JP2003230376A - 抗菌物質産生乳酸菌およびそれを用いた機能性食品 - Google Patents

抗菌物質産生乳酸菌およびそれを用いた機能性食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生きて腸まで到達しうる抗菌物質産生乳酸菌
およびそれを用いて製造される腸内環境改善食品を提供
すること。 【解決手段】 抗菌物質産生能を有し、且つ胆汁、胃液
ならびに腸液に対して耐性であるラクトバチルス・アシ
ドフィルスグループ乳酸菌L-55株により課題を解決でき
る。および本菌株を用いて製造される発酵食品は腸内環
境の改善に効果のある機能性食品として利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌物質産生乳酸菌
およびそれを用いた機能性食品に関するものであり、更
に詳細には抗菌物質産生能を有し、且つ胆汁、胃液なら
びに腸液に対して耐性で、そのため生きて腸まで到達し
うるラクトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌、
および当該微生物を用いて製造される当該乳酸菌を含む
機能性食品に関する。
【0002】
【従来の技術】抗菌物質の産生はさまざまな乳酸菌で知
られており、その多くはバクテリオシンと云われるタン
パク性のものである[指原紀宏,園元謙二および石崎文
彬:化学と生物,38,P439-446(2000)]。バクテリオ
シンとして最もよく知られているものとしてはラクトコ
ッカス・ラクチスの産生するナイシンAがあるが、その
他の乳酸菌においても新規なバクテリオシンが見出され
ている。たとえばラクトバチルス・アシドフィルスグル
ープの乳酸菌が産生するバクテリオシンには、ラクタシ
ンB 、ラクタシンF 、アシドフィルシンA 、アシドシン
8912、ガセリシンA が知られている[Itoh ,T .:Jpn
J .Dairy and Food Sci.,43,P7-15 (1994)]。
【0003】ところでこのような乳酸菌が産生するバク
テリオシンについては近年応用面において大いに注目さ
れている。たとえば欧米などではバクテリオシンを安全
で機能的な天然食品保存料として利用することが考えら
れており、すでにナイシンなどは実用化されている。そ
の一方でバクテリオシンなど抗菌物質を産生する乳酸菌
を経口的に摂取することで腸内において有害微生物の生
育を抑制する、いわゆるプロバイオティクスとしての利
用法も期待されている。これは、抗菌物質(バクテリオ
シン)産生乳酸菌を用いて製造された発酵食品を食べる
ことで体内から有害微生物を排除し、腸内環境を整える
という考えに基づくものである。
【0004】しかしながら、このような利用法に関して
は従来から克服すべきいくつかの問題点が指摘されてき
た。その一つは、多くの乳酸菌は経口摂取によって胃内
の低pH 環境や腸内の胆汁や消化酵素に曝されると死滅
してしまい、そのために腸内で生存できないということ
である。さらに目的とする乳酸菌が、かならずしも食材
中で優れた発酵性を発揮するとはかぎらないということ
も実用面において問題視されている。せっかく優れた生
理機能を有する乳酸菌であっても食材中での発酵性が悪
ければ発酵食品製造に支障をきたすことになりかねない
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで上記の課題を解
決するためにはつぎのような対策が考えられる。すなわ
ち、経口摂取した抗菌物質産生乳酸菌が生きて腸管まで
到達するように胃液や胆汁存在下でも死滅しない菌株を
選ぶことである。具体的な乳酸菌の特性としては、
(1)通常食べた内容物は消化のために胃内において2
時間程度留まっているといわれていることから、低pH
に数時間曝されても生き残れること、(2)界面活性作
用を持っている胆汁に対して耐性能を有し、そのため胆
汁存在下でも生育できること、(3)腸内のトリプシン
やパンクレアチンといった消化酵素に対して耐性能を有
することである。また目的とする発酵食品を製造するた
めには、上記の特性に加えて食材中での発酵性を検証
し、食材に適した菌株を選択することである。
【0006】すなわち本発明の第1の目的は、乳を主原
料とする食材中での発酵性に優れ、抗菌物質産生能を有
し、且つ胆汁、胃液ならびに腸液に対して耐性で、その
ため生きて腸まで到達しうる新規な抗菌物質産生乳酸菌
を提供することであり、本発明の第2の目的は、当該微
生物を用いて製造される当該乳酸菌を含む機能性食品を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこでこのような産業上
利用価値の高い乳酸菌株を得るため、本発明者はヒト腸
内に棲息する乳酸菌を分離し、それらを詳細に検討した
結果、抗菌物質を産生する腸内由来乳酸菌の中に、胆
汁、胃液並びに腸内消化酵素に対して耐性能を有するラ
クトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌を見出
し、さらに本菌株は乳を主原料とする食材中で優れた発
酵性を有することも確認され、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】上記課題を解決するための請求項1の発明
は、乳を主原料とする食材中での発酵性に優れ、抗菌物
質産生能を有し、且つ胆汁、胃液ならびに腸液に対して
耐性であることを特徴とするラクトバチルス・アシドフ
ィルスグループ乳酸菌L-55株である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載のラクト
バチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株におい
て、乳培地を用いて37℃で培養した時、20時間以内に酸
度として0.8 %以上の乳酸を生成し、さらに抗菌物質産
生能を有し、且つ胆汁、胃液ならびに腸液に対して耐性
であることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項2記載のラクト
バチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株におい
て、大腸菌、黄色ブドウ球菌、枯草菌、ならびにリステ
リア菌に対して抗菌作用を示し、さらに酸性領域でその
活性を維持する抗菌物質を産生しうることを特徴とす
る。
【0011】請求項4の発明は、請求項3記載のラクト
バチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株におい
て、0.1 〜0.3 %胆汁粉末含有培地で増殖し、さらにpH
2 〜4 の胃液中、および腸液中で死滅しないことを特徴
とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1から請求項4
のいずれかに記載のラクトバチルス・アシドフィルスグ
ループ乳酸菌L-55株を含むことを特徴とする機能性食品
である。
【0013】請求項6の発明は、請求項5記載の機能性
食品において、請求項1から請求項4のいずれかに記載
のラクトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55
株を種菌とし、この種菌を用いて食材を発酵させて得ら
れる当該乳酸菌を含む発酵乳または乳酸菌飲料であるこ
とを特徴とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項5あるいは請求
項6記載の機能性食品において、整腸作用を有すること
を特徴とする。本発明の機能性食品は、後述する実施例
に示したように優れた整腸作用を有する。
【0015】請求項8の発明は、請求項5なし請求項7
のいずれかに記載の機能性食品において、粉粒体ないし
錠剤の形態であることを特徴とする。本発明の機能性食
品は、公知の凍結乾燥法、真空乾燥法などにより粉状に
したり、さらに加工して粉粒体にしたり、公知の打錠機
を用いて錠剤の形態にして、食べ易さ、保存性、取り扱
い性、使用勝手などを改善できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のラクトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸
菌L-55株は、本発明者がヒトの糞便より分離した乳酸菌
158 株について、胆汁耐性試験、胃液耐性試験、腸液耐
性試験ならびに抗菌物質産生能試験を実施することによ
り選抜された株である。本菌の菌学的性状を、3種のラ
クトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌の標準
株、JCM1132 (ラクトバチルス・アシドフィルス)、JC
M1185 (ラクトバチルス・クリスパタス)、JCM1126
(ラクトバチルス・アミロボラス)と比較した結果を表
1に示す。本菌はすべての性状においてこれら標準株の
性状と酷似していたことから、ラクトバチルス・アシド
フィルスグル−プに属する乳酸菌と同定された。なお、
本菌は、平成13年12月6日付けにて独立行政法人産
業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した
[(受託番号)FERM P−18652 ]。
【0017】
【表1】
【0018】L-55株の培養にはMRS 液体培地に代表され
る乳酸菌用合成培地が用いられるが、特に本菌株は乳を
成分とする培地でも良く生育する特徴を有しているの
で、例えば還元脱脂乳培地なども用いることができる。
なお還元脱脂乳培地を用いて37℃で培養した場合、24時
間以内で酸度として0.8 %の乳酸を生成し、最高生菌数
は2 〜6 × 108 CFU/ml に達する。乳酸菌の場合、生成
乳酸の増加(すなわち酸度の上昇)にともない生菌数も
増加するのが一般的であり、本菌株の場合0.8 %以上の
酸度であればほぼ最大の生菌数が得られ、それよりも低
い酸度であれば生菌数が少なくなることが懸念される。
また、乳を成分とする培地には必要に応じてブドウ糖、
酵母エキス、ペプチド類を本菌の生育促進物質として添
加することも可能である。培養方法は常法どおりでよ
く、具体的には好気条件のもと37℃で20時間程度の静置
培養で行なわれる。
【0019】胆汁耐性試験は、対象となる乳酸菌をMRS
液体培地と胆汁(0.1~0.3%濃度のウシ胆汁粉末)含有MR
S 液体培地で培養し、その増殖性を比較する試験法であ
り、両培地での増殖比が胆汁耐性度として表わされる。
本発明ではまず、ヒト糞便から分離した158 株の乳酸菌
について胆汁耐性試験を実施することで、その中から胆
汁存在下において増殖可能な胆汁耐性株を選抜すること
ができる。
【0020】乳酸菌の胃液耐性試験には下記に示した人
工胃液混合物が用いられる。詳しくはこの人工胃液混合
物に1N塩酸を少量加えpH2、 3または4 に調整したのち
37℃の条件下に静置し、0 〜3 時間まで経時的に乳酸菌
の生存数を検査することで胃液耐性を評価することがで
きる。なお乳酸菌数の検査はMRS 寒天培地を用いた段階
希釈平板法で行なわれる。
【0021】
【0022】一方、乳酸菌の腸液耐性試験には下記の基
礎培地と人工腸液混合物が用いられる。但し、基礎培地
は110 ℃で20分間オートクレーブ滅菌され、また人工腸
液耐性試験で使用する人工胃液混合物はあらかじめpH
2、3または4 の条件下で2 〜3時間胃酸処理されなければ
ならない。そしてこの人工腸液混合物を嫌気条件のもと
37℃に保持し、0 〜18時間まで経時的に乳酸菌の生存数
を検査することで腸液耐性が評価できる。なお乳酸菌数
の検査はMRS 寒天培地を用いた段階希釈平板法で行なわ
れる。
【0023】 基礎培地の組成: 市販牛乳 97.6% 脱脂粉乳 1.5% 酵母エキス 0.5% ウシ胆汁粉末 0.4%
【0024】 人工腸液混合物の組成: 基礎培地 96% 人工胃液混合物 3% 1%パンクレアチン溶液 1%
【0025】L-55株の抗菌物質産生能試験はペーパーデ
ィスクを用いたバイオアッセイ法で行なわれるが、その
際被検菌となる微生物の一例としては大腸菌、黄色ブド
ウ球菌、枯草菌、リステリア菌といった食品汚染菌が挙
げられる。このバイオアッセイ法では、乳酸菌培養液が
浸み込んだペーパーディスクを被検菌培養液の混和した
寒天平板培地上に置き、その後平板培地を培養してペー
パーディスク周辺に形成される阻止円を測定することで
判定される。この試験で観察される阻止円は、ペーパー
ディスクに浸み込んだ培養液中の抗菌物質が寒天ゲル内
を拡散し、被検微生物の発育を阻害することによって形
成されるのである。
【0026】このように本発明のラクトバチルス・アシ
ドフィルスグループ乳酸菌L-55株は、先に選抜した胆汁
耐性株の中から上記の人工胃液耐性試験、人工腸液耐性
試験並びに抗菌物質産生能試験を実施することで選ばれ
る。
【0027】すなわちL-55株は抗菌物質産生能を有し、
且つ胆汁、胃液ならびに腸液に対して耐性であることを
特徴し、そのため経口摂取した時生きて腸まで到達する
ことが可能な乳酸菌であることから、本菌株を用いて製
造される食品は腸内環境の改善に効果がある機能性食品
として利用できる。
【0028】本発明で製造される機能性食品の形態とし
ては、L-55株を生菌としてそのまま錠剤、粉末、あるい
は顆粒状に加工したもの、飲料、菓子、或いはアイスク
リームなどの加工食品に添加したもの、さらには本菌株
を種菌として製造される発酵食品が挙げられる。製造さ
れたヨーグルトなどの発酵食品は、公知の凍結乾燥法を
用いて粉状にし、この粉体を公知の打錠機を用いて成型
して円筒型、俵型、平板型、四角型、三角型、その他多
角型などの錠剤などとすることができる。錠剤などは公
知の袋、ビンなどに密封包装するなどして、貯蔵、出荷
でき、このようにすることにより保存性、取り扱い性、
使用勝手などを改善できる。
【0029】発酵食品の製造に用いられるL-55株は還元
脱脂乳培地で培養することができ、培養物はそのままス
ターター(種菌)として使用できる。さらに大豆ペプチ
ド、酵母エキスまたは乳タンパクの加水分解物などを同
培地に適量添加することで、より活性の高いスターター
が得られる。
【0030】たとえば、L-55株を0.1 %濃度の酵母エキ
スを含む10%還元脱脂乳培地に接種して37℃で16時間培
養した場合、生菌数4 〜6 × 108 CFU/ml のスターター
が得れる。また、このスターターを用いて製造される発
酵食品の具体例としては牛乳を食材とする発酵乳(ヨー
グルト)が挙げられる。この場合、発酵乳(ヨーグル
ト)はハードタイプ、ソフトタイプ、液状タイプあるい
はフローズンタイプの食品としてそのまま提供できるほ
か、糖類、果汁、ゲル化剤、香料などの添加物を任意に
加えて加工することもできる。また、L-55株のスタータ
ーは、ラクトバチルス・ブルガリクスやストレプトコッ
カス・サーモフィラスなど乳業用乳酸菌スターターと併
用することも可能である。
【0031】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明は本発明の主旨を逸脱しない限りこれら
の実施例に限定されるものではない。 (実施例1)ヒト糞便から分離した乳酸菌158 株につい
て胆汁耐性試験を実施した。まず、試験前日から培養し
ておいた乳酸菌液を新鮮なMRS液体培地(対照区)と0.1
%、0.2 %、ならびに0.3 %のウシ胆汁粉末を含有し
たMRS 液体培地(試験区)にそれぞれ1%量づつ接種し
37℃で8 時間培養後、その濁度をO.D.660 の吸光度にて
測定した。そして次式に基づき胆汁耐性率を求め、その
値が10%以上示した株を胆汁耐性株として選抜した。
【0032】胆汁耐性(%)=(胆汁培地で培養した時
の培地濁度)/(対照培地で培養した時の培地濁度)×
100
【0033】その結果、158 株の分離乳酸菌の中から胆
汁耐性能を保有するL-55株が得られた。表2にL-55株の
胆汁耐性率を示す。胆汁に含まれる胆汁酸は界面活性作
用を持っているため、細菌に対しては膜透過性の亢進を
もたらし、強い殺菌作用を示すことが知られている。ま
た腸内の胆汁については部位によって濃度差があるが、
最高で胆汁粉末濃度に換算して0.2 %程度と云われてい
る。従って本実験条件で胆汁耐性を示した乳酸菌L-55株
は、胆汁が存在する腸内において充分生育可能な株とみ
なすことができる。
【0034】
【表2】
【0035】(実施例2)実施例1で選抜された胆汁耐
性乳酸菌L-55株について、人工胃液耐性試験を実施し
た。滅菌した市販牛乳74mlにあらかじめMRS 液体培地で
一晩培養した各選抜菌培養液25mlを加え、そこへさらに
4%ペプシン(SIGMA 、P-7000)溶液を1ml 添加した(人
工胃液混合物)。この人工胃液混合物に1N塩酸を少量滴
下し、pH2、pH3あるいはpH4に調整したのち37℃に保
持した。そして人工胃液混合物中の乳酸菌数を0 〜3 時
間まで経時的にMRS寒天培地を用いた段階希釈平板法で
測定し、胃液耐性能を評価した。
【0036】図1にL-55株の人工胃液耐性試験結果を示
した。図1より、L-55株はpH3 およびpH4 の胃液に3時
間曝されても生菌数の減少は全く認められなかった。一
方pH2の胃液では処理時間が長くなるにつれてL-55株の
生存率は減少していき、1 時間後で約60%、2 時間後に
は1 %になった。しかしながら、pH2 の胃液に3 時間曝
されても完全に死滅することはなく、 103 CFU/ml レベ
ルの生存が認められた
【0037】空腹時の胃内は胃酸によってpH1 〜2 に保
たれており殺菌性の強い状態にあるが、食事中の胃内pH
は摂取した食物の種類や量によって影響を受け、pH3〜
4 に上昇すると考えられている。また通常、胃の内容物
は食後2 時間ほどで十二指腸に移送されると云われてい
る。これらのことを考え合わせると、上記の実験条件は
実際よりも過酷な環境であると判断され、そのような条
件下でも生存可能なL-55株は、経口で摂取した場合胃内
で死滅することなく腸に移送されることが容易に推測さ
れる。
【0038】(実施例3)次にL-55株について人工腸液
耐性試験を実施した。市販牛乳97.6g 、脱脂粉乳1.5g、
酵母エキス0.5gならびにウシ胆汁末(SIGMA)0.4g を混合
し、110 ℃20分間滅菌したものを人工腸液基礎培地とし
た。そしてこの人工腸液基礎培地96ml、1%パンクレア
チン溶液(天野製薬、パンクレアチンF )1ml 、pH3
で2 時間処理した人工胃液混合物3ml を混和し(人工腸
液混合物)、37℃の嫌気的環境下(炭酸ガス培養装置
内)に保持した。生菌数を検査は実施例2と同様の操作
方法で行ない、経時的に0 〜18時間まで6 時間毎に調べ
た。図2にL-55株の人工腸液耐性試験結果を示した。こ
の実施例3ではL-55株の培養液をあらかじめpH3 の人工
胃液に2時間曝し、そののちに人工腸液中での生存性が
調べられた。図2よりL-55株は人工胃液に曝されたあと
も人工腸液内で死滅することなく、処理後18時間まで初
期菌数を維持した。すなわちこの実験から本発明のL-55
株は胃内を通過したあとも消化酵素を含んだ人工腸液中
で死滅しないということが判明し、生きて腸内で生存す
ることが示唆された。
【0039】(実施例4)さらに本発明のL-55株につい
ては抗菌物質産生能試験を実施した。本菌株をMRS液体
培地(15ml)に植菌したのち37℃で48時間培養後、遠心分
離にて培養上清液を得た。つづいてこの上清液に2N水酸
化ナトリウム溶液を少量滴下してpH5 、6ならびに7に調
製したあと、それぞれの試料を凍結乾燥した。得られた
各乾固物を1.5ml の滅菌蒸留水で再溶解し、そのうち10
0 μl づつをペーパーディスク(13 φmm、Whatman)に浸
み込ませた。
【0040】一方抗菌活性の測定に用いる被検菌、すな
わち大腸菌(Escherichia coli RB)、黄色ブドウ球菌(S
taphylococcus aureus IAM1011)、枯草菌(Bacillus su
btilis IFO3025)ならびにリステリア菌(Listeria mono
cytogenes VTU206)は10mlのニュートリエント・ブロス
(1.0% トリプトンペプトン、0.5 %酵母エキス、0.5%
ブドウ糖)で37℃、18時間培養した。その後あらかじめ
滅菌・保温(50 ℃)しておいた標準寒天培地(ニッス
イ)50ml に上記被検菌培養液0.5ml を混和し、ただちに
5ml づつシャーレに分注した。寒天平板培地が固化した
ら、先の培養濃縮液の浸み込んだペーパーディスクを寒
天培地の中央部に置き、37℃で18時間培養した。抗菌活
性の有無は、ペーパーディスクの周辺に形成される被検
菌の生育阻止領域、すなわち阻止円の直径を測定するこ
とで判定した。その結果、表3に示したようにL-55株の
培養液中に抗菌物質の存在が確認され、本菌株が抗菌物
質産生能を有していることが明らかとなった。そして本
菌株の産生する抗菌物質はEscherichia coli RBをはじ
めStaphylococcus aureus IAM1011、Bacillus subtili
s IFO3025、Listeria monocytogenesVTU206に対して増
殖阻止効果があり、またその活性はpH5〜6 の領域で強
い効果が認められた。
【0041】
【表3】
【0042】(実施例5)次にラクトバチルス・アシド
フィルスグループ乳酸菌L-55株を使ったヨーグルト製造
に関する実施例を説明する。 L-55株のスターター調製:濃度0.1 %量の酵母エキスを
含む10%還元脱脂乳培地100ml を110 ℃で20分間オート
クレーブ滅菌した。これをスターター用培地とし、同培
地にMRS 液体培地で増殖させたL-55株の培養液1ml を接
種し、37℃で16時間培養した。この時スターターの最終
酸度は1.2 %で、生菌数は2 × 108 CFU/ml であった。
また同時にストレプトコッカス・サーモフィラス菌も10
%還元脱脂乳100ml で培養し、発酵乳製造のための混合
スターターとして用いた。 ヨーグルトの製造:下記組成のヨーグルトミックスを均
質化(150Kg/cm2 )、殺菌(95 ℃、40秒)したのち、40
℃まで冷却した。このミックスに上記で調製したストレ
プトコッカス・サーモフィラス菌スターター80g とL-55
株スターター40gを加え10間撹拌したのち、プラスチッ
クカップに90g づつ充填し、アルミ蓋をした。なお発酵
は40℃の恒温室内で8 時間行ない、発酵後は冷蔵庫内に
て冷却、保存した。
【0043】こうして製造したヨーグルトには本発明の
L-55株が2 ×107 CFU /ml含まれていた。なお製造した
ヨーグルトについて10人のパネラーを対象に味覚試験を
実施した結果、従来のアシドフィラス菌を使った発酵乳
に比べてなんら味覚的に劣ることはなかった。
【0044】 ヨーグルトミックス組成: 牛 乳 2800g 脱脂粉乳 152g 50%生クリーム 84g 砂 糖 320g ゼラチン 24g 水 500g 合 計 3800g
【0045】こうして製造したヨーグルトには、凍結乾
燥法を用いて粉状にし、この粉体を公知の打錠機を用い
て成型して錠剤とし、袋、ビンなどに密封包装するなど
して貯蔵、出荷できた。この錠剤について上記と同様に
して味覚試験を実施した結果、従来のアシドフィラス菌
を使った発酵乳に比べてなんら味覚的に劣ることはなか
った。
【0046】(実施例6)ヒトを対象にしたヨーグルト
の摂取試験を実施し、ラクトバチルス・アシドフィルス
グループ乳酸菌L-55株含有ヨーグルトによる排便状況の
改善効果(整腸作用)を確認した。
【0047】試験食:試験食のハードヨーグルトは、L-
55株、ブルガリア菌およびサーモフィルス菌の3菌種混
合スターターで製造した。このときヨーグルトに含まれ
る乳酸菌数は、L-55株が1 ×1010CFU /100ml 、ブルガ
リア菌とサーモフィルス菌については合わせて2 ×1010
CFU /100ml であった。またヨーグルトの最終酸度は0.
9%であった。一方、対照食のヨーグルトは、L-55株を含
まず、ブルガリア菌とサーモフィルス菌からなる2菌種
混合スターターで製造した。このとき、対照食の乳酸菌
数と酸度は試験食とほぼ同じであることを確認した。ヨ
ーグルトミックス組成は下記のとおりであり、均質化(1
50Kg/cm2 )、殺菌(95 ℃、40秒)、冷却(40 ℃)後、
スターターを接種し、40℃で発酵させた。
【0048】 ヨーグルトミックス組成: 牛 乳 2700g 脱脂粉乳 130g 50%生クリーム 50g 砂 糖 300g 水 620g 合 計 3800g
【0049】試験スケジュール:試験期間は摂取前の非
摂取期間(2週間)−試験食摂取期間(2週間)−非摂取期
間(2週間)−対照食摂取期間(2週間)−非摂取期間(2週
間)の合計10週間とし、摂取期間を通じて被験者には、
試験食或いは対照食を100g/日、毎夕食後に食べてもら
った。なお、試験期間中は他の発酵乳製品、乳酸菌飲
料、オリゴ糖含有食品、食物繊維入り飲料、乳固形分の
多い乳製品、抗生物質、便秘薬、納豆、酒類の摂取は極
力控えてもらった。
【0050】便性改善効果の調査:便秘傾向者5名及び
健常者5名の合計10名を選び、被験者とした。各被験者
には排便状況に関する記録表を渡し、試験期間中の排便
回数、糞便量、糞便性状、排便感を毎日の排便ごとに記
入してもらった。
【0051】排便量は、鶏卵の大きさを基準として目測
させ、0.5 個単位で鶏卵0.5 個分以下(1点)、鶏卵0.5
個分程度(2点)、鶏卵1個分程度(3点)、鶏卵1.5 個分
程度(4点)、鶏卵2個分程度(5点)、鶏卵2.5 個分以上
(6点)の6段階に振り分けた点数を選択肢から選択させ
た。便の形状はコロコロ状(1点)、カチカチ状(2点)、
バナナ状(3点)、半練り状(4点)、泥状(5点)、水状(6
点)の中から選択させた。便の色はカラーガイド第16版
の色見本を配布し、それをもとに黄橙色(1点)、やや黄
褐色(2点)、黄褐色(3点)、褐色(4点)、やや黒褐色(5
点)、黒褐色(6点)の中から選択させた。便のにおい
は、非常に弱い(1点)、弱い(2点)、普通(3点)、強い
(4点)、非常に強い(5点)の5段階から、また、排便後
の爽快感についてはスッキリ(1点)、概ねスッキリ(2
点)、普通(3点)、残便感あり(4点)の4段階の中から
選択させた。
【0052】統計解析:結果は平均値±標準偏差で示し
た。非摂取期間については3回の平均値を各被験者の値
とした。試験期間中の排便日数、排便回数、糞便量は1
週間あたりの平均値を、また糞便性状(形状、色、臭
い)と排便感については被験者が記入した点数から排便
1回あたりの点数を算出した。そして各期間におけるこ
れらの値の比較は、Wilcoxonの符号順位和検定を用いて
行った。
【0053】試験期間を通じての被験者の便性状(便の
形、色、臭い、爽快感)は表4に示したとおりである
が、便性状に関しては各摂取期間での差は認められなか
った。一方、表5に試験期間を通じての被験者の排便状
況を示した。その結果、試験食摂取期間における排便日
数/週、排便回数/週、排便量/週は、発酵乳非摂取期
間および対照食摂取期間に比べて有意に増加していた(P
<0.05)。これらのことから、L-55を含むヨーグルトは
排便状況の改善に効果のあることが判明した。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のラクトバチルス
・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株は、抗菌物質産
生能を有し、且つ胆汁、胃液ならびに腸液に対して耐性
であることを特徴しており、そのため経口摂取した時生
きて腸まで到達することが可能であることから、それを
用いて製造される発酵食品は腸内環境の改善に優れた効
果を発揮する機能性食品として利用でき、特に乳中での
発酵性に優れていることから、発酵乳製造に用いられる
という顕著な効果を奏する。
【0057】本発明の請求項2記載のラクトバチルス・
アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株は、請求項1記載
の抗菌物質産生乳酸菌において、乳培地を用いて37℃で
培養した時、20時間以内に酸度として0.8 %以上の乳酸
を生成し、さらに抗菌物質産生能を有し、且つ胆汁、胃
液ならびに腸液に対して耐性であるので、請求項1記載
の抗菌物質産生乳酸菌と同じ効果を奏する上、乳中での
発酵性により優れるというさらなる効果を奏する。
【0058】本発明の請求項3記載のラクトバチルス・
アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株は、請求項2記載
の抗菌物質産生乳酸菌において、大腸菌、黄色ブドウ球
菌、枯草菌、ならびにリステリア菌に対して抗菌作用を
示し、さらに酸性領域でその活性を維持する抗菌物質を
産生しうるので、請求項2記載の抗菌物質産生乳酸菌と
同じ効果を奏する上、より抗菌物質産生能に優れるとい
うさらなる効果を奏する。
【0059】本発明の請求項4記載のラクトバチルス・
アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株は、請求項3記載
の抗菌物質産生乳酸菌において、0.1 〜0.3 %胆汁粉末
含有培地で増殖し、さらにpH2 〜4 の胃液中、および腸
液中で死滅しないので、請求項3記載の抗菌物質産生乳
酸菌と同じ効果を奏する上、胃液耐性により優れるとい
うさらなる効果を奏する。
【0060】本発明の請求項5は、請求項1から請求項
4のいずれかに記載のラクトバチルス・アシドフィルス
グループ乳酸菌L-55株を含むことを特徴とする機能性食
品であり、経口摂取した時ラクトバチルス・アシドフィ
ルスグループ乳酸菌L-55株が生きて腸まで到達すること
が可能であることから、腸内環境の改善に優れた効果を
発揮するという顕著な効果を奏する。
【0061】本発明の請求項6記載の機能性食品は、請
求項5記載の機能性食品において、請求項1から請求項
4のいずれかに記載のラクトバチルス・アシドフィルス
グループ乳酸菌L-55株を種菌とし、この種菌を用いて食
材を発酵させて得られる当該乳酸菌を含む発酵乳または
乳酸菌飲料であるので、請求項5記載の機能性食品と同
じ効果を奏する上、従来のアシドフィラス菌を使った発
酵乳に比べてなんら味覚的に劣らない食味、食感、美味
しさなど有するというさらなる顕著な効果を奏する。
【0062】本発明の請求項7記載の機能性食品は、請
求項5あるいは請求項6記載の機能性食品において、整
腸作用を有し、排便状況の改善に優れた効果がるという
さらなる効果を奏する。
【0063】本発明の請求項8記載の機能性食品は、請
求項5なし請求項7のいずれかに記載の機能性食品にお
いて、粉粒体ないし錠剤の形態であるので、食べ易さ、
保存性、取り扱い性、使用勝手などを改善できるという
さらなる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られた乳酸菌L-55株について
人工胃液に対する耐性を調べたグラフである。
【図2】本発明によって得られた乳酸菌L-55株について
人工腸液に対する耐性を調べたグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳を主原料とする食材中での発酵性に優
    れ、抗菌物質産生能を有し、且つ胆汁、胃液ならびに腸
    液に対して耐性であることを特徴とするラクトバチルス
    ・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株。
  2. 【請求項2】 乳培地を用いて37℃で培養した時、20時
    間以内に酸度として0.8 %以上の乳酸を生成し、さらに
    抗菌物質産生能を有し、且つ胆汁、胃液ならびに腸液に
    対して耐性であることを特徴とする請求項1記載のラク
    トバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55株。
  3. 【請求項3】 大腸菌、黄色ブドウ球菌、枯草菌、なら
    びにリステリア菌に対して抗菌作用を示し、さらに酸性
    領域でその活性を維持する抗菌物質を産生しうることを
    特徴とする請求項2記載のラクトバチルス・アシドフィ
    ルスグループ乳酸菌L-55株。
  4. 【請求項4】 0.1 〜0.3 %胆汁粉末含有培地で増殖
    し、さらにpH2 〜4 の胃液中、および腸液中で死滅しな
    いことを特徴とする請求項3記載のラクトバチルス・ア
    シドフィルスグループ乳酸菌L-55株。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のラクトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55
    株を含むことを特徴とする機能性食品。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のラクトバチルス・アシドフィルスグループ乳酸菌L-55
    株を種菌とし、この種菌を用いて食材を発酵させて得ら
    れる当該乳酸菌を含む発酵乳または乳酸菌飲料であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の機能性食品。
  7. 【請求項7】 整腸作用を有することを特徴とする請求
    項5あるいは請求項6記載の機能性食品。
  8. 【請求項8】 粉粒体ないし錠剤の形態であることを特
    徴とする請求項5なし請求項7のいずれかに記載の機能
    性食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100827318B1 (ko) 2006-06-30 2008-05-07 한국식품연구원 내산 내담즙성이 강하고 항암 활성이 있는 젖산균 및 이를함유한 발효유
JP2011530303A (ja) * 2008-08-13 2011-12-22 ビオメリュー 黄色ブドウ球菌をコアグラーゼ陰性ブドウ球菌と区別することができる培養培地
JP2012170377A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Minori Inc 新規乳酸菌
EP3649866A3 (en) * 2018-10-18 2020-08-05 Universidade Católica Portuguesa - UCP New lactic acid bacteria for preventing infections with listeria species, compositions comprising said strains and uses thereof

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