JP2003227187A - 通風機能を有する壁面パネル - Google Patents

通風機能を有する壁面パネル

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JP2003227187A
JP2003227187A JP2002025890A JP2002025890A JP2003227187A JP 2003227187 A JP2003227187 A JP 2003227187A JP 2002025890 A JP2002025890 A JP 2002025890A JP 2002025890 A JP2002025890 A JP 2002025890A JP 2003227187 A JP2003227187 A JP 2003227187A
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wall
wall panel
intake
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Masaru Okamoto
優 岡本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成で、新築時はもちろん、後付けもで
きる高意匠性を有する通風機能を有する壁面パネルを提
供する。 【解決手段】一方の面に化粧材が設けられた箱型ケーシ
ングの壁面パネルにおいて、該箱型ケーシングの内部に
少なくとも1つの通風路が設けられ、かつ、該通風路に
は少なくとも一つの吸気口と、少なくとも1つの排気口
を設け、また、必要に応じて、通風路の吸気口へ、吸気
ファン又は空調機からの気流の少なくとも1部を、強制
的に吹き込む、或いは、通風路の吸気口へ外壁の吸気口
を接続し第3種換気方式と併用することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁面パネルに関
し、さらに詳しくは、通風機能を有する壁面パネル、腰
壁パネルに関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、住宅などの建築物は、省エネルギー
と洋風化のため、高気密化、高断熱化が進んでいる。高
断熱化は外壁部に断熱材を充填する内断熱工法や、屋外
側に断熱材を連続して張り巡らした外断熱工法で熱損失
を少なくしている。一方、気密化は、外壁の内側又は外
側にポリエチレンシートなどの防湿層、発泡プラスチッ
ク系断熱材を設けたりしている。しかし、高断熱・高気
密化された建築物は、透湿性が悪く、水蒸気や湿気が内
部へこもってしまう。風圧などの自然エネルギーを利用
する空気循環は、雨天時には困難となる。また、梅雨な
どの高温多湿時には、湿度の高い外気が入り込んでしま
い、空気の流通の悪い空間は、結露や黴の発生を誘発し
やすくなる。特に、出入口が1ヶ所の部屋、出入口が片
寄っている部屋、押入れやクローゼットの内部、家具の
裏側などでは著しい。
【0003】従来、中壁とスペーサを介して面状部材と
で上下空間を連通させた通気層を設けた通気壁が、特開
平10−102608号公報で開示されている。また、
腰壁状の箱型ケーシング内に外気導入式の室内空調ユニ
ットを組み込んで、内部循環路を経て多孔質の前面板か
ら吹き出す輻射式空気調和装置が、特開2000−12
1099号公報で開示されている。しかしながら、いず
れも建築物の新築時、又は大規模リフォーム時でないと
設置できないし、金額的にも高額になるという問題点が
ある。また、空気の流通の悪い空間は、建築物の使用を
開始してからも生じる。例えば、壁面に当接して家具、
什器、家事用機器、事務用機器などの所謂箱物を設置し
た場合である。壁面と箱物の隙間にできる空間は、閉鎖
的な空間であり、当然、空気の流通が悪く、結露や黴が
発生しやすいという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点を解消するためになされたものである。そ
の目的は、簡易な構成で、新築時はもちろん、後付けも
できる高意匠性を有する通風機能を有する壁面パネルを
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係わる通風機能を有する壁面パ
ネルは、一方の面に化粧材が設けられた箱型ケーシング
の壁面パネルにおいて、該箱型ケーシングの内部に少な
くとも一つの通風路が設けられ、かつ、該通風路には少
なくとも一つの吸気口と、少なくとも一つの排気口が設
けられているようにしたものである。本発明によれば、
簡易な構成で、薄型で、意匠性が高く、かつ、新築時は
もちろん、建築後に後付けもできる通風機能を有する壁
面パネルが提供される。請求項2の発明に係わる通風機
能を有する壁面パネルは、通風路を複数設け、複数の排
気口を設けるように、請求項3の発明に係わる通風機能
を有する壁面パネルは、通風気流を床面に対して略平行
に吹き出すように、通風路の排気口を設けるようにした
ものである。本発明によれば、より広い面積へ通風させ
ることができる。請求項4の発明に係わる通風機能を有
する壁面パネルは、通風路の吸気口へ、該通風路のすべ
ての断面積より大きい面積の導入口を有する導入パネル
を設けるようにしたものである。本発明によれば、風力
を効率的に利用して通風させることができる。請求項5
の発明に係わる通風機能を有する壁面パネルは、通風路
の吸気口へ、回縁に設けた吸気導入路を経て通風するよ
うにしたものである。本発明によれば、利用度の少ない
室内部分を利用して通風するので、室内空間を犠牲する
ことのない通風機能を有する壁面パネルが提供される。
請求項6の発明に係わる通風機能を有する壁面パネル
は、通風路の吸気口又は導入口へフィルターを設けるよ
うにしたものである。本発明によれば、清浄度の高い空
気が導入される。請求項7の発明に係わる通風機能を有
する壁面パネルは、通風路の吸気口へ、吸気ファン又は
空調機からの気流の少なくとも1部を強制的に吹き込む
ようにしたものである。本発明によれば、、何時でも強
制的に通気できるので、無風時でも使用でき、また、梅
雨時、真夏時、真冬時には暖冷房、除湿した空気を利用
できて、より効果的である。請求項8の発明に係わる通
風機能を有する壁面パネルは、壁面パネルを腰壁状であ
るようにしたものである。本発明によれば、腰窓部の下
部などの狭い部分へも設置することができて、設置場所
に限定されない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様について、図面
を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本発明の1
実施例を示す壁面パネルの斜視図である。図2は、図1
のAA断面図、及びBB断面図である。壁面パネル1
は、室側部材13と壁側部材15とが、スペーサ17で
一体化されている。室側部材13と壁側部材15とスペ
ーサ17で囲まれた通路が通風路25を形成しており、
該通風路25の出口が排気口27で、該通風路25の入
口側に吸気口23がある。室側部材13には化粧材11
が設けられている。
【0007】該吸気口23は複数の通風路25をまとめ
たもので、その吸気口23数は1ないし通風路25数よ
り少なくする。該吸気口23の断面積は、排気口27の
合計断面積より大きくし、吸気された空気が複数の各通
風路25へ分配され、かつ、少しでも煙突効果を奏する
ようにする。また、各通風路25の内部でも、該各通風
路25の断面積を、排気口27へ向かって減少させても
良い。
【0008】通風路25は、床面に対して略平行にし、
好ましくは排気口27へ向かってやや上向きとする。通
風路25を通ってきた空気が排気口27から排出される
が、該排気口27も床面に対して略平行にし、好ましく
は外部へ向かってやや上向きとする。このようにするこ
とで、導入空気の室内外の僅かな温度差も利用して、換
気効率を向上させることができる。排出空気量として
は、より多くをより広い部分へ吹き出すことが好まし
い。しかしながら、家具などの裏側の隙間空間は、体積
的には僅かである。本発明の壁面パネル1を用いれば、
煙突効果、温度差効果、窓からの風力などによる通風換
気で、結露や黴の発生を防止する効果を奏する。
【0009】図1では、室側部材13と壁側部材15と
をスペーサ17で一体化した壁面パネル1をあらわして
いる。他の実施態様としては、壁側部材15を省いて、
櫛型状の壁面パネル1としても良い。また、図1に図示
した通風路25は壁面パネル1と同一構造体とならずと
も、フレキシブルチューブのようなものを用いてもよ
い。この場合、吸気口23から複数のフレキシブルチュ
ーブに吸気を分割し、各々がスペースで仕切られた各排
気口27へと連結すればよい。また、壁面パネルの上下
高さが低かったり、壁面パネル自体の大きさが小さい場
合には、通風路25を複数にせず1つでもよく、当然排
気口27も1つとなる。図3は、建築物の壁面へ設置し
た本発明の他の実施例を示す断面図である。通常の木造
建築物は、基礎部に構築された柱などの軸組へ、外側へ
外装材と内側へ内装材とを設けている。このような場合
には、該内装材を壁側部材15として流用することで、
壁側部材15を省いた櫛型状の壁面パネル1とする。既
に建築の終わった建築物へ、後付けするには好適であ
る。使用者が変わったり、経年で家族構成が変わったり
すれば、家具や什器などの移動は当然行われるが、新築
時に想定できない。このように新たに生じた隙間空間
は、壁側部材15が省け、かつ施工も簡便で済み、コス
トも安い。
【0010】さらに、建築物としては、木造建築物を例
示したが、種々の建築物に適用できる。例えば、鉄筋コ
ンクリート、鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート、コンクリー
トパネルなどの建築物、また、軸組、ツーバイフォー、
パネル式などの木造住宅にも適用できる。戸建て、集合
住宅、平屋、2階建てなどの複数階建ての建築物であっ
てもよい。また、使用目的は、住居、事務所、店舗など
特に限定さえない。
【0011】壁面パネル1を構成する室側部材13、及
び壁側部材15の材料としては、剛性、低透湿性、高断
熱性のある板状体であれば良く、例えば、板材、合板、
集成材、ボード類、ガラスやセメント系材料などの無機
質発泡体や中空層を有する板状体、金属板、プラスチッ
クシート、プラスチック発泡体などが適用できる。ボー
ド類としては、耐水合板、構造用合板などの合板、パー
ティクルボード、石膏ボード、配向繊維ボードOS(O
riented Strand Board)、木片セ
メント板、繊維強化セメント板などが例示できる。プラ
スチック発泡体としては、発泡ポリエチレン、発泡ポリ
プロピレンなどの発泡ポリオレフィン、発泡ポリウレタ
ン、発泡ポリスチレン系樹脂、発泡ポリ塩化ビニル、発
泡フェノール樹脂などが例示できる。好ましくは、ボー
ド類、プラスチック発泡体であり、さらに好ましくは、
パーティクルボード、石膏ボード、押出し発泡ポリスチ
レンボードを用いるのが効果的である。
【0012】室側部材13と、壁側部材15は、同一又
は異なった材料を用いても良く、スペーサ17で一体化
すれば良い。スペーサ17の材料としては、室側部材1
3及び壁側部材15と同様な材料が適用できる。該スペ
ーサ17を介して、室側部材13と壁側部材15を一体
化する。該一体化は、接着剤で接着したり、釘打ち、ス
テッチ留めすれば良い。また、セメント系の中空層を有
する板状体、押出し発泡ポリスチレンボードなどでは、
室側部材13とスペーサ17と壁側部材15を、同時に
一体に形成することができて、好適である。
【0013】室側部材13及び壁側部材15の厚さとし
ては、1〜30mm程度、好ましくは3〜20mmであ
る。1mm以下の厚さでは機械的な強度が不足し、30
mm以上の厚さではがさばって、室内空間を狭く制限し
てしまう。通風路25は、室側部材13と壁側部材15
とスペーサ17で囲まれた通路であり、室側部材13と
壁側部材15との隙間は、3〜100mm程度、好まし
くは5〜50mmである。3mm以下の隙間では通風路
25の抵抗が大きく通風量が減少し、100mm以上の
隙間では、壁面パネル1自身の厚さが厚くなって室内空
間を狭く制限してしまう。建築物の外装材、内装材、こ
れら間に入れる断熱材、及びこれらを封止する封止材な
どの補助材料としては、公知のもので良く、特に限定さ
れるものではない。
【0014】壁面パネル1の室側部材13面には、化粧
材11が設けられている。該壁面パネル1を用いいるこ
とで、他の化粧材を使用せずとも、十分な意匠性を得る
ことができる。化粧材としては、公知の種々の化粧材が
適用できる。例えば、紙又は樹脂などの基材上に所望の
絵柄を印刷して意匠性を付与した化粧材、また、意匠性
をさらに高めた表面に凹凸加工を設けた化粧材、あるい
は、耐久性、耐汚染性の表面処理を施して機能性を付与
した化粧材、などが使用できる。
【0015】また、基材上に絵柄印刷層を設け、その上
層に表面保護を目的として、透明または不透明の樹脂層
を設けたものもある。逆に、基材上に樹脂層を設け、そ
の上に絵柄印刷層を設けて強度を補強したものもある。
あるいは、建築内装部材を構成する樹脂層中に発泡剤を
添加して加熱発泡させたり、樹脂層上に発泡性インキを
用いて絵柄の印刷を行い、表面に凹凸模様を設けたもの
もある。さらに、樹脂層上に設けられた絵柄印刷層の上
層に、透明樹脂層(オーバーコート樹脂層)を積層し、
オーバーコート樹脂層の表面に凹凸のエンボス加工を施
して、立体感の付与あるいは艶調整が行われたものもあ
る。
【0016】以上のような、所望の意匠性や機能性を付
与した種々の構成を有する、あるいは種々の加工が施さ
れた化粧材11を、室側部材13に貼着させて、建築内
装部材として通風性を有する壁面パネル1となる。貼着
方法としては、一般的な接着剤を介して貼着する公知の
方法が適用できる。該壁面パネル1は、壁材、床材、天
井材、仕切り材など多くの建材として使用できるが、通
風性から壁材が好適である。化粧材11の意匠、絵柄と
しては、特に限定されず、例えば、木目、石目、レンガ
調、織物調があり、絵柄としては、動植物、幾何学模
様、文字、記号、イラスト、風景、絵画などがある。使
用する場所に合わせて選択すれば良い。
【0017】図4は、腰壁面へ設置した本発明の他の実
施例を示す側面図である。図4は、腰壁部分へ設ける実
施例を示す壁面パネル1である。通常、テラス窓又は掃
出し窓から吸気し、全面壁面に沿って設ける壁面パネル
1の高さは、800〜1200mm程度、最大天井高さ
である。図4では、腰窓から吸気し、腰窓及び/又は全
面壁面に沿って設け、家具の裏側にある排気口27から
吹き出す。該腰窓状の壁面パネル1の高さは、300〜
600mm程度である。この場合は、壁面パネル1の吸
気口23と吸気窓の高さが一致しないので、導入パネル
33を設ける。該導入パネル33で、風力の入力を容易
にし、該入力風を吸気口23へ誘導して、通風量の減少
を防ぐ。また、該導入パネル33は、腰壁に限らず、全
面用の壁面パネルに使用しても良い。
【0018】通風路の吸気口23、又は導入口31へフ
ィルターを設けることが好ましい。該フィルターは、公
知の天然又は合成繊維の布巾、不織布、連続気泡体など
が適用でき、希望する清浄度に合わせて選択すれば良
い。以上は、風力などの自然換気を利用し、それを促す
方法であったが、通風路の吸気口へ、吸気ファン又は空
調機からの気流の少なくとも1部を、強制的に吹き込む
ことがより好ましい。自然換気では、無風状態や雨天時
には困難であり、また、梅雨などの高温多湿時には、逆
に湿度の高い外気が入り込んでしまうためである。強制
吹き込みに使用するものとしては、吸気ファン又は空調
機などが適用できる。該吸気ファン又は空調機からの気
流の、少なくとも1部を、壁面パネル1の吸気口23へ
吹き込む。
【0019】空調機は、通常、熱交換タイプの空調可能
な計画換気装置又は自動換気装置である。該空調機は、
コンピュータにより制御されており、屋外から取り入れ
た空気を室内環境に適した温度湿度に空調している。該
空調空気の少なくとも1部を、壁面パネル1の吸気口2
3へ吹き込むと、通風路25を経て、排気口27から、
例えば、家具の裏の換気の悪い部分へ吹き出す。該吹出
し量は僅かで良く、又は間欠的でも良い。必要な吹出し
量を、自動的又は 計画的(間欠的に)に供給しても良
い。空調機の空調した空気は、少なくとも1部を利用す
るだけで、残りは通常の部屋内空調として利用できるの
で、既存の空調機があれば、新たに増設しなくとも良
い。
【0020】また、自然吸気・強制排気方式の第3種換
気システムの場合には、本発明の壁面パネルの吸気口
を、外壁の吸気口と接続してもよい。特に、吸気口と排
気口が対角線になく、同一壁面にある場合であれば、居
室内の空気のよどみはさらに悪化する。空気がよどみ、
滞留しやすい居室のコーナー、大型家具の裏、マンショ
ンなどに多い出柱両脇の入隅付近などに設ければ、換気
効率が向上する。
【0021】図5は、壁面へ複数を設置した本発明の他
の実施例を示す正面図である。図5は、3枚の本発明の
壁面パネル1、壁面パネル1A、及び壁面パネル1B
を、建築物の1つの壁面へ間隔をおいて組み込んだもの
である。壁面パネルの枚数は3枚を例示したが、施工す
る壁面の大きさに合わせて、適宜、増減すれば良い。
又、壁面パネルの高さは、縦天井面の回縁から床面まで
の物を例示したが、室内の状況に合わせて、短縮しても
よく、高さの異なる壁面パネルを組み合わせても良い。
さらに、横幅も部屋の大きさに合わせて、適宜選択すれ
ば良い。
【0022】図5の3枚の壁面パネル1、壁面パネル1
A、及び壁面パネル1Bのそれぞれの吸気口23へは、
回縁39部へ設けた吸気導入路35を通じて、自然また
は強制通風される。吸気導入路35は、回縁39部へ設
けているので、意匠上の違和感がない。通風路25が複
数で、各通風路の通風距離も異なるので、吸気ファン又
は空調機などによる強制通風が好適である。この場合に
は、図示していない吸気ファン又は空調機などから、吸
気導入路35へ通風すれば良い。
【0023】このようにすると、壁面パネル1、壁面パ
ネル1A、及び壁面パネル1Bの側面に排気口27があ
り、床面に対して略水平に通風されるので、部屋の中で
気流の回転が発生して、部屋の隅々まで換気される。ま
た、同一部屋の複数の壁面に設ければ、さらに気流の回
転が大きくなり効果的である。さらに、排気口から吹出
される換気風は、壁掛型の空調機やクーラーのように直
接人間にあたらないので、風速による違和感がなく、自
然に近い環境が得られる。また、図5に図示した壁面パ
ネル1の場合は、図1のように通風路25の幅を床面と
平行、かつ均等にしているが、空気の吹出し量を壁上部
から壁下部まで均等にするために、空気抵抗を考慮して
もよい。例えば、壁面パネル1の上部の隙間間隔は狭く
したり、下部隙間は広くしたり、また、溝を斜め右下に
向かうようにしたり、右に進むに従って隙間断面積を大
きくしたり、してもよい。
【0024】本発明の壁面パネルは、壁面パネル1Aの
ように壁面パネルの一部へTVを組み込み、壁面パネル
1Bには壁面パネルに一部へ照明器具を組み込んで、シ
ステム壁面とすることができる。さらに、図5の壁一面
全面をシステム化する、即ち、普通壁面もシステムに組
み込んで、普通壁面/壁面パネル1/普通壁面/壁面パ
ネル1A/普通壁面/壁面パネル1B/普通壁面の壁全
体システムとすることをできる。該壁全体システムは、
事前に工場で生産し、現場施工すれば、極めてコストが
安くできる。ここで、普通壁面とは、壁紙を貼着したボ
ード類、板貼、塗装合板などの、公知で一般的な壁面を
いう。
【0025】壁面パネル1Bへ組込む照明器具は特に限
定されないが、薄型のものが好適であり、間接照明とな
るので生活環境も向上する。壁面パネル1AではTVを
組み込んでいるが、特に限定されるものではなく、例え
ば、パソコンやTV付きドアホーンのディスプレイ類、
風呂やセキュリティのコントローラ、火災などの検知セ
ンサなどがある。
【0026】特に、TVでは、プラズマディスプレイパ
ネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレク
トロルミネセンスディスプレイ(ELD)、フィールド
エミッションディスプレイ(FED)などの奥行きの少
ない薄型のものが好適である。これらを組み込む際に
は、これらの機器の厚さと壁面パネルの厚さを略同一に
すれば、壁面パネルの表面は面一となって、違和感がな
く、意匠性が高まる。
【0027】
【実施例】(実施例1)発泡ポリスチレンを押出成形法
で、室側部材13として厚さ12mm、壁側部材15し
て厚さ12mmとし、該両部材の間隔を6mmとし、高
さ方向には通風路となる隙間を120mmづつとった幅
30mmの複数のスペーサ17を設けた押出し発泡ポリ
スチレンボードを形成し、図4の壁面パネル(腰壁状)
を得た。該壁面パネル1(腰壁状)の室側部材13上へ
石目模様の壁紙を貼った。別途、厚さ12mmの発泡ポ
リスチレンシート2枚を、図4のように厚さ6mmの部
材で導入口を設けて導入パネル33を得て、室側部材1
3上へ石目模様の壁紙を貼った。図4のように、該導入
パネル33の導入口を窓側にし、他方の側を壁面パネル
1(腰壁状)へ接続し、該壁面パネル1(腰壁状)の排
気口が家具裏へ向くように設置したところ、外気の風を
受けて、その一部が、家具裏へ吹出された。
【0028】
【発明の効果】本発明の通風機能を有する壁面パネルに
よれば、簡易な構成で、薄型で、意匠性が高く、かつ、
新築時はもちろん、建築後に後付けもできる通風機能を
有するので、空気の流通の悪い空間でも、結露や黴の発
生を減ずることができる。昨今の高気密住宅は、24時
間換気方式が標準となりつつあり、一般的には、強制排
気・自然吸気の第3種換気システムが多い。居室の窓上
部に設けられた吸気口などから自然吸気された空気は、
居室ドアのガラリやドア下の隙間を通り、廊下などを経
てトイレ、浴室から排気される。その際、吸気口とドア
との位置関係が重要で、その位置によって換気気流が大
きく変わる。窓とドアを対角線上に設けた好ましい場合
でも、居室内の空気が一巡するのに2時間かかると言わ
れている。窓を閉じた24時間換気では、さらに時間が
かかる。吸気口と排気口が対角線になく、同一壁面にあ
る場合であれば、居室内の空気のよどみはさらに悪化す
る。空気が滞留しやすい居室のコーナー、大型家具の
裏、マンションなどに多い出柱両脇の入隅付近などに、
本発明の壁面パネル、特に図4、及び図5の壁面パネル
を設ければ居室の換気効率が向上する。
【0029】また、導入パネルや、回縁に設けた吸気導
入路を経て通風するので、風力を効率的に利用して、よ
り広い面積へ通風させることができる。利用度の少ない
室内部分を利用して通風するので、室内空間を犠牲する
ことのなく、清浄度の高い空気が導入される。腰窓部の
下部などの狭い部分へも設置することができて、設置場
所に限定されない。さらに、通風路の吸気口へ、吸気フ
ァン又は空調機からの気流の少なくとも1部を強制的に
吹き込むようにした通風機能を有する壁面パネルによれ
ば、何時でも強制的に通気できるので、無風時でも使用
でき、また、梅雨時、真夏時、真冬時には暖冷房、除湿
した空気を利用できて、より効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す壁面パネルの斜視図
である。
【図2】 図1のAA断面図、及びBB断面図である。
【図3】 建築物の壁面へ設置した本発明の他の実施例
を示す断面図である。
【図4】 腰壁面へ設置した本発明の他の実施例を示す
側面図である。
【図5】 壁面へ複数を設置した本発明の他の実施例を
示す正面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 壁面パネル 11 化粧材 13 室側部材 15 壁側部材 17 スペーサ 23 吸気口 25 通風路 27 排気口 31 導入口 33 導入パネル 35 吸気導入路 39 回縁 51 照明
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DB02 EA01 EA05 EA08 EA09 EA10 FA03 GA20 GA48 HA01 HA03 HA11 HB01 HC02 HC04 HD01 HD02 HD03 HD07 HD09 HD11 2E162 CA01 CA06 CA16 CC03 CC05 CD01 CD02 CD03 GA01 GA02 GA03 GA04 GA05 GB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に化粧材が設けられた箱型ケー
    シングの壁面パネルにおいて、該箱型ケーシングの内部
    に少なくとも一つの通風路が設けられ、かつ、該通風路
    には少なくとも一つの吸気口と、少なくとも一つの排気
    口が設けられていることを特徴とする通風機能を有する
    壁面パネル。
  2. 【請求項2】 上記通風路が複数設けられ、複数の排気
    口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    通風機能を有する壁面パネル。
  3. 【請求項3】 通風気流を床面に対して略平行に吹き出
    すように、通風路の排気口を設けることを特徴とする請
    求項1に記載の通風機能を有する壁面パネル。
  4. 【請求項4】 通風路の吸気口へ、該通風路のすべての
    断面積より大きい面積の導入口を有する導入パネルを設
    けることをを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載
    の通風機能を有する壁面パネル。
  5. 【請求項5】 通風路の吸気口へ、回縁に設けた吸気導
    入路を経て、通風することを特徴とする請求項1記載の
    通風機能を有する壁面パネル。
  6. 【請求項6】 通風路の吸気口又は導入口へフィルター
    を設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の通風機能を有する壁面パネル。
  7. 【請求項7】 通風路の吸気口へ吸気ファン又は空調機
    からの気流の少なくとも1部を強制的に吹き込む、或い
    は、通風路の吸気口へ外壁の吸気口を接続し第3種換気
    方式と併用することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の通風機能を有する壁面パネル。
  8. 【請求項8】 壁面パネルが、腰壁状であることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の通風機能を有す
    る壁面パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111549946A (zh) * 2020-05-15 2020-08-18 深圳市湛艺建设集团有限公司 一种装配式幕墙面板单元以及幕墙面板施工方法

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