JP2003226779A - 老化防止剤およびそれを含むゴム組成物 - Google Patents

老化防止剤およびそれを含むゴム組成物

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JP2003226779A
JP2003226779A JP2002027135A JP2002027135A JP2003226779A JP 2003226779 A JP2003226779 A JP 2003226779A JP 2002027135 A JP2002027135 A JP 2002027135A JP 2002027135 A JP2002027135 A JP 2002027135A JP 2003226779 A JP2003226779 A JP 2003226779A
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JP
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antioxidant
rubber
compound
rubber composition
present
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Application number
JP2002027135A
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English (en)
Inventor
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Yuko Sekine
優子 関根
Tsukasa Maruyama
司 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム、樹脂中などの有機ポリマーに配合した
場合に、有機ポリマー中の移行性を抑え、かつ分散性を
も高めた老化防止剤を提供する。 【解決手段】 層状粘土鉱物の層間に酸化防止作用を有
する化合物を挿入させた老化防止剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム、樹脂などの
有機ポリマーからなる製品に、その耐候性、耐熱老化性
および耐オゾン性を付与するのに有用な老化防止剤およ
びそれを含むジエン系ゴム組成物に関し、更に詳しく
は、前記ゴム組成物を製品化した場合に、時間の経過と
共に老化防止剤が製品の表面または他の部材に移行して
製品の商品価値を損なったり、老化防止能が低下したり
することを防止した老化防止剤およびそれを含むジエン
系ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムや樹脂などの有機ポリマーには、耐
候性、耐熱老化性、耐オゾン性を確保するために種々の
老化防止剤が従来から使用されている。しかしながら、
これらの老化防止剤は、時間の経過と共にそれ自体が有
機ポリマー製品の表面または他の部材に移行し、商品の
外観を損なったり、老化防止能を低下したりすることが
知られている。このような問題に対し、老化防止剤を有
機高分子に結合させる方法(日本ゴム協会誌、53、6
25(1980))、重合性の老化防止剤(特開昭48
−22529号公報)およびゴム反応性の官能価を有す
る老化防止剤(例えば、Rubber Chem. Tech., 50, 650
(1977))等が知られている。しかしながら、これらの老
化防止剤は、使用するゴムや樹脂などの有機ポリマーに
相溶しないため、所望の老化防止性能が発現されないと
いう問題があったり、老化防止剤の濃度が低いため多く
の老化防止剤結合高分子を添加しなければならず、しか
も、これらには物性に悪影響をもたらすという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明で
は、ゴム、樹脂中などの有機ポリマーに配合した場合
に、有機ポリマー中の移行性を抑え、かつ分散性をも高
めた老化防止剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、層状粘
土鉱物の層間に酸化防止作用を有する化合物を挿入させ
てなる老化防止剤が提供される。
【0005】また、本発明によれば、酸化防止作用を有
する化合物が芳香族アミン系であり、更に以下の式1で
示される芳香族アミン系老化防止剤が提供される。
【化2】 式中、Rは、炭素数1〜18個のヘテロ原子を含んでも
よい炭化水素基である。
【0006】また、本発明によれば、上記老化防止剤を
含むジエン系ゴム組成物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では、酸化防止作用を有す
る化合物、特に、老化防止剤を層状粘土鉱物の層間に挿
入させて老化防止剤として使用することにより、この老
化防止剤が製品の有機ポリマーマトリクス中を移動しな
いようにできることを見い出した。
【0008】本発明に係る老化防止剤は、層状粘土鉱物
に酸化作用を有する化合物を挿入させてなるため、製品
中を移動することなく該粘土鉱物の層状シートと結合し
た状態で製品中に残留し、目的とする老化防止作用を長
期に渡って保持する。このような酸化防止作用を有する
化合物としては特に限定はなく、有機ポリマー中に配合
されて耐老化作用をする化合物であればよい。
【0009】本発明に係る老化防止剤の酸化作用を有す
る好ましい化合物としては、例えば、ゴム用アミン系ま
たはフェノール系の老化防止剤を挙げることができる。
好ましいアミン系老化防止剤の典型例は、以下の式1に
示される。
【化3】 式中、Rは、次の基:
【化4】 である。
【0010】本発明に係る層状粘土鉱物には、モンモリ
ロナイト、サポナイト、ハイデライト、ノントライト、
ヘクトライト、スティブンサイト等のスメクタイト系
や、バーミキュライト、ハロイサイト等が用いられ、天
然または合成のいずれも使用することができる。また、
本発明では、これら層状粘土鉱物の一種あるいは二種以
上が用いられてよい。
【0011】上記層状粘土鉱物に酸化防止作用を有する
化合物を挿入させる具体的な方法としては、適宜の酸を
用いてこれを酸処理することで簡単に実施することがで
きる。
【0012】本発明においてゴム組成物に配合するジエ
ン系ゴムとしては、例えば、タイヤ用原料ゴム、特にト
レッド部、ベルト部、サイド部のゴムとして使用するこ
とができる任意のジエン系ゴムを含み、かかる代表的な
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプ
レンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、
各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)など
を挙げることができる。これは、単独または任意のブレ
ンドとして用いることができる。
【0013】本発明に係るジエン系ゴム組成物には、前
記した本発明の老化防止剤をゴムの全重量に対し、好ま
しくは0.5重量%以上、更に好ましくは1〜20重量
%配合する。この配合量が少なすぎると十分な老化防止
効果が得られず、逆に多すぎても老化防止効果は変わら
ず、経済的に不利となる惧れがあるので好ましくない。
【0014】本発明の老化防止剤では、上記粘土鉱物を
構成する層状構造の各層間に酸化防止作用を有する化合
物が入り込み、該化合物が粘土鉱物の各層シートとイオ
ン結合することによって層間に閉じ込められている。こ
のため、本発明の老化防止剤をゴムに混練するときは、
該酸化防止化合物が粘土鉱物の層間に封入されたまま、
粘土鉱物は層間剥離してそのゴムマトリクス中に微分散
し、そこで該酸化防止化合物がゴム分子と結合すること
によって長期間マトリクス中に滞留し、老化防止機能を
発揮する。
【0015】本発明に係るジエン系ゴム組成物には、前
記の必須成分に加えて、カーボンブラック、シリカ等の
補強剤(フィラー)、加硫または架橋剤、加硫または架
橋促進剤、各種オイル、可塑化剤、更に必要に応じてジ
エン系ゴムと反応するシランカップリング剤等のタイヤ
用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添
加剤を配合することができ、かかる配合剤は、一般的な
方法で混練、加硫して組成物とし、加硫または架橋する
のに使用することができる。これらの配合量も、本発明
の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とするこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限
定するものでないことは言うまでもない。
【0017】老化防止剤の調製 N−フェニル−N´−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン22.6gを水1リットルに懸濁させ、濃塩酸1
0.4gを滴下し、均一な水溶液とした。次いで、層状
粘土鉱物(クニミネ工業製、クニピアF)84gを徐々
に加え、85℃で5時間攪拌した。水溶液は黒紫から無
色透明になった。沈殿した粘土鉱物を濾過、洗浄、乾燥
し、目的の老化防止剤を得た。
【0018】サンプルの作製 表1に示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分
を1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練
し、165±5℃に達したときに放出してマスターバッ
チを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8
インチのオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中
で160℃で20分間プレス加硫して目的とする試験片
(ゴムシート)を作製し、その物性を測定、評価した。
【0019】試験法 1)耐熱老化性: 表1に示す配合組成を有するゴム組
成物を調製し、加硫直後および100℃、96時間促進
老化試験後の100%モジュラスをJISK62512
に準拠して測定し、その保持率が150%を超えたもの
不良、140%以下を良とした。 2)表面状態: 表1に示す配合組成を有するゴム組成
物を調製し、加硫直後、加硫1ケ月後の外観を目視によ
り比較評価した。 ×・・・老化防止剤がブリードし、茶色に変化 △・・・クラック混入 ○・・・正常(黒色のまま変化なし)
【0020】実施例1および比較例1〜2 結果を表1に示す。
【表1】
【0021】(註)*1:天然ゴム(RSS#1) *2:N339、シーストKH(東海カーボン) *3:工業用ステアリン酸 *4:亜鉛華3号 *5:サンノック(大内新興化学) *6:ノクセラー6C(大内新興化学) *7:前記 *8:5%油展硫黄 *9:CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリ
ルスルフェンアミド)
【0022】
【発明の効果】本発明の老化防止剤は、表1により、耐
熱老化性に優れている一方、表面状態もよく、この老化
防止剤が移行していないことを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 司 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4H025 AA01 AA33 AC05 AC07 4J002 AC011 AC031 AC061 AC081 DJ016 EN077 FB086 FD067 FD077 FD087

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層状粘土鉱物の層間に酸化防止作用を有
    する化合物を挿入させてなる老化防止剤。
  2. 【請求項2】 酸化防止作用を有する化合物が芳香族ア
    ミン系である、請求項1に記載の老化防止剤。
  3. 【請求項3】 芳香族アミン系老化防止剤が式1: 【化1】 式中、Rは、炭素数1〜18個のヘテロ原子を含んでも
    よい炭化水素基である、で示される化合物である、請求
    項2に記載の老化防止剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の老
    化防止剤を含んでなるジエン系ゴム組成物。
JP2002027135A 2002-02-04 2002-02-04 老化防止剤およびそれを含むゴム組成物 Pending JP2003226779A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011132471A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及びその製造方法、並びに空気入りタイヤ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011132471A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及びその製造方法、並びに空気入りタイヤ

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