JP2003225982A - プラスチック多層容器 - Google Patents

プラスチック多層容器

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JP2003225982A
JP2003225982A JP2002063027A JP2002063027A JP2003225982A JP 2003225982 A JP2003225982 A JP 2003225982A JP 2002063027 A JP2002063027 A JP 2002063027A JP 2002063027 A JP2002063027 A JP 2002063027A JP 2003225982 A JP2003225982 A JP 2003225982A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素吸収層の吸湿によるガスバリヤー性の低
下が防止され、酸素透過量が低く、内外層のガスバリヤ
ー性が高いプラスチック多層容器を提供する。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステルからなる内外層
と、前記内外層の間に酸素吸収層を有し、少なくとも容
器胴部4における内外層のX線回折による回折プロファ
イルのピークの半値幅が15°以下であるプラスチック
多層容器1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック多層
容器に関し、特に、耐圧及び/又は耐熱プラスチック多
層容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
から成る延伸容器は、透明性、耐衝撃性(耐落下強
度)、軽量性、衛生性、酸素・炭酸ガス等の適度のガス
バリヤー性及び耐圧性等に優れており、醤油、ソース、
ドレッシング、食用油、ビール、コーラ、サイダー等の
炭酸飲料、果汁飲料、ミネラルウォーター、シャンプ
ー、洗剤、化粧品、ワイン、カラシ、エアゾール製品等
の包装容器として広く使用されている。しかし、ガラス
びん、金属缶等の完全に密封されたものにあってはガス
の透過性はゼロに等しいが、延伸ポリエステル容器は酸
素、炭酸ガス等に対し僅かではあるが透過性を有してお
り、缶、ガラスびんより食品の充填保存性に劣る。炭酸
ガス入り飲料においては炭酸ガスが損失し、ビール、コ
ーラ、サイダー等では明らかに保存期間が制限され、ま
た果汁入り飲料においても外部からの酸素の透過のため
に保存期間の制限を受ける。また、特に、高温又は高湿
度の条件下では酸素の透過量が多くなり、熱い内容物を
入れる容器では問題が大きい。
【0003】この欠点を改善するため、例えば、特許公
報第2991437号及び特開2001−39475号
公報に、容器を、ポリエステルの内外層とその間に酸素
吸収層を設けた多層構造とすることが提案されている。
しかし、このようなプラスチック多層容器は、内層のガ
スバリヤー性が低く、内容物の水が内層を透過して酸素
吸収層に達し、酸素吸収性層を劣化させる。酸素吸収層
が劣化すると、酸素の透過量が増える課題がある。ま
た、内容物が炭酸飲料である場合は、炭酸ガスが外に出
て行きやすい。さらに、熱い内容物を充填する場合は、
その形状保持性がなくなるという課題がある。また、こ
のような熱間充填においては、加熱時の内容物の容積と
冷却時における内容積との間にかなり大きな容積変化が
あり、この容積変化に対応して容器内外にかなりの圧力
差を生じる。この圧力差が変形の原因となるという課題
もある。このような課題は、容器に内容物を充填後、こ
れを加熱殺菌する場合にも同様に生じる。
【0004】一方、特公平2−30929号公報には、
ポリエステルからなる内外層と、その間にガスバリヤー
性樹脂層を設けた多層容器が開示されており、パネル部
の内外層の面内配向度が0.350以上の容器が示され
ている。しかしながら、この容器の中間層は、ガスバリ
ヤー性樹脂のみからなり、酸素吸収性樹脂に比べると、
酸素の透過性の点で劣り、また、ポリエステルからなる
内外層のガスバリヤー性も劣る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来のプラスチック多層容器における上記課題を解
消するものであり、酸素透過量が低く、内外層のガスバ
リヤー性が高いプラスチック多層容器を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究を重
ねた結果、内外層と、前記内外層の間に酸素吸収層を有
するプラスチック多層容器において、少なくとも容器胴
部における内外層のX線回折による回折プロファイルの
ピークの半値幅を15°以下にすることにより、上記目
的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】本発明によれば、熱可塑性ポリエステルか
らなる内外層と、前記内外層の間に酸素吸収層を有し、
少なくとも容器胴部における内外層のX線回折による回
折プロファイルのピークの半値幅が15°以下であるプ
ラスチック多層容器が提供される。ここで、図1を用い
て、回折プロファイルのピーク及び半値幅について説明
する。図1の縦軸は回折強度を、横軸は回折角度を示
す。内層及び外層をぞれぞれ分離して、各層の厚み方向
にX線を入射すると、図1に示すように、特定の回折角
度(2θ)付近で、X線回折による回折プロファイルの
ピークA°が検出される。この回折角度は、熱可塑性ポ
リエステルの種類により異なるが、15°〜25°の範
囲にあり、ポリエチレンテレフタレートでは21°付近
に回折プロファイルのピークA°が検出される。半値幅
B°は、回折プロファイルのピークA°における強度の
1/2の点を通って横軸に平行線を引いたときに、この
平行線とピークが交差する2点間の間隔である。半値幅
の小さい程、配向していることを示す。本発明において
は、少なくとも容器胴部の内層及び外層の半値幅を15
°以下とすることより、前記内層及び外層のガスバリヤ
ー性を高く、例えば、内容物の水分が前記内外層の間の
酸素吸収層に到達しにくくなり、前記酸素吸収層の吸湿
によるガスバリヤー性の低下が防止できる。また、外部
からの酸素進入、及び内容物が炭酸飲料の場合は、炭酸
ガスの外部への流出が防止される。
【0008】また、酸素吸収層が、酸化可能有機成分及
び遷移金属触媒を含むことが好ましい。酸化可能有機成
分及び遷移金属触媒を含むことにより、前記酸素吸収層
を透過する酸素を捕捉し、容器内への酸素進入を低減す
ることできる。
【0009】また、酸化可能有機成分がガスバリヤー性
樹脂であることが好ましい。ガスバリヤー性樹脂は、遷
移金属触媒により酸化されて酸素捕捉性能を有するよう
になる。従って、ガスバリヤー性樹脂は、酸素をガスバ
リヤーしながら酸素を捕捉でき、より酸素の透過を防ぐ
ことができる。
【0010】また、ガスバリヤー性樹脂がキシリレン基
含有ポリアミドであることが好ましい。キシリレン基含
有ポリアミドは、特に、全脂肪族ポリアミドに比べて、
酸素透過性が小さく、酸素ガスバリヤー性の観点から好
ましい。
【0011】さらにまた、酸素吸収層が、実質的に酸化
しないガスバリヤー性樹脂、酸化可能有機成分及び遷移
金属触媒を含むことが好ましい。酸素吸収層が、ガスバ
リヤー性樹脂と遷移金属触媒の他に、酸化可能有機成分
を含むことにより、ガスバリヤー性樹脂の酸素ガスバリ
ヤー性が低下しなくなり、長期間酸素吸収機能を発揮で
きる。
【0012】また、ガスバリヤー性樹脂が40eq/1
g以上の末端アミノ基濃度(AEG)を有するキシ
リレン基含有ポリアミド樹脂(MXD6)であることが
好ましい。上述したように、キシリレン基含有ポリアミ
ドは、酸素透過性が小さく、酸素ガスバリヤー性の観点
から好ましい。さらに、本発明者らの研究によると、ポ
リアミド樹脂の酸化劣化、つまり酸素吸収と、ポリアミ
ド樹脂の末端アミノ基濃度とは密接な関係があることが
分かった。即ち、ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度が
40eq/10g以上の比較的高い範囲にある場合に
は、駿素吸収速度は殆どゼロかゼロに近い値に抑制され
るのに対して、ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度が上
記値より低くなると、ポリアミド樹脂の酸素吸収速度が
増大する。従って、末端アミノ基濃度が40eq/10
g以上が好ましい。より好ましくは、ポリアミド樹脂
の末端アミノ基濃度が50eq/10g以上である。
【0013】また、酸化可能有機成分は酸化反応速度が
速いポリエンが好ましい。酸化可能有機成分がポリエン
であることにより、温度上昇による酸素拡散速度上昇
や、ガスバリヤー樹脂の吸湿により透過酸素が増大した
場合でも、十分な酸素捕捉能力を発揮する。
【0014】また、遷移金属触媒がコバルト塩であるこ
とが好ましい。コバルト塩は、酸素吸収性の点で好まし
く、またこの触媒は樹脂中への分散性に優れていると共
に、容器を見苦しくなるほどには着色しない利点があ
る。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明のプラスチック多層容
器についてさらに詳細に説明する。 [プラスチック多層容器の構造] 1.プラスチック多層容器の主要部分 プラスチック多層容器は、口頸部、肩部、胴部及び底部
の主要部分からなる。これらについて図を用いて説明す
る。図2は、本発明のプラスチック多層容器の一例を示
す側面図である。この図に示すように、プラスチック多
層容器1は、ノズル部(口頸部)2、円錐台状の肩部
3、筒状の胴部4及び閉ざされた底部5からなる。
【0016】2.多層構造 本発明のプラスチック多層容器の多層構造について説明
する。図3は、図2に示すプラスチック多層容器の胴部
4における壁の拡大断面図である。プラスチック多層容
器1は、ポリエステル内層20、ポリエステル外層30
及びこれらの中間に位置する酸素吸収層40からなる。
酸素吸収層40と内外層20,30との間には、接着性
樹脂50,50’が介在していてもよい。ここで、図3
は、本発明のプラスチック多層容器における多層構造の
一例を示すもので、本発明はこの構造に限定されない。
即ち、内層、外層及び前記内外層の間の酸素吸収層以外
に、他に、オレフィン系樹脂、ガスバリヤー性樹脂、環
状オレフィン共重合体等の他の層を含むことができる。
オレフィン樹脂の例としては、低密度ポリエチレン(L
DPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(L
LDPE)、線状超低密度ポリエチレン(LVLDP
E)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−
1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテ
ン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オ
レフィン共重合体(アイオノマー)又はこれらのブレン
ド物等が挙げられる。
【0017】以下に、本発明の多層構造の例を示す。 二種三層構造:PET/MXD6/PET 二種五層構造:PET/MXD6/PET/MXD6/
PET 三種五層構造:PET/AD/MXD6/AD/PET (PET:ポリエチレンテレフタレート、MXD6:ポ
リアミド樹脂、AD:接着剤)
【0018】各層間に必要により接着剤樹脂を介在させ
ることができるが、このような接着剤樹脂としては、カ
ルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、カルボン
酸アミド、カルボン酸エステル等に基づくカルボニル
(−CO−)基を主鎖又は側鎖に、1〜700ミリイク
イバレント(meq)/100g樹脂、特に10〜50
0meq/100g樹脂の濃度で含有する熱可塑性樹脂
が挙げられる。接着剤樹脂の適当な例は、エチレン−ア
クリル酸共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体、無
水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グ
ラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリオレフ
ィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合ポリエス
テル、共重合ポリアミド等の1種又は2種以上の組合せ
である。これらの樹脂は、同時押出又はサンドイッチラ
ミネーション等による積層に有用である。
【0019】3.厚み 本発明のプラスチック多層容器において、酸素吸収層の
厚みは、特に制限はないが、一般に3〜100μm、特
に5〜50μmの範囲にあるのが好ましい。即ち、酸素
吸収層の厚みがある範囲よりも薄くなると酸素吸収性能
が劣り、またある範囲よりも厚くなっても酸素吸収性の
点では格別の利点がなく、樹脂量が増大する等経済性の
点、材料の可撓性や柔軟性が低下する等の容器特性の点
では不利となるからである。本発明のプラスチック多層
容器において、全体の厚みは、用途によっても相違する
が、一般に30〜7000μm、特に50〜5000μ
mのあるのがよく、一方酸素吸収層の中間層の厚みは、
全体の厚みの0.5〜95%、特に1〜50%の厚みと
するのが適当である。
【0020】[プラスチック多層容器の製造方法] 1.多層プリフォームの製造 多層プリフォームの製造は、従来公知の共射出成形機等
を用いて、内外層をポリエステル樹脂とし、内外層の間
に一層又はそれ以上の酸素吸収層を挿入し、射出用プリ
フォーム金型の形状に対応した、底部及び開口部を有す
る多層プリフォームを製造することができる。その一方
法として、2台以上の射出機を備えた共射出成形機及び
共射出用金型を用いて、内外層をポリエステル樹脂と
し、内外層に覆われるように中間に一層又はそれ以上の
酸素吸収層を挿入し、射出用プリフォーム金型の形状に
対応した、底部及び開口部を有する多層プリフォームを
製造することもできる。また、3台以上の射出機を備え
た多段射出機により、まず第1次内層プリフォームを形
成し、次いで第2次金型に移し中間層を射出し、さらに
第3次金型で外層を射出して、遂次に多段金型を移して
多層プリフォームを製造することもできる。また、多段
射出機により、まず第1次内層プリフォームを射出形成
し、次いで前記プリフォームを第2次金型に移して酸素
吸収層を射出し、さらに前記プリフォームを第3次金型
に移して外層を射出し、遂次に多段金型を用いて多層プ
リフォームを製造することもできる。さらに、圧縮成形
によって製造することもでき、この場合、内外層を形成
する溶融塊樹脂中に酸素吸収層樹脂を設け、この溶融塊
を実質上温度低下なしに雌型に供給すると共に雄型で圧
縮成形する。このようにして得られたプリフォームの口
頸部に耐熱性を与えるため、プリフォームの段階で、口
頸部を熱処理により結晶化し白化させてもよい。また、
後述の延伸ブローによる成形を完了させた後に、未延伸
部分の口頸部を結晶化し白化させてもよい。尚、必要に
応じて、前記多層プリフォームの層間には接着層を設け
ても良い。
【0021】2.ブロー成形体の製造 次に、多層プリフォームを二軸延伸ブロー成形するが、
その方法としては、大別して、ホットパリソン法とコー
ルドパリソン法とがある。前者のホットパリソン法で
は、プリフォームを完全に冷却することなく、軟化状態
で二軸延伸ブロー成形する。一方、後者のコールドパリ
ソン法では、プリフォームを、最終形状の寸法よりかな
り小さく、かつポリエステルが非晶質である過冷却有底
プリフォームとして形成し、このプリフォームをその延
伸温度に予備加熱し、ブロー成形金型中で軸方向に引張
延伸すると共に、周方向にブロー延伸する。いずれの方
法においても、多層プリフォームを、延伸温度、例え
ば、85〜120℃の温度範囲に維持された金型内にお
いて、延伸ブロー成形法によって、延伸ロッドにより縦
方向に延伸すると共にブローエアによって横方向に延伸
する。最終ブロー成形体の延伸倍率は、縦方向で1.2
〜6倍、横方向で1.2〜4.5倍が好ましい。ここ
で、容器胴部において、一般に、ブロー成形体の内層は
外層よりも円周方向の延伸倍率が大きくなる。そして、
内層及び外層のX線回折による回折プロファイルのピー
クの半値幅を15°以下にするためには、前記半値幅が
15°以下となるように、プリフォームの厚み及び二軸
延伸ブロー成形時の延伸倍率を調節すれば良い。尚、延
伸倍率が大きい程、半値幅は小さくなる。
【0022】3.熱処理(ヒートセット) さらに、プラスチック多層容器に耐熱性、あるいは耐熱
圧性を持たせるために熱処理(ヒートセット)を行って
もよい。ブロー金型を120〜230℃、好ましくは1
30〜210℃に加熱して、二軸延伸ブローされたブロ
ー成形体の器壁の外側を金型内面に接触させて、熱処理
する。所定の熱処理時間後、ブロー用流体を内部冷却用
流体に切換えて、内層を冷却する。熱処理時間は、ブロ
ー成形体の厚みや温度によっても相違するが、一般に
1.5〜30秒、特に2〜20秒である。一方冷却時間
も、熱処理温度や冷却用流体の種類により異なるが、一
般に0.1〜30秒、特に0.2〜20秒である。図4
は、熱処理後の冷却処理時における、図2に示すプラス
チック多層容器の胴部4における壁付近の拡大断面図で
ある。この図において、ポリエステル外層30は熱処理
温度に加熱された金型60と接触して加熱されており、
一方ポリエステル内層20は冷却用流体70と接触して
冷却された状態にある。このとき、この熱処理により外
層30は結晶化される。さらに、酸素吸収層40及び内
層20にも熱が伝わり、これらの層40,20も結晶化
される。内層、酸素吸収層、外層の結晶化度は、主に、
延伸配向による結晶化と、熱処理による結晶化により決
まるが、熱処理した場合は、一般に結晶化度は以下のよ
うになる。 内層20≦外層30 但し、酸素吸収層40の結晶化度はポリエステル樹脂と
相違し、用いるその材質によって変化するが、前述した
ように延伸配向による結晶化と、熱処理による結晶化が
行われていることは間違いない。このように、熱間充填
等の熱履歴を受ける耐熱容器においては、内外層の結晶
化度は、容器の肉厚、形状、ヒートセット温度、時間等
の条件によるため、前記条件を最適化して少なくとも容
器胴部における内外層の結晶化度を30〜55%とする
のが好ましく、特に、30〜40%とするのが好まし
い。容器胴部における内外層の結晶化度を30〜55%
とすることにより、結晶化した内層がさらに吸湿による
酸素吸収層の劣化を防止する。また、内容物を熱間充填
するときの変形、及びその後の冷却時における変形が防
止される。また、外層のガスバリヤー性が向上し、酸素
吸収層の性能失活を防ぐこともできる。さらに、外面が
高度に結晶化しているので、表面が傷つきにくい。前記
結晶化度が30%未満であると酸素透過、変形防止効果
が十分得られない恐れがあり、また、結晶化度が、55
%を超えると二軸延伸ブロー成形後の金型の離型性が低
下し、離型後の変形が大となる恐れがある。尚、上記の
結晶化度は、内層と外層が同じでも、あるいはどちらが
高くても低くてもよい。
【0023】[結晶化度の測定]20℃に設定された水
・硝酸カルシウム系密度勾配管中に測定すべきサンプル
の細片(約2mm×2mm)を沈降させ、サンプルが静
止した位置から測定比重dを得た。そして、得られた各
測定比重dの値から、下記式、 (1/d)=[(1−x)/da]+(x/dc) によって、各結晶化度xを計算した。ここで、daは結
晶化度、xが0%の場合の比重値(da=1.335)
を意味する。また、dcは同じく結晶化度、xが100
%の場合の比重値(dc=1.455)を表わす。
【0024】また、前記耐熱容器においては、少なくと
も容器胴部における内層及び外層の降伏点荷重を9.8
×10Pa以上とするのが好ましく、降伏点荷重は一
般的に、結晶化度が上昇すれば上昇するため、結晶化度
と同様にその条件を最適化すれば良い。降伏点荷重をこ
の範囲にすることにより、容器胴部の保形性を保ち、強
度を高めることができる。尚、降伏点荷重が9.8×1
Pa未満であると、所望の保形性や強度が十分得ら
れない。 [降伏点荷重の測定]測定すべきポリエステル層を短冊
状(15mm×50mm)に切り出し、23℃50%R
H下、測定長20mm、引っ張り速度30mm/min
の条件で、100kgfのロードセルを装備したテンシ
ロン[UCT−5T(株)オリエンテック社製]を用い
て測定した。降伏点荷重は、測定開始から最初に現れる
極大点の値とした。
【0025】さらに、前記耐熱容器においては、前記し
た結晶化度、降伏点加重の範囲を満たすことにより、容
器の耐熱性(熱収縮率)が向上する。 [容器の耐熱性(熱収縮率)の測定];S 水温が20℃の水道水を、測定すべきサンプル容器に満
注量充填して、サンプルの満注内容積(V、単位はm
l)を、あらかじめ測定した。そして、この容器に85
℃の熱水を容器の首部の下まで充填し、キャッピングし
た後、内容物(水道水)が室温(20℃)に戻るまで放
冷し、変形状態を評価した。さらにこのサンプルから内
容物を抜き取ったのち、再び20℃の水道水をこのサン
プルに満注量を再充填して、満注内容積(V、単位は
ml)を測定した。容器の耐熱性(熱収縮率)、S(単
位は%)を、下記式に従って計算した。 S=100×(1−V/V) 熱変形率、Sについては、1種類の容器につき5本ずつ
測定をおこない、5本の結果の相加平均値をもってデー
タとした。
【0026】冷却用流体としては、常温の空気、冷却さ
れた各種気体、例えば冷風の−40℃〜+10℃の窒
素、空気、炭酸ガス等の他に、化学的に不活性な液化ガ
ス、例えば液化窒素ガス、液化炭酸ガス、液化トリクロ
ロフルオロメタンガス、液化ジクロロジフルオロメタン
ガス、他の液化脂肪族炭化水素ガス等が使用できる。こ
の冷却用流体には、水等の気化熱の大きい液体ミストを
共存させることもできる。上述した冷却用流体を使用す
ることにより、著しく大きい冷却温度を得ることができ
る。また、二軸延伸ブロー成形に際して2個の金型を使
用し、第1の金型では所定の温度及び時間の範囲内で熱
処理した後、ブロー成形体を冷却用の第2の金型へ移
し、再度ブローすると同時にブロー成形体を冷却しても
よい。金型から取出したブロー成形体の外層は、放冷に
より、又は冷風を吹付けることにより冷却する。
【0027】4.他のブロー成形体の製造 他のブロー成形体の製造方法としては、多層プリフォー
ムを用いて、本願の出願人に係わる特許第291785
1号公報に例示されるように、前記多層プリフォームを
一次ブロー金型で二軸延伸ブロー成形を行って最終ブロ
ー成形体よりも大きい寸法の一次ブロー成形体とし、次
いでこの一次ブロー成形体を加熱収縮させた後、二次金
型で二軸延伸ブロー成形して最終ブロー成形体とする二
段ブロー成形を採用しても良い。このブロー成形体の製
造方法によれば、ブロー成形体の底部が十分に延伸薄肉
化された耐衝撃性等に優れるブロー成形体を得ることが
できる。
【0028】[内層及び外層] 1.構成成分 本発明の内層及び外層に用いる熱可塑性ポリエステルと
しては、延伸ブロー成形及び熱処理(熱結晶化)可能な
樹脂であれば、任意のものを使用することができるが、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、
ポリアリレート、又はそれらの共重合体等の熱可塑性ポ
リエステル、これらの樹脂又は他の樹脂とのブレンド物
が好適に使用され、特にポリエチレンテレフタレート等
のエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが好
適に使用される。さらに、アクリロニトリル樹脂、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリエチ
レン等も使用することができる。これらの樹脂には、成
形品の品質を損なわない範囲内で種々の添加剤、例え
ば、着色剤、紫外線吸収材、離型剤、滑剤、核剤、酸化
防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。内層及
び外層に用いるエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリ
エステルは、エステル反復単位の大部分、一般に70モ
ル%以上をエチレンテレフタレート単位を占めるもので
あり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃、融点(T
m)が200〜275℃の範囲にあるものが好適であ
る。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルと
してポリエチレンテレフタレートが耐圧性、耐熱性、耐
熱圧性等の点で特に優れているが、エチレンテレフタレ
ート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸
等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールから
なるエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使
用できる。
【0029】2.半値幅 本発明では、少なくとも容器胴部における内外層のX線
回折による回折プロファイルのピークの半値幅は15°
以下にすることにより、内層及び外層のガスバリヤー性
を高めることができる。半値幅が15°を越えると、十
分なガスバリヤー性が得られず、このため半値幅は15
°以下であり、好ましくは、半値幅は12°以下であ
る。
【0030】[酸素吸収層]本発明の酸素吸収層は、酸
素を吸収して酸素の透過を防ぐものであれば、任意のも
のを使用することができるが、酸化可能有機成分及び遷
移金属触媒の組合せ、及び実質的に酸化しないガスバリ
ヤー性樹脂、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合
せが好適に使用される。実質的に酸化しないガスバリヤ
ー性樹脂、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ
は、酸化可能有機成分の方がガスバリヤー性樹脂より酸
化反応が速く、酸化可能有機成分が専ら酸化を受けて酸
素を吸収する。従って、ガスバリヤー性樹脂は実質上酸
化しないで酸化劣化による酸素ガスバリヤー性の低下が
生じないので、長時間酸素吸収機能を発揮できる。この
ため、この組合せが特に好ましい。即ち、この組合せで
は、ガスバリヤー性樹脂による酸素ガスバリヤー性の保
持と、酸化可能有機成分による酸素吸収性の発現とが機
能分離的に行われていると考えられる。以下、各成分に
ついて詳説する。
【0031】1.ガスバリヤー性樹脂 ガスバリヤー性樹脂の例としては、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)を挙げることができ、例
えば、エチレン含有量が20〜60モル%、特に25〜
50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケ
ン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるよ
うにケン化して得られる共重合体ケン化物が使用され
る。このエチレンビニルアルコール共重合体ケン化物
は、フィルムを形成し得るに足る分子量を有するべきで
あり、一般に、フエノール:水の重量比で85:15の
混合溶媒中30℃で測定して0.01dl/g以上、特
に0.05dl/g以上の粘度を有することが望まし
い。
【0032】さらにまた、ガスバリヤー性樹脂の他の例
としては、環状オレフィン系共重合体(COC)、特に
エチレンと環状オレフィンとの共重合体、特に三井化学
社製のAPEL等を用いることができる。
【0033】さらにまた、ガスバリヤー性樹脂の他の例
としては、ポリアミド樹脂が挙げられる。かかるポリア
ミド樹脂としては、(a)ジカルボン酸成分とジアミン
成分とから誘導された脂肪族、脂環族又は半芳香族ポリ
アミド、(b)アミノカルボン酸又はそのラクタムから
誘導されたポリアミド、又はこれらのコポリアミド又は
これらのブレンド物が挙げられる。ジカルボン酸成分と
しては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバチン酸、デ
カンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカン
ジカルボン酸等の炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸
やテレフタール酸やイソフタール酸等の芳香族ジカルボ
ン酸が挙げられる。また、ジアミン成分としては、1,
6−ジアミノへキサン、1,8−ジアミノオクタン、
1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカ
ン等の炭素数4〜25とくに6〜18の直鎖状又は分岐
鎖状アルキレンジアミンや、ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタ
ン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロ
ヘキシルメタン、特にビス(4−アミノシクロへキシ
ル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロへキシル)メ
タン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等
の脂環族ジアミン、m−キシリレンジアミン及び/又は
p−キシリレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミンが挙げ
られる。アミノカルボン酸成分として、脂肪族アミノカ
ルボン酸、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノオ
クタン酸、ω−アミノウンデカン酸、ω−アミノドデカ
ン酸や、例えばパラ−アミノメチル安息香酸、パラ−ア
ミノフェニル酢酸等の芳香脂肪族アミノカルボン酸等を
挙げることができる。これらのポリアミドの内でもキシ
リレン基含有ポリアミドが好ましく、具体的には、ポリ
メタキシリレンアジパミド、ポリメタキシリレンセバカ
ミド、ポリメタキシリレンスベラミド、ポリパラキシリ
レンピメラミド、ポリメタキシリレンアゼラミド等の単
独重合体、及びメタキシリレン/パラキシリレンアジパ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピメラ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンセバカ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼラ
ミド共重合体等の共重合体、又はこれらの単独重合体又
は共重合体の成分とヘキサメチレンジアミン等の脂肪族
ジアミン、ピペラジン等の脂環式ジアミン、パラ−ビス
(2アミノエチル)ベンジエン等の芳香族ジアミン、テ
レフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、ε−カプロラクタ
ム等のラクタム、7−アミノへプタン酸等のω−アミノ
カルボン酸、パラ−アミノメチル安息香酸等の芳香族ア
ミノカルボン酸等を共重合した共重合体が挙げられる
が、m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレン
ジアミンを主成分とするジアミン成分と、脂肪族ジカル
ボン酸及び/又は芳香族ジカルボン酸とから得られるポ
リアミドが特に好適に用いることができる。これらのキ
シリレン基含有ポリアミドは、他のポリアミド樹脂に比
して酸素ガスバリヤー性に優れており、好ましい。本発
明に用いるポリアミド樹脂は、前述した範囲の末端アミ
ノ基濃度を有しているのが好ましい。末端アミノ基濃度
が上記範囲を下回ると、ポリアミド樹脂の劣化が生じる
ので好ましくない。末端アミノ基濃度が前記範囲内にあ
るポリアミド樹脂は、市販のポリアミド樹脂の樹脂から
選択して用いることができる。これらのポリアミド樹脂
は、容器の機械的特性及び加工の容易さから、98%硫
酸中、1.0g/dlの濃度及び20℃の温度で測定し
た相対粘度(ηrel)が1.3〜4.2、特に1.5〜
3.8の範囲内にあることが望ましい。
【0034】2.酸化可能有機成分 また、本発明に用いる酸化可能有機成分は、ポリエンか
ら誘導される重合体が好ましい。かかるポリエンとして
は、炭素原子数4〜20のポリエン、鎖状又は環状の共
役又は非共役ポリエンから誘導された単位を含む樹脂が
好適に使用される。これらの単量体としては、例えばブ
タジエン、イソプレン等の共役ジエン;1,4−へキサ
ジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチ
ル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、
7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエ
ン;メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2
−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5
−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデ
ン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプ
ロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等
の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5
−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデ
ン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノル
ボルナジエン等のトリエン、クロロプレン等が挙げられ
る。これらのポリエンは、単独で又は2種以上の組合せ
で、又は他の単量体との組合せで単独重合体、ランダム
共重合体、ブロック共重合体等の形に組み込まれる。ポ
リエンと組合せで用いられる単量体としては、炭素原子
数2〜20のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−へ
キセン、1−ヘプテン、1−クテン、1−ノネン、1−
デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイ
コセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−
ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンが挙げら
れ、他にスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、メチルメタクリ
レート、エチルアクリレート等の単量体も使用可能であ
る。
【0035】ポリエン系重合体としては、具体的には、
ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブ
チルゴム(IIB)、天然ゴム、ニトリル−ブタジエン
ゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることができる
が、これらの例に限定されない。重合体中における炭素
−炭素二重結合は、特に限定されず、ビニレン基の形で
主鎖中に存在しても、またビニル基の形で側鎖に存在し
ていてもよい。これらのポリエン系重合体は、カルボン
酸基、カルボン酸無水物基、水酸基が導入されているこ
とが好ましい。これらの官能基を導入するのに用いられ
る単量体としては、上記の官能基を有するエチレン系不
飽和単量体が挙げられる。これらの単量体としては、不
飽和カルボン酸又はこれらの誘導体を用いるのが望まし
く、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒ
ドロフタル酸等のα,β−不飽和カルボン酸、ビシクロ
〔2,2,1〕へプト−2−エン−5,6−ジカルボン
酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等
のα,β不飽和カルボン酸無水物、ビシクロ〔2,2,
1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等
の不飽和カルボン酸の無水物が挙げられる。ポリエン系
重合体の酸変性は、炭素−炭素二重結合を有する樹脂を
ベースポリマーとし、このベースポリマーに不飽和カル
ボン酸又はその誘導体をそれ自体公知の手段でグラフト
共重合させることにより製造されるが、前述したポリエ
ンと不飽和カルボン酸又はその誘導体とをランダム共重
合させることによっても製造することができる。特に好
適な変性ポリエン系重合体は、不飽和カルボン酸又はそ
の誘導体を、0.01〜10モル%の量で含有してい
る。不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量が上記の
範囲にあると、酸変性ポリエン系重合体のポリアミド樹
脂への分散が良好となると共に、酸素の吸収も円滑に行
われる。また、末端に水酸基を有する水酸基変性ポリエ
ン系重合体も良好に使用することができる。本発明に用
いるポリエン系重合体は、40℃における粘度が1〜2
00Pa・sの範囲にあることが酸素吸収層の加工性の
点で好ましい。
【0036】3.遷移金属触媒 本発明に用いる遷移金属系触媒としては、鉄、コバル
ト、ニッケル等の周期律表第VIII族金属成分が好ま
しいが、他に銅、銀等の第I族金属:錫、チタン、ジル
コニウム等の第IV族金属、バナジウムの第V族、クロ
ム等VI族、マンガン等のVII族の金属成分を挙げる
ことができる。これらの金属成分の内でもコバルト成分
は、酸素吸収速度が大きく、特に好ましい。
【0037】遷移金属系触媒は、上記遷移金属の低価数
の無機酸塩又は有機酸塩又は錯塩の形で一般に使用され
る。無機酸塩としては、塩化物等のハライド、硫酸塩等
のイオウのオキシ酸塩、硝酸塩等の窒素のオキシ酸塩、
リン酸塩等のリンオキシ酸塩、ケイ酸塩等が挙げられ
る。一方、有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン
酸塩、ホスホン酸塩等が挙げられるが、カルボン酸塩が
本発明の目的に好適であり、その具体例としては、酢
酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソ
ブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、
へプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチル
ヘキサン酸、ノナン酸、3,5,5−トリメチルへキサ
ン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ス
テアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロ
セリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
キドン酸、ギ酸、シュウ酸、スルファミン酸、ナフテン
酸等の遷移金属塩が挙げられる。一方、遷移金属の錯体
としては、β−ジケトン又はβ−ケト酸エステルとの錯
体が使用され、β−ジケトン又はβ−ケト酸エステルと
しては、例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸エチ
ル、1,3−シクロヘキサジオン、メチレンビス−1,
3−シクロへキサジオン、2−ベンジル−1,3−シク
ロへキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテ
トラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラ
ロン、2−アセチルシクロへキサノン、2−ベンゾイル
シクロへキサノン、2−アセチルー1,3−シクロへキ
サンジオン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタ
ン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−
ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、
トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、
ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイ
ルメタン、ラウロイルべンゾイルメタン、ジベンゾイル
メタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス
(メチレンー3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベ
ンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−
メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジ
ステアロイルメタン、アセチルアセトン、ステアロイル
アセトン、ビス(シクロヘキサノイル)−メタン及びジ
ピバロイルメタン等を用いることができる。
【0038】4.酸素吸収層の製造 酸素吸収層が、実質的に酸化しないガスバリヤー性樹
脂、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒を含む場合につ
いて、ガスバリヤー性樹脂がポリアミド樹脂であるもの
を例にとって、以下に説明する。酸化可能有機成分は、
樹脂組成物を基準として、0.01〜10重量%、特に
0.5〜8重量%の量で含有されていることが好まし
い。また、遷移金属系触媒は、樹脂組成物基準で、遷移
金属量として100〜3000ppm、具体的にはコバ
ルトでは100〜800ppm、鉄では150〜150
0ppm、マンガンでは200〜2000ppmの量で
含有されていることが好ましい。ポリアミド樹脂に酸化
可能有機成分及び遷移金属系触媒を配合するには、種々
の手段を用いることができる。この配合には、格別の順
序はなく、任意の順序でブレンドを行ってよい。例え
ば、酸化可能有機成分をポリアミド樹脂に乾式ブレンド
又はメルトブレンドすることにより、両者のブレンド物
を容易に調製することができる。一方、遷移金属系触媒
はポリアミド樹脂や酸化可能有機成分に比して少量であ
るので、ブレンドを均質に行うために、一般に遷移金属
触媒を有機溶媒に溶解し、この溶液と粉末又は粒状のポ
リアミド樹脂及び酸化可能有機成分とを混合し、必要に
よりこの混合物を不活性雰囲気下に乾燥するのがよい。
【0039】遷移金属系触媒を溶解させる溶媒として
は、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコー
ル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチ
ルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル系溶媒、メチルエチルケトン、シクロへキサ
ノン等のケトン系溶媒、n−へキサン、シクロへキサン
等の炭化水素系溶媒を用いることができ、一般に遷移金
属系触媒の濃度が5〜90重量%となるような濃度で用
いるのがよい。ポリアミド樹脂、酸化可能有機成分及び
遷移金属系触媒の混合、及びその後の保存は、組成物の
前段階での酸化が生じないように、非酸化性雰囲気中で
行うのがよい。この目的に減圧下又は窒素気流中での混
合又は乾燥が好ましい。この混合及び乾燥は、ベント式
又は乾燥機付の押出機や射出機を用いて、成形工程の前
段階で行うことができる。また、遷移金属系触媒を比較
的高い濃度で含有するポリアミド樹脂及び/又は酸化可
能有機成分のマスターバッチを調製し、このマスターバ
ッチを未配合のポリアミド樹脂と乾式ブレンドして、本
発明の酸素吸収層を調製することもできる。尚、本発明
に用いるポリアミドは、一般的な乾燥条件である120
〜180℃の温度で、0.5〜2mmHgの減圧下2〜
6時間乾燥して後述する成形に用いるのがよい。
【0040】酸素吸収層には、一般に必要ではないが、
所望によりそれ自体公知の活性化剤を配合することがで
きる。活性化剤の適当な例は、これに限定されないが、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン・メタク
リル酸共重合体、各種アイオノマー等の水酸基及び/又
はカルボキシル基含有重合体である。これらの水酸基及
び/又はカルボキシル基含有重合体は、ポリアミド樹脂
100重量部当たり30重量部以下、特に0.01〜1
0重量部の量で配合することができる。
【0041】酸素吸収層には、充填剤、着色剤、耐熱安
定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属セッケンやワック
ス等の滑剤、改質用樹脂又はゴム等の公知の樹脂配合剤
を、それ自体公知の処方に従って配合できる。例えば、
滑剤を配合することにより、スクリューへの樹脂の食い
込みが改善される。滑剤としては、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石ケン、流
動、天然又は合成パラフィン、マイクロワックス、ポリ
エチレンワックス、塩素化ポリエチレンワックス等の炭
化水素系のもの、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸
系のもの、ステアリン酸アミド、バルミチン酸アミド、
オレイン酸アミド、エシル酸アミド、メチレンビスステ
アロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸モ
ノアミド系又はビスアミド系のもの、ブチルステアレー
ト、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノステアレー
ト等のエステル系のもの、セチルアルコール、ステアリ
ルアルコール等のアルコール系のもの、およびそれらの
混合系が一般に用いられる。滑剤の添加量は、ポリアミ
ド基準で50〜1000ppmの範囲が適当である。酸
素吸収層が、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒との組
合せの場合も、上述した方法に準じて製造する。
【0042】
【実施例】[測定方法等]本発明を以下の実施例によっ
て説明する。なお、実施例における測定方法及び計算方
法は次の通りであった。 1.X線回折による回折プロファイルのピークの半値
幅、B°;多層ボトルのパネル部より内外PET層を切
り出し、微少X線回折装置[PSPC−150C:理学
電気(株)製]により回折プロファイルを測定した。測
定は、試料面に垂直にX線を入射させ、X線光軸と湾曲
型PSCPを含む面に対し、ボトル軸方向が直角(高さ
方向の配向の強さ)、平行(円周方向の配向の強さ)に
なるようにセットして、Bragg角(2θ=0〜15
0°)での回折強度を積算した。得られたX線回折プロ
ファイルから、空気散乱を差し引き、回折プロファイル
のピークA及び半値幅B(°)を求めた。
【0043】2.容器の酸素ガス透過量;Q 測定すべき多層ボトル内に3ccの水を入れ、窒素雰囲
気下にてアルミ箔入り蓋材でヒートシールして密閉し
た。この多層ボトルを30℃80%RHの恒温恒湿槽内
に保管し、31日(1ヶ月)経時後ガスクロマトグラフ
ィーを用いて、多層ボトル内の酸素濃度を測定した。こ
の酸素濃度から1ヶ月間のボトル当たりの酸素透過量
(Q:cc/月・ボトル)を下記式より得た。 Q=[(C−C)/100]×V C:31日(1ヶ月)後のボトル内酸素濃度(%) C:初期のボトル内酸素濃度(%) V:ボトル満注内容積(cc)
【0044】[実施例1](耐圧容器) 共射出成形機において、ポリエチレンテレフタレート
(PET)を内外層用射出機及び中間層用射出機へ供給
した。一方、乾燥済みのポリ(m−キシリレンアジパミ
ド)樹脂ペレット[6007(AEG=27eq/10
g・ペレット値:三菱ガス化学(株)製)]に、遷移
金属系触媒としてネオデカン酸コバルト(DICNAT
E5000:大日本インキ化学工業(株)製)を、コバ
ルト量で400ppm添加した酸素吸収性バリヤー材か
らなるペレットを、酸素吸収層用射出機へ供給した。こ
れらの射出機の射出ノズルの温度を280℃、樹脂圧力
250kgf/cm の条件でそれぞれ射出金型内に共
射出して、内層、中間層、外層がPET、内層と中間
層、中間層と外層の間にそれぞれ酸素吸収性バリヤー材
からなる酸素吸収層を5重量%の比率で設けた2種5層
のプリフォームを製造した。更に、このプリフォームを
100℃に加熱後、常温の金型を用いて、延伸倍率が縦
2.4倍、横2.9倍、面積6.96倍の二軸延伸ブロ
ー成形を行って、内容量が500cc(満注内容積:5
20cc)の2種5層の多層ボトルを成形し評価した。
【0045】[実施例2](耐熱容器) 実施例1において、金型温度を150℃として2.5秒
間ヒートセットした以外は、同じ条件で2種5層の多層
ボトルを成形し評価した。
【0046】[実施例3]実施例2において、酸素吸収
性バリヤー材として、ポリメタキシレンアジパミド樹脂
(AEG=87eq/10g:東洋紡績(株)製T6
00)に対して、無水マレイン酸変性ポリブタジエン
(日本石油化学(株)製M−2000−20)5重量
%、ネオデカン酸コバルト(大日本インキ化学工業
(株)製DICNATE5000)350ppm(金属
コバルト量換算)からなる樹脂組成物を用いる以外は、
同じ条件で多層ボトルを成形し評価した。
【0047】[実施例4](耐熱容器) 実施例1と同様のプリフォームを用い、このプリフォー
ムを100℃に加熱後、一次ブロー金型を用いて、延伸
倍率が縦3.3倍、横3.5倍、面積11.55倍で二
軸延伸ブロー成形を行って、最終ブロー成形体よりも大
きい寸法の一次ブロー成形体とした。次いで、この一次
ブロー成形体の底部、胴部及び肩部を800℃の加熱オ
ーブンで5秒間加熱して加熱収縮させた。この時の成形
体の表面温度は平均170℃であった。最後に、180
℃に温調された二次金型を用いて二軸延伸ブロー成形す
る共に2.5秒間のヒートセットを行って2種5層の多
層ボトルを成形し評価した。
【0048】[実施例5](耐圧容器) 実施例4において、二次金型を用いた二時延伸ブロー成
形においてヒートセットを行わなかった以外は、実施例
3と同様に2種5層の多層ボトルを成形し評価した。
【0049】[比較例1](耐圧容器) 実施例1において、延伸倍率を縦1.8倍、横2.2
倍、面積3.96倍として二軸延伸ブロー成形を行った
以外は、実施例1と同様に多層ボトルを成形し評価し
た。この結果、酸素透過量が多く、また、多層ボトルの
首下に延伸不良による肉厚部が発生した。
【0050】[比較例2](耐熱容器) 実施例2において、延伸倍率を縦1.8倍、横2.2
倍、面積3.96倍として二軸延伸ブロー成形を行った
以外は、実施例2と同様に多層ボトルを成形し評価し
た。この結果、ヒートセットによる熱結晶化が進み、酸
素透過量は減少するものの、多層ボトルの首部下の肉厚
部に熱による白化が生じた。
【0051】前記実施例及び比較例におけるX線回折に
よる回折プロファイルのピークの半値幅の測定結果、及
び評価を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1の結果より、本発明のプラスチック多
層容器は、酸素吸収層の吸湿によるガスバリヤー性の低
下が防止され、酸素透過量が低く、内外層のガスバリヤ
ー性、成形性、外観に優れていることが判る。
【0054】尚、前記実施例及び比較例における中間層
PET層のX線回折による回折プロファイルのピークの
半値幅、B(°)の測定結果は表1に記入しないが、内
外層のPET層の平均値になる。
【0055】また、前記実施例、比較例においては耐
圧、耐熱用多層ボトルの評価を行ったが、本発明のプラ
スチック多層容器は、果汁入り炭酸飲料等の充填後に6
5℃で10分程度の熱水シャワーによる加熱殺菌を行う
耐熱圧用多層ボトルにも適用できるものである。さら
に、本発明のプラスチック多層容器は、多層シートを真
空成形、圧空成形、張出成形、プラグアシスト成形等に
よって成形されるカップ等の容器形態にも適用できるも
のである。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、酸素透過量が低く、内
外層のガスバリヤー性が高いプラスチック多層容器が提
供される。また、耐熱、耐熱圧容器においては、少なく
とも容器胴部の白化が防止され、容器の透明性、商品価
値を低下させることが無い。充填できる内容物として
は、飲料ではビール、ワイン、フルーツジュース、炭酸
ソフトドリンク、茶類、コーヒー、果汁飲料、果汁入り
炭酸飲料等、食品では果物、ナッツ、野菜、肉製品、幼
児食品、コーヒー、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、
食用油、ドレッシング、ソース類、佃煮類、乳製品等、
その他では医薬品、化粧品、ガソリン等、酸素存在下で
劣化を起こしやすい内容品等が挙げられるが、これらの
例に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、X線回折による回折プロファイルの強
度分布から、回折プロファイルのピークA°及び半値幅
B°を求める説明図である。
【図2】図2は、本発明のプラスチック多層容器の一例
を示す側面図である。
【図3】図3は、図2に示すプラスチック多層容器の胴
部における壁の拡大断面図である。
【図4】図4は、熱処理後の冷却処理時における、図2
に示すプラスチック多層容器の胴部4における壁付近の
拡大断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 プラスチック多層容器 4 胴部 20 内層 30 酸素吸収層 40 外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 威久男 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内 (72)発明者 北野 善拡 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内 Fターム(参考) 3E033 BA17 BA21 BB08 CA06 CA07 CA16 FA03 GA02 3E067 AB01 AB26 AB28 AB81 AB96 BA03A BA07A BB14A BB15A BB16A BB25A CA04 CA06 CA17 CA30 GB13 GD10 4F100 AB01B AH00B AK41A AK41C AK46B AR00B BA03 BA06 DA01 GB16 GB23 JA11A JA11C JB16A JB16C JD02 JD03B JD14B JD14K JJ03 JL08B JN01 YY00A YY00C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルからなる内外層
    と、前記内外層の間に酸素吸収層を有し、少なくとも容
    器胴部における内外層のX線回折による回折プロファイ
    ルのピークの半値幅が15°以下であることを特徴とす
    るプラスチック多層容器。
  2. 【請求項2】 前記酸素吸収層が、酸化可能有機成分及
    び遷移金属触媒を含む請求項1に記載のプラスチック多
    層容器。
  3. 【請求項3】 前記酸化可能有機成分がガスバリヤー性
    樹脂である請求項2に記載のプラスチック多層容器。
  4. 【請求項4】 前記ガスバリヤー性樹脂がキシリレン基
    含有ポリアミドである請求項3に記載のプラスチック多
    層容器。
  5. 【請求項5】 前記酸素吸収層が、実質的に酸化しない
    ガスバリヤー性樹脂、酸化可能有機成分及び遷移金属触
    媒を含む請求項1に記載のプラスチック多層容器。
  6. 【請求項6】 前記ガスバリヤー性樹脂が40eq/1
    g以上の末端アミノ基濃度を有するキシリレン基含
    有ポリアミドである請求項5に記載のプラスチック多層
    容器。
  7. 【請求項7】 前記酸化可能有機成分がポリエンである
    請求項5又は6に記載のプラスチック多層容器。
  8. 【請求項8】 前記遷移金属触媒がコバルト塩である請
    求項2乃至7のいずれか一項に記載のプラスチック多層
    容器。
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