JP2003225716A - ハイドロフォーム法、ハイドロフォーム筒状部材 - Google Patents
ハイドロフォーム法、ハイドロフォーム筒状部材Info
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Abstract
抑えることができ、拡管部のうち継ぎ目以外の部位の拡
管度を高めることができるハイドロフォーム法及びハイ
ドロフォーム筒状部材を提供する。 【解決手段】筒状部材の軸端面同士を直列に接合して継
ぎ目21,22を形成することにより、中空室をもつ素
管を形成する。成形型のキャビティ内に素管を配置した
状態で、素管の中空室の内圧を増加させることにより、
素管のうち少なくとも継ぎ目21,22を有する部分の
周壁を拡管させ拡管部40を形成する。拡管部40のう
ち継ぎ目21,22の外周長は、拡管部40のうち継ぎ
目21,22以外の他の部分の外周長よりも短く設定さ
れている。
Description
するハイドロフォーム法、及び、ハイドロフォーム法で
成形したハイドロフォーム筒状部材に関する。本発明
は、例えば、車両ボディを補強する補強部材等の構造部
材に適用できる。
端部同士を直列に接合した継ぎ目を有するパイプ素材の
周壁を継ぎ目と共に流体圧で拡管させるバルジ加工装置
(ハイドロフォーム装置に相当)を用いる技術が開示さ
れている。この技術によれば、2個のパイプ素材の端面
同士を直列に接合して継ぎ目を形成した状態で、加圧プ
レスでパイプ素材の軸長方向に沿って互いに対向する方
向に加圧しつつ、高圧流体供給管からパイプ素材の中空
室に流体圧を加えてパイプ素材の周壁を拡管することに
している。拡管時において、肉厚が相対的に薄いパイプ
素材は、肉厚が相対的に厚いパイプ素材よりも伸びやす
いため、周壁が破断するおそれがある。そこで上記した
公報技術によれば、肉厚が相対的に薄いパイプ素材の周
壁の変形を拘束する破断防止ブロックと、肉厚が相対的
に厚いパイプ素材の周壁の変形を拘束する支持ブロック
とを設け、拡管時に各プロックを個別に制御することに
より、肉厚が相対的に厚いパイプ素材の周壁と肉厚が相
対的に薄いパイプ素材の周壁とをほぼ同時に拡管するこ
ととしている。
れば、肉厚が相対的に薄いパイプ素材の周壁の破断を抑
え得るものの、パイプ素材の拡管度が大きいときには、
パイプ素材の継ぎ目が損傷するおそれがある。このた
め、パイプ素材の拡管度の増加には限界があった。
のであり、拡管度が大きい場合であっても継ぎ目の損傷
を抑えることができ、拡管部のうち継ぎ目以外の部位の
拡管度を高めることができるハイドロフォーム法及びハ
イドロフォーム筒状部材を提供することを課題とする。
ォーム法は、少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士を
直列に接合して継ぎ目を形成することにより、中空室を
もつ素管を形成する接合工程と、成形型のキャビティ内
に前記素管を配置する配置工程と、前記素管の前記中空
室の内圧を増加させることにより、前記素管のうち少な
くとも前記継ぎ目を有する部分の周壁を拡管させ前記成
形型のキャビティ型面に当接させて拡管部を形成する拡
管工程とを実施するハイドロフォーム法において、前記
拡管工程は、前記拡管部のうち前記継ぎ目の外周長を、
前記拡管部のうち前記継ぎ目以外の他の部分の外周長よ
りも短く設定する操作を含むことを特徴とするものであ
る。
ば、拡管工程は、拡管部のうち継ぎ目の外周長を、拡管
部のうち継ぎ目以外の他の部分の外周長よりも短く設定
する。このため拡管工程において拡管度が大きいときで
あっても、継ぎ目に作用する負荷が軽減される。
は、少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士を直列に接
合して継ぎ目を形成した中空室を有しハイドロフォーム
法で成形されたハイドロフォーム筒状部材において、前
記継ぎ目の外周長は、前記継ぎ目以外の他の拡管部の外
周長よりも短く設定されていることを特徴とするもので
ある。
よれば、拡管部のうち継ぎ目の外周長は、拡管部のうち
継ぎ目以外の他の部分の外周長よりも短く設定されてい
る。このため拡管工程において拡管度が大きいときであ
っても、継ぎ目に作用する負荷が軽減される。
圧を増加させることにより、素管のうち少なくとも継ぎ
目を有する部分の周壁を拡管させ、拡管した周壁を成形
型のキャビティ型面に当接させて拡管部を形成する。内
圧の増加としては、素管の中空室に流体を送給すること
により行うことができる。流体としては水や油などの液
体などを採用できる。素管の材質としては、鉄系、アル
ミニウム系、マグネシウム系、チタン系、銅系等の各種
金属を採用できるが、これらに限定されるものではな
い。鉄系としては、ステンレス鋼等の合金鋼系でも、炭
素鋼系、純鉄系でも良く、亜共析鋼系、共析鋼系、過共
析鋼系で良い、また組織的にはフェライト−パーライト
系、フェライト系、オーステナイト系、ベイナイト系、
ソルバイト系でも良い。
方に向けて突出する突出部を有し、拡管工程で行う操作
としては、成形型のキャビティ型面の突出部に素管の継
ぎ目を当接させることにより、継ぎ目の拡管量を抑える
形態を採用できる。
端面同士を直列に接合して継ぎ目を形成することにより
形成されている。素管は円筒形状でも良いし、角筒形状
でも良い。従って、筒状部材としては、第1筒状部材
と、第1筒状部材に直列に接合された第2筒状部材とを
有する形態を採用できる。また、筒状部材としては、第
1筒状部材と、第1筒状部材に直列に接合された第2筒
状部材と、第2筒状部材に直列に接合された第3筒状部
材とを有する形態を採用できる。継ぎ目の接合は溶接で
行い得る。溶接としては公知の溶接を採用できるが、高
エネルギビームを素管の継ぎ目に照射して溶接する手
段、摩擦熱で溶接する摩擦溶接手段を採用できる。高エ
ネルギビームとしてはレーザビーム、電子ビームが代表
的なものである。
に異なる特性を有することが好ましい。特性としては、
強度、硬さ、塑性変形能、肉厚、組成のうちの少なくと
も一つとすることができる。この場合、素管の軸長方向
の中央領域に位置する筒状部材の強度を、素管の軸長方
向の端領域に位置する筒状部材の強度よりも高くでき
る。また素管の軸長方向の中央領域に位置する筒状部材
の硬度を、素管の軸長方向の端領域に位置する筒状部材
の硬度よりも高くできる。更に素管の軸長方向の中央領
域に位置する筒状部材の塑性変形能を、素管の軸長方向
の端領域に位置する筒状部材の塑性変形能よりも大きく
できる。また素管の軸長方向の中央領域に位置する筒状
部材の肉厚を、素管の軸長方向の端領域に位置する筒状
部材の肉厚よりも大きくできる。
部材と、第1筒状部材に直列に接合された第2筒状部材
と、第2筒状部材に直列に接合された第3筒状部材とを
有する形態を採用できる。この場合、第1筒状部材、第
2筒状部材、第3筒状部材のうち一者または二者の強度
を残りの筒状部材の強度よりも高くできる。また第1筒
状部材、第2筒状部材、第3筒状部材のうち一者または
二者の硬度を残りの筒状部材の硬度よりも高くできる。
更に第1筒状部材、第2筒状部材、第3筒状部材のうち
一者または二者の塑性変形能を残りの筒状部材の塑性変
形能よりも大きくできる。また第1筒状部材、第2筒状
部材、第3筒状部材のうち一者または二者の肉厚を残り
の筒状部材の肉厚よりも大きくできる。
部材及び第3筒状部材の一方または双方の強度よりも高
くできる。また第2筒状部材の硬度を第1筒状部材及び
第3筒状部材の一方または双方の硬度よりも高くでき
る。更に第2筒状部材の塑性変形能を第1筒状部材及び
第3筒状部材の一方または双方の塑性変形能よりも大き
くできる。第2筒状部材の肉厚を第1筒状部材及び第3
筒状部材の一方または双方の肉厚よりも大きくできる。
第2筒状部材の炭素含有量を第1筒状部材及び第3筒状
部材の一方または双方の炭素含有量よりも高くできる。
部材に直列に接合された第2筒状部材と、第2筒状部材
に直列に接合された第3筒状部材とを有する形態が採用
されている場合には、次のようにできる。例えば、第1
筒状部材、第3筒状部材の引張強度を相対的に低く、第
2筒状部材の引張強度を相対的に高くできる。従って、
第1筒状部材、第3筒状部材は例えば300〜400M
Paの引張強度を有する鋼材で形成されている形態を採
用できる。第2筒状部材は例えば420〜800MPa
の引張強度を有する鋼材で形成されている形態を採用で
きる。第1筒状部材、第3筒状部材の炭素含有量を相対
的に低く、第2筒状部材の炭素含有量を相対的に高くで
きる。従って、第1筒状部材、第3筒状部材として、炭
素含有量が例えば0.08〜0.14wt%程度の鋼材
で形成されている形態を採用できる。第2筒状部材とし
て、炭素含有量が例えば0.17〜0.4wt%程度の
鋼材で形成されている形態を採用できる。
は、拡管部のうち継ぎ目の断面積(継ぎ目の内壁面で区
画される中空部の断面積も含む)が、拡管部のうち継ぎ
目以外の他の部分の断面積(当該他の部分の内壁面で区
画される中空部の断面積も含む)よりも小さくなるよう
に行なわれる形態を採用できる。この場合、拡管部のう
ち継ぎ目の外周に溝を形成することにより行なわれる形
態を採用できる。また、拡管部のうち継ぎ目に角部領域
が存在する場合には、角部領域に面取り状部を形成する
ことにより行なわれる形態を採用できる。更に、拡管部
のうち継ぎ目の角部領域の輪郭を規定する円弧の曲率半
径が、拡管部のうち継ぎ目以外の他の部分の角部領域の
輪郭を規定する円弧の曲率半径よりも大きくなる形態を
採用することもできる。
部材を成形するにあたり、継ぎ目も拡管させる形態でも
良いし、継ぎ目を拡管しないか実質的に拡管しない形態
でも良い。
れており、少なくとも一個の継ぎ目の外周長は、他の継
ぎ目の外周長と異なる値とされている形態を採用でき
る。この場合、後述するように継ぎ目が衝撃吸収用のク
ラッシュビードとして機能するとき、衝撃吸収の優先順
位をつけることができる。
ロフォーム筒状部材としては、円筒形状でも良いし、角
筒形状でも良い。ハイドロフォーム筒状部材を構造物に
適用することができる。殊に車両のボディを補強する補
強部材に適用できる。補強部材としては、車両前部の側
部を補強するフロントサイドメンバー、車両の前席と後
席との間のセンターピラー、センターピラーを補強する
センターピラーリンフォース、ルーフサイドメンバー等
が例示される。
ついて図1〜図11を参照して説明する。図1はハイド
ロフォーム法で成形する前の素管1を示す。図2はハイ
ドロフォーム法で成形する前の素管1の要部断面を示
す。図3はハイドロフォーム法で拡管して形成したハイ
ドロフォーム筒状部材4を示す。図3に示すようにハイ
ドロフォーム筒状部材4の拡管部40は角筒形状とされ
ている。
ように、鉄系の第1筒状部材11、鉄系の第2筒状部材
12、鉄系の第3筒状部材13を直列に溶接で接合し、
中空室1xをもつ素管1を形成する。素管1は長筒形状
をなし、外径が軸長方向にわたり同一である。第2筒状
部材12は第1筒状部材11と第3筒状部材13との間
に配置されている。図2に示すように、第1筒状部材1
1の他端部の軸端面11cと第2筒状部材12の一端部
の軸端面12cとは溶接により突き合わせ状態で接合さ
れ、第1継ぎ目21を形成している。第2筒状部材12
の他端部の軸端面12dと第3筒状部材13の一端部の
軸端面13cとは溶接により突き合わせ状態で接合さ
れ、第2継ぎ目22を形成している。21x,22xは
溶接部を示す。なお、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目2
2は軸直角方向に沿っており、素管1の軸長方向におい
て所定間隔を隔てて直列に配置されている。
エネルギビームであるレーザビームを第1継ぎ目21及
び第2継ぎ目22の周方向に沿って照射し、第1継ぎ目
21及び第2継ぎ目22を部分的に溶融させた後に凝固
させるレーザビーム溶接(高エネルギビーム溶接)とさ
れている。なおレーザビーム溶接によれば、第1継ぎ目
21,第2継ぎ目22に焼き入れ領域が局部的に形成さ
れることもある。
13の特性は、互いに異なる形態とされている。即ち、
第2筒状部材12を構成する鋼材の強度は、第1筒状部
材11及び第3筒状部材13を構成する鋼材の強度より
も高くされている。よって素管1の軸長方向の中間領域
は高強度とされている。具体的には、第1筒状部材1
1、第3筒状部材13は、相対的に低い引張強度(例え
ば300〜500MPa)を有する鋼材で形成されてい
る。軸長方向の中央領域に配置されている第2筒状部材
12は、相対的に高い引張強度(例えば520〜800
MPa)を有する鋼材で形成されている。第1筒状部材
11、第3筒状部材13は、フェライト−パーライト系
またはフェライト系であり、相対的に低い炭素含有量
(例えば0.08〜0.14wt%程度)の鋼材で形成
されている。軸長方向の中央領域に配置されている第2
筒状部材12は、フェライト−パーライト系であり、相
対的に高い炭素含有量(例えば0.17〜0.4wt%
程度)の鋼材で形成されている。
厚t2は、第1筒状部材11の肉厚t1、第3筒状部材
13を構成する鋼材の肉厚t3よりも大きくされてい
る。但しハイドロフォーム法で成形する前の素管1にお
いて、第2筒状部材12の外周面12o、第1筒状部材
11の外周面11o、第3筒状部材13の外周面13o
は、段差なく面一状態とされている。従って図2に示す
ように、第2筒状部材12の内周面12iは、第1筒状
部材11の内周面11i、第3筒状部材13の内周面1
3iよりも径内方向に突出している。
型面30には、成形型3のキャビティ3c内方に向けて
突出する第1突出部31が形成されている。第1突出部
31は素管1の外周を1周するものであり、凸面31a
を有しており、素管1の径外方向への拡管量を抑えるこ
とにより、後述する溝51(図3参照)を形成するため
のものである。更に図5に示すように、成形型3のキャ
ビティ型面30には、成形型3の成形キャビティ3c内
方に向けて突出する第2突出部32が形成されている。
第2突出部32は素管1の外周に対面するものであり、
素管1の拡管部40の角部領域40xの径外方向への拡
管量を抑えることにより、後述する面取り状部52(図
3参照)を形成するためのものである。
3aと第2分離型3bとで構成されており、成形キャビ
ティ3cは断面ほぼ四角形状とされている。従って成形
型3のキャビティ型面30は、横方向に延設されたキャ
ビティ型面30hと、縦方向に延設されたキャビティ型
面30vとをもつ。配置工程では、金属製の成形型3の
成形キャビティ3c内に素管1を配置する。配置工程で
は、図示はしないものの素管1の軸端部に、水送給能力
を有する水送給具をセットする。
を送給して素管1の中空室1xの内圧を増加させる拡管
工程を行う。この結果、図6〜図8に示すように、素管
1のうち周壁を径方向に膨張させて次第に拡管させる。
そして拡管した周壁を成形型3のキャビティ型面30に
当接させる。成形型3の成形キャビティ3cは断面がほ
ぼ四角形状であるため、拡管部40は成形キャビティ3
cと型対象となり、拡管部40の断面形状もほぼ四角形
状となり、ハイドロフォーム筒状部材4が成形される。
一般的には、成形の際には、図7に示すように素管1の
外周面と成形型3のキャビティ型面30の中央域30m
とが優先的に接触する。素管1の外周面と成形型3のキ
ャビティ型面30の角部30nとの接触は、ハイドロフ
ォーム法による成形終期になる。ハイドロフォーム法に
よる成形終期となる角部30nによる成形では、成形負
荷が大きく、拡管度が高いときには素管1の角部領域4
0xとなる部分が損傷するおそれがある。このようにハ
イドロフォーム法による成形終期となる角部領域40x
に、後述するごとく、面取り状部52を形成して角部領
域40xの拡管量を他の部位よりも抑えることは有効で
ある。
形したハイドロフォーム筒状部材4の拡管部40は角筒
形状とされており、横方向に沿った面40hと、縦方向
に沿った面40vと、角部領域40xとを有する。第1
継ぎ目21及び第2継ぎ目22は拡管部40に位置して
いるため、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22も拡管し
ている。拡管部40の第1継ぎ目21の外周には、溝5
1が形成されているため、第1継ぎ目21の拡管量は他
の部位よりも抑えられている。なお溝51は拡管部40
の周方向に沿って連続している。
で成形したハイドロフォーム筒状部材4の拡管部40の
第2継ぎ目22の4個の角部領域40xには、面取り状
部52がそれぞれ形成されている。面取り状部52は互
いに対向する斜面52aをもつ。拡管部40の第2継ぎ
目22の外周には面取り状部52が形成されているた
め、面取り状部52の拡管量は他の部位よりも抑えられ
ている。
あたり、最終的には、ハイドロフォーム筒状部材4の軸
長方向の双方の軸端部4pを除去するため、切断面10
0に沿って切断する。なおハイドロフォーム筒状部材4
の軸端部4pは拡管されていない。
管部40のうち第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22以外
の部分の断面を示す。拡管部40のうち第1継ぎ目21
及び第2継ぎ目22以外の部分の断面方向に沿った外周
長は、L3として示されている。拡管部40のうち第1
継ぎ目21及び第2継ぎ目22以外の他の部分の断面積
(A3×B3)は、拡管部40の内壁面で形成された中
空部の面積も含み、S3として示されている。
(B)を参照して説明する。図10(A)は、成形型3
の第1突出部31により拡管部40の拡管量を抑え、第
1突出部31により拡管部40の第1継ぎ目21の外周
に溝51を成形している状態を示す。図10(B)は溝
51をもつハイドロフォーム筒状部材4の拡管部40の
断面を示す。図10(A)(B)に示すように、前記し
たごとくハイドロフォーム筒状部材4の拡管部40の第
1継ぎ目21の外周には溝51が形成されており、溝5
1は成形型3の第1突出部31で成形される。拡管部4
0のうち溝51が形成されている第1継ぎ目21の断面
方向に沿った外周長は、L1として示されている。本実
施例によれば、外周長L1は、前記した外周長L3より
も短く設定されている(L1<L3)。従って溝51は
外周長短縮部として機能できる。ハイドロフォーム筒状
部材4の拡管部40のうち第1継ぎ目21の断面積(A
1×B1)は、S1として示されている。断面積S1は
前記した断面積S3よりも小さく設定されている(S1
<S3)。なお第1継ぎ目21の断面積(A1×B1)
は、図10(B)から明らかなように、ハイドロフォー
ム筒状部材4の拡管部40において第1継ぎ目21の内
壁面で区画される中空部の面積も含む。
(B)を参照して説明する。図11(A)は、ハイドロ
フォーム筒状部材4の拡管部40の拡管量を成形型3の
第2突出部32により抑え、拡管部40の角部領域40
xに面取り状部52を成形している状態を示す。図11
(B)は角部領域40xに面取り状部52をもつハイド
ロフォーム筒状部材4の拡管部40の断面を示す。図1
1(A)(B)に示すように、ハイドロフォーム筒状部
材4の拡管部40の第2継ぎ目22の角部領域40xに
は面取り状部52が形成されており、面取り状部52は
成形型3の第2突出部32で成形される。面取り状部5
2の斜面52aは、ほぼ角筒形状の拡管部40の面40
h及び面40vに対して傾斜している。
52が形成されていないときには、図11(C)に示す
ように、第2継ぎ目22部分の外周長L2は辺長m1と
辺長m2とを含む。しかしハイドロフォーム筒状部材4
の拡管部40の角部領域40xに面取り状部52が形成
されているときには、第2継ぎ目22の外周長L2は、
辺長m1と辺長m2とを含むのではなく、辺長m3を含
む。辺長m3は辺長m1+辺長m2よりも短い。拡管部
40の角部領域40xのアール円弧を無視すれば、m3
2=m12+m22となるからである。
4の拡管部40のうち第2継ぎ目22及び第1継ぎ目2
1以外の部分の断面方向に沿った外周長は、L3として
示されている。図11(B)に示すように、ハイドロフ
ォーム筒状部材4の拡管部40のうち第2継ぎ目22の
断面方向に沿った外周長は、L2として示されている。
本実施例によれば、ハイドロフォーム筒状部材4には面
取り状部52が形成されているため、外周長L3よりも
外周長L2は短く設定されている(L2<L3)。従っ
て面取り状部52は外周長短縮部として機能できる。
イドロフォーム筒状部材4の第1継ぎ目21の外周長L
1は、ハイドロフォーム筒状部材4の拡管部40のうち
第1継ぎ目21以外の他の部分の外周長L3よりも短く
設定されている。またハイドロフォーム筒状部材4の第
2継ぎ目22の外周長L2は、ハイドロフォーム筒状部
材4の拡管部40のうち第2継ぎ目22以外の他の部分
の外周長L3よりも短く設定されている。このため拡管
工程においてハイドロフォーム筒状部材4の拡管度が大
きいときであっても、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目2
2の拡管量を抑えることができ、第1継ぎ目21及び第
2継ぎ目22に作用する負荷が軽減される。故にハイド
ロフォーム筒状部材4の拡管部40のうち第1継ぎ目2
1及び第2継ぎ目22以外の部位の拡管度を高めること
ができる。このように本実施例によれば、ハイドロフォ
ーム筒状部材4の拡管部40の拡管度が大きいときであ
っても、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22の損傷を回
避できる。
長L1は、第2継ぎ目22の外周長L2と異なる値とさ
れている。このため後述するように第1継ぎ目21の溝
51、第2継ぎ目22の面取り状部52が衝撃吸収用の
クラッシュビードとして機能するとき、衝撃吸収の優先
順位をつけることができる。
部材12を構成する鋼材の肉厚t2は、第1筒状部材1
1の肉厚t1、第3筒状部材13を構成する鋼材の肉厚
t3よりも大きくされている。従って素管1を拡管成形
したハイドロフォーム筒状部材4においても、軸長方向
の中間領域に配置されている第2筒状部材12の肉厚
は、軸長方向の端領域に配置されている第1筒状部材1
1の肉厚、第3筒状部材13の肉厚よりも大きくされて
いる。このためハイドロフォーム筒状部材4の強度必要
部位の高強度化を図りつつ、軽量化も図り得る。
必要があれば、素管1の第1継ぎ目21,第2継ぎ目2
2を加熱して軟化させることもできる。
について図12を参照して説明する。第2実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。本実施例に係るハイドロフォーム筒状部材4
Bの第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22の双方には、溝
51が形成されている。溝51は拡管部40の周方向に
連続している。
0のうち第1継ぎ目21の断面方向に沿った外周長は、
L1として示されている。ハイドロフォーム筒状部材4
Bの拡管部40のうち第2継ぎ目22の断面方向に沿っ
た外周長は、L2として示されている(L1≒L2,L
1=L2)。ハイドロフォーム筒状部材4Bの拡管部4
0のうち第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22以外の断面
方向に沿った外周長は、L3として示されている。本実
施例によれば、外周長L1及び外周長L2は外周長L3
よりも短く設定されている(L3>L1、L2)。
ム筒状部材4Bの拡管部40の拡管度が大きいときであ
っても、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22の拡管量を
抑えることができ、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22
に作用する負荷が軽減される。故にハイドロフォーム筒
状部材4Bの拡管部40の拡管度を高めることができ
る。このように本実施例によれば、ハイドロフォーム筒
状部材4Bの拡管部40の拡管度が大きいときであって
も、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22の損傷を回避で
きる。
について図13を参照して説明する。第3実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。ハイドロフォーム筒状部材4Cによれば、第
1継ぎ目21及び第2継ぎ目22の双方の角部領域40
xには、面取り状部52がそれぞれ形成されている。第
1継ぎ目21の断面方向に沿った外周長は、L1として
示されている。第2継ぎ目22の断面方向に沿った外周
長は、L2として示されている(L1≒L2,L1=L
2)。ハイドロフォーム筒状部材4Cの拡管部40のう
ち第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22以外の断面方向に
沿った外周長は、L3として示されている。本実施例に
よれば、外周長L1及び外周長L2は外周長L3よりも
短く設定されている(L3>L1、L2)。
ム筒状部材4Cの拡管度が大きいときであっても、第1
継ぎ目21及び第2継ぎ目22の拡管量を抑えることが
でき、第1継ぎ目21及び第2継ぎ目22に作用する負
荷が軽減される。故にハイドロフォーム筒状部材4Cの
拡管部40の拡管度を高めることができる。このように
本実施例によれば、ハイドロフォーム筒状部材4Cの拡
管部40の拡管度が大きいときであっても、第1継ぎ目
21及び第2継ぎ目22の損傷を回避できる。
について図14を参照して説明する。第4実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。本実施例に係る操作は、ハイドロフォーム筒
状部材4Dの拡管部40のうち第1継ぎ目21の角部領
域40xの輪郭を規定する円弧の曲率半径R1を、拡管
部40のうち第1継ぎ目21以外の他の部分の角部領域
40xの輪郭を規定する円弧の曲率半径R2よりも大き
くすることにより行なわれている。第2継ぎ目22につ
いても同様な構造にできる。
について図15を参照して説明する。第5実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。ハイドロフォーム法で成形された素管1E
は、第1筒状部材11Eと第2筒状部材12Eと第3筒
状部材13Eとを直列に溶接して構成されている。第2
筒状部材12Eを構成する鋼材の肉厚t2は、第1筒状
部材11Eの肉厚t1、第3筒状部材13Eを構成する
鋼材の肉厚t3と同一とされている。素管1Eにおい
て、第2筒状部材12Eの外周面12o、第1筒状部材
11Eの外周面11o、第3筒状部材13Eの外周面1
3oは、段差なく面一状態とされている。また第2筒状
部材12Eの内周面12i、第1筒状部材11Eの内周
面11i、第3筒状部材13Eの内周面13iは、段差
なく面一状態とされている。
する鋼材の炭素含有量及び強度は、第1筒状部材11E
及び第3筒状部材13Eを構成する鋼材の炭素含有量及
び強度よりも高く設定されている。本実施例によれば、
この素管1Eをハイドロフォーム法で拡管させる。
について図16を参照して説明する。第6実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。鉄系の第1筒状部材11、鉄系の第2筒状部
材12を直列に溶接で接合し、中空室1xをもつ素管1
Fを形成する。この素管1Fをハイドロフォーム法で拡
管させる。第1継ぎ目21は摩擦溶接とされている。
について図17を参照して説明する。第7実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。鉄系の第1筒状部材11、鉄系の第2筒状部
材12、鉄系の第3筒状部材13、鉄系の第4筒状部材
14を直列に溶接で接合し、中空室1xをもつ素管1G
を形成する。この素管1Gをハイドロフォーム法で拡管
させる。第1継ぎ目21、第2継ぎ目22、第3継ぎ目
23は電子ビーム溶接で接合されており、溶接部21
x,22x,23xを形成している。
について図18を参照して説明する。第8実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。角筒形状をなす第1筒状部材11H、角筒形
状をなす第2筒状部材12H、角筒形状をなす第3筒状
部材13Hを直列に溶接で接合し、中空室1xをもつ素
管1Hを形成する。この素管1Hをハイドロフォーム法
で拡管させる。第1継ぎ目21、第2継ぎ目22はレー
ザビーム溶接で接合されている。
について図19を参照して説明する。第9実施例は第1
実施例と基本的には同様の条件で行われ、基本的には同
様の作用効果を奏する。以下相違する部分を中心として
説明する。ハイドロフォーム筒状部材4Kは、円筒形状
をなす第1筒状部材11Kと、第1筒状部材11Kに直
列に接合された円筒形状をなす第2筒状部材12Kと、
第2筒状部材12Kに直列に接合された円筒形状をなす
第3筒状部材13Kとを有する。第1筒状部材11Kと
第2筒状部材12Kとの第1継ぎ目21には、溝51K
が形成されている。第2筒状部材12Kと第3筒状部材
13Kとの第2継ぎ目22には、溝51Mが形成されて
いる。溝51K、溝51Mは周方向に連続している。第
1継ぎ目21の外周長L1は、拡管部40のうち継ぎ目
以外の他の部分の外周長L3よりも短く設定されてい
る。ハイドロフォーム筒状部材4Kの第2継ぎ目22の
外周長L2は、ハイドロフォーム筒状部材4Kの拡管部
40のうち継ぎ目以外の他の部分の外周長L3よりも短
く設定されている。
ーム筒状部材を車両のフロントサイドメンバー7に適用
した場合を示す。フロントサイドメンバー7は、車両2
00の前部210の補強部材として機能する。車両衝突
などでは、フロントサイドメンバー7の軸長方向に沿っ
た外力がフロントサイドメンバー7に作用する。拡管部
40のうち継ぎ目の外周長は、拡管部40のうち第1継
ぎ目21及び第2継ぎ目22以外の他の部分の外周長よ
りも短く設定されている。このため、第1継ぎ目21及
び第2継ぎ目22は他の部分よりも優先して変形し衝撃
吸収作用を奏するクラッシュビードとしての機能も期待
できる。これによればエンジン等の重要部品の損傷回避
に有利である。
イドロフォーム筒状部材4で形成されている場合には、
ハイドロフォーム筒状部材4のうち、溝51が形成され
ている第1継ぎ目21と、面取り状部52が形成されて
いる第2継ぎ目22とで強度上の差異をつけることがで
きる。故に、車両衝突の際にフロントサイドメンバー7
が破損して衝撃吸収する際に、破損の優先順位をつける
ことができる。
1は拡管部40の周方向に沿って連続しているが、これ
に限らず、溝51は拡管部40の周方向に沿って不連続
であっても良い。上記した実施例によれば、ハイドロフ
ォーム筒状部材4の拡管部40の第2継ぎ目22の4個
の角部領域40xには、面取り状部52がそれぞれ形成
されているが、4個の角部領域40xのうち3個に面取
り状部52を形成しても良い。あるいは、4個の角部領
域40xのうち2個または1個のみに面取り状部52を
形成しても良い。その他、本発明は上記した実施例のみ
に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で
適宜変更して実施できるものである。
きる。 (付記項1)少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士を
直列に接合して継ぎ目を形成することにより、中空室を
もつ素管を形成する接合工程と、成形型のキャビティ内
に前記素管を配置する配置工程と、前記素管の前記中空
室の内圧を増加させることにより、前記素管のうち少な
くとも前記継ぎ目を有する部分の周壁を拡管させて前記
成形型のキャビティ型面に当接させて拡管部を形成する
拡管工程とを実施するフロントサイドメンバーの製造方
法において、前記拡管工程は、前記拡管部のうち前記継
ぎ目の外周長を、前記拡管部のうち前記継ぎ目以外の他
の部分の外周長よりも短く設定する操作を含むことを特
徴とするフロントサイドメンバーの製造方法。この場
合、継ぎ目に作用する負荷が軽減されるため、継ぎ目の
損傷を回避しつつ、拡管部のうち継ぎ目以外の部位の拡
管度を高めることができる。 (付記項2)少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士を
直列に接合して継ぎ目を形成した中空室を有しハイドロ
フォーム法で成形されたフロントサイドメンバーにおい
て、前記継ぎ目の外周長は、前記継ぎ目以外の他の拡管
部の外周長よりも短く設定されていることを特徴とする
フロントサイドメンバー。この場合、継ぎ目に作用する
負荷が軽減されるため、継ぎ目の損傷を回避しつつ、拡
管部のうち継ぎ目以外の部位の拡管度を高めることがで
きる。 (付記項3)請求項10において、継ぎ目は軸長方向に
おいて複数個設けられており、各継ぎ目の外周長は、他
の継ぎ目の外周長と異なる値とされていることを特徴と
するハイドロフォーム筒状部材。継ぎ目がクラッシュビ
ードとして機能するとき、衝撃吸収の優先順位をつける
ことができる。 (付記項4)請求項10において、継ぎ目の外周には外
周長短縮部が設けられていることを特徴とするハイドロ
フォーム筒状部材。
ば、拡管工程では、拡管部のうち継ぎ目の外周長を、拡
管部のうち継ぎ目以外の他の部分の外周長よりも短く設
定する。このため拡管工程において拡管度が大きいとき
であっても、継ぎ目に作用する負荷が軽減される。故に
継ぎ目の損傷を回避しつつ、拡管部のうち継ぎ目以外の
部位の拡管度を高めることができる。
よれば、拡管部のうち継ぎ目の外周長は、拡管部のうち
継ぎ目以外の他の部分の外周長よりも短く設定されてい
る。このため拡管工程において拡管度が大きいときであ
っても、継ぎ目に作用する負荷が軽減される。故に、継
ぎ目の損傷を回避しつつ、拡管部のうち継ぎ目以外の部
位の拡管度を高めることができる。
フロントサイドメンバーに代表される補強部材等の構造
物に適用される場合には、ハイドロフォーム筒状部材の
軸長方向に沿った外力が作用したとき、継ぎ目の外周長
は、拡管部のうち継ぎ目以外の他の部分の外周長よりも
短く設定されているため、継ぎ目は、他の部分よりも優
先して変形して衝撃吸収し、重要部品や人体を保護する
クラッシュビードとして機能することも期待できる。
する前の素管の斜視図である。
する前の素管の部分断面図である。
したハイドロフォーム筒状部材の斜視図である。
る成形型の第1突出部の斜視図である。
る成形型の第2突出部の斜視図である。
素管を配置した状態を示す断面図である。
配置した素管を膨張させている状態を示す断面図であ
る。
配置した素管を更に膨張させている状態を示す断面図で
ある。
の拡管部の断面図である。
出部でハイドロフォーム筒状部材の溝を成形している状
態を示す断面図であり、(B)は第1実施例に係り、溝
を有するハイドロフォーム筒状部材の拡管部の断面図で
ある。
出部でハイドロフォーム筒状部材の面取り状部を成形し
ている状態を示す断面図であり、(B)は第1実施例に
係り、面取り状部を有するハイドロフォーム筒状部材の
拡管部の断面図であり、(C)は面取り状部の拡大図で
ある。
形したハイドロフォーム筒状部材の斜視図である。
形したハイドロフォーム筒状部材の斜視図である。
きく設定しているハイドロフォーム筒状部材の拡管部の
断面図である。
形する前の素管の部分断面図である。
形する前の素管の斜視図である。
形する前の素管の斜視図である。
形する前の素管の斜視図である。
形したハイドロフォーム筒状部材の斜視図である。
フロントサイドメンバーに適用した概略構成図である。
部材、13は第3筒状部材、21は第1継ぎ目、22は
第2継ぎ目、3は成形型、4はハイドロフォーム筒状部
材、40は拡管部、51は溝、52は面取り状部、7は
フロントサイドメンバー(ハイドロフォーム筒状部材)
を示す。
Claims (17)
- 【請求項1】少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士を
直列に接合して継ぎ目を形成することにより、中空室を
もつ素管を形成する接合工程と、 成形型のキャビティ内に前記素管を配置する配置工程
と、 前記素管の前記中空室の内圧を増加させることにより、
前記素管のうち少なくとも前記継ぎ目を有する部分の周
壁を拡管させ前記成形型のキャビティ型面に当接させて
拡管部を形成する拡管工程とを実施するハイドロフォー
ム法において、 前記拡管工程は、前記拡管部のうち前記継ぎ目の外周長
を、前記拡管部のうち前記継ぎ目以外の他の部分の外周
長よりも短く設定する操作を含むことを特徴とするハイ
ドロフォーム法。 - 【請求項2】請求項1において、前記成形型のキャビテ
ィ型面はキャビティ内方に向けて突出する突出部を有
し、前記操作は、前記成形型の前記キャビティ型面の突
出部に前記素管の継ぎ目を当接させることにより行うこ
とを特徴とするハイドロフォーム法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記筒
状部材は、第1筒状部材と、前記第1筒状部材に直列に
接合された第2筒状部材と、前記第2筒状部材に直列に
接合された第3筒状部材とを有することを特徴とするハ
イドロフォーム法。 - 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか一項におい
て、隣設する前記筒状部材は互いに異なる特性を有する
ことを特徴とするハイドロフォーム法。 - 【請求項5】請求項4において、前記特性は、強度、硬
さ、塑性変形能、肉厚、組成のうちの少なくとも一つで
あることを特徴とするハイドロフォーム法。 - 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれか一項におい
て、前記操作は、前記拡管部のうち継ぎ目部分の断面積
が、前記拡管部のうち継ぎ目以外の他の部分の断面積よ
りも小さくなるように行なわれることを特徴とするハイ
ドロフォーム法。 - 【請求項7】請求項1〜請求項6のいずれか一項におい
て、前記操作は、前記拡管部のうち継ぎ目の角部領域に
面取り状部を形成することにより行なわれることを特徴
とするハイドロフォーム法。 - 【請求項8】請求項1〜請求項6のいずれか一項におい
て、前記操作は、前記拡管部のうち前記継ぎ目の角部領
域の輪郭を規定する円弧の曲率半径が、前記拡管部のう
ち前記継ぎ目以外の他の部分の角部領域の輪郭を規定す
る円弧の曲率半径よりも大きくなるように行なわれるこ
とを特徴とするハイドロフォーム法。 - 【請求項9】請求項1〜請求項8のいずれか一項におい
て、前記継ぎ目は軸長方向において複数個設けられてお
り、少なくとも一個の継ぎ目の外周長は、他の継ぎ目の
外周長と異なる値とされていることを特徴とするハイド
ロフォーム法。 - 【請求項10】少なくとも2つの筒状部材の軸端面同士
を直列に接合して継ぎ目を形成した中空室を有しハイド
ロフォーム法で成形されたハイドロフォーム筒状部材に
おいて、 前記継ぎ目の外周長は、前記継ぎ目以外の他の拡管部の
外周長よりも短く設定されていることを特徴とするハイ
ドロフォーム筒状部材。 - 【請求項11】請求項10において、前記筒状部材は、
第1筒状部材と、前記第1筒状部材に直列に接合された
第2筒状部材と、前記第2筒状部材に直列に接合された
第3筒状部材とを有することを特徴とするハイドロフォ
ーム筒状部材。 - 【請求項12】請求項10または請求項11において、
隣設する前記筒状部材の特性は互いに異なることを特徴
とするハイドロフォーム筒状部材。 - 【請求項13】請求項12において、前記特性は、強
度、硬さ、塑性変形能、肉厚、組成のうちの少なくとも
一つであることを特徴とするハイドロフォーム筒状部
材。 - 【請求項14】請求項10〜請求項13のいずれか一項
において、前記継ぎ目の断面積は、前記継ぎ目以外の他
の部分の断面積よりも小さく設定されていることを特徴
とするハイドロフォーム筒状部材。 - 【請求項15】請求項10〜請求項14のいずれか一項
において、前記継ぎ目の角部領域は面取り状部を有する
ことを特徴とするハイドロフォーム筒状部材。 - 【請求項16】請求項10〜請求項15のいずれか一項
において、前記継ぎ目の角部領域の輪郭を規定する円弧
の曲率半径は、前記拡管部のうち前記継ぎ目以外の他の
部分の角部領域の輪郭を規定する円弧の曲率半径よりも
大きく設定されていることを特徴とするハイドロフォー
ム筒状部材。 - 【請求項17】請求項10〜請求項16のいずれか一項
において、前記継ぎ目は軸長方向において複数個設けら
れており、少なくとも一個の継ぎ目の外周長は、他の継
ぎ目の外周長と異なる値とされていることを特徴とする
ハイドロフォーム筒状部材。
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