JP2003226697A - 糖化合物 - Google Patents

糖化合物

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JP2003226697A
JP2003226697A JP2002290986A JP2002290986A JP2003226697A JP 2003226697 A JP2003226697 A JP 2003226697A JP 2002290986 A JP2002290986 A JP 2002290986A JP 2002290986 A JP2002290986 A JP 2002290986A JP 2003226697 A JP2003226697 A JP 2003226697A
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JP2002290986A
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Hirotaka Uzawa
浩隆 鵜沢
Norihiko Minoura
憲彦 箕浦
Hironori Ito
弘規 伊藤
Kazuhiro Taguchi
和宏 田口
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Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 病原性大腸菌O-157の生産するベロ毒素との
結合力が高められ、QCM法又はSPR法と併用するこ
とにより、高感度でベロ毒素を定性・定量分析できると
共に糖鎖と基板表面とが堅固に固定化され、水中や緩衝
液中にあっても、安定に存在し、長時間その検出能が低
下しない、新規な糖化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される糖化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な糖化合物に
関し、更に詳しくは、大腸菌O-157の生産するベロ毒素
を特異的に結合し得る新規な糖化合物及び該糖化合物か
らなるベロ毒素検出試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】病原性大腸菌O-157は、長さ2μm、幅
1μmの棒状細菌であって、1982年に米国で発見された
ものである。我国では、平成8〜9年に大量に感染して
多数の死者を出し、大きな社会問題になった。これは、
食品や飲料水、患者の排泄物等を通して経口感染し、下
痢などの症状が発症後、治療が開始されるまでに平均7
日かかるために発見が遅れたこと、その大腸菌O-157が
生産するベロ毒素の毒性はフグ毒の数十倍も強いこと等
によるものである。加えて、ベロ毒素の迅速な検出法が
知られていなかったことも1つの原因と考えられる。
【0003】従来、大腸菌O-157の検査法には、抗原抗
体法、PCR法及びバイオアッセイ法の3つの原理に基づ
く方法が知られている。また、これらを組み合わせた方
法も提案されており、これらの原理に基づいたキットが
幾つか市販されている。ところが、抗原抗体法では、ベ
ロ毒素を形成する6個のサブユニットの個々の蛋白質に
対して抗原抗体反応を行うものであるため、ときに誤っ
た結論を与え、ベロ毒素を正確に検出することは困難で
あった。さらに、当該分析法は、一般に比較的長時間を
要するものである。また、PCR法では、ベロ毒素を直接
検出できず、大腸菌の遺伝子の断片よりベロ毒素の存在
を示唆する判定を行う程度のものに過ぎない。さらに、
バイオアッセイ法では、一応の精度ある検出ができるも
のの、操作が煩雑なうえ、ベロ毒素の分析に3〜4日程
度の日時を要するという欠点がある。
【0004】このように、現在幾つか知られているベロ
毒素の検出方法は、大腸菌の菌体の存在について調べる
か、その存在を示唆する程度のものであり、その分析時
間が長くて多大の労力を要するうえ、分析結果がしばし
ば誤っていて不正確であるなどの問題点があった。
【0005】一方、糖化合物を用いた一般的なバイオセ
ンサーとして、Nilssonらは、金などの基板表面に糖鎖
を固定化したバイオセンサーを提案している(特許文献
1参照)。このセンサーは、糖鎖を炭化水素などの低分
子化合物を介して結合させ、また金とチオール基(S
H)との直接的な共有結合や吸着といった反応機構等に
よりかかる糖鎖部位を基板に固定化させるものである。
しかしながら、糖鎖誘導体は、抗原や抗体、酵素などと
異なり多くの水酸基が存在し、また立体構造も複雑であ
るため、チオール基を介した結合は安定である反面、当
該チオール基を導入するには、多くの工程数と労力を必
要とし、従って、当該糖鎖にチオール基を簡便に導入で
きないという問題がある。
【0006】一方、発明者らが以前に開発した検出試薬
である糖化合物は、ベロ毒素が認識・結合できる糖鎖部
分と、この糖鎖のアグリコン部分に炭化水素鎖が結合し
た構造から構成されている。そして、このアグリコン部
分の炭化水素鎖が、あらかじめ疎水処理を施してある基
板表面に対して、いわゆる疎水結合という弱い結合によ
り固定化されているため、安定性・耐久性などに欠け、
水中や緩衝液中に長時間浸漬したり、チップを再利用す
るため、基板表面に吸着したベロ毒素を洗浄除去し、こ
のチップをベロ毒素の検出に繰り返し使用すると、基板
から検出試薬が、時に一部、剥離するという問題を惹起
する。また、この方法では、単分子膜を作製後、しかる
べき基板に移し取る(トランスファーという)作業が必
要となるが、この操作は一般に、大量に基板に該糖鎖化
合物を移し固定化するには、限界のある方法であった
(特許文献2及び3参照)。
【0007】
【特許文献1】米国特許第3231733号明細書
【特許文献2】特開2001−342197号公報
【特許文献3】特開2002−22745号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的
は、病原性大腸菌O-157の生産するベロ毒素との結合
(親和)力が従来よりも高められ、高感度でベロ毒素を
定性・定量分析できると共に糖鎖と基板表面とが堅固か
つ容易に固定化され、水中や緩衝液中にあっても、安定
に存在し、長時間繰り返し使用してもその検出能が低下
しない、新規な糖化合物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ベロ毒素と
直接結合できる糖鎖構造単位、ベロ毒素との親和性を
高めるための疎水性構造単位(一般式(1),(2)の
Aの部分)、及び既存のチップに共有結合にて結合す
るための、アミノ基、カルボン酸基又はアルデヒド基か
らなる構造単位(一般式(1),(2)のBの部分)の
3種の構造単位を、同時に有する糖化合物を見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明によれば、第一に、下記
一般式(1)又は(2)で表される糖化合物が提供され
る。
【化3】
【化4】 (一般式(1)および(2)において、Aは、2〜30
の二価の炭化水素基、Bは、アミノ基(NH2)、カルボン酸
基(COOH)又はアルデヒド基(CHO)を示す。) 第二に、第一に記載の糖化合物からなる病原性大腸菌O
−157の生産するベロ毒素の検出試薬が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る新規な糖化合物は、
上記一般式(1)及び(2)で表され、以下のような特
徴を有する。
【0012】上記一般式(1)で表される糖化合物は2
糖単位のものであり、ベロ毒素が直接結合する部位であ
る、ガラクトース2個がアルファ結合した構造単位を有
する。また、一般式(2)で表される糖化合物は3糖単
位のものであり、ガラクトース2個がアルファ結合した
ものに、さらにグルコースが結合した構造単位を有す
る。ここで、一般式(1)の糖化合物は、ベロ毒素を認
識する最小単位である、前記ガラクトース2個がアルフ
ァ結合した構造単位のみを有し、他のいわゆる夾雑物質
との反応を受けにくい構造のものであるから、より正確
にベロ毒素を検出することができる。また、一般式
(2)の3糖化合物のうち、還元末端側の2糖は、いわ
ゆる、ラクトース構造であり、このラクトース構造は、
ベロ毒素のみならず、生体中に存在する多くの蛋白質と
反応する(クロスする)ため、ベロ毒素に対する選択性
(特異性)が減少する可能性があるものの、ベロ毒素に
対する結合の強さは、生体に存在する糖鎖構造の類似性
から判断して、一般式(1)の2糖化合物に比し優れて
いる。したがって、検出試薬の選定に当たっては、その
正確性、迅速性などを十分考慮し、両者の化合物のそれ
ぞれの特徴が十分発揮されるように選定することが望ま
しい。
【0013】また、一般式(1)及び(2)において、
構造単位Aは、ベロ毒素と先の糖鎖構造への結合を強め
るためのもので、疎水的な構造とすることが好ましく、
本発明においては、炭化水素鎖が選定される。炭化水素
鎖の長さは、疎水性の性質を発現するために、炭素数6
〜20が好ましく、更に水溶液(緩衝液)中にて該糖鎖
リガンドを固定化することをも考慮すると、水に対する
溶解性と疎水性を兼ね備えた炭素数8〜12ものがもっ
とも好ましい。なお、固定化は、後述するように、水系
のみならず、無水の有機溶媒系を用いても可能である。
【0014】構造単位Bは、既存のチップに先の糖鎖リ
ガンドを共有結合するためのもので、相手側のチップが
カルボン酸を有するときは、Bはアミノ基が好ましい。
チップ上に予めアミノ基を有する場合には、Bは、カル
ボン酸が好ましい。どちらの場合も、アミド結合により
糖鎖リガンドが固定化される。なお、後者の場合(チッ
プにアミノ基を有する場合)には、Bは、アルデヒド基
でもよい。このアルデヒド基とアミノ基は、シッフ塩基
により、可逆的に結合でき、結合後、適当な還元剤、例
えば、NaBH4,NaBH3CN,BH3, BH3Me2NH, Pdと水素ガス、P
d(OH)2と水素ガス、ギ酸アンモニウム-Pd/Cなどによ
り、容易に安定な共有結合へと導ける。
【0015】本発明に係る前記一般式(1)及び(2)
の糖化合物の合成法の概要について説明する。
【0016】(1)構造単位Bがアミノ基の場合 予めガラクトースの1位にスペーサーを介したブロム体
を、まずはじめに導入し、アグリコン(非糖部分)の末
端に臭素を有した糖誘導体へと変換する。この中間体
は、後述するアミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基
に変換可能な共通の鍵中間体となる。次に、このブロム
体を、アミノ基の前駆体であるアジド基に変換する。そ
の後、この糖の4位に別のガラクトースを導入し、2糖
となし、その後、先のアジド基を還元して、アミノ基へ
と変換する。
【0017】(2)構造体Bがカルボキシル基の場合 上記で示した、鍵中間体(ブロム体)に対して、SN2反
応的に酢酸陰イオンでブロム部分を置換すると、アグリ
コンの末端にアセテートを導入できる。このアセテート
を加水分解すれば、遊離のアルコールとなるので、この
アルコールを酸化すれば、カルボン酸へと容易に変換で
きる。
【0018】(3)構造単位Bがアルデヒド基の場合 上記の鍵中間体に対して、同様に、酢酸陰イオンでブロ
ム部分を置換し、アルコールの前駆体へと変換し、これ
を、マイルドな条件で酸化してアルデヒドへと誘導す
る。
【0019】次に、一般式(1)において構造単位Bが
アミノ基の化合物の合成法の一例を図1のスキーム1に
従って説明する。
【0020】市販の1−ブロモ−10−デカノール、及
び市販のアセトブロモガラクトピラノシド1を炭酸銀(A
g2CO3)、トリメチルシリルトリフレート(TMSOTf)また
は、シルバートリフレート(AgOTf)のようなプロモータ
ーの存在下反応させ、糖の1位のアグリコン部分に選択
的にアルキル鎖を導入した化合物2(ガラクトース誘導
体)を得る。この場合の溶媒は、塩化メチレン、クロロ
ホルム、トルエンなどで、溶解性の点から、塩化メチレ
ンが好ましい。乾燥剤として、モレキュラーシーブスを
添加してもよい。反応は、-10℃〜50℃で、室温下が好
ましい。また、原料の糖に対して、用いるモノアルコー
ルは、1.0mole eq. 〜10mol eq.であるが、1.1-1.5 mo
l eq.が好ましい。反応時間は、1時間から1週間で、
通常、5時間から48時間である。20時間前後が好ま
しい。
【0021】つぎに、 化合物2を乾燥ジメチルホルム
アミド(DMF)に溶解し、アジ化ナトリウムを加え、アジ
ドを導入し、化合物3(アジド体)へと変換する。クラ
ウンエーテルやヘキサフォスフォリックトリアミドなど
の求核性を高める試薬をさらに加えてもよい。反応温度
は、室温〜140℃であるが、80℃〜110℃が好ましい。反
応時間は、5分〜5日であるが、通常、3時間〜48時
間である。
【0022】化合物3をメタノール中、ナトリウムメチ
ラートまたは、メタノール中水酸化ナトリウム(水酸化
カリウムでも可)、もしくは、水中水酸化ナトリウム
(水酸化カリウムでも可)で処理し、アセチル基を除去
する。これらの塩基性試薬は、化合物3に対して、1%〜
80%であるが、通常は、5-10%である。反応温度は、0℃
〜60℃であるが、室温で通常行われる。反応時間は、1
分〜5日であるが、通常は、30分〜5時間程度であ
る。つづいて、脱保護した糖アルコールをアセトンに溶
解し、酸触媒(カンファースルホン酸、パラトルエンス
ルホン酸など)の存在下、ガラクトースの3位及び4位
に選択的にイソプロピリデン基を導入し、化合物4へと
誘導する。酸触媒は、原料の1%〜80%で、通常10%〜30%
である。アセトンは、イソプロピリデン基の供給源であ
ると同時に溶媒でもある。従って、使用するアセトンの
量は、通常大過剰で、数百倍〜数万倍である。反応を効
率よく行うために、ジメトキシプロパン(0.1mol eq. 〜
100 mol eq.で、通常は、0.5mol eq. - 5mol eq.であ
る。)を加えた方がよい。反応時間は、30分〜7日で
あるが、通常、1時間〜48時間で、好ましくは、2時
間〜12時間である。反応温度は、室温〜50℃であ
る。室温が好ましい。
【0023】化合物4を、次に、DMFに溶解後、水素
化ナトリウム(水酸基1つあたり、1.0 mol eq.〜2.0mo
le eq.)及び臭化ベンジルもしくは塩化ベンジル(水酸
基1つあたり、1.0 mol eq.〜2.0mole eq.)を加え、5
分〜1週間反応させ、化合物5(ジベンジル体)へと変
換する。通常は、1時間〜24時間程度である。反応温
度は、-10℃〜80℃で、通常は、室温近辺である。
【0024】化合物5は、メタノール中(塩化メチレン
が共存してもよい、メタノール:塩化メチレン=1:0
〜1:5で、通常は1:1である)、酸触媒(カンファ
ースルホン酸、パラトルエンスルホン酸など)の存在
下、3,4−イソプロピリデン基を選択的に除去し、化
合物6へと誘導する。使用する酸触媒は、化合物5の1%
〜200%で、通常10%〜30%である。反応時間は、30分〜
7日であるが、通常、1時間〜48時間で、好ましく
は、2時間〜12時間である。反応温度は、室温〜50
℃である。室温が好ましい。
【0025】化合物6を、次に、トルエンに溶解し、酸
化ジブチルスズ(1.0mol eq. 〜 2.0 mol eq.で、1.0mo
l eq. 〜 1.5 mol eq.が好ましい)とともに、環流脱
水する(溶媒の沸点以上必要)。反応時間は、1時間か
ら5日で、好ましくは、3時間〜24時間である。トル
エンのかわりにベンゼンや、メタノール、テトラヒドロ
フラン(THF)なども用いられることがある。つづいて、
この操作により得られた、単離されることのないスズ中
間体を、トルエン、THFなどに溶解後、テトラブチルア
ンモニウムブロミド(0.1 mol eq. - 3 mol eq.で、通
常、0.5-1.0moleeq.である)の存在下、臭化ベンジル又
は塩化ベンジルを1当量から5当量加え、室温〜80℃
で、30分〜24時間反応させ、ガラクトースの3位の
みを選択的にベンジル化した化合物7(トリベンジル
体)へと変換する。通常、室温〜50℃、2時間〜5時
間である。
【0026】この化合物7と市販のテトラベンジルガラ
クトピラノシルクロリドとを、過塩素酸銀(AgClO4)、シ
ルバートリフレート(AgOTf)、炭酸銀(Ag2CO3)の存在下
反応させ、アルファー1−4結合した所望の化合物8
(2糖誘導体)へと導く。用いる銀塩は、1.0mole eq.
〜5mole eq.であるが、通常、1.0 - 1.5mole eq. であ
る。これらの銀塩は、互いに組み合わせて用いてもよ
い。反応温度は、-20℃〜50℃で、通常は、0℃〜室温で
ある。反応時間は、1時間から1週間で、通常、2時間
から24時間である。また、反応溶媒は、ジエチルエー
テル、クロロホルム、塩化メチレンである。乾燥剤とし
て、モレキュラーシーブスを加えてもよい。
【0027】化合物8を、パラジウムブラック、パラジ
ウムカーボン、水酸化パラジウムの存在下、水素雰囲気
下で、接触水添をおこない、ベンジル基を除去した化合
物9へと変換させる。反応溶媒は、メタノール、エタノ
ール、水、酢酸エチルなどで、メタノールと酢酸エチル
の混液(1:1)が好ましい。触媒量(原料の1〜30%程
度)の塩酸、酢酸などを反応促進のために加えてもよ
い。また、反応は、1気圧〜100気圧下で行う。10
気圧から80気圧が好ましい。反応温度は、室温〜80
℃で、好ましくは室温下である。反応時間は、1時間〜
1週間で、10気圧〜80気圧の条件では、3−10時
間前後が好ましい。以上のスキームに従い、目的の糖化
合物9を合成できる。
【0028】また、一般式(2)で示す3糖構造も、上
記スキーム1と同様のアプローチにより達成できる。す
なわち、化合物1のかわりに、市販のアセトブロモラク
トースを用いて、化合物2〜7へと変換した同様の反応
条件を用いることにより、4‘位以外をベンジル基で保
護した2,2',3,3',6,6'-ヘキサベンジルラクトース誘導
体へと容易に変換できる。この化合物に対して、先に示
した銀塩を用いて、市販のテトラベンジルガラクトピラ
ノシルクロリドと反応させ、アルファー(1−4)結合
した3糖誘導体へと導くことができる。この後、8→9
の変換と同様にして、一般式(2)の3糖リガンドを合
成できる。
【0029】本発明に係る一般式(1)および(2)で
表される糖化合物は、病原菌類やそれらの生産する毒素
類特に大腸菌O−157が生産するベロ毒素と容易に結
合して病原菌類や毒素類を高い感度で検出できる。ま
た、これらの糖化合物はアミノ基、カルボキシル基ある
いはアルデヒド基をその末端に有することから、これを
リガンドとしたものは、例えば、市販のBIACORE CM5の
ようなカルボン酸をチップ表面に有するものを利用する
ことにより、前記したアミド結合やシッフ塩基などの共
有結合により容易にチップに結合することができる。こ
の他に、市販の他のチップ、例えば、未修飾のチップ
(いわゆる”はだか”の金表面を有するもの)を利用し
てもよい。この未修飾チップを用いるときには、予め、
市販の試薬である1−チオ−アルカン−ω−アミン[HS-
(CH2)n-NH2; nは、2〜20の整数]、1−チオ−アルカ
ン−ω−カルボン酸[HS-(CH2)n-COOH; nは、2〜20の
整数], リポ酸、シスタミンなどを金表面に固定化後、
これに、一般式(1)もしくは、一般式(2)を、BIAC
ORE CM5と同様、または、類似の方法により、前記した
アミド結合やシッフ塩基などの共有結合を介して容易に
チップに結合することができる。ここで述べた「アミド
結合やシッフ塩基などの共有結合」による固定化法に
は、次に示す2つの方法がある。1つは、BIACORE CM5
で利用されている方法で、水溶性溶媒で行うものである
(キットが市販されている)。例えば、N-ethyl-N'-(3-
dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochroride (ED
C), N-hydroxysuccinimide (NHS), ethanolaminehydroc
hloride (pH8.5)を用い、チップ表面を活性化後、一般
式(1)、(2)の糖鎖誘導体を固定化する方法であ
る。この場合、反応は、すべて、燐酸緩衝液などの緩衝
液中で行う。50%までのジメチルスルホキシドを添加
しても良い。もう1つの方法は、無水条件下にて行うも
ので、市販のキットを用いずに活性化し、糖鎖を固定化
する方法である。この場合は、まず、はだかの金基板を
先の1−チオ−アルカン−ω−アミンや、1−チオ−ア
ルカン−ω−カルボン酸で予め修飾しておき、これに、
一般式(1)、又は、(2)の誘導体をDMF(N,N-dim
ethylformamide)に溶解後、先に修飾した金基板をこの
溶液に浸す。つぎに、hydroxybenzotriazole (HOBT), 1
-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydro
chloride もしくは、N,N'-dicyclohexylcarbodiimide
(DCC), triethylamineを先の溶液に加え、室温〜50℃
で、1時間〜1週間反応させる。反応後、DMF、エタ
ノール等で洗浄して、チップとして用いる。上記の方法
により得られたチップは、化学的な結合により糖鎖リガ
ンドが固定されているため、きわめて安定であり、取り
扱いも容易であることから、病原菌類や毒素類の定性分
析及び定量分析に有効に使用できるものである。このよ
うに、本発明においては、糖鎖が堅固かつ安定に固定化
されたチップが作成できることから(センサー化)、市
販の水晶振動子計測装置や表面プラズモン共鳴装置に組
み込んでベロ毒素を水中や緩衝液中のような通常の分析
条件下でも迅速かつ安定に検出することができる。
【0030】また、本糖化合物は、単に市販のチップと
組み合わせることにより、簡便に検出試薬とすることが
できることから、特に専門的な知識を必要とすることな
く広く専門外の研究者や技術者にとっても、従来にない
簡便さ、正確さ、迅速さをもってベロ毒素を検出するこ
とが可能である。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例 一般式(1)において構造単位Bがアミノ基の化合物を
図1のスキーム1に従って合成した。 [化合物2の合成]10-ブロモ-1-デカノール123.0 mg(0.52
mmol)とAg2CO3 137.9 mg(0.5 mmol)を塩化メチレン(C
H2Cl2 2 mLに溶かしMS4A(モレキュラーシーブス)を
加え室温で1時間攪拌した。そこにCH2Cl2 3 mLに溶かし
た2,3,4,6-tetra-O-acetyl-α-D-galactopyranosyl bro
mide(化合物1) 205.6 mg(0.5 mmol)を40分かけて滴
下し、室温で20時間反応させた。その後反応液にトリエ
チルアミンを加えセライトろ過した。濃縮した後、カラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=4:6)
で精製した。その結果、化合物2を208.6 mg(0.36 mmo
l、72%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ5.387 (dd, H-4, J = 3.2 a
nd 0.8 Hz), 5.204 (dd,H-2, J = 8.0 and 10.4 Hz),
5.018 (dd, H-3, J = 3.2 and 10.4 Hz), 4.452(d, H-
1, J = 8.0 Hz), 4.191 (dd, H-6, J = 6.4 and 11.2
Hz), 4.126 (dd,H-6’, 7.2 and 11.2 Hz), 3.91-3.85
(m, H-5 and -(CH2)-, 2H), 3.49-3.44(m, -(CH2)-,
1H), 3.407(t, -CH2-Br, J 6.8 Hz, 2H), 2.149 (Ac),
2.051 (Ac), 2.049 (Ac), 1.986 (Ac), 1.88-1.81 (m,
-(CH2)-, 2H), 1.62-1.24 (m, -(CH2)-, 14H). [化合物3の合成]化合物2を1.4625 g(2.58 mmol)とア
ジ化ナトリウム(NaN3)300 mg(4.61 mmol)をジメチル
ホルムアミド(DMF) 20 mLに溶かして80℃で4時間反応
させた。反応溶液に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分液
し、硫酸マグネシウムで乾燥させて濃縮した後、カラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=4:6)で
精製した。その結果、化合物3を1.3533 g(2.55 mmo
l、99%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 5.386 (d, H-4, 3.2 Hz),
5.204 (dd, H-2, 8.0 and 10.4 Hz), 5.018 (dd, H-3,
3.2 and 10.4 Hz), 4.453(d, H-1, J 8.0 Hz), 4.191
(dd, H-6, J 6.4 and 11.2 Hz), 4.126 (dd, H-6’, J
7.2 and 11.2 Hz),3.91- 3.85 (m, H-5 and -(CH2)-, 2
H), 3.49-3.44 (m, -(CH2)-, 1H), 3.256(t, -CH2-N3,
J 6.8 Hz, 2H), 2.147, 2.051, 2.049 and 1.986 (4 x
Ac), 1.64-1.24 (m, -(CH2)-, 16H). [化合物4の合成] 化合物3 707.8 mg(1.34 mmol)をメタノール20 mLに溶
かしソディウムメトキシド(NaOMe)を加え室温で3時
間反応させた。反応液をイオン交換樹脂(DowexH
型)で中和し、ろ過した。濃縮した粗精製物をアセト
ン20 mLに溶かし、ジメトキシプロパン0.86 mL(7 mmol)
とカンファースルホン酸(CSA) 255 mg(1.1mmol)を加
え室温で2.5時間反応させた後、トリエチルアミンを加
え反応を止めた。反応溶液を濃縮した後、酢酸エチルを
加え、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた。ろ過して濃縮した後、カラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=8:2)で精製し
た。その結果、化合物4を392.1 mg(0.978 mmol、73
%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 4.181(d, H-1, J 8.4 Hz),
3.254(t, -CH2- N3, J6.8 Hz), 1.521 and 1.349 (2 x
Me of isopropylidene).13 C NMR (100 MHz,CDCl3): δ 110.946(Me2C), 102.879
(C-1), 79.50, 74.47, 74.22, 74.06, 70.70, 62.94, 5
2.032(-CH2- N3), 30.16, 29.97, 29.95, 29.93,29.67,
29.38, 28.69(Me), 27.25, 26.93(Me), 26.50. [化合物5の合成]化合物4 338.3 mg(0.84 mmol)をDMF 2
0 mLに溶かし臭化ベンジル(BnBr) 0.26 mL(2.16 mmo
l)と水素かナトリウム(NaH) 52 mg(2.16 mmol)を加え
室温で2時間反応させた。反応溶液にメタノールを加え
た後濃縮し、酢酸エチルで希釈して、飽和食塩水で希釈
した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサ
ン=4:6)で精製した。その結果、化合物5を530.4 mg(q
uant.)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 7.42-7.22 (m, 10H, aroma
tic), 4.851 (d, CH2-C6H5, 11.6 Hz), 4.784 (d, CH2-
C6H5, 11.6 Hz), 4.638 (d, CH2-C6H5, 11.6 Hz), 4.55
4 (d, CH2-C6H5, 11.6 Hz), 4.295 (d, H-1, 8.0 Hz),
4.16-3.88 (m, H-2, H-3, H-4, H-5), 3.82-3.74 (m, H
-6 and H-6’), 3.54-3.46 (m, -(CH2)-,1H), 3.41-3.3
5 (m, -(CH2)-, 1H), 3.231(t, -CH2- N3, J 7.2 Hz, 2
H), 1.344and 1.319 (s, 2 x Me), 1.69-1.24 (m, -(CH
2)-, 16H). [化合物6の合成]化合物5 508.2mg(0.84 mmol)をメタノ
ール10mLに溶かしカンファースルホン酸(CSA)139.4mg
(0.6 mmol)加え室温で2時間反応させた。トリエチルア
ミンを加えた後、濃縮した。酢酸エチルで希釈して飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ
過した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキ
サン=4:6)で精製した。その結果、化合物6を387.1 m
g(0.71 mmol, 84%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 7.38-7.25(m, aromatics,
10H), 4.965 (d, CH2-C6H5, 11.6 Hz), 4.665 (d, CH2-
C6H5, 11.6 Hz), 4.59-4.56(m, CH2-C6H5, 2H),4.356
(d, H-1, J 7.6 Hz),4.00-3.92 (m, H-2 and H-4, 2H),
3.82-3.71 (m, H-6 and H-6’, 2H), 3.63-3.46 (m, H
-3, H-5 and -(CH2)-, 4H), 3.235(t, -CH2- N3, J 7.2
Hz, 2H), 1.71-1.22 (m, -(CH2)-, 16H).13 C NMR (100 MHz,CDCl3): δ 139.08, 138.55, 129.0
4, 129.01, 128.65, 128.39, 128.33, 129.30, 104.25
(C-1), 79.73, 75.13, 74.22, 73.92, 73.75, 70.53, 6
9.96, 69.56, 52.02 (-CH2- N3), 30.31, 30.03, 29.9
8, 29.96, 29.70, 29.39, 27.27, 26.72. [化合物7の合成]化合物6 157.3 mg(0.29 mmol)をトル
エン10 mLに溶かし酸化ジブチルスズ(Bu2SnO) 79.7 m
g(0.32 mmol)加え4回共沸した後、2時間還流した。室温
に戻した後、臭化ベンジル(BnBr) 0.1mL(0.87 mmol)
とテトラブチルアンモニウムブロミド(Bu4NBr) 48 mg
(0.15 mmol)を加え室温で3時間反応させた。反応液に酢
酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネ
シウムで乾燥させてろ過した。カラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル:ヘキサン=4:6)で精製した。その結
果、化合物7を170.7 mg(0.27 mmol, 93%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 7.39-7.25 (m, aromatics,
15H), 4.917 (d, CH2-C 6H5, 10.8 Hz), 4.723 (d, CH2
-C6H5, 10.8 Hz), 4.717 (s, CH2-C6H5, 2H), 4.588
(s, CH2-C6H5, 2H), 4.348(d, H-1, J 7.6 Hz), 4.016
(bs, H-4), 3.98-3.91 (m, H-3), 3.801 (dd, H-6, 6.0
and 10.0 Hz), 3.723 (dd, H-6’, 6.0 and10.0 Hz),
3.634 (dd, H-2, 8.0 and 9.2 Hz), 3.552 (bt, H-5,
6.0Hz), 3.53-3.47 (m, -(CH2)-, 2H), 3.240(t, -CH2-
N3, J 7.2 Hz, 2H), 1.71-1.22 (m,-(CH2)-, 16H).13 C NMR (125 MHz,CDCl3): δ 139.26, 138.64, 138.5
4, 129.03, 129.01, 128.87, 128.68, 128.41, 128.36,
128.32, 128.18, 104.15 (C-1), 81.03, 79.44,75.59,
74.14, 73.60, 72.82, 70.40, 69.69, 67.35, 52.03
(-CH2- N3), 30.34, 30.04, 30.00, 29.72, 29.41, 27.
28, 26.74. [化合物8の合成]tetra-O-benzyl-α-D-galactopyranosy
l chloride 202.5 mg(0.36 mmol)と化合物7115.9 mg
(0.18 mmol)をジエチルエーテル20 mlに溶かしMS4A1gを
加え1時間攪拌した。0℃に冷却し過塩素酸銀(AgClO4
を112 mg(0.54 mmol)を加え徐々に室温に上げて22時間
反応させた。反応液にトリエチルアミンを加えセライト
ろ過した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘ
キサン=2:8)で精製した。その結果、化合物8を133.6
mg(0.12 mmol, 67%)得た。1 H NMR (400 MHz,CDCl3):δ 7.40-7.16(m, aromatics,
35H), 5.029 (bs, H-1’), 4.93-4.87 (m, CH2-C6H5, 3
H), 4.81-4.76(m, CH2-C6H5, 4H), 4.687(d, CH2-C6H5,
12.0 Hz, 1H), 4.547 (d, CH2-C6H5, 11.6 Hz, 1H),
4.535(d, CH2-C6H5, 12.8 Hz, 1H), 4.46-4.42(m, H-5,
1H), 4.321 (d, H-1, 7.6 Hz), 4.264(d,CH2-C6H5, 1
2.0 Hz, 1H), 4.216(d, CH2-C6H5, 11.6 Hz, 1H), 4.16
-4.10(m, H-2’, H-4’, H-5’ and CH2-C6H5, 5H), 4.
025-4.018(bd, H-4, 2.8 Hz, 1H), 3.989-3.907(m, H-
3’ and -O-CH2-(CH2)-, 2H), 3,674(dd, H-2, 7.6 and
10.0Hz), 3.575-3.456(m, H6a, H6’a, H6’b and -O-
CH2-(CH2)-, 4H), 3.382(dd,H-3, 2.8 and 10.0 Hz),
3.262-3.194(m, H-6 and -CH2-N3, 3H), 1.71-1.26(m,-
(CH2)-, 16H).13 C NMR (100 MHz,CDCl3): δ 138.929, 138.753, 138.
715, 138.646, 138.089,138.012, 128.294, 128.210, 1
28.164. 128.058, 127.996, 127.767, 127.553,127.50
7, 127.400, 127.286, 103.946(C-1), 100.401(C-1’),
80.828, 78.918, 76.488, 75.044, 74.838, 74.746, 7
4.662, 73.692, 73.524, 73.111, 72.989, 72.301, 72.
233, 70.139, 69.207, 67.954, 67.893, 51.383(-CH2-
N3), 29.724, 29.403, 29.365, 29.067, 28.754, 26.62
2, 26.072. [化合物9の合成]化合物8 49.0 mg(0.042 mmol)を酢酸
エチル2 mL、メタノール5 mLに溶かし水酸化パラジウム
[Pd(OH)2]を加え水素雰囲気下(50 kgf/cm2)で4時間反応
させた後、ろ過した。その結果、目的生成物を18.0 mg
(0.036 mmol, 85%)得た。1 H NMR (400 MHz,CD3OD):δ 4.976(bs, H-1’), 4.311
(t, H-5’, 6.0 Hz), 4.280(d, H-1, 7.6 Hz), 4.007
(d, H-4’, 2.8 Hz), 3.931(bs, H-4), 3.622(bt, H-5,
6.4 Hz), 3.466(dd, H-2, J 7.6 and 10.0 Hz), 2.917
(t, -CH2- NH2, J 7.2 Hz), 1.66-1.28(m, -(CH2)-, 16
H).13 C NMR (100 MHz, CD3OD): δ 105.995(C-1), 103.291
(C-1’), 79.738, 76.927, 75.536, 73.688, 73.374, 7
2.175, 71.923, 71.610, 63.466, 61.739, 41.670(-CH2
-NH2), 31.670, 31.372, 31.311, 31.204, 31.013, 29.
401, 28.294, 27.866.
【0032】
【発明の効果】本発明に係る新規な糖化合物は、病原性
大腸菌O-157の生産するベロ毒素と強力に特異的に結合
するゆえ、QCM法又はSPR法と併用することによ
り、高感度でベロ毒素を定性・定量分析できる。また、
糖鎖と基板(チップ)表面とがアミド結合などの共有結
合により堅固に固定化され、水中や緩衝液中にあって
も、安定に存在し、長時間その検出能が低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糖化合物の製造工程を示す代表的なス
キームの一例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 和宏 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 Fターム(参考) 4C057 AA17 AA18 BB02 BB03 BB04 JJ09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)又は(2)
    で表される糖化合物。 【化1】 【化2】 (一般式(1)および(2)において、Aは、2〜30
    の二価の炭化水素基、Bは、アミノ基、カルボン酸基又
    はアルデヒド基を示す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の糖化合物からなる病原性
    大腸菌O−157の生産するベロ毒素の検出試薬。
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