JP2003227638A - イオン発生装置及びこれを搭載した空調機器 - Google Patents

イオン発生装置及びこれを搭載した空調機器

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JP2003227638A
JP2003227638A JP2002349158A JP2002349158A JP2003227638A JP 2003227638 A JP2003227638 A JP 2003227638A JP 2002349158 A JP2002349158 A JP 2002349158A JP 2002349158 A JP2002349158 A JP 2002349158A JP 2003227638 A JP2003227638 A JP 2003227638A
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air
ion generator
diode
ions
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JP2002349158A
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English (en)
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Yoshinori Sekoguchi
美徳 世古口
Mamoru Morikawa
守 守川
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Sharp Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスイオンとマイナスイオンを略等量ずつ
発生させる運転モードと、プラスイオンに比較してマイ
ナスイオンを多く発生させる運転モードとを選択できる
ようにする。 【解決手段】 誘電体であるガラス管11を挟んで対向
する内電極12と外電極13とにスイッチングトランス
31が交流高電圧を印加する。ダイオードD1のアノー
ド側を電圧供給側でない方の電極である外電極13に接
続し、カソード側は接地する。ダイオードD1の両端に
接続したリレー32をONにするとプラスイオンとマイ
ナスイオンが略等量発生し、これを空気中に放出すると
除菌・殺菌作用を得ることができる。リレー32をOF
Fにすると比較的少量のプラスイオンと比較的多量のマ
イナスイオンが発生し、これを空気中に放出するとマイ
ナスイオンによるリラクゼーション効果を得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気中にイオンを発
生させるイオン発生装置及びこれを搭載した空調機器に
関するものである。なお「空調機器」とは空気の物性を
変化させて所望の雰囲気をつくり出す機器全般をいい、
その例としては空気調和機、空気清浄機、除湿機、加湿
機、ファンヒーター等を掲げることができる。冷蔵庫も
本発明に関する限り「空調機器」のカテゴリーに属す
る。
【0002】
【従来の技術】室内の空気は、塵埃、タバコの煙、呼吸
と共に排出される二酸化炭素等、様々な物質で汚染され
ている。近年では住宅の高気密化が進んだこともあり、
汚染物質が室内に留まりやすいので、積極的に換気を行
う必要があるが、大気汚染のひどい地域にある家屋、ま
た花粉症のメンバーをかかえる家庭やオフィスでは、窓
を開けて換気するということが思うにまかせないことが
多い。そこで、空気清浄機や空気清浄機能付き空気調和
機が使用される。室内空気の浄化方法としては、室内の
空気を吸引してフィルターで塵埃を捕集する、活性炭で
汚染物質を吸着するといったものが一般的である。
【0003】ところがフィルターで塵埃を捕集したり、
活性炭で汚染物質を吸着する方式は、これらを清掃した
り交換するといったメンテナンスの手間に比べ、室内空
気の改質に及ぼす効果は今一歩といった感があった。そ
れは、空気中のイオン量を調整対象外としているからで
ある。
【0004】空気中にはイオンが存在する。その中でも
マイナスイオンには人をリラックスさせる効果が認めら
れている。しかしながらマイナスイオンは特定の物質と
結びつくと減少する。例えばタバコの煙が存在すると、
マイナスイオンは通常の1/2〜1/5程度にまで減少
することがあった。そこで、空気中のマイナスイオン量
を人為的に増大させるため、イオン発生装置が開発さ
れ、各種空調機器に搭載されている。ところで従来のイ
オン発生装置は直流高電圧方式でマイナスイオンのみを
発生させるものであった。
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第2412693号明
細書
【特許文献2】米国特許出願公開第4210949号明
細書
【特許文献3】特開昭49−129493号公報
【特許文献4】特開昭54−040369号公報
【特許文献5】特開平8−217412号公報
【特許文献6】特開2000−058290号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記イオン発生装置の
使用により、空気中のイオン分布においてマイナスイオ
ンの量が増え、人をリラックスさせる空気へと改質され
る。しかしながらマイナスイオンは、空気中に浮遊する
細菌を積極的に除去することについてはほとんど効果が
認められていない。
【0007】この点に関し、本発明者らが鋭意研究を進
めた結果、マイナスイオンとプラスイオンの双方を同時
に発生させ、空気中に放出することにより、空気中の浮
遊細菌を除去できることを見出した。すなわち、プラス
イオンとしてH+(H2 O)n、マイナスイオンとしてO
2 -(H2 O)m を同時に発生させると、これらが化学反
応を起こして活性種である過酸化水素H22 または水
酸化ラジカル(・OH)を生成し、空気中の浮遊細菌を
除去するのである。
【0008】しかしながらプラスイオンには人間にスト
レスを与える性質がある。このため、プラスイオンとマ
イナスイオンを同時に発生させるとマイナスイオンの持
つリラクゼーション効果が減殺されてしまう。そこで、
目的に応じて運転モードを切り換える必要がある。すな
わち、除菌・殺菌効果を得たいときにはプラスイオンと
マイナスイオンを略等量ずつ発生させる運転モードに、
またリラクゼーション効果を得たいときにはプラスイオ
ンに比較してマイナスイオンを多く発生させる運転モー
ドとするのがよい。少量ながらもプラスイオンを発生さ
せるのは、少量のプラスイオンとマイナスイオンの組み
合わせにより生じる前記の除菌・殺菌効果をリラクゼー
ション効果と合わせ持たせるためである。本発明は、こ
のような運転モードの切り換えを行えるイオン発生装
置、及びこれを搭載した空調機器を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、イオン発生装置に、プラスイオンとマ
イナスイオンを略等量ずつ発生する第1運転モードと、
比較的少量のプラスイオンと比較的多量のマイナスイオ
ンを発生する第2運転モードとを備えさせることとし
た。
【0010】これにより、プラスイオンとマイナスイオ
ンを略等量ずつ発生させたり、比較的少量のプラスイオ
ンと比較的多量のマイナスイオンを発生させたりするこ
とが可能となり、除菌・殺菌効果を主眼としたいときに
はプラスイオンとマイナスイオンを略等量ずつ発生さ
せ、リラクゼーション効果を主眼としながら若干の除菌
・殺菌効果をもたせるときにはプラスイオンに比較して
マイナスイオンを多く発生させるといった具合に、目的
に応じてイオン発生態様を選択することが可能となる。
【0011】また本発明では、第1の発生手段と第2の
発生手段を切り換える切換手段を、誘電体を挟んで対向
する1対の電極のうち電圧供給側でない方の電極にアノ
ード側が接続されカソード側は接地されるダイオード
と、該ダイオードの両端に接続されるスイッチング手段
とにより構成した。これにより、比較的簡単な回路構成
で切換を行わせることができる。
【0012】また本発明では、前記ダイオードとスイッ
チング手段とは交流高電圧発生手段から独立して設けら
れるものとした。これにより、ダイオードとスイッチン
グ手段の配置が容易になり、製作コストの低減に結びつ
けることができる。
【0013】また本発明では、イオン発生装置が、第1
の発生手段を運転する第1運転モードと、第2の発生手
段を運転する第2運転モードと、第1運転モードと第2
運転モードを自動的に切り換えて運転する第3運転モー
ドを備えることとした。これにより、室内の空気を自動
的に快適に保つことが可能となる。
【0014】また本発明では、空気の汚染度を測定する
センサーを備え、該センサーの測定値に基づき第3運転
モードにおいて第1運転モード又は第2運転モードが選
択されるものとした。これにより、空気の汚染度に応じ
最適の運転モードで運転を行うことが可能となる。
【0015】また本発明では、空気汚染度の測定値が設
定値以上のときには第1運転モードが選択され、前記測
定値が設定値未満のときには第2運転モードが選択され
ることとした。これにより、空気の汚染度が高いときは
除菌・殺菌を優先し、空気の汚染度が低くなったらリラ
クゼーション効果に比重を移すという、健康に配慮した
運転が可能になる。
【0016】また本発明では、イオン発生装置に運転モ
ード表示手段を設け、該表示手段の表示色を第1運転モ
ードと第2運転モードとで異ならせることとした。これ
により、除菌・殺菌効果のあるプラスイオンが放出され
ているのか、あるいはリラクゼーション効果のあるマイ
ナスイオンが主に放出されているのかを一目で知ること
ができる。
【0017】また本発明では、上記のようなイオン発生
装置を空調機器に搭載した。これにより、その空調機器
が本来持つ空調効果に除菌・殺菌効果とリラクゼーショ
ン効果が加わり、室内環境を一層快適なものとすること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明イオン発生装置の一
実施形態を図1、2に基づき説明する。
【0019】図1はイオン発生装置10の回路構成を示
す。30は商用電源、90は商用電源30に接続された
整流器、100は整流器90の出力端子に接続された制
御回路である。制御回路100は後述する空調機器の制
御回路である。1はイオン発生電極体、31はスイッチ
ングトランス、32はリレー、33はマイクロコンピュ
ータ、34はマイクロコンピュータ33の入力部、35
はSSR(SolidState Relay)、36は異常検出回路、
37は報知手段、38はフォトカプラ、39は表示部、
300はフィードバック制御回路である。
【0020】スイッチングトランス31は一次巻線31
pと二次巻線31s1、31s2、31s3を有する。
二次巻線31s1は後述するイオン発生電極体に交流高
電圧を印加するものである。商用電源30に整流器90
と並列関係で接続されたSSR35が一次巻線31pに
接続される。SSR35と一次巻線31pの一端との間
には抵抗R6とダイオードD5とが直列に挿入される。
ダイオードD5はSSR35にアノード側を接続し、一
次巻線31pの一端にカソード側を接続する形で配置さ
れている。一次巻線31pの他端はnpn型スイッチン
グトランジスタQ2のコレクタに接続する。また一次巻
線31pの両端間にはコンデンサC3が接続される。
【0021】スイッチングトランジスタQ2のエミッタ
は抵抗R8及びダイオードD1を介して商用電源30に
接続する。ダイオードD1はアノード側を一次巻線31
pに接続し、カソード側を商用電源30に接続する配置
となっている。なお商用電源30において、ダイオード
D1に接続する側は接地されている。またダイオードD
1にはリレー32が並列接続されている。
【0022】C2はコンデンサで、正極側はダイオード
D5のカソード側に接続し、負極側はダイオードD1の
アノード側に接続している。
【0023】スイッチングトランジスタQ2のベースは
抵抗R7を介してダイオードD5のカソード側に接続
し、またツェナーダイオードD7を介してダイオードD
1のアノード側に接続している。スイッチングトランジ
スタQ2のエミッタは抵抗R8を介してスイッチングト
ランス31の二次巻線31s2の負極側に接続する。二
次巻線31s2の正極側はフィードバック制御回路30
0の一端に接続し、フィードバック制御回路300の他
端はツェナーダイオードD8を介してスイッチングトラ
ンジスタQ2のベースに接続する。
【0024】フォトカプラ38はnpn型フォトトラン
ジスタQ1とこれに光結合する発光ダイオードD6によ
り構成される。フォトトランジスタQ1のコレクタは抵
抗R7とツェナーダイオードD7との接続点に接続さ
れ、エミッタはコンデンサC2の負極側に接続されてい
る。発光ダイオードD6の両端はマイクロコンピュータ
33に接続されている。
【0025】スイッチングトランス31の二次巻線31
s1の正極・負極間にはイオン発生電極体1が接続され
る。イオン発生電極体1は、誘電体と、この誘電体を挟
んで対向する1対の電極を構成の柱とする。この実施形
態では、図2に示すように、両端の開いた円筒形のガラ
ス管(商品名「パイレックス」(登録商標):外径20
mm)11をもって誘電体としている。誘電体の材質はこ
れに限定されるものではなく、絶縁性を有するものであ
れば何でも良い。また形状にも限定はなく、搭載する機
器の形状、構造等を勘案して適宜決定すればよい。この
実施形態のように誘電体を円筒形状にした場合、外径が
大きいほど、また肉厚が薄いほど誘電体の静電容量が大
きくなり、イオンが発生しやすくなるが、同時にオゾン
の発生も増加するところから、イオンとオゾンのバラン
スを考えて寸法を決定しなければならない。実験の結果
によれば、ガラス管11の外径は20mm以下、肉厚は
1.6mm以下といった数値が推奨される。
【0026】ガラス管11の内外には、いずれもステン
レスの平織り金網を円筒形に丸めた形の内電極12と外
電極13を配置する。内電極12は高圧電極、外電極は
接地電極として機能する。内電極12にはSUS316
またはSUS304のステンレス鋼線を平織りした40
メッシュの金網を円筒状にロール成形したものを使用し
ている。外電極13には同じくSUS316またはSU
S304のステンレス鋼線を平織りした16メッシュの
金網を円筒状にロール成形したものを使用している。な
お「メッシュ」とは1インチ当たりの目数を意味する。
従って、メッシュ数の大きいものほど網目が細かいとい
うことになる。なお内電極12と外電極13は、イオン
発生電極体1の静電容量を大きくしイオン発生効率を上
げるため、ガラス管11に密着させられている。
【0027】ガラス管11の両端は絶縁体の栓部材1
4、15で閉ざす。栓部材14、15はゴムのような弾
性材料で成形する。栓部材14、15は概略円筒形であ
って、各々一方の側面に周突起部19を有し、この周突
起部19に形設された周溝20にガラス管11の端部が
挿入される。栓部材14、15の外周面にも外周溝21
が形設されている。外周溝21はイオン発生電極体1を
空調機器に固定するのに利用する。
【0028】栓部材14、15の中心には薄膜で覆われ
た孔16が設けられる。薄膜には容易に破れるような加
工が施されており、必要なときにはこの薄膜を突き破っ
て物を挿入できるようになっている。この実施形態では
栓部材15の孔16にリード線17が通される。リード
線17はガラス管11の内部で内電極12に接続する。
外電極13にもリード線18が接続されている。
【0029】イオン発生電極体1の組立は次のようにし
て行う。まず、リード線17を予め溶接しておいた内電
極12をガラス管11の中に挿入する。そして、栓部材
15の孔16の薄膜を先の尖った工具で突き破り、この
孔16にリード線17を通した後、栓部材15をガラス
管11に嵌着する。次いで、リード線18を予め溶接し
ておいた外電極13をガラス管11の外側に嵌合させ、
その上で、ガラス管11の他端に栓部材14を嵌着す
る。
【0030】なお、電圧供給側でない方の電極であると
ころの外電極13は図1に示すようにダイオードD1の
アノード側に接続されるものである。
【0031】スイッチングトランス31の二次巻線31
s3の正極・負極間には異常検出回路36が接続され
る。異常検出回路36は抵抗R1、R2、R3とダイオ
ードD2、コンデンサC1により構成され、これらの要
素は次のように接続されている。まず二次巻線31s3
の正極側に抵抗R1、ダイオードD2、抵抗R3が直列
接続される。ダイオードD2はアノード側を二次巻線3
1s3の正極側に抵抗R1を介して接続し、カソード側
を抵抗R3の一端に接続する形で配置されている。ダイ
オードD2のアノード側と抵抗R1の接続点と、二次巻
線31s3の他端との間に抵抗R2が接続され、抵抗R
3の他端と二次巻線31s3の負極側との間にコンデン
サC1が接続される。このように構成された異常検出回
路36はマイクロコンピュータ33に接続される。
【0032】続いてイオン発生装置10の作用を説明す
る。
【0033】商用電源30から出力される交流電圧はダ
イオードD5とコンデンサC2により整流かつ平滑化さ
れた直流電流に変換される。この直流電流はスイッチン
グトランジスタQ2が導通しているとき、スイッチング
トランス31の一次巻線31pに供給される。フィード
バック制御回路300がスイッチングトランス31の二
次巻線31s2の誘起電圧に基づきスイッチングトラン
ジスタQ2のON/OFF制御を行う。これにより、二
次巻線31s1に安定した高電圧が発生する。
【0034】マイクロコンピュータ33は入力部34か
らの信号に基づきリレー32のON/OFF状態を制御
する。リレー32がONであると外電極13はダイオー
ドD1を介さずに接地されることになる。また、内電極
12には正弦波状電圧が印加される。この状態が「第1
運転モード」である。
【0035】このようにガラス管11を挟んで対向する
電極12、13間に交流電圧を印加すると、大気中で放
電等の電離現象が起こり、プラスイオンとマイナスイオ
ンが略等量発生する。
【0036】このとき、プラスイオンとしてはH+(H2
O)n 、マイナスイオンとしてはO2 -(H2 O)m
最も安定して発生する。これらプラスイオンとマイナス
イオンは、単独では空気中の浮遊細菌に対し格別な滅菌
効果はない。しかし、これらのイオンが同時に発生する
と、化学反応によって活性種である過酸化水素H2 2
または水酸化ラジカル(・OH)が生成する。このH2
2 または(・OH)は極めて強力な活性を示すため、
これらを空気中に放出することにより、浮遊細菌を除菌
・殺菌できる。
【0037】リレー32をOFFにすると「第2運転モ
ード」となる。このときはアース→ダイオードD1→二
次巻線31s1→内電極12→ガラス管11→空気中→
アースの経路で電子が流れ、内電極12と外電極13の
間の空気中に電子が放出されるのでマイナスイオンが生
成される。このとき、ガラス管11→内電極12→二次
巻線31s1→ダイオードD1→アースの経路では電子
が流れないので内電極12が電極間の空気から電子を受
け取ることはない。しかしながら外電極13→ガラス管
11→内電極12→二次巻線31s1→外電極13のル
ープが形成されているので、僅かながらプラスイオンが
発生する。従ってリレー32がOFFのときはイオン発
生電極体1は空気から比較的多量のマイナスイオンと比
較的少量のプラスイオンを生成する。この時のマイナス
イオンとプラスイオンの発生比率は約4:1〜6:1で
あり、マイナスイオンの方が圧倒的に多いためリラクゼ
ーション効果を得ることができる。
【0038】マイクロコンピュータ33は入力手段34
からの信号に基づきSSR35のON/OFF状態も制
御する。SSR35をONにすればイオン発生電極体1
は稼働状態になり、SSR35をOFFにすればイオン
発生電極体1は稼働停止状態になる。このイオン発生電
極体1の稼働状態を表示するのに表示部39を用いる。
【0039】異常検出回路36は次のように動作する。
二次巻線31s3には二次巻線31s1の両端電圧に応
じた誘起電圧が発生する。この誘起電圧が整流且つ平滑
化されてマイクロコンピュータ33に入力される。イオ
ン発生電極体1の電極間がショートした場合、二次巻線
31s3の電圧もショート状態(=0V)になる。従っ
て、マイクロコンピュータ33に入力される電圧信号は
通常より小さくなる。逆に、内電極12又は外電極13
の接続が外れたときは、二次巻線31s3の誘起電圧は
通常より高くなる。従って、マイクロコンピュータ33
に入力される電圧信号は通常より大きくなる。
【0040】上記のように、通常レベルを逸脱した電圧
信号がマイクロコンピュータ33に入力されると、マイ
クロコンピュータ33はイオン発生電極体1に何か異常
が発生したと判断し、報知手段37を作動させる。報知
手段37は光、音、文字といった手段で使用者に異常を
報知する。
【0041】続いて、イオン発生装置10を空調機器に
搭載することにつき説明する。
【0042】図3〜12に示すのは空調機器の一例とし
てとり上げた空気清浄機である。空気清浄機は、偏平な
箱を垂直に立てたような形の本体5と、本体5を支える
ベース510と、本体5の一側面(この場合は正面)
に、本体5と間隔を置いて取り付けられた前カバー7と
を有する。本体5の正面は、上から見たとき、中央が凸
となるようなだらかに湾曲しており、これに合わせて前
カバー7も上から見たとき中央が凸となるようなだらか
に湾曲している。前カバー7の中央には縦長のスリット
を複数個横に並べた形の吸込口71が形設されている。
また、前カバー7の四周と本体5との隙間は側面吸込口
72(図6参照)となっている。
【0043】本体5の背面部を構成するのは後カバー8
である。後カバー8の上部には、図5に見られるよう
に、吹出口81とイオン吹出口82が形設される。吹出
口81、イオン吹出口82とも、縦長のスリットを複数
個横に並べた形のものである。84は矩形の凹部により
構成した把手部、85は別体の壁取付金具(図示せず)
等を使って本体5を壁に掛けるための壁掛け穴である。
【0044】本体5の中の主な構成要素の配置と、空気
の流れの概要とを、図7に模型的に示す。6はフィルタ
ー、56、57はモータとファンを示す。モータ56に
よってファン57が回転すると、吸込口71及び側面吸
込口72から空気が吸い込まれる。空気はフィルター6
を経てファン57に至り、ここで上方に向きを変えて吹
出口81に向かう。吹出口81に向かう空気通路58の
途中からバイパス通路59が分岐し、イオン吹出口82
へと向かう。このバイパス通路59の途中にイオン発生
電極体1が配置される。
【0045】図4に示すように、本体5の正面には収納
部51が形設され、ここにフィルター6が収納される。
フィルター6は3種類のフィルターにより構成される。
すなわち吸込空気流の上流側からプレフィルター61、
脱臭フィルター62、集塵フィルター63である。プレ
フィルター61はポリプロピレンからなり、吸引された
空気の中から大きめの塵埃を捕集する。脱臭フィルター
62は長方形の枠にポリエステル製の不織布を取り付
け、その上に活性炭を均一に分散配置し、その上から更
にポリエステル製の不織布をかぶせた、3層構造をな
し、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒド、アンモ
ニア、酢酸等を吸着する。集塵フィルター63はいわゆ
るHEPAフィルターであって、ポリエステル/ビニロ
ン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不
織布(商品名「トレミクロン」:東レ株式会社製)を合
わせて濾材とし、これを折り畳んだ上、その上下面にハ
イドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シー
トを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる
枠を溶着したもので、微細な塵埃を捕集する。
【0046】収納部51の奥の垂直壁には、ファン57
へと続く通風口52が形設される。通風口52は多数の
長穴を放射状に設けて構成される。通風口52の中心に
は凹部53が形成され、凹部53の背面側にモータ56
が取り付けられ、このモータ56の回転軸にファンが取
り付けられる構成となっている。
【0047】ファン57として、図ではターボファンを
採用しているが、ファンの種類はこれに限定されない。
プロペラファンを採用することも、クロスフローファン
を採用することも可能である。図のターボファンの場
合、ファン径に比較して厚さを大きくとり、回転数を下
げて騒音レベルを下げる工夫がなされている。モータ5
6には制御性を重視して直流モータを採用する。
【0048】ファン57から送り出された空気は、大部
分は空気通路58を通って吹出口81から吹き出される
が、一部はバイパス通路59を通り、イオン発生電極体
1で発生したイオンを受け取って、イオン吹出口82か
ら吹き出されるものである。
【0049】高圧交流電圧を電極に印加することによっ
てイオンを発生させる場合、副次的にオゾンが発生す
る。オゾンは通常でも徐々に酸素に分解するが、オゾン
分解触媒が存在すると分解が一層促進される。そこで、
ガラス管11、内電極12、外電極13の少なくとも1
つにオゾン分解触媒を担持させるか、あるいは別途設け
た触媒担持体をイオン発生電極体1の近傍に配置して、
生成したオゾンの酸素への分解を促進し、オゾン量を減
らすようにするとよい。オゾン分解触媒としては、二酸
化マンガン、白金、二酸化鉛、酸化銅(II)、ニッケル
といった従来公知のものを使用できる。別途触媒担持体
を設ける場合は、金網を円筒形にした基体を用意し、こ
れを外電極13の外側に所定間隔を隔てて同心的に配置
するとよい。
【0050】オゾン分解触媒を基体に担持させるには、
バインダー物質の中にオゾン分解触媒を分散させ、これ
をディップ、スピン、スプレーといったコーティング手
段により基体表面に付着させれば良い。オゾン分解触媒
の担持量については、発生するオゾンの量などから適宜
決定する。
【0051】本体5の正面上部は操作部54となってい
る。操作部54には図9に示すように、各種スイッチの
ボタンまたはつまみや表示ランプが配置されている。2
00は「運転入/切」ボタン、201は「運転切換」ボ
タン、202は「切タイマー」ボタン、203はセンサ
ー感度切替つまみである。210は「電源」ランプ、2
11は「自動運転」ランプ、212は「静音運転」ラン
プ、213は「弱運転」ランプ、214は「中運転」ラ
ンプ、215は「強運転」ランプ、216は「急速運
転」ランプ、217は「たばこ運転」ランプ、218は
「花粉運転」ランプである。219は「1時間」ラン
プ、220は「2時間」ランプ、221は「4時間」ラ
ンプである。222は「フィルター交換」ランプ、22
3はホコリセンサーランプ、224はニオイセンサーラ
ンプである。これらのランプは発光ダイオードにより構
成される。225はフィルターリセットボタン、226
はリモコン受光部である。
【0052】操作部54の右側には視認窓55が設けら
れる。視認窓55はイオン発生電極体1に対向する位置
にあり、これを通じイオン発生電極体1の稼働状況を確
認する。視認窓55は透光性のプラスチックで覆われ、
中に指を入れることはできない。視認窓55の内部には
ランプが配置され、これは「クラスターランプ」と命名
されている。「クラスターランプ」は発する光の色を異
にする複数の発光ダイオードにより構成され、イオンの
集団すなわちイオンクラスターの発生状況に応じて異な
る色を発する。使用者は視認窓55の放つ光の色を見て
イオン発生電極体1の稼働状況を知ることができる。
【0053】リモートコントローラ(以下「リモコン」
と略称する)41は、図10に示すように、各種のスイ
ッチ(そのボタン)を備えている。230は「運転入/
切」ボタン、231は「切タイマー」ボタン、232は
「クラスター入/切」ボタン、233は「クラスター切
換」ボタンである。234は「手動運転(風量)」ボタ
ン、235は「自動運転」ボタン、236は「静音運
転」ボタン、237は「急速運転」ボタン、238は
「たばこ運転」ボタン、239は「花粉運転」ボタンで
ある。リモコン41の先端には本体5のリモコン受光部
226に向け赤外線信号を送信する送信部240が設け
られている。
【0054】空気清浄機の制御回路100は図11のよ
うに構成される。制御機能の中心をなるのは図1にも現
れたマイクロコンピュータ33であって、これに次のよ
うな要素が結合する。101は商用電源30に接続する
プラグ、102はヒューズ、103は雑音防止回路、1
04は電源回路、105はリセット回路である。106
は電源クロック回路、107はクロック回路、108は
LED駆動回路、109はキー入力回路である。43は
リモコン受信回路、47はファンモータ駆動回路、11
0はブザー駆動回路、44はホコリセンサー回路、45
はニオイセンサー回路、111は高圧駆動回路、112
はEEPROM回路、113は感度切替回路である。
【0055】雑音防止回路103はプラグ101から侵
入する外来ノイズや雷サージから回路を保護し、また外
部へ発するノイズを吸収する。電源回路104はダイオ
ードD5とコンデンサC2とにより構成される整流回路
及び整流器90を包含し、マイクロコンピュータ33、
スイッチングトランス31、モータ56、各種ランプ、
ブザー、センサー等、電力を必要とするものに電流を供
給する。リセット回路105はマイクロコンピュータ3
3への供給電圧が設定値より低下したときマイクロコン
ピュータ33をリセットする。電源クロック回路106
は電源回路104の一次側電圧波形を方形波信号に変換
する。クロック回路107はマイクロコンピュータ33
の動作に必要なクロック信号を発生する。LED駆動回
路108は各種ランプを構成するLEDを点灯させる。
【0056】キー入力回路109は各種スイッチのボタ
ンが押されたりつまみが動かされたりするとそれに対応
した信号をマイクロコンピュータ33に入力する。ブザ
ー駆動回路110はブザーを鳴動させる。高圧駆動回路
111は高圧ユニットであるスイッチングトランス31
にAC100Vを入力してAC約1.8Kvの高圧電圧
を発生させる。EEPROM回路112はEEPROM
にモータ56の累積運転時間を書き込む。感度切替回路
113はセンサー感度切替つまみ203の操作を受けて
ホコリセンサー、ニオイセンサーの感度を「高/中/
低」の3段階に変化させる。
【0057】ファンモータ駆動回路47はモータ56を
PWM制御する。リモコン受信回路43はリモコン受光
部226を通じリモコン41からの赤外線信号を受け取
る。
【0058】ホコリセンサー回路44に含まれるホコリ
センサーは、発光素子と、この発光素子に光結合する受
光素子とからなる反射型フォトインタラプタにより構成
される。発光素子の発する光は空気中の塵埃によって反
射され、受光素子に届く。受光素子は受光した光量に比
例した電圧を発生する。従って、受光素子の出力電圧を
モニターすることにより、空気中の塵埃密度を知ること
ができる。
【0059】ニオイセンサー回路45に含まれるニオイ
センサーは金属酸化物半導体により構成される。金属酸
化物半導体はガス成分を吸着することにより抵抗値が変
化する。従って、金属酸化物半導体の抵抗値変化をモニ
ターすることにより、空気中のガス成分の多寡を知る、
すなわち「臭い」の濃淡を知ることができる。
【0060】なおホコリセンサー、ニオイセンサーと
も、本体5内にあって室内空気の通り抜ける場所に配置
される。
【0061】次に上記空気清浄機の動作と機能を説明す
る。空気清浄機の運転を開始すると、ファンモータ駆動
回路47がマイクロコンピュータ33から制御信号を受
け取り、その制御信号に基づいた所定の回転数で回転す
るようにモータ56をPWM制御する。モータ56の回
転によりファン57が回転し、吸込口71と側面吸込口
72から室内空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は
プレフィルター61で大きめの塵埃を捕集され、続いて
脱臭フィルター62でアセトアルデヒド、アンモニア、
酢酸等の臭い成分を吸着される。脱臭フィルター62を
通り抜けた空気は、集塵フィルター63で更に細かい塵
埃まで捕集され、臭いや塵埃のない清浄な空気となって
空気通路58に向かう。
【0062】空気通路58に入った空気の一部はバイパ
ス通路59に入り込み、イオン発生電極体1に供給され
る。イオン発生電極体1においては、内電極12と外電
極13の間に約1.8Kvの交流電圧が印加されてお
り、誘電体であるガラス管11の外側でプラスイオンと
マイナスイオンが発生する。
【0063】この時、リレー32がONであると前述の
ようにプラスイオンとマイナスイオンが略等量発生す
る。これが「第1運転モード」である。
【0064】「第1運転モード」により略等量発生した
プラスイオンとマイナスイオンが菌を取り囲み、化学反
応して活性種である過酸化水素H22 または水酸化ラ
ジカル(・OH)を生じ、室内空気中の浮遊細菌が除菌
・殺菌される。
【0065】リレー32がOFFであると、前述のよう
に比較的多量のマイナスイオンと比較的少量のプラスイ
オン(発生比率約4:1〜6:1)が生成する。これが
「第2運転モード」である。
【0066】「第2運転モード」で発生したマイナスイ
オンの比率の多いイオンクラスターがイオン吹出口82
から放出されることにより、室内の人々にリラクゼーシ
ョン効果が生じる。
【0067】マイクロコンピュータ33は、キー入力回
路109からの信号を受け、以下に述べるような運転制
御を行う。
【0068】空気清浄機が停止状態にあるときは、操作
部54の「運転入/切」ボタン200又はリモコン41
の「運転入/切」ボタン230を押すところからスター
トする。「運転入/切」ボタン200又は230が押さ
れると、「自動運転モード」での運転が開始される。
【0069】「自動運転モード」とは、ホコリセンサー
回路44とニオイセンサー回路45によって検出される
空気中の塵埃や臭いの量に応じてモータ56の回転数を
変化させる運転モードのことである。具体的には、後述
する「静音運転モード」「風量弱運転モード」「風量中
運転モード」「風量強運転モード」のいずれかを選択す
ることになる。「自動運転モード」においては「自動運
転」ランプ211が点灯する。またイオン発生装置10
も稼働し始める。このように自動運転しているときに
「運転入/切」ボタン200又は230が押されると、
モータ56が停止し、イオン発生装置10の稼働も停止
し、「自動運転」ランプ211が消灯する。
【0070】空気清浄機の運転中、「運転切換」ボタン
201が押されると、押される毎に運転モードが「自動
運転モード」→「静音運転モード」→「風量弱運転モー
ド」→「風量中運転モード」→「風量強運転モード」→
「急速運転モード」→「たばこ運転モード」→「花粉運
転モード」→「自動運転モード」と切り換わって行く。
それに伴い、点灯するランプも「自動運転」ランプ21
1、「静音運転」ランプ212、「弱運転」ランプ21
3、「中運転」ランプ214、「強運転」ランプ21
5、「急速運転」ランプ216、「たばこ運転」ランプ
217、「花粉運転」ランプ218、と順次切り換わ
る。
【0071】なおリモコン41で運転モードの切換を行
うときは、「自動運転モード」「静音運転モード」「急
速運転モード」「たばこ運転モード」「花粉運転モー
ド」の選択は「自動運転」ボタン235、「静音運転」
ボタン236、「急速運転」ボタン237、「たばこ運
転」ボタン238、「花粉運転」ボタン239により行
い、「風量弱運転モード」「風量中運転モード」「風量
強運転モード」の選択は「手動運転(風量)」ボタン2
34により行う。
【0072】「静音運転モード」ではモータ56の回転
数が300rpmになるようモータ56を制御する。こ
の場合、空気清浄機から発生する騒音のレベルが低いの
で夜間などの使用に適する。
【0073】「風量弱運転モード」ではモータ56の回
転数が550rpmになるように、「風量中運転モー
ド」ではモータ56の回転数が750rpmになるよう
に、「風量強運転モード」ではモータ56の回転数が9
50rpmになるように、それぞれモータ56を制御す
る。
【0074】「急速運転モード」ではモータ56の回転
数が1100rpmになるようにモータ56を制御す
る。この場合にはフィルター6を通過する空気の量が多
くなるので、空気の汚れを早く取りたい場合に適する。
【0075】「たばこ運転モード」では「風量強運転モ
ード」での運転を一定時間行った後、「自動運転モー
ド」での運転を行う。最初「風量強」で一定時間運転
し、一旦室内空気の汚染度レベルを下げておいてから、
塵埃や臭い(この場合はたばこの煙や臭い)に応じてモ
ータ56の回転数を変化させる、自動運転に移るもので
ある。
【0076】「花粉運転モード」では「風量強運転モー
ド」での運転を一定時間行った後、「風量弱運転モー
ド」と「風量強運転モード」を一定時間毎に切り換えて
繰り返し運転を行う。花粉アレルギーの人を悩ます程度
の花粉量であっても、空気中の浮遊粉塵として見た場
合、たばこの煙と比べて粉塵密度が著しく低く、通常レ
ベルの浮遊粉塵と識別しにくい。そこで、「風量強運
転」を繰り返し、フィルター6を通過する空気量を多く
してできるだけ多くの花粉捕集を目論む。「風量強運
転」ばかり連続させたのでは音が耳障りなので、間に
「風量弱運転」を挟むものである。
【0077】運転中に「切タイマー」ボタン202又は
231を押すと、空気清浄機の運転を設定時間後に自動
的に停止させることができる。「切タイマー」ボタン2
02又は231を押す度に、設定時間が「1時間」→
「2時間」→「4時間」→「タイマー取り消し」→「1
時間」と切り換わる。点灯するランプも「1時間」ラン
プ219→「2時間」ランプ220→「4時間」ランプ
221→なし→「1時間」ランプ219と切り換わる。
リモコン41側の「切タイマー」ボタン231を押した
場合には、ブザー駆動回路110により、設定した時間
に応じた数の電子音が発生する。従って、ベッドの中と
いった、ランプを視認しにくい場所からでも運転停止設
定時間を知ることができる。
【0078】空気清浄機の運転開始によりイオン発生装
置10が稼働を開始することは前述したとおりである
が、リモコン41の「クラスター入/切」ボタン232
によってもイオン発生装置10を動作させることができ
る。イオン発生装置10が運転していないときに「クラ
スター入/切」ボタン232を押すと、SSR35がO
N状態になり、イオン発生装置10が運転を開始し、ク
ラスターランプが点灯する。すなわち視認窓55が点灯
する。イオン発生装置10が運転している間に「クラス
ター入/切」ボタン232を押すとSSR35がOFF
になり、イオン発生装置10は運転を停止する。SSR
35の制御信号とファンモータ駆動回路47のPWM制
御信号とは互いに独立しているので、モータ56のON
/OFF状態に関わらずイオン発生装置10のON/O
FFを制御できる。
【0079】またリモコン41の「クラスター切換」ボ
タン233を押せば、前述した「第1運転モード」と
「第2運転モード」が交互に選択される。
【0080】さて、「自動運転モード」ではSSR35
はON状態であり、図12のフローチャートに示すよう
に、ホコリセンサーとニオイセンサーが室内空気の汚染
度を測定する。いずれかのセンサーの測定値が予め設定
した値より大きいとき、すなわち空気が汚染していると
きにはマイクロコンピュータ33の指令により「第1運
転モード」での運転、すなわち空気浄化を主眼としてプ
ラスイオンとマイナスイオンを略等量生成する運転が行
われる。いずれのセンサーの測定値も設定値以下のとき
は室内空気が清浄であるとの判定が下され、「第2運転
モード」での運転、すなわち空気浄化よりもリラクゼー
ション効果を主眼に置き、マイナスイオンの生成量を多
く、プラスイオンの生成量を少なくした運転が行われ
る。このように「第1運転モード」と「第2運転モー
ド」を自動的に切り換えて運転するモードが「第3運転
モード」である。
【0081】発明者の実験によれば、「第1運転モー
ド」で運転を行った場合、浮遊細菌の除去率は運転開始
後2時間で86%、同じく4時間で93%、20時間で
99%であった。
【0082】なお、視認窓55の中のクラスターランプ
が、発する光の色を異にする複数の発光ダイオードで構
成されていることは前述の通りであるが、例えば「第1
運転モード」の時の表示色を青色とし、「第2運転モー
ド」の時の表示色を緑色とすれば、「空気浄化」と「リ
ラクゼーション」を視覚的にも識別しやすくなる。
【0083】EEPROM回路112はEEPROMに
モータ56の累積運転時間を書き込む。累積運転時間が
所定値に達すると「フィルター交換」ランプ222が点
灯し、使用者にフィルター6の交換を促す。フィルター
交換後はフィルターリセットボタン225を先の細いも
ので押し、EEPROMのメモリーをリフレッシュす
る。
【0084】以上、イオン発生装置を空気清浄機に搭載
した実施形態につき説明したが、除湿機、加湿機、空気
調和機等、他の空調機器にも搭載できることは勿論であ
る。その場合には各空調機器独自の機能に加えて、本発
明に係るイオン発生装置の「空気浄化」機能、「リラク
ゼーション」機能が発揮されることになる。その他細部
においても、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更
を加えて実施することができる。
【0085】
【発明の効果】本発明では、イオン発生装置に、プラス
イオンとマイナスイオンを略等量ずつ発生する第1運転
モードと、比較的少量のプラスイオンと比較的多量のマ
イナスイオンを発生する第2運転モードとを備えさせる
こととしたから、プラスイオンとマイナスイオンを略等
量ずつ発生させたり、比較的少量のプラスイオンと比較
的多量のマイナスイオンを発生させたりすることが可能
となり、除菌・殺菌効果を主眼としたいときにはプラス
イオンとマイナスイオンを略等量ずつ発生させ、リラク
ゼーション効果を主眼としながら若干の除菌・殺菌効果
を得るときにはプラスイオンに比較してマイナスイオン
を多く発生させるといった具合に、目的に応じてイオン
発生態様を選択することが可能となる。
【0086】また本発明では、第1の発生手段と第2の
発生手段を切り換える切換手段を、誘電体を挟んで対向
する1対の電極のうち電圧供給側でない方の電極にアノ
ード側が接続されカソード側は接地されるダイオード
と、該ダイオードの両端に接続されるスイッチング手段
とにより構成したから、比較的簡単な回路構成で切換を
行わせることができる。
【0087】また本発明では、前記ダイオードとスイッ
チング手段とは交流高電圧発生手段から独立して設けら
れるものとしたから、ダイオードとスイッチング手段の
配置が容易になり、製作コストの低減に結びつけること
ができる。
【0088】また本発明では、イオン発生装置が、第1
の発生手段を運転する第1運転モードと、第2の発生手
段を運転する第2運転モードと、第1運転モードと第2
運転モードを自動的に切り換えて運転する第3運転モー
ドを備えることとしたから、室内の空気を自動的に快適
に保つことが可能となる。
【0089】また本発明では、空気の汚染度を測定する
センサーを備え、該センサーの測定値に基づき第3運転
モードにおいて第1運転モード又は第2運転モードが選
択されるものとしたから、空気の汚染度に応じ最適の運
転モードで運転を行うことが可能となる。
【0090】また本発明では、空気汚染度の測定値が設
定値以上のときには第1運転モードが選択され、前記測
定値が設定値未満のときには第2運転モードが選択され
ることとしたから、空気の汚染度が高いときは除菌・殺
菌を優先し、空気の汚染度が低くなったらリラクゼーシ
ョン効果に比重を移すという、健康に配慮した運転が可
能になる。
【0091】また本発明では、イオン発生装置に運転モ
ード表示手段を設け、該表示手段の表示色を第1運転モ
ードと第2運転モードとで異ならせることとしたから、
除菌・殺菌効果のあるプラスイオンが放出されているの
か、あるいはリラクゼーション効果のあるマイナスイオ
ンが主に放出されているのかを一目で知ることができ
る。
【0092】また本発明では、上記のようなイオン発生
装置を空調機器に搭載したから、その空調機器が本来持
つ空調効果に除菌・殺菌効果とリラクゼーション効果が
加わり、室内環境を一層快適なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明イオン発生装置の一実施形態を示す回
路図
【図2】 イオン発生装置中のイオン発生電極体の断面
【図3】 イオン発生装置を搭載した空気清浄機におけ
る前カバーとフィルターの配置状況を示す分解斜視図
【図4】 前カバーとフィルターを取り除いた状態の空
気清浄機の斜視図
【図5】 空気清浄機の背面斜視図
【図6】 空気清浄機の垂直断面図
【図7】 空気清浄機内部の空気の流れを説明する概略
【図8】 空気清浄機の内部構造を示す部分斜視図
【図9】 空気清浄機の操作部の正面図
【図10】 空気清浄機のリモートコントローラの正面
【図11】 空気清浄機の回路構成を示すブロック図
【図12】 空気清浄機の運転フローを示すフローチャ
ート
【符号の説明】
1 イオン発生電極体 10 イオン発生装置 11 ガラス管(誘電体) 12 内電極 13 外電極 14、15 栓部材 16 孔 17、18 リード線 19 周突起部 20 周溝 21 外周溝 30 商用電源 31 スイッチングトランス(交流高電圧発生手段) 31p 一次巻線 31s1、31s2、31s3 二次巻線 D1、D2、D5 ダイオード D7、D8 ツェナーダイオード Q2 スイッチングトランジスタ C1、C2、C3 コンデンサ R1、R2、R3、R6、R7、R8 抵抗 32 リレー(スイッチング手段) 33 マイクロコンピュータ 34 入力部 35 SSR 36 異常検出回路 37 報知手段 38 フォトカプラ Q1 フォトトランジスタ D6 発光ダイオード 39 表示部 90 整流器 100 制御回路 300 フィードバック制御回路 5 空気清浄機の本体 6 フィルター 7 前カバー 8 後カバー 41 リモートコントローラ 43 リモコン受信回路 44 ホコリセンサー回路 45 ニオイセンサー回路 47 ファンモータ駆動回路 51 収納部 52 通風口 53 凹部 54 操作部 55 視認窓(運転モード表示手段) 56 モータ 57 ファン 58 空気通路 59 バイパス通路 61 プレフィルター 62 脱臭フィルター 63 集塵フィルター 71 吸込口 72 側面吸込口 81 吹出口 82 イオン吹出口 84 把手部 85 壁掛け穴 101 プラグ 102 ヒューズ 103 雑音防止回路 104 電源回路 105 リセット回路 106 電源クロック回路 107 クロック回路 108 LED駆動回路 109 キー入力回路 110 ブザー駆動回路 111 高圧駆動回路 112 EEPROM回路 113 感度切替回路 200 「運転入/切」ボタン 201 「運転切換」ボタン 202 「切タイマー」ボタン 203 センサー感度切替つまみ 210 「電源」ランプ 211 「自動運転」ランプ 212 「静音運転」ランプ 213 「弱運転」ランプ 214 「中運転」ランプ 215 「強運転」ランプ 216 「急速運転」ランプ 217 「たばこ運転」ランプ 218 「花粉運転」ランプ 219 「1時間」ランプ 220 「2時間」ランプ 221 「4時間」ランプ 222 「フィルター交換」ランプ 223 リセットランプ 224 ニオイセンサーランプ 225 ホコリセンサーランプ 226 リモコン受光部 230 「運転入/切」ボタン 231 「切タイマー」ボタン 232 「クラスター切換」ボタン 234 「手動運転(風量)」ボタン 235 「自動運転」ボタン 236 「静音運転」ボタン 237 「急速運転」ボタン 238 「たばこ運転」ボタン 239 「花粉運転」ボタン 240 送信部 510 ベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 3/68 B03C 3/68 Z F24F 11/02 103 F24F 11/02 103A 105 105Z H01T 23/00 H01T 23/00 Fターム(参考) 3L061 BA01 BC07 BD03 4C080 AA09 BB05 CC01 CC12 QQ11 4D054 AA11 BA19 CA20 CB01 CB09 EA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスイオンとマイナスイオンを略等量
    ずつ発生する第1運転モードと、比較的少量のプラスイ
    オンと比較的多量のマイナスイオンを発生する第2運転
    モードと、を備えることを特徴とするイオン発生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1運転モードと第2運転モードと
    を切り換える切換手段を更に備えることを特徴とする請
    求項1記載のイオン発生装置。
  3. 【請求項3】 前記切換手段は、1対の電極のうち電圧
    供給側でない方の電極にアノード側が接続されカソード
    側は接地されるダイオードと、該ダイオードの両端に接
    続されるスイッチング手段と、を備えることを特徴とす
    る請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 【請求項4】 前記ダイオードとスイッチング手段とは
    前記交流電圧発生手段から独立して設けられていること
    を特徴とする請求項3に記載のイオン発生装置。
  5. 【請求項5】 前記第1運転モードと第2運転モードを
    自動的に切り換えて運転する第3運転モードを備えたこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    イオン発生装置。
  6. 【請求項6】 空気の汚染度を測定するセンサーを備
    え、該センサーの測定値に基づき前記第3運転モードに
    おいて前記第1運転モード又は前記第2運転モードが選
    択されることを特徴とする請求項5に記載のイオン発生
    装置。
  7. 【請求項7】 空気の汚染度の測定値が設定値以上のと
    きには第1運転モードが選択され、前記測定値が設定値
    未満のときには第2運転モードが選択されることを特徴
    とする請求項6に記載のイオン発生装置。
  8. 【請求項8】 運転モード表示手段を備え、該表示手段
    の表示色を第1運転モードと第2運転モードとで異なら
    せたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに
    記載のイオン発生装置。
  9. 【請求項9】 前記第1運転モードは、空気中の浮遊細
    菌を除去する除菌運転モードであり、前記第2運転モー
    ドは、リラクゼーション効果が得られるリラックス運転
    モードである請求項1〜請求項8のいずれかに記載のイ
    オン発生装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    したイオン発生装置を搭載したことを特徴とする空調機
    器。
JP2002349158A 2002-11-29 2002-11-29 イオン発生装置及びこれを搭載した空調機器 Pending JP2003227638A (ja)

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