JP2003225688A - 水浄化材及び水浄化方法 - Google Patents

水浄化材及び水浄化方法

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JP2003225688A
JP2003225688A JP2002027956A JP2002027956A JP2003225688A JP 2003225688 A JP2003225688 A JP 2003225688A JP 2002027956 A JP2002027956 A JP 2002027956A JP 2002027956 A JP2002027956 A JP 2002027956A JP 2003225688 A JP2003225688 A JP 2003225688A
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Japan
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water purification
fibers
purification material
material according
fiber
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JP2002027956A
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Shojiro Fujiki
章二郎 藤木
Mikio Baba
美貴男 馬場
Tomohisa Tagawa
知久 田川
Satoshi Okamura
聰 岡村
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要に応じて、濾過の為に使用したり或るい
は生物処理の為に使用したりすることができて汎用化
(応用の多様化)を図ることができる水浄化材等を提供
すること。 【解決手段】 球形状に設けられた水浄化材1は、無機
炭素材である顆粒状活性炭2aを芯材2とし、この芯材
2を包み込むように濾過繊維層3を形成している。な
お、濾過繊維層3は、一方の合成繊維を他方の合成繊維
よりも相対的に低融点であって加熱により少なくともそ
の表面が溶融し接触箇所で接着される熱融着性短単繊維
で構成するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水浄化材及び水浄
化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、周知のように、排水等を濾過して
SS(懸濁物質)を除去することは広く一般に実施され
ている。その為、それ用の濾材も、砂、繊維、炭、多孔
質セラミック等、多種多様である。
【0003】しかし、砂濾過の場合には、濾過した物質
によって目詰まりして圧力損失が増加するから頻繁に逆
洗浄が必要とされ、また、繊維濾材の場合には、それを
浮遊させて浄化しようとすると、繊維の表面積に吸着し
た汚れ成分のみしか捕捉することができないと共に捕捉
した汚れ成分を浄化することができない。
【0004】なお、一部において、炭素繊維を束状にし
たものが用いられているが、1本1本の炭素繊維が折れ
易く、手等の身体に刺さって痛い為に極めて取り扱いが
煩わしく、更に、木炭や竹炭等の炭は割れ易く、かつ多
孔質セラミック材等と同様に比重が大きい為に沈下して
堆積し易く、そして、堆積すると濾過に寄与する面積が
大幅に低下して、濾過性能が著しく低下してしまうとい
った諸々の欠点を有している。
【0005】一方、水浄化用の微生物担体として、例え
ば、特開平6−277058号公報等において開示され
ているように、多数のループを形成する如くに繊維を棒
状等の基幹に取り付けたもの等が公知であるが、それら
は、生物処理する為のものであって、濾過は困難であ
る。
【0006】このように、従来の水浄化材は、濾過又は
生物処理のどちらか一方に用いられるものであって、必
要に応じて、濾過の為に使用したり或るいは生物処理の
為に使用したりすることができず、従って、汎用性(応
用性)に欠けるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の欠点
に鑑みて発明されたものであって、その目的は、濾過の
為に使用したり或るいは生物処理の為に使用したりする
ことができて汎用化(応用の多様化)を図ることができ
る水浄化材及びそれを用いた水浄化方法を提供しようと
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する為
に、本発明に係る水浄化材においては、無機炭素材、多
孔質セラミック材又はそれらの混合材を芯材とし、かつ
少なくとも前記芯材のみを包み込むように濾過繊維層を
形成している。
【0009】上述の水浄化材は、生物処理による浄化性
能の向上の為に浮遊型に設けるのが好ましく、その為、
前記濾過繊維層を、前記芯材及び水浮上物を包み込むよ
うに形成するのが好ましい。また、前記濾過繊維層の表
面に捕捉した有機成分を、太陽光分解による酸化反応に
よって一段と効果的に浄化することができるように前記
濾過繊維層に酸化チタン微粒子を付着するのが好まし
い。なお、本発明に係る水浄化方法においては、上述の
水浄化材を使用している。その為、簡単な手段によって
効果的に浄化することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る水浄化材は、無機炭
素材、多孔質セラミック材又はそれらの混合材を芯材と
し、かつ少なくとも前記芯材のみを包み込むように濾過
繊維層を形成して成るが、かかる濾過繊維層の一部を欠
いた姿が図1〜3に示されている。
【0011】図1の水浄化材1は球形状に設けられ、芯
材2を包み込むように濾過繊維層3を形成しているが、
この芯材2は、顆粒状活性炭2aで構成されている。同
様に、図2の水浄化材1も球形状に設けられているが、
これの芯材2は所定長さに切断された木炭2bで構成さ
れ、かかる木炭製の芯材2を包み込むように濾過繊維層
3を形成している。加えて、それらの球形状の水浄化材
1に対し、図3の水浄化材1は円柱形状に設けられてい
るが、これの芯材2は炭素繊維2cで構成されている。
【0012】上述の芯材2は、その一例であって、芯材
2は、無機炭素材、多孔質セラミック材又はそれらの混
合材であればよく、無機炭素材として、炭素繊維、顆粒
状活性炭、木炭、竹炭等が挙げられ、そして、多孔質セ
ラミック材として、多孔質の焼き物、天然の軽石、さん
ご砂(コーラルサンド)、多孔質ゼオライト等が挙げら
れる。
【0013】なお、炭素繊維は、所定の長さに切断され
たものが使用される。炭素繊維は、引張り強度は非常に
高いが曲げ強度が弱くて取り扱い難いが、濾過繊維層3
で包み込むことで取り扱いが容易になる。この炭素繊維
は、生物との親和性がよいので、汚れた河川に投入して
おくと、炭素繊維の周りにミズワタが多量に発生するこ
とが知られている。
【0014】また、顆粒状活性炭は、ヤシ殻活性炭とし
て市販されている。冷蔵庫の脱臭剤等に広く使用されて
いるように多数の微細孔を人工的に作りあげて吸着面積
を大きくし、その結果、有機物(特に低分子有機物)の
吸着に優れている。
【0015】また、木炭、竹炭は、活性炭よりは少し性
能は劣るが、間伐材などの廃材を利用することにより、
天然の木や竹を加工することなく入手できて資源の有効
利用化を図ることができる。なお、木は多数の微細孔を
有しており、かかる微細孔が生物のすみかとして最適寸
法である。
【0016】また、多孔質セラミックは、粘土に15%
程度の有機物(例えば、籾殻の微粉)等を混入して陶器
にすることにより得ることができる。この多孔質セラミ
ックを有機物で汚れた水中に投入すると、それの微細孔
に微生物が繁殖して浄化することは知られている。
【0017】更に、さんご砂(コールサンド)は、水処
理の生物担体として使用されている多孔質の天然無機物
であり、そして、多孔質ゼオライトは、鉱物からできた
吸着材であって、特に富栄養化の原因となる水中の窒
素、燐を吸着させる目的で使用する。人工的に多孔質の
粒状物が製品として市販されているが、比重が1より大
きく水に沈む。
【0018】一方、上述の芯材2を包み込むように形成
される濾過繊維層3は、短繊維で構成するのが好まし
い。しかし、それに限定されず、必要に応じて短繊維で
ない繊維を用いてもよい。また、合成繊維、天然繊維の
いずれであってもよく、合成繊維として、ポリエステ
ル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリプロピレンなどが
挙げられると共に天然繊維として、木綿、麻、絹、羊
毛、シュロ、へちま等が挙げられる。
【0019】かかる合成繊維及び天然繊維の内、所定の
合成繊維のみを使用したり或るいは天然繊維のみを使用
したりするだけでなく、両者を混合して使用してもよ
く、更には、異種の合成繊維同士を混合等、必要に応じ
て各種に混合して使用することができるが、それらの
内、形態保持性に優れているポリエステルが最も好適で
ある。
【0020】また、上述の短繊維は、その繊度が1d〜
30dであって、長さが20mm〜100mmのものが
好ましい。繊度が1d以下では濾過繊維層の空隙率が低
下して土砂による目詰まりが頻繁に発生すると共に見か
け比重が増加して水中に沈み易く、繊度が30d以上で
は、繊維同士の接着強度が低下して形態の安定性が劣化
し、かつ繊維長さが20mm以下であると、繊維同士の
絡みが少なくなってばらけて形態の安定性が不十分にな
り、100mm以上であると、繊維同士の絡みが多くな
って濾過繊維層の形成が煩雑になるからである。
【0021】なお、合成繊維のみを使用する場合におい
て、一方の合成繊維を他方の合成繊維よりも相対的に低
融点であって加熱により少なくともその表面が溶融し接
触箇所で接着される熱融着性合成繊維で構成するのが好
ましい。また、それとは異なり、合成繊維と天然繊維と
を使用する場合において、合成繊維を前記天然繊維より
も相対的に低融点であって加熱により少なくともその表
面が溶融し接触箇所で接着される熱融着性合成繊維で構
成するのが好ましい。
【0022】かかる熱融着性合成繊維の溶融温度は80
℃〜200℃であるが、そのような繊維の代表例とし
て、低融点の共重合ポリエステル系繊維、ポリオレフィ
ン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維等が挙げられ
る。また、少なくとも一方に上述した如くの低融点ポリ
マー成分を有する複合繊維であってもよく、そのような
複合繊維は形態保持性が優れているので好ましく、かか
る複合繊維が芯鞘状複合繊維の場合にあっては、鞘成分
に低融点成分を含有させる。
【0023】上述の熱融着性合成繊維も短繊維が好まし
い。短繊維を使用することにより、濾過繊維層3の形成
に当って全体的に均一に分散させることができる為に繊
維同士を均一に接着することができ、従って、形態保持
性を一段と強固にすることができる。
【0024】また、短繊維の分散性向上の観点からし
て、繊度が2d〜10d、長さが20mm〜60mmで
あるのが好ましいと共に熱融着性合成繊維の混合比率
は、濾過繊維層3の全重量に対して5重量%〜60重量
%(従って、熱融着性合成繊維以外の他の繊維の混合比
率は95重量%〜40重量%)であるのが好ましい。
【0025】5重量%以下であると、繊維同士の接着が
不十分になって使用中における形態保持が困難になり、
かつ60重量%以上であると、融着繊維が溶け出して芯
材2の前記微細孔を閉塞したり、或るいは、繊維間に目
詰まり部分が形成されて、かさ密度が均一な濾過繊維層
3を形成するのが困難になってしまうからである。
【0026】また、濾過繊維層3のかさ密度(使用する
繊維の体積当りの重量で表したもの)は、20g〜70
g/lであるのが好ましい。このかさ密度は、被処理水
中のSS成分をろ過するときに浄化の程度によって粗密
にすることができる。かさ密度を大きくするに従って小
さいSS粒子を捕捉することができ、かつ小さくするに
従って大きいSS粒子を捕捉することができる。
【0027】濾過繊維層3の形成は、例えば、二種以上
の繊維を混打綿機やカードによって十分に混合してか
ら、その必要量を取り出し、そのほぼ中央部に無機炭素
材や多孔質セラミック材等で構成された芯材2を詰め込
み、しかる後、その繊維体(塊)の外形を凹部とする
と、その凸部に相当する金型に、かかる繊維体(塊)を
詰め込む。通常、繊維体(塊)は金型の内容積よりも大
きい為に応力のかかった状態になるが、出来上がる成形
体の形状の善し悪しに拘らなければ、金型に入っている
だけでもよい。
【0028】なお、熱融着性合成繊維を用いる場合に
は、金型を80℃〜200℃の範囲に、乾燥炉等の適当
な加熱手段によって加熱する。その際、低融点の繊維だ
けが溶融して繊維同士が接着されるまで所定時間加熱し
続け、そして、十分に熱融着してから冷却して金型から
取り出す。
【0029】以上述べた本発明に係る水浄化材は、沈殿
型、浮遊型のいずれであってもよいが、浮遊型に設ける
のが好ましい。ここで、浮遊型とは、水中浮遊だけでな
く水面浮遊も包含する。浮力を高める為に、芯材2に加
えて水浮上物(例えば、空気を充填したバルーンや浮力
の大きいコルク等の浮子など)を包み込むように濾過繊
維層3を形成するのが好ましい。
【0030】加えて、水面浮遊型に設ける場合におい
て、濾過繊維層に酸化チタン微粒子を付着するのが好ま
しい。浮遊している水浄化用濾材の濾過繊維層に付着し
ている酸化チタン微粒子が、太陽エネルギーによって、
濾過繊維層に付着した有機物を分解するから光触媒効果
が促進され、その結果、水質浄化が一段と効果的になる
からである。
【0031】また、本発明に係る水浄化材は、その外形
が、球形状、円柱形状等、いかなる形状であってもよい
が、球形状に設けることにより、自然の風や波動の力で
水浄化材が回転して濾過繊維層の表面に均一に太陽光が
照射されて光触媒効果を促進することができるから好ま
しい。
【0032】球形状又は円柱形状の場合には、河川等の
水路断面が異形であっても河川の全幅に覆うことができ
ると共に球形状浮遊型の場合には、濾過繊維層を構成し
ている繊維同士間の間隙の一部に土砂等の微粒子が詰っ
たときにも、他の箇所に空隙が残存している為に通水可
能であるから、河川の流路を閉塞することはない。
【0033】更に、必要に応じて、濾過繊維層に、芯部
に対して直接、連通させるように所定の大きさの通水孔
を設けてもよい。この通水孔の穿設密度は、必要に応じ
て所定に選択される。
【0034】上述からして明らかのように、本発明に係
る水浄化材によると、水中に溶解している有機成分を濾
過繊維層で捕捉する一方において、芯部の無機炭素材や
多孔質セラミック材等(芯材)に微生物が住みつくの
で、そのバクテリアが生物処理によって、捕捉した有機
成分を分解することができる。その際、濾過繊維層に酸
化チタンが付着されていると、それによって有機物の分
解が一段と効果的に促進される。
【0035】芯材を構成している無機炭素材、多孔質セ
ラミック材又はそれらの混合材は、生物との親和性がよ
い為に、河川等の水中で微生物のすみかになったり或る
いは有機物でかなり汚れた河川等では、ミズワタ発生の
核となる。本発明に係る水浄化材は、このような自然の
作用を効率よく利用している。
【0036】よって、上述の相乗効果として、あたかも
独立した極限の処理設備であるかのように高度な処理作
用を発揮することができるので、一段と汎用化(応用の
多様化)を図ることができる。
【0037】なお、芯材を構成している無機炭素材、多
孔質セラミック材又はそれらの混合材が水中で浮遊して
いる場合においては、浄化すべき水との接触機会が全方
位であって、しかも、隣りの水浄化材の芯材(無機炭素
材や多孔質セラミック材等)に対して濾過繊維層を挟ん
で適当な距離を保っているので、全ての水浄化材が効率
よく生物処理することができる。
【0038】一方、濾過繊維層を構成している互いに絡
み合った繊維集合体の間隙を、汚れた水が通過すると、
隣接する繊維同士によって大きな汚濁物質が物理的に捕
捉されるが、この捕捉される粒子の大きさは、隣接する
繊維同士間の間隙で決定され、かさ密度が大きくなるに
従って、かかる間隙は小さくなる。従って、微粒子を濾
過する為には、かさ密度を大きくすればよい。
【0039】かかる濾過繊維層は、被処理水と接触する
表面積が大きいので、吸着による微粒子成分の捕捉が容
易である。特に、分子量が比較的大きい有機物の捕捉が
顕著である。その為、浮遊している油分の吸着に好適で
ある。
【0040】また、本発明に係る水浄化材のかさ密度
(体積当りの重量)は、20g/l〜1200g/lが
好ましく、この範囲内において所定に設定することによ
り、例えば、河川浄化の場合には水面浮遊型に、活性汚
泥水の浄化の場合には水中浮遊型に、一般用水の浄化の
場合には沈殿型に用いることができ、しかも洗浄により
再生使用が可能である。
【0041】
【実施例】[実施例1]顆粒状ヤシ殻活性炭約7gを芯
材とし、低融点ポリエステルを重量比で30%含有のポ
リエステル綿で前記芯材を包み込んで濾過繊維層を形成
し、直径が約40mmの球形状の水浄化材1を得た。こ
の浄化材1のかさ密度は約300g/lであった。次い
で、前記濾過繊維層に酸化チタン溶液を塗布した後、乾
燥させた。そして、上述の水浄化材1を図4に示すよう
に、曝気装置5を設置した養魚水槽6に投入して浄化し
た。養魚水槽6は、表面積が10m、容積が30m
であったが、2500個の水浄化材1を投入した。
【0042】その結果、養魚水槽6の食餌残査の浮遊物
等が水浄化材1に付着すると共に、水浄化材1の投入前
のCOD濃度4.5ppmが、投入後には2.8ppm
に低下し浄化することができた。
【0043】[実施例2]竹炭約11gを芯材とし、低
融点ポリエステルを重量比で30%含有のポリエステル
綿で前記芯材を包み込んで濾過繊維層を形成し、直径が
約50mmの球形状の水浄化材1を得た。この浄化材1
のかさ密度は300g/lであった。次いで、前記濾過
繊維層に酸化チタン溶液を塗布した後、乾燥させた。そ
して、上述の水浄化材1を図5に示すように、繊維工場
の雑排水路7に、籠8に1000個入れて、せき止める
ような姿に設置した。なお、繊維工場から不定期に排出
される雑用水の流量は約6m/日であった。
【0044】その結果、雑用水の原水の平均SS濃度が
65ppmであったが、上述の水浄化材設置箇所を通過
した後は9ppmであった。なお、6か月の長期間にわ
たって浄化性能が安定していた。
【0045】[実施例3]木炭約3gを芯材とし、低融
点ポリエステルを重量比で35%含有のポリエステル綿
で前記芯材を包み込んで濾過繊維層を形成し、直径が約
32mmの球形状の水浄化材1を得た。この浄化材1の
かさ密度は350g/lであった。そして、上述の水浄
化材1を、図6に示すように、食品廃水を処理する為の
活性汚泥槽9に投入した。なお、活性汚泥槽9には、静
止型管内混合器で構成された散気装置10が設置されて
いる。
【0046】その結果、従来の活性汚泥槽に比べて溶存
酸素量が約18%増加し、しかも、前記静止型管内混合
器の螺旋ねじれ板の摩耗を防止することができた。
【0047】[実施例4]炭素繊維4gを芯材とし、こ
の芯材と、0.6cmのコルクで構成された浮子と
を、低融点ポリエステルを重量比で30%含有のポリエ
ステル綿で包み込んで濾過繊維層を形成し、直径が約4
0mm、長さが65mmの海苔巻き状の円柱形状の水浄
化材1aを得た。この浄化材1aのかさ密度は約160
g/lであった。
【0048】一方、湖底泥を焼結して成る多孔質セラミ
ック約18gを芯材とし、低融点ポリエステルを重量比
で30%含有のポリエステル綿で前記芯材を包み込んで
濾過繊維層を形成し、直径が約40mmの球形状の水浄
化材1bを得た。これのかさ密度は約650g/lであ
った。
【0049】上記円柱形水浄化材1aと上記球形状水浄
化材1bとを、ボリューウムにしてほぼ等量を用い、図
7に示すように、水田12から湖沼に流れ込む農業排水
の為の小さな水路13に設置された上流側のゴミ流入阻
止用網14と下流側の浄化材流出防止用網15との間の
水路内に、上記浄化材1a,1bを浮遊させたところ、
水田12から流出する肥料成分の有機物を約30%除去
することができた。
【0050】
【発明の効果】上述のように、本発明によると、必要に
応じて、濾過の為に使用したり或るいは生物処理の為に
使用したりすることができて汎用化(応用の多様化)を
図ることができる水浄化材及びそれを用いた水浄化方法
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水浄化材の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る水浄化材の他の例を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る水浄化材の他の例を示す図であ
る。
【図4】養魚水槽における水浄化材の使用態様を示す図
である。
【図5】繊維工場の雑排水路における水浄化材の使用態
様を示す図である。
【図6】活性汚泥槽における水浄化材の使用態様を示す
図である。
【図7】水田から湖沼に流れ込む農業排水の水路におけ
る水浄化材の使用態様を示す図である。
【符号の説明】
1:水浄化材 2:芯材 2a:顆粒状活性炭 2b:木炭 2c:炭素繊維 3:濾過繊維層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/72 101 C02F 1/72 101 3/06 3/06 3/08 3/08 B C04B 41/83 C04B 41/83 A (72)発明者 田川 知久 滋賀県大津市園山一丁目1番1号 東レエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 岡村 聰 滋賀県大津市園山一丁目1番1号 東レエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D003 AA03 AA12 AB01 CA07 EA18 EA20 EA21 EA23 EA24 EA25 EA26 EA28 EA30 EA32 4D019 AA03 BA03 BA05 BA07 BA12 BA13 BA18 BB20 BC05 BC08 BD10 CA04 CA10 DA01 4D024 AA01 AA04 AA06 AB02 AB12 AB13 BA02 BA03 BA05 BA17 BA19 BB01 BB02 BB05 BC04 CA06 DA06 DB15 DB23 4D050 AA01 AA12 AB07 BB01 BC04 BC05 BC10 BD01 BD06 CA06 CA17 4G066 AA04B AA05B AA72B AC06D AC23D BA01 BA09 BA11 BA17 BA20 BA38 CA14 CA27 CA41 DA07 DA08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機炭素材、多孔質セラミック材又はそ
    れらの混合材を芯材とし、かつ少なくとも前記芯材のみ
    を包み込むように濾過繊維層を形成して成ることを特徴
    とする水浄化材。
  2. 【請求項2】 前記芯材及び水浮上物を包み込むように
    前記濾過繊維層を形成して成ることを特徴とする請求項
    1に記載の水浄化材。
  3. 【請求項3】 前記濾過繊維層に酸化チタン微粒子を付
    着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の水浄化
    材。
  4. 【請求項4】 前記濾過繊維層を短繊維で構成したこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の水浄
    化材。
  5. 【請求項5】 前記短繊維を合成繊維のみで構成したこ
    とを特徴とする請求項4に記載の水浄化材。
  6. 【請求項6】 前記短繊維を合成繊維及び天然繊維で構
    成したことを特徴とする請求項4に記載の水浄化材。
  7. 【請求項7】 一方の合成繊維を他方の合成繊維よりも
    相対的に低融点であって加熱により少なくともその表面
    が溶融し接触箇所で接着される熱融着性合成繊維で構成
    したことを特徴とする請求項5に記載の水浄化材。
  8. 【請求項8】 前記合成繊維を前記天然繊維よりも相対
    的に低融点であって加熱により少なくともその表面が溶
    融し接触箇所で接着される熱融着性合成繊維で構成した
    ことを特徴とする請求項6に記載の水浄化材。
  9. 【請求項9】 前記熱融着性合成繊維を低融点ポリエス
    テル繊維で構成したことを特徴とする請求項7又は8に
    記載の水浄化材。
  10. 【請求項10】 かさ密度が20g/l〜1200g/
    lであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つ
    に記載の水浄化材。
  11. 【請求項11】 外形が球形状又は円柱形状であること
    を特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の水
    浄化材。
  12. 【請求項12】 前記請求項1〜11のいずれか一つに
    記載の水浄化材を使用することを特徴とする水浄化方
    法。
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