JP2003225501A - 添加剤除去方法及び溶液製膜方法 - Google Patents

添加剤除去方法及び溶液製膜方法

Info

Publication number
JP2003225501A
JP2003225501A JP2002024995A JP2002024995A JP2003225501A JP 2003225501 A JP2003225501 A JP 2003225501A JP 2002024995 A JP2002024995 A JP 2002024995A JP 2002024995 A JP2002024995 A JP 2002024995A JP 2003225501 A JP2003225501 A JP 2003225501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additive
gas
cooler
film
filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002024995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4315360B2 (ja
Inventor
Nariaki Imai
成昭 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002024995A priority Critical patent/JP4315360B2/ja
Publication of JP2003225501A publication Critical patent/JP2003225501A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4315360B2 publication Critical patent/JP4315360B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法により添加剤を除去し、ガス回収
ラインの閉塞を抑制する。 【解決手段】 フイルム製膜装置10の乾燥ゾーン12
から排気されたガス40には、ドープ13中から揮発し
た有機溶剤と添加剤であるトリフェニルホスフェート
(TPP,融点M=50℃)が含まれている。冷却器4
2の出口側温度Tを(M−35)≦T≦(M−5)の範
囲に調節する。TPPは、冷却器42内で液化して付着
することにより除去され、ガス40中に含まれるTPP
濃度が低濃度になる。出口温度Tの範囲を調節すること
で、冷却器42の洗浄頻度を1日以上にすることができ
るため、フイルム製膜装置10の連続運転することがで
きる。また、2台の冷却器42、43をガス回収ライン
に取り付けることにより、フイルム製膜装置10の連続
運転がさらに可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス中に含まれる
揮発した添加剤の除去方法及びその方法を用いた溶液製
膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルロースアシレート、特に57.5〜
62.5%の平均酢化度を有するセルローストリアセテ
ートから形成されたフイルム(以下、TACフイルムと
称する)は、その強靭性と難燃性とから写真感光材料の
支持体などとして利用されている。また、TACフイル
ムは、光学的等方性に優れていることから、近年市場の
拡大している液晶表示装置の偏光板の保護フイルムやカ
ラーフィルタの用途に適している。
【0003】TACフイルムは、一般的に溶液製膜方法
により製造されている。溶液製膜方法は、メルトキャス
ト法などの他の製造方法と比較して、光学的性質や物性
が優れたフイルムを製造することができる。溶液製膜方
法は、ポリマーを溶剤(主に有機溶剤)に溶解してドー
プを調製した後に、このドープをバンドやドラムなどの
支持体に流延して製膜するものである。なお、乾燥工程
で揮発するドープ中の溶剤は、環境保全あるいは経済性
の観点から回収されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、乾燥工程中
に排気されるガスは、一般的には吸着設備、吸収設備で
回収されるが、より有機溶剤を効率的に回収するには、
前記設備に導入されるガス温度を低くして、各設備に備
えられた吸着剤に吸着しやすくする必要がある。そこ
で、有機溶剤を効率的に回収するために、前記設備の上
流側にガス回収ラインを設けて、このガス回収ラインで
ガスを冷却することが行なわれている。しかし、このよ
うな冷却工程では、同伴する揮発した添加剤が固化して
ガス回収ライン中の冷却設備あるいは配管等の閉塞を起
こし、処理風量が低下してしまう問題が発生することが
ある。
【0005】このためガス回収ラインを定期的に洗浄し
て、固化物を除去する必要がある。この洗浄除去作業時
には、溶液製膜ラインを停止しなければならなず、製造
コストの増大の原因にもなっていた。また、固化物は一
般には再溶解させた後で除去する必要があり、大変作業
負荷が多いものである。そこで、固化物をガス回収ライ
ンに付着させないため冷却を弱めると、後工程である吸
着層の吸着剤に揮発した添加剤が多量に付着してしま
い、本来の目的であるガス中に含まれる揮発した有機溶
剤が吸着されにくくなると共に、吸着剤の寿命が極端に
短くなる問題が生じる。
【0006】このような添加剤の除去方法としては、特
開平6−254341号公報にバグフィルタ方式が開示
されている。しかし、このバグフィルタ方式は、2段階
の吸着装置により添加剤を除去するために、その方式は
非常に複雑であり、装置のサイズが大きくなるために高
コスト化を招いていた。また、前処理活性炭を用いて添
加剤を除去する方法も知られているが、前処理活性炭の
目詰まりの問題が生じていた。なお、目詰まりが発生し
た前処理活性炭の再利用は困難であり、この方法におい
ても高コスト化を招いていた。
【0007】本発明は、簡単、かつ低コストの方法によ
りガス回収ラインの閉塞を抑制できる揮発した添加剤の
除去方法及び溶液製膜方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の添加剤除去方法
は、溶剤を含むガスを回収する際に、そのガス中に含ま
れる揮発した添加剤の除去方法において、前記ガスの温
度を下げる第1の工程を有し、前記第1の工程で、前記
ガスの温度を下げる冷却器の出口側の温度Tを、前記ガ
ス中に含まれる揮発した添加剤のうち最も固形分率の高
い物質の融点をMとしたときに、(M−35)≦T≦
(M−5)の範囲にする。また、前記第1の工程は複数
の冷却器を用いて行なわれ、一方の冷却器により冷却
し、他方の冷却器により前記冷却により付着した添加剤
を洗浄し、これらが交互に繰り返されることが好まし
い。
【0009】前記第1の工程の後に、前記添加剤をさら
に除去する第2の工程を含むことが好ましい。前記第2
の工程が、前記添加剤をフィルタに付着させて除去した
後に、そのフィルタを水で洗浄する工程であることがよ
り好ましい。さらに、前記フィルタを通過するガスの風
速を0.1〜3m/sの範囲とすることがより好まし
い。さらには、前記フィルタがポリエステルから形成さ
れたものであることがより好ましい。
【0010】前記第2の工程が、前記添加剤を充填材に
付着させて除去しながら、その充填材を水で洗浄する工
程であることが好ましい。または、前記第2の工程が、
前記添加剤を充填材に付着させて除去した後に、その充
填材を水で洗浄する工程であっても良い。また、前記充
填材に付着した添加剤を洗浄する際に、前記ガスを流し
た方向に対して向流に水を流して、前記添加剤を洗浄す
ることがより好ましい。さらに、前記充填材に付着した
添加剤を洗浄する際に、その充填材に流す水の量(m3
/min)を、その充填材に通した前記ガスの風量(m
3 /min)に対して1/1000〜1/100の範囲
とすることが好ましく、より好ましくは1/1000〜
1/200であり、最も好ましくは1/1000〜1/
500である。さらには、前記充填材槽にプラスチック
ボールが充填材として充填されていることがより好まし
い。なお、本発明において単に「水」と示した場合に
は、温度範囲を特定しない液体のものを意味している。
【0011】前記添加剤が、トリフェニルホスフェート
であることが好ましい。
【0012】本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと添加
剤とを溶剤に溶解した溶液を流延して、フイルムを製膜
する溶液製膜方法において、前記フイルムを乾燥する乾
燥工程の際に発生するガス中に含まれる揮発した添加剤
を前述したいずれか1つ記載の添加剤除去方法により除
去する添加剤除去工程を含む。また、前記ポリマーが、
セルロースアシレートであることが好ましく、より好ま
しくはセルローストリアセテートである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る添加剤除去方法を用
いた溶液製膜ラインを図1に示し、フイルムの製造方法
について説明する。図1では、本発明に係る添加剤除去
方法を、溶液製膜した後にフイルムを乾燥する際に揮発
したガス中に含まれる添加剤を除去する方法に適用して
いる。しかしながら、本発明に係る添加剤除去方法は、
他の製膜、塗布工程等のガス回収の際にも適用すること
ができる。この場合にも発生するガス中に含まれる添加
剤を除去し、ガス回収ラインの閉塞を抑制する効果を有
する。
【0014】[ポリマー]本発明に用いられるポリマー
は特に限定されない。しかしながら、セルロースアシレ
ートを用いることが好ましく、特に、セルロースアセテ
ートを使用することが好ましい。さらに、このセルロー
スアセテートの中では、その平均酢化度が57.5ない
し62.5%のセルローストリアセテートを使用するこ
とが最も好ましい。酢化度とは、セルロース単位重量当
りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−
817−91(セルロースアセテート等の試験方法)に
おけるアセチル化度の測定および計算に従う。本発明で
は、セルロースアシレート粒子を使用し、使用する粒子
の90重量%以上が0.1ないし4mmの粒子径、好ま
しくは1ないし4mmを有する。また、好ましくは95
重量%以上、より好ましくは97重量%以上、さらに好
ましくは98重量%以上、最も好ましくは99重量%以
上の粒子が0.1ないし4mmの粒子径を有する。さら
に、使用する粒子の50重量%以上が2ないし3mmの
粒子径を有することが好ましい。より好ましくは70重
量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、最も好ま
しくは90重量%以上の粒子が2ないし3mmの粒子径
を有する。また、セルロースアシレートの粒子形状は、
なるべく球に近い形状を有することが好ましい。
【0015】[溶剤]本発明に用いられる溶剤として
は、ハロゲン化炭化水素、エステル類、ケトン類、エー
テル類、アルコール類などがあるが、特に限定されな
い。溶剤は、市販品の純度であれば、特に制限される要
因はない。溶剤は、単独(100重量%)で使用しても
良いし、炭素数1ないし6のアルコール、ケトン、エス
テル、エーテルを混合して使用するものでもよい。使用
できる溶剤の例には、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩
化メチレンなど)、エステル類(例えば、酢酸メチル、
メチルホルメート、エチルアセテート、アミルアセテー
ト、ブチルアセテートなど)、ケトン類(例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、
エーテル類(例えば、ジオキサン、ジオキソラン、テト
ラヒドロフラン、ジエチルエーテル,メチル−t−ブチ
ルエーテルなど)、アルコール類(例えば、メタノー
ル、エタノールなど)などが挙げられる。
【0016】[添加剤]本発明で用いられる添加剤とし
ては、可塑剤、紫外線吸収剤などがある。可塑剤として
は、リン酸エステル系(例えば、トリフェニルホスフェ
ート(以下、TPPと称する)、トリクレジルホスフェ
ート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフ
ェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェー
トなど)、フタル酸エステル系(例えば、ジエチルフタ
レート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレ
ート、ジオクチルフタレートなど)、グリコール酸エス
テル系(例えば、トリアセチン、トリブチリン、ブチル
フタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグ
リコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチ
ルフタリルブチルグリコレートなど)及びその他の可塑
剤を用いることができる。
【0017】ドープには、紫外線吸収剤を添加すること
もできる。例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合
物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化
合物、ニッケル錯塩系化合物及びその他の紫外線吸収剤
を用いることができる。特に好ましい紫外線吸収剤は、
ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物
である。
【0018】さらにドープには、必要に応じて種々の添
加剤、例えば、離型剤、剥離促進剤、フッ素系界面活性
剤などをドープの調製前から調製後のいずれかの段階で
添加してもよい。
【0019】[溶液製膜方法]図1に示すフイルム製膜
装置10は、バンドゾーン11と乾燥ゾーン12とに分
けられる。ドープ13が仕込まれている仕込みタンク1
4が、ポンプ15とフィルタ16とを介してフイルム製
膜装置10に接続している。また、仕込みタンク14に
は、撹拌翼17が取り付けられ、ドープ13を均一にす
る。ドープ13は、前述したTAC粒子と溶剤とを混合
し、TAC粒子を溶剤により膨潤させ作成する。また、
ドープには、可塑剤及び紫外線吸収剤などの添加剤を混
合することもできる。本発明において、ドープを調製す
る溶剤には、市販品の溶剤にフイルム製膜装置10から
回収された溶剤を混合して使用することができる。溶剤
の回収については、後述する。
【0020】バンドゾーン11には、ローラ20、21
に掛け渡された流延バンド22が設けられており、この
流延バンド22は、図示しない駆動装置により回転す
る。流延バンド22の上には、流延ダイ23が設けられ
ている。ドープ13は、仕込みタンク14からポンプ1
5により送液され、フィルタ16で不純物が除去された
後に流延ダイ23に送られる。流延ダイ23は、ドープ
13を流延バンド22上に流延する。ドープ13は流延
バンド22で搬送されながら徐々に乾燥し、剥ぎ取りロ
ーラ24によって流延バンド22から剥ぎ取られフイル
ム25が形成される。さらに、フイルム25は、テンタ
26により所定の幅に引き伸ばされ、搬送されながら乾
燥される。
【0021】バンドゾーン11内では、ドープ13中の
溶剤は、揮発してガスとなって熱交換器30に送り出さ
れる。バンドゾーン11内では、乾燥初期であるため多
量の溶剤が揮発するため、多量の揮発した有機溶剤を含
んだガスは凝縮器31で凝縮液化され、液体は、回収溶
剤32として凝縮回収される。また、液化しなかったガ
スは、送風器33により熱交換器30に送られた後に加
熱器34で加熱されて、再度バンドゾーン11に送ら
れ、乾燥風として再利用される。
【0022】テンタ26から乾燥ゾーン12に送られた
フイルム25は、乾燥ゾーン12内で、複数のローラ2
7に巻き掛けられて乾燥する。乾燥後のフイルム25
は、巻き取り機28に巻き取られる。乾燥ゾーン12内
の温度は、50〜150℃の範囲に制御されていること
が、フイルムの均一な乾燥のために好ましい。
【0023】[添加剤除去方法]乾燥ゾーン12内で揮
発した溶剤を含み熱風であるガス(以下、熱風ガスとも
称する)40は、送風器41により冷却器に送風され、
添加剤を付着することにより除去する。本発明において
は、複数の冷却器42、43が設けられていることが好
ましい(図1では2台を示した)。送風器41と冷却器
42、43との間には、切替器44が取り付けられ、熱
風ガス40を送り込む冷却器を選択することができる。
このように、複数の冷却器42、43をガス回収ライン
に設けることにより、例えば冷却器42を使用している
際には、冷却器43に付着した添加剤を洗浄することが
できるため、溶液製膜ラインの連続運転が可能になる。
【0024】添加剤除去方法について、図1の要部を拡
大した図2を参照して説明する。図2(a)では、熱風
ガス40は、切替器44により冷却器42に送風してい
る。冷却器42には、熱風ガス40が通過するガス経路
71が備えられ、ガス経路71には、冷水72を通す冷
水配管73が取り付けられている。なお、図では冷水配
管73は、1本のみを図示したが冷却効率の点からは、
複数の冷水配管73が取り付けられていることが好まし
い。なお、冷水72は、公知の冷凍機により冷却され
る。熱風ガス40は、冷水配管73により温度が下が
り、揮発していた添加剤の一部が液化または固化し、冷
却器42のガス経路71、冷水配管72の表面に付着す
る。なお、冷水72は、冷水配管73を通った後に、冷
水戻り74に溜まり、再度冷凍機によって冷水72とし
て再生される。
【0025】冷却器42の出口温度42aの温度Tは、
冷水72の温度および送液速度、冷水配管73の取り付
け本数により制御する。出口42aの温度Tは、熱風ガ
ス40中に含まれる揮発した添加剤の中で最も固形分率
の高い物質の融点Mとしたときに、(M−35)≦T≦
(M−5)の範囲にする。より好ましくは、(M−3
0)≦T≦(M−5)の範囲である。これは、最も固形
分率が高い添加剤が、ガスラインに固化付着すると、そ
の工程中に与える影響が最も大きいため、その添加剤の
融点Mに基づいて冷却器の出口温度42aを決めること
が好ましい。この場合に、冷却器の出口の温度を(M−
35)より低くすると、ガス経路71が凝固した添加剤
で閉塞してしまうおそれが生じる。また、(M−5)よ
り高くすると、冷却器で添加剤の除去を行なうことが困
難になる。前述した温度範囲に冷却器の出口温度を制御
することにより、最も固形分率が高い添加剤のガスライ
ンへの固化付着を抑制されるため、冷却器42のガス経
路71の閉塞を抑制することができる。
【0026】図1に示すように、冷却器42、43が2
台取り付けられている場合、切替器44により熱風ガス
40の送風を冷却器42から冷却器43に切り替えた後
に、冷却器42の洗浄を行なうと溶液製膜ラインを連続
運転しながら、冷却器の洗浄を行なうことができる。冷
却器42のガス経路71、冷水配管73の表面に付着し
た添加剤は、図2(b)に示すように、多量の洗浄温水
75を送液することで、溶解除去することが好ましい。
洗浄温水75の温度は、付着した添加剤の融点より20
℃以上、より好ましくは25℃以上であることが好まし
い。洗浄温水75は、添加剤を除去した後に、洗浄廃水
76として、冷却器45外に排出され、廃棄または再生
処理される。また、洗浄する添加剤の種類によっては、
洗浄温水75に代えて、水であったり、各種の有機溶
剤、酸、アルカリであったりしても良い。
【0027】前述の冷却器42の説明では、冷水72を
送液する形態を示したが、本発明の形態はこれに限定さ
れず、例えば、冷媒に空気を用いたものであっても良い
し、2種類の冷却用液体を冷媒に用いたものでも良い。
また、本発明に用いられる冷却器42、43は特に限定
されるものではないが、多管の熱交換器、プレート式熱
交換器などが好ましく用いられる。
【0028】熱風ガス40が、冷却器42、43により
添加剤が除去され、冷却されたガス40になった後に、
除湿器45によってガス40中に含まれる水分が除去さ
れる。さらに、ガス40は、送風器46から切替え器4
7により吸着層48、49、50のいずれかに選択的に
送られ、ガス40中に含まれていた揮発した有機溶剤が
吸着層48、49、50によって吸着される。また、吸
着処理後のガス51は、送風器52により加熱器53に
送風され、所定の温度まで加熱され、再度、乾燥ゾーン
12内に送り込まれ、乾燥風として再利用される。な
お、除湿器45の上流側に前処理活性炭(図示しない)
が設けられていても良い。
【0029】吸着層48、49、50に吸着された揮発
有機溶剤成分は、脱着ガス54により脱着し、凝縮器5
5へ送り出される。脱着ガス54は凝縮器55で凝縮液
化され、液体は回収溶剤56として吸着回収される。ま
た、液化しないガス成分は、再度、送風器46に送り出
され、吸着層48、49、50に送り込まれる。また、
回収溶剤56は、溶剤処理装置57により精製溶剤58
と廃液59とに分別される。精製溶剤58は、前述した
回収溶剤32と共に、調製器60に送り込まれる。調製
器60では、回収溶剤32、58の成分調整がなされ、
前述したドープ調製溶剤として、仕込みタンク14に送
られる。なお、廃液59は、廃棄処理される。
【0030】本発明において、図1に示した冷却器4
2、43により添加剤を除去した第1工程の後に、ガス
40中の揮発した添加剤を除去する第2工程をさらに行
なうことにより、次の工程以降での揮発した添加剤のガ
スラインからの飛散を抑制することが可能となる。
【0031】本発明に係る添加剤除去方法に用いられる
装置の一実施形態を図3に示して説明する。図3に示す
添加剤除去装置80には、冷却器81とフィルタ82と
が備えられている。つまり、この添加剤除去装置装置8
0は、前述した第1の工程と第2の工程とを実施する装
置が、1つの装置80内に存在している実施形態であ
る。熱風ガス40は、冷却器81により冷却されて、添
加剤が液化または固化することにより、ガス40中から
除去される。さらに、ガス40がフィルタ82を通過す
ることで、冷却器81で除去されなかった添加剤がフィ
ルタ82に捕集されて、ガス40は、添加剤除去装置8
0の2次側(出口)から送り出される。
【0032】本実施形態においては、前述した冷却器の
出口の温度Tは、添加剤除去装置80の出口80aで測
定された値を用いる。ここで、先に述べたように出口温
度Tを(M−35)≦T≦(M−5)の範囲にすること
で、第2工程であるフィルタ82でより効率的に添加剤
を捕集することができる。出口温度Tが、(M−35)
より低いと、先に述べたように冷却器81の閉塞を招く
おそれが生じる。また、出口温度Tを(M−5)より高
くすると、先に述べたように第1の工程である冷却器8
1で添加剤を捕集できないだけでなく、第2の工程であ
るフィルタ82によっても添加剤を除去することができ
ず、結果として添加剤がほとんど除去されずに、吸着設
備である吸着層48、49、50(図1参照)に達して
しまう。また、フィルタ82で捕集された添加剤は、添
加剤除去装置80に備えられている洗浄ノズル83から
温水を吹き付けることで行なうことができる。なお、こ
の温水は、前述したように温度を限定しない水、その他
の洗浄液を用いることもできる。さらに、図3に示した
添加剤除去装置80を図1に示した冷却器42、43の
ようにガス回収ライン中に複数台取り付けることで、一
方の添加剤除去装置のフィルタの洗浄を行ないながら、
他方の添加剤除去装置により添加剤を除去することがで
きる。
【0033】図3では、冷却器81とフィルタ82とが
一体として備えられた添加剤除去装置80を用いた例を
示した。しかしながら、本発明においては、添加剤を除
去する装置は図3に示した形態に限定されない。図4に
他の形態の装置を示し説明する。図4では、冷却器42
(冷却器43を用いても良い)の下流側に配管84を介
してフィルタ85が備えられているフィルタ装置86が
取り付けられている。熱風ガス40が冷却器42により
冷却されて、添加剤を液化して除去した後に、ガス40
は、配管84を通りフィルタ装置86に送り込まれる。
フィルタ85によりガス40中に残存して含まれている
揮発している添加剤を除去した後に、ガス40はフィル
タ装置86から送り出される。また、このフィルタ85
も、前述したフィルタ82と同様に洗浄ノズル87から
温水などを吹き付けることにより洗浄される。なお、こ
の際における、冷却器の出口の温度Tは、冷却器42と
配管84とが接続されている部分を冷却器の出口42a
とする。
【0034】以上の図3及び図4で説明したフィルタ8
2、85を通過するガス40の風速は、0.1〜3m/
sであることが好ましい。0.1m/s未満の風速であ
るとガスラインにおけるガス40の処理速度が低下して
しまうおそれが生じ、処理能力を高めるには、結果とし
て装置を大型化する必要があり、コスト高を招くからで
ある。また、3m/sより速くなると、揮発した添加剤
が吸着されないおそれが生じるばかりでなく、フィルタ
82、85に高圧がかかるために破損が生じるおそれも
ある。また、フィルタ82、85は、添加剤の吸着性及
び吸着後の洗浄の容易さからポリエステルで形成されて
いることが好ましいが、これに限定されるものではな
い。
【0035】他の形態の装置について図5に示して説明
する。図5では、冷却器42(冷却器43を用いても良
い)の下流側に充填材槽90が配管91を介して取り付
けられている。充填材槽90内には、充填材92が備え
られており、この充填材92がガス40中の残存してい
る揮発した添加剤を捕集することで、除去することがで
きる。充填材92は、公知のいずれの充填材をも用いる
ことができるが、その表面積を大きくするためにプラス
チックボールを用いることが好ましい。その場合におい
て、プラスチックボールの大きさは、直径10〜35m
mの範囲のものを用いることが好ましい。10mmより
小さいと、圧力損失が大きくなり、また30mmより大
きいと除去効率が落ちるからである。
【0036】添加剤が付着した充填材92も、前述した
フィルタと同様に、洗浄ノズル93から水を吹き付ける
ことにより洗浄を行なうことができる。そして、洗浄後
の水は、廃水94として充填材槽90から排出されて、
廃棄処理がされる。なお、図5に示したように充填材9
2を用いると、表面積を大きくとれるため、添加剤の液
膜が形成されやすくなる。したがって添加剤の種類によ
っては、その添加剤を除去するために、温水の代わりに
水を用いることができる。温水に代えて水を用いること
で、充填材槽90内のガス温度の上昇を抑制することが
でき、連続的に水を洗浄ノズル93から流し、充填材9
2に付着した添加剤を除去できる利点がある。また、水
の温度Twは、ガス温度上昇による次工程の吸着設備
(例えば、図1に示した吸着層48、49、50)によ
る吸着処理能力の低下を抑制するために、前述した冷却
器出口温度と同じ範囲、すなわち(M−35)≦Tw≦
(M−5)であることが好ましい。この際に、水で除去
可能な物質としては、水溶性添加剤、アルコール類など
が挙げられる。
【0037】また、この洗浄の際に水を充填材92に吹
き付ける方向は、ガス40が送風される方向と向流の方
向であると、充填材92に付着した添加剤を容易に洗浄
することができるために好ましい。また、充填材92に
付着した添加剤を洗浄する際に、充填材槽90に流す水
の量(m3 /min)が、充填材槽90を通ったガス4
0の風量(m3 /min)に対して1/1000〜1/
100の範囲であることが好ましく、より好ましくは1
/1000〜1/200であり、最も好ましくは1/1
000〜1/500である。水の量が、ガスの風量に対
して1/1000未満であると、充填材92に付着した
添加剤を十分に洗浄できないおそれが生じる。また、1
/100を超えると、多量の廃水94が流れ出るため
に、この廃水94の廃棄処理にコストがかかると共に、
ガス側の圧力損失が大きくなって、ガスが流れにくくな
る場合が生じるために好ましくない。
【0038】以上、説明したように乾燥ゾーン12で発
生する熱風ガス40中に含まれる添加剤が添加剤除去工
程中のガス回収ラインを閉塞することなく、添加剤を吸
着層48、49、50より上流側で除去することができ
た。そのため、吸着層の吸着剤に吸着される添加剤の量
を減らすことができ、ガス中に含まれる揮発した有機溶
剤を吸着層で効率良く吸着できると共に吸着層の使用時
間を長くすることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。また、説明
において、実施例1で詳細に説明し、その他の実施例及
び比較例については、実施例1と同じ点については説明
を省略している。実験には、添加剤としてトリフェニル
ホスフェート(TPP、別名;リン酸トリフェニル、融
点50℃)を用いて、TPP含むガス40を処理した。
【0040】<実験1>図1に示した溶液製膜ラインを
用いてフイルム25の製膜を行なった。この際に、冷却
器は、一台のみを使用して、開始時の風量に対して95
%以下になったときを風量低下が生じたと判断し、冷却
器の洗浄を行なった。また熱交換器の風量低下は2日以
上経った後であれば作業に影響がなく、冷却器の風量低
下は1日以上経った後であれば作業に影響はないと判断
した。また、冷却器42の出口42aのTPPの濃度を
測定して、その濃度が0.5mg/m3 以下であれば、
次工程に添加剤の影響が及ばないと判断した。結果は、
後に表1にまとめて示す。
【0041】[実施例1]溶剤には、塩化メチレン(7
3.8重量%)、メタノール(5.5重量%)の混合溶
剤を用いた。この溶剤に、セルローストリアセテート
(酢化度61%)17重量%、TPP2.7重量%、ベ
ンゾトリアゾール系UV吸収剤1.0重量%を加え、ド
ープを調製した。ドープを膨潤させた後に、窒素雰囲気
下で、オートクレープ内に導入し、160℃、0.98
MPaで10分間溶解した。ドープを濾過し、図1に示
した溶液製膜ラインを用いて、50℃で流延バンド22
上に流延した。流延は、乾燥後のフイルムの厚みが80
μmになるように行った。乾燥した後、流延バンド22
からフイルム25を剥ぎ取り、テンタ26で10分間搬
送しながら乾燥した。さらに乾燥ゾーン12でフイルム
25を130℃,30分間乾燥して、サンプルを得た。
乾燥ゾーン12において発生したガス40は、図1に示
した添加剤除去方法によりTPP(添加剤)を除去し
た。また、この処理する前のガス40は、濃度が765
2mg/m3 (体積比で、塩化メチレン:メタノール=
69:31の混合ガス)であり、温度は50℃であっ
た。なお、濃度は、ガスを1L/minの流量で、グラ
スウールに60分間通した後に、グラスウールに吸着し
たTPPを溶剤で取り出し、ガスクロマトグラフィーに
より分析を行なった。そして、冷却器42の出口42a
の温度は45℃に制御した。冷却器42の風量低下まで
は3日間かかり、その間連続運転が可能であった。ま
た、出口42aのTPPの濃度は、0.41mg/m3
であり、次工程にこのガス40を送風しても問題が無か
った(○)。
【0042】[実施例2ないし実施例4]冷却器42の
出口42aの温度を、それぞれ30℃、20℃、15℃
とした以外は、実施例1と同じ条件で実験を行った。結
果は、表1に示す。
【0043】[比較例1及び比較例2]冷却器42の出
口42aの温度を、それぞれ50℃、13℃とした以外
は、実施例1と同じ条件で実験を行った。結果は、表1
に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1から、添加剤であるTPPの融点M
(50℃)に対して、冷却器42の出口42aの温度T
を、(M−35)≦T≦(M−5)の範囲に制御する
と、冷却器42の洗浄頻度は1日以上であり、また出口
42aでのTPPの濃度も0.50mg/m3 以下であ
り、次工程に送風しても問題の無い範囲であることが分
かる。比較例1では、TPP出口ガス濃度は0.01m
g/m3 と低濃度であったが、冷却器の洗浄頻度が0.
7日と1日未満であり、実用的ではなかった。また、比
較例2では、TPP出口濃度が0.70mg/m3 と高
濃度であり、次工程においてガスラインの汚染を招いた
(×)。
【0046】<実験2>添加剤を除去するために、図3
に示した添加剤除去装置80を用いた。フィルタ82に
は、ポリエステルフィルタDS400(サカエ商工
製)、厚みは13mmを用いた。処理風量は、600m
3 /min、ガス40の通過風速2m/s、添加剤除去
装置80の出口80aの温度は、20℃に制御した。
【0047】[実施例5]製膜は、実施例1と同じ条件
で行なった。添加剤除去装置80の1次側のTPP濃度
が0.291mg/m3 であったが、出口80aの濃度
は0.004mg/m3 まで減少し、次の工程以降での
添加剤の飛散を抑制できる範囲まで添加剤を除去でき
た。
【0048】[比較例3]実施例5の条件に、フィルタ
82の代わりにワイヤーメッシュデミスターを設置した
以外は、実施例5と同じ条件で実験を行なった。このと
きには、装置の2次側のTPP濃度が0.136mg/
3 までしか減らなかった。なお、本実験においても、
装置の2次側のTPP濃度は、許容範囲内の濃度には収
まっているが、前述した実施例5よりは高濃度であるこ
とが分かる
【0049】<実験3>添加剤を除去するために、図3
に示した添加剤除去装置80の下流側に図5に示した充
填材槽90を取り付けたものを用い、直径20mmの球
形充填物92を槽内に入れた。処理風量は、100m3
/min、ガス40の通過風速2m/s、冷却器出口4
2aの温度は、20℃に制御した。
【0050】[実施例6]洗浄水ノズル93から、水
(20℃)を連続的に100L/minで流しながら、
充填材92の洗浄を行ないつつ製膜を行なった。なお、
この際の製膜条件は、実施例1と同じ条件で行なった。
充填材槽90の1次側(入り口)のTPP濃度が0.0
42mg/m3 であったが、充填材槽90の2次側(出
口)のTPP濃度は、0.015mg/m3 まで、減少
し、次の工程以降での添加剤の飛散を抑制できる範囲ま
で添加剤を除去できた。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明の添加剤除去方法
によれば、溶剤を含むガスを回収する際に、そのガス中
に含まれる揮発した添加剤の除去方法において、前記ガ
スの温度を下げる第1の工程を有し、前記第1の工程
で、前記ガスの温度を下げる冷却器の出口側の温度T
を、前記ガス中に含まれる揮発した添加剤のうち最も固
形分率の高い物質の融点をMとしたときに、(M−3
5)≦T≦(M−5)の範囲にするので、簡単な方法に
よりガス回収ラインの閉塞を抑制でき、添加剤を除去す
ることができる。
【0052】また、本発明の添加剤除去方法によれば、
前記第1の工程は複数の冷却器を用いて行なわれ、一方
の冷却器により冷却し、他方の冷却器により前記冷却に
より付着した添加剤を洗浄し、これらが交互に繰り返さ
れるから、フイルムの製膜ライン中に発生したガス中に
含まれる揮発した添加剤を除去する際に、本発明の添加
剤除去方法を用いると連続して添加剤の除去をすること
ができる。このため、フイルムの製膜も連続して実施す
ることができる。
【0053】さらに、本発明の添加剤除去方法によれ
ば、前記第1の工程の後に、前記添加剤をさらに除去す
る第2の工程を含むから、その第2の工程以降の工程で
前記添加剤の飛散を抑制でき、添加剤が他の装置を汚染
することを抑制することができる。
【0054】本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマー
と添加剤とを溶剤に溶解した溶液を流延して、フイルム
を製膜する溶液製膜方法において、前記フイルムを乾燥
する乾燥工程の際に発生するガス中に含まれる揮発した
添加剤を、本発明の添加剤除去方法により除去する添加
剤除去工程を含むから、簡単な方法によりガス回収ライ
ンの閉塞を抑制でき、添加剤を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶液製膜方法を実施するための製
膜ラインの概略図である。
【図2】本発明に係る添加剤除去方法を説明するための
概略図である。
【図3】本発明に係る添加剤除去方法を実施するために
用いられる装置の概略図である。
【図4】本発明に係る添加剤除去方法を実施するために
用いられる装置の他の実施形態の概略図である。
【図5】本発明に係る添加剤除去方法を実施するために
用いられる装置の他の実施形態の概略図である。
【符号の説明】
10 フイルム製膜装置 12 乾燥ゾーン 13 ドープ 23 流延ダイ 25 フイルム 40 熱風ガス 42、43 冷却器 42a 出口 44 切替器 71 ガス経路 72 冷水 73 冷水配管 74 冷水戻り 75 洗浄温水 76 洗浄廃水
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4D019 AA01 AA02 BA13 CB04 CB09 4D058 JB14 MA12 MA15 NA01 SA15 UA03 4D076 AA16 BE03 BE04 BE08 4F205 AA01 AB07D AC05 AG01 AH73 GA07 GC06 GE02 GE21 GE30 GF03 GF24 GN30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤を含むガスを回収する際に、そのガ
    ス中に含まれる揮発した添加剤の除去方法において、 前記ガスの温度を下げる第1の工程を有し、 前記第1の工程で、前記ガスの温度を下げる冷却器の出
    口側の温度Tを、前記ガス中に含まれる揮発した添加剤
    のうち最も固形分率の高い物質の融点をMとしたとき
    に、 (M−35)≦T≦(M−5)の範囲にすることを特徴
    とする添加剤除去方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程は複数の冷却器を用いて
    行なわれ、 一方の冷却器により冷却し、 他方の冷却器により前記冷却により付着した添加剤を洗
    浄し、 これらが交互に繰り返されることを特徴とする請求項1
    記載の添加剤除去方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の工程の後に、前記添加剤をさ
    らに除去する第2の工程を含むことを特徴とする請求項
    1または2記載の添加剤除去方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程が、 前記添加剤をフィルタに付着させて除去した後に、 そのフィルタを水で洗浄する工程であることを特徴とす
    る請求項3記載の添加剤除去方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタを通過するガスの風速を
    0.1〜3m/sの範囲とすることを特徴とする請求項
    4記載の添加剤除去方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルタがポリエステルから形成さ
    れたものであることを特徴とする請求項4または5記載
    の添加物除去方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程が、 前記添加剤を充填材に付着させて除去しながら、 その充填材を水で洗浄する工程であることを特徴とする
    請求項3記載の添加物除去方法。
  8. 【請求項8】 前記充填材に付着した添加剤を洗浄する
    際に、 前記ガスを流した方向に対して向流に水を流して、前記
    添加剤を洗浄することを特徴とする請求項7記載の添加
    剤除去方法。
  9. 【請求項9】 前記充填材に付着した添加剤を洗浄する
    際に、 その充填材に流す水の量(m3 /min)を、その充填
    材に通した前記ガスの風量(m3 /min)に対して1
    /1000〜1/100の範囲とすることを特徴とする
    請求項7または8記載の添加剤除去方法。
  10. 【請求項10】 前記添加剤が、トリフェニルホスフェ
    ートであることを特徴とする請求項1ないし9いずれか
    1つ記載の添加剤除去方法。
  11. 【請求項11】 ポリマーと添加剤とを溶剤に溶解した
    溶液を流延して、フイルムを製膜する溶液製膜方法にお
    いて、 前記フイルムを乾燥する乾燥工程の際に発生するガス中
    に含まれる揮発した添加剤を請求項1ないし10いずれ
    か1つ記載の添加剤除去方法により除去する添加剤除去
    工程を含むことを特徴とする溶液製膜方法。
  12. 【請求項12】 前記ポリマーが、セルロースアシレー
    トであることを特徴とする請求項11記載の溶液製膜方
    法。
JP2002024995A 2002-02-01 2002-02-01 溶液製膜方法 Expired - Fee Related JP4315360B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002024995A JP4315360B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 溶液製膜方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002024995A JP4315360B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 溶液製膜方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003225501A true JP2003225501A (ja) 2003-08-12
JP4315360B2 JP4315360B2 (ja) 2009-08-19

Family

ID=27747292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002024995A Expired - Fee Related JP4315360B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 溶液製膜方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4315360B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263990A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜設備及び濾過装置のフィルタ交換方法
JP2008105007A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Fujifilm Corp 高融点化合物の除去方法及び除去設備、並びに、溶媒回収方法及び溶媒回収設備
CN114505996A (zh) * 2022-02-12 2022-05-17 高文强 一种水溶性聚乙烯薄膜热定型设备

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263990A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜設備及び濾過装置のフィルタ交換方法
JP4562561B2 (ja) * 2005-03-22 2010-10-13 富士フイルム株式会社 溶液製膜設備及び濾過装置のフィルタ交換方法
JP2008105007A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Fujifilm Corp 高融点化合物の除去方法及び除去設備、並びに、溶媒回収方法及び溶媒回収設備
KR101433673B1 (ko) 2006-09-28 2014-08-25 후지필름 가부시키가이샤 고융점 화합물의 제거 방법 및 제거 설비, 용매 회수 방법및 용매 회수 설비
CN114505996A (zh) * 2022-02-12 2022-05-17 高文强 一种水溶性聚乙烯薄膜热定型设备
CN114505996B (zh) * 2022-02-12 2023-09-19 汕头市精塑包装材料有限公司 一种水溶性聚乙烯醇薄膜热定型设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4315360B2 (ja) 2009-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5479165B2 (ja) テンタ装置及びテンタ装置内での異物除去方法並びに溶液製膜設備
TWI422421B (zh) 高熔點化合物移除方法及設備、溶劑回收方法及溶劑回收設備
JP2003225501A (ja) 添加剤除去方法及び溶液製膜方法
JP4769610B2 (ja) 溶液製膜方法
JP4004282B2 (ja) 溶液製膜方法
JP2008188941A (ja) 溶液製膜方法及び溶液製膜設備
TW200914507A (en) Solution casting process and apparatus
JP4250029B2 (ja) 凝縮装置洗浄方法及びその方法を用いた溶液製膜方法
JP2009262528A (ja) フィルムの製造方法
JP2008162278A (ja) 溶剤回収設備の添加剤除去方法及び、添加剤除去装置
JP2009066569A (ja) 濾過助剤の回収方法及び装置
JP4394903B2 (ja) 溶液製膜方法
JP2008213412A (ja) フィルム製造設備及び溶剤回収方法
JP4033462B2 (ja) 溶液製膜方法
JP3957530B2 (ja) 溶液製膜方法
JP2010105257A (ja) 添加剤回収方法及び装置
JP3899488B2 (ja) 溶液製膜方法
JP5480831B2 (ja) 排気再生装置及び溶液製膜方法
JP2008230103A (ja) 溶液製膜方法及び溶液製膜設備
JP5269422B2 (ja) 添加剤の析出方法及び析出設備、溶液製膜方法
JP3987746B2 (ja) 部材洗浄方法及びその方法を用いた溶液製膜方法
JP2008068428A (ja) フィルム製造設備及び溶剤回収方法
JP2008265310A (ja) 溶液製膜方法
JP5094299B2 (ja) 濾過助剤の回収方法及び装置
JP2009233937A (ja) セルロースアシレートフィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060911

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090513

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4315360

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees