段により分光
    された任意波長光束を2本の光束に分割する光束分割手
    段と、上記2本の光束の各々の光度検出を行うための光
    検出手段として印加電圧を変化することにより感度が変
    化する光検知器と、当該光検知器から出力される2本の
    電気信号の各々をディジタル信号に変換するアナログ・
    ディジタル変換器と、上記2本の光束の光度に対応する
    上記ディジタル信号をそれぞれ記憶するディジタル信号
    記憶手段と、上記光検知器の各々の感度を個々に制御す
    る感度制御手段とを備えた分光光度計において、 上記感度制御手段は、上記光検知器の2個の感度を補正
    する感度補正値を検知器毎、波長毎に記憶する感度補正
    値記憶手段と、この感度補正値記憶手段に記憶している
    感度補正値を用いて上記光検出器の2個の感度補正を行
    う感度補正手段と、および感度補正して検出された2本
    の光束に対応するディジタル信号の比を計算する計算手
    段とを備えたことを特徴とする分光光度計。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、上記感度制御
    手段は、上記感度補正値記憶手段に計測波長域について
    感度補正値を記憶し、試料測定時に、上記感度補正値記
    憶手段に記憶している感度補正値を用いて上記光検出器
    の2個の感度補正を行うことを特徴とする分光光度計。
  8. 【請求項8】請求項5から7のいずれかにおいて、上記
    感度制御手段は、波長を移動する試料測定において、光
    束のディジタル信号が予め定められた一定範囲内になる
    ように上記光検出器の2個の感度補正を行うことを特徴
    とする分光光度計。
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