JP2003222689A - 時 計 - Google Patents

時 計

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JP2003222689A
JP2003222689A JP2002020608A JP2002020608A JP2003222689A JP 2003222689 A JP2003222689 A JP 2003222689A JP 2002020608 A JP2002020608 A JP 2002020608A JP 2002020608 A JP2002020608 A JP 2002020608A JP 2003222689 A JP2003222689 A JP 2003222689A
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JP2002020608A
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Akira Washisawa
明 鷲沢
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】時計自体の撓み、曲げ等に対する強度を向上さ
せた時計を提供することにある。 【解決手段】電子時計100は、ケース体101と、こ
のケース体101の前面側開口部101Aに取り付けら
れた風防102と、ケース体101の背面側開口部10
1Bに取り付けられた裏蓋103と、ケース体101内
に配置されたムーブメント104と、ムーブメント10
4の時刻合わせ操作を行うための巻真105と、巻真1
05の外端に取り付けられたリューズ106と、風防1
02の内側に配置され、ケース体101の内壁部分より
張り出した固定部101Cの下方側から取り付けられた
文字板107と、文字板107の背面側に固定された環
状の基板108と、ケース体101の外周面側を囲むよ
うに略円環状に形成された導電性部材120と、導電性
部材120上に設けられたリング状部材121とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部送受信装置と
無線通信を行うための無線通信部と、前記無線通信部を
収容するケース体と、環状の導電性部材とを備えて構成
される時計に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、磁気カードは、テレフォンカー
ドを始めとして、各種クレジットカード、各小売店が発
行するポイントカード、高速道路のハイウェイカード、
その他幅広い用途のカードとして広く普及してきた。し
かし、容易に偽造されてしまう危険があることが社会的
な問題ともなった。そのため、偽造防止の観点、及び個
人機密情報の保持、更には記憶容量の増大などを目的と
して、ICカードが普及しつつある。
【0003】しかし、ICカードであっても読取・書込
み機に接触させてデータの授受を行う必要があるため
に、取引時、即ちICカードデータの読取・書込み時
に、ICカードを相手または読取・書込み機に渡す必要
があるため、偽造や機密保持に関して安全とは言い切れ
なかった。
【0004】これに対して近年出現した非接触ICカー
ドは、読取・書込み機と非接触でデータの授受ができる
ため、読取・書込み動作の簡便性、及び、安全性が改善
したものではあるものの、カード型であるために、依然
として紛失の危険はあり、また、使用時には都度ポケッ
ト等から取り出すことが必要など煩雑な面もある。
【0005】そのため、最近、ユーザーが常時携帯する
時計に上記の非接触ICカード機能を内蔵した製品の実
用化が図られている。この時計は、非接触ICカードに
内蔵された構造、すなわち、アンテナと、このアンテナ
を介して外部と非接触データ通信(無線通信)を行う送
受信手段とを備えた非接触データ通信部(無線通信部)
を時計のケース体内に組み込んだものである。
【0006】上記従来の非接触ICカード機能を内蔵す
る時計においては、ケース体の内部にアンテナを配置す
ることから、ケース体を絶縁性材料で構成しなければな
らず、従来から時計のケース体素材として頻繁に使用さ
れている金属材料などの導電性素材を用いることができ
ないので、外観デザインに大きな制約が課せられ、特
に、高級感に欠ける安価なイメージを拭い去ることがで
きないという問題点があった。
【0007】以上のような問題を解決するために、ケー
ス体等に導電性部材を用いる場合に、上記したような渦
電流が発生しないようにするために、ケース体等の一部
を絶縁体で形成するか、一部を切り欠く等して、渦電流
が流れないようにする構造が採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにケース体等の一部を絶縁体で形成したり、切り欠
いた後に接着等すると、ケース体が、連続していないの
で、時計自体への撓み、曲げ等に対する強度の面で問題
がある。
【0009】本発明の目的は、時計自体の撓み、曲げ等
に対する強度を向上させた時計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本発明の時計は、外部送受信装置と無線通信を行う
ための無線通信部と、前記無線通信部を収容するケース
体と、略環状の導電性部材とを備える時計であって、前
記導電性部材は、その周回方向の少なくとも1部に間隙
が設けられた有端の略環状とされ、この導電性部材に
は、前記間隙が広がらないように、前記導電性部材を補
強するリング状部材が取り付けられ、このリング状部材
が絶縁性材料からなるものであることを特徴とする。
【0011】ここで、導電性部材の形状は、略環状であ
るが、平面視した場合に、円環状でも、多角形環状でも
よく、その一部分に間隙が設けられていればよい。ま
た、リング状部材が設けられる位置は、導電性部材の上
部でも、下部でもよく、間隙が広がらないように導電性
部材を補強することができれば、位置も、大きさも任意
である。
【0012】このような本発明によれば、前記導電性部
材は、その周回方向の少なくとも1部に間隙が設けられ
た有端の略環状とされることにより、この間隙の存在に
よって、電波を受けたときに導電性部材の環状に沿って
渦電流が遮断されるので、無線通信の受信送信における
誤動作を防止できる。また、前記間隙が広がらないよう
に、リング状部材が前記導電性部材を補強するので、時
計自体の撓み、曲げ等に対する強度を向上させることが
できる。
【0013】ここで、このリング状部材が絶縁性材料か
らなるものであることにより、電波を受けたときにリン
グ状部材に沿って生ずる渦電流が発生することがないの
で、無線データ通信への影響を与えることがない。特
に、通常の乗車券機能などを備えた無線機能は周囲への
影響を低減するために通信圏が限定され、また、きわめ
て微弱な電波で通信を行う場合が多いので、上記渦電流
の抑制効果はきわめて顕著である。
【0014】本発明の時計では、前記導電性部材には、
前記リング状部材と嵌合する凹部が形成されていること
が好ましい。
【0015】このような本発明によれば、前記導電性部
材には、前記リング状部材と嵌合する凹部が形成されて
いることにより、リング状部材は、嵌合により導電性部
材に固定されるので、時計自体の撓み、曲げ等に対する
強度の向上を確実に行うことができる。
【0016】本発明の時計では、前記導電性部材は、前
記ケース体の外周面上端に達する立上り部を有し、前記
リング状部材は、前記立ち上がり部の外周面に対応する
ように設けられていることが好ましい。
【0017】このような本発明によれば、前記導電性部
材は、前記ケース体の外周面上端に達する立上り部を有
し、前記リング状部材は、前記立ち上がり部の外周面に
対応するように設けられていることにより、リング状部
材は、立上り部の外周面を締め付けることにより導電性
部材に固定されるので、時計自体の撓み、曲げ等に対す
る強度の向上を確実に行うことができる。
【0018】本発明の時計では、前記導電性部材には、
ネジ孔が形成され、前記リング状部材には、前記ネジ孔
と対応する位置に挿通孔が設けられ、前記リング状部材
は、前記挿通孔を挿通したネジにより前記導電性部材に
固定されていることが好ましい。
【0019】ここで、ネジ孔が形成される位置、大きさ
は、導電性部材との固定をすることができるものなら
ば、特に制限はないが、時計の外観を損ねないように、
対称配置したり、大きさを一律にしたりすること等が挙
げられる。
【0020】このような本発明によれば、前記導電性部
材には、ネジ孔が形成され、前記リング状部材には、前
記ネジ孔と対応する位置に挿通孔が設けられることによ
り、前記リング状部材は、前記挿通孔を挿通したネジに
より前記導電性部材と固定されているので、時計自体の
撓み、曲げ等に対する強度の向上を確実に行うことがで
きる。
【0021】本発明の時計は、外部送受信装置と無線通
信を行うための無線通信部と、前記無線通信部を収容す
るケース体と、略環状の導電性部材と、絶縁性物質から
なる裏蓋とを備えて構成される時計であって、前記導電
性部材は、その周回方向の少なくとも1部に間隙が設け
られた有端の略環状とされ、前記裏蓋および前記導電性
部材の一方には、凸部が設けられ、他方には、前記凸部
と嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする。
【0022】このような本発明によれば、前記導電性部
材は、その周回方向の少なくとも1部に間隙が設けられ
た有端の略環状とされることにより、この間隙の存在に
よって、電波を受けたときに導電性部材の環状に沿って
渦電流が遮断されるので、無線通信への影響を低減する
ことができる。また、前記裏蓋および前記導電性部材の
一方には、凸部が設けられ、他方には、前記凸部と嵌合
する凹部が形成されていることにより、裏蓋は、凸部お
よび凹部の嵌合により導電性部材に固定されるので、時
計自体の撓み、曲げ等に対する強度の向上を確実に行う
ことができる。本発明の時計では、前記無線通信部には
ループアンテナを有し、前記ループアンテナは前記ケー
ス体の内周側にケース体の周回方向に沿って設置されて
いることを特徴とする。
【0023】このような本発明によれば、導電性部材の
環状に沿った渦電流が発生しやすくなるため、導電性部
材に隙間を設けて、渦電流の発生を防止することが特に
有効なものとなる。
【0024】またアンテナとしてはバーアンテナ等を利
用することもできるが、ループアンテナを使用すれば、
同程度の性能を有するバーアンテナを使用する場合に比
べ時計の小型化を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る無線機能を備えた電子時計の実施形態について詳
細に説明する。以下に説明する各実施形態は、いずれも
無線機能を備えた電子時計の具体的構成(時計)を示す
ものである。ただし、本発明は、腕時計に限らず、懐中
時計などの他の時計にも同様に適用できるものである。
【0026】[第1実施形態]図1は、本発明の第1実
施形態に係る電子時計100を対象とした無線システム
の全体構成を示す斜視図である。この無線通信システム
は、電子時計100と、この電子時計100と無線通信
を行うことのできる外部送受信装置510とを有する。
図示例では、外部送受信装置510は、電車やリフトへ
の搭乗時等に通過すべき通門位置(改札口等)に設置さ
れるゲート装置500に組み込まれたものを示してあ
る。
【0027】上記電子時計100と外部送受信装置51
0との間の無線通信は、一般的に13.56[MHz]
又は125[kHz]の搬送波(キャリア信号)を用
い、双方の装置の送信出力を低く制限して行われる微弱
無線通信である。したがって、外部送受信装置510か
ら数センチ程度の距離の範囲が通信可能範囲になるの
で、ゲートGを通過する直前に、双方向データ通信を行
うためにユーザは電子時計100を外部送受信装置51
0のアンテナに近接させる必要がある。
【0028】(外部送受信装置の構成)図2は、ゲート
装置500内に組み込まれた外部送受信装置510の構
成を示すブロック図である。この外部送受信装置510
において、制御装置511は外部送受信装置510全体
を制御する。送信回路512は、制御装置511の制御
下で送信制御信号を生成し出力する。受信回路513
は、アンテナ515の受信信号を高周波回路514を介
して受け取り、この受信信号から受信データを復調して
制御装置511に出力する。高周波回路514は、上記
送信制御信号に基づいて送信信号を生成してアンテナ5
15を介して電子時計100に送信するとともに、アン
テナ511によって受信された電子時計100からの受
信信号を受信回路513に出力する。
【0029】(無線通信部の構成)図3は、電子時計1
00の無線通信機能を有する無線通信部110の構成を
示すブロック図である。この電子時計100の無線通信
部110においては、アンテナ111と、このアンテナ
111を介して通信を行う送受信手段110RFとを有
する。アンテナ111は、所定方向に向いたループ軸1
11aを備えた周回状のループ形状に構成されている。
この無線通信部110は、例えば、ISO14443等
の非接触ICカード規格を用いて構成することができ
る。
【0030】送受信手段110RFは、上記アンテナ1
11の両端に接続された同調用コンデンサ112と、集
積回路(IC)等からなる通信モジュール110ICと
から構成されている。
【0031】通信モジュール110ICは、上記アンテ
ナ111に接続された整流回路113と、アンテナ11
1に接続され、アンテナ111で受信された受信信号を
復調して受信データを出力する受信回路114と、アン
テナ111に接続され、送信データを変調して送信信号
を生成し、アンテナ111へ送る送信回路115と、発
振回路等から出力されたクロック信号を元に所定の基準
信号を生成する基準信号生成回路116と、基準信号生
成回路116から送出された基準信号を受け、受信デー
タのデータ列から受信データ内容を取り出すとともに、
送信データ内容を受けて送信データを形成する変換処理
回路117と、変換処理回路117から受信データ内容
を受けるとともに、変換処理回路117へ送信データ内
容を出力する中央制御回路118と、中央制御回路11
8の制御下において送信データの暗号化及び受信データ
の解読を行う暗号処理回路119と、ID番号やデータ
内容の記録を行う不揮発性メモリ等からなるメモリ11
0Mとを有している。
【0032】ここで、整流回路113はアンテナ111
にて受信された搬送波(キャリア信号)から電力を取り
出し、これを電源ラインを通じて各回路へと送るように
構成されている。なお、このような受信信号から生成し
た電力を供給する電力供給形態ではなく、機器に内蔵さ
れた電池等の電源から電力を供給するように構成しても
よい。また、メモリ110MはEEPROMやフラッシ
ュメモリ等の書き換え可能メモリであることが好まし
い。また、電子時計内に固定されたメモリの代りに、或
いは、当該固定されたメモリに加えて、メモリカードな
どのリムーバブルメディアを設けてもよい。また、暗号
処理回路119は、DES(Data Encryption Standar
d)、RSA(R. L. Riverst, A. Shamir, L. Adelma
n)等の暗号処理機能を備えている。
【0033】(時間情報表示処理機能部分の構成)図4
は、電子時計100の本体機能を実現するための構造
(時間情報表示処理表示部)を示す概略ブロック図であ
る。電子時計100は上記のような無線通信機能のみを
備えたものであっても構わないが、本実施形態の場合、
電子時計本来の時間情報表示機能をも有している。この
機能を実現する構成には、ウォッチCPU14と、指針
駆動部18とが含まれている。
【0034】ウォッチCPU14は、時計機能(時間情
報表示機能)全体を制御するものであり、例えば、指針
などの時間情報表示手段の駆動制御、後述する巻真など
の外部操作手段による操作に応じた表示態様や内部時間
の制御などを行う。
【0035】また、指針駆動部18は、駆動回路18A
と駆動機構18Bとを含む。駆動機構18Bには、ステ
ッピングモータ310と、駆動回路18Aから供給され
る駆動パルスによって磁力を発生する駆動用コイル31
1と、この駆動用コイル311によって励磁されるステ
ータ312と、ステータ312の内部において励磁され
る磁界により回転するロータ313とを備えている。ス
テータ312には、駆動用コイル311で発生した磁力
によって異なった磁極がロータ313の回りにある対向
部315、316に発生するように、磁気飽和部317
が設けられている。
【0036】また、ロータ313の回転方向を規制する
ために、ステータ312の内周の適宜の位置には内ノッ
チ318が設けられている。この構成において、駆動用
コイル311によってステータ312が励磁されると、
コギングトルクがロータ313に発生し、ロータ313
は適宜の位置に停止する。ステッピングモータ310の
ロータ313の回転は、かなを介してロータ313に噛
合された5番車351、4番車352、3番車353、
2番車354、日の裏車355及び筒車356を有する
輪列350によって各指針に伝達される。
【0037】上記4番車352の軸には秒針361が接
続され、2番車354には分針362が接続され、さら
に、筒車356には時針363が接続されており、ロー
タ313の回転に連動してこれらの各針によって時刻
(時間情報)が表示される。
【0038】駆動回路18Aは、ウォッチCPU14か
らの駆動指令に従ってステッピングモータ310に様々
な波形の駆動パルスを供給する回路である。この駆動回
路18Aは、pチャネルMOSトランジスタ333a、
nチャンネルMOSトランジスタ332a、pチャンネ
ルMOSトランジスタ333b及びnチャンネルMOS
トランジスタ332bによって構成されたブリッジ回路
を備えている。
【0039】ステッピングモータ310の駆動用コイル
311は、pチャンネルMOSトランジスタ333a及
びnチャンネルMOSトランジスタ332aの接続点
と、pチャンネルMOSトランジスタ333b及びnチ
ャンネルMOSトランジスタ332bの接続点との間に
介挿されている。これらのMOSトランジスタ332
a、332b、333a及び333bの各ゲート電極に
ウォッチCPU14から制御パルスが印加されることに
より、駆動用コイル311に駆動パルスが供給され、ロ
ータ313が駆動される。
【0040】(電子時計の構造)本実施形態の電子時計
100は、図5及び図6に示すように、ケース体101
と、このケース体101の前面側開口部101Aに取り
付けられた風防102と、ケース体101の背面側開口
部101Bに取り付けられた裏蓋103と、ケース体1
01内に配置されたムーブメント104と、ムーブメン
ト104の時刻合わせ操作を行うための巻真105と、
巻真105の外端に取り付けられたリューズ106と、
風防102の内側に配置され、ケース体101の内壁部
分より張り出した固定部101Cの下方側から取り付け
られた文字板107と、文字板107の背面側に固定さ
れた環状の基板108と、ケース体101の外周面側を
囲むように略円環状に形成された導電性部材120と、
導電性部材120の上部に設けられたリング状部材12
1とを備えている。
【0041】ここで、ケース体101は、図8にも模式
的に示すように、前面側開口部101Aと、背面側開口
部101Bと、ケース体101の内壁部分の中間部より
張り出した固定部101Cと、ケース体101の外壁部
分の下側より張り出した断面三角形状のつば部101D
とを有する概略環状に形成された、プラスチック等の絶
縁性材料から構成されている。
【0042】固定部101Cは、文字板107の大きさ
に対応し、下側に絶縁性材料からなる文字板107を固
定する。つば部101Dは、導電性部材120を嵌合さ
せて、ケース体101に導電性部材120を固定する。
【0043】風防102は、透明ガラスからなり、文字
板107等を電子時計100外部から覗けるようになっ
ている。
【0044】裏蓋103は、平板状の部材の外周縁側
に、鉤状の突起部103Aが形成されている。この突起
部103Aは、背面側開口部101Bと係合して、裏蓋
103は、ケース体101に固定される。また、裏蓋1
03には、ムーブメント104の外周側の裏蓋103平
板状の部分から立上り、略文字板107にまで達するガ
イド103Bが設けられている。ガイド103Bは、ム
ーブメント104を該外周側から支持し、文字板107
を該裏側から支持されて、文字板107が固定されてい
る。
【0045】ここで、ムーブメント104には、上記図
4を参照して説明したウォッチCPU14、駆動回路1
8A及び駆動機構18Bが内蔵されている。ムーブメン
ト104には、必要に応じて、電池や大容量キャパシタ
等の電源が内蔵されていてもよい。また、上記風防10
2、文字板107及び上記の秒針361、分針362及
び時針363等の指針部分によって表示部が構成され
る。
【0046】基板108は必要に応じてガラス繊維やガ
ラス織布などで強化されたエポキシ樹脂やフェノール樹
脂等からなるプリント配線基板やポリイミド樹脂等から
なるフレキシブル配線基板などで構成される。環状の基
板108の表裏両面上にはループ状(図示例では表裏そ
れぞれに2周ずつ巻回された状態となっている)のアン
テナ111が形成されている。この図示例では、アンテ
ナ111は、基板108上に固着された銅箔などの導電
パターンによって構成されている。
【0047】また、アンテナ111は図中において数周
巻回されたループ状に形成されているが、ループアンテ
ナとしてのターン数や形状は任意である。より具体的に
は、搬送波の周波数が13.56[MHz]である場合
には2〜3ターンのループアンテナでよく、また、周波
数125[kHz]の場合には数百ターンの巻数が必要
となる。
【0048】ループアンテナは開口面積が大きい程アン
テナゲインが向上するので、アンテナ111はケース体
101内のなるべく外周部に形成することが好ましい。
本実施形態では、基板108はケース体101の内面に
沿った環状に形成され、この基板108上の外周側にア
ンテナ111のループが形成されている。基板108の
環形状の内側に設けられた開口部内には、上記ムーブメ
ント104が配置されている。
【0049】また、基板108上には上記の通信モジュ
ール110ICが実装され、アンテナ111の両端に接
続されている。なお、アンテナ111と接続された同調
用コンデンサ112もまた基板108上に実装されてい
るが、図示を省略してある。
【0050】導電性部材120は、ケース体101の周
囲を囲むように略環状に形成された金属(ステンレス
鋼、黄銅、チタンなど)等の導電性材料から構成され、
導電性部材120は、外側に広がって、バンド取り付け
部140(図8参照)が設けられ、装着用のバンドを取
り付け可能な構造となっている。
【0051】また、導電性部材120は、上部に上側に
向いた凹部120Aと、内壁側の中間部分に形成された
凹状溝120Bとを備えている。さらに、導電性部材1
20には、導電性部材120の周囲を周回する方向に見
たときに導電性部材120を周回方向に絶縁する絶縁部
として、ケース体101の周回方向の一部を完全に切断
するように構成された間隙120Gが設けられている。
間隙120Gは、リューズ106が取り付けられる位置
に対応して、形成されている。
【0052】すなわち、導電性部材120は、間隙12
0GによりC字型の平面形状を備えている。間隙120
Gは後述する渦電流の発生を防止或いは低減するもので
あり、1mm未満、例えば0.1mm〜1.0mm程度
の僅かなものであってもよい。なお、間隙120Gは1
3.56[MHz]の搬送波を用いる場合、0.5mm
以上あることが絶縁性を十分に確保する上で好ましいこ
とが確認されている。凹部120Aは、リング状部材1
21と嵌合する。凹状溝120Bは、ケース体101の
つば部101Dと係合する。
【0053】リング状部材121は、間隙120Gが広
がらないように、導電性部材120を補強するものであ
る。また、リング状部材121は、プラスチック等の絶
縁性材料から構成され、水平方向内側および垂直方向下
側に向いている断面L字形であり、下側に向いている部
分が凹部120Aと嵌合するようになっている。
【0054】また、本実施形態では、上記アンテナ11
1とケース体外部との間の電波の伝播を可能にするため
に、裏蓋103と文字板107は、合成樹脂やセラミッ
クスなどの絶縁体で構成されている。これによってアン
テナ111の開口内に有効に電波の電磁界が形成される
ので、良好な通信状態を得ることができる。
【0055】なお、無線通信時の通信内容を表示する場
合には、図6に2点鎖線にて示すように、基板108上
に液晶表示パネル等からなる表示体110DPを実装
し、この表示体110DPの表示面を露出させる開口部
を文字板107に設けることが好ましい。これによっ
て、文字板107の開口部から露出する表示体110D
Pの表示面に表示された表示内容を視認することが可能
になる。
【0056】(電子時計100の動作)次に、電子時計
100の動作について説明する。図7は、電子時計10
0と外部送受信装置510との間の無線通信の手順を示
すシーケンス図である。図7に示すように、外部送受信
装置510は、通常、調歩同調プロトコルによりポーリ
ング信号(通信要求)を繰り返し(所定周期で)送信し
ている(ステップS101)。より具体的には、外部送
受信装置510の制御装置511は、送信回路512に
ポーリング信号を生成させ、高周波回路514及びアン
テナ515を介してポーリング信号を送信し続けてい
る。電子時計100は、外部送受信装置510の通信圏
内に入って上記ポーリング信号を受信すると、通信を開
始する。
【0057】通信に際しては、最初に相互認証のための
データを外部送受信装置510へ送り(ステップS10
2)、これによって相互認証期間T01に移行する。外
部送受信装置510は、電子時計100が自己の通信圏
内に入ったことを検出し、相互認証のためのデータを電
子時計100に送信する(ステップS103)。このデ
ータを受信した電子時計100は、相互認証が完了した
旨の応答データを外部送受信装置510へ送信する(ス
テップS104)。
【0058】上記のようにして相互認証が完了すると、
読み込み期間T02へ移行し、外部送受信装置510
は、電子時計100からデータを読み込むべく、読み込
み要求データを送信する(ステップS105)。これに
より、電子時計100は、読み込み要求データに対応す
るメモリ110M(図3参照)内のメモリアドレスから
対応するデータを読み出し、外部送受信装置510に送
信する(ステップS106)。
【0059】上記のようにして電子時計100からのメ
モリデータが外部送受信装置510にて受信されると、
判定期間T03へ移行する。この判定期間T03におい
ては、外部送受信装置510は、受信したデータから乗
車券、プリペイドカードなどのデータ種類や有効期限な
どを認識し、当該内容が受け入れ可能なものか否かを判
定する(ステップS107)。
【0060】上記判定が完了すると、外部送受信装置5
10は書き込み期間T04に移行し、乗車の有無や払い
出し額などのデータを電子時計100に送信する(ステ
ップS108)。これにより、電子時計100は、上記
データを受信した旨を知らせるための応答データを外部
送受信装置510へ送信する(ステップS109)。
【0061】以上の手順によって通信は完了し、電子時
計100は内部処理期間T05に移行する。この期間T
05においては、メモリ110Mの対応するメモリアド
レスに、上記ステップS108にて送られてきたデータ
内容を書き込み、必要事項の記録(乗車記録)や更新
(残高データなど)を行う。一方、外部送受信装置51
0は、この期間T05において、上記ステップS109
にて電子時計100から送信された応答データを確認
し、その後、次のポーリング処理に備えることとなる
(ステップS110)。
【0062】なお、上記の相互承認期間T01、読み込
み期間T02、判定期間T03、書き込み期間T04及
び内部処理期間T05を含む相互処理期間T10におい
ては、例えば、上記図6に2点鎖線で示す表示体110
DPを設けた場合、この表示体110DPに通信状態、
通信処理段階、或いは、通信処理内容(乗車記録などの
記録や残高データ若しくは払い出しデータなど)の表示
を行うようにしてもよい。また、後述する第2実施形態
のように液晶表示パネルなどの表示体が時間情報をも表
示するように構成されている場合には、相互処理期間T
10において時間情報の表示を一時的に停止してもよ
い。このとき、時間情報の代りに、上記通信状態、通信
処理段階、或いは通信処理内容などを表示するようにし
ても構わない。
【0063】以上説明した実施形態においては、電子時
計100は、図8に示すように、図5及び図6に示した
ようなケース体101を導電性部材120に固定し、導
電性部材120の上側より、リング状部材121を導電
性部材120の凹部120Aに嵌合させ、リング状部材
121を導電性部材120に固定する。
【0064】また、導電性部材120の環形状の一部に
は、間隙120Gが設けられている。これは、導電性部
材120の環形状の軸線120hの延長方向に磁束が伸
びる方向の磁界が増減したときに生ずる渦電流(ループ
電流)の発生を防止して、上記非接触データ通信の送受
信電波の送信強度及び受信感度の低下を抑制するためで
ある。
【0065】すなわち、環状の導電性部材120が導電
体にて形成されていて、しかも、上記のような間隙が設
けられていない場合には、図9に示すように、外来電波
若しくはアンテナ111によって生ずる電波に起因し
て、導電性部材120近傍の磁界Hが周期的に変動する
と、導電性部材120の開口を通過する磁束が変化する
ので、電磁誘導によって渦電流(ループ電流)Iが発生
する。
【0066】この渦電流Iは電波のエネルギーを消費す
るので、導電性部材120内、詳しくは、ケース体10
1内に配置されたアンテナ111の受信感度を低下させ
るとともに、アンテナ111から送信される電波の強度
を低下させる。特に、図8に示す導電性部材120の軸
線101hと、図3に示すアンテナ111のループ軸1
11aとがほぼ平行に設置されている場合には上記渦電
流Iによる影響は非常に大きくなる。
【0067】これに対して、本実施形態の場合には、図
10に示すように導電性部材120に間隙120Gが設
けられているので、上記渦電流Iは発生せず、従って電
波のエネルギー損も低減され、通信時の送信強度や受信
感度の低下も抑制することができる。また、導電性部材
120の環形状の軸線と、アンテナ111のループ軸と
が略一致しているので、より具体的には、導電性部材1
20の環形状の内側に同芯状にアンテナ111のループ
が存在するので、導電性部材120がアンテナ111の
シールドとして作用し、例えば特開昭56−27509
号公報で開示されているような、公知であるシールドル
ープアンテナとして機能することになる。
【0068】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)導電性部材120は、その周回方向の1部に間隙
120Gが設けられた有端の円環状とされることによ
り、この間隙120Gの存在によって、前述したよう
に、電波を受けたときに導電性部材の環状に沿って渦電
流が遮断されるので、無線データ通信への受信送信にお
ける誤動作を防止できる。 (2)間隙120Gが広がらないように、リング状部材
121が導電性部材120を補強するので、電子時計1
10自体の撓み、曲げ等に対する強度を向上させること
ができる。 (3)導電性部材120には、リング状部材121と嵌
合する凹部120Aが形成されていることにより、リン
グ状部材121は、嵌合により導電性部材120に固定
されるので、電子時計110自体の撓み、曲げ等に対す
る強度の向上をより一層確実に行うことができる。
【0069】[第2実施形態]次に本発明の第2実施形
態を説明する。なお、以下の説明では既に説明した部
分、部材と同一のものは同一符号を付してその説明を簡
略する。
【0070】本発明の第2実施形態に係る電子時計20
0は、図11に示すように、以下の点で第1実施形態に
係る電子時計100(図5参照)と異なる。
【0071】前記第1実施形態では、導電性部材120
に凹部120Aを形成し、この凹部120Aに嵌合させ
ることでリング状部材121を導電性部材120に固定
したのに対し、本第2実施形態では、ケース体101の
外周面上端に達する立上り部220Aを導電性部材22
0に形成し、リング状部材221の内部に、立上り部2
20Aを嵌め込むことで同リング状部材221を導電性
部材220に固定した点で異なる。
【0072】第2実施形態のこの立上り部220Aは、
垂直に切り立った外周面を備えている。また、このリン
グ状部材221は、垂直方向が長辺である断面略長方形
であり、該外周側上端は、丸みを帯びている。さらに、
リング状部材221は、立上り部220Aと上端が略同
一に揃えられている。
【0073】なお、凹状溝220Bは、第1実施形態の
凹状溝120Bと同様である。
【0074】上述のような本実施形態によれば、前述の
第1実施形態の効果((3)を除く)に加えて次のよう
な効果がある。 (4)導電性部材220は、ケース体101の外周面上
端に達する立上り部220Aを有し、リング状部材22
1は、立上り部220Aの外周面に対応するように設け
られていることにより、リング状部材221は、立上り
部220Aの外周面を締め付けることにより導電性部材
220に固定されるので、電子時計200自体の撓み、
曲げ等に対する強度の向上を図ることができる。
【0075】[第3実施形態]本発明の第3実施形態に
係る電子時計300は、図12(電子時計300を示す
平面図)及び図13(電子時計300を示す図12の部
分断面図)に示すように、以下の点で第1実施形態に係
る電子時計100(図5参照)と異なる。
【0076】前記第1実施形態では、導電性部材120
に、リング状部材121を嵌合で固定したのに対し、本
第3実施形態では導電性部材320には、ネジ孔320
Aが形成され、リング状部材321には、ネジ孔320
Aと対応する位置に挿通孔321Aが設けられ、リング
状部材321をネジ330で導電性部材320と固定し
た点で異なる。
【0077】第3実施形態のこのネジ孔320Aは、電
子時計300を平面視した場合に、略1時、5時、7時
及び11時の位置に形成されている。ネジ孔320Aの
深さは、ネジ330の長さの略半分であり、凹状溝32
0Bに達する寸前まで、ネジ孔320Aが形成されてい
る。
【0078】また、このリング状部材321は、断面略
矩形状であり、その高さ方向寸法は、ケース体101の
前面側開口部101Aの水平部分の高さから、導電性部
材320の上面部分に至る寸法である。挿通孔321A
は、リング状部材321の幅方向の中心部分に、形成さ
れ、その孔寸法は、リング状部材321の幅方向寸法の
略2分の1である。
【0079】ネジ330は、特に制限はないが、装飾
性、強度の観点から、金属製(ステンレス鋼、黄銅、チ
タンなど)が好ましく、その色は、特に制限はないが、
装飾性の観点から、金色、銀色等が好ましい。
【0080】リング状部材321の挿通孔321Aと導
電性部材320のネジ孔320Aとが対応する位置にリ
ング状部材321を配置した後、ネジ330を挿通孔3
21Aに挿通させ、ネジ330を締めて、ネジ孔320
Aまで達し、リング状部材321と導電性部材320を
固定する。
【0081】なお、凹状溝320Bは、第1実施形態の
凹状溝120Bと同様であり、バンド取り付け部340
は、第1実施形態のバンド取り付け部140と同様であ
る。
【0082】上述のような本実施形態によれば、前述の
第1実施形態の効果((3)を除く)に加えて次のよう
な効果がある。 (5)導電性部材320には、ネジ孔320Aが形成さ
れ、リング状部材321には、ネジ孔320Aと対応す
る位置に挿通孔321Aが設けられることにより、リン
グ状部材321は、挿通孔321Aを挿通したネジ33
0により導電性部材320と固定されているので、電子
時計300自体の撓み、曲げ等に対する強度の向上を確
実に行うことができる。
【0083】[第4実施形態]本発明の第4実施形態に
係る電子時計400は、図14に示すように、第1実施
形態に係る電子時計100(図5参照)とは、以下の点
で第1実施形態に係る電子時計100(図5参照)と異
なる。
【0084】前記第1実施形態では、環状に形成したリ
ング状部材121で導電性部材120に固定されるのに
対し、本第4実施形態では、外周縁近傍に外縁凹部40
3Cを有する略板状の絶縁体からなる裏蓋403で、導
電性部材420を補強した点で異なる。
【0085】第4実施形態の導電性部材420の下側に
は、下側凸部420Cが設けられ、裏蓋403には、下
側凸部420Cと対応する位置に下側凸部420Cと嵌
合する外縁凹部403Cが形成されている。この下側凸
部420Cは、下側端面が電子時計400の径方向外側
に向かって僅かに上側に傾斜している。
【0086】また、この外縁凹部403Cは、裏蓋40
3の外周縁側上面に形成され、その形状は、下側凸部4
20Cに対応して底面が電子時計400の径方向外側に
向かって僅かに上側に傾斜している。
【0087】なお、凹状溝420Bは、第1実施形態の
凹状溝120Bと同様である。
【0088】上述のような本実施形態によれば、前述の
第1実施形態の効果((2)、(3)を除く)に加えて
次のような効果がある。 (6)導電性部材420の下側には、下側凸部420C
が設けられ、裏蓋403には、下側凸部420Cと対応
する位置に下側凸部420Cと嵌合する外縁凹部403
Cが形成されていることにより、裏蓋403は、下側凸
部420Cおよび外縁凹部403Cの嵌合により導電性
部材420に固定されるので、電子時計400自体の撓
み、曲げ等に対する強度の向上を確実に行うことができ
る。
【0089】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、上
記各実施形態においては、環状の導電性部材120、2
20、320、420、ケース体101、201、30
1、401、リング状部材121、221、321など
が円環状に構成されているが、環状としては、円環状に
限らず、矩形枠状など、全体としてほぼ周回形状を呈す
るものであれば適宜の平面形状を備えたものが含まれ
る。また、液晶表示によるデジタル時計に用いてもよ
い。
【0090】また、第1、2実施形態では、リング状部
材121、221が設けられる位置は、導電性部材12
0、220の上部であったが、これに限られず、導電性
部材の下部でもよい。
【0091】さらに、第3実施形態では、ネジ孔320
Aは、電子時計300を平面視した場合に、略1時、5
時、7時及び11時の位置に形成されていたが、これに
限られず、電子時計300の外観を損ねないように形成
するならば、何カ所でも形成してもよい。
【0092】その他、本発明を実施する際の具体的な構
造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で
他の構造等としてもよい。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、前記導電性部材は、そ
の周回方向の少なくとも1部に間隙が設けられた有端の
略環状とされることにより、この間隙の存在によって、
電波を受けたときに導電性部材の環状に沿って渦電流が
遮断されるので、無線通信への影響を低減することがで
きる。また、前記間隙が広がらないように、リング状部
材が前記導電性部材を補強するので、時計自体の撓み、
曲げ等に対する強度を向上させることができる。
【0094】ここで、このリング状部材が絶縁性材料か
らなるものであることにより、電波を受けたときにリン
グ状部材に沿って生ずる渦電流が発生することがないの
で、無線通信への影響を与えることがない。特に、通常
の乗車券機能などを備えた無線通信機能は周囲への影響
を低減するために通信圏が限定され、また、きわめて微
弱な電波で通信を行う場合が多いので、上記渦電流の抑
制効果はきわめて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信機能を有する電子時計を
備えた通信システムの実施形態の使用態様を示す概略説
明図である。
【図2】通信システムにおける外部送受信装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図3】電子時計の無線通信部の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】電子時計の時間情報表示処理部の概略構成を模
式的に示す説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態の電子時計の内部構造を
模式的に示す縦断面図である。
【図6】第1実施形態の電子時計の内部構造を模式的に
示す横断面図である。
【図7】通信システムの通信手順を示すシーケンス図で
ある。
【図8】第1実施形態の電子時計のリング状部材、ケー
ス体、導電性部材の外観を模式的に示す概略斜視図であ
る。
【図9】従来の電子時計におけるケース体が変動磁界中
に配置された場合の現象を示す説明図である。
【図10】本発明のケース体が変動磁界中に配置された
場合の現象を示す説明図である。
【図11】本発明に係る第2実施形態の電子時計の内部
構造を示す縦断面図である。
【図12】本発明に係る第3実施形態の電子時計の外部
構造を示す平面図である。
【図13】本発明に係る第3実施形態の電子時計の内部
構造を示すもので、図12中XIII−XIII線に沿う縦断面
図である。
【図14】本発明に係る第4実施形態の電子時計の内部
構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
100、200、300、400・・・電子時計 、1
01、201、301、401・・・ケース体 、10
3、203、303、403・・・裏蓋、104・・・
ムーブメント、105・・・巻真、106・・・リュー
ズ、107・・・文字板、108・・・基板 、109
・・・絶縁性材料、110・・・無線通信部、110R
F・・・送受信手段、110IC・・・通信モジュー
ル、120、220、320、420・・・導電性部
材、120G・・・間隙、121、221、321・・
・リング状部材、220A・・・立上り部、320A・
・・ネジ孔、321A・・・挿通孔、330・・・ネ
ジ、403C・・・外縁凹部、420C・・・下側凸部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部送受信装置と無線通信を行うための無
    線通信部と、前記無線通信部を収容するケース体と、略
    環状の導電性部材とを備える時計であって、 前記導電性部材は、その周回方向の少なくとも1部に間
    隙が設けられた有端の略環状とされ、 前記導電性部材には、前記間隙が広がらないように、前
    記導電性部材を補強するリング状部材が取り付けられ、 前記リング状部材が絶縁性材料からなるものであること
    を特徴とする時計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の時計において、 前記導電性部材には、前記リング状部材と嵌合する凹部
    が形成されていることを特徴とする時計。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の時計において、 前記導電性部材は、前記ケース体の外周面上端に達する
    立上り部を有し、 前記リング状部材は、前記立ち上がり部の外周面に対応
    するように設けられていることを特徴とする時計。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の時計において、 前記導電性部材には、ネジ孔が形成され、 前記リング状部材には、前記ネジ孔と対応する位置に挿
    通孔が設けられ、 前記リング状部材は、前記挿通孔を挿通したネジにより
    前記導電性部材に固定されていることを特徴とする時
    計。
  5. 【請求項5】外部送受信装置と無線通信を行うための無
    線通信部と、前記無線通信部を収容するケース体と、略
    環状の導電性部材と、絶縁性物質からなる裏蓋とを備え
    て構成される時計であって、 前記導電性部材は、その周回方向の少なくとも1部に間
    隙が設けられた有端の略環状とされ、 前記裏蓋および前記導電性部材の一方には、凸部が設け
    られ、他方には、前記凸部と嵌合する凹部が形成されて
    いることを特徴とする時計。
  6. 【請求項6】請求項1から5の何れかに記載の時計にお
    いて、前記無線通信部はループアンテナを有し、前記ル
    ープアンテナは前記ケース体の内周側にケース体の周回
    方向に沿って設置されていることを特徴とする時計。
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