JP2003170327A - 工具、工具ホルダおよび工作機械 - Google Patents
工具、工具ホルダおよび工作機械Info
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- JP2003170327A JP2003170327A JP2001367428A JP2001367428A JP2003170327A JP 2003170327 A JP2003170327 A JP 2003170327A JP 2001367428 A JP2001367428 A JP 2001367428A JP 2001367428 A JP2001367428 A JP 2001367428A JP 2003170327 A JP2003170327 A JP 2003170327A
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- spindle
- generator
- electric motor
- electric power
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- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】通常の工具と同様に工作機械の主軸に着脱自在
に装着され、外部から電力を供給することなく工作機械
の主軸よりも高い回転数を得ることができ、外部の電源
等と結線することなく駆動可能で、加えて、自動工具交
換が可能なように小型化された工具を提供する。 【解決手段】ワークを加工する刃具100と、工作機械
の主軸46から供給される回転力によって発電する発電
機70と、発電機70が発電した電力により駆動され、
刃具100を回転させる電動機80と、発電機70によ
って発電された電力の一部を用いて、電動機80の駆動
によって発生する熱を外部に放出するペルチェ素子40
0とを有する。
に装着され、外部から電力を供給することなく工作機械
の主軸よりも高い回転数を得ることができ、外部の電源
等と結線することなく駆動可能で、加えて、自動工具交
換が可能なように小型化された工具を提供する。 【解決手段】ワークを加工する刃具100と、工作機械
の主軸46から供給される回転力によって発電する発電
機70と、発電機70が発電した電力により駆動され、
刃具100を回転させる電動機80と、発電機70によ
って発電された電力の一部を用いて、電動機80の駆動
によって発生する熱を外部に放出するペルチェ素子40
0とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸に
装着されるワークを加工する工具、エンドミル等の加工
具を保持する工具ホルダ、この工具または工具ホルダが
主軸に着脱される工作機械に関する。
装着されるワークを加工する工具、エンドミル等の加工
具を保持する工具ホルダ、この工具または工具ホルダが
主軸に着脱される工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、マシニングセンタ等の主軸を
備えた工作機械では、主軸の最大回転数(単位時間当た
り)は主軸を回転自在に保持するメインベアリングの構
造や潤滑方式によって決定されるため、この最大回転数
より増速した回転数で工具を回転させたい場合には、増
速装置を用いている。増速装置としては、工具を保持し
主軸に着脱可能となっており、主軸の回転力を遊星歯車
等の歯車機構によって工具の回転数を増速させるものが
知られている。たとえば、マシニングセンタにおいて、
一時的に主軸の最大回転数よりも工具の回転数を増速さ
せたい場合には、上記のような増速装置を主軸に対して
通常の工具と同様に装着し、工具を高い回転数で回転さ
せている。
備えた工作機械では、主軸の最大回転数(単位時間当た
り)は主軸を回転自在に保持するメインベアリングの構
造や潤滑方式によって決定されるため、この最大回転数
より増速した回転数で工具を回転させたい場合には、増
速装置を用いている。増速装置としては、工具を保持し
主軸に着脱可能となっており、主軸の回転力を遊星歯車
等の歯車機構によって工具の回転数を増速させるものが
知られている。たとえば、マシニングセンタにおいて、
一時的に主軸の最大回転数よりも工具の回転数を増速さ
せたい場合には、上記のような増速装置を主軸に対して
通常の工具と同様に装着し、工具を高い回転数で回転さ
せている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な歯車機構による増速装置によって工具を主軸の回転数
よりも増速する場合に、数万回転〜数十万回転の超高速
で回転させると、増速装置の発熱が増大し、加工精度に
影響することがある。また、数万回転〜数十万回転の超
高速回転では、増速装置からの騒音も増大する。さら
に、増速装置を数万回転〜数十万回転の回転に耐えうる
信頼性の高い構造にするため、比較的製造コストが高騰
するという不利益も存在した。また、歯車機構による増
速装置の場合、歯車や軸受の潤滑が必要であり、潤滑油
の供給経路および排出経路を増速装置内に設けるため、
装置が大型化し、自動工具交換装置による自動交換が難
しいという不利益も存在した。また、他の増速方法とし
て、主軸を駆動するモータに高周波モータを使用し、こ
の高周波モータに特別に用意された制御装置から駆動電
流を供給し、主軸を高速回転させる方法が採られる場合
がある。しかしながら、この方法では、電力を外部から
供給するケーブルが存在するため、工具の自動交換を通
常の工具と同様に行うことが難しく、また、設備コスト
が比較的高いという不利益が存在する。
な歯車機構による増速装置によって工具を主軸の回転数
よりも増速する場合に、数万回転〜数十万回転の超高速
で回転させると、増速装置の発熱が増大し、加工精度に
影響することがある。また、数万回転〜数十万回転の超
高速回転では、増速装置からの騒音も増大する。さら
に、増速装置を数万回転〜数十万回転の回転に耐えうる
信頼性の高い構造にするため、比較的製造コストが高騰
するという不利益も存在した。また、歯車機構による増
速装置の場合、歯車や軸受の潤滑が必要であり、潤滑油
の供給経路および排出経路を増速装置内に設けるため、
装置が大型化し、自動工具交換装置による自動交換が難
しいという不利益も存在した。また、他の増速方法とし
て、主軸を駆動するモータに高周波モータを使用し、こ
の高周波モータに特別に用意された制御装置から駆動電
流を供給し、主軸を高速回転させる方法が採られる場合
がある。しかしながら、この方法では、電力を外部から
供給するケーブルが存在するため、工具の自動交換を通
常の工具と同様に行うことが難しく、また、設備コスト
が比較的高いという不利益が存在する。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、その目的は、通常の工具と同様に工作機械
の主軸に着脱自在に装着され、外部から電力を供給する
ことなく工作機械の主軸よりも高い回転数を得ることが
でき、外部の電源等と結線することなく駆動可能で、加
えて、自動工具交換が可能なように小型化された工具、
工具ホルダおよびこれらを備えた工作機械を提供するこ
とにある。
のであって、その目的は、通常の工具と同様に工作機械
の主軸に着脱自在に装着され、外部から電力を供給する
ことなく工作機械の主軸よりも高い回転数を得ることが
でき、外部の電源等と結線することなく駆動可能で、加
えて、自動工具交換が可能なように小型化された工具、
工具ホルダおよびこれらを備えた工作機械を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の工具は、工作機
械の主軸に着脱可能に装着される工具であって、ワーク
を加工する加工具と、前記工作機械の主軸から供給され
る回転力によって発電する発電機と、前記発電機が発電
した電力により駆動され、前記加工具を回転させる電動
機と、前記発電機によって発電された電力の一部を用い
て、前記電動機の駆動によって発生する熱を外部に放出
する冷却手段とを有する。
械の主軸に着脱可能に装着される工具であって、ワーク
を加工する加工具と、前記工作機械の主軸から供給され
る回転力によって発電する発電機と、前記発電機が発電
した電力により駆動され、前記加工具を回転させる電動
機と、前記発電機によって発電された電力の一部を用い
て、前記電動機の駆動によって発生する熱を外部に放出
する冷却手段とを有する。
【0006】前記冷却手段は、ペルチェ素子を有する。
【0007】本発明の工具ホルダは、ワークを加工する
加工具を保持可能で、工作機械本体の主軸に着脱可能に
装着される工具ホルダであって、前記加工具を回転自在
に保持する工具保持部と、前記工作機械の主軸から供給
される回転力によって発電する発電機と、前記発電機が
発電した電力により駆動され、前記加工具を回転させる
電動機と、前記発電機によって発電された電力の一部を
用いて、前記電動機の駆動によって発生する熱を外部に
放出する冷却手段とを有する。
加工具を保持可能で、工作機械本体の主軸に着脱可能に
装着される工具ホルダであって、前記加工具を回転自在
に保持する工具保持部と、前記工作機械の主軸から供給
される回転力によって発電する発電機と、前記発電機が
発電した電力により駆動され、前記加工具を回転させる
電動機と、前記発電機によって発電された電力の一部を
用いて、前記電動機の駆動によって発生する熱を外部に
放出する冷却手段とを有する。
【0008】本発明の工作機械は、主軸と、前記主軸を
駆動する駆動手段と、前記主軸とワークとの相対位置を
変更する少なくとも一つの制御軸とを備える工作機械本
体と、ワークを加工する加工具、前記工作機械の主軸か
ら供給される回転力によって発電する発電機、および、
前記発電機が発電した電力により駆動され、前記加工具
を回転させる電動機を備え、前記主軸に着脱される工具
と、前記駆動手段および前記制御軸を加工プログラムに
したがって駆動制御する制御装置とを有する工作機械で
あって、前記工具は、前記発電機によって発電された電
力の一部を用いて、前記電動機の駆動によって発生する
熱を外部に放出する冷却手段をさらに有する。
駆動する駆動手段と、前記主軸とワークとの相対位置を
変更する少なくとも一つの制御軸とを備える工作機械本
体と、ワークを加工する加工具、前記工作機械の主軸か
ら供給される回転力によって発電する発電機、および、
前記発電機が発電した電力により駆動され、前記加工具
を回転させる電動機を備え、前記主軸に着脱される工具
と、前記駆動手段および前記制御軸を加工プログラムに
したがって駆動制御する制御装置とを有する工作機械で
あって、前記工具は、前記発電機によって発電された電
力の一部を用いて、前記電動機の駆動によって発生する
熱を外部に放出する冷却手段をさらに有する。
【0009】本発明では、主軸に着脱される工具に発電
機および電動機を備え、主軸の回転力を利用して発電
し、発電した電力で電動機を駆動して加工具を回転させ
る。これにより、外部の電源等と結線することなく工具
の駆動が可能となり、自動工具交換も可能となる。この
ように、本発明の工具は主軸や外部機器から完全に独立
しているが、一方で、電動機を駆動させると発熱する。
このため、冷却手段を工具に設け、発電機によって発電
された電力の一部を用いて電動機の駆動によって発生す
る熱を外部に放出する。これにより、発電機の駆動によ
り発生する熱による影響を避けることができるととも
に、外部の電源等と結線する必要がない本発明の工具の
特徴を維持できる。
機および電動機を備え、主軸の回転力を利用して発電
し、発電した電力で電動機を駆動して加工具を回転させ
る。これにより、外部の電源等と結線することなく工具
の駆動が可能となり、自動工具交換も可能となる。この
ように、本発明の工具は主軸や外部機器から完全に独立
しているが、一方で、電動機を駆動させると発熱する。
このため、冷却手段を工具に設け、発電機によって発電
された電力の一部を用いて電動機の駆動によって発生す
る熱を外部に放出する。これにより、発電機の駆動によ
り発生する熱による影響を避けることができるととも
に、外部の電源等と結線する必要がない本発明の工具の
特徴を維持できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用され
る工作機械の一例としてのマシニングセンタの構成図で
ある。なお、マシニングセンタはいわゆる複合加工の可
能な数値制御工作機械である。
て図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用され
る工作機械の一例としてのマシニングセンタの構成図で
ある。なお、マシニングセンタはいわゆる複合加工の可
能な数値制御工作機械である。
【0011】マシニングセンタ1は、工作機械本体2
と、数値制御装置(NC装置)250と、プログラマブ
ルロジックコントローラ(PLC)150とを備えてい
る。図1において、工作機械本体2は、門型のコラム3
8の各軸によって両端部を移動可能に支持されたクロス
レール37を備えており、このクロスレール37上を移
動可能に支持されたサドル44を介してラム45が鉛直
方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。
と、数値制御装置(NC装置)250と、プログラマブ
ルロジックコントローラ(PLC)150とを備えてい
る。図1において、工作機械本体2は、門型のコラム3
8の各軸によって両端部を移動可能に支持されたクロス
レール37を備えており、このクロスレール37上を移
動可能に支持されたサドル44を介してラム45が鉛直
方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。
【0012】サドル44には、水平方向にクロスレール
37内を通じて図示しないねじ部が形成されており、こ
れに外周にねじ部が形成された送り軸41が螺合してい
る。送り軸41の一端部には、サーボモータ19が接続
されており、送り軸41はサーボモータ19によって回
転駆動される。送り軸41の回転駆動によって、サドル
44はY軸方向に移動可能となり、これによってラム4
5のY軸方向の移動および位置決めが行われる。
37内を通じて図示しないねじ部が形成されており、こ
れに外周にねじ部が形成された送り軸41が螺合してい
る。送り軸41の一端部には、サーボモータ19が接続
されており、送り軸41はサーボモータ19によって回
転駆動される。送り軸41の回転駆動によって、サドル
44はY軸方向に移動可能となり、これによってラム4
5のY軸方向の移動および位置決めが行われる。
【0013】さらに、サドル44には、鉛直方向に図示
しないねじ部が形成されており、これに外周にねじ部が
形成された送り軸42がねじ込まれている。送り軸42
の端部には、サーボモータ20が接続されている。サー
ボモータ20によって送り軸42が回転駆動され、これ
によりサドル44に移動可能に設けられたラム45のZ
軸方向の移動および位置決めが行われる。
しないねじ部が形成されており、これに外周にねじ部が
形成された送り軸42がねじ込まれている。送り軸42
の端部には、サーボモータ20が接続されている。サー
ボモータ20によって送り軸42が回転駆動され、これ
によりサドル44に移動可能に設けられたラム45のZ
軸方向の移動および位置決めが行われる。
【0014】ラム45内には、主軸モータ31が内蔵さ
れ、この主軸モータ31はラム45に回転自在に保持さ
れた主軸46を回転駆動する。主軸46の先端には、エ
ンドミルなどの加工具とこの加工具を保持する工具ホル
ダからなる工具Tが装着され、主軸46の回転によって
工具Tが駆動される。ラム45の下方には、加工すべき
ワークが固定されるテーブル35がX軸方向に移動可能
に設けられている。テーブル35には、図示しないねじ
部が形成されており、これにX軸方向に沿って設けられ
た図示しない送り軸が螺合しており、この図示しない送
り軸にサーボモータ18が接続されている。テーブル3
5は、サーボモータ18の回転駆動によってX軸方向の
移動および位置決めが行われる。
れ、この主軸モータ31はラム45に回転自在に保持さ
れた主軸46を回転駆動する。主軸46の先端には、エ
ンドミルなどの加工具とこの加工具を保持する工具ホル
ダからなる工具Tが装着され、主軸46の回転によって
工具Tが駆動される。ラム45の下方には、加工すべき
ワークが固定されるテーブル35がX軸方向に移動可能
に設けられている。テーブル35には、図示しないねじ
部が形成されており、これにX軸方向に沿って設けられ
た図示しない送り軸が螺合しており、この図示しない送
り軸にサーボモータ18が接続されている。テーブル3
5は、サーボモータ18の回転駆動によってX軸方向の
移動および位置決めが行われる。
【0015】また、2本の門型コラム38には、図示し
ないねじ部がそれぞれ形成されており、これに螺合する
送り軸32aをクロスレール昇降用モータ32によって
回転駆動することによりクロスレール37は昇降する。
自動工具交換装置(ATC)39は、主軸46に対して
各種工具Tを自動交換する。この自動工具交換装置39
は、たとえば、図示しないマガジンにエンドミル、ドリ
ル等の各種加工具を工具ホルダによって保持した工具T
を収納しており、主軸46に装着された工具Tを図示し
ない工具交換アームによってマガジンに収納し、必要な
工具Tを主軸46に工具交換アームによって装着する。
ないねじ部がそれぞれ形成されており、これに螺合する
送り軸32aをクロスレール昇降用モータ32によって
回転駆動することによりクロスレール37は昇降する。
自動工具交換装置(ATC)39は、主軸46に対して
各種工具Tを自動交換する。この自動工具交換装置39
は、たとえば、図示しないマガジンにエンドミル、ドリ
ル等の各種加工具を工具ホルダによって保持した工具T
を収納しており、主軸46に装着された工具Tを図示し
ない工具交換アームによってマガジンに収納し、必要な
工具Tを主軸46に工具交換アームによって装着する。
【0016】NC装置250は、上記のサーボモータ1
8,19,20、および、クロスレール昇降用モータ3
2の駆動制御を行う。NC装置250は、具体的には、
予め加工プログラムで規定されたワークの加工手順にし
たがって、サーボモータ18,19,20による工具T
とワークとの間の位置および速度制御を行う。また、N
C装置250は、加工プログラムにおいて、たとえば、
Sコードで規定された主軸モータ31の回転数(単位時
間当りの回転数)を解読することにより主軸46の回転
数の制御を行う。さらに、NC装置250は、NCプロ
グラムにおいて、たとえば、Mコードで規定れた工具T
の交換を動作を解読することにより、各種工具Tの自動
交換を実行する。
8,19,20、および、クロスレール昇降用モータ3
2の駆動制御を行う。NC装置250は、具体的には、
予め加工プログラムで規定されたワークの加工手順にし
たがって、サーボモータ18,19,20による工具T
とワークとの間の位置および速度制御を行う。また、N
C装置250は、加工プログラムにおいて、たとえば、
Sコードで規定された主軸モータ31の回転数(単位時
間当りの回転数)を解読することにより主軸46の回転
数の制御を行う。さらに、NC装置250は、NCプロ
グラムにおいて、たとえば、Mコードで規定れた工具T
の交換を動作を解読することにより、各種工具Tの自動
交換を実行する。
【0017】PLC150は、NC装置250および操
作パネル200と接続されている。このPLC150
は、予め決められたシーケンスプログラムにしたがっ
て、マシニングセンタ1の起動、停止を行ったり、操作
パネル200の表示部を点灯、消灯する信号を出力する
等の各種シーケンス制御を行う。また、PLC150
は、主軸モータ31を駆動制御する主軸モータドライバ
157と接続されている。PLC150は、主軸モータ
31の起動、停止および速度制御を行うための制御指令
を主軸モータドライバ157に出力する。なお、PLC
150は各種シーケンス制御を行う。
作パネル200と接続されている。このPLC150
は、予め決められたシーケンスプログラムにしたがっ
て、マシニングセンタ1の起動、停止を行ったり、操作
パネル200の表示部を点灯、消灯する信号を出力する
等の各種シーケンス制御を行う。また、PLC150
は、主軸モータ31を駆動制御する主軸モータドライバ
157と接続されている。PLC150は、主軸モータ
31の起動、停止および速度制御を行うための制御指令
を主軸モータドライバ157に出力する。なお、PLC
150は各種シーケンス制御を行う。
【0018】図2は、本発明の工具の一実施形態の構成
を示す断面図である。図2において、工具60は、刃具
100と、この刃具100を保持する工具ホルダ部61
とから構成される。なお、刃具100は本発明の加工具
の一実施態様である。また、本実施形態に係る工具60
は、上記した通常の工具Tと同様に自動工具交換装置3
9によって主軸46に着脱される。
を示す断面図である。図2において、工具60は、刃具
100と、この刃具100を保持する工具ホルダ部61
とから構成される。なお、刃具100は本発明の加工具
の一実施態様である。また、本実施形態に係る工具60
は、上記した通常の工具Tと同様に自動工具交換装置3
9によって主軸46に着脱される。
【0019】工具ホルダ部61は、装着部62と、ケー
ス部材66,67,68および69からなるケース65
と、発電機70と、電動機80と、工具保持部90と、
回り止め部材85とを備えている。ケース部材66,6
7,68および69は、たとえば、ボルト等の締結手段
によって互いに連結されており、これらケース部材6
6,67,68および69がケース65を構成してい
る。ケース部材66,67,68および69は、ステン
レス等の金属材料で形成されている。
ス部材66,67,68および69からなるケース65
と、発電機70と、電動機80と、工具保持部90と、
回り止め部材85とを備えている。ケース部材66,6
7,68および69は、たとえば、ボルト等の締結手段
によって互いに連結されており、これらケース部材6
6,67,68および69がケース65を構成してい
る。ケース部材66,67,68および69は、ステン
レス等の金属材料で形成されている。
【0020】装着部62は、把持部62aと、上記の主
軸46の先端部に形成されたテーパスリーブ46aに装
着されるテーパシャンク部62bと、このテーパシャン
ク部62bの先端部に設けられたプルスタッド62c
と、ケース65内に複数の軸受72および73を介して
回転自在に保持される軸部62dとを備えている。
軸46の先端部に形成されたテーパスリーブ46aに装
着されるテーパシャンク部62bと、このテーパシャン
ク部62bの先端部に設けられたプルスタッド62c
と、ケース65内に複数の軸受72および73を介して
回転自在に保持される軸部62dとを備えている。
【0021】装着部62の把持部62aは、上記した自
動工具交換装置39の工具交換アームによって、自動工
具交換装置39のマガジンから主軸46に装着される際
および主軸46から自動工具交換装置39のマガジンへ
搬送される際に把持される。
動工具交換装置39の工具交換アームによって、自動工
具交換装置39のマガジンから主軸46に装着される際
および主軸46から自動工具交換装置39のマガジンへ
搬送される際に把持される。
【0022】装着部62のテーパシャンク部62bは、
主軸46のテーパスリーブ46aに装着されることによ
って、中心軸が主軸46の中心軸と同心になる。
主軸46のテーパスリーブ46aに装着されることによ
って、中心軸が主軸46の中心軸と同心になる。
【0023】装着部62のプルスタッド62cは、装着
部62が主軸46のテーパスリーブ46aに装着される
と、主軸46に内蔵された図示しないクランプ機構のコ
レットによってクランプされる。なお、主軸46に内蔵
されたクランプ機構は周知技術であるので詳細について
は省略する。
部62が主軸46のテーパスリーブ46aに装着される
と、主軸46に内蔵された図示しないクランプ機構のコ
レットによってクランプされる。なお、主軸46に内蔵
されたクランプ機構は周知技術であるので詳細について
は省略する。
【0024】装着部62の軸部62dには、後述する発
電機70のロータ70aが固定されている。
電機70のロータ70aが固定されている。
【0025】ケース部材67の内周には、発電機70の
ステータ70bがロータ70aに対向する位置に固定さ
れている。発電機70は、装着部62の軸部62dに固
定されたロータ70aが回転することにより発電する。
この発電機70には、たとえば、三相同期発電機が用い
られる。
ステータ70bがロータ70aに対向する位置に固定さ
れている。発電機70は、装着部62の軸部62dに固
定されたロータ70aが回転することにより発電する。
この発電機70には、たとえば、三相同期発電機が用い
られる。
【0026】ケース部材69の内周には、ペルチェ素子
400が固定されている。このペルチェ素子400は、
円筒状に形成されており、外周面がケース部材69の内
周面に接触している。なお、ペルチェ素子400の構成
については後述する。
400が固定されている。このペルチェ素子400は、
円筒状に形成されており、外周面がケース部材69の内
周面に接触している。なお、ペルチェ素子400の構成
については後述する。
【0027】ペルチェ素子400の内周には、電動機8
0のステータ80bが固定されている。一方、電動機8
0の回転軸81は、ケース部材68およびケース部材6
9の内周に複数の軸受BRを介して回転自在に保持され
ている。この電動機80の回転軸81には、ロータ80
aがステータ80bに対向して固定されている。電動機
80のステータ80bの巻線に電流を供給することによ
り、回転軸81が回転する。電動機80には、たとえ
ば、三相誘導電動機を用いることができる。
0のステータ80bが固定されている。一方、電動機8
0の回転軸81は、ケース部材68およびケース部材6
9の内周に複数の軸受BRを介して回転自在に保持され
ている。この電動機80の回転軸81には、ロータ80
aがステータ80bに対向して固定されている。電動機
80のステータ80bの巻線に電流を供給することによ
り、回転軸81が回転する。電動機80には、たとえ
ば、三相誘導電動機を用いることができる。
【0028】工具保持部90は、回転軸91と、この回
転軸91と電動機80の回転軸81とを連結するカップ
リング93と、回転軸91の先端部に固定された工具装
着部材95とを有する。
転軸91と電動機80の回転軸81とを連結するカップ
リング93と、回転軸91の先端部に固定された工具装
着部材95とを有する。
【0029】回転軸91は、ケース部材69の内周に複
数の軸受92を介して回転自在に保持されている。回転
軸91の先端側は、ケース部材69に抜け止め部材94
によって抜け止めされている。
数の軸受92を介して回転自在に保持されている。回転
軸91の先端側は、ケース部材69に抜け止め部材94
によって抜け止めされている。
【0030】刃具100は、工具装着部材95に保持さ
れており、この刃具100はワークを加工する。なお、
工具装着部材95は本発明の工具保持部の一実施態様で
ある。刃具100は、具体的には、ドリル、エンドミル
等の各種の刃具である。
れており、この刃具100はワークを加工する。なお、
工具装着部材95は本発明の工具保持部の一実施態様で
ある。刃具100は、具体的には、ドリル、エンドミル
等の各種の刃具である。
【0031】ケース部材67の外周には、回り止め部材
85が設けられている。回り止め部材85は、装着部6
2が主軸46のテーパスリーブ46aに装着されること
により、主軸46側の、たとえば、ラム45等の非回転
部47に形成された嵌合穴47aに先端85aが挿入さ
れる。これにより、ケース部材67、すなわち、ケース
65は、主軸46が回転しても回転が規制される。
85が設けられている。回り止め部材85は、装着部6
2が主軸46のテーパスリーブ46aに装着されること
により、主軸46側の、たとえば、ラム45等の非回転
部47に形成された嵌合穴47aに先端85aが挿入さ
れる。これにより、ケース部材67、すなわち、ケース
65は、主軸46が回転しても回転が規制される。
【0032】図3は、上記構成の工具60の電気系の機
能ブロック図である。図3に示すように、工具60は、
発電機70、電動機80およびペルチェ素子400に加
えて、整流回路450を備えている。この整流回路45
0は、たとえば、上記したケース65内の所定箇所に配
置されている。発電機70は、複数の導電ケーブルW
x,Wy,Wzによって電動機80と電気的に接続され
ている。これら導電ケーブルWx,Wy,Wzを通じて
発電機70が発電した三相交流が電動機80の供給され
る。
能ブロック図である。図3に示すように、工具60は、
発電機70、電動機80およびペルチェ素子400に加
えて、整流回路450を備えている。この整流回路45
0は、たとえば、上記したケース65内の所定箇所に配
置されている。発電機70は、複数の導電ケーブルW
x,Wy,Wzによって電動機80と電気的に接続され
ている。これら導電ケーブルWx,Wy,Wzを通じて
発電機70が発電した三相交流が電動機80の供給され
る。
【0033】整流回路450には、発電機70が発電し
た三相交流の一部が供給される。整流回路450は、こ
の三相交流を所定電圧Vの直流に変換し、ペルチェ素子
400に供給する。電圧Vは、たとえば、数ボルト〜数
十ボルト程度である。
た三相交流の一部が供給される。整流回路450は、こ
の三相交流を所定電圧Vの直流に変換し、ペルチェ素子
400に供給する。電圧Vは、たとえば、数ボルト〜数
十ボルト程度である。
【0034】図4は、上記したペルチェ素子の概略構造
を示す断面図である。図4に示すペルチェ素子400
は、絶縁体401と、接合用金属部材402と、N型の
熱伝素子403Nと、P型の熱伝素子403Pと、絶縁
体404とを有している。
を示す断面図である。図4に示すペルチェ素子400
は、絶縁体401と、接合用金属部材402と、N型の
熱伝素子403Nと、P型の熱伝素子403Pと、絶縁
体404とを有している。
【0035】絶縁体401は、たとえば、セラミックス
で形成されており、この絶縁体401の外表面401a
はケース65(ケース部材69)の内周に接触する。
で形成されており、この絶縁体401の外表面401a
はケース65(ケース部材69)の内周に接触する。
【0036】N型の熱伝素子403NおよびP型の熱伝
素子403Pは、絶縁体401上に接合用金属部材40
2を介して交互に配列されている。熱伝素子403Nお
よび熱伝素子403Pは、半導体材料で形成されてお
り、電流が流れることによって熱を所定の向きに移動さ
せる。熱伝素子403Nと熱伝素子403Pとでは、電
流が同じ向きに流れたとしたときに、熱を移動させる向
きが互いに逆向きである。
素子403Pは、絶縁体401上に接合用金属部材40
2を介して交互に配列されている。熱伝素子403Nお
よび熱伝素子403Pは、半導体材料で形成されてお
り、電流が流れることによって熱を所定の向きに移動さ
せる。熱伝素子403Nと熱伝素子403Pとでは、電
流が同じ向きに流れたとしたときに、熱を移動させる向
きが互いに逆向きである。
【0037】絶縁体404は、接合用金属部材402を
介してN型の熱伝素子403NおよびP型の熱伝素子4
03Pの上に設けられている。絶縁体404は、たとえ
ば、セラミックスで形成されており、この絶縁体404
の外表面404aは、電動機80のステータ80bの外
周面に接触している。
介してN型の熱伝素子403NおよびP型の熱伝素子4
03Pの上に設けられている。絶縁体404は、たとえ
ば、セラミックスで形成されており、この絶縁体404
の外表面404aは、電動機80のステータ80bの外
周面に接触している。
【0038】接合用金属部材402は、交互に配列され
たN型の熱伝素子403NおよびP型の熱伝素子403
Pを電気的に直列に接続している。
たN型の熱伝素子403NおよびP型の熱伝素子403
Pを電気的に直列に接続している。
【0039】上記構成のペルチェ素子400において整
流回路450から出力される所定電圧Vを一端に位置す
る熱伝素子403Nから他端に位置する熱伝素子403
Pの間に印加すると、図4において点線で示す経路で直
流電流iが流れる。この電流iが流れることにより、熱
伝素子403Nおよび熱伝素子403Pは、矢印Hの向
き、すなわち、電動機80側の絶縁体404からケース
65側の絶縁体401に向けて熱を移動する。これによ
り、電動機80の駆動により発生した熱をケース65を
通じて外部に放出することが可能となる。
流回路450から出力される所定電圧Vを一端に位置す
る熱伝素子403Nから他端に位置する熱伝素子403
Pの間に印加すると、図4において点線で示す経路で直
流電流iが流れる。この電流iが流れることにより、熱
伝素子403Nおよび熱伝素子403Pは、矢印Hの向
き、すなわち、電動機80側の絶縁体404からケース
65側の絶縁体401に向けて熱を移動する。これによ
り、電動機80の駆動により発生した熱をケース65を
通じて外部に放出することが可能となる。
【0040】次に、本実施形態に係る工具60の動作の
一例について説明する。まず、自動工具交換装置39に
よって、工具装着部95に刃具100を保持した工具6
0を工作機械本体2の主軸46に装着する。工具60
は、回り止め部材85の先端部85aが非回転部47の
嵌合穴47aに嵌合挿入され、ケース65の回転が規制
される。
一例について説明する。まず、自動工具交換装置39に
よって、工具装着部95に刃具100を保持した工具6
0を工作機械本体2の主軸46に装着する。工具60
は、回り止め部材85の先端部85aが非回転部47の
嵌合穴47aに嵌合挿入され、ケース65の回転が規制
される。
【0041】この状態から、主軸46を回転数N0 で回
転させると、工具60の装着部62が回転し、主軸46
の回転力が発電機70に伝達される。これにより、発電
機70は、たとえば、三相同期発電機を用いた場合に
は、三相交流電力を発電する。
転させると、工具60の装着部62が回転し、主軸46
の回転力が発電機70に伝達される。これにより、発電
機70は、たとえば、三相同期発電機を用いた場合に
は、三相交流電力を発電する。
【0042】三相同期発電機の発生する三相交流電力の
周波数fは、三相同期発電機の極数をP1 とし、主軸4
6の回転数をN0 〔min-1〕とすると、次式(1)に
よって表される。
周波数fは、三相同期発電機の極数をP1 とし、主軸4
6の回転数をN0 〔min-1〕とすると、次式(1)に
よって表される。
【0043】
【数1】
f=P1 ×N0 /120〔min-1〕 …(1)
【0044】したがって、主軸46を回転数N0 で回転
させると、上記(1)式で表される周波数fの三相交流
電力が電動機80に供給される。
させると、上記(1)式で表される周波数fの三相交流
電力が電動機80に供給される。
【0045】ここで、電動機80に三相誘導電動機を用
いたとすると、この三相誘導電動機の極数がP2 とする
と、三相誘導電動機は三相交流の1サイクルで2/P2
回転することから、すべりがないときの三相誘導電動機
の同期速度N1 は、次式(2)で表される。
いたとすると、この三相誘導電動機の極数がP2 とする
と、三相誘導電動機は三相交流の1サイクルで2/P2
回転することから、すべりがないときの三相誘導電動機
の同期速度N1 は、次式(2)で表される。
【0046】
【数2】
N1 =120×f/P2 〔min-1〕 …(2)
【0047】したがって、主軸46の回転数N0 に対す
る工具の回転数N1 は次式(3)によって表される。
る工具の回転数N1 は次式(3)によって表される。
【0048】
【数3】
N1 =N0 ×P1 /P2 〔min-1〕 …(3)
【0049】(3)式からわかるように、主軸46の回
転数N0 は、上記(3)式で表される回転数N1 に変速
される。(3)式で示すように、三相同期発電機の極数
P1 と三相誘導電動機の極数P 2 との比を適宜設定する
ことにより、主軸46の回転数N0 に対する工具の回転
数N1 の変速比を任意に設定することが分かる。すなわ
ち、主軸46の回転数N0 を増速したい場合には、極数
比P1 /P2 を1より大きくし、減速したい場合には、
極数比P1 /P2 を1より小さくなるように、三相同期
発電機の極数P1 および三相誘導電動機の極数P2 を予
め選択すればよい。
転数N0 は、上記(3)式で表される回転数N1 に変速
される。(3)式で示すように、三相同期発電機の極数
P1 と三相誘導電動機の極数P 2 との比を適宜設定する
ことにより、主軸46の回転数N0 に対する工具の回転
数N1 の変速比を任意に設定することが分かる。すなわ
ち、主軸46の回転数N0 を増速したい場合には、極数
比P1 /P2 を1より大きくし、減速したい場合には、
極数比P1 /P2 を1より小さくなるように、三相同期
発電機の極数P1 および三相誘導電動機の極数P2 を予
め選択すればよい。
【0050】たとえば、主軸46の最大回転数Nmax が
3000min-1であるとすると、通常の工具を用いた
ワークの加工では、主軸46の回転数は上記の最大回転
数Nmax の範囲で十分である場合が多い。一方、主軸4
6の最大回転数Nmax が3000min-1のマシニング
センタ1を使用し、たとえば、ワークにアルミニウム合
金材を用いてこれを高速加工するには、工具の回転数
を、たとえば、30000min-1に増速させたいよう
な場合がある。このような場合のために、マシニングセ
ンタ1の自動工具交換装置39のマガジンに工具60を
予め収容しておく。なお、工具60は、増速比が10と
なるように、上記の極数比P1 /P2 が10である三相
同期発電機および三相誘導電動機を内蔵させる。
3000min-1であるとすると、通常の工具を用いた
ワークの加工では、主軸46の回転数は上記の最大回転
数Nmax の範囲で十分である場合が多い。一方、主軸4
6の最大回転数Nmax が3000min-1のマシニング
センタ1を使用し、たとえば、ワークにアルミニウム合
金材を用いてこれを高速加工するには、工具の回転数
を、たとえば、30000min-1に増速させたいよう
な場合がある。このような場合のために、マシニングセ
ンタ1の自動工具交換装置39のマガジンに工具60を
予め収容しておく。なお、工具60は、増速比が10と
なるように、上記の極数比P1 /P2 が10である三相
同期発電機および三相誘導電動機を内蔵させる。
【0051】自動工具交換装置39によって、主軸46
に通常の工具と同様に工具60を自動装着する。主軸4
6を主軸モータ31を駆動して回転させるが、工具60
に保持された工具の回転数は、主軸46の回転数によっ
て制御する。すなわち、NC装置250にダウンロード
するNCプログラムにおいて、主軸46の回転数をSコ
ードで指定することにより、工具60の刃具100の回
転数を規定しておく。したがって、NC装置250は、
主軸46の回転数を制御することにより、工具60の刃
具100の回転数を制御する。たとえば、工具60の刃
具100を30000min-1で回転させたい場合に
は、NCプログラムにおいてSコードで主軸46の回転
数を3000min-1に指定しておく。
に通常の工具と同様に工具60を自動装着する。主軸4
6を主軸モータ31を駆動して回転させるが、工具60
に保持された工具の回転数は、主軸46の回転数によっ
て制御する。すなわち、NC装置250にダウンロード
するNCプログラムにおいて、主軸46の回転数をSコ
ードで指定することにより、工具60の刃具100の回
転数を規定しておく。したがって、NC装置250は、
主軸46の回転数を制御することにより、工具60の刃
具100の回転数を制御する。たとえば、工具60の刃
具100を30000min-1で回転させたい場合に
は、NCプログラムにおいてSコードで主軸46の回転
数を3000min-1に指定しておく。
【0052】主軸46を3000min-1で回転させる
と、発電機70は主軸46の回転数および極数P1 に応
じた周波数の三相交流を発生する。電動機80は、発電
機70から供給される三相交流によって駆動され、工具
60の刃具100は、約30000min-1の回転数で
回転する。
と、発電機70は主軸46の回転数および極数P1 に応
じた周波数の三相交流を発生する。電動機80は、発電
機70から供給される三相交流によって駆動され、工具
60の刃具100は、約30000min-1の回転数で
回転する。
【0053】上記のように刃具100が増速された状態
で、テーブル35に固定されたワークと刃具100(主
軸46)とを加工プログラムにしたがって相対移動させ
ることにより、ワークの切削加工が行われる。
で、テーブル35に固定されたワークと刃具100(主
軸46)とを加工プログラムにしたがって相対移動させ
ることにより、ワークの切削加工が行われる。
【0054】これにより、たとえば、主軸の最大回転数
が制限されるマシニングセンタ1を使用した場合に、主
軸の最大回転数を越える回転数で刃具100を回転させ
てワークの高速加工が可能となる。
が制限されるマシニングセンタ1を使用した場合に、主
軸の最大回転数を越える回転数で刃具100を回転させ
てワークの高速加工が可能となる。
【0055】一方、発電機70で発電された三相交流の
一部は、整流回路450に供給され、整流回路450に
おいて所定電圧Vの直流に変換されたのち、ペルチェ素
子400に供給される。ペルチェ素子400は、電動機
80の駆動によって発生した熱をケース部材69に向け
て移動させる。ケース部材69は、金属材料で形成され
ているため、熱伝導率が比較的高く、電動機80側から
ペルチェ素子400によって移動された熱は、ケース部
材69を通じて工具60の外部に放出される。これによ
り、電動機80の駆動、特に、高速回転させた場合に発
生する多量の熱を工具60の外部に効率良く放出するこ
とができ、電動機80の過熱および工具全体の温度上昇
を抑制することができる。
一部は、整流回路450に供給され、整流回路450に
おいて所定電圧Vの直流に変換されたのち、ペルチェ素
子400に供給される。ペルチェ素子400は、電動機
80の駆動によって発生した熱をケース部材69に向け
て移動させる。ケース部材69は、金属材料で形成され
ているため、熱伝導率が比較的高く、電動機80側から
ペルチェ素子400によって移動された熱は、ケース部
材69を通じて工具60の外部に放出される。これによ
り、電動機80の駆動、特に、高速回転させた場合に発
生する多量の熱を工具60の外部に効率良く放出するこ
とができ、電動機80の過熱および工具全体の温度上昇
を抑制することができる。
【0056】以上のように、本実施形態によれば、通常
の工具と同様にユニット化された工具60に発電機70
および電動機80を内蔵し、発電機70で発生した電力
で電動機80を駆動することで、主軸46に対する工具
の回転速度を増速させるため、主軸46を高速回転させ
ても歯車装置のように発熱が増大せず、加工精度の低下
が抑制される。
の工具と同様にユニット化された工具60に発電機70
および電動機80を内蔵し、発電機70で発生した電力
で電動機80を駆動することで、主軸46に対する工具
の回転速度を増速させるため、主軸46を高速回転させ
ても歯車装置のように発熱が増大せず、加工精度の低下
が抑制される。
【0057】さらに、本実施形態によれば、電動機80
のイナーシャを主軸46のイナーシャよりも小さくでき
るため、主軸46を直接に高速回転させる場合に比べ
て、刃具100の応答性を向上できる。
のイナーシャを主軸46のイナーシャよりも小さくでき
るため、主軸46を直接に高速回転させる場合に比べ
て、刃具100の応答性を向上できる。
【0058】また、本実施形態によれば、主軸46の回
転速度を増速させる工具60を主軸46に対して着脱自
在とし、かつ、自動工具交換装置39によって通常の工
具と同様に交換可能となっているため、通常の回転速度
の範囲での加工を行いながら、高速加工の要求に対して
即座に対応することができる。また、本実施形態によれ
ば、主軸46の回転によって発電した電力で刃具100
を駆動するため、外部から駆動電流を供給する必要がな
く、この結果、電源供給のための配線が必要ない。
転速度を増速させる工具60を主軸46に対して着脱自
在とし、かつ、自動工具交換装置39によって通常の工
具と同様に交換可能となっているため、通常の回転速度
の範囲での加工を行いながら、高速加工の要求に対して
即座に対応することができる。また、本実施形態によれ
ば、主軸46の回転によって発電した電力で刃具100
を駆動するため、外部から駆動電流を供給する必要がな
く、この結果、電源供給のための配線が必要ない。
【0059】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れない。上述した実施形態では、ケース部材69の内周
にペルチェ素子400を設け、ケース部材69を通じて
熱を外部に放出する構成とした。さらに効率的に熱を工
具60の外部に放出するためには、ケース部材69の外
周にヒートシンクを設けてもよい。また、ケース部材6
9自体をヒートシンクとしてもよい。また、ヒートシン
ク以外にも、ケース部材69の外周に冷却ジャケットを
設けることも可能である。
れない。上述した実施形態では、ケース部材69の内周
にペルチェ素子400を設け、ケース部材69を通じて
熱を外部に放出する構成とした。さらに効率的に熱を工
具60の外部に放出するためには、ケース部材69の外
周にヒートシンクを設けてもよい。また、ケース部材6
9自体をヒートシンクとしてもよい。また、ヒートシン
ク以外にも、ケース部材69の外周に冷却ジャケットを
設けることも可能である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、通常の工具と同様に工
作機械の主軸に着脱自在に装着され、外部から電力を供
給することなく工作機械の主軸よりも高い回転数を得る
ことができ、外部の電源等と結線することなく駆動可能
で、加えて、自動工具交換が可能なように小型化された
工具、工具ホルダおよびこれらを備えた工作機械が得ら
れる。
作機械の主軸に着脱自在に装着され、外部から電力を供
給することなく工作機械の主軸よりも高い回転数を得る
ことができ、外部の電源等と結線することなく駆動可能
で、加えて、自動工具交換が可能なように小型化された
工具、工具ホルダおよびこれらを備えた工作機械が得ら
れる。
【図1】本発明が適用される工作機械の一例としてのマ
シニングセンタの構成図である。
シニングセンタの構成図である。
【図2】本発明の工具の一実施形態の構成を示す断面図
である。
である。
【図3】工具の電気系の機能ブロック図である。
【図4】ペルチェ素子の概略構造を示す断面図である。
1…マシニングセンタ
2…工作機械本体
31…主軸モータ
39…自動工具交換装置
46…主軸
60…工具
61…工具ホルダ部
62…装着部
65…ケース
66,67,68,69…ケース部材
70…発電機
80…電動機
90…工具保持部
95…工具装着部
100…刃具
250…NC装置
400…ペルチェ素子
450…整流回路
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H607 AA12 AA14 BB01 BB02 BB06
BB07 BB14 BB26 CC03 CC05
DD01 DD03 DD08 DD19 EE24
EE50 FF10 FF21 FF33 FF36
GG01 GG08
5H609 BB02 BB03 BB12 PP01 PP05
QQ02 QQ25 RR65 RR67 RR73
Claims (5)
- 【請求項1】工作機械の主軸に着脱可能に装着される工
具であって、 ワークを加工する加工具と、 前記工作機械の主軸から供給される回転力によって発電
する発電機と、 前記発電機が発電した電力により駆動され、前記加工具
を回転させる電動機と、 前記発電機によって発電された電力の一部を用いて、前
記電動機の駆動によって発生する熱を外部に放出する冷
却手段とを有する工具。 - 【請求項2】前記冷却手段は、ペルチェ素子を有する請
求項1に記載の工具。 - 【請求項3】ワークを加工する加工具を保持可能で、工
作機械本体の主軸に着脱可能に装着される工具ホルダで
あって、 前記加工具を回転自在に保持する工具保持部と、 前記工作機械の主軸から供給される回転力によって発電
する発電機と、 前記発電機が発電した電力により駆動され、前記加工具
を回転させる電動機と、 前記発電機によって発電された電力の一部を用いて、前
記電動機の駆動によって発生する熱を外部に放出する冷
却手段とを有する工具ホルダ。 - 【請求項4】前記冷却手段は、ペルチェ素子を有する請
求項3に記載の工具ホルダ。 - 【請求項5】主軸と、前記主軸を駆動する駆動手段と、
前記主軸とワークとの相対位置を変更する少なくとも一
つの制御軸とを備える工作機械本体と、 ワークを加工する加工具、前記工作機械の主軸から供給
される回転力によって発電する発電機、および、前記発
電機が発電した電力により駆動され、前記加工具を回転
させる電動機を備え、前記主軸に着脱される工具と、 前記駆動手段および前記制御軸を加工プログラムにした
がって駆動制御する制御装置とを有する工作機械であっ
て、 前記工具は、前記発電機によって発電された電力の一部
を用いて、前記電動機の駆動によって発生する熱を外部
に放出する冷却手段をさらに有する工作機械。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001367428A JP2003170327A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 工具、工具ホルダおよび工作機械 |
KR1020020062712A KR100947414B1 (ko) | 2001-10-15 | 2002-10-15 | 공구와 공구홀더 및 공작기계 |
US10/270,248 US6752750B2 (en) | 2001-10-15 | 2002-10-15 | Tool, tool holder, and machine tool |
US10/793,230 US7004693B2 (en) | 2001-10-15 | 2004-03-05 | Tool, tool holder, and machine tool |
KR1020090064722A KR101182040B1 (ko) | 2001-10-15 | 2009-07-16 | 공구와 방전전극 홀더 및 공작기계 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001367428A JP2003170327A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 工具、工具ホルダおよび工作機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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