JP2003223028A - 電子写真機器用導電部材 - Google Patents

電子写真機器用導電部材

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JP2003223028A
JP2003223028A JP2002020487A JP2002020487A JP2003223028A JP 2003223028 A JP2003223028 A JP 2003223028A JP 2002020487 A JP2002020487 A JP 2002020487A JP 2002020487 A JP2002020487 A JP 2002020487A JP 2003223028 A JP2003223028 A JP 2003223028A
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boron
roll
solid solution
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JP2002020487A
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Shoji Arimura
昭二 有村
Hirobumi Okuda
博文 奥田
Kazuhiro Takeda
一広 武田
Masanori Ishida
政典 石田
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面の柔軟性に優れ、電気抵抗のばらつきが小
さい電子写真機器用導電部材を提供する。 【解決手段】下記の(A)および(B)を必須成分とす
る導電性組成物が、コーティング製法により導電機能部
分として構成されている電子写真機器用導電部材であ
る。 (A)溶剤可溶性ポリマー。 (B)ホウ素固溶カーボンブラック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像ロール,帯電
ロール,転写ロール,トナー供給ロール,除電ロール,
給紙ロール,搬送ロール,クリーニングロール等の導電
性ロール、現像ブレード,帯電ブレード,クリーニング
ブレード等のブレード部材、転写ベルト等のベルト部材
等に用いられる電子写真機器用導電部材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、現像ロール等の導電性ロール
としては、例えば、軸体の外周面に最内層が形成され、
その外周面に中間層が形成され、さらにその外周面に表
層が形成されたものが用いられている。そして、上記導
電性ロールの表層用材料としては、例えば、ウレタン樹
脂等のバインダーポリマーに、DBP吸収量が150c
3 /100g以下のいわゆる塗料用カーボンブラック
を含有させた導電性材料が用いられている。このように
塗料用カーボンブラックを用いると、ウレタン樹脂等の
バインダーポリマー中での塗料用カーボンブラックの分
散性が良くなり、電気抵抗のばらつきが小さい表層塗膜
を作製できるため、電気抵抗のばらつきが少なく、電気
抵抗が安定した導電性ロールを得やすいという利点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塗
料用カーボンブラックは、DBP吸油量が低く、導電性
を発現するストラクチャー(凝集形態)の発達が不充分
なため、所望の電気抵抗を得るためには、塗料用カーボ
ンブラックを高充填する必要がある。そのため、表層塗
膜が硬くなり、この表層塗膜と接触する感光体のけずれ
が生じたり、導電性ロール自体に傷が付き耐久性が悪く
なるとともに、塗料用カーボンブラックを高充填するこ
とから、作業性にも劣るという難点がある。そこで、上
記塗料用カーボンブラックに代えて、導電性の高い導電
性カーボンブラックを用いると、少量で導電性を発現で
きるため、導電性ロール表面の柔軟性を維持でき、感光
体けずれの防止や、マシンにおけるエンジン小規模化に
よる省エネルギー化、小型化に有利となる。しかしなが
ら、上記導電性カーボンブラックには、高純度のカーボ
ンブラックが使用されるため、カルボキシル基等の表面
官能基が少なくなって、カーボンブラックの、バインダ
ーポリマーに対する相溶性が低下する。そのため、カー
ボンブラックの分散性が悪くなり、電気抵抗のばらつき
が非常に大きくなり、画像が悪化する等の難点がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、表面の柔軟性に優れ、電気抵抗のばらつきが小
さい電子写真機器用導電部材の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電子写真機器用導電部材は、下記の(A)
および(B)を必須成分とする導電性組成物が、コーテ
ィング製法により導電機能部分として構成されていると
いう構成をとる。 (A)溶剤可溶性ポリマー。 (B)ホウ素固溶カーボンブラック。
【0006】すなわち、本発明者らは、柔軟性に優れ、
電気抵抗のばらつきが小さい電子写真機器用導電部材を
得るべく、導電性カーボンブラックを中心に鋭意研究を
重ねた。そして、導電性カーボンブラックにホウ素を固
溶させてなるホウ素固溶カーボンブラックを用いると、
ホウ素を固溶させていない通常の導電性カーボンブラッ
クに比べて、溶剤可溶性ポリマーとの相溶性が良好で、
分散性に優れ、電気抵抗のばらつきが小さくなるという
知見を得た。しかも、ホウ素固溶カーボンブラックは、
ホウ素を固溶させていない通常の導電性カーボンブラッ
クよりも導電性に優れ、少量の添加量で所望の電気抵抗
を得ることができるため、表面塗膜の硬度が低く、表面
の柔軟性に優れることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0008】本発明の電子写真機器用導電部材は、溶剤
可溶性ポリマー(A成分)と、ホウ素固溶カーボンブラ
ック(B成分)とを必須成分とする導電性組成物が、コ
ーティング製法により導電機能部分として構成されてい
るものである。
【0009】なお、本発明において、導電機能部分と
は、電子写真機器用導電部材が、導電性ロールの場合
は、軸体上もしくはベースゴム上にコーティングされた
導電層部分をいい、ブレード部材の場合は、先端にコー
ティングされた導電層部分等をいう。
【0010】上記溶剤可溶性ポリマー(A成分)として
は、例えば、一液性もしくは二液性のウレタン、アクリ
ル、ポリアミド(ナイロン)、シリコーン、フッ素、ポ
リエステル、アルキッド、尿素、メラミン、フェノー
ル、エポキシ等の樹脂や各種合成ゴム、天然ゴム等があ
げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用い
られる。これらのなかでも、ホウ素固溶カーボンブラッ
ク(B成分)との相溶性の点で、ウレタン、アクリルが
好適に用いられる。なお、本発明において、溶剤可溶性
ポリマー(A成分)とは、室温(20℃)で固形を示す
が、溶剤に溶解するものをいう。
【0011】上記溶剤可溶性ポリマー(A成分)の数平
均分子量(Mn)は、2,000〜200,000の範
囲内が好ましく、特に好ましくは3,000〜100,
000の範囲内である。
【0012】上記溶剤可溶性ポリマー(A成分)ととも
に用いることができる溶剤としては、特に限定はなく、
例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ソルベ
ッソ♯100(エクソン化学社製)、ソルベッソ♯15
0(エクソン化学社製)、テレピン油、テトラリン等の
芳香族炭化水素系溶剤、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−デカン、ミネラルスピリット、イソオクタン、
ノナン、トリメチルヘキサン、ソルベントナフサ、アイ
ソパー(エクソン化学社製)、ニューソルデラックス
(日本石油社製)等の脂肪族炭化水素系溶剤、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル等
のエステル系溶剤、エチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル系溶剤、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等
のケトン系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等
のセロソルブ系溶剤ならびにそのエステル類、メチレン
クロライド、トリクロルエチレン、パークロロエチレ
ン、オルトジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素系溶
剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が
あげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用
いられる。
【0013】上記溶剤可溶性ポリマー(A成分)ととも
に用いられるホウ素固溶カーボンブラック(B成分)と
しては、カーボンブラックにホウ素を固溶させたもので
あれば特に限定はない。
【0014】上記ホウ素を固溶させるカーボンブラック
は、特に限定はなく、例えば、アセチレンブラック、サ
ーマルブラック、ファーネスブラック、ランプブラッ
ク、チャネルブラック、ロールブラック、ディスクブラ
ック、黒鉛化ブラック等があげられる。
【0015】また、上記カーボンブラックに固溶させる
ホウ素も、特に限定はなく、例えば、ホウ素、ホウ酸、
ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、トリエチルボラ
ン、トリブチルボラン、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ
素、ジボラン等があげられる。これらのなかでも、気化
させて使用することが容易である点で、ホウ酸トリメチ
ル等の有機ホウ素化合物が好適に用いられる。
【0016】上記ホウ素固溶カーボンブラック(B成
分)は、例えば、アセチレン等の炭化水素の熱分解反応
時,燃焼反応時等に、有機ホウ素化合物等のホウ素源を
存在させることにより製造することができる。
【0017】上記ホウ素固溶カーボンブラック(B成
分)のホウ素固溶量は、導電性の点から、0.6重量%
以上が好ましい。
【0018】なお、上記ホウ素固溶量は、下記に従って
測定した全ホウ素量から可溶ホウ素量を差し引くことに
よって求めることができる。
【0019】〔全ホウ素量〕カーボンブラック0.5g
を白金皿に取り、1.5重量%Ca(OH)2 溶液20
ml、アセトン5mlを加え、超音波洗浄器で1時間分
散させる。それをサンドバスで乾固させた後、電気炉を
用い、電気気流中、800℃で3時間かけて灰化させ
る。ついで、HCl(1+1)溶液10mlを加えサン
ドバス中で加熱して溶出させる。溶出液を100mlに
定容し、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(I
CP−AES)でホウ素量を定量し、カーボンブラック
中の全ホウ素量とする。
【0020】〔可溶ホウ素量〕カーボンブラック1gを
石英ガラス製三角フラスコに取り、水100mlとアセ
トン1mlを加える。それをウォーターバス上で24時
間還留させ、0.8μmメンブランフィルターで濾過す
る。炉液のホウ素量をICP−AESで定量し、カーボ
ンブラック中の可溶ホウ素量とする。
【0021】上記ホウ素固溶カーボンブラック(B成
分)の比表面積は20〜110m2 /gが好ましく、ヨ
ウ素吸着量は30〜80mg/gが好ましい。
【0022】上記ホウ素固溶カーボンブラック(B成
分)の配合割合は、溶剤可溶性ポリマー(A成分)10
0重量部(以下「部」と略す)に対して、2.5〜35
部の範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜30部の範
囲内である。すなわち、上記ホウ素固溶カーボンブラッ
ク(B成分)が2.5部未満であると、電気抵抗が高く
なる傾向がみられ、逆に35部を超えると、硬度が高く
なる傾向がみられるからである。
【0023】なお、上記導電性組成物には、上記A成分
およびB成分に加えて、架橋剤を配合することが好まし
い。このように架橋剤を併用すると、表面塗膜の強度が
向上するため好ましい。
【0024】上記架橋剤は、上記溶剤可溶性ポリマー
(A成分)の種類に応じて最適なものを選択すればよ
く、例えば、イソシアネート、ブロックイソシアネー
ト、ヒドロシリル架橋剤、メラミン等の尿素樹脂、エポ
キシ硬化剤、ポリアミン硬化剤、パーオキサイド、硫
黄、シラノール基含有化合物等があげられる。これらは
単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0025】上記架橋剤の配合割合は、上記溶剤可溶性
ポリマー(A成分)100部に対して、0.1〜100
部の範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜50部の範
囲内である。
【0026】また、上記導電性組成物には、ホウ素固溶
カーボンブラック(B成分)以外の通常の電子導電剤や
イオン導電剤等の導電剤の他、触媒、遅延剤、整泡剤、
充填剤、可塑剤、老化防止剤、分散剤、消泡剤、カップ
リング剤、難燃剤、帯電制御剤等を配合しても差し支え
ない。
【0027】上記電子導電剤としては、例えば、ホウ素
を固溶させていない通常のカーボンブラックや、c−Z
nO(導電性酸化亜鉛)、c−TiO2 (導電性酸化チ
タン)、c−SnO2 (導電性酸化錫)、グラファイト
等があげられる。
【0028】上記イオン導電剤としては、例えば、第四
級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等があげられ
る。
【0029】上記導電性組成物は、例えば、溶剤可溶性
ポリマー(A成分)およびホウ素固溶カーボンブラック
(B成分)とともに、架橋剤等を必要に応じて配合し、
これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混
練機を用いて混練することにより得ることができる。そ
して、この導電性組成物を、前記の各種溶剤にて溶解
し、コーティングを行う。このコーティング法は、特に
限定するものではなく、例えば、ディッピング法、スプ
レー法、ロールコート法等の方法が適用できる。
【0030】このようにして得られた導電性組成物は、
コーティング製法により、電子写真機器用導電部材の導
電機能部分として用いられる。例えば、電子写真機器用
導電部材が、導電性ロールの場合は、軸体上もしくはベ
ースゴム上に、上記導電性組成物をコーティングした
後、乾燥および所定の加熱処理を行うことにより、軸体
もしくはベースゴム上に導電性組成物を被覆して、導電
層を形成することができる。また、上記電子写真機器用
導電部材が、ブレード部材の場合は、ブレード部材の先
端に、上記導電性組成物をコーティングした後、乾燥お
よび所定の加熱処理を行うことにより、導電層部分を形
成することができる。
【0031】本発明の電子写真機器用導電部材として
は、例えば、現像ロール,帯電ロール,転写ロール,定
着ロール,トナー供給ロール,除電ロール,給紙ロー
ル,搬送ロール,クリーニングロール等のロール部材、
現像ブレード,帯電ブレード,クリーニングブレード等
のブレード部材、転写ベルト、紙送りベルト等のベルト
部材等があげられる。
【0032】本発明の電子写真機器用導電部材として
は、例えば、図1に示すように、軸体1の外周面に最内
層2が形成され、その外周面に中間層3が形成され、さ
らにその外周面に表層4が形成されてなる導電性ロール
があげられる。そして、上記導電性組成物は、最内層
2、中間層3および表層4のいずれの層形成材料に用い
ることも可能であるが、中間層3用材料または表層4用
材料として好適に用いられる。
【0033】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0034】
【実施例1】〔中間層用材料の調製〕水素添加アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)(アクリロニ
トリル量:50重量%)100部と、ステアリン酸0.
5部と、亜鉛華(ZnO)5部と、カーボンブラック
(電気化学工業社製、デンカブラックHS100)40
部と、架橋促進剤BZを1部と、架橋促進剤CZを2部
と、硫黄1部とを、ロールを用いて混練した後、これを
有機溶剤(MEK)に分散させて中間層用材料を調製し
た。
【0035】〔表層用材料の調製〕溶剤可溶性ポリマー
(A成分)としてポリカーボネートジオール(PCD)
系ウレタン(日本ポリウレタン社製、ニッポラン519
6、Mn:約20,000)100部と、ホウ素固溶カ
ーボンブラック(B成分)としてホウ素固溶アセチレン
ブラック(電気化学工業社製)〔ホウ素固溶量:1重量
%〕8部と、溶剤(MEK)700部とを混合して、表
層用材料を調製した。
【0036】〔現像ロールの作製〕軸体となる芯金(直
径10mm、SUS304製)をセットした金型内に、
最内層形成材料として導電性シリコーンゴム(信越化学
工業社製、X34−264A/B)を充填した後、15
0℃×30分の条件で加熱架橋を行った。その後、脱型
して、軸体の外周面に沿って最内層が形成されたベース
ロールを作製した。ついで、上記最内層の外周面に、上
記中間層用材料をディッピング法によりコーティングし
て中間層を形成した。さらに、上記中間層の外周面に沿
って上記表層用材料を、ディッピング法によりコーティ
ングした後、150℃×60分の条件で加熱架橋を行
い、表層を形成した。このようにして、最内層の外周面
に中間層が形成され、さらにその外周面に表層が形成さ
れた3層構造の現像ロールを作製した。なお、最内層の
厚みは5mm、中間層の厚みは20μm、表層の厚みは
10μmであった。
【0037】
【実施例2】PCD系ウレタンに代えて、1,4−ブタ
ンジオールとアジピン酸のエステルを、MDI(4,4
−ジフェニルメタンジイソシアネート)で鎖延長した、
一液性ポリウレタン(日本ミラクトン社製、P22S)
を用いた。それ以外は、実施例1と同様にして、表層用
材料を調製した。そして、この表層用材料を用いる以外
は、実施例1と同様にして、現像ロールを作製した。
【0038】
【実施例3】PCD系ウレタンに代えて、アクリル樹脂
(大日本インキ化学工業社製、アクリディックA−80
4、Mn:約15000)を用いた。それ以外は、実施
例1と同様にして、表層用材料を調製した。そして、こ
の表層用材料を用いる以外は、実施例1と同様にして、
現像ロールを作製した。
【0039】
【実施例4】架橋剤であるイソシアネート(日本ポリウ
レタン社製、コロネートHX)5部をさらに配合する以
外は、実施例1と同様にして、表層用材料を調製した。
そして、この表層用材料を用いる以外は、実施例1と同
様にして、現像ロールを作製した。
【0040】
【実施例5】ホウ素固溶アセチレンブラックの配合割合
を8部に代えて、3部とする以外は、実施例4と同様に
して、表層用材料を調製した。そして、この表層用材料
を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像ロールを
作製した。
【0041】
【実施例6】ホウ素固溶アセチレンブラックの配合割合
を8部に代えて、30部とする以外は、実施例4と同様
にして、表層用材料を調製した。そして、この表層用材
料を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像ロール
を作製した。
【0042】
【実施例7】ホウ素固溶アセチレンブラックの配合割合
を8部に代えて、2.5部とする以外は、実施例4と同
様にして、表層用材料を調製した。そして、この表層用
材料を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像ロー
ルを作製した。
【0043】
【実施例8】ホウ素固溶アセチレンブラックの配合割合
を8部に代えて、35部とする以外は、実施例4と同様
にして、表層用材料を調製した。そして、この表層用材
料を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像ロール
を作製した。
【0044】
【比較例1】ホウ素固溶アセチレンブラック8部に代え
て、ホウ素を固溶していない塗料用カーボンブラック
(三菱化学社製、MA100、DBP吸収量100cm
3 /100g)35部を用いた。それ以外は、実施例2
と同様にして、表層用材料を調製した。そして、この表
層用材料を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像
ロールを作製した。
【0045】
【比較例2】ホウ素固溶アセチレンブラックに代えて、
ホウ素を固溶していない導電性カーボンブラック(電気
化学工業社製、アセチレンブラック)を用いた。それ以
外は、実施例1と同様にして、表層用材料を調製した。
そして、この導電性組成物を用いる以外は、実施例1と
同様にして、現像ロールを作製した。
【0046】このようにして得られた実施例品および比
較例品を用いて、下記のようにして各特性の評価を行っ
た。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示
した。
【0047】〔表層電気抵抗〕上記表層用材料を用いて
塗膜を3回(N=1〜3)作製し、10Vの電圧を印加
した時の電気抵抗(Rv)を、SRIS 2304に準
じて測定した。
【0048】〔粒度分布〕表層用材料を用いて、カーボ
ンブラックの粒度分布(メジアン径)を測定した。
【0049】〔表層硬さ〕表層(塗膜)の引張弾性率
を、JIS K 7127に準じて測定した。
【0050】〔ロール電気抵抗〕現像ロールの電気抵抗
を、図2(A),(B)に示すように、印加電圧と電流
を測定することにより求めた。すなわち、図2(A)に
示す形状の電極11を、図2(B)に示すロール10表
面上に20箇所形成し、図2(B)に示す測定系により
測定した。図において、11aは主電極、11bはガー
ド電極である。そして、実施例および比較例における電
気抵抗は20箇所の測定値の中央値である。なお、印加
電圧は100Vとした。
【0051】〔ロール回転トルク〕固定された感光体に
現像ロールを押圧接触し、現像ロールをトルクモータで
回転させ、その動き始めの電流値を測定した。なお、上
記現像ロールを感光体に押圧接触させる際の圧力は、現
像ロールの接触部が径方向に0.3mm凹む程度の圧力
に設定した。評価は、得られた測定値をトルクに換算
し、その算出値が常に3kgf−cm未満を示す場合を
○、3kgf−cm未満を示すが初期等に3kgf−c
m以上を示す場合を△、常に3kgf−cm以上を示す
場合を×とした。
【0052】〔複写画質〕上記現像ロールを電子写真複
写機に組み込み、20℃×50%RHの条件下において
画像出しを行った。評価は、べた黒画像において濃度が
充分(マクベス濃度1.4以上)で画像むらや白斑点ぬ
けの無いものを○、べた黒画像において濃度不充分(マ
クベス濃度1.4未満)、画像むら、白斑点のいずれか
一つでも発生したものを×とした。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】上記結果から、実施例品は、表層の硬度が
小さく、表面の柔軟性に優れるとともに、電気抵抗のば
らつきが小さく、電気抵抗、ローラ回転トルク、複写画
質がいずれも良好であることがわかる。
【0056】これに対して、比較例1品は、塗料カーボ
ンブラックを用いているため、高充填が必要であるた
め、表層の硬度が高く、ローラ回転トルクが高いことが
わかる。また、比較例2品は、ホウ素を固溶していない
通常の導電性カーボンブラックを用いているため、メジ
アン径が大きく、分散性に劣り、電気抵抗のばらつきが
大きいことがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子写真機器用
導電部材は、その導電機能部分が、導電性カーボンブラ
ックにホウ素を固溶させてなるホウ素固溶カーボンブラ
ックを用いて構成されているため、ホウ素を固溶させて
いない通常の導電性カーボンブラックに比べて、溶剤可
溶性ポリマーとの相溶性が良好で、分散性に優れ、電気
抵抗のばらつきが小さくなる。しかも、ホウ素固溶カー
ボンブラックは、ホウ素を固溶させていない通常の導電
性カーボンブラックよりも導電性に優れ、少量の添加量
で所望の電気抵抗を得ることができるため、表面塗膜の
硬度が低く、表面の柔軟性に優れるという優れた効果を
奏する。
【0058】また、上記溶剤可溶性ポリマー(A成分)
およびホウ素固溶カーボンブラック(B成分)に加え
て、架橋剤を含有する導電性組成物を用いて、電子写真
機器用導電部材の導電機能部分を構成すると、塗膜表面
のの強度が向上するため好ましい。
【0059】さらに、上記ホウ素固溶カーボンブラック
(B成分)の配合割合を、上記特定の範囲内に設定する
と、電気抵抗を中抵抗領域に制御しやすくなる。
【0060】そして、上記導電性組成物を導電性ロール
の層形成部材に用いてなる導電性ロールは、導電性ロー
ルとしての導電性が向上し、複写画質等が優れるため好
ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真機器用導電部材の一例を示す
導電性ロールの断面図である。
【図2】(A)は現像ロールの電気抵抗を測定する際に
ロール表面に形成する電極の形状を示す説明図、(B)
はそれを用いての現像ロールの電気抵抗値の測定系を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 最内層 3 中間層 4 表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 501 G03G 15/08 501A 3J103 501D 4J002 504 504B 15/16 15/16 103 103 21/06 21/00 312 21/10 340 318 (72)発明者 武田 一広 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 (72)発明者 石田 政典 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H035 AA15 2H071 BA43 DA06 DA07 DA08 DA09 DA13 DA22 2H077 AC04 AD06 AD13 FA13 FA22 FA27 2H134 GA02 HA01 HA03 HA04 HA17 HA18 HD01 HD03 HD04 HD19 HD20 KD07 KD08 KD12 KD16 KG08 KH10 2H200 FA16 GB12 GB13 HB12 HB22 HB43 HB45 HB46 HB47 JA02 JA23 JA25 JA26 JA27 JB06 JB10 JB13 JB43 JB45 JB46 JB47 LC03 LC04 MA03 MA04 MA14 MA17 MA20 MB06 MC02 3J103 AA02 AA14 AA32 AA51 BA41 CA01 EA11 FA12 FA18 GA02 GA57 HA04 HA20 HA52 HA54 4J002 AC011 AC021 BD121 BG041 CC041 CC161 CC181 CD001 CF001 CK021 CL001 CP031 DA036 FB016 FB086 FD140 GQ02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)および(B)を必須成分と
    する導電性組成物が、コーティング製法により導電機能
    部分として構成されていることを特徴とする電子写真機
    器用導電部材。 (A)溶剤可溶性ポリマー。 (B)ホウ素固溶カーボンブラック。
  2. 【請求項2】 上記導電性組成物が、上記(A)および
    (B)に加えて、架橋剤を含有するものである請求項1
    記載の電子写真機器用導電部材。
  3. 【請求項3】 上記(B)の配合割合が、上記(A)1
    00重量部に対して2.5〜35重量部の範囲内に設定
    されている請求項1または2記載の電子写真機器用導電
    部材。
  4. 【請求項4】 上記導電性組成物を用いて導電性ロール
    の導電層が構成されている請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の電子写真機器用導電部材。
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