JP2003231083A - パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム - Google Patents

パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム

Info

Publication number
JP2003231083A
JP2003231083A JP2002030627A JP2002030627A JP2003231083A JP 2003231083 A JP2003231083 A JP 2003231083A JP 2002030627 A JP2002030627 A JP 2002030627A JP 2002030627 A JP2002030627 A JP 2002030627A JP 2003231083 A JP2003231083 A JP 2003231083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
generator
tool
link mechanism
parallel link
end effector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002030627A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Kato
孝一 加藤
Shingo Goto
慎吾 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP2002030627A priority Critical patent/JP2003231083A/ja
Publication of JP2003231083A publication Critical patent/JP2003231083A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】外部から給電することなく作動し、独立に機能
や性能を高めることができるエンドエフェクタが移動部
に着脱されるパラレルリンク機構を用いた加工機を提供
する。 【解決手段】固定板15と、移動板21と、固定板15
と移動板21とを接続する伸縮可能な複数のリンク9
U,9V,9Wとを有し、リンク9U,9V,9Wの伸
縮により移動板21の固定板15に対する位置および姿
勢が変更可能なパラレルリンク機構10を用いた加工機
であって、発電機70を備え、発電機70により発電し
た電力により作動するエンドエフェクタとしての工具6
0と、移動板21に設けられ発電機70に動力を供給す
るサーボモータ200と、工具60を移動板21に解放
可能にクランプし、サーボモータ200の動力を発電機
70に伝達するクランプ装置150とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラレルリンク機
構を用いた加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】パラレルリンク機構を用いた加工機は、
たとえば、特開平9−66480号公報や特開2000
−130536号公報等に開示されているように、固定
板および移動板との間を並列する複数のリンクで接続
し、複数のリンクを伸縮させることにより移動板の固定
板に対する位置や姿勢を変更しながら移動板に取り付け
たエンドエフェクタによってワークに対して加工を行
う。このパラレルリンク機構は、複数の並列リンクによ
り移動板を支持するためシリアルリンク機構と比べて剛
性が高く、また、移動板の高速な移動が可能である等の
種々の特徴を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パラレルリ
ンク機構を用いた加工機では、通常、移動板に主軸装置
を設けて、主軸の回転によりドリル等の工具を回転させ
て切削加工を行う。このため、主軸装置の最大回転数を
越える高速回転で切削加工を行う必要がある場合には、
たとえば、高周波モータを内蔵したエンドエフェクタを
移動板に取り付ける必要がある。しかしながら、このエ
ンドエフェクタを駆動するためには、外部から電力を供
給する必要があり、エンドエフェクタに給電ケーブルを
接続する必要がある。このため、この給電ケーブルによ
って移動板の可動範囲が制約を受ける可能性がある。ま
た、エンドエフェクタの移動板への装着作業に時間を要
し、装着の自動化が難しい。一方、エンドエフェクタと
して、工具以外の溶接ガン等を用いた場合にも、エンド
エフェクタに給電ケーブルを接続する必要があり、上記
と同様の不利益が存在する。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、その目的は、外部から給電することなく作
動し、独立に機能や性能を高めることができるエンドエ
フェクタが移動部に着脱されるパラレルリンク機構を用
いた加工機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のパラレルリンク
機構を用いた加工機は、固定部と、移動部と、前記固定
部と前記移動部とを接続する伸縮可能な複数のリンクと
を有し、前記複数のリンクの伸縮により前記移動部の前
記固定部に対する位置および姿勢が変更可能なパラレル
リンク機構を用いた加工機であって、前記移動部に設け
られ、発電機を備え、当該発電機により発電した電力に
より作動するエンドエフェクタと、前記移動部に設けら
れ、前記発電機に動力を供給する駆動源とを有する。
【0006】好適には、本発明のパラレルリンク機構を
用いた加工機は、前記エンドエフェクタを前記移動部に
解放可能に保持し、前記駆動源の動力を前記発電機に伝
達する保持手段をさらに有する。
【0007】さらに好適には、前記エンドエフェクタ
は、前記発電機によって発電された電力により駆動され
る電動機と、前記電動機によって回転されるワークを加
工する刃具とを有する。
【0008】本発明のパラレルリンク機構を用いた加工
システムは、固定部と、移動部と、前記固定部と前記移
動部とを接続する伸縮可能な複数のリンクとを有し、前
記複数のリンクの伸縮により前記移動部の前記固定部に
対する位置および姿勢が変更可能なパラレルリンク機構
と、発電機を備え、当該発電機により発電した電力によ
り作動するエンドエフェクタと、前記移動部に設けら
れ、前記発電機に動力を供給する駆動源と、前記エンド
エフェクタを前記移動部に解放可能に保持し、前記駆動
源の動力を前記発電機に伝達する保持手段と、前記エン
ドエフェクタを前記保持手段に着脱する交換手段とを有
する。
【0009】本発明では、パラレルリンク機構の移動部
に設けられたエンドエフェクタの発電機は、移動部に固
定された駆動源から動力が伝達され、発電機は発電す
る。これにより、エンドエフェクタは作動し、このエン
ドエフェクタをパラレルリンク機構によって所望の位置
に移動位置決めすることにより、所定の作業が行われ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。第1実施形態 図1は、本発明の一実施形態に係るパラレルリンク加工
システムの構成図である。図1に示すパラレルリンク加
工システム1は、加工機2と工具交換装置50とを有す
る。加工機2は、遮蔽壁FL内に設けられたパラレルリ
ンク機構10と、クランプ装置150と、工具60とを
備えている。遮蔽壁FL内のベース上には可動テーブル
3が設置されており、この可動テーブル3に加工すべき
ワークが設置されている。なお、工具交換装置50は本
発明の交換手段の一実施態様であり、クランプ装置15
0は本発明の保持手段の一実施態様であり、工具60は
本発明のエンドエフェクタの一実施態様である。
【0011】パラレルリンク機構10は、ベースBS上
に立設された遮蔽壁FLに支持された固定板15と、こ
の固定板15にボールジョイント11U,11Vおよび
11Wを介して姿勢を変更自在に保持され外周面にねじ
が形成された複数のリンク9U,9Vおよび9Wと、こ
れらリンク9U,9Vおよび9Wの先端にボールジョイ
ント12U,12Vおよび12Wを介して連結された移
動板21と、各ボールジョイント11U,11Vおよび
11Wにそれぞれ固定されたモータ17U,17Vおよ
び17Wと、リンク9U,9Vおよび9Wにそれぞれ螺
合しモータ17U,17Vおよび17Wによって回転さ
れるナット部材19U,19Vおよび19Wとを有して
いる。
【0012】上記構成のパラレルリンク機構10は、モ
ータ17U,17Vおよび17Wを適宜回転させること
により、固定板15と移動板21とを接続しているリン
ク9U,9Vおよび9Wが図1に示す各矢印方向に移動
し、固定板15と移動板21との間が伸縮する。リンク
9U,9Vおよび9Wの伸縮を適宜行わせることによ
り、移動板21の位置および姿勢が制御される。
【0013】図1に示すように、パラレルリンク機構1
0の移動板21の上面側には、サーボモータ200が設
置され、下面側にはクランプ装置150が設置されてい
る。このクランプ装置150に工具60がクランプされ
ている。クランプ装置150は、油圧源400と管路に
よって接続されており、油圧源400からの高圧の作動
油をクランプ装置150に供給可能となっている。な
お、サーボモータ200とクランプ装置150と工具6
0との関係、工具60およびクランプ装置150の構造
については後述する。
【0014】工具交換装置50は、クランプ装置150
に対する工具60の着脱作業を行う。この工具交換装置
50は、工具60を保持可能な工具ポッド31を矢印A
1およびA2で示す方向に移動可能に保持している。工
具交換装置50は、工具交換時には、遮蔽壁FLに設け
られた開閉扉29が開かれた状態で工具ポッド31を遮
蔽壁FL内に進入させる。
【0015】工具の構成 図2は、本発明のエンドエフェクタの一実施形態として
の工具の構成を示す部分断面図である。図2において、
工具60は、刃具100と、この刃具100を保持する
工具ホルダ61とから構成される。
【0016】工具ホルダ61は、装着部62と、ケース
部材66,67および68からなるケース65と、発電
機70と、電動機80と、工具保持部90と、回り止め
部材85とを備えている。
【0017】装着部62は、テーパシャンク部62b
と、このテーパシャンク部62bの先端部に形成された
プルスタッド62cと、ケース部材66に回転自在に保
持される軸部62dとを備えている。
【0018】装着部62のテーパシャンク部62bは、
後述するクランプ装置のテーパスリーブに装着される。
装着部62のプルスタッド62cは、装着部62がクラ
ンプ装置のテーパスリーブに装着されると、クランプ装
置のコレットによってクランプされる。装着部62の軸
部62dは、ケース部材66の内周に複数の軸受72を
介して回転自在に保持されている。
【0019】ケース部材67の内周には、保持部材73
を介して発電機70および電動機80が保持されてい
る。発電機70は、入力軸71が装着部62の軸部62
dと同心に連結されており、この発電機70には主軸4
6の回転力が装着部62を介して伝達される。発電機7
0には、たとえば、三相同期発電機が用いられる。
【0020】電動機80は、図示しない導電ケーブルに
よって、発電機70で発電された電力が供給される。こ
の電動機80は、発電機70から供給される電力によっ
て駆動される。電動機80には、たとえば、三相誘導電
動機を用いることができる。
【0021】工具保持部90は、回転軸91と、この回
転軸91と電動機80の回転軸81とを連結するカップ
リング93と、回転軸91の先端部に固定された工具装
着部材95とを有する。
【0022】回転軸91は、ケース部材68の内周に複
数の軸受92を介して回転自在に保持されている。回転
軸91の先端側は、ケース部材68に抜け止め部材94
によって抜け止めされている。
【0023】刃具100は、工具装着部95に保持され
ており、この刃具100はワークを加工する。刃具10
0は、具体的には、ドリル、エンドミル等の各種の刃具
である。
【0024】ケース部材66、67および68は、たと
えば、ボルト等の締結手段によって連結されており、こ
れらケース部材66、67および68がケース65を構
成している。ケース部材66の外周には、回り止め部材
85が設けられている。回り止め部材85は、装着部6
2が後述するクランプ装置150に装着されることによ
り、当該クランプ装置に設けられた嵌合穴に先端部が挿
入される。これにより、ケース部材66、すなわち、ケ
ース65は、装着部62が回転しても回転が規制され
る。
【0025】クランプ装置 図3は、クランプ装置150の構造を示す断面図であ
る。なお、図3はクランプ装置150がパラレルリンク
機構10の移動板21に取り付けられ、かつ、クランプ
装置150によって上記した工具60がクランプされた
状態を示している。図3に示すように、移動板21の上
面側にはサーボモータ200が固定されており、このサ
ーボモータ200の駆動軸201は、移動板21に形成
された貫通孔21hに挿入され、先端部201fが移動
板21の下面側に突出している。この移動板21の下面
側にクランプ装置150が固定されている。クランプ装
置150は、ケース151と、ケース151に回転自在
に保持された伝達軸152とを有する。
【0026】ケース151は、円筒状の部材からなり、
上端側に設けられたフランジ部151fが移動板21の
下面に複数のボルトBTによって固定されている。ケー
ス151の下端部には、上記した工具60の回り止め部
材85の先端部が挿入される嵌合穴151aが形成され
ている。
【0027】伝達軸152は、ケース151の内周の上
端側および下端側にそれぞれ設けられた軸受BRを介し
て当該ケース151に回転自在に保持されている。この
伝達軸152は、伝達部材153の下端部と伝達部材1
54の上端部が嵌合固定されることによって構成されて
いる。伝達軸152は、サーボモータ200の駆動軸2
01の回転を工具60の装着部62bに伝達する役割を
果たす。
【0028】伝達部材153の上端側の中心部には、サ
ーボモータ200の駆動軸201の先端部201fが嵌
合する嵌合凹部153rが形成されている。駆動軸20
1の先端部201fは、断面形状がたとえば、四角等の
多角形となっており、嵌合凹部153rは先端部201
fの外形に合致した形状となっている。嵌合凹部153
rと駆動軸201の先端部201fとが嵌合することに
よって、駆動軸201の回転が伝達軸152に伝達され
る。
【0029】伝達部材153の下端側の中心部には、シ
リンダ室153cが形成されている。このシリンダ室1
53cは、伝達部材153の半径方向に形成された管路
153pと連通している。管路153pの外周には、環
状の溝部153tが形成されている。また、ケース15
1には、溝部153tに対向する位置に当該溝部153
tに連通する管路151pが形成されており、この管路
151pはケース151の外周まで延びている。
【0030】ケース151に形成された管路151pに
は、コネクタ180を介して作動油を供給する供給管1
81が接続されている。この供給管181の他端は、図
1に示した油圧源400に接続されている。
【0031】伝達部材153の溝部153tの上下両側
には、OリングORがそれぞれ設けられている。これら
のOリングORは、油圧源400から供給管181、管
路151p、溝部153tおよび管路153pを通じて
シリンダ室153cに供給される作動油がケース151
の内周と伝達部材153の外周の隙間から漏れるのを防
ぐために設けられている。
【0032】伝達部材153のシリンダ室153c内に
は、ピストン161が当該シリンダ室153c内を移動
可能に設けられている。このピストン161には、ロッ
ド部材160が連結されている。
【0033】一方、伝達部材154は、中心部に貫通孔
を備えており、この伝達部材154の上側内周には、ピ
ストン161に対向して規制部154tが形成されてい
る。この規制部154tとピストン161の下端面との
間には、皿ばね190が設けられている。この皿ばね1
90は、ピストン161と規制部154tとを引き離す
向きに当該ピストン161を付勢している。また、伝達
部材154の下側には、上記した工具60のテーパシャ
ンク部62bが嵌合するテーパスリーブ154aが形成
されている。
【0034】ロッド部材160は、上端側にピストン1
61が連結され、中途部に拡径された環状の押圧部16
0aが形成され、下端部に拡径された引上部160bが
形成されている。
【0035】ロッド部材160の引上部160bの周囲
には、複数のコレット170が設けられている。コレッ
ト170は、ロッド部材160の矢印B1またはB2の
向きへの移動に応じて開閉し、工具60のプルスタッド
62cの引き上げ、あるいは、解放を行う。
【0036】次に、上記構成のクランプ装置150によ
る工具60のクランプ、アンクランプ動作について説明
する。まず、クランプ装置150に工具60が装着され
ていない状態において、上記した油圧源400から高圧
の作動油をシリンダ室153cに供給する。油圧源40
0から高圧の作動油がシリンダ室153cに供給される
と、ピストン161は、皿ばね190の付勢力に抗して
下方(矢印B2に向き)に移動する。
【0037】ピストン161が矢印B2に向きに下降す
ると、ロッド部材160が矢印B2で示す下方に押し下
げられ、ロッド部材160の押圧部160aがコレット
170の上端部を下方に向けて押圧し、コレット170
が開く。コレット170が開いた状態で、工具60のテ
ーパシャンク部62bを伝達部材154のテーパスリー
ブ154aに装着する。
【0038】次いで、油圧源400からシリンダ室15
3cへの高圧の作動油の供給を停止する。シリンダ室1
53cへの高圧の作動油の供給を停止すると、ピストン
161は、皿ばね190の付勢力矢印B1の向きに上昇
する。ピストン161の上昇によってロッド部材160
も上昇し、コレット170は引上部160bと係合し、
コレット170は閉じる。これにより、工具60のプル
スタッド62cはコレット170によって締め付けられ
ながら引き上げられる。これにより、装着部62のテー
パシャンク62bは伝達部材154のテーパスリーブ1
54aにクランプされる。
【0039】装着部62のテーパシャンク62bを伝達
部材154のテーパスリーブ154aからアンクランプ
するときは、油圧源400からシリンダ室153cへ高
圧の作動油を供給してコレット170を開けばよい。
【0040】次に、本実施形態に係る加工システム1の
動作の一例について説明する。まず、クランプ装置15
0をパラレルリンク機構10の移動板21に固定したの
ち、クランプ装置150によって工具60をクランプす
る。
【0041】この状態から、ロボット本体2のサーボモ
ータ34を回転数N0 で回転させると、移動板21に固
定されたサーボモータ200の駆動軸201とクランプ
装置150の伝達軸152を介して接続された工具60
の装着部62が回転し、サーボモータ200の回転力が
発電機70に伝達される。これにより、発電機70は、
たとえば、三相同期発電機を用いた場合には、三相交流
電力を発電する。
【0042】三相同期発電機の発生する三相交流電力の
周波数fは、三相同期発電機の極数をP1 とし、サーボ
モータ200の回転数をN0 〔min-1〕とすると、次
式(1)によって表される。
【0043】
【数1】 f=P1 ×N0 /120〔Hz〕 …(1)
【0044】したがって、サーボモータ200を回転数
0 で回転させると、上記(1)式で表される周波数f
の三相交流電力が電動機80に供給される。
【0045】ここで、電動機80に三相誘導電動機を用
いたとすると、この三相誘導電動機の極数がP2 とする
と、三相誘導電動機は3相交流の1サイクルで2/P2
回転することから、すべりがないときの三相誘導電動機
の同期速度N1 は、次式(2)で表される。
【0046】
【数2】 N1 =120×f/P2 〔min-1〕 …(2)
【0047】したがって、サーボモータ200の回転数
0 に対する電動機80の回転数N 1 は次式(3)によ
って表される。
【0048】
【数3】 N1 =N0 ×P1 /P2 〔min-1〕 …(3)
【0049】(3)式からわかるように、サーボモータ
200の回転数N0 は、上記(3)式で表される回転数
1 に変速される。(3)式で示すように、三相同期発
電機の極数P1 と三相誘導電動機の極数P 2 との比を適
宜設定することにより、サーボモータ200の回転数N
0 に対する電動機80の回転数N1 の変速比を任意に設
定できることが分かる。すなわち、サーボモータ200
の回転数N0 に対して電動機80の回転数N1を増速し
たい場合には、極数比P1 /P2 を1より大きくし、減
速したい場合には、極数比P1 /P2 を1より小さくな
るように、三相同期発電機の極数P1 および三相誘導電
動機の極数P2 を予め選択すればよい。
【0050】たとえば、サーボモータ200の最大回転
数Nmax が3000min-1であるとすると、刃具10
0の回転数をこの最大回転数Nmax よりも高い3000
0rpmに増速させたいような場合には、上記の極数比
1 /P2 が10である三相同期発電機および三相誘導
電動機を内蔵した工具60を予め用意しておく。
【0051】サーボモータ200を3000rpmで回
転させると、発電機70はサーボモータ200の回転数
および極数P1 に応じた周波数の三相交流を発生する。
電動機80は、発電機70から供給される三相交流によ
って駆動され、工具60の刃具100は、略30000
rpmの回転数で回転する。
【0052】上記のように刃具100が増速された状態
で、パラレルリンク機構10の移動板21を予め教示し
た作業プログラムにしたがって動作させる。パラレルリ
ンク機構10は、この作業プログラムにしたがって各リ
ンク9U,9V,9Wの伸縮を行って移動板21の姿勢
および位置を変更し、工具60をワークWに対して移動
位置決めする。これにより、刃具100によるワークの
切削加工が行われる。
【0053】工具の自動交換 図4は、上記した工具60の自動交換方法を説明するた
めの図である。たとえば、刃具100の種類や変速比等
が異なる複数の工具60を予め用意しておき、これらの
工具60を交換することにより、ワークに対する種々の
切削加工を行うことが可能となる。しかしながら、工具
60の交換を手作業で行っていたのでは、作業効率が悪
い。
【0054】このため、図4に示す工具交換装置50に
複数種の工具を収容しておく。工具60の交換の際に
は、パラレルリンク機構10の各リンク9W,9V,9
Uを適宜伸縮させて、図4に示すように、移動板21を
開閉扉29の近傍の所定の位置および所定の姿勢に位置
決めする。さらに、この移動板21の移動と連動して、
工具交換装置50の工具ポッドを矢印A2の向きに移動
させ、工具ポッド31を遮蔽壁FL内に進入させる。こ
れにより、クランプ装置150によりクランプされた工
具60が工具ポッド31内に収納される。
【0055】工具60が工具ポッド31内に収納された
状態で、油圧源400から高圧の作動油をクランプ装置
150へ供給し、工具60をアンクランプすると、工具
60が解放される。工具ポッド31内に収容された工具
60は、工具ポッド31を遮蔽壁FL外に退避させる
と、パラレルリンク機構10からの工具60の取り外し
が完了する。
【0056】新たな工具60を工具交換装置50によっ
てクランプ装置150に装着するには、移動板21を開
閉扉29の近傍の所定の位置および所定の姿勢に位置決
めしたのち、工具60を収納した工具ポッド31を遮蔽
壁FL内に進入させる。
【0057】以上のように、本実施形態によれば、発電
機70および電動機80を内蔵し、発電機70で発生し
た電力で電動機80を駆動することで、パラレルリンク
機構10の移動板21に設けられた本発明の駆動源とし
てのサーボモータ200に対して独立に刃具100を回
転させることが可能となり、刃具100をサーボモータ
200の最大回転数よりも増速させる等の変速が可能と
なる。
【0058】さらに、本実施形態によれば、刃具100
を電動機80で直接回転させ、本発明の駆動源としての
サーボモータ200と刃具100との間に機械的な伝達
機構が存在しないため、刃具100の応答性を向上で
き、また、歯車機構等の機械的な伝達機構による熱の発
生がない。
【0059】また、本実施形態によれば、発電機70の
発電した電力によって刃具100を駆動するため、外部
から駆動電流を供給する必要がなく、この結果、電源供
給のための給電ケーブルが必要ない。このため、工具交
換装置50により工具60の自動交換が容易に可能にな
る。
【0060】本発明は上述した実施形態に限定されな
い。上述した実施形態では、パラレルリンク機構として
3本のリンクを備えるものを例示したが、移動板21の
位置および姿勢が変更可能であれば上記以外のパラレル
リンク機構にも本発明は適用可能である。
【0061】また、上述した実施形態では、本発明のエ
ンドエフェクタとして工具60の場合について説明した
が、たとえば、放電加工用、溶接用、ハンドリング用等
のエンドエフェクタにも本発明を適用可能である。すな
わち、放電加工用、溶接用、ハンドリング用のエンドエ
フェクタの動作に必要な電力を発電機70で発電すれば
よい。
【0062】さらに、上述した実施形態では、本発明の
保持手段として油圧によりエンドエフェクタを解放する
クランプ装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに
限定されず、エンドエフェクタを移動板に対して着脱す
るのに、圧縮空気や電動モータを駆動源とする機構でも
適用可能であり、要するに、エンドエフェクタを移動板
に保持するとともに駆動源としてのサーボモータの動力
をエンドエフェクタの発電機に伝達可能な構成のもので
あればよい。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、エンドエフェクタに発
電機を備え、この発電機によって発電した電力を用い
て、たとえば、電動機等のエンドエフェクタを作動させ
る。このため、外部からエンドエフェクタに給電する必
要がなくなる。また、エンドエフェクタの機能や性能を
パラレルリンク機構の移動部に設けて駆動源とは独立に
高めることができる。さらに、本発明によれば、エンド
エフェクタに給電する必要がないため、パラレルリンク
機構の移動部へのエンドエフェクタの着脱作業が容易と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパラレルリンク機構
を用いた加工システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るエンドエフェクタと
しての工具の構成を示す断面図である。
【図3】クランプ装置の構造を示す断面図である。
【図4】工具の自動交換方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1…加工システム 2…加工機 15…固定板 21…移動板 9U,9V,9W…リンク 11U,11V,11W…ボールジョイント 12U,12V,12W…ボールジョイント 17U,17V,17W…モータ 19U,19V,19W…ナット部材 60…工具 65…ケース 66,67,68…ケース部材 70…発電機 80…電動機 90…工具保持部 95…工具装着部 100…刃具 150…クランプ装置 151…ケース 152…伝達軸 170…コレット 190…皿ばね 200…サーボモータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部と、移動部と、前記固定部と前記移
    動部とを接続する伸縮可能な複数のリンクとを有し、前
    記複数のリンクの伸縮により前記移動部の前記固定部に
    対する位置および姿勢が変更可能なパラレルリンク機構
    を用いた加工機であって、 前記移動部に設けられ、発電機を備え、当該発電機によ
    り発電した電力により作動するエンドエフェクタと、 前記移動部に設けられ、前記発電機に動力を供給する駆
    動源とを有するパラレルリンク機構を用いた加工機。
  2. 【請求項2】前記エンドエフェクタを前記移動部に解放
    可能に保持し、前記駆動源の動力を前記発電機に伝達す
    る保持手段をさらに有する請求項1に記載のパラレルリ
    ンク機構を用いた加工機。
  3. 【請求項3】前記エンドエフェクタは、前記発電機によ
    って発電された電力により駆動される電動機と、 前記電動機によって回転されるワークを加工する刃具と
    を有する請求項1または2に記載のパラレルリンク機構
    を用いた加工機。
  4. 【請求項4】前記駆動源は、前記移動部に固定された電
    動モータである請求項1〜3のいずれかに記載のパラレ
    ルリンク機構を用いた加工機。
  5. 【請求項5】固定部と、移動部と、前記固定部と前記移
    動部とを接続する伸縮可能な複数のリンクとを有し、前
    記複数のリンクの伸縮により前記移動部の前記固定部に
    対する位置および姿勢が変更可能なパラレルリンク機構
    と、 発電機を備え、当該発電機により発電した電力により作
    動するエンドエフェクタと、 前記移動部に設けられ、前記発電機に動力を供給する駆
    動源と、 前記エンドエフェクタを前記移動部に解放可能に保持
    し、前記駆動源の動力を前記発電機に伝達する保持手段
    と、 前記エンドエフェクタを前記保持手段に着脱する交換手
    段とを有するパラレルリンク機構を用いた加工システ
    ム。
JP2002030627A 2002-02-07 2002-02-07 パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム Pending JP2003231083A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030627A JP2003231083A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030627A JP2003231083A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003231083A true JP2003231083A (ja) 2003-08-19

Family

ID=27774309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002030627A Pending JP2003231083A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003231083A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112011101684T5 (de) 2010-05-19 2013-05-16 Ntn Corp. Gliedbetätigungsvorrichtung
EP2554337A3 (en) * 2011-08-03 2013-11-06 The Boeing Company Robot including telescopic lead screw assemblies for positioning an end effector
WO2015076201A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 Ntn株式会社 リンク作動装置
GB2584003A (en) * 2019-03-01 2020-11-18 Millitec Food Systems Ltd End effector carriage for delta robot

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112011101684T5 (de) 2010-05-19 2013-05-16 Ntn Corp. Gliedbetätigungsvorrichtung
US9073204B2 (en) 2010-05-19 2015-07-07 Ntn Corporation Link actuation device
DE112011101684B4 (de) 2010-05-19 2020-06-18 Ntn Corp. Gliedbetätigungsvorrichtung
EP2554337A3 (en) * 2011-08-03 2013-11-06 The Boeing Company Robot including telescopic lead screw assemblies for positioning an end effector
US9764464B2 (en) 2011-08-03 2017-09-19 The Boeing Company Robot including telescopic assemblies for positioning an end effector
US10668616B2 (en) 2011-08-03 2020-06-02 The Boeing Company Robot including telescopic assemblies for positioning an end effector
WO2015076201A1 (ja) * 2013-11-22 2015-05-28 Ntn株式会社 リンク作動装置
JP2015102125A (ja) * 2013-11-22 2015-06-04 Ntn株式会社 リンク作動装置
CN105722649A (zh) * 2013-11-22 2016-06-29 Ntn株式会社 连杆动作装置
US9821454B2 (en) 2013-11-22 2017-11-21 Ntn Corporation Link actuation device
GB2584003A (en) * 2019-03-01 2020-11-18 Millitec Food Systems Ltd End effector carriage for delta robot
GB2584003B (en) * 2019-03-01 2021-09-29 Millitec Food Systems Ltd End effector carriage for delta robot

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100759181B1 (ko) 공작기계
US6825630B2 (en) Machine tool, tool, and tool holder
US5636949A (en) Multi-function machine tool
JP4488375B2 (ja) 工作機械の主軸装置
US6752750B2 (en) Tool, tool holder, and machine tool
KR100537822B1 (ko) 공작기계의 전동척과 그 파지 죠(jaw)개폐 방법
JP2004255505A (ja) ロボット用ツール先端部材自動交換装置
JPH05269605A (ja) 主軸ユニット、主軸ユニットを装備した工作機械及び切削工具駆動装置
KR100997578B1 (ko) 공구와 공구홀더 및 공작기계
US20030102287A1 (en) Tool, tool holder, and machine tool
JP2011067937A (ja) 多軸機械用ツールヘッド、前記ツールヘッドを有する多軸機械、及び前記機械の使用方法
JP2003231083A (ja) パラレルリンク機構を用いた加工機および加工システム
JP5685402B2 (ja) 圧縮機用装置及び工具
JP4030298B2 (ja) 産業用ロボット
JP5543307B2 (ja) ヘッドユニット、作業ユニット及び産業用機械
KR100938728B1 (ko) 공작기계와 공구 및 공구홀더
JP2003170327A (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP2003245812A (ja) 穴あけ加工装置および穴あけ加工方法
JP2008073786A (ja) 切削加工治具及び切削加工方法
CN215395266U (zh) 一种便于安装的工业机器人夹具
JP4543351B2 (ja) 電動チャックを持つ旋盤の主軸装置の制御方法及び装置
JP2001341045A (ja) 工作機械、工具の変速装置および工作機械における工具の駆動方法
JPS624535A (ja) タレツト式ネジ締め装置
JP2009095965A (ja) 工具自動交換装置
JP3907301B2 (ja) タレット刃物台装置