JP2003227235A - 耐震補強構造 - Google Patents

耐震補強構造

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JP2003227235A
JP2003227235A JP2002024132A JP2002024132A JP2003227235A JP 2003227235 A JP2003227235 A JP 2003227235A JP 2002024132 A JP2002024132 A JP 2002024132A JP 2002024132 A JP2002024132 A JP 2002024132A JP 2003227235 A JP2003227235 A JP 2003227235A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐震性能に優れ、施工が容易な耐震補強構造
を実現する。 【解決手段】 鉄骨造の建物を対象としてその躯体フレ
ーム6の内側に耐震補強用の鉄骨造の制振フレーム8を
設置する。制振フレーム8は、鉄骨からなる横材9の中
央部下面側に、同じく鉄骨からなる縦材10を剛接合し
てなり、その制振フレーム8の横材9の両端をそれぞれ
左右の柱1あるいは間柱7の中間部に対してピン接合
し、縦材10の下端を床面3に対してピン接合する。制
振フレーム8にエネルギーを吸収するダンパーとしての
機能を持たせることも考えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨造の建物に適
用される耐震補強構造、特に既存建物に適用して好適な
耐震補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】工場や倉庫といった比較的小規模で簡略
な鉄骨造の建物に対して耐震補強を目的とする改修を行
う場合の手法として、既存の躯体フレームの内側に鉄骨
造の制振フレームを付加して耐震性能を向上させるとい
う工法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、既存の躯体フ
レームに制振フレームを付加するためには、既存の外壁
や天井を部分的に解体撤去して復旧する必要があるし、
また制振フレームを既存の鉄骨柱や鉄骨梁に対して溶接
により剛接合することから養生や検査も含めて大がかり
な溶接工事が必要である。したがって、そのような改修
工事は必然的に工期やコストの負担が大きくなって必ず
しも手軽に実施できるようなものではなく、より簡易に
実施できる有効な耐震補強手法の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記事情に鑑み、請求項
1の発明は、鉄骨造の建物を対象としてその躯体フレー
ムの内側に耐震補強用の鉄骨造の制振フレームを設置し
てなる耐震補強構造であって、前記制振フレームは、鉄
骨からなる横材の中央部下面側に、同じく鉄骨からなる
縦材を剛接合してなり、その制振フレームの横材の両端
をそれぞれ左右の柱の中間部に対してピン接合し、縦材
の下端を床面に対してピン接合してなることを特徴とす
る。
【0005】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、制振フレームはエネルギーを吸収するダンパーとし
ての機能を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図2に本発明の一実施形態
を示す。本実施形態は既存の鉄骨造の建物を対象として
耐震補強のための改修を行う場合に適用したもので、図
1は改修工事後の状態を示す概要図、図2はその具体例
を示す詳細図である。
【0007】図1〜図2において符号1は既存の柱、2
は既存の梁、3は既存の床面、4は既存の天井面、5は
既存の外壁であり、柱1と梁2および床面3(より厳密
には床面3を支持する床梁、あるいは最下階では基礎
梁)とにより既存の躯体フレーム6が形成されている。
また符号7は既存あるいは新設した間柱、8は躯体フレ
ーム6の内側の要所に新設した制振フレームである。
【0008】制振フレーム8は、鉄骨からなる横材9
と、その中央部下面側に溶接されて剛接合された同じく
鉄骨からなる縦材10により形成されたT形をなす鉄骨
造のもので、横材9の両端が天井面4よりも下方におい
て柱1と間柱7に対してそれぞれ接合され、縦材10の
下端が床面3に対して接合されているが、図1(b)に
模式的に示すように制振フレーム8と既存の躯体フレー
ム6との接合の形態は実質的に曲げモーメントを伝達し
ないピン接合とされている。
【0009】より具体的には、図2に示すように、横材
9としてH形鋼を採用するとともに、柱1および間柱7
にはガセットプレート11を溶接し、それらガセットプ
レート11に対して横材9のウエブのみをボルト締結し
ている。また、縦材10としては同じくH形鋼を採用
し、そのベースプレート12を無収縮モルタル13を介
してアンカー14により床面3に対して定着している。
【0010】制振フレーム8を形成している横材9、縦
材10の形状や寸法は建物の規模や形態、要求される耐
震性能を考慮して適宜設計すれば良いが、図示例のもの
は横材9の長さが3〜3.5m程度、縦材10の長さが
2m程度(制振フレーム8の全高が2.5m程度)とさ
れ、それらの断面寸法はいずれも500mm×200m
m程度とされている。
【0011】上記の制振フレーム8を既存の建物に設置
するには、既存の柱1および間柱7にガセットプレート
11を溶接し、あるいは間柱7を新設する場合にはガセ
ットプレート11を予め溶接した間柱7を建て込む。そ
して、予め製作した制振フレーム8を現場に搬入し、縦
材10の下端を床面3に対してアンカーし、横材9の両
端をガセットプレート11に対してボルト締結すれば良
い。なお、現場への搬入作業や設置作業の作業性を考慮
して、必要であれば図2に示すように縦材10を上下に
2分割しておき、それらを個々に搬入して現場において
それらをスプライスプレート15を介してボルト締結す
るようにしても良い。
【0012】上記の構造によれば、制振フレーム8を付
加することのみで十分な補強効果が得られることはもと
より、制振フレーム8の設置作業を室内において実施す
ることが可能であるので外壁5を解体する必要はなく、
また、制振フレーム8を天井面4よりも下方に設置する
ので天井面4を解体する必要もなく、しかも、制振フレ
ーム8をボルト締結によるピン接合の形態で設置するの
で溶接作業はガセットプレート11のみに限定され、し
たがって従来に比較して養生や検査も含めて溶接作業を
大幅に軽減でき、以上のことから従来の改修工事に較べ
て制振フレーム8の設置に係わる工事の施工性を大きく
改善でき、工期短縮、工費削減を十分に図ることが可能
である。
【0013】そして、上記構造によれば制振フレーム8
を既存の躯体フレーム6に対してピン接合することによ
り、制振フレーム8には図1(b)に示したような曲げ
モーメントが生じるものの、躯体フレーム6には曲げモ
ーメントが伝達されることなく軸力と剪断が伝達される
のみであり、したがって従来一般のように制振フレーム
8を躯体フレーム6に対して完全溶接により剛接合する
場合に較べて躯体フレーム6の負担は小さく構造的に合
理的である。
【0014】また、制振フレーム8を形成する鉄骨材と
しては単なるロール材を用いれば良いし、制振フレーム
8は単純なT形のもので複雑な加工を必要とするもので
もないので、制振フレーム8を容易にかつ安価に製作す
ることができ、この点においても工費削減を図ることが
できる。
【0015】以上で本発明の一実施形態を説明したが、
上記実施形態はあくまで一例であって、本発明は上記実
施形態に限定されることなく、たとえば以下に列挙する
ような様々な設計的変形や応用が可能である。
【0016】制振フレーム8の形状としては上記実施形
態のようにT形状とすることに限らず、たとえば図3に
示すように2本の縦材10をV形に設けたり、あるいは
1本の横材9と2本の縦材10とにより全体をπ形とす
る等、適宜の形状が考えられる。また、上記実施形態で
は横材9の一端を間柱7にピン接合したが、間柱7がな
いような場合には横材9の両端をいずれも柱1に対して
ピン接合すれば良い。
【0017】躯体フレーム6に対する横材9の両端およ
び縦材10の下端の床面3に対する接合の形態は、実質
的に曲げモーメントを伝達しないピン接合であれば良
く、換言すれば完全な剛接合でなければ良く、その限り
において実際にピンを用いる本来のピン接合を含めて様
々な接合の形態が考えられる。
【0018】また、制振フレーム8にエネルギーを吸収
する機能を持たせることも考えられ、そのようにすれば
制振フレーム8がダンパーとして機能して建物の振動を
抑制し減衰させる効果が得られる。その場合の構成とし
ては、たとえば図4に示すように縦材10の上端部にお
けるフランジを一部切除して切欠部16を設け、そこに
塑性ヒンジを誘導することが考えられ、その場合におい
ては切欠部16の形状や寸法の調節により降伏値を調整
することが可能である。また、制振フレーム8を低降伏
点鋼等の素材により形成することも考えられる。
【0019】勿論、本発明は建物の用途や形態、規模に
拘わらず広く適用できるものであるし、既存建物に対す
る改修手法としてのみならず新築建物にも同様に適用で
きることはいうまでもなく、いずれにしても所要台数の
制振フレーム8を所要位置に適正に配置して設置すれば
良い。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明は、建物の躯体フレーム
の内側に耐震補強用の鉄骨造の制振フレームを設置する
ので、優れた耐震補強効果が得られることはもとより、
制振フレームを横材と縦材とにより形成してその横材の
両端を左右の柱の中間部に対してピン接合し、縦材の下
端を床面に対してピン接合する構造であるので、制振フ
レームを建物に対して大がかりな工事を必要とすること
なく簡易に設置することができ、特に既存建物を対象と
して耐震補強のための改修を行う場合に採用して好適で
ある。
【0021】請求項2の発明は、制振フレームがエネル
ギーを吸収するダンパーとしての機能を有するので、そ
の制振フレームにより建物の振動を抑制し減衰させる効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である耐震補強構造を示す
概要図である。
【図2】 同、詳細図である。
【図3】 同、他の実施形態を示す概要図である。
【図4】 同、他の実施形態を示す概要図である。
【符号の説明】
1 柱 2 梁 3 床面 4 天井面 5 外壁 6 躯体フレーム 7 間柱(柱) 8 制振フレーム 9 横材 10 縦材 11 ガセットプレート 12 ベースプレート 13 無収縮モルタル 14 アンカー 15 スプライスプレート 16 切欠部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨造の建物を対象としてその躯体フレ
    ームの内側に耐震補強用の鉄骨造の制振フレームを設置
    してなる耐震補強構造であって、 前記制振フレームは、鉄骨からなる横材の中央部下面側
    に、同じく鉄骨からなる縦材を剛接合してなり、 その制振フレームの横材の両端をそれぞれ左右の柱の中
    間部に対してピン接合し、縦材の下端を床面に対してピ
    ン接合してなることを特徴とする耐震補強構造。
  2. 【請求項2】 制振フレームはエネルギーを吸収するダ
    ンパーとしての機能を有することを特徴とする請求項1
    記載の耐震補強構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008274622A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Okumura Corp 建築物の中間階免震機構
JP2013036282A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Taisei Corp 既存建物の補強構造
JP2017053178A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 株式会社竹中工務店 耐震補強フレーム及び耐震補強構造

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