JP2003226093A - シャープペンシル - Google Patents
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Abstract
できるものの、万が一、最大直径の芯を使用してしまっ
た場合には、繰り出されなくなってしまう場合があっ
た。芯保持部材である弾性薄膜の弾性変形の許容範囲を
超えてしまっているのである。 【解決手段】 軸筒の先端近傍に芯保持部材が設けられ
たシャープペンシルであって、前記芯保持部材の外形
を、その芯保持部材が設けられる前記軸筒の内形よりも
若干小形に形成すると共に、芯保持部材の前方に、その
芯保持部材の軸筒からの脱落を防止する内面段部を設け
たシャープペンシル。
Description
芯保持部材が設けられたシャープペンシルに関する。
或いは摺動不可に装着された芯挿通管と芯保持部よりな
る細芯用シャープペンシルの芯保護装置に於て、芯挿通
管の内面にゴム等よりなる弾性薄膜が一体に積層されて
芯保持部が形成されていることを特徴とする細芯用シャ
ープペンシルの芯保護装置。」がる(特許文献1参
照)。つまり、芯挿通管の内面に弾性薄膜を一体に形成
することによって、短くなった芯をも有効に使用するこ
とができるようにしたものである。
案登録請求の範囲1、第4欄第25行目〜同欄第30行
目)
S規格により芯の最大・最小直径、即ち、芯径のバラツ
キ範囲が規定されている。例えば、呼び直径が0.5m
mの芯に対しては、0.58mm(最大直径)〜0.5
5mm(最小直径)と規定されている。そのため、前記
芯保持部材の内径は、規定されている最小直径の芯をも
保持することができるように、使用する芯の最小直径に
合わせて形成されている。即ち、芯は、繰り出される
際、常に芯保持部材を外側方向に拡開させながら繰り出
され、前進するのである。ところで、上記の特許文献1
にあっては、芯保持部が芯挿通管に密着した状態で一体
に形成されている。そのため、芯の直径のバラツキ範囲
は、ある程度は許容できるものの、万が一、最大直径の
芯を使用してしまった場合には、繰り出されなくなって
しまう場合があった。芯保持部材である弾性薄膜の弾性
変形の許容範囲を超えてしまっているのである。
傍に芯保持部材が設けられたシャープペンシルであっ
て、前記芯保持部材の外形を、その芯保持部材が設けら
れる前記軸筒の内形よりも若干小形に形成すると共に、
芯保持部材の前方に、その芯保持部材の軸筒からの脱落
を防止する内面段部を設けたことを第1の要旨とし、軸
筒の先端近傍に芯保持部材が設けられたシャープペンシ
ルであって、前記芯保持部材の内面の断面形状を異形形
状にすると共に、その芯保持部材を前後動可能なものと
し、また、芯保持部材の前方に、その芯保持部材の軸筒
からの脱落を防止する内面段部を設けたことを第2の要
旨とする。
びに長手方向における弾性変形、及び、芯保持部材と軸
筒との隙間、さらには、芯と芯保持部材との間に形成さ
れる空間部によって吸収される。
参照して説明する。前軸1の内部には、複数の芯を収納
する芯タンク2が摺動自在に配置されており、その芯タ
ンク2の前端には芯の把持解放を行うチャック体3が固
定されている。そして、そのチャック体3の前方部に
は、チャック体3の開閉を行うチャックリング4が囲繞
している。符号5は、前記芯タンク2やチャック体3を
後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材であ
る。また、符号6は、前軸1の前方外周に着脱自在に取
り付けられたゴム状弾性体からなるグリップ部材である
が、前軸1の表面にローレット加工などを施し、そのロ
ーレットによって把持した際の滑り止め効果を持たせて
も良い。さらに、前記前軸1の前端には、先部材7が螺
合などの手段によって着脱自在に取り付けれているが、
前軸1に一体成形しても良い。その先部材7の内部に
は、芯を前方に向け案内するゴム状弾性体からなるガイ
ド部材8が配置されているが、必ずしも必要な部材では
ない。また、先部材7の先端には、筆記の際の視認性を
良くするためにステンレスなどの金属材質からなる芯保
護管9が圧入・固定されているが、先部材7と一体成形
するなどしても良い。
明である芯保持部材10が配置されている。その芯保持
部材10は、芯保護管9の両端近傍に圧入された固定リ
ング11、12によって芯保護管9からの脱落が防止さ
れているが、芯保持部材10は、芯保護管9の軸線方向
に対して前後動し得るような長さとなっている。つま
り、前記固定リング11、12間で移動できるようにな
っている。勿論、それらの固定リング11、12の内径
は、芯の外径よりも大きく形成されているが、前方に位
置する固定リング12においては、芯の外径よりほんの
僅かに大きく形成されている。筆記の際の芯の振れをこ
の固定リング12によって極力防止しているのである。
尚、後部に位置する固定リング11を削減し、前記ガイ
ド部材8で芯保持部材10の脱落を防止するようにして
も良い。
9の内径よりも若干小径に形成され、それらの構成によ
って隙間13が形成される。この隙間13は、図3、図
5に示す通り両側に形成される(隙間13a、隙間13
b)が、芯保持部材10の位置如何によっては、何れか
に偏ってしまうこともある。そして、その両側に形成さ
れる隙間13の総和(隙間13a+隙間13b)は、使
用する芯の直径の6.7%以上を有している。詳述する
と、JIS規格による芯の呼び直径の6.7%以上を有
しており、例えば、芯の呼び直径が0.3mmの場合に
は0.0201(=0.3×0.067)mm以上の隙
間13となっている。前記したようにこの隙間13と
は、両側に形成される隙間13aと隙間13bの和であ
る。さらに本実施例を用いて具体的に説明すると、隙間
13が0.0201mmの本実施例に呼び直径が0.3
mmの芯を使用すると、その芯のバラツキの最大直径
(直径が0.39mm)においては、芯保持部材10の
外面が芯保護管9の内面に軽く接触することになる。実
質的には、リブ14が位置する芯保持部材10の外面部
分が芯保護管9の内面に接触する(図4参照)。
%の隙間13を形成すると、芯は芯保持部材10に保持
されているものの、芯保持部材10と芯保護管9との間
には隙間13が未だ形成されているため、筆記の際に芯
が振れてしまい筆記しにくくなるように思われるが、前
記固定リング11、12によって芯の振れが防止され、
違和感なく筆記することができる。一方、隙間13が芯
の呼び直径の6.7%以下であると、従来技術で述べた
ように、大径(バラツキの最大直径:例えば、呼び直径
が0.3mmの芯の最大直径は0.39mm)の芯が使
用された場合に、芯が繰り出されなくなってしまう危険
性がある。芯保持部材10の外面が芯保護管9の内面に
圧接し、芯保持部材10の弾性拡開が不可能な状態とな
ってしまうのである。
は、6個の縦リブ14が等間隔に形成されているが、こ
の個数に捕らわれるものではなく、例えば、4個等間隔
に形成しても良いし、8個或いは、10個等間隔に形成
しても良い。これらの縦リブ14の内接円形は、JIS
(日本工業規格、以下同じ)の芯の呼び直径による最小
値と同等か、或いは僅かに小径なものとなっている。即
ち、芯Xが前記の縦リブ14によって軽く保持される程
度のものとなっている。詳述すると、最小直径の芯を使
用した場合には、縦リブ14の頂部に芯の外径が線接触
し、また、最大直径の芯を使用した場合には、芯保持部
材10自体が弾性拡開するのに加え、縦リブ14も弾性
変形させて面接触する。この様に、本実施例では、縦リ
ブ14を形成することによって、JIS規格のバラツキ
の上限に位置する芯をも確実に繰り出すことができ、ま
た、JIS規格から若干外れた芯をも確実に保持し繰り
出すこともできる。さらに、前記芯保持部材10の縦リ
ブ14の前端と後端には、面取り加工(面取り部14
a、14b)が施されている。その後端面取り部14a
は芯の繰り出し時における挿通性を良好なものとし、前
端面取り部14bは芯の後退・収納性を良好なものとし
ている。
断面形状を円形状としても良い。但し、その芯保持部材
10と芯保護管9との間には、前例と同様に隙間13が
形成されており、その隙間13は、使用する芯の直径の
6.7%以上となっている。本例においては、JIS規
格以外の芯に対しては、芯保持部材10の弾性変形率如
何によっては、本発明の効果を発揮し得ない場合もある
が、JIS規格の範囲のバラツキには十分な効果を発揮
し得る。
明する。芯保持部材15の内面に、前記例と同様に縦リ
ブ14を形成すると共に、芯保持部材15の外面に縦溝
16等間隔に形成した例である。詳述すると、この縦溝
16は、内面に形成されている縦リブ14の対向外側の
位置に形成されている。即ち、本例においては、縦リブ
14が弾性変形することは勿論であるが、縦リブ14が
縦溝16を利用して外径方向に拡開可能なものとなって
いる。ちなみに、本例においては、芯保護管9に芯保持
部材15を挿着する際、その芯保持部材15を指などで
縮径させることができ、もって、組み立て性の向上も図
れた構造となっている。また、縮径させなくても、芯保
護管内面との接触面積が少ないため、挿着しやすくなっ
ている。
0、15の材質について種々挙げるが、これらに限定さ
れるものではなく、種々選択が可能である。芯保護管9
の材質としては、アルミニウムまたはその合金、銅また
はその合金、鉄またはその合金、亜鉛またはその合金、
マグネシウムまたはその合金などの金属材料、ABS、
AS、アクリル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン等の熱可塑
性樹脂、アルミナ、ジルコニア、陶土などのセラミック
材料などの天然材料など、パイプ形状が形成できるもの
であれば、特に限定されない。
樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
アクリルメラミン樹脂、アクリル−シリコン樹脂、アク
リル−ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキ
ッド樹脂、シリコン樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩
化−酢酸ビニル共重合体、ビニルブチラール樹脂、シリ
コーンゴム、ウレタンゴム、エチレンアクリルゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピ
レンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、塩素化ポリエチレン、ニトリルゴム、スチレン系エ
ラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エ
ラストマー、ウレタン系エラストマー等が挙げられる。
さらに紫外線硬化型樹脂を用いることもでき、その具体
例としては、官能基として末端にアクリロイル基を有す
るアクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルの単官
能性モノマーや、多官能性モノマー、光重合性プレポリ
マーとして、ポリエステルアクリレート、エポキシアク
リレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルア
クリレート、メラミンアクリレート、アルキッドアクリ
レートが用いられる。モノマーは、単体では用いられ
ず、光重合性プレポリマーと併用して用いられ、光重合
性プレポリマーは1種または2種以上混合して用いられ
る。また、これら樹脂には、発泡剤や粉体などを含ませ
てもよい。
張性マイクロカプセルなどが用いられる。化学発泡剤の
具体例は、アゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘
導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、トリアゾ
ール化合物などの有機系熱分解型発泡剤、イソシアネー
ト化合物などの有機系反応型発泡剤、重炭酸塩、炭酸
塩、亜硫酸塩、水素化物などの無機系熱分解型発泡剤、
重炭酸ナトリウムと酸の混合物、過酸化水素とイースト
菌との混合物、亜鉛粉末と酸の混合物などの無機系反応
型発泡剤などが挙げられる。物理発泡剤の具体例は、ブ
タン、ペンタン、ヘキサン、ジクロルエタン、ジクロル
メタン、フロン、空気、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げら
れる。熱膨張性マイクロカプセルの具体例は、イソブタ
ン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン等の低沸点炭化
水素を芯物質とし、塩化ビニルデン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の共
重合体からなる熱可塑性樹脂をシェルとしたマイクロカ
プセル等が挙げられる。
ン、ポリオレフィン、シリコン、エポキシ、ポリメタク
リル酸メチルなどの樹脂粉体や、シリカ、アルミナ、ジ
ルコニアなどの無機粉体などが挙げられる。また、それ
らの粉体に、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系など
の粉体塗膜を被覆した複合粉体、さらには、自動乳鉢、
ボールミル、ジェットミル、アトマイザー、ハイブリダ
イザーなどを用いて樹脂粉体にこの樹脂粉体より小さい
無機粉体を吸着させたり、打ち込んだりしたもの等も挙
げられる。また、粉体の形状は特に限定するものではな
く、球状、板状、針状などを用いることができる。これ
ら粉体は1種または2種以上添加してもよい。また、前
記芯保持部材を予め柱状物から形成すると共に、前記樹
脂の融点より高い融点の粉体を添加し、次いで、レーザ
ービームなどで芯保持部材の樹脂の一部を除去しても良
く、当該操作によって粉体による凹凸が形成され、芯径
のバラツキをより吸収できる。
棒状体繰り出し機構17が着脱自在に取り付けられてお
り、棒状体として消しゴム18が出没可能に配置されて
いる。簡単に説明すると、後軸19の内面には螺旋溝2
0が形成されており、その螺旋溝20には、前記消しゴ
ム18を上下動させる受け部材21が螺合している。ま
た、前記螺旋溝20と受け部材21との間には、スリッ
ト22が形成された棒状体案内部材23が介在されてお
り、その棒状体案内部材23は、前記芯タンク2の後部
に着脱自在に圧入されている。尚、棒状体案内部材23
の前方外面と前記前軸1の後部内面には多角形部が形成
されており、互いが回転不能に係合している。即ち、後
軸19を前軸1に対して相対的に回転させることによっ
て、前記消しゴム18が、後軸19の後端から出没する
のである。符号24は、後軸19に固定されたクリップ
であるが、後軸19に一体成形しても良い。
護管9からの脱落防止手段の変形例を種々挙げ説明す
る。先ず、第1の変形例を図7に示し説明する。芯保護
管25の両端部をカシメ加工によって縮径させ、その縮
径部26,27によって芯保持部材10の脱落を防止し
た例である。勿論、その縮径部26,27は、芯保持部
材10が前後動可能な位置に形成されている。前記例に
比し、固定リングを使用していないため、部品の削減が
でき、部品コストの削減や生産性の向上が図れる。ま
た、本例においては、芯保護管25の先端が縮径されて
いるため、筆記の際の視認性の向上も図れる。
第1例のガイド部材と芯保持部材を一体成形した例であ
る。部品コストの削減や生産性の向上が図れると共に、
ガイド部28と芯保持部29とが連結されているため、
芯がスムーズにガイド部28から芯保持部29へと導か
れる。第3の変形例を図9に示し説明する。芯保持部材
30を芯保護管9にインサート成形或いは、2色成形と
称される成形方法で一体成形した例である。挿着作業を
削減することができ、前記の種々例に比し、生産性の向
上が大きく図れる。尚、本例においては、固定リング1
2を介在させ、筆記の際の芯の振れを防止しているが、
前記第3例のようにカシメ加工によって縮径部を形成し
ても良い。また、本例においては、芯保持部材30の内
面に縦リブ31を形成していることは勿論であるが、芯
保持部材30の後端を芯保護管9の後端から突出させて
いる。この突出部32によっても、芯径のバラツキを吸
収しているのである。
4、並びに、芯を繰り出す際の操作移動量、即ち、チャ
ック体3の移動範囲やチャックリング4の移動範囲等に
ついて説明する。チャック体3の前方内面には、実際に
芯を把持する芯把持部3aが形成されている。その芯把
持部3aの長手方向(軸線方向)の距離をAとする。ま
た、その芯把持部3aの後方には、その芯把持部3aよ
りも大径な芯挿通孔3bが形成されている。勿論、その
芯挿通孔3bの内形は、使用する芯の直径よりも大きな
ものとなっているが、2本は入らない程度の内径となっ
ている。ここで、前記チャックリング4が移動できる距
離、即ち、先部材7に形成されている内面段部7aに当
接するまでの距離をBとする。また、芯を繰り出す際の
最大操作量、本例においては、後述する後軸19の内面
段部19aが前記前軸1の後端部1aに当接するまでの
距離をCとする。そして、これらの関係がA+B>Cと
なっている。即ち、芯把持部の距離(A)にチャックリ
ングの移動距離(B)を加算した距離は、芯を繰り出す
為の操作移動量(C)よりも大きく設定されている。
尚、前記操作移動量を規制する手段としては、弾撥部材
が密着するものや、チャック体の先端が先部材の内面段
部に当接するもの、軸筒の後端に操作部材が潜り込んで
しまうものなどがある。
に示す状態から芯の繰り出し操作、即ち、後軸19を押
圧し、芯タンク2を前進させると後続芯Yを把持したチ
ャック体3がチャックリング4と共に前進する。この後
続芯Yの前進に伴い、残芯Xも押圧・前進させられる。
やがて、チャックリング4は先部材7の内面段部7aに
当接しその前進移動が阻止され(図10参照)、この
時、チャック体3が把持していた後続芯Yを開放すると
共に、芯タンク2の軸線に対して若干傾斜するが、後続
芯Yの前端は、芯挿通孔3bの内径に接しているのでは
なく、その芯挿通孔3bの内径よりも小さい芯把持部3
aの内径に接しているので、前記後続芯Yの傾斜角度は
極めて小さなものとなっている(図11参照)。ここ
で、更にチャック体3が前進するが、後続芯Yはチャッ
ク体3から開放されていることに加え、残芯Xが芯保持
部材10に保持されているため、その前進移動が阻止さ
れている。この時、後続芯Yの先端部は、チャック体3
の芯把持部3aの後部近傍に位置している。つまり、十
分な長さの把持部3aにしているため、後続芯Yの前端
は、把持部3aの範囲内に位置し得るのである(図12
参照)。
前記芯タンク2が弾撥部材5の付勢力によって後退する
と共に、チャック体3も後退し、開放されたチャック体
3がチャックリング4に接触する。この時、後続芯Yと
残芯Xとの間に一瞬隙間が形成され、また、後退するチ
ャック体3が閉じようとするが、後続芯Yは芯把持部3
aの後部近傍に位置しているため、前記チャック体3の
閉鎖動作に連動して前記後続芯Yの傾斜角度が徐々に小
さくなり、やがて、後続芯Yは芯把持部3aの面に沿っ
て自重で落下し、再び、残芯Xと接触する(図13参
照)。
る。前記芯タンク2の内側に芯の直径よりも若干大径の
貫通孔33aが形成された案内部材33を挿着した例で
ある。勿論、その貫通孔33aは芯が2本入らない直径
となっている。チャック体3の芯挿通孔3bを後方に延
設した状態になっているため、後続芯Yの傾斜が極力防
止される構造となっている。その為、芯の繰り出し操作
を行う際、筆記面とシャープペンシルとのなす角度を小
さくしてしまった場合でも、スムーズに芯を繰り出すこ
とができる。尚、本実施例におけるチャック体3は、金
属材質から形成しているが、樹脂成形品であっても良
い。しかし、後続芯の後退量を少なくし、筆記の際の違
和感を少なくするものとしては金属材質とするのが好ま
しい。また、本実施例においては芯把持部3aの距離を
長く形成しているが、通常のチャック体の芯把持部の後
方部を延設形成しているのではなく、前方部を延設形成
することによって芯把持部の距離を長くしている。チャ
ック体がチャックリングに接触した後における後続芯の
チャック体への接触による後退を極力少なくすることに
よって、残芯との間に発生する隙間を極力防止している
のである。更に、チャックリングの移動距離も本実施例
においては多く採っているが、あまり多くすると芯の繰
り出し量も多くなり、違和感が発生してしまうので適宜
の設定が必要である。
面形状に芯が接触する良好な構成について説明する。芯
保持部材の内面の断面形状は、本発明において重要であ
り、前述した以外に楕円形や多角形、スリット形状など
が挙げられ、円形以外の異形形状であれば特に限定され
ない。しかし、芯の直径のバラツキを吸収するために
は、JIS S 6005で定められているシャープペ
ンシルの芯の直径の最小値(呼び直径が0.5では、
0.55mm)を貫通させたときに、少なくとも弾性樹
脂体の内面の一部に2点以上接触し、空間(部)を有し
ている必要がある。この空間を有することにより、芯の
直径の最大値(呼び直径0.5では、0.58mm)を
貫通させたときでも、接触部が変形し、芯保持力のバラ
ツキを吸収することができる。また、芯の最小直径(呼
び直径が0.5では、0.55mm)の断面積をXと
し、空間の断面積(芯の直径の最小値を貫通させたとき
にできる空間の断面積)をYとしたときの関係式を0.
09≦Y/X≦1.12とすることにより、JIS S
6005で定められているシャープペンシル用芯の全
て(呼び直径0.3、呼び直径0.5、呼び直径0.
7、呼び直径0.9、呼び直径2.0)およびシャープ
ペンシル用色芯において対応が可能である。また、JI
S S 6005に定められたシャープペンシル用芯お
よび色芯以外のものにおいても、その芯の直径が0.2
75mm〜2.07mmの範囲であれば対応が可能であ
る。
説明する。JIS S 6005で定められている、呼
び直径0.5の直径の最小値は、0.55mmであり、
断面積は0.238mm2である。一方、直径の最大値
は、0.58mmであり、断面積は0.264mm2とな
る。0.55mmの芯を貫通したときに、少なくとも弾
性樹脂体の内面の一部に2点以上接触し、空間を有して
いる必要がある。また前記空間は、0.58mmの芯を
貫通させたときにも有している必要があることから、前
記空間の断面積は、0.58mmの芯の断面積と0.5
5mmの芯の断面積の差以上必要となる。すなわち、最
小の空間の断面積は、0.264(mm2)−0.23
8(mm2)=0.026(mm2)となる。前記最小の
空間の断面積に対する最小の芯の断面積の割合は、0.
026(mm2)/0.238(mm 2)=0.11とな
る。また、シャープペンシル用芯が2本以上(後続芯や
折れた芯など)入る空間を有した場合、ノックしても芯
が出なくなる問題が発生する場合がある。そこで、最大
の空間の断面積は、最大の芯の断面積(0.264mm
2)となる。すなわち、最大の空間の断面積に対する最
小の芯の断面積の割合は、0.264(mm 2)/0.2
38(mm2)=1.12となる。以上のことより、Y
/Xの関係式を、0.11≦Y/X≦1.12とするこ
とにより、芯の直径の最大値(0.58mm)を貫通さ
せたときにも空間を有し、芯が2本以上入り芯が出なく
なる問題が発生しない。
って芯が削れ、芯保持部材内に芯カスがたまり、その芯
カスが弾性薄膜表面に付着、積層し、弾性薄膜が増膜し
た状態となると芯を保持する圧力が上昇する可能性があ
ることから、芯カスが積層しにくい異形形状が望まし
い。
が設けられたシャープペンシルであって、前記芯保持部
材の外形を、その芯保持部材が設けられる前記軸筒の内
形よりも若干小形に形成すると共に、芯保持部材の前方
に、その芯保持部材の軸筒からの脱落を防止する内面段
部を設けたことを第1の要旨とし、軸筒の先端近傍に芯
保持部材が設けられたシャープペンシルであって、前記
芯保持部材の内面の断面形状を異形形状にすると共に、
その芯保持部材を前後動可能なものとし、また、芯保持
部材の前方に、その芯保持部材の軸筒からの脱落を防止
する内面段部を設けたことを第2の要旨としたので、芯
を確実に保持することができると共に、良好な芯の繰り
出し操作を得ることができる。
縦断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 軸筒の先端近傍に芯保持部材が設けられ
たシャープペンシルであって、前記芯保持部材の外形
を、その芯保持部材が設けられる前記軸筒の内形よりも
若干小形に形成すると共に、芯保持部材の前方に、その
芯保持部材の軸筒からの脱落を防止する内面段部を設け
たことを特徴とするシャープペンシル。 - 【請求項2】 軸筒の先端近傍に芯保持部材が設けられ
たシャープペンシルであって、前記芯保持部材の内面の
断面形状を異形形状にすると共に、その芯保持部材を前
後動可能なものとし、また、芯保持部材の前方に、その
芯保持部材の軸筒からの脱落を防止する内面段部を設け
たことを特徴とするシャープペンシル。 - 【請求項3】 前記芯保持部材の内面の断面形状を異形
形状にしたことを特徴とする請求項1に記載のシャープ
ペンシル。 - 【請求項4】 前記芯保持部材の外形を、芯が挿通され
ていない状態では軸筒の内形よりも小さいが、芯が挿通
された状態においては弾性拡開し軸筒内面に接触するこ
とを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のシ
ャープペンシル。 - 【請求項5】 前記芯保持部材の外形と軸筒の内形との
差を、使用する芯の直径の6.7%以上としたことを特
徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のシャープ
ペンシル。
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2002
- 2002-09-27 JP JP2002282154A patent/JP3918702B2/ja not_active Expired - Fee Related
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